千鳥ノブ、もうすぐ終了『伊集院光とらじおと』に改めて熱烈なリスペクトを贈る

 こんにちは。ラジオ書き起こし職人のみやーんZZです。いつも聞きまくっているラジオの中から興味深かったエピソードを紹介する連載の第59回目。今回は2022年3月9日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』でゲストの千鳥ノブさんが大好きなラジオ『伊集院光とらじおと』について話していた部分です。

 リスナーからの「若手時代はできなかったけど、今の実力ならうまくできた…

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パンサー向井、伊集院ラジオの後継に 業界評価は最高レベルでも意外な“心配”

 この春で終了するTBSラジオの朝の帯番組『伊集院光とらじおと』(毎週月曜~木曜、午前8時30分)の後継番組のメインパーソナリティーを、お笑いトリオ・パンサーの向井慧が担当することが発表された。

 パンサー向井といえば、お笑い界きってのラジオ好きとしても知られ、ラジオ界のカリスマ・伊集院光の後釜としては、これ以上ない人材との声も高い。

「向井さんはすでに何本も…

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伊集院光、ラジオ番組終了に恨み節! 「文春」報道は事務所主導の火消し?

 1月11日、伊集院光がパーソナリティを務める朝番組『伊集院光とらじおと』(TBSラジオ)が今春終了することが発表された。

 昨年から今春での放送終了が一部で報じられていたが、この日、番組エンディングで伊集院自ら報告し、正式発表となった。同番組は、同局の看板番組『大沢悠里のゆうゆうワイド』の後番組として2016年4月にスタート。6年で幕を閉じることとなる。

「エン…

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新井麻希アナ、伊集院光から“脱出”で気になる「パワハラ」出演者に苦しんだ女子アナたち

 出演者との距離感を掴めていないと、世間からパワハラ認定されてしまうこともあるが……。

 9月20日の放送をもって、『伊集院光とらじおと』(TBSラジオ)で月曜アシスタントを務めていた元TBSの新井麻希アナが番組を降板することとなった。

「新井アナの降板劇の裏では、同番組でパーソナリティーを務める伊集院光の“パワハラ疑惑”が浮上しています。伊集院はこれまで新井アナ…

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パーパーあいなぷぅの「マジで、どうでもいい」発言を支える、あるいは囲い込む誰かの声

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(9月5~11日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

あいなぷぅ「マジで解散しようがそのままやってようが、どうでもいい」

 雨上がり決死隊のコンビ解散が生配信で発表されたのは先月17日。そこから約1カ月が経つが、ネットニュースの見出しなどで、特に宮迫博之のYouTubeなどでの…

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張本勲、実は「球数制限」容認派だった! 『伊集院光とらじおと』で明かした本音

 101回目の夏もしっかり盛り上がりを見せた高校野球。その熱と比例するように、球児の「球光数制限」の是非についての議論も例年以上にヒートアップした。

 時節柄、そして科学的にも、「球数制限」論者に一定の理があるのはごもっとも。一方、球界年長者ほど、球数制限には異を唱えがち。そこで世代間ギャップが起きる。象徴的だったのが張本勲とダルビッシュの(一方通行な)舌戦だろう。

 まずは、7月28日放送のTBS系『サンデーモーニング』で、球界のご意見番・張本氏が大船渡高(岩手)の160キロ右腕、佐々木朗希投手が県大会決勝戦で出場しないまま敗れたニュースについて「最近のスポーツ界でこれが一番残念」「投げさせるべき」とコメント。これに対してダルビッシュは「シェンロンが一つ願いこと叶えてあげるって言ってきたら迷いなくこのコーナーを消してくださいと言う」(原文ママ)とつぶやくと、「いいね」の数は一気に10万超え。

 さらに8月20日、朝日新聞デジタル版で球数制限に異論を唱えた野球評論家・江本孟紀氏に対し、「だれかこの記事プリントアウトして江本さん、張本さんに渡してください」と、少年野球の投手にケガが多いという記事をツイートで紹介したことも話題を呼んだ。

