もはや金融商品のひとつとして一般的になってきた仮想通貨。金融フリークは数年来親しんできただろうが、新規ユーザーの耳目を集めるのはやはりテレビCM。今回はこれまで仮想通貨のCMに出演してきた芸能人たちの裏事情を探っていきたい。
まずは2020年から「コインチェック」のCMに出演中の松田翔太だ。
もはや金融商品のひとつとして一般的になってきた仮想通貨。金融フリークは数年来親しんできただろうが、新規ユーザーの耳目を集めるのはやはりテレビCM。今回はこれまで仮想通貨のCMに出演してきた芸能人たちの裏事情を探っていきたい。
まずは2020年から「コインチェック」のCMに出演中の松田翔太だ。
人工知能を使った仮想通貨事業へのうその投資話を持ちかけ、全国の約1万5000人から総額65億円以上の現金をだまし取ったとして12日、愛知県警が男4人を逮捕したことを各メディアが報じた。
報道によると、詐欺の疑いで逮捕されたのは、橋谷田拓也容疑者、石田祥司容疑者ら計4人。
4人は2017年から「オズプロジェクト」の名前で全国各地でセミナーを開催するなどして投資…
「お客さんを集めることだけにお金を使っている。こういう輩は、もうカス中のカスですね」
1月末、仮想通貨取引所「コインチェック」の不正アクセスによる資産流出問題を厳しく批判していたのは、金融大手SBIホールディングスの北尾吉孝社長だったが、そのSBIのTwitterアカウントが乗っ取り被害と見られる事態に陥り、セキュリティ批判が跳ね返ってきている。そんな中、被害2日後の3月18日、一部メディアに犯行声明と受け取れる怪文書が送られていたことがわかった。
「刑事事件の証拠にもなりえるので公開はできませんが、一部を要約すると『自分はコインチェックのユーザーで、同社をバカにしたSBI北尾が許せない。ハッカーとして小手調べをした。次は本気を出す』というような内容なんです。ただ、文中に『切腹するため銀行から融資を受けた』とか『猛獣使いは三度の飯よりウラジオストク』とか支離滅裂な文章も挟まれているので、イタズラか、精神不安定な人が出したものにも見えます」(怪文書を見たマスコミ関係者)
SBIのTwitterの乗っ取り被害と見られる事象は、3月16日の公式アカウントで、新卒採用セミナーの開催が報告された後に、「レイバンのサングラスファッション日活動特価2499円!」という文章とURLが連続投稿されたもの。そのURLはレイバンの公式サイトを装ったニセ販売サイトで、高価なサングラスを格安で売る海賊版業者だ。
ただ、この手のレイバン偽サイトの宣伝は、以前からTwitterやFacebookで横行していたもので、実際に購入するとレイバンのロゴ入りケースやタグの付いた模倣品が中国から送られてくることを月刊誌の企画で確認したことがある。
そうなると乗っ取り被害は、SBIを敵視した人物が仕掛けたのではなく、単に中国の海賊版販売者による仕業と見る方が自然だ。
ただ、セキュリティについて他社を非難していた会社が易々と不正アクセスを許したことには、SBIへのイメージダウンもあるだろう。ネットセキュリティの対策事業者に話を聞いた。
「本業に関するセキュリティのミスではなく、あくまでSNSのひとつで起こった被害でしかないので、そこは580億円分もの流出を許したコインチェックの事件と比較にはなりませんが、これもひとつセキュリティレベルを表すものではあります。Twitterはメールアドレスとパスワードでログインしますが、不正アクセス防止の二段階認証の機能があるなど、対策がユーザーに委ねられているので、そこを容易に突破させたというのは、Twitterを担当する広報担当者なりの危機管理が低いといえます。これを許すと、SBIの名前を騙って第三者にメッセージを送信できる状況になり、たとえば『SBIを騙って架空の投資話で金を騙し取る』とか二次被害を生み出す危険性があるので、決して甘く見ていい話ではないです」
