昨年大ヒットした映画『今日から俺は!!劇場版』が10月8日に日本テレビ系「金曜ロードショー」にて本編ノーカットで放送されることが決定。それに伴い、同7日よりドラマ版が関東ローカルで再放送されることも発表された。
これによって、昨年10月にひき逃げ事件で逮捕されて以来、表舞台から姿を消していた伊藤健太郎の“地上波復帰”が早くも実現することになり、一時は絶望視されていた「続編制…
昨年大ヒットした映画『今日から俺は!!劇場版』が10月8日に日本テレビ系「金曜ロードショー」にて本編ノーカットで放送されることが決定。それに伴い、同7日よりドラマ版が関東ローカルで再放送されることも発表された。
これによって、昨年10月にひき逃げ事件で逮捕されて以来、表舞台から姿を消していた伊藤健太郎の“地上波復帰”が早くも実現することになり、一時は絶望視されていた「続編制…
世間からの大きな“反応”が予想されるが……。
18年の人気ドラマ『今日から俺は‼』(日本テレビ系)の続編が来年に放送決定になったとの話が業界内で飛び交っている。となれば、気になるのは“アノ人”の出演だ。
「同ドラマは主演の賀来賢人の相棒役として伊藤健太郎が出演。最終回では平均視聴率12.6%を記録し、彼の出世作となりました。その伊藤は昨年10月にひき逃げの容疑…
12月16日に放送された『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第10話。今回の最終話で描かれたのは、2つの友情だ。
ヤクザの若頭・月川(城田優)と対決した伊藤真司(伊藤健太郎)は、月川に圧倒的な差を見せつけられる。左手しか使わない月川にボコボコにされたのだ。顔を血で染めながら伊藤は言った。
「覚えとけ。三橋はなあ……三橋は俺より強えぞ」
ヤクザの事務所に乗り込んだ三橋貴志(賀来賢人)と伊藤。今度は三橋が月川と対決し、そこでは三橋が月川を圧倒! 両手両足を使って本気を出す月川に余裕で対処し、打撃を打ち込みながら涼しい表情だ。三橋は月川に言い放った。
「言っとくけどなあ、ウチの伊藤は俺より強えぜ。テメエが左手一本しか使わねえから本気出せなかっただけ。優しい男だからさ」
これぞ、『今日から俺は!!』の世界観。謙遜してるのでも、伊藤を立てているのでもない。「左手一本の相手に本気を出せない」という評価は、伊藤の性分を端的に言い当てている。相棒の腕っぷしと優しさを認める三橋の言葉だ。
伊藤が三橋に向ける友情も厚い。今度は三橋にピンチが訪れた。赤坂理子(清野菜名)が人質にとられたため、相良猛(磯村勇斗)に抵抗できず、ボコボコにされたのだ。身を盾にして理子をかばいながら三橋が口にしたのは「絶対、あいつが来っからよ」という言葉だった。そして、本当に伊藤が助けに来た。
原作では、大ケガを負いながら救出へ向かう伊藤を心配した早川京子(橋本環奈)が彼を制止し、そんな京子を伊藤は振り切る。
「どけよ。ピンチ……なんだぜ、アイツが。今、俺を助けに来ねーってことは……俺を……待ってるんだ。ここで行かない奴は、伊藤じゃ……ないぜ」
実はここ、原作派が最も楽しみにするくだりだった。でも、ドラマ版では描かれていない。伊藤と京子のイチャイチャへつなげるため、あえて削ったのかもしれない。ならば、もう野暮なことは言うまい。こんなに優しいし、こんなに強い。三橋の言う通りの男だ。
相良と対峙した伊藤は満身創痍の体で相良をKO、三橋と理子の窮地を救った。
三橋 「さっき……チュー、できたななあ」
理子 「バカ」
伊藤 「来なきゃ良かったよ……」
もうひとつの友情は、相良と片桐智司(鈴木伸之)である。
「天下の開久が女盾にして半端やってんじゃねえぞ。テメエら、開久のプライド忘れたんか、コラ!」
京子を人質にとる開久たちにボコボコにされる伊藤を救い、不良らを蹴散らしたのは開久の前番長・智司だった。
伊藤にやられ立ち上がれない相良の元へ、智司がやって来た。
智司「相良。どっか遠くの街行って、2人で働こうぜ」
相良「フッ。こんな俺を許すのかよ」
