70代で老衰? 元極妻が疑う「突破者」宮崎学さんの死の不思議

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

「死因・老衰」はありえない?

 暴力団や社会問題を扱った著作で知られる、作家・宮崎学さんの訃報にはびっくりしましたね。3月30日の夜に突然亡くなられたそうです。突然すぎて事務所スタッフの皆さんも実感がないそうですが、人気者なだけにいろいろ大変なようです。

 宮崎さんの訃報はたくさん報道されていたので、一時はツイッターのトレンド入りもしていました。ご遺族の意向でもろもろ非公開のようですが、死因が「老衰」というのには驚きましたね。

 ネット民もざわついていましたが、やはりスタッフさんたちも納得できないそうです。スタッフさんたちは、新刊の準備などで毎日宮崎さんに電話をしており、亡くなられた日は仕事の打ち合わせの後に「チョコレートが食べたい」とも言われたそうです。

 「声がかすれていたので、『のど飴を買ってきましょうか』と聞いたら、『チョコレートがいい』」と言われました。間に合わなかったので、お棺にチョコレートとのど飴を入れました」とスタッフさん。その日の晩ごはんも普通に召し上がっていたそうですし、それを「老衰」というのかどうか……ということですね。

 また、お骨もしっかりしていて、斎場の方が「76歳でこれだけお骨がしっかりしている方は珍しいです」とおっしゃっていたそうです。こうなると、もう誤診を疑っちゃいますよね。そもそも70代で老衰って、カッコ悪いじゃないですか……。

 スタッフさんは発表の時に「『心不全』とか書いたろか……」と一瞬思ったそうですが、「こんな時にウソを書くのもカッコ悪いし」と思って断念したそうです。でも「老衰という死因に対して反響が大きく、後悔してます」ともおっしゃっていました。

 宮崎さんは、お酒はまったく召し上がらないのですが、超愛煙家なので心臓に負担がかかっていたようで、「たまに心臓が苦しくなる」とスタッフさんも聞いたことがあるそうです。でも、こういうのは「老衰」でなく「年齢相応」ですよね。

 ウソといえば、報道には「そんな話、誰に聞いたの?」と驚く誤報もあったそうです。詳しくお聞きしていますが、書くとヤブヘビになりそうなので控えさせていただきます。他山の石にしますね。

 実は、私は宮崎さんの新刊のお手伝いをさせていただいていたので、30日の夜に宮崎さんのスタッフさんからご連絡をいただいていました。

 宮崎さんは生前から「葬儀や偲ぶ会は一切無用」とおっしゃっていたそうで、コロナ禍でもあり、ご親族や一部の関係者だけで火葬が行われています。偲ぶ会は開催を考えているそうですが、コロナですからねえ。

 「火葬が終わったら、もろもろ公表する」とお聞きしていましたが、どこかで漏れるものなんですね。私もいろんなところから、宮崎さん死去に関して確認の連絡をいただきました。もちろん私は火葬が終わるまで誰にも言っていませんよ。

 ちなみに元ヤクザの竹垣悟氏もツイッターで「フライング訃報」を流しておられましたが、しばらくしたら消えていたので、どこからかクレームが入ったのでしょうか。 

 氏の著書「ぶっちゃけ話」シリーズが好評なのはわかりますが、これはぶっちゃけちゃダメなやつです。うわさを聞いて夜更けに「線香をあげたい」とご遺族を訪ねてきた方もいたそうですし、斎場にも「招かれざる客」が多く、対応に追われたそうです。まあ「有名人の家族なんだから、そのくらい我慢しろ」というお話なのかもしれませんけどね。

ヤクザのお約束フレーズ

 宮崎さんのフェイスブックには、「お知らせ」として
「ご遺族の意向もあり、火葬が済むまで公表は控えさせていただいておりました。
おかげさまで本日無事に荼毘に付すことができました。
スタッフの不手際もあり、不確実な情報が拡散してしまい、皆様にご迷惑、ご心配をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
なお、おそらく『オフレコ』として回ってきたであろう話を確認もせずにSNSで公開された竹垣悟氏ほか数名の皆様にはスタッフとしては哀しみしかありません。
上記 念の為御通知申し上げます」
とありました。

 この「念の為御通知申し上げます」というのは、ヤクザの回状のお約束フレーズで、破門や絶縁のご案内のシメに書かれているアレです。スタッフさんもシャレがきついなと思いました。なお、本欄のスタッフさんのコメントはご了承をいただいて掲載しております。

 それにしても貴重な人材が旅立たれてしまったことは、とても残念です。この場をお借りして、お悔やみ申し上げます。

大ヒット映画『ヤクザと憲法』の親分が引退で騒然! 元極妻が考える「反社脱退後の人生」

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

二代目清勇会・川口和秀会長の「反社脱退宣言」

「御通知
此の度 二代目清勇会の看板を降ろし
今後反社会的勢力から外れ 再出発いたします」

 東海テレビのドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』に出演した二代目清勇会・川口和秀会長(映画公開当時の肩書)の前代未聞の「反社脱退宣言」が話題です。