その後、問題の投稿はほぼ丸1日放置された後にすべて削除されていたが、Twitter上で本件に関する説明はあっさりとしたもの。これにはコインチェックに対し「基本的な問題を全部やっていない」と批判していた北尾社長の発言を取り上げて「ブーメランだ」と冷ややかな見方もある。もしこれが怪文書の主のようなSBIに敵意を持つ犯人の仕業であれば、さらなる被害も想定できただけに、結局は、これまた仮想通貨の信用不安を煽る出来事といえるかもしれない。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)
「お客さんを集めることだけにお金を使っている。こういう輩は、もうカス中のカスですね」
1月末、仮想通貨取引所「コインチェック」の不正アクセスによる資産流出問題を厳しく批判していたのは、金融大手SBIホールディングスの北尾吉孝社長だったが、そのSBIのTwitterアカウントが乗っ取り被害と見られる事態に陥り、セキュリティ批判が跳ね返ってきている。そんな中、被害2日後の3月18日、一部メディアに犯行声明と受け取れる怪文書が送られていたことがわかった。
「刑事事件の証拠にもなりえるので公開はできませんが、一部を要約すると『自分はコインチェックのユーザーで、同社をバカにしたSBI北尾が許せない。ハッカーとして小手調べをした。次は本気を出す』というような内容なんです。ただ、文中に『切腹するため銀行から融資を受けた』とか『猛獣使いは三度の飯よりウラジオストク』とか支離滅裂な文章も挟まれているので、イタズラか、精神不安定な人が出したものにも見えます」(怪文書を見たマスコミ関係者)
SBIのTwitterの乗っ取り被害と見られる事象は、3月16日の公式アカウントで、新卒採用セミナーの開催が報告された後に、「レイバンのサングラスファッション日活動特価2499円!」という文章とURLが連続投稿されたもの。そのURLはレイバンの公式サイトを装ったニセ販売サイトで、高価なサングラスを格安で売る海賊版業者だ。
ただ、この手のレイバン偽サイトの宣伝は、以前からTwitterやFacebookで横行していたもので、実際に購入するとレイバンのロゴ入りケースやタグの付いた模倣品が中国から送られてくることを月刊誌の企画で確認したことがある。
そうなると乗っ取り被害は、SBIを敵視した人物が仕掛けたのではなく、単に中国の海賊版販売者による仕業と見る方が自然だ。
ただ、セキュリティについて他社を非難していた会社が易々と不正アクセスを許したことには、SBIへのイメージダウンもあるだろう。ネットセキュリティの対策事業者に話を聞いた。
「本業に関するセキュリティのミスではなく、あくまでSNSのひとつで起こった被害でしかないので、そこは580億円分もの流出を許したコインチェックの事件と比較にはなりませんが、これもひとつセキュリティレベルを表すものではあります。Twitterはメールアドレスとパスワードでログインしますが、不正アクセス防止の二段階認証の機能があるなど、対策がユーザーに委ねられているので、そこを容易に突破させたというのは、Twitterを担当する広報担当者なりの危機管理が低いといえます。これを許すと、SBIの名前を騙って第三者にメッセージを送信できる状況になり、たとえば『SBIを騙って架空の投資話で金を騙し取る』とか二次被害を生み出す危険性があるので、決して甘く見ていい話ではないです」
その後、問題の投稿はほぼ丸1日放置された後にすべて削除されていたが、Twitter上で本件に関する説明はあっさりとしたもの。これにはコインチェックに対し「基本的な問題を全部やっていない」と批判していた北尾社長の発言を取り上げて「ブーメランだ」と冷ややかな見方もある。もしこれが怪文書の主のようなSBIに敵意を持つ犯人の仕業であれば、さらなる被害も想定できただけに、結局は、これまた仮想通貨の信用不安を煽る出来事といえるかもしれない。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)