原作の相良の狂いっぷりは、タガが外れている。危険の次元がほかのキャラに比べ、1人突き抜けている。彼がいなくなることにより、三橋たちの世界に平和がもたらされる。招かれざる存在。だから、相良の“その後”について描く必要はない。本来は、そんな男だ。
そういう意味で、智司が「どっか遠くの街行って、2人で働こうぜ」と手を差し伸べた事実が深いのだ。智司がそばにいることで、あんな相良にも未来があるとにおわせてくれる。そもそも、三橋&伊藤を認める智司に納得いかなかった相良が、軟高と開久の抗争を巻き起こした。始まりは、智司との友情をこじらせたがゆえの嫉妬だったのである。
いつもはオープニングで流れる「男の勲章」のライブシーンが、最終話ではエンディングに配された。ニクい。客席に開久がいるのだ。最前列には、ノリノリになっている相良と智司の姿が。クシャクシャの笑顔ではしゃぐ相良。あんなにメチャクチャだった相良も、三橋らと仲良さげである。
原作の相良は狂人だったが、ドラマ版の相良にはどこか憎めないところがあった。つまり、演じる役者に力量があったということ。相良役の磯村勇斗が、こんなに逸材とは思わなかった。このドラマのMVPには、磯村を挙げたい。
『ひよっこ』(NHK総合)や『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)などで実績を積んでいる彼だが、『今日から俺は!!』を契機に、これから番手を上げていく気がする。エンディングでのギャップも含め、磯村の演技には多くの人がハートをつかまれた。
最終話の視聴率は12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。同時間帯にテレビ朝日で放送された『シン・ゴジラ』は9.7%だったので、まさに圧勝だ。SNSでの盛り上がりを加味すれば、もはや軽く社会現象といえるだろう。
そこで期待されるのは、やはり続編である。三橋貴志役の賀来賢人はドラマのリレーブログで「35歳くらいまでは、三ちゃんできるんだけどなぁ。プロデューサー、なんとかなりませんか?」とつづった(賀来は現在29歳)。福田雄一監督は「とにかく、まだたくさんやれることあるなあという気分です。あとは日テレさん次第ですかね(笑笑)」というコメントを発表した。
ドラマ版は、三橋も伊藤もまだ高校を卒業していない。サイパム編、軽井沢編、修学旅行編、埼玉編など未実写化の重要エピソードは数多い。中野誠、高崎秀一、田中良、森川涼子といった超重要キャラも温存中である。図らずも、それらの事実はシーズン2スタートの理由として機能する。
ドラマ版『今日から俺は!!』の最終回は、漫画とは異なるものだった。しかし、原作の内容を織り交ぜつつ、うまい落としどころだったと思う。主人公2人がまだ卒業していないのも奇跡的だ。
あと、やはり相良の描き方である。相良の狂気を巧みにテレビサイズへ収めていた。相良と智司の“その後”もスピンオフで見てみたい。
期待を募らせるには十分。ドラマ版『今日から俺は!!』、いい着地点だった。
(文=寺西ジャジューカ)
12月16日に放送された『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第10話。今回の最終話で描かれたのは、2つの友情だ。
ヤクザの若頭・月川(城田優)と対決した伊藤真司(伊藤健太郎)は、月川に圧倒的な差を見せつけられる。左手しか使わない月川にボコボコにされたのだ。顔を血で染めながら伊藤は言った。
「覚えとけ。三橋はなあ……三橋は俺より強えぞ」
ヤクザの事務所に乗り込んだ三橋貴志(賀来賢人)と伊藤。今度は三橋が月川と対決し、そこでは三橋が月川を圧倒! 両手両足を使って本気を出す月川に余裕で対処し、打撃を打ち込みながら涼しい表情だ。三橋は月川に言い放った。
「言っとくけどなあ、ウチの伊藤は俺より強えぜ。テメエが左手一本しか使わねえから本気出せなかっただけ。優しい男だからさ」
これぞ、『今日から俺は!!』の世界観。謙遜してるのでも、伊藤を立てているのでもない。「左手一本の相手に本気を出せない」という評価は、伊藤の性分を端的に言い当てている。相棒の腕っぷしと優しさを認める三橋の言葉だ。