 ブレないダルの姿勢には変わらぬ称賛の声が集まる一方、「シーズン中に何やってんだよ」「球界の年長者にもう少し敬意を」「ましてや張本さん、ファイターズOBなのに……」と危惧する野球ファンも少なくない。もっとお互い歩み寄れる部分はあるはず、と。だからこそ、ダルビッシュにはこう伝えたい。

《だれか8月26日のTBSラジオ『伊集院光とらじおと』の張本さん出演コーナーの音源ダルビッシュに渡してください。もしくはradikoのURL》

 というのも、球数制限否定派だと誰もが思っていた張本氏、なんと球数制限容認派であることを、この日のトークで明かしたから。『伊集院光とらじおと』での張本氏の言葉は、まとめるとこうだ。

「球数制限について、条件をつけて決めてもいい。投手を大事にするのはいいこと。でも、大事にするのと甘やかすのは違う。大投手は必死に歯を食いしばって投げ込んで、成長するわけだから」

 さらに、イマドキ世代の若者たちへの指導はどうすべきか? という伊集院の質問に対して、張本はこうも返している。

「私らの年代から、今の年代に降りないと。私らの論理を押し付けたら、笑われますよ」

「(甲子園で準優勝した星稜のエース)奥川(恭伸)君は(甲子園で)512球放っている。去年の(準優勝した金足農業の)吉田輝星は881球。球数をたくさん投げたから壊れる、というのは違うと思う。そこは指導者が考えないといけない。投げさせて投げさせて、よくなる投手もいる。だから、指導者は難しいんです」

 張本氏のこうした言葉を受け、「これを聞いたら、ダルビッシュとの論争にはならないんじゃないか」とコメントしたのは番組MCの伊集院光。誰よりもファイターズを愛する男は、ファイターズOB同士の場外乱闘を、ずっと歯がゆい思いで見ていたのではないだろうか。

 伊集院が張本氏を紹介する際、「僕が子どもの頃は『炎の打者』って呼ばれていたけど、今は『炎の解説者』だからね」と発したように、すっかり炎上解説者としておなじみになってしまった張本氏。ただ、この日のラジオでの内容を踏まえると、『サンデーモーニング』における張本氏の言動は、多少“演じている”部分がある、と思ったほうがいいのではないだろうか(もちろん、素のままの暴言のほうが多いとは思うのだが)。

 実際、筆者はある野球解説者から「張本さんも大変だよね。ああいう役回りで。本当は、球場でご挨拶しても、僕らみたいな後輩にもちゃんと挨拶してくれる優しい人なのに」という言葉を聞いたことがある。

 結局、『サンデーモーニンング』で問題なのは、過剰に「喝!」を迫る関口宏だ。直近25日の放送でも、守備妨害でアウトになった西武・源田壮亮のニュースに対して「あれはしょうがない」とコメントした張本に、執拗に「喝じゃないの? 喝でしょ」と迫る場面があった。そして、こんなことは日常茶飯事。喝さえ言わせておけば数字は伸びる、といった態度には、アスリートへの敬意も、スポーツに対する愛情も感じられない。

 その「スポーツへの敬意」という部分で明らかに勝っていたのが伊集院。敬意をもって接するからこそ、張本の本音が聞き出せたのだ。

 ちなみに、『伊集院光とらじおと』で、「最後にこれからの夢を」とマイクを振られた張本氏は、次のようなコメントを残していた。これもまた、ダルビッシュに届いてほしいと思う、野球界全体を見据えた建設的なものだった。

「野球のルールを変えてもらいたい。日本人に合う、日本の青少年、日本のファンが喜ぶような。アメリカのルールをそのまま持ってこないで、ちゃんと吟味して、日本人にいいルールを作ってもらいたいね。このままじゃ、野球界がダメになりますよ」

(文=オグマナオト)

