「ニコ☆プチ」謝罪で親戦慄…「『ちゃお』は学童にある」問題に発展

 新潮社の小学生向けファッション誌「ニコ☆プチ」8月号の付録漫画に批判が相次いだ騒動。7月3日、同編集部が公式サイトで謝罪したものの、今度は「ちゃお」の“ある置き場所”が親たちの間で議論されているようだ。

“小学生のおしゃれナンバーワン雑誌”をうたう「ニコ☆プチ」。8月号の付録には、小学館の漫画雑誌「ちゃお」とのコラボ企画として、5作品が試し読みできる別冊コミックが付属されてい…

続きを読む

広末涼子、写真集ビジネスで違約金はペイできる? 虎視眈々と狙う出版社

 つい1年前にベストマザー賞を受賞したのはいったいなんだったのか──。

 もっか、芸能界の話題を独占しているのが広末涼子の不倫騒動だ。俳優として大きな仕事を続ける一方、プライベートでは3人の子供に恵まれ、公私共に順調と思われていたが、料理家との不倫が発覚。当初は否定したものの、交換日記まで世に出るようでは不倫を認めざるを得なかった。

「交換日記を見る限り、広末はか…

続きを読む

NHKまでも「ルフィ」連呼…『ワンピース』風評被害に対する出版社のホンネ

 ニュース番組やワイドショー、新聞や雑誌など、目下あらゆる場で話題になっているのが、首都圏を始めとして全国を股にかけた連続強盗事件だ。
 
 大胆な手口と残忍な犯行、「闇サイトで勧誘」「スマホで犯行を指示」「黒幕はフィリピンの収容所に滞在」など、犯罪小説も顔負けの事件には大きな関心が集まっているが、どこか緊張感を削がれるのが「ルフィ」呼びの連発である。

<…

続きを読む

ジャニーズ公式カレンダーによる出版社への影響力は衰退!? 週刊誌のスクープ抑制効果は消滅へ

 2020-21年のジャニーズ公式カレンダーの発売が発表された。

 Hey! Say! JUMP(講談社)、Kis-My-Ft2(光文社)、Sexy Zone(マガジンハウス)、ジャニーズWEST(小学館)、King & Prince(新潮社)、SixTONES(集英社)、Snow Man(ワニブックス)、ジャニーズJr.(ホーム社)、関西ジャニーズJr.(学研プラス)の9種類が、それぞれ異なる出版社から発売される。

 ジャニーズ公式カレンダーといえば、ジャニーズ事務所から各出版社に回される“利権”とも呼ばれる存在だ。それなりに売上が見込めるこのカレンダーを発売させることで、ジャニーズ事務所は各出版社との関係性をより強いものにしているとも言われる。

「出版社にとって、ジャニーズは重要な存在。雑誌だって、ジャニーズタレントを載せればその分売れますからね。でも、ここ最近はジャニーズ人気も落ち着いていて、言うほど売上が伸びるわけでもない。カレンダー利権があるから、週刊誌のスクープを握りつぶせるといったこともほとんどなくなっていますし」(出版業界関係者)

 たしかに、公式カレンダーを発売している小学館であれば「女性セブン」や「週刊ポスト」でジャニーズタレントの熱愛を頻繁に報道している。講談社の「FRIDAY」や、新潮社の「週刊新潮」もまた、頻繁にジャニーズネタを扱っている。少なくともスクープ潰しとはなっていないのが現状だ。

「小学館、講談社、新潮社については、利権は回してもらいつつも、スキャンダル報道については別モノというスタンスですね。事務所に多少の配慮はあるでしょうが、スキャンダルを潰すなんてことはありえない。まあ光文社の『女性自身』については、ジャニーズとベッタリなイメージがありますが……」(同)

 また、どのグループのカレンダーを発売しているかで、出版社のスタンスも変わってくるようだ。

「やはり人気があるグループのカレンダーの方が、強い利権になるわけです。今なら勢いがあるキンプリのカレンダーが“おいしい”ので、新潮社はラッキー。少なくとも『週刊新潮』ではキンプリのスキャンダルは扱いづらいでしょう。