伊藤が三橋に向ける友情も厚い。今度は三橋にピンチが訪れた。赤坂理子(清野菜名)が人質にとられたため、相良猛(磯村勇斗)に抵抗できず、ボコボコにされたのだ。身を盾にして理子をかばいながら三橋が口にしたのは「絶対、あいつが来っからよ」という言葉だった。そして、本当に伊藤が助けに来た。
原作では、大ケガを負いながら救出へ向かう伊藤を心配した早川京子(橋本環奈)が彼を制止し、そんな京子を伊藤は振り切る。
「どけよ。ピンチ……なんだぜ、アイツが。今、俺を助けに来ねーってことは……俺を……待ってるんだ。ここで行かない奴は、伊藤じゃ……ないぜ」
実はここ、原作派が最も楽しみにするくだりだった。でも、ドラマ版では描かれていない。伊藤と京子のイチャイチャへつなげるため、あえて削ったのかもしれない。ならば、もう野暮なことは言うまい。こんなに優しいし、こんなに強い。三橋の言う通りの男だ。
相良と対峙した伊藤は満身創痍の体で相良をKO、三橋と理子の窮地を救った。
三橋 「さっき……チュー、できたななあ」
理子 「バカ」
伊藤 「来なきゃ良かったよ……」
もうひとつの友情は、相良と片桐智司(鈴木伸之)である。
「天下の開久が女盾にして半端やってんじゃねえぞ。テメエら、開久のプライド忘れたんか、コラ!」
京子を人質にとる開久たちにボコボコにされる伊藤を救い、不良らを蹴散らしたのは開久の前番長・智司だった。
伊藤にやられ立ち上がれない相良の元へ、智司がやって来た。
智司「相良。どっか遠くの街行って、2人で働こうぜ」
相良「フッ。こんな俺を許すのかよ」
原作の相良の狂いっぷりは、タガが外れている。危険の次元がほかのキャラに比べ、1人突き抜けている。彼がいなくなることにより、三橋たちの世界に平和がもたらされる。招かれざる存在。だから、相良の“その後”について描く必要はない。本来は、そんな男だ。
そういう意味で、智司が「どっか遠くの街行って、2人で働こうぜ」と手を差し伸べた事実が深いのだ。智司がそばにいることで、あんな相良にも未来があるとにおわせてくれる。そもそも、三橋&伊藤を認める智司に納得いかなかった相良が、軟高と開久の抗争を巻き起こした。始まりは、智司との友情をこじらせたがゆえの嫉妬だったのである。
いつもはオープニングで流れる「男の勲章」のライブシーンが、最終話ではエンディングに配された。ニクい。客席に開久がいるのだ。最前列には、ノリノリになっている相良と智司の姿が。クシャクシャの笑顔ではしゃぐ相良。あんなにメチャクチャだった相良も、三橋らと仲良さげである。
原作の相良は狂人だったが、ドラマ版の相良にはどこか憎めないところがあった。つまり、演じる役者に力量があったということ。相良役の磯村勇斗が、こんなに逸材とは思わなかった。このドラマのMVPには、磯村を挙げたい。
『ひよっこ』(NHK総合)や『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)などで実績を積んでいる彼だが、『今日から俺は!!』を契機に、これから番手を上げていく気がする。エンディングでのギャップも含め、磯村の演技には多くの人がハートをつかまれた。
最終話の視聴率は12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。同時間帯にテレビ朝日で放送された『シン・ゴジラ』は9.7%だったので、まさに圧勝だ。SNSでの盛り上がりを加味すれば、もはや軽く社会現象といえるだろう。
そこで期待されるのは、やはり続編である。三橋貴志役の賀来賢人はドラマのリレーブログで「35歳くらいまでは、三ちゃんできるんだけどなぁ。プロデューサー、なんとかなりませんか?」とつづった(賀来は現在29歳)。福田雄一監督は「とにかく、まだたくさんやれることあるなあという気分です。あとは日テレさん次第ですかね(笑笑)」というコメントを発表した。
ドラマ版は、三橋も伊藤もまだ高校を卒業していない。サイパム編、軽井沢編、修学旅行編、埼玉編など未実写化の重要エピソードは数多い。中野誠、高崎秀一、田中良、森川涼子といった超重要キャラも温存中である。図らずも、それらの事実はシーズン2スタートの理由として機能する。