伊集院光『R-1』で、松本りんすが優勝してほしかった理由を語る「ぜひ共演を」

 11日深夜放送の『伊集院光深夜の馬鹿力』(TBSラジオ系)において伊集院が、前日に行われた『R-1ぐらんぷり2019』(フジテレビ系)を話題にし、松本りんすを応援していたと明かし、エピソードを交え、その理由を話した。また、「理由を聞いたら審査員は誰もが投票したと思う」とも述べていた。

 松本りんすはハゲ芸人として知られ、伊集院光からプレゼントされたアデランスのかつらを期間限定で着用していた。このかつらは定期的なメンテナンスが必要であり、その費用も伊集院が負担していた。さらに、別のテレビ番組の企画では植毛にチャレンジするも、まったく効果が現れず「学会で発表するレベル」として写真まで撮られてしまったようだ。現在はハリウッドザコシショウに出世払いで買ってもらった高価なかつらを着用している。まさに、ハゲ芸人の代表格といえる。

 伊集院はもし松本が優勝したら翌日朝の生放送のラジオ番組『伊集院光とらじおと』(同)にゲスト出演してもらおうと考えていたという。ただ先方のマネジャーに確認したところ「『R-1』はフジテレビの番組なので、優勝者は翌日のフジの番組に出ずっぱりとなるので難しい」と伝えられていた。結果的に松本は決勝戦へ進むものの3位になったため、伊集院の番組への出演はかなった。

 ただ伊集院は「そのまま優勝して、是非『とくダネ!』に出てほしかった。この話を知れば審査員はみんな松本に票を入れたと思う」と話した。

 誰がどうみても地毛ではないと“その”疑惑が取り沙汰される『とくダネ!』のメインキャスター・小倉智昭。ともすれば朝の生放送番組で思わぬ火花が散った可能性もある。今年度は実現しなかったものの、松本りんすには、ぜひとも優勝して『とくダネ!』での“共演”が見たいものだ。
(文=平田宏利)

「スポーツ通」石橋貴明はホンモノ! 伊集院光との”掛け算トーク”で『たいむとんねる』が神回に

 平成という時代がスポーツに、与えた影響――。それは、アスリートやスポーツの話題がTVバラエティで扱われるようになったことだ。

 その代表格こそ、とんねるずであり、石橋貴明ではないだろうか。学生時代、「帝京野球部の秘密兵器」と呼ばれた運動神経と話術を生かし、アスリートとの交友関係も幅広い。『とんねるずのスポーツ王は俺だ!!』(テレビ朝日系)は、もはや盆と正月に欠かせない風物詩だ。

 そんな石橋が司会を務める『石橋貴明のたいむとんねる』(フジテレビ系)では、18日・25日放送回で2週にわたって「平成スポーツ30年史」がテーマだった。題して「石橋貴明が独断と偏見で選んだ平成スポーツ名場面」。さすがは石橋、わかってるなぁ、というのが2週分見ての素直な感想だった。

 一番の理由は、ランキングにウソがないことだ。「独断と偏見」で選んでいるのだからウソをつきようがないと思われるかもしれないが、この手の名場面ランキングでは「なぜそれが1位?」「いやいや、その選手がその順位はおかしいよ」と言いたくなることが往々にしてある。

 その理由をひもといていくと、局の中継物件だったり、後日インタビュー企画が用意されていたり、という“忖度”がどうしても見え隠れするのだ。また、視聴者投票であっても(仮にランキングに調整がなかったとして)、最近見た試合や選手の話題が上位に来てしまいがち。それではスポーツの歴史的な価値、意義を見失ってしまう。

 だが、今回のランキングでは、そうした局の忖度は感じられなかった。F1やボクシング、競馬、野球、テニス、陸上、サッカー、オリンピック……と競技や大会、時代がばらけていたことも好印象。さらにいえば、オリンピック映像は使用金額が高いからやめよう、といった裏事情もほぼ感じられず、映像使用が(金額的に、権利的に)難しい場合はスポーツ新聞の過去記事を見せるなど、制作者側の工夫や配慮がしっかりと見て取れた。

