もう、おもちゃ屋さんはオワコンの業界なのか? 米・トイザラスの破綻と日本法人の行方

 もう、おもちゃ屋さんはオワコンの業界なのか。

 昨年破綻した、アメリカの大手玩具販売チェーン・トイザラスがアメリカ本土での営業継続を断念し、735店舗すべてを閉鎖か売却する方針を固めた。破綻以降、経営再建の道も探られていたが、年末商戦の不発で息の根を止められた格好だ。さらに22日、このタイミングで有名創業者のチャールズ・ラザルス氏が亡くなったという悲しいニュースも飛び込んできた。

 日本事業を担う日本トイザらスは、事業を継続するばかりか、今後も新規出店を計画する強気の姿勢を示しているが、取引のある企業には不安の声もあり、関係各所から説明を求められているという。

 トイザらスが、日本に上陸したのは1991年。折しも、時代は日米貿易摩擦の最中。巨大な面積を持つ店舗の進出は、おもちゃ業界では「平成の黒船来襲」と呼ばれ、全国各地では猛烈な出店反対運動も起こった。

 それから30年あまり。反対運動を行っていたようないわゆる“街のおもちゃ屋さん”は、時代の変化と共に、ほとんど姿を消してしまった。

 その「黒船」もまた、時代の変化の中で交代を迫られたというわけだ。

「米本土での破綻は、ライバルとなる量販店やネット通販が増加したこと。ゲームも、ネット配信が主流となり、おもちゃの販売が苦しくなるのは当然といえるでしょう」(おもちゃ業界の関係者)

 日本でも、近年は家電量販店でのおもちゃの取り扱いが増加し、Amazonなどのネット通販の普及。加えて、少子化の影響も加わり競争は激化しているという。

「日本トイザらスも、近年は売り場面積の広い大規模店ばかりではなく、ショッピングモールの一角に入居する小規模店のテナント出店を積極的に進めている。いずれにしても、少子化で少ないパイを奪い合うのは一苦労ですよ」(同)

 現在、株式の8割以上をアメリカ本社が傘下企画を通じ間接的に所有する日本トイザらスだが、今後は資本関係が変わることになる。厳しい販売競争の中で、かつての「黒船」はどんな展開をみせるのか。

コインチェック批判のSBIに特大ブーメラン!? Twitter“乗っ取り被害”でセキュリティは大丈夫か

「お客さんを集めることだけにお金を使っている。こういう輩は、もうカス中のカスですね」

 1月末、仮想通貨取引所「コインチェック」の不正アクセスによる資産流出問題を厳しく批判していたのは、金融大手SBIホールディングスの北尾吉孝社長だったが、そのSBIのTwitterアカウントが乗っ取り被害と見られる事態に陥り、セキュリティ批判が跳ね返ってきている。そんな中、被害2日後の3月18日、一部メディアに犯行声明と受け取れる怪文書が送られていたことがわかった。

「刑事事件の証拠にもなりえるので公開はできませんが、一部を要約すると『自分はコインチェックのユーザーで、同社をバカにしたSBI北尾が許せない。ハッカーとして小手調べをした。次は本気を出す』というような内容なんです。ただ、文中に『切腹するため銀行から融資を受けた』とか『猛獣使いは三度の飯よりウラジオストク』とか支離滅裂な文章も挟まれているので、イタズラか、精神不安定な人が出したものにも見えます」(怪文書を見たマスコミ関係者)

 SBIのTwitterの乗っ取り被害と見られる事象は、3月16日の公式アカウントで、新卒採用セミナーの開催が報告された後に、「レイバンのサングラスファッション日活動特価2499円!」という文章とURLが連続投稿されたもの。そのURLはレイバンの公式サイトを装ったニセ販売サイトで、高価なサングラスを格安で売る海賊版業者だ。

 ただ、この手のレイバン偽サイトの宣伝は、以前からTwitterやFacebookで横行していたもので、実際に購入するとレイバンのロゴ入りケースやタグの付いた模倣品が中国から送られてくることを月刊誌の企画で確認したことがある。

 そうなると乗っ取り被害は、SBIを敵視した人物が仕掛けたのではなく、単に中国の海賊版販売者による仕業と見る方が自然だ。

 ただ、セキュリティについて他社を非難していた会社が易々と不正アクセスを許したことには、SBIへのイメージダウンもあるだろう。ネットセキュリティの対策事業者に話を聞いた。