ドラマ版『今日から俺は!!』の最終回は、漫画とは異なるものだった。しかし、原作の内容を織り交ぜつつ、うまい落としどころだったと思う。主人公2人がまだ卒業していないのも奇跡的だ。
あと、やはり相良の描き方である。相良の狂気を巧みにテレビサイズへ収めていた。相良と智司の“その後”もスピンオフで見てみたい。
期待を募らせるには十分。ドラマ版『今日から俺は!!』、いい着地点だった。
(文=寺西ジャジューカ)
12月9日に放送された『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第9話。今回のエピソードは、開久との全面対決だ。
三橋貴志(賀来賢人)と伊藤真司(伊藤健太郎)のせいで開久がナメられることが我慢ならない相良猛(磯村勇斗)は、何もされてないのに「開久の不良が伊藤に集団でやられた」というニセ情報をでっち上げ、番長・片桐智司(鈴木伸之)を焚きつけることに成功する。
伊藤を待ち伏せた智司は、メリケンサックをはめ、お互いが目をつむった状態で殴り合う変則ルールのタイマンを持ちかけた。これは罠だ。バカ正直に目をつむっているのは伊藤だけ。目を開けたままの智司は、視界を塞いだ伊藤を余裕でボコボコに……。しかし、いつまでたっても伊藤は目を開けない。意地を貫く伊藤を見て、智司は心変わりした。
智司「目開けろ、伊藤。いいから、目開けろー!」
伊藤の姿に感化された智司は、メリケンサックを捨て、真っ向勝負で伊藤とのタイマンを仕切り直した。
実はこのドラマ、アクションシーンが意外にいい。迫力十分、心理描写も予想以上に繊細だ。原作はアクションもギャグパートも魅力的だったが、ドラマ版はギャグ(ムロツヨシや佐藤二朗など)よりシリアスパートのほうが圧倒的に面白い。今回の第9話はアクション要素多めの構成である。見どころの多い回だったように思う。
だからこそ、惜しい場面がいくつかある。例えば、智司が目を開けるよう伊藤に促したくだり。ここ、原作はもっと熱いのだ。意地を貫く伊藤を見て揺れた智司は「テメーと勝負してみたくなったぜ」と、自らも目をつむった。お互いが視界を塞いだ小細工なしの乱打戦は続き、結果、両者ともにボロボロの状態に。この流れで、智司の「もう、いーだろ。俺の負けだ。俺は最初、目ェ開けてたからな」というセリフへとつながるのだ。
智司「テメェ……あんまバカだと、そのウチ死ぬぜ」
伊藤「意地張るといい事があるんだ」
智司「憎たらしい野郎だよ」
「相良らの捏造」から「伊藤の実直」へ心の針がグッと傾いたことのわかる描写だ。胸の内の揺れがスッと伝わった。相手に目を開けさせるのと自らがつむるとではまったく違うと、おわかりいただけただろうか?
せっかく良く描けているケンカシーンだ。だからこそ、些細な部分が余計惜しく思えてしまう。
三橋、伊藤、そして紅高の今井勝俊(太賀)と谷川安夫(矢本悠馬)は、4人だけで開久へ乗り込むことにした。失脚した智司に代わって頭を張るのは、相良だ。
大勢の不良に阻まれ、相良へたどり着くことのできない伊藤たち。そんな中、「三橋をやった」という報告が相良に入った。伊藤らの眼前には、血まみれで引きずられる三橋の姿が……。
しかし、これはやられたフリをすることで相良に近づく三橋の作戦だった。立ち上がった三橋は、驚きの表情で固まる相良に右ストレートを放ち、瞬殺ノックアウト! こうして、三橋らは開久制圧を果たした。
ここ、惜しすぎる。絶対、もっと丁寧に描写すべきだった。前話レビューでも触れたが、そもそも原作で智司にクーデターを起こすのは相良ではなく、「末永」という男である(本来、相良はあまり地位に興味はない)。
原作では、こんな流れだった。末永に近づくことに成功した三橋。三橋の講じた作戦に驚きの表情を見せる末永。でも、三橋は一気に行かない。
三橋「テメーをだまくらかしてマヌケ顔おがもーと思ったんよ」
末永は、まともな勝負でも三橋に負けないと思っている。
末永「ナニ、勝ち誇った顔してやがんだよ。テメー、今どれだけのチャンスを逃したのかわかってんのか。俺らぁー智司より強え―ぞ!!」