 TVer配信や録画してこれから視聴する人もいると思うので、本稿ではあえて石橋ランキングは記さないでおきたい。が、1位で選んだ選手に関して「うわぁこんなシーンを、こんな世界を見せてくれるんだ、と扉を開いてくれた」と感謝の言葉を残していた点が何よりも印象的だった。

 もちろん、「独断と偏見」なのだから、多少の偏りはあった。ただ、その偏りが「そうじゃないだろ」ではなく、「あぁ、そっちを選ぶのか」という思いになったのは、石橋のスポーツへの造詣の深さがあってこそ。「スポーツ通」を名乗る芸能人は多いが、その中でも石橋のスポーツ知識は図抜けている。

 以前、『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』(TBS系)の取材で、石橋に、じかに話を聞く機会があった。その際、番組で扱っていないアスリートや試合について話題が及んでも、まさに立て板に水。あの試合のあの場面で、あの選手の……と話が止まらなかった。神田にあるスポーツ専門古書店を、プライベートでふらっと訪ねることもあるという。スポーツとアスリートへの知識量が尋常ではなく、敬意があるからこそ、その熱がトークににじみ出てくるのだ。だからこそ、合間に挟む小ネタや裏話がまた面白い。

 そして今回の『石橋貴明のたいむとんねる』は、ゲスト人選がよかった。芸能界きっての野球通であり、スポーツ全般にも明るい伊集院光。そのため、互いのトークが掛け算となって展開していく。野茂英雄がまだアマチュアだった頃に会っていた石橋。サッカー・ドーハの悲劇直後にラジオの生放送で日本代表のラモス瑠偉に絡めたギャグを言ったところ、苦情の電話が鳴りやまなかった伊集院……。といった具合に、脱線トークもまた「スポーツと時代背景」を感じることができるものばかり。そして、世紀の瞬間のはずなのに、お互いが「俺、この場にいたんだ」と自慢し合い、うらやましがる構図もまた、純粋にスポーツの価値をわかっている2人だからこそだった。

 ちなみに、もうひとりのMCであるミッツ・マングローブも、NHKで『スポーツ酒場「語り亭」』のレギュラーを務め、フィギュアスケートなどについて、雑誌にコラムを書くこともある人物。そのため、合いの手の内容も間も、まさに的を射ていた。

 世のスポーツバラエティ制作陣に、声を大にして言いたい。にぎやかしの若手タレントもアイドルも、いらないんです。欲しいのはスポーツへの敬意と情熱である、ということを改めて感じさせてくれる2週連続企画だった。

(文=オグマナオト)

◆「熱血!”文化系”スポーツ部」過去記事はこちらから

「スポーツ通」石橋貴明はホンモノ! 伊集院光との”掛け算トーク”で『たいむとんねる』が神回に

 平成という時代がスポーツに、与えた影響――。それは、アスリートやスポーツの話題がTVバラエティで扱われるようになったことだ。

 その代表格こそ、とんねるずであり、石橋貴明ではないだろうか。学生時代、「帝京野球部の秘密兵器」と呼ばれた運動神経と話術を生かし、アスリートとの交友関係も幅広い。『とんねるずのスポーツ王は俺だ!!』(テレビ朝日系)は、もはや盆と正月に欠かせない風物詩だ。

 そんな石橋が司会を務める『石橋貴明のたいむとんねる』(フジテレビ系)では、18日・25日放送回で2週にわたって「平成スポーツ30年史」がテーマだった。題して「石橋貴明が独断と偏見で選んだ平成スポーツ名場面」。さすがは石橋、わかってるなぁ、というのが2週分見ての素直な感想だった。

 一番の理由は、ランキングにウソがないことだ。「独断と偏見」で選んでいるのだからウソをつきようがないと思われるかもしれないが、この手の名場面ランキングでは「なぜそれが1位?」「いやいや、その選手がその順位はおかしいよ」と言いたくなることが往々にしてある。