「本業に関するセキュリティのミスではなく、あくまでSNSのひとつで起こった被害でしかないので、そこは580億円分もの流出を許したコインチェックの事件と比較にはなりませんが、これもひとつセキュリティレベルを表すものではあります。Twitterはメールアドレスとパスワードでログインしますが、不正アクセス防止の二段階認証の機能があるなど、対策がユーザーに委ねられているので、そこを容易に突破させたというのは、Twitterを担当する広報担当者なりの危機管理が低いといえます。これを許すと、SBIの名前を騙って第三者にメッセージを送信できる状況になり、たとえば『SBIを騙って架空の投資話で金を騙し取る』とか二次被害を生み出す危険性があるので、決して甘く見ていい話ではないです」

 その後、問題の投稿はほぼ丸1日放置された後にすべて削除されていたが、Twitter上で本件に関する説明はあっさりとしたもの。これにはコインチェックに対し「基本的な問題を全部やっていない」と批判していた北尾社長の発言を取り上げて「ブーメランだ」と冷ややかな見方もある。もしこれが怪文書の主のようなSBIに敵意を持つ犯人の仕業であれば、さらなる被害も想定できただけに、結局は、これまた仮想通貨の信用不安を煽る出来事といえるかもしれない。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

コインチェック批判のSBIに特大ブーメラン!? Twitter“乗っ取り被害”でセキュリティは大丈夫か

「お客さんを集めることだけにお金を使っている。こういう輩は、もうカス中のカスですね」

 1月末、仮想通貨取引所「コインチェック」の不正アクセスによる資産流出問題を厳しく批判していたのは、金融大手SBIホールディングスの北尾吉孝社長だったが、そのSBIのTwitterアカウントが乗っ取り被害と見られる事態に陥り、セキュリティ批判が跳ね返ってきている。そんな中、被害2日後の3月18日、一部メディアに犯行声明と受け取れる怪文書が送られていたことがわかった。

「刑事事件の証拠にもなりえるので公開はできませんが、一部を要約すると『自分はコインチェックのユーザーで、同社をバカにしたSBI北尾が許せない。ハッカーとして小手調べをした。次は本気を出す』というような内容なんです。ただ、文中に『切腹するため銀行から融資を受けた』とか『猛獣使いは三度の飯よりウラジオストク』とか支離滅裂な文章も挟まれているので、イタズラか、精神不安定な人が出したものにも見えます」(怪文書を見たマスコミ関係者)

 SBIのTwitterの乗っ取り被害と見られる事象は、3月16日の公式アカウントで、新卒採用セミナーの開催が報告された後に、「レイバンのサングラスファッション日活動特価2499円!」という文章とURLが連続投稿されたもの。そのURLはレイバンの公式サイトを装ったニセ販売サイトで、高価なサングラスを格安で売る海賊版業者だ。

 ただ、この手のレイバン偽サイトの宣伝は、以前からTwitterやFacebookで横行していたもので、実際に購入するとレイバンのロゴ入りケースやタグの付いた模倣品が中国から送られてくることを月刊誌の企画で確認したことがある。

 そうなると乗っ取り被害は、SBIを敵視した人物が仕掛けたのではなく、単に中国の海賊版販売者による仕業と見る方が自然だ。

 ただ、セキュリティについて他社を非難していた会社が易々と不正アクセスを許したことには、SBIへのイメージダウンもあるだろう。ネットセキュリティの対策事業者に話を聞いた。

「本業に関するセキュリティのミスではなく、あくまでSNSのひとつで起こった被害でしかないので、そこは580億円分もの流出を許したコインチェックの事件と比較にはなりませんが、これもひとつセキュリティレベルを表すものではあります。Twitterはメールアドレスとパスワードでログインしますが、不正アクセス防止の二段階認証の機能があるなど、対策がユーザーに委ねられているので、そこを容易に突破させたというのは、Twitterを担当する広報担当者なりの危機管理が低いといえます。これを許すと、SBIの名前を騙って第三者にメッセージを送信できる状況になり、たとえば『SBIを騙って架空の投資話で金を騙し取る』とか二次被害を生み出す危険性があるので、決して甘く見ていい話ではないです」