いま民事裁判のデジタル化が進められている。政府は裁判上で必要な訴状や準備書面など書類での手続きを電子化する方針を固め、2020年の導入を目指し、「書面で準備しなければならない」という原則が明記される現在の民事訴訟法を改正する方向だ。裁判所の専用サイトに訴状や準備書面をデータ提出することができれば、手間やそれにかかる費用などが省かれ利便性が上がるため、今後は有識者会議を重ねるという。
その一方で懸念もある。仮想通貨でも起こったセキュリティ問題だ。ある行政書士は「勝敗で何億円ものお金が動く企業裁判もあって、そこで勝つためにハッキングなど不正アクセスによる情報戦争が起こってもおかしくはない」と話す。
「データ提出が前提なら、裁判所のセキュリティは万全でも、全国の各弁護士事務所も同様の体制を整える必要がありますが、それは難しいでしょう。もし戦略として隠し持っているデータ資料を相手から盗み出されて勝敗がひっくり返ったら最悪の事態です」(同)
ハッカーなどによるコンピュータを狙ったサイバー攻撃は長年、それを守るセキュリティ側とのいたちごっこが続いている。すべてのモノがネットにつながるIoT(INTERNET OF THINGS)の社会でも、これはライフラインすら脅かしかねない怖さもはらみつつあり、少し前に話題になった、英国人ハッカーが米国防総省から極秘情報を盗み出した事件など、ひとつ間違えば国家の安全すら脅かされる例も既にある。
訴訟手続きのネット化は法曹界からも要望が聞こえていた話ではあるが、すでに一部の弁護士事務所では、企業の取引に関する契約書をデータ化させて利便性を上げている。そのため、遅かれ早かれIT化は避けられないところだったが、ハッキングへの危機感はないのか。都内の有力法律事務所に務める弁護士に聞いてみた。
「大手事務所だと裁判所から近い場所にオフィスを構えているので、紙でも労力はそれほどかからないんですが、大きな案件だとキャリーケース3個分とかの大量の書類を裁判期日に持っていかなければならないので、データで済めば確かに便利ですし、もともと訴訟記録をデータ化している事務所では処理能力も上がります。訴訟記録というのは基本、閲覧可能なのでハッキングや誤送信などがあっても実害が少ないでしょう。ただ、閲覧制限がかかった記録や、非公開のものになるとハッキングによる被害は考えられますが……」
話を聞く限り、懸念よりも利便性への期待の方が大きそうだが、ただし、裁判所ではなく弁護士事務所へのハッキングにおいては別の見方をする。
「たとえばクライアントから提出してもらった企業の財務状況、ノウハウ、部外秘の情報戦略などが漏れたら大変です。特許侵害訴訟や同業者同士の争いなど、企業のノウハウが訴訟で主張されるときにそろえる資料などが外部へ漏洩するとなればダメージが大きいです」(同)
そうなった場合の責任の所在は一概に弁護士事務所にあると認定できるかは微妙だ。というのも、この弁護士は現在、仮想通貨ハッキング被害を多数扱っており、そこでは被害の救済が難しい側面も出てきているからだ。
「よくあるのは、仮想通貨が何千万円分も消失したというものですが、それだけだと本当にハッキングによる被害なのか、身近な人物による盗難か、一見して見分けがつかないこともあります。被害は刑事・民事の両面で手続きができますが、刑事だと正直、告訴受理までこぎつけるのは多くない印象です。民事だと盗んだ送金先の“ウォレット”がわかったとしても、その利用者が誰かまでは突き止めるのが難しかったり、取引所が利用規約上、ハッキングに対して免責としていることもあり、どこまで取引所に過失を求められるかは不透明なんです」(同)
訴訟関係のハッキング被害も、これと似た問題が起こる可能性があるのか。法改正においては、そのあたりの対策にこそ、万全を期してもらいたいところだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)