 その理由をひもといていくと、局の中継物件だったり、後日インタビュー企画が用意されていたり、という“忖度”がどうしても見え隠れするのだ。また、視聴者投票であっても(仮にランキングに調整がなかったとして)、最近見た試合や選手の話題が上位に来てしまいがち。それではスポーツの歴史的な価値、意義を見失ってしまう。

 だが、今回のランキングでは、そうした局の忖度は感じられなかった。F1やボクシング、競馬、野球、テニス、陸上、サッカー、オリンピック……と競技や大会、時代がばらけていたことも好印象。さらにいえば、オリンピック映像は使用金額が高いからやめよう、といった裏事情もほぼ感じられず、映像使用が(金額的に、権利的に)難しい場合はスポーツ新聞の過去記事を見せるなど、制作者側の工夫や配慮がしっかりと見て取れた。

 TVer配信や録画してこれから視聴する人もいると思うので、本稿ではあえて石橋ランキングは記さないでおきたい。が、1位で選んだ選手に関して「うわぁこんなシーンを、こんな世界を見せてくれるんだ、と扉を開いてくれた」と感謝の言葉を残していた点が何よりも印象的だった。

 もちろん、「独断と偏見」なのだから、多少の偏りはあった。ただ、その偏りが「そうじゃないだろ」ではなく、「あぁ、そっちを選ぶのか」という思いになったのは、石橋のスポーツへの造詣の深さがあってこそ。「スポーツ通」を名乗る芸能人は多いが、その中でも石橋のスポーツ知識は図抜けている。

 以前、『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』(TBS系)の取材で、石橋に、じかに話を聞く機会があった。その際、番組で扱っていないアスリートや試合について話題が及んでも、まさに立て板に水。あの試合のあの場面で、あの選手の……と話が止まらなかった。神田にあるスポーツ専門古書店を、プライベートでふらっと訪ねることもあるという。スポーツとアスリートへの知識量が尋常ではなく、敬意があるからこそ、その熱がトークににじみ出てくるのだ。だからこそ、合間に挟む小ネタや裏話がまた面白い。

 そして今回の『石橋貴明のたいむとんねる』は、ゲスト人選がよかった。芸能界きっての野球通であり、スポーツ全般にも明るい伊集院光。そのため、互いのトークが掛け算となって展開していく。野茂英雄がまだアマチュアだった頃に会っていた石橋。サッカー・ドーハの悲劇直後にラジオの生放送で日本代表のラモス瑠偉に絡めたギャグを言ったところ、苦情の電話が鳴りやまなかった伊集院……。といった具合に、脱線トークもまた「スポーツと時代背景」を感じることができるものばかり。そして、世紀の瞬間のはずなのに、お互いが「俺、この場にいたんだ」と自慢し合い、うらやましがる構図もまた、純粋にスポーツの価値をわかっている2人だからこそだった。

 ちなみに、もうひとりのMCであるミッツ・マングローブも、NHKで『スポーツ酒場「語り亭」』のレギュラーを務め、フィギュアスケートなどについて、雑誌にコラムを書くこともある人物。そのため、合いの手の内容も間も、まさに的を射ていた。

 世のスポーツバラエティ制作陣に、声を大にして言いたい。にぎやかしの若手タレントもアイドルも、いらないんです。欲しいのはスポーツへの敬意と情熱である、ということを改めて感じさせてくれる2週連続企画だった。

(文=オグマナオト)

◆「熱血!”文化系”スポーツ部」過去記事はこちらから

視聴者を翻弄させる『水曜日のダウンタウン』×「クロちゃん」という”禁断の組み合わせ”

三度のメシよりテレビが好き。テレビウォッチャーの飲用てれびが、先週見たテレビの気になる会話をピックアップします。

■平野レミ「死んだばっかりの魚のおいしいこと」

 一般的に、死は悪いことである。少なくとも、善いことだとはされにくい。けれど、平野レミは言う。

「死んだばっかりの魚のおいしいこと」

 12月4日放送の『有吉弘行のダレトク!?』(フジテレビ系)の料理コーナーに出演した平野。いつものように忙しく調理をし、レミパンもちゃっかりアピールし、食材を立てて盛り付ける。今回立たされたのはパクチーだった。