 一方で、小学館に回ってきたジャニーズWESTは、正直“微妙な利権”となるでしょう。フジテレビのバレーボール中継のスペシャルサポーターになって売り出し中ではあるけど、メンバーの知名度はイマイチ。ただ、そもそも週刊誌的にはジャニーズWESTのメンバーはそこまで大きなネタにならないので、彼ら自身のスクープが報じられないとしても、デメリットは小さい。利権はショボいけど、ジャニーズに対して特に気にせずスクープを飛ばせるので、助かってる部分もあるのでは」(同)

 決して強大なわけではなく、“ちょっとした配慮を生む”程度の利権といえそうなジャニーズ公式カレンダー。いずれにしろ、ジャニーズ事務所にはかつてのような強権力はなくなっているようだ。

Amazonが始めた本の買い切り交渉、売れない出版社ほどAmazonの恩恵を受けている“不都合な真実”

 いよいよ出版業界は激変するのか。Amazonの日本法人「アマゾンジャパン」が、出版社を相手に買い切りの交渉を始めていると一部メディアが報じている件に、業界は戦々恐々としている。

 これまで、出版業界では雑誌と書籍の販売は、再販制度による委託販売がほぼ常識。書店側は、契約によって出版社の指定する定価で販売しなければならないが、その代わりに売れ残ったものについては返品することができる仕組みになっている。

 出版業界では、この制度があることによって多種多様な雑誌・書籍が出版され、全国のどこでも同じ価格で買うことができるとしてきた。

 例えば、業界団体である日本書籍協会のサイトでは、制度がなくなった場合には、本の種類が少なくなり、内容は偏りを見せ、遠隔地は都市部より本の価格が高くなるなどの弊害が生じるとしている(http://www.jbpa.or.jp/resale/)。

 ただ、現実は大きく変貌している。すでにAmazonをはじめ、ネット書店は巨大なシェアを占めるようになり、どこにいようと同じ価格で、しかもリアル書店よりも多種多彩な本が買えるようになっている。そして、シェアを拡大する電子書籍は再販制度の対象外として、割引は当たり前。それこそKindleユーザーの中には、毎日割引セールをチェックしているという人も多い。

 アマゾンジャパンとしては、出版社との交渉が実を結べば、大部数が売れる本については割引も実施できると見込んでいると思われる。ただ、それは売れない本の切り捨てにつながるのではないか? というのが、出版業界の危惧するところだ。

「再販制度がなくなれば、少部数の専門書は売れなくなり、さらに高価格になるとされてきました。しかし、現実には書店の店頭に並ぶ本が売れ筋ばかりになっています。少部数のマニアックな本がもっとも売れている書店は、Amazonなんです」(出版社社員)

 再販制度の維持を主張し、Amazonをどこか敵視してしまう出版社も、実際にはAmazonのおかげで会社が維持されていることは認めざるを得ないのが現実。とりわけ地方在住者にとっては、Amazonはリアル書店よりもよっぽど便利なことは紛れもない事実である。
(文=大居候)

「また、ふゅーじょんぷろだくとか……」何年たっても変わらないパワハラ出版社の歪んだ体質

 出版社・ふゅーじょんぷろだくとが、移籍を決意した作家に対して、無体な要求を突きつけていたことが明るみになり、注目を集めている。

 ふゅーじょんぷろだくとといえば、日本のオタク史を語る上で外すことのできない出版社。だが、同時に、無数のトラブルを生んできた出版社としても知られている。

 今回、ふゅーじょんぷろだくとをTwitterで「告発」したのは、BLマンガ家のさちも氏だ。さちも氏はこれまで同社で単行本『かしこまりました、ディスティニー』シリーズを出版。この作品は続編も期待されているものだが、説明によれば、同社と「一緒に仕事を続けていくことに疑問を感じるような出来事」があり、さちも氏は2018年2月をもって、契約の解除を申し入れ。

 そうしたところ、同社は今後同作品の続編などを他社で出版した場合は損害賠償請求をする。作品は、ふゅーじょんぷろだくととの共同著作物であることなどを主張してきたというのだ。

 出版社や編集者と意見が合わなくなり、会社を変えるのは、これまでも、多くのマンガ作品や描き手が経験していること。今回のような「脅し」とも取れる対応をする出版社というのは珍しい。