いま民事裁判のデジタル化が進められている。政府は裁判上で必要な訴状や準備書面など書類での手続きを電子化する方針を固め、2020年の導入を目指し、「書面で準備しなければならない」という原則が明記される現在の民事訴訟法を改正する方向だ。裁判所の専用サイトに訴状や準備書面をデータ提出することができれば、手間やそれにかかる費用などが省かれ利便性が上がるため、今後は有識者会議を重ねるという。
その一方で懸念もある。仮想通貨でも起こったセキュリティ問題だ。ある行政書士は「勝敗で何億円ものお金が動く企業裁判もあって、そこで勝つためにハッキングなど不正アクセスによる情報戦争が起こってもおかしくはない」と話す。
「データ提出が前提なら、裁判所のセキュリティは万全でも、全国の各弁護士事務所も同様の体制を整える必要がありますが、それは難しいでしょう。もし戦略として隠し持っているデータ資料を相手から盗み出されて勝敗がひっくり返ったら最悪の事態です」(同)
ハッカーなどによるコンピュータを狙ったサイバー攻撃は長年、それを守るセキュリティ側とのいたちごっこが続いている。すべてのモノがネットにつながるIoT(INTERNET OF THINGS)の社会でも、これはライフラインすら脅かしかねない怖さもはらみつつあり、少し前に話題になった、英国人ハッカーが米国防総省から極秘情報を盗み出した事件など、ひとつ間違えば国家の安全すら脅かされる例も既にある。
訴訟手続きのネット化は法曹界からも要望が聞こえていた話ではあるが、すでに一部の弁護士事務所では、企業の取引に関する契約書をデータ化させて利便性を上げている。そのため、遅かれ早かれIT化は避けられないところだったが、ハッキングへの危機感はないのか。都内の有力法律事務所に務める弁護士に聞いてみた。
「大手事務所だと裁判所から近い場所にオフィスを構えているので、紙でも労力はそれほどかからないんですが、大きな案件だとキャリーケース3個分とかの大量の書類を裁判期日に持っていかなければならないので、データで済めば確かに便利ですし、もともと訴訟記録をデータ化している事務所では処理能力も上がります。訴訟記録というのは基本、閲覧可能なのでハッキングや誤送信などがあっても実害が少ないでしょう。ただ、閲覧制限がかかった記録や、非公開のものになるとハッキングによる被害は考えられますが……」
話を聞く限り、懸念よりも利便性への期待の方が大きそうだが、ただし、裁判所ではなく弁護士事務所へのハッキングにおいては別の見方をする。
「たとえばクライアントから提出してもらった企業の財務状況、ノウハウ、部外秘の情報戦略などが漏れたら大変です。特許侵害訴訟や同業者同士の争いなど、企業のノウハウが訴訟で主張されるときにそろえる資料などが外部へ漏洩するとなればダメージが大きいです」(同)
そうなった場合の責任の所在は一概に弁護士事務所にあると認定できるかは微妙だ。というのも、この弁護士は現在、仮想通貨ハッキング被害を多数扱っており、そこでは被害の救済が難しい側面も出てきているからだ。
「よくあるのは、仮想通貨が何千万円分も消失したというものですが、それだけだと本当にハッキングによる被害なのか、身近な人物による盗難か、一見して見分けがつかないこともあります。被害は刑事・民事の両面で手続きができますが、刑事だと正直、告訴受理までこぎつけるのは多くない印象です。民事だと盗んだ送金先の“ウォレット”がわかったとしても、その利用者が誰かまでは突き止めるのが難しかったり、取引所が利用規約上、ハッキングに対して免責としていることもあり、どこまで取引所に過失を求められるかは不透明なんです」(同)
訴訟関係のハッキング被害も、これと似た問題が起こる可能性があるのか。法改正においては、そのあたりの対策にこそ、万全を期してもらいたいところだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)
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