 この映画は大ヒットしたので、カタギさんのファンも多いですね。私も拝見しましたが、川口氏は「ヤクザ映画に出てくるヤクザ」のイメージがまったくなくて、飄々(ひょうひょう)としたイケメンさんです。微妙にすべるダジャレもチャーミングで、人気の理由はそういうところでしょうか。

 そのぶん若頭はだいぶコワモテなんですが(笑)、事務所の中までカメラが入り、ディレクター氏に拳銃の隠し場所を聞かれた組員さんが「あるわけない。テレビの見すぎ」とあきれるところとかリアルでおもしろいです。

 指定組織の事務所は警察が把握しているので、「危ないもの」を置かないのは常識なのですが、一般の人にはトカレフとか覚醒剤とかがごっそりあるイメージあるんですね。

異例続きの引退

 川口氏の進退をめぐっては、少し前からうわさになっていて、正直どこまでホントかなあという感じでした。でも、清勇会の本家の東組から「絶縁再通知」が出たあたりから、「ガチだな」となってきましたね。

 「反社脱退宣言」もですが、これも前代未聞といえます。普通は「絶縁状」を出したら終わります。絶縁状には、「『川口和秀』との『交友・客分・縁組・商談・盃』等は理由の如何を問わず固くお断り申し上げます」とあり、まあ厳しいんですが、ヤクザの世界は厳しいんですよ。でも、このあとに再びの「『口添・承認』無き事も重ねて御通知致します」ですから、なんかいろいろこじれてしまったのがうかがえます。

 ちなみに「絶縁」とは、ヤクザ組織では最も重い処分で、復帰の道はすべて断たれます。その次に重い「破門」は、復帰の可能性を残した処分です。「何があった?」と、いろいろ臆測が飛び交っていますが、組織の事情ですから外部が詮索するのは野暮というものです。とはいえ個人的には残念ですね。

 川口氏は、『ヤクザと憲法』で、過剰な暴力団排除がいかにひどいかとか、冤罪事件の問題点などをきちんと説明されていました。「暴排で生活できない」と聞いたディレクター氏が「ヤクザをやめる」という選択肢について聞くと、「やめてどこ行くんや?」と答えておられます。

 宮崎学さんもいつもおっしゃっていますが、「なりたくてヤクザになる人」はまずいません。ゼロではないですが、貧困とか差別とか、ほぼ成育環境に問題があるんです。映画は、そういうことを無視して暴力団員を排除することへの問題提起をしていました。

 大きなお世話的に考えると、『ヤクザと憲法』ファンは「かっこいい不良の川口さん」が好きなんだと思いますが、川口氏はこれからも「かっこいい元不良の川口さん」でいけるでしょうね。過去にご本も出されていますから、作家デビューもアリかもです。

 問題あるとすれば、「みなし暴力団員問題」ですね。川口会長の地元・大阪府の暴排条例では、暴力団員の「定義」を「暴力団員又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者をいう」(第二条第三項)としています。

 つまり今年から5年間はカタギさんじゃないのです。この5年間をどうやって生きろというのか、本当に意味わからない条例ですが、やっぱり批判があるようで、警察庁が2月1日付で各都道府県警に「元組員の預貯金口座開設の支援」を指示したそうです。 

 「元組員を雇い入れる協賛企業に就職し、面談などで組織から決別したと判断できた場合には、警察が金融機関に連絡して説明したり、暴力追放運動推進センター職員が口座開設の申し込みに同行したりする」そうですよ。

 それより条例から「5年しばり」を取ればいいだけですし、そもそもこんな条例いらないんですが、古希に近い川口氏はまだまだお若くてお元気そうですし、今後も注目です。

「暴力団員」は30年で7割減! それでも「ヤクザが絶滅しない」理由を元極妻が語る

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

「暴力団員」は30年で7割減

 1992年3月1日に暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)が施行されてから、今年で丸30年を迎えたそうです。この法案をめぐっては、当時は大激論が交わされ、テレビや新聞もけっこう報道していましたね。「暴力団壊滅法」ともいわれ、「結社の自由」とか憲法論議だったと思いますが、労働組合など「暴力団以外」への適用も懸念されていました。

 それから30年。「暴力団」は、なくなっていません。30年かけてもなくせないのです。たしかに数字だけ見れば、「暴力団員」は減っています。国内の構成員・準構成員の数は91年の約9万1,000人から、2020年に約2万6,000人と、7割減少していますけどね。

 もちろんこれからはもっと減るでしょうが、完全に消えることはないと思います。残るのは、ヤクザとして生き抜くという哲学のある人や、組織以外に居場所がない人たちです。

過剰な暴排が生む新たな犯罪

 「暴力団員」が減っているのは、単純に少子高齢化もありますが、暴対法でなく暴排条例(暴力団排除条例)のせいですね。

 条例は、「暴力団」や「暴力団員」を取り締まるのではなく、主に「暴力団員と関わるカタギ」を取り締まるものだからです。これは考えた人はアタマいいなと思いましたね。条例は、一般人だけでなく企業や商店などもみんな対象なので、結果として「暴力団員」は合法のビジネスができなくなりました。全都道府県で条例が出そろったのは11年10月ですが、それより前は「暴力団員」でも会社を経営していました。