 そんな平野の次男の嫁は、食育インストラクターの和田明日香。時々、一緒にテレビにも出ている。で、そんな嫁のところに、平野は突然、カツオを届けに行ったりするらしい。それも、みんな寝ている夜中に。

平野「遠くの方からさ、北海道とか九州から帰ってくるときさ、必ずさ、市場に行って魚を買ってくるの。でっかいやつ。それをさ、嫁に食わせようと思って(インターホンを)キンコンキンコンキンコン鳴らして。そしたら、もう寝てるんだよね。『食べなさい新鮮だから。今日よ、死んだばっかりだから食べなさい』つって。それがさ、どうもね、嫌らしいのよね」

有吉「(夜中の)11時とか12時とかに?」

平野「だってさ、死んだばっかりの魚のおいしいこと。あれを嫁に食べさせようと思って」

 以前、クイズ番組などでもおなじみの言語学者の金田一秀穂が、人の感覚が言葉によって左右されているということのたとえで、こんな話をしていた(NHK『SWITCHインタビュー 達人達』2016年1月30日)。

「“死んだ魚の生の肉”と言われてもおいしく感じないけれど、“刺身”と言われるとおいしく感じる」

 僕たちは言葉を変えることで、死のような怖いものやタブーを、安心できるものに変えているのだ、と。

 しかし、「死んだばかりの魚はおいしい」と言ってはばからない平野は、そんな研究者の知見を脇に追いやる。そういえば平野は、料理研究家という肩書を嫌い、料理愛好家を自称する人だ。愛する父親の遺骨を、その愛ゆえに、ちょっと食べちゃったりする人でもあった。善悪もタブーも「おいしい」への愛で、あるいは愛ゆえの「おいしい」で上書きしていく、料理愛好家・平野レミはやっぱりすごい。

■伊集院光「食べ物の善し悪しは、そのときのボクの状況による」

 善とは何か。悪とは何か――。3日放送の『100分de名著』(NHK)では、そんな善悪の基準の話をしていた。同番組は、毎月1冊の本について4週にわたり、MCの伊集院光とアナウンサーが解説の先生と一緒に読解していく番組。今月取り上げられていたのは、哲学者・スピノザの『エチカ』という本だ。

 解説の先生によると、スピノザは善悪を「組み合わせの結果」と考えている。つまり、それ自体として善いもの、悪いものがあるわけではなくて、何かと何かの組み合わせの結果として、善いことや悪いことがある。

 このあたりは、伊集院のたとえ話を聞いたほうがわかりやすいかもしれない。伊集院は、哲学書をはじめとしたややこしい話を、自分の経験に置き換えて翻訳するのが本当にうまい。

伊集院「ハイカロリーな食べ物は、いい食べ物なのか、悪い食べ物なのか。この食べ物はいい食べ物なのか悪い食べ物なのかは、そのときのボクの状況による。うちのかみさんには、ハイカロリーな食べ物は悪いって、必ず言われますけど」

 なるほど、その食べ物の善し悪しは、周囲はいろいろ言ったとしても、食べる人の体調なり体質なりによって変わる。おいしいステーキも、胃腸の調子がよくないときは悪しきものになるだろう。ストロング系のお酒も、いっときの苦しさを忘れるアイテムとしては善いけれど、とりわけ先輩への批判をネットで配信しそうな夜は控えておいたほうがいいだろう。

 では、「組み合わせ」がよいとはどういう状態か? 解説の先生いわく、そのあたりをスピノザは、「活動能力」の増大として捉えているらしい。組み合わさることである人の力を増大させるものが、その人にとって善いもの、ということのようだ。