三橋 「バカ言ってんじゃねェー!!」
「俺は智司より強い」という言葉を聞いた三橋の表情は豹変し、マジモードへ突入する。そして、三橋は右ストレートを2発。為す術がない末永は、あっけなく痙攣KOを喫した。つまり、不意打ちではないのだ。完膚なきまでの実力差を見せつけている。あっけにとられる開久勢を前に、三橋は「こりゃ、つまんねーわ」と一言。
三橋の怒りの着火、「こりゃ、つまんねーわ」の名言、そして“千葉最強”を名乗るにふさわしい説得力をドラマ版は削ぎ落としている。どう考えても改変すべきシーンではなかった。内容的にも尺的にも、原作通りで問題なかったはずだ。惜しい。そのままで行くべきだったと思う。
エンディングにて、今井がヤクザにフクロにされ、意識不明の重体に陥ったとの報告が谷川から入った。原作の最終エピソードがドラマ版の最終回に選ばれたということだ。
ドラマ版がスタートする前、今回の実写化の成功を予想していた視聴者は少数だったと思う。しかし、フタを開けたら想定外の大ヒット。原作の最終回エピソードをドラマ版が選んだということは、おそらくドラマ版『今日から俺は!!』シーズン2は予定されていないということになる。当然だ。もともと、それほど期待されていなかったのだから。
ドラマ版で描かれていない秀逸なエピソードは、いまだ数多い。これは、原作ファンにとっての無念だ。“修学旅行編”を描けば中野誠が登場するし、“埼玉編”を描けば高崎秀一が登場する。今井に恋する森川涼子(通称“バナナ女”)や、正義感あふれる赤坂道場の門弟・田中良(通称“良くん”)の不在も残念だった。特に中野だ。開久との全面対決や最終回エピソードに中野がいないのは、原作ファンにとって不完全なのだ。
それらの無念さと、今回獲得した数字的な成功、世間の空気感も含めて考慮すると、『今日から俺は!!』シーズン2の可能性が急上昇している気がしてならない。
これは、願望込みでもある。あの輪の中に中野がいてほしい。ケンカレベルは三橋&伊藤と同等クラス、一匹狼を貫き、窮地の時にはニヒルに助太刀に入る彼。男の子の琴線を絶妙にくすぐる超重要キャラクターである。ドラマに登場しなかったことで、どれだけ中野を好きだったか、我々は逆に気づかされたというか。だからこそ、第2シーズンでの中野の登場を待望している。
(文=寺西ジャジューカ)
12月2日に放送された『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第8話。この回のエピソードに選ばれたのは“ヘルメット男編”。「一番つええヤツ」を探し、軟高で暴れ回るフルフェイスのヘルメットをかぶった新入生(須賀健太)と三橋貴志(賀来賢人)らが対決する内容である。
原作に思い入れを持つ筆者だが、今回に限っていえば、原作よりもドラマ版のほうが面白かった。ドラマでのオリジナルストーリーは、果たし状で呼び出された赤坂理子(清野菜名)がヘルメット男とタイマンし、危機に陥った理子を三橋が救い出す部分である。このくだりで、原作では進みそうで一向に進まなかった(それがいいのだが)2人の仲がドラスティックに深まった。象徴的なのは、理子がヘルメット男に啖呵(たんか)を切る場面だ。
「そんなヘルメットかぶって守り固めてさあ、金属バット持ってケンカするような卑怯なヤツに、軟高のテッペンは取らせねえよ」
「なんなの、お前。これから3年間、ずーっとそのヘルメットかぶって授業受けんの? バッカじゃねえ。悔しかったら、そのヘルメットと金属バットなしで勝負しろや!」
理子なりに、三橋のしゃべり方を真似し、三橋が言いそうなことを言っている。後から来た三橋が言おうとするセリフのどれも、彼女が先に言ってしまっていた。三橋の言いたいことを、理子は全部知っている。
そして、今回のハイライトは三橋が現れた時の第一声、「俺の女に手出すんじゃねえ」だ。原作で、こんなセリフは登場しなかった。そもそも、原作の三橋は、こんなことを言うキャラではない。そんな“原作版三橋”との個性の乖離は、功を奏していると思う。ドラマ版は原作版三橋にある“鋭さ”を描き切れていないが、ドラマ版三橋には原作版にはない男っぽさがある。これはこれでいいと思う。