 業種的には不動産系や土木、興行はもちろん、風俗や飲食店経営、お店に置くおしぼりや植木のリース系などいろいろでしたが、今は全部ダメです。さらには金融機関の口座やクレジットカードも作れず、事務所は家電も買えず、出前や宅配便すら扱ってもらえないようになりました。奥様もクレジットカードが使えず、子どもたちも学校や幼稚園で迫害されるので、仕方なく離婚するケースも後を絶ちません。現代版・兵糧攻めです。

 生活できなければクスリ(違法薬物)やオレオレ詐欺などに手を出すのは当然ですね。そして、統計上では「暴力団員」でなくなっても、他組織の関係者や半グレなどと一緒に「より凶悪」な犯罪に加担している例もありますね。

 代表的なのは、なんといっても16年5月の「20億円不正引き出し」事件です。全国17都府県のコンビニのATMで、約2時間以内に偽造クレジットカードで一斉に引き出されています。この件では、約260人が逮捕されていますが、現役の組員のほか元組員、別のオレオレ詐欺事件の逮捕者などが含まれていたことがわかっています。昭和では考えられない事件ですね。

 ヤクザの減少と犯罪の多様化(?)を受けてか、警視庁の組対(ソタイ)こと「組織犯罪対策部」が組織改編を発表しました。

 4月1日から、組対の旧1課(外国人のオーバーステイなど)と旧2課(外国人の殺人や強盗などの凶悪事件)が「国際犯罪対策課」に、旧3課(暴力団の実態把握)と旧4課(暴力団捜査)が「暴力団対策課」に、旧5課が「薬物銃器対策課」にそれぞれ改称されます。さらにマネロン対策として「犯罪収益対策課」が新設されるそうです。

 この警視庁の組対再編については、一昨年くらいからうわさがあり、不良たちの間では「税金のムダ」という感想しかなかったのですが、「4課がなくなる」ことには、驚きの声も出ていましたね。

 昭和のヤクザにとって「4課」(発足した58年当時は「警視庁刑事部捜査4課」)というのは宿敵というよりは癒着の対象であり、同志的なところもありましたからね。暴対法ができるまでは、不良と警察は「持ちつ持たれつ」みたいな感じだったのです。今よりも抗争はすごくて、殺人事件もバンバン起こっていましたが、どこかのんびりしていた気がします。刑事さんたちも「4課」には愛着があったと思いますよ。03年に組織犯罪対策部ができた時も、「組織犯罪対策4課」の名は残されましたしね。

 ちなみに警視庁以外では、北海道、埼玉、千葉、静岡、愛知、大阪、広島の各道府県警察で「捜査4課」の名前が残っているそうです。

 癒着していた頃と違って捜査情報も取りにくくなっているようで、溝口敦御大は、「今の組対はふだんはヒマをかこち、たまに事件が起きると解決までに手間取る。その上に半グレや外国人犯罪が加わって、果たして十分な対応ができるのだろうか」と懸念されていました。

 元極妻ごときは畏れ多くてこんなことは書けませんが、まずは新体制の「お手並み拝見」というところでしょうか。

「YouTuber組員」が覚醒剤で逮捕! 元極妻が考えるヤクザの「表現の自由」

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YouTuber組員が覚醒剤で逮捕

 2月18日に覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕された「暴力団関係者」の一人がYouTuberでラッパーの敵刺(テキサス)さんだったので、話題になっています。

 報道によりますと、都内で覚醒剤を密造していた容疑ですが、否認されているそうです。

 覚醒剤は作り方がネットにも出ている時代ですし、古くはカルト教団も作っていましたから、まあよくあることなんですが(苦笑)、とはいえマンションから1億円相当の違法薬物のほか拳銃の実弾も見つかっているそうですので、事実であれば懲役は長くなるでしょうね。

「発信するヤクザ」は少なくない

 現役のヤクザである敵刺さんのYouTuberデビューについては、ジャーナリスト・丸山ゴンザレスさんのYouTubeチャンネル「丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー」で説明されています。

 それによりますと、最近はアウトロー系YouTuberが多いので、「これは『現役』もやっていいんじゃないか」「収益より一発やっちまうか」と考えたそうで、組織の承諾も得ているそうです。

 現在、アカウント「敵刺の生涯現役チャンネル」は停止されていますが、2021年6月の開設で9月時点の登録が約5万人だったそうですから、注目度は高かったと思います。期間は短くても「現役のYouTuber」は史上初でしょうね。

 ちなみにニュースのまとめサイト・マトメディアによりますと、敵刺さんは、もともと「現役ヤクザのラッパー」として有名で、18PRODUCTIONという会社も経営しています。現役なのにクラブイベントに出たり、会社を経営できたりしているのはよくわからないのですが、昔から「発信するヤクザ」は少なからず存在していましたね。

 たとえば三代目山口組・田岡一雄親分です。本来は裏街道を歩む者として、沈黙を守るというのがヤクザの哲学なんですが、田岡親分は山口組の報道に対する「反論」として自伝を出版されたそうです。当時はマスコミにめちゃくちゃ書かれてましたからね。