 だが、業界事情に詳しい人からは「また、ふゅーじょんぷろだくとか……」という声も上がっているのだ。

 ふゅーじょんぷろだくとは、映画館ラピュタ阿佐ヶ谷やザムザ阿佐ヶ谷と経営者を同じくする出版社。だが、その経営者である才谷遼氏は、日本のオタク史の暗部を象徴する人物である。

 これまでも、才谷氏と対立した社員が一斉に退社し、業務が停止する事態が発生。さらには、退職を申し出た社員を辞めさせず、揚げ句の果てには罵倒して自殺に追い込む事件も起きている。さらに、ラピュタ阿佐ヶ谷では、才谷氏の社員いじめに対して労働組合が結成されたが、これにも才谷氏は反発。劇場で行列している客の前で、社員を罵倒し、しまいには「ボクの劇場が共産党に乗っ取られる」と客に泣きついたこともあるという(なお、才谷氏自身が80年代から反原発を訴えており、一部で左翼といわれている)。

 80年代から、才谷氏を知るある出版関係者は語る。

「彼は昔から問題の多い人物ではありましたが、早くからマンガ批評誌を発行するなど、業界に貢献している面もありました。“いいこともやっている”から、表立っての非難はやりにくかった。でも、既に社員の自殺や労働争議から10年以上たっているのに、また、こんな事件を起こすとは……」

 歪んだ人間がトップに立ち続ける限り、組織の歪みは拡大するばかりなのか?

(文=大居候)

現場レベルでは変化なし……KADOKAWAの組織再編は、引越準備なのか?

 4月に大規模な組織再編を行ったKADOKAWA。その再編の理由をめぐりさまざまな憶測が流れている。

 今回の組織再編のもっとも大きな動きは、アスキー・メディアワークス事業局の解体だ。これまであった文芸・ノンフィクション局が文芸局に名称変更。アスキー・メディアワークス事業局は文芸局に吸収されることになった。

「昨年、アスキー・メディアワークスの代表取締役を務めたこともある佐藤辰男氏が取締役相談役に就任。塚田正晃執行役員が、アスキー・メディアワークス事業局長から外れ、旧・角川書店の文芸出身だった郡司聡氏が、アスキー・メディアワークス事業局も担当するなどの動きもありましたが、文芸局と統合されたのは、どういう理由なのか。ちょっと理解に苦しんでいます」(出版業界関係者)

 ここでさらに注目されているのはアスキー・メディアワークスの看板ともいえる「電撃文庫」の配置だ。KADOKAWAのラノベレーベルは、エンタテインメントノベル局の傘下にあるのだが、電撃文庫だけは文芸局傘下になっているのだ。

「ご存じの通り、ラノベの読者層は既に年齢を重ねています。電撃文庫を文芸局傘下にする背景には、年齢層の広がりを受けて、より上の世代に対応できるラノベを作っていく意図があるのではないでしょうか」(同)

 KADOKAWAでは2015年に、2013年のグループ各社との合併によって生まれた社内カンパニー制を廃止し、コミックや雑誌などジャンルごとの「局」への再編を実施。この再編で「角川書店」や「富士見書房」などはブランドとしてのみ残ることとなった。1945年の創業以来続いた「角川書店」の名前は、ここに歴史の役割を終えていたが、アスキー・メディアワークスだけは会社の部門として残っていた。

「電撃文庫系の編集部は、文芸局・電撃メディアワークス編集部としては残りますが、組織名としてのアスキー・メディアワークスは消滅することになりました。さすがに伝統のある名前だけに組織名から外すのは社内でもさまざまな意見があったそうです」(同)

 伝統ある組織名を消滅させる方向へと舵を切ったのは大きな変化。ただ、実際にこの組織再編によって、なにか大きな変化があったのだろうか。上記、再編の該当となった某編集部の編集者に聞いてみると、

「いや……特に、現場レベルではなんにもなくて。いつも通り出勤して仕事している毎日なんですけど……」

 とはいえ、大規模な再編。とりわけ、電撃文庫も文芸局傘下となる変化は気になる様子。

「なんだかんだといっても、角川書店は文芸から始まった会社ですから、現代の文学ともいえるラノベを重視しているのではないでしょうか……ともあれ、現実的な線としては所沢移転に向けた部署の整理だとウワサされています」(同)

 ……え、もしや組織再編は引っ越しの準備?
(文=是枝了以)