『今日から俺は!!』は全10話。限りがある。描き切れない人間関係が出てもしょうがない。でも、三橋と理子の甘酸っぱい関係性は話が別だ。それは描きたい。ドラマでは、今まで描けているようで描けていなかった。力業で「俺の女」と言わせることで、2人の関係性を深めておきたかった。そういうことだと筆者は受け取り、納得した。
一方で、残念な描写も存在する。ヘルメット男に追い詰められる理子が「さんちゃーん!」と助けを求めた時、やって来たのが伊藤真司(伊藤健太郎)だったのだ。その時、三橋はスネていた。これはダメだ。素直になれないけども、内心で理子をとても大事に想っているのが三橋。理子に名前を叫ばれ、飛んで行かないのは三橋じゃない。終盤の理子vsヘルメット男の場面での「俺の女に~」発言につなげたるためのじらしかもしれないが、ならば、理子に「さんちゃーん!」と叫ばせるべきではなかった。それじゃ、三橋が小さい男になってしまう。オリジナルストーリーの至らなさによって三橋の良さが消えてしまうことが、このドラマには多々ある。
次週、いよいよ軟高と開久による全面対決が行われる。開久の番長・片桐智司(鈴木伸之)は、軟高との開戦になぜか消極的だ。その態度を歯がゆく思った相良猛(磯村勇斗)がクーデターを起こし、不良たちを先導する……という流れになるはずだ。
原作派は気づいているが、本来、この抗争で番長格に収まったのは相良ではなく「末永」という男だった。このタイミングで相良の起用は非常にもったいない。彼は、こんなところで脱落する程度の存在じゃないのだ。未読の方には読んでいただきたいが、原作では相良の狂気が三橋&伊藤に最悪の修羅場をもたらしている。すなわち、それは三橋&伊藤にとって最大の見せ場。あの最終エピソードを、ドラマ版はオミットするのか? もったいない。
智司の描き方にも触れたい。三橋&伊藤と事を構えたくない智司。心中で2人を認めているからだ。智司がその認識へ至った経緯も、ドラマ版では描けていない。原因が第3話にあるのは明らかだ。具体的に言うと、ムロツヨシ&佐藤二朗の重用に原因がある。
詳しく振り返りたい。第3話で、三橋と智司がタイマンをした。そこに、いきなり理子の父・哲夫(佐藤)が割り込んだ。さらに、佳境で椋木先生(ムロ)ら教師陣が乱入、ケンカをうやむやにしてしまった。本当はこの対決で、“開久の頭”であることに智司が疑問を持つはずだった。
原作版でも、三橋と智司のタイマンは一進一退である。その最中、「俺が誰だかわかってんのか? 開久の頭だぞ!」と智司が吠えた。「俺は三橋貴志だ。俺よりエバッた奴は叩き潰す」と返す三橋。この三橋の態度に、智司は呆然とする。「俺はいつから開久の頭なんかに納得しちまったんだ」「強えな、自分のハタ振ってる奴はよ……」。肩書に酔う自分に、智司は嫌気が差した。
この心理描写があるとないとでは、全然違う。智司が三橋らに一目置く理由を、まるまるカットしてしまっている。同時に、筋を通す智司の性分もカット。三橋の魅力の根っこの部分もカット。ムロと佐藤の出番で、削り落とされてしまったのだ。惜しすぎる。
ドラマ版の『今日から俺は!!』は、伊藤と今井勝俊(太賀)に人気が集中してしまっている。2人に比べ、三橋の支持率は明らかに劣る。それは、ドラマ版が三橋の魅力を描き切っていないからだ。キメるところはキメる三橋。そのカッコ良さがあるから、卑怯な側面も際立つ。でも、ドラマ版の三橋は、ただ卑怯なだけなのだ。惜しい。
もうひとつ、付け加えたい。ムロと佐藤の出番が多いがために、超重要キャラの中野誠も登場せずじまいだ。彼は開久との戦争で、最高の働きをするはずだった。三橋、伊藤、今井に劣らぬ人気が中野へ集まったのは、開久戦での活躍が決め手だった。彼がいないなんて、原作を知る者からすると不完全だ。
ドラマ化するとなると、時間の尺や話数を勘定に入れなければならない。だからこそ、ムロと佐藤の重用がもったいないと言っている。いろいろなものを切り捨てる原因になっている。「それよりもっとほかのキャラに出番を与えてよ!」と声を上げたくなるのだ。あと、第6話の「レプリカヤクザ編」も余計だった。あんなエピソードはやらずに、中野に出番を与えてほしかった。