 ちなみにマトメディアでは、「表向き」は「嘘つきなアウトロー系ユーチューバーが多いため、現役ヤクザとして真実を知らしめる」ことが敵刺さんの目的だったと、紹介されています。

 それで思い出すのは、トシがばれますが、1997年の「京都『ヤクザ』ホームページ削除事件」ですね。

 京都市が出資するインターネットプロバイダのサイトから暴力団員とされる男性が、「筆者はヤクザである」「ヤクザは偏見に満ちた暴対法によって暴力団とのレッテルを張られている」などと発信したことを朝日新聞などが報じて問題になり、最終的には男性が自主的にサイトを削除したのですが、これについて宮崎学さんがご自身のサイトで「意見は自由なはずなのに、発言できる人としてはいけない人があるのか」と批判するなど波紋が広がりました。

 Wikipediaにも出ていますが、男性の発言はちゃんとしていると思いますよ。

 ほんと現役であれ誰であれ、思うことは発信できればいいと思います。京都の件については、問題があるとすれば「運営に税金が使われている」ところでしょうかね。以前はプロバイダも限られていたので、こういうこともあったのかなと思います。

 裁判もまだなので確定的なことは言えませんが、敵刺さんはラッパーとしても人気があったのですから、本来なら覚醒剤を密造しなくても生活できたはず。アーティストとしての表現の場と収益を奪われれば、違法なシノギに手を出すことも仕方ないですよね。

 結局、今のヤクザのクスリ(違法薬物)やオレオレ詐欺の増加の問題は、合法的なシノギができないことにあるのです。

「七代目山口組」誕生のXデーは? 元極妻が考える「大親分が引退する時」

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六代目引退、七代目襲名の「デマ」

「司忍組長は、もう80歳なんですね。びっくりしました」

 編集者さんから言われました。たしかに司六代目には「80歳のおじいさん」のイメージはないですよね。

 年明けに「六代目山口組・司忍組長は1月25日、80歳の誕生日に引退を表明、七代目は高山清司若頭が襲名」という「チェーンメール」ならぬ「チェーンLINE」が拡散されたことがニュースになりました。

 ニュースでは、「ヤクザの世界でもネットやSNSを使った『情報戦』は今や常識になっていますが、まさにその一端というところでしょう」という「警察幹部」氏のコメントを掲載していますが、いや「情報戦」でなく単なるデマですよ。

 日頃アウトローニュースを見ている人なら、すぐデマとわかると思いますけどね。六代目はお元気そうですし、今は「特定抗争指定暴力団」に指定されているので事務所も使えず、執行部が集まるのも難しいので、重要な決定はなかなかできないでしょう。

 まあこういうウワサが出回るのは、やはり「六代目もカシラ(若頭)も後期高齢者だし、これからどうなるのかな?」と考える人が、組関係者だけでなく、警察やマスコミの中にも少なからずいるからですかね。最近は、分裂や過剰な暴力団排除で「いい話」はまったくないですし、おめでたい継承を待っているのかもしれません。

 今回の「代替わり」騒動は、「とりあえずニュースを出して、ヤクザ業界の反応を見たのでは?」という説もありました。政治家さんとかが、たまにやってますよね。

 七代目が高山若頭ですと、「また弘道会か!」となって、再分裂する可能性も指摘されているからです。今となっては、主に経済的な理由で再分裂はないと思いますが、一部の組員の気持ちが離れる可能性はゼロではないでしょうね。

 ちなみにタテマエとしては、代替わりでは「先代の盃は呑んだが、今回はムリ」と拒否ることはできます。生命を預ける相手を選ぶ権利はあるということです。実際にはいろんな人間関係があるので、簡単ではないのですが。

親分は死ぬまで親分

 ざっと山口組の継承の歴史を見てみますと、ご存命のうちに代替わりが行われたのは、山口春吉初代と渡邉芳則五代目だけです。春吉初代はもともと港湾荷役業のビジネスのために地元の親分の盃を受けただけで、博奕には興味がなかったといわれています。これに対して息子さんの登二代目はイケイケだったとか。

 渡邉五代目は病気が理由ですが、突然だったので「クーデター説」もありました。五代目は一部の幹部によって強引に引退させられたというんですね。すでに五代目も亡くなられたので検証できませんが、ほかの登二代目、田岡一雄三代目、竹中正久四代目は亡くなるまで当代でした。

 二代目は、「浅草で抗争相手に刺されたケガが元で亡くなった説」が有力ですが、作家の正延哲士さんは親族に直接取材して「死因は脳溢血」と書かれています。刺されてから2年くらいして亡くなってますし、もともと高血圧だったそうですよ。数えで42歳、男の厄年でした。

 三代目は68歳と当時としては長生きな気もしますが、入院生活も長かったですね。お嬢さんが引退を勧めたら、「子分に裏切られるから」という理由で引退しなかったと、宮崎学さんとの対談で明かしています。これってすごいニュースだと思うんですけど、あんまり話題にならないですね。