 その後、問題の投稿はほぼ丸1日放置された後にすべて削除されていたが、Twitter上で本件に関する説明はあっさりとしたもの。これにはコインチェックに対し「基本的な問題を全部やっていない」と批判していた北尾社長の発言を取り上げて「ブーメランだ」と冷ややかな見方もある。もしこれが怪文書の主のようなSBIに敵意を持つ犯人の仕業であれば、さらなる被害も想定できただけに、結局は、これまた仮想通貨の信用不安を煽る出来事といえるかもしれない。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

本業へ注力の方針? ファミリーマートがアニメ関連事業から撤退のウワサ

 大手コンビニチェーンのファミリーマートが、アニメ関連事業から撤退するとのウワサが、業界を駆け巡っている。

 ここ数年のうちにコンビニが実施するアニメ作品とのコラボ展開は、当たり前のものとなった。さらに、製作委員会への参加も目立ち、多くの作品で製作委員会の中に、ファミマ・ドット・コムか、ローソンHMVエンタテイメントの名前が見られるようになってきた。

 製作委員会に参加することで、店頭でのグッズ販売やコラボキャンペーンを、より実施しやすくする戦略を実行している状況だ。

 そうした中で、ファミリーマートがアニメ関連事業から撤退するというのは、どういうことなのか?

「コンビニ本来の事業である店頭でのサービスに注力する。それが、現在のファミリーマートの方針です」(コンビニ業界関係者)

 2016年にサークルKサンクスとの経営統合によって、ファミリーマートはセブン-イレブンに次ぐ業界第2位の地位に躍り出た。

「今、ファミリーマートが目指しているのは、セブン-イレブンを超えること。でも、すでに全国のコンビニ店舗数は飽和状態。そこで、深夜に客数が見込めない店舗では24時間営業を取りやめる。あるいは、新サービスの導入など、さまざまな方法で、1店舗あたりの売上の拡大を図っているわけです」

 昨年、ファミリーマートではフィットネスジムやコインランドリーを併設した店舗を導入するなどと発表し話題を集めた。これも、事業改革の一貫だ。そうした、本業への注力の中でアニメ事業への参加の見直しが始まっているというわけだ。一部では「違約金を払ってでも作品から撤退する」という話がなされているというウワサも。

 ただ、こうしたウワサに対して当のアニメ業界関係者は静観の構えだ。

「コンビニというのは、よくも悪くもフットワークが軽いものです。今年、撤退しても来年には戻ってきているかもしれませんし。そんなに大騒ぎするようなことじゃないと思うのですが……」

 ファミリーマートでは、昨年Twitterで、新たに売り出す弁当を『けものフレンズ』か「忖度」のどちらにするかのアンケートを実施。簡単に『けものフレンズ』に決まるだろうと思いきや「忖度弁当」が発売されて話題にもなった。これも、壮大な“フリ”だったのか?
(文=特別取材班)

「助けて! 所沢なんて行きたくないよ……」本社の“ド田舎移転計画”にKADOKAWA全社員が悲痛な叫び

「所沢になんて、行きたいワケがないだろ!!」

 誰もが、そんな悲痛の声を上げているという。それが、現在のKADOKAWAの社内の状況である。1月末に同社が、2020年に完成を目指している新たな拠点施設に、本社機能を移すと言及しているからだ。

 現在、同社が建設を予定している「ところざわサクラタウン」。印刷工場や物流倉庫、さらに、アニメ専門の美術館や図書館なども備えた複合文化施設だ。同社によれば、出版に必要な機能をすべて集約するとともに、関係の深いオタクカルチャーの拠点となる予定だという。

 だが、社長が「この施設に本社機能の半分を移転する」と言及したことで、社員に動揺が走っているのだ。

 出版業界では、同社の目論見は、すでに他の出版社も実施していることを大規模にしたものだと見られている。

「本社ビルを建て替えた小学館もそうですが、集英社から岩波書店まで、たいていの老舗出版社は不動産収入が大きなウェイトを占めています。新潮社なんて、神楽坂駅周辺に会社や社長一族の名義で多くの不動産を持つ大地主ですし……」(出版社社員)