出版ノルマに追われて……ライトノベルは「編集者の代筆が当たり前になっている」という惨劇

 毎月、多数のタイトルが出版されているライトノベル。その勢いとは裏腹に、崩壊の兆しが見え始めている。もはや、まともに書ける作家が“枯渇”しているのである。

 ここ数年、ライトノベルの世界を席巻しているのが、投稿サイト「小説家になろう」などのネット発の作品。売上の上位を占めているのも「なろう系」だ。

 だが「なろう系」の席巻が、かえってライトノベルの勢いにブレーキをかけようとしているのだ。

「新しい作家の発掘は、公募以外は完全にネットに依存しています。ランキング上位にいる作家は、たいてい電撃文庫などの大手がスカウト。中小のレーベルも、やはりネットで目を付けた作家をスカウトするのが、日常の業務に組み込まれています」

 そう話すのは、あるライトノベル編集者。ここ数年、プロとしてデビューを狙う作家の卵たちは「なろう系」に作品を投稿。そこで読者をつかみ、出版社から声がかかるのを待つというスタイルが定着してきた。

 最初から原稿はあるし、読者の数も見えるため、双方にとってメリットがあるものだった。しかし、ここに来て新たな問題が起こっているのだ。

「なろう系で人気を得ている作品でも、そのまま即、出版できるレベルに達しているものは限られています。そこで、出版の際には加筆、改稿をお願いするのですが、何度書き直しても、出版できるレベルに達する筆力のない人が増えているのです」(同ラノベ編集者)

 話を聞かせてくれた編集者は、こんな出来事に遭遇したという。

「私が赤入れをした上で改稿をお願いしたのですが……1カ月ほどたって戻ってきた原稿は、わずかに数行が変わっているだけだったのです。わかりますか? ネットに投稿した時点で力尽きて、もうどうしても書けないというのです」

 本来、編集者の仕事というのは、そうした作家の卵たちを叱咤してプロとして育てていくことにあるはず。けれども編集者には、そうした余裕がまったくないのだという。

「作家が書けなかったからといって、はいそうですかと刊行予定を延ばすことなんてできません。だから、編集者が書き直すのです。今、多くのラノベ編集者の仕事は、作家を見つけることと、作家の代わりに書き直すことになっているんです。育てる余裕なんて、とてもありませんよ」(同)

 とりわけ、刊行点数の多い某大手出版社では、実際には編集者が書いた作品が急増している惨状だ。この編集者が持参した某文庫。聞けば「作家がギブアップしたので200ページ近く代筆した」という。

「中には、ほぼすべてを編集者が書いている作品もあります。それでも印税は、まともに書けなかった作家にいくのですから、さすがに腹が立ちますよね」(同)

 もはや「なろう系」は、単なる作品の元ネタを見つける場になっているのか。これから先、代筆で疲弊して壊れていく編集者は増えていきそうだ。
(文=是枝了以)

出版ノルマに追われて……ライトノベルは「編集者の代筆が当たり前になっている」という惨劇

 毎月、多数のタイトルが出版されているライトノベル。その勢いとは裏腹に、崩壊の兆しが見え始めている。もはや、まともに書ける作家が“枯渇”しているのである。

 ここ数年、ライトノベルの世界を席巻しているのが、投稿サイト「小説家になろう」などのネット発の作品。売上の上位を占めているのも「なろう系」だ。

 だが「なろう系」の席巻が、かえってライトノベルの勢いにブレーキをかけようとしているのだ。

「新しい作家の発掘は、公募以外は完全にネットに依存しています。ランキング上位にいる作家は、たいてい電撃文庫などの大手がスカウト。中小のレーベルも、やはりネットで目を付けた作家をスカウトするのが、日常の業務に組み込まれています」

 そう話すのは、あるライトノベル編集者。ここ数年、プロとしてデビューを狙う作家の卵たちは「なろう系」に作品を投稿。そこで読者をつかみ、出版社から声がかかるのを待つというスタイルが定着してきた。

 最初から原稿はあるし、読者の数も見えるため、双方にとってメリットがあるものだった。しかし、ここに来て新たな問題が起こっているのだ。

「なろう系で人気を得ている作品でも、そのまま即、出版できるレベルに達しているものは限られています。そこで、出版の際には加筆、改稿をお願いするのですが、何度書き直しても、出版できるレベルに達する筆力のない人が増えているのです」(同ラノベ編集者)