 ぶっちゃけヤクザの世界は裏切りがデフォルトなんですが、三代目のような大親分ですら、そう思っておられたとは……。

 そして、四代目は51歳で射殺されています。

 思えば昔は射殺も珍しくはなかったですね。すごい時代ですが、戦後しばらくは一般社会でも戦争で使われた銃が出回っていて、人殺しも年間3,000件くらいありました。1954年が3,081件とピークだそうで、2013年には初めて1,000件を切ったことが話題になっています。

 最近はワイセツ事件が増えているそうですが、これはめくれた(発覚した)だけの気がします。昔は今よりもっと泣き寝入りしてますよね。

 話がそれましたが、カタギさんまで代替わりに注目しているのは、人気者の証拠でもあります。いつ、どういう形で継承されるのか? 「Xデー」は、そんなに遠くない気もします。

分裂後初の「六代目山口組関係者死亡」に業界激震? 元極妻が考える幹部射殺事件と山口組再統合

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六代目山口組に分裂後初の死者

 2015年8月の六代目山口組分裂から7年目を迎えたところで、初の「六代目側の死者」が出ましたね。ありがちな表現ですが、「業界大激震」です。

 意外かもしれませんが、分裂問題をめぐる抗争で六代目山口組側に死者は出ていなかったのです。19年8月に弘道会関係者が銃撃されて重傷を負ったくらいで、ほかは神戸山口組の襲撃は事務所への銃撃とか火炎瓶投てき、あるいは車両特攻程度なんですよ。

 神戸山口組には亡くなっている人も多いですが、これは神戸山口組側が「我々は喧嘩をするために出たわけではない」と、もともと六代目山口組側に銃口を向けていないし、襲撃されてもカエシ(報復)を禁止してきたからです。

 これまでも山口組やほかの組織の分裂は何度かあり、再統合を目指しながらも双方に犠牲者が出るのは避けられませんでした。今は刑の重罰化が進んでいるので、組員を長い懲役に行かせるのも大変なのです。でも、神戸山口組の組員は、六代目山口組による引き抜き工作のほか、暴排条例でシノギが回らないこともあって人数が減り続けています

 こういう状況で6年余りも存続するとは、すごくないですか? 六代目山口組だけでなく、ほかの組織関係者も、ここまで分裂状態が続くとは思っていなかったのではないでしょうか。

 とはいえ詳しい人たちの中には、「永久に再統合はないんじゃないか」と言う人もいて、なかなか難しいようです。昨秋に神戸山口組の中核組織であった山健組が六代目山口組傘下に入ったことで、「再統合は秒読み」ともいわれたのですが、そうでもなさそうですしね。

 そんな中で六代目山口組の関係者が射殺される事態ですから、再統合はさらに微妙になってきました。

 報道によると、事件は1月17日午後に起こりました。JR水戸駅から3キロほど、住宅街にも近い組事務所で若頭(40歳)が撃たれたのです。「銃声のような音がした」という通報があったそうですが、なんで銃声ってわかるんですかね……。

 それはさておき、警察官らが駆けつけると、若頭は組事務所2階で意識不明の状態で倒れており、救急搬送先の病院で死亡が確認されたそうです。事件から10日余りたちましたが、まだ犯人は逮捕されていません。ヒットマンについては、身内による内部犯行説、神戸山口組説、絆會説、山口組以外の組織説、半グレ説など文字どおり諸説あり、背景として山口組分裂のほかにも、地元のシノギの問題などもあったようです。

 報道によると、ヒットマンは手みやげのケーキを持って事務所を訪れており、被害者の若頭は一人で応対したようです。若頭がドアを開けたとたんにケーキの箱を片手に持ったまま撃ったそうで、なんか映画みたいですね。事務所に押し入り、さらに若頭に向けて何発か撃ったあと拳銃を置いて、事務所のクルマを奪って逃げています。

 ヒットマンがインターホンを押してから、おそらく数分の出来事ですよね。若頭が応対し、事務所のクルマに乗って逃げるということは、事務所に詳しい人物で、若頭とも顔見知りだった可能性もあるようです。

 謎めいた事件なので、今後も注目です。

元極妻が考える「死刑になりたい人たち」の気持ち――事件を起こす原因は“寂しさ”

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「死刑になりたい」と事件を起こす人たち

 あっという間に1月も半分終わりましたね。

 最近は懲役に行きたいとか、死刑になりたいとかで「あえて事件を起こす」人の報道が増えていますね。ネットでは、「死にたければ他人を巻き込まないで自殺しろ」という批判もありますが、死ぬならとっくに死んでいるでしょうから、目立ちたいだけの気もします。

 興味深いのは、加害者のほとんどが若い男性であることです。2015年に東海道新幹線で焼身自殺してお客さんも巻き添えになった事件の犯人は71歳のおじいさんで、21年に九州新幹線内で自殺しようとしてレシートに火をつけたのは69歳のおじいさんでしたが、そのくらいですよね。