 KADOKAWAの目論見は、不動産収益の最適化。現在の飯田橋の本社ビルは、貸しビルにして収益を得たほうが都合がよいというわけだ。

 新たな拠点となる「ところざわサクラタウン」は、JR武蔵野線の東所沢駅から徒歩12分の距離。都心からは遠く、所沢市の中心市街地からも私鉄・JRを乗り継ぐかバスを待つ必要があるなど、交通の便もかなり悪い。一説には「在宅ワークを中心にすれば、出社の必要もないじゃないか」という理由で移転方針が決まったともいわれる。仮に最寄りの東所沢駅周辺や、近隣の秋津・清瀬あたりの物件を社宅として借りても、貸しビル収入で十分に採算がとれるということらしい。

 この発表を受けて、幾人かの同社社員に話を聞いたところ、一様に困惑の声を漏らした。

「いよいよ、この会社はヤバいのではないかと思った」「編集部がなくて、編集者ができるか」など、誰一人として、移転計画を支持する声は聞こえてこない。

 さらには、こんな話も。

「まだ、どの部署が移転対象となるのかは、まったく決まっていません。なので、どうやって上に『自分たちの編集部は都内にないと仕事ができない』とアピールするかを、ひそかに話し合っていますよ」(ある社員)

 また、中には「東所沢駅から一駅で西武池袋線に移動できます。この路線沿いには、マンガ家が多いから、まずマンガ編集部は、すべて移転という話も……」と語る社員も。

 全社員に影響を及ぼしそうな一大計画。この計画が現実になった時、日本のオタクコンテンツは、どう変化するのだろうか。
(文=是枝了以)

真偽はいかに?「1位が非正規で2位の正社員に海外旅行贈呈」ツイートに、日本郵便は「事実ではない」

 郵便局が、正社員と非正規との間に差別的な待遇をしていた?

 ひとつのツイートが、真偽をよそに注目を集めている。このツイートは、以下のようなものだ。

 * * *

ある年、「年賀ハガキ販売成績全国1位の人には海外旅行が贈られます」と、本社からお達しが来た → 年明けに、「成績1位の人は非正規だったので2位の正社員に旅行が贈呈されました」と、お知らせが来たことがあった #郵便局の思い出

 * * *

 郵便局においては、正社員と非正規の間の格差がしばしば問題化しており、これまで幾度となく報道されている。それらがリアリティを持たせたのだろうか。このツイートには、さまざまな「怒り」の反応が寄せられた。

 いわく「それじゃあ、非正規には年賀状とかのノルマ課すなよ?って思うよね」「どんなにがんばっても報われない社会の縮図」というものである。中には「年賀ハガキボイコット運動指導しようかな?」というものまで。

 郵便局では、非正規雇用の社員が正社員に昇格するために、年賀ハガキなどを大量に自腹購入する「自爆営業」が存在したり、正規・非正規を問わず厳しい販売ノルマを命ぜられる場合もあるという。

 とはいえ、発端となったツイートのような、ひどい差別待遇が存在するのだろうか。

 日本郵便株式会社の経営企画部広報室に、この件を問い合わせたところ、ツイートについては全く関知していなかった。いったん、調べた上で連絡する旨を告げられた後、返ってきた反応はこうだった。

「記載のようなことが、行われた事実はありません」

 各郵便局で、販売に対して報奨を行うことはあるが、記載されているようなことが行われた事実はないという。一部ニュースサイトでは、冒頭で示したツイートをもとに日本郵便に批判的な記事が掲載されている。いったい、真相はどこにあるのだろうか。
(文=特別取材班)

資産隠し発覚の「てるみくらぶ」社長に“韓国カルト団体への横流し”疑惑が浮上中

 やはり金を隠していた。昨年3月に経営破綻した格安旅行会社「てるみくらぶ」の山田千賀子社長が、自宅に現金約700万円を隠し持ち、警視庁に押収されていたことが伝えられた。山田社長は債務超過を隠蔽して銀行から2億円もの融資を騙し取った疑いで、警視庁に逮捕されたが、一部の債権者からは資産隠しを疑われていた。事実、破産管財人に申告していない金を所持していたため、資産隠しの捜査がなお本格化しているのだが、一説には韓国のカルト団体に多額の金を逃がしているともいわれる。