 話を聞かせてくれた編集者は、こんな出来事に遭遇したという。

「私が赤入れをした上で改稿をお願いしたのですが……1カ月ほどたって戻ってきた原稿は、わずかに数行が変わっているだけだったのです。わかりますか? ネットに投稿した時点で力尽きて、もうどうしても書けないというのです」

 本来、編集者の仕事というのは、そうした作家の卵たちを叱咤してプロとして育てていくことにあるはず。けれども編集者には、そうした余裕がまったくないのだという。

「作家が書けなかったからといって、はいそうですかと刊行予定を延ばすことなんてできません。だから、編集者が書き直すのです。今、多くのラノベ編集者の仕事は、作家を見つけることと、作家の代わりに書き直すことになっているんです。育てる余裕なんて、とてもありませんよ」(同)

 とりわけ、刊行点数の多い某大手出版社では、実際には編集者が書いた作品が急増している惨状だ。この編集者が持参した某文庫。聞けば「作家がギブアップしたので200ページ近く代筆した」という。

「中には、ほぼすべてを編集者が書いている作品もあります。それでも印税は、まともに書けなかった作家にいくのですから、さすがに腹が立ちますよね」(同)

 もはや「なろう系」は、単なる作品の元ネタを見つける場になっているのか。これから先、代筆で疲弊して壊れていく編集者は増えていきそうだ。
(文=是枝了以)

「助けて! 所沢なんて行きたくないよ……」本社の“ド田舎移転計画”にKADOKAWA全社員が悲痛な叫び

「所沢になんて、行きたいワケがないだろ!!」

 誰もが、そんな悲痛の声を上げているという。それが、現在のKADOKAWAの社内の状況である。1月末に同社が、2020年に完成を目指している新たな拠点施設に、本社機能を移すと言及しているからだ。

 現在、同社が建設を予定している「ところざわサクラタウン」。印刷工場や物流倉庫、さらに、アニメ専門の美術館や図書館なども備えた複合文化施設だ。同社によれば、出版に必要な機能をすべて集約するとともに、関係の深いオタクカルチャーの拠点となる予定だという。

 だが、社長が「この施設に本社機能の半分を移転する」と言及したことで、社員に動揺が走っているのだ。

 出版業界では、同社の目論見は、すでに他の出版社も実施していることを大規模にしたものだと見られている。

「本社ビルを建て替えた小学館もそうですが、集英社から岩波書店まで、たいていの老舗出版社は不動産収入が大きなウェイトを占めています。新潮社なんて、神楽坂駅周辺に会社や社長一族の名義で多くの不動産を持つ大地主ですし……」(出版社社員)

 KADOKAWAの目論見は、不動産収益の最適化。現在の飯田橋の本社ビルは、貸しビルにして収益を得たほうが都合がよいというわけだ。

 新たな拠点となる「ところざわサクラタウン」は、JR武蔵野線の東所沢駅から徒歩12分の距離。都心からは遠く、所沢市の中心市街地からも私鉄・JRを乗り継ぐかバスを待つ必要があるなど、交通の便もかなり悪い。一説には「在宅ワークを中心にすれば、出社の必要もないじゃないか」という理由で移転方針が決まったともいわれる。仮に最寄りの東所沢駅周辺や、近隣の秋津・清瀬あたりの物件を社宅として借りても、貸しビル収入で十分に採算がとれるということらしい。

 この発表を受けて、幾人かの同社社員に話を聞いたところ、一様に困惑の声を漏らした。

「いよいよ、この会社はヤバいのではないかと思った」「編集部がなくて、編集者ができるか」など、誰一人として、移転計画を支持する声は聞こえてこない。

 さらには、こんな話も。

「まだ、どの部署が移転対象となるのかは、まったく決まっていません。なので、どうやって上に『自分たちの編集部は都内にないと仕事ができない』とアピールするかを、ひそかに話し合っていますよ」(ある社員)

 また、中には「東所沢駅から一駅で西武池袋線に移動できます。この路線沿いには、マンガ家が多いから、まずマンガ編集部は、すべて移転という話も……」と語る社員も。

 全社員に影響を及ぼしそうな一大計画。この計画が現実になった時、日本のオタクコンテンツは、どう変化するのだろうか。
(文=是枝了以)