 あとは新年早々に焼き肉屋さんに立てこもった犯人や無期懲役刑を言い渡されて「万歳三唱」した新幹線の3人殺傷事件の犯人、映画『ジョーカー』の主人公風の服を着て京王線内で人を刺して火をつけようとした犯人などは、みんな20代です。なぜか女性の加害者は一人もいません。

 過去にも「死刑になりたい人が起こした事件」は、附属池田小事件(01年)とか土浦連続殺傷事件(08年)とか、わりとありましたが、最近は連鎖反応的なものを感じます。若いのに、もったいないことです。

 オットやその周辺のヤクザを見てきた限りでは、「生きる意味」とか、「将来の希望」とかを考えられるのは、むしろ余裕があるようにも思えます。考える余裕すらない若者たちを吸収したのがヤクザ社会でしたね。

 いいか悪いかは別として、かつてはヤクザ社会も「居場所」のひとつで、みんな寂しいから「疑似家族」を作って寄り添うんです。

 「やくざとは哀愁の結合体だ。そこにあるのは、権力、圧力、貧困におびえる姿だけ」とは、二代目柳川組・谷川康太郎組長(1928-87)の言葉だそうです(猪野健治著『やくざと日本人』、筑摩書房)。

 柳川組は三代目山口組の傘下で「殺しの軍団」と呼ばれるほどの超・武闘派です。そんなコワイ組織でも「哀愁」とか言っちゃうんですから、ヤクザになる人たちが差別と貧困に苦しんできたことはわかっていただきたいですね。

 まあヤクザにならなくても、彼女ができたり結婚できたりするだけでもいいんだけどな……と思っていたら、「炎上商法」の橋本琴絵さんのブログが話題のようです。

 橋本さんのnoteには、ニートの中年男性が有名大卒の女性と結婚した話既婚アイドルに貢がされた男性の復讐ストーリーなどが満載です。

 このニートさんは、高学歴の若い女性と結婚するための理論を考えて実践されたのですが、橋本さんの記事はかなり個人的なことまで書かれていますね。掲載の許可は得られているのでしょうか? 私もオットやオットの元兄弟分たちのことを書く時など身バレに気をつけてますが、もっと気をつけようと思いました。

 まあニートさんご夫妻はお幸せとのことで、元極妻ごときが何か申し上げるのもおこがましすぎるのですが、「パートナーを探すのに頭を使う時代」というのはすごいです。

 話がそれましたが、死刑になりたくてやらかす若者は寂しいだけでしょうから、素敵な恋人ができれば事件が減る気もします。

 ちなみに、だいぶ前にテレビで見たクレーム処理の専門家さんは、「普通じゃないクレーマーは、ほぼ家庭に問題がある。いろいろ話すうちに家庭の愚痴が出てきて、こちらが聞いているうちに怒りが収まってくる」というようなお話をされていました。「普通じゃないクレーム」と「殺人」ではだいぶ違いますが、根っこは同じ「寂しさ」ですね。

元極妻が予想する「2022年アウトロー情勢」山口組の再統合は秒読み、工藤會トップは控訴審へ?

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山口組再統合のXデーは?

 読者の皆様、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。いつもお読みいただき、改めて御礼申し上げます。

 昨秋は、山口組の統合への王手ともいえる「五代目山健組」の六代目山口組への復帰が話題になりましたが、それ以降は思ったほど進みませんでしたね。

 わかりにくくてアレなんですけど、山健組は、山口組の二次団体(いわゆる「直参」)としては最大の人数を誇っていました。初代山健組は、三代目山口組時代にヤマケンこと山本健一親分が1961年に設立しています。

 この山口組傘下の名門組織である山健組は、2015年の山口組分裂で中心的な役割を果たしていました。同じ山口組でありながら司六代目の出身母体である弘道会とは対立していたんですね。

 ところが、いったん出て行った山健組が、昨秋、六代目山口組に「復帰」しました。神戸山口組を出たわけです。神戸山口組の中核だった山健組が出たことで、神戸山口組の存続は、かなり微妙になってきました。

 とはいえ神戸山口組トップである井上邦雄組長が「最後の一人になっても闘う」と言っているそうで、まだしばらくは「二つの山口組」状態は続くかもしれません。

 まあ今までだって、別に山口組関係者全員が「超仲よし」だったわけではないのですが、シノギ(資金獲得活動)が回っていた頃は、同じ金看板の下で、そこそこイケていたんですよね。過剰な暴力団排除によってシノギが細ったことで、しなくてもいいケンカも増えている気がします。

 山口組統合とともに注目されているのは、五代目工藤會の2トップの裁判の行方ですね。控訴審の日程はまだわからないようですが、検察庁・警察庁としてはサクサク進めて確定させたいところでしょう。

 以前も書かせていただいたように、求刑通りトップの野村悟総裁に死刑、ナンバー2の田上文雄会長(稼業名)に無期懲役の判決が言い渡されました。工藤會関係者にはお気の毒ですが、これは「国策」ですから控訴審も厳しいと思います。2015年の段階で警察庁長官が「工藤會のトップは死刑と無期懲役」とのたまっていますからね。 