「山田社長は、会社を立ち上げた頃から韓国に強い人脈があって、主力商品となった格安ツアー販売も、韓国旅行が一番の売りでした。それで社長本人も頻繁にソウルなどに足を運んでいたのですが、現地のスタッフには社員でもない怪しい協力者たちがいて、Yというカルト教団の信者だというウワサがあったんです」(元社員)

 てるみくらぶが韓国旅行に強かったのは、ソウル3日間で5,980円という超激安のツアー商品があったことでもわかる。また、倒産前の同社は、台湾や東南アジア方面のツアーについての問い合わせメールに対しては3~4日後の返答になることがあったのに、韓国旅行は現地窓口が常に即答をしていたほどの力の入れようだった。

「本来の担当者である日本人の現地スタッフが不在のときでも、日本語の話せる韓国人が常駐していて、それなのに人件費に計上されてなかったり、社内でも怪しまれていたんです」(同)

 てるみくらぶは1998年に設立、01年からオンライン販売での激安ツアーが評判を呼んでいたが、少なくとも13年から架空の利益を計上する粉飾決算を繰り返していたことが明らかになっている。結果として代金を支払った9万人もの旅行者が債権者となり、総額100億円に上る被害を出した。

 債権者は警察の捜査とは別に、独自に会社の資産を調査。そこで、山田社長が都内に本部のある新興宗教に入れ込んでいるという話が浮上していた。寄付金を隠れみのに隠し財産を作っていたのではないかという疑いまで出ていたのだが、これとは別に、韓国カルト団体・Yについても疑いが出てきている。

「何しろ、てるみくらぶは破産に至るまでの動きが用意周到。おかげで取引先と金融機関への実害は少なく、債権者の大半は無力な個人客。それを考えると、巧妙な資産隠しをしていてもおかしくはないんですが、その疑いは主に3つ。第1に創業者や山田社長の自宅に現金が隠されていないか、第2に国内宗教団体など関連各所に横流ししていないか、そして第3が海外への送金問題です。第1の疑いがクロになったことで、第2と第3の捜査に力を入れてもらいたいところ」(約80万円の被害を受けた債権者男性)

 昨年、会社は、わずか2億円足らずの現預金を残して破産したが、同時に山田社長個人も破産手続きをしていた。しかし、こちらは自宅に多額の現金を隠匿していたことで、さらに別の資産隠しがある疑いは強まる。

 その資産の逃がし先に浮上した、国内の宗教団体と韓国のカルト団体。中でも後者については、元社員が「倒産が表になってから、多数の社員やスタッフらが給料の未払いなどで困惑している。そんな中、韓国にいたはずの現地スタッフが一斉に姿を消しているのも怪しい」と話す。前代未聞の旅行会社倒産をめぐっては、いまだ謎めいた話が横行中だ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

資産隠し発覚の「てるみくらぶ」社長に“韓国カルト団体への横流し”疑惑が浮上中

 やはり金を隠していた。昨年3月に経営破綻した格安旅行会社「てるみくらぶ」の山田千賀子社長が、自宅に現金約700万円を隠し持ち、警視庁に押収されていたことが伝えられた。山田社長は債務超過を隠蔽して銀行から2億円もの融資を騙し取った疑いで、警視庁に逮捕されたが、一部の債権者からは資産隠しを疑われていた。事実、破産管財人に申告していない金を所持していたため、資産隠しの捜査がなお本格化しているのだが、一説には韓国のカルト団体に多額の金を逃がしているともいわれる。

「山田社長は、会社を立ち上げた頃から韓国に強い人脈があって、主力商品となった格安ツアー販売も、韓国旅行が一番の売りでした。それで社長本人も頻繁にソウルなどに足を運んでいたのですが、現地のスタッフには社員でもない怪しい協力者たちがいて、Yというカルト教団の信者だというウワサがあったんです」(元社員)

 てるみくらぶが韓国旅行に強かったのは、ソウル3日間で5,980円という超激安のツアー商品があったことでもわかる。また、倒産前の同社は、台湾や東南アジア方面のツアーについての問い合わせメールに対しては3~4日後の返答になることがあったのに、韓国旅行は現地窓口が常に即答をしていたほどの力の入れようだった。