 ここで僕もひとつたとえ話を出すとするならば、『ダレトク!?』にも出てきた平野のレミパンは、バラエティ番組の中で面白いアイテムになりそうで、なかなかそうなったことがない。だがしかし、レミパンが「面白い」に変換されたレアなケースもある。ずっと前の『ぴったんこカン・カン』(TBS系/2016年6月25日)での、次のような適当すぎるやりとり。

平野「この人、レミパン欲しくないって言ったのよ」

高田「オレはどっちかっていうと、紐パンがいいかな」

 レミパンも、高田純次と組み合わさると面白くなる。バラエティ番組の中で面白いということは、善いということだ。バラエティという枠組みを与えられた高田純次との組み合わせで面白くなりそうにないものも、あまり想像がつかないわけだけれど。

■クロちゃん「ひとりずつちょっと、面談しようかな」

 あるいは、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)と安田大サーカス・クロちゃんの組み合わせ。同番組では現在、「モンスターハウス」という企画が進行している。男女6人が同じ家で共同生活を送り、その恋愛模様を観察する『テラスハウス』(フジテレビ系)的な企画。本家と違うのは、メンバーの1人にルックス的に「美男美女」とは言い切れない、クロちゃんがいるということだ。5日は、第4回目が放送された。

 この企画でのクロちゃんのこれまでの振る舞いが、なかなか味わい深い。2人の女性それぞれに「一番好き」と言ったり、自撮りするフリして女性の写真をこっそり撮っていたり、キスした相手の女性がそれまで座っていたソファに顔をうずめたり。

 今回は、そのクロちゃんの味わい深さが、一層深まっていく展開だった。二股をかけていたことがバレたクロちゃん。そんなクロちゃんから距離を置き始めるメンバーたち。5人で和気あいあいと食卓を囲んでいても、クロちゃんがやって来ると一気に場が冷え切っていく。そんななか、ブラックボックスを手にした黒服が現れる。箱の中にはクジが入っており、当たりを引いた人はメンバーの中から1人を排除することができるという。自分以外の誰かが当たりを引くと自分が排除されてしまうと焦るクロちゃんは、最後まで「出ていかないからね、オレは!」とクジを引くことを拒む。しかし、当たりを引いたのはクロちゃんだった。さっきまでとは表情が豹変し、黙り込む周囲をよそに、饒舌にしゃべり始めるクロちゃん。権力を手にしたクロちゃんは提案する。

「ひとりずつちょっと、面談しようかな」

 VTRを見たスタジオの面々は、困惑していた。

おぎやはぎ・小木「これ流していいの?」

松本人志「オレが松竹芸能(註:クロちゃんの所属事務所)のエラいさんなら、ストップかけるけどね」

 同企画でのクロちゃんの言動は、”味わい深い”という表現では収まらないものかもしれない。場合によっては、悪と認定されても仕方ないのかもしれない。一緒に生活している人たちにとっては、なおのことそうだろう。

 では、そんな悪かもしれないものをバラエティとして見ている、テレビの前のこちら側はなんなのか? あるときはクロちゃんの言動に笑い、あるときは卑しむこちら側は善なのか? 何を楽しんでいるのだろう? 何を見ているのだろう? 悪とは何か? 善とは何か? 美しいとは、醜いとはどういうことか? バラエティとは? ヤラセとは? コンプライアンスって? ポリコレって? 松竹のエラいさんってどんな人だ? そもそもクロちゃんって芸名はどういう了見だ? 「しん」ってなんだ? HIROは元気か? 団長も元気か? 森脇健児って誰だ?

 この企画を見終わった後、僕は毎回いろいろと考えてしまう。『水曜日のダウンタウン』とクロちゃんの組み合わせは、少なくとも僕の活動能力を高めてしまっている。では、それは善いことなのか?

 全体の仕掛けがまだよくわからない、この企画。目隠しをされてよくわからないところに放り込まれたクロちゃんと同じく、テレビの前のこちらも最終的に、善悪の境界がよくわからないところに連れて行かれるような気がする。あるいは、すでに連れて行かれているのか……。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)