 でも、前回ご紹介した福岡県警の元マル暴氏の『福岡県警工藤會対策課〜現場指揮官が語る工藤會との死闘』(彩図社)には、元マル暴氏までが「死刑ではなく無期か懲役30年と考えていた」と書かれていて、これには驚きましたね。だって警察庁長官が「死刑」と言ってるのに、県警の刑事さんがそう思ってなかったというのは謎すぎますよ。

 でも、逆に言うと、まだ「望み」はあるのかも? 工藤會弁護団の先生方は大変だと思いますが、控訴審ではやはり世論をもう少し盛り上げたいところですね。そして、これからも「暴力団」の重罰化はさらに厳しくなるでしょうから、やめる人はさらに増えると思います。

 でも、やめたところで、生活できる人はどれだけいるんですかね? 生活できなければ、半グレなど「ヤクザ以外の悪い人」と一緒になって悪いことをするのは当たり前です。

 更生支援団体なども人数や資金的にも限界はありますから、フォローも簡単ではないです。数字だけ見て「今年も『暴力団員』がこんなに減った」と喜んだところで、社会はいい方向へ行きますかね?

 たとえば最近は、コロナで生活が困窮した人を狙った新手のヤミ金や詐欺事件も増えているようですが、こういう犯罪集団に「元・暴力団員」もどんどん参入するでしょうから、さらに被害は増えると思います。

 一般の市民の方にとっては、抗争の巻き添えよりも、こうした詐欺の被害に遭う確率のほうがよっぽど高いですから、より深刻な問題となりそうです。

 全然お正月らしくないお話で恐縮ですが、いろいろウォッチしていきたいと思いますので、今年もよろしくお願い申し上げます。

元極妻が選ぶ「ヤクザ本オブザイヤー2021」! たまには別世界の読書でもいかがでしょう?

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

ぶっちぎりでおもしろい『マル暴 警視庁暴力団担当刑事』

 毎度言っている気がしますが、「こないだ年賀状を書いたばっかりなのに、もう今年も終わり?」みたいな感じですね。皆様は、今年はどんな本をお読みになりましたか? 元極妻的に気になったご本をご紹介させていただきますね。

 今年おもしろかった本は、ぶっちぎりで元刑事・櫻井裕一さんの『マル暴 警視庁暴力団担当刑事』(小学館)です。昔の事件とかわからないとつまんないかもですが、エグいお話も多かったです。

 特に、収監されている子分に荒木村重の評伝を差し入れた「平成の殺人鬼」こと住吉会幸平一家矢野睦会・矢野治会長(当時)のエピソードとか、「おおおお」という感じで読みました。荒木村重は、目をかけてもらっていた織田信長に反旗を翻して妻子をみんな殺されているんですね。要するに、「俺を裏切ったら、シャバにいる嫁や子どもがどうなるかわかってるな」ということですね。懲役の長いヤクザはナニゲにインテリさんでもあるのです。

 古い事件が中心で自慢話多めなのは同じですが、元警察官でコンサルタント(多分)の寺尾文孝さんの『闇の盾 政界・警察・芸能界の守り神と呼ばれた男』(講談社)もおもしろかったです。誰とは書きませんが、知り合いがいっぱい出てきて、「あらー懐かしい」ってなりました。有名人がいっぱい出てくるので、80年代バブルを知りたい方はぜひ。

 元警察官といえば、藪正孝さんの『福岡県警工藤會対策課~現場指揮官が語る工藤會との死闘』(彩図社)も、さすがに現場の刑事さんですからリアルでしたね。いろいろとツッコミどころ満載で、そういう意味でもおもしろかったです。たとえば市民からの差し入れも「いいこと」として書かれていますが、それがアカンということに気づかないのがすごいです。

 また、ヤクザ寄りなのかアンチヤクザなのか微妙な溝口敦さんの『喰うか喰われるか 私の山口組体験』(講談社)は、「昭和のヤクザの記録」というところでは貴重な一冊といえます。

 このご本には山口組以外のこともつづられていて、あの細木数子さんや『食肉の帝王』(2014年、講談社)で取り上げた食肉業界のドン・浅田満さんを取材した時のことなどが書かれていますが、作家の生島マリカさんに名誉棄損で提訴されたことについてはノータッチでしたね。

 判決は2018年6月で、生島さんはツイッターに「大ジャーナリストっていうのは妄想でも憶測でも何を書いても許されちゃうのかなって。犯罪に関わるでもなく縁もゆかりもない人のことをあれだけ憎悪を込めて書き立てて人生をも奪えるのは怖いなって。それだけです」と書かれています。

 まあ負けた裁判なんでアレですけど、ここは御大の言い分を書いてほしかったですね。

 有村架純さん主演で映画化もされた『前科者』(香川まさひと・月島冬二、小学館)は、第7巻と第8巻が21年に出ているのと、今年になって知ったのでご紹介です。

 しっかり取材されているようで、リアルでおもしろいです。いろんなエピソードから、更生の難しさや、主人公の心の温かさがわかりますね。

 また、著者さんの温かさがわかる石井光太さんの『ヤクザ・チルドレン』(大洋図書)もオススメです。ヤクザの親から虐待されてきた子どもたちの証言をまとめたドキュメンタリーで、重要な視点ですし、著者さんがインタビュイーに寄り添っているのが伝わります。