「本来の担当者である日本人の現地スタッフが不在のときでも、日本語の話せる韓国人が常駐していて、それなのに人件費に計上されてなかったり、社内でも怪しまれていたんです」(同)

 てるみくらぶは1998年に設立、01年からオンライン販売での激安ツアーが評判を呼んでいたが、少なくとも13年から架空の利益を計上する粉飾決算を繰り返していたことが明らかになっている。結果として代金を支払った9万人もの旅行者が債権者となり、総額100億円に上る被害を出した。

 債権者は警察の捜査とは別に、独自に会社の資産を調査。そこで、山田社長が都内に本部のある新興宗教に入れ込んでいるという話が浮上していた。寄付金を隠れみのに隠し財産を作っていたのではないかという疑いまで出ていたのだが、これとは別に、韓国カルト団体・Yについても疑いが出てきている。

「何しろ、てるみくらぶは破産に至るまでの動きが用意周到。おかげで取引先と金融機関への実害は少なく、債権者の大半は無力な個人客。それを考えると、巧妙な資産隠しをしていてもおかしくはないんですが、その疑いは主に3つ。第1に創業者や山田社長の自宅に現金が隠されていないか、第2に国内宗教団体など関連各所に横流ししていないか、そして第3が海外への送金問題です。第1の疑いがクロになったことで、第2と第3の捜査に力を入れてもらいたいところ」(約80万円の被害を受けた債権者男性)

 昨年、会社は、わずか2億円足らずの現預金を残して破産したが、同時に山田社長個人も破産手続きをしていた。しかし、こちらは自宅に多額の現金を隠匿していたことで、さらに別の資産隠しがある疑いは強まる。

 その資産の逃がし先に浮上した、国内の宗教団体と韓国のカルト団体。中でも後者については、元社員が「倒産が表になってから、多数の社員やスタッフらが給料の未払いなどで困惑している。そんな中、韓国にいたはずの現地スタッフが一斉に姿を消しているのも怪しい」と話す。前代未聞の旅行会社倒産をめぐっては、いまだ謎めいた話が横行中だ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

「はれのひ」は氷山の一角……? 苛烈な営業電話で“高額契約”迫る呉服業界の闇

 成人式当日突然に閉店して社長ら経営陣が姿をくらましたままの横浜市の振り袖レンタル会社「はれのひ」は、民間信用調査会社の東京商工リサーチによると、一昨年9月の時点で6億円を超える負債があり、3億円以上の債務超過に陥っていたという。そのためか昨年からは従業員への給与も遅延や未払いが出ていたが、実はこの会社、問題が表面化する以前から、その営業手法が一部であまり評判がよくなかったようだ。

「とにかく、しつこい。何度も電話をかけてきて『晴れ着の準備を』って。断ってもかけてくるので、最終的には『うるさい!』と怒鳴ってしまった」

「姉の振袖を使うのでと断っても、今年の流行デザインは違うとか、小物のプレゼントがあるとか延々と話を止めなくて、途中で電話を切った」

 こうした声は、「はれのひ」からの度重なる営業電話を受けた人々のもので、特に14年頃から「不快・迷惑」度を増していたようだ。何しろ「うちの娘は海外留学中で日本の成人式には出られないのに営業電話が来た」という人もいたのである。

 証言者たちが首を傾げていたのは、「はれのひ」がどうやって成人式を迎える娘のいる家庭を知っていたかということ。これは別の呉服レンタル業者が打ち明ける。

「『はれのひ』だけじゃなく、ほとんどの同業者はやってることなんですが、名簿業者から学生名簿を大量に買うんです。必要なのは年齢、性別と電話番号だけで、片っ端から電話をかけるんです。従業員には、商談がまとまれば売り上げ1~2割の歩合ボーナス、つまりインセンティブを出す形にするのが通例。単価が高い世界なので、50万円の売り上げなら5~10万円の報酬が入るわけで、みんな誰彼構わず電話しまくります。ただ、苦情も増えるので、電話をかける役目を下請けにやらせるケースもあります」

 歩合制となれば当然、高額な商品を勧める傾向が強まるが、「一生に一度のことだと言えば、親は借金してでも金を出す、という認識がある」と業者。

「ただ、そういう中で歩合を荒稼ぎする凄腕の営業マンがいると、他社に引き抜かれたり、独立されたりということもあって競争は激化するばかり。儲かりそうに見えて、油断するとすぐに業績が落ちますよ」(同)

 激しい電話セールスもむなしく、「はれのひ」は15年9月期からは営業赤字となり、厳しい資金繰りが続き、取引先や金融機関の信用も落ちていた。結果、成人式当日に数百人単位での被害者を生む前代未聞の閉店騒動をやらかしてしまった。被害者の中には、営業電話によって契約に至った者もおり「あんな電話にさえ出ていなければ」と悔やむ声も聞かれた。

 前出業者は「基本、営業電話を激しくするところほど、値段が高いと思った方がいい」と話す。

「歩合報酬を出すわけなので、その分、客に出す値段を高くしなきゃいけなくなるからです。営業電話をしてきた業者はむしろ使わない方がいい、というのが本音です」

「はれのひ」が消えても同じ業態の呉服関連の他社による電話攻勢は続く。成人前の娘を持つ家庭では、業者の選定に慎重さが求められそうだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

「はれのひ」は氷山の一角……? 苛烈な営業電話で“高額契約”迫る呉服業界の闇

 成人式当日突然に閉店して社長ら経営陣が姿をくらましたままの横浜市の振り袖レンタル会社「はれのひ」は、民間信用調査会社の東京商工リサーチによると、一昨年9月の時点で6億円を超える負債があり、3億円以上の債務超過に陥っていたという。そのためか昨年からは従業員への給与も遅延や未払いが出ていたが、実はこの会社、問題が表面化する以前から、その営業手法が一部であまり評判がよくなかったようだ。

「とにかく、しつこい。何度も電話をかけてきて『晴れ着の準備を』って。断ってもかけてくるので、最終的には『うるさい!』と怒鳴ってしまった」

「姉の振袖を使うのでと断っても、今年の流行デザインは違うとか、小物のプレゼントがあるとか延々と話を止めなくて、途中で電話を切った」

 こうした声は、「はれのひ」からの度重なる営業電話を受けた人々のもので、特に14年頃から「不快・迷惑」度を増していたようだ。何しろ「うちの娘は海外留学中で日本の成人式には出られないのに営業電話が来た」という人もいたのである。

 証言者たちが首を傾げていたのは、「はれのひ」がどうやって成人式を迎える娘のいる家庭を知っていたかということ。これは別の呉服レンタル業者が打ち明ける。

「『はれのひ』だけじゃなく、ほとんどの同業者はやってることなんですが、名簿業者から学生名簿を大量に買うんです。必要なのは年齢、性別と電話番号だけで、片っ端から電話をかけるんです。従業員には、商談がまとまれば売り上げ1~2割の歩合ボーナス、つまりインセンティブを出す形にするのが通例。単価が高い世界なので、50万円の売り上げなら5~10万円の報酬が入るわけで、みんな誰彼構わず電話しまくります。ただ、苦情も増えるので、電話をかける役目を下請けにやらせるケースもあります」

 歩合制となれば当然、高額な商品を勧める傾向が強まるが、「一生に一度のことだと言えば、親は借金してでも金を出す、という認識がある」と業者。

「ただ、そういう中で歩合を荒稼ぎする凄腕の営業マンがいると、他社に引き抜かれたり、独立されたりということもあって競争は激化するばかり。儲かりそうに見えて、油断するとすぐに業績が落ちますよ」(同)

 激しい電話セールスもむなしく、「はれのひ」は15年9月期からは営業赤字となり、厳しい資金繰りが続き、取引先や金融機関の信用も落ちていた。結果、成人式当日に数百人単位での被害者を生む前代未聞の閉店騒動をやらかしてしまった。被害者の中には、営業電話によって契約に至った者もおり「あんな電話にさえ出ていなければ」と悔やむ声も聞かれた。

 前出業者は「基本、営業電話を激しくするところほど、値段が高いと思った方がいい」と話す。

「歩合報酬を出すわけなので、その分、客に出す値段を高くしなきゃいけなくなるからです。営業電話をしてきた業者はむしろ使わない方がいい、というのが本音です」

「はれのひ」が消えても同じ業態の呉服関連の他社による電話攻勢は続く。成人前の娘を持つ家庭では、業者の選定に慎重さが求められそうだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)