 ただ、「ヤクザの子どもたちはつらい人生を送っている」というのは間違いではないのですが、すべてのヤクザの子どもたちが、本に書かれているような体験をしているわけではないです。王侯貴族のような生活をしている子どもたちもいます。 

 それに、オウム真理教教祖の三女さんなどのようにヤクザのムスメでなくてもつらい思いをされている方もいますし、報道で知る限り、子どもを虐待して殺しているのは「暴力団員」だけではないことは、ちょっと書き添えたいと思いました。いずれにしろ子どもたちを虐待から守るのは大人の責任ですから、ひとごとではないです。

 最後に、『突破者の遺言』(ケイアンドケイプレス)も。亀井静香さんなど政治家さんや佐藤優さんなど著名な作家さんが寄稿されている「月刊日本」の連載をまとめたものなので、ちょっとテーマは難しいのですが、読みやすく仕上がっています。あとやっぱり硬めのオピニオン誌「表現者クライテリオン」(2021年11月号)には、任俠道について寄稿されていました。

 献本をいただいたからというわけではないですが(苦笑)、万年東一さんから中村哲さんまで登場して興味深かったです。

 相変わらず世知辛い世の中で、なかなかゆっくり読書もできないと思いますが、図書館にいらっしゃるのもいいかなと思います。

 皆様、よいお年をお迎えください。

元極妻が考える「暴力団員の見分け方」――「知らなかった」は通用しない?

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

暴力団員との交際で倒産した会社社長が提訴

 以前書かせていただいた「社長の暴力団関係者との密接交際」が原因の会社倒産について、当事者の元社長さんが“反撃開始”です。これはすごいですね。

 元社長さんは、「自分は『暴力団員』とは知らずに交際しており、福岡県警の調査や、公共工事から排除した県や福岡市の排除の決定は違法」として、決定の取り消しや損害賠償を求めて福岡地裁に提訴したのです。

 元社長さんは取り調べでは「暴力団組長と知っていた」と話したそうですが、実は取り調べ時間が長すぎた上に、「認めないなら重い処罰になる」と言われ、「暴力団員と知っていた」と虚偽の自白をしてしまったのだそうです。

「反社」の見分け方はある?

 ていうか、そもそもどうやって「暴力団関係者」を見分けるのでしょう? マル暴(暴力団担当)の刑事さんとか、見た目が「ソレっぽい人」は世の中にたくさんいらっしゃいますよ。

 今回、元社長さんの「密接交際」を認定した福岡県の暴排条例には「暴力団と交際しない」とだけ書かれていて、「見分け方」については何も触れていません。

(基本理念)第三条 暴力団の排除は、県民等が、暴力団が社会に悪影響を与える存在であることを認識した上で、暴力団の利用、暴力団への協力及び暴力団との交際をしないことを基本として、県、市町村及び県民等が相互に連携し、及び協力して推進されなければならない。

 ちなみに東京都の暴排条例は、

(基本理念)第3条 暴力団排除活動は、暴力団が都民の生活及び都の区域内の事業活動に不当な影響を与える存在であるとの認識の下、暴力団と交際しないこと、暴力団を恐れないこと、暴力団に資金を提供しないこと及び暴力団を利用しないことを基本として、都、特別区及び市町村(以下「区市町村」という。)並びに都民等の連携及び協力により推進するものとする。

となっていて、条文の番号まで同じです。「お手本」を警察庁が作って各自治体がアレンジしたのがよくわかります。

 条例だけではわかりづらいからか、解説のパンフレットが発行されていますが、これにも「見分け方」は出てきません。

 東京都は「東京都暴力団排除条例Q&A」を出していて、「暴力団員かどうかの確認方法」として、相談先に「公共財団法人暴力団追放運動推進都民センター(暴追センター)」を挙げています。

 まあ福岡県警よりは親切ですか。

 でも、ものすごい大きな取り引きとかならアリかもしれませんが、いちいち「あの人、ボウリョクダンかな?」とか確認するって、ありますかねえ。ちなみに知り合いだった元刑事さんは、この「暴力団員かどうか」を調べるアルバイトをしていたそうですが、亡くなりました。そういうバイトって今もあるんでしょうかね。

 それにしてもヤフーニュースのコメント欄「ヤフコメ」は、うわさ通りの厳しさで驚きました。「暴力団関係者と気づかないほうが悪い」というご意見がほとんどです。そうかもしれませんが、人を殺したとかでもないんですし、社員を路頭に迷わせるほどのことなんですかね? 排除された人たちは「より悪いこと」をするかもしれませんよ?

 だいたい刑事さんが暴力団関係者から接待を受けても、おとがめなしです。権力側ならアリで、民間はアカンというのもわからないですね。

 ちなみに今回の提訴について、福岡県は「訴状が届いていないのでコメントできない」と朝日新聞の取材に答えていましたが、届いたところでコメントする例を見たことないです。これも前から不思議に思っていました。

 この件については、裁判の傍聴に行きたいくらいです。これからも注目ですね。