今回の第8話のように、ハマれば原作を上回ることさえあるのだ。重要なキャラ、重要なエピソードを選び、ドラマならではの魅力を追求してくれると、原作ファンもうれしい。
(文=寺西ジャジューカ)
12月2日に放送された『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第8話。この回のエピソードに選ばれたのは“ヘルメット男編”。「一番つええヤツ」を探し、軟高で暴れ回るフルフェイスのヘルメットをかぶった新入生(須賀健太)と三橋貴志(賀来賢人)らが対決する内容である。
原作に思い入れを持つ筆者だが、今回に限っていえば、原作よりもドラマ版のほうが面白かった。ドラマでのオリジナルストーリーは、果たし状で呼び出された赤坂理子(清野菜名)がヘルメット男とタイマンし、危機に陥った理子を三橋が救い出す部分である。このくだりで、原作では進みそうで一向に進まなかった(それがいいのだが)2人の仲がドラスティックに深まった。象徴的なのは、理子がヘルメット男に啖呵(たんか)を切る場面だ。
「そんなヘルメットかぶって守り固めてさあ、金属バット持ってケンカするような卑怯なヤツに、軟高のテッペンは取らせねえよ」
「なんなの、お前。これから3年間、ずーっとそのヘルメットかぶって授業受けんの? バッカじゃねえ。悔しかったら、そのヘルメットと金属バットなしで勝負しろや!」
理子なりに、三橋のしゃべり方を真似し、三橋が言いそうなことを言っている。後から来た三橋が言おうとするセリフのどれも、彼女が先に言ってしまっていた。三橋の言いたいことを、理子は全部知っている。
そして、今回のハイライトは三橋が現れた時の第一声、「俺の女に手出すんじゃねえ」だ。原作で、こんなセリフは登場しなかった。そもそも、原作の三橋は、こんなことを言うキャラではない。そんな“原作版三橋”との個性の乖離は、功を奏していると思う。ドラマ版は原作版三橋にある“鋭さ”を描き切れていないが、ドラマ版三橋には原作版にはない男っぽさがある。これはこれでいいと思う。
『今日から俺は!!』は全10話。限りがある。描き切れない人間関係が出てもしょうがない。でも、三橋と理子の甘酸っぱい関係性は話が別だ。それは描きたい。ドラマでは、今まで描けているようで描けていなかった。力業で「俺の女」と言わせることで、2人の関係性を深めておきたかった。そういうことだと筆者は受け取り、納得した。
一方で、残念な描写も存在する。ヘルメット男に追い詰められる理子が「さんちゃーん!」と助けを求めた時、やって来たのが伊藤真司(伊藤健太郎)だったのだ。その時、三橋はスネていた。これはダメだ。素直になれないけども、内心で理子をとても大事に想っているのが三橋。理子に名前を叫ばれ、飛んで行かないのは三橋じゃない。終盤の理子vsヘルメット男の場面での「俺の女に~」発言につなげたるためのじらしかもしれないが、ならば、理子に「さんちゃーん!」と叫ばせるべきではなかった。それじゃ、三橋が小さい男になってしまう。オリジナルストーリーの至らなさによって三橋の良さが消えてしまうことが、このドラマには多々ある。
次週、いよいよ軟高と開久による全面対決が行われる。開久の番長・片桐智司(鈴木伸之)は、軟高との開戦になぜか消極的だ。その態度を歯がゆく思った相良猛(磯村勇斗)がクーデターを起こし、不良たちを先導する……という流れになるはずだ。
原作派は気づいているが、本来、この抗争で番長格に収まったのは相良ではなく「末永」という男だった。このタイミングで相良の起用は非常にもったいない。彼は、こんなところで脱落する程度の存在じゃないのだ。未読の方には読んでいただきたいが、原作では相良の狂気が三橋&伊藤に最悪の修羅場をもたらしている。すなわち、それは三橋&伊藤にとって最大の見せ場。あの最終エピソードを、ドラマ版はオミットするのか? もったいない。
智司の描き方にも触れたい。三橋&伊藤と事を構えたくない智司。心中で2人を認めているからだ。智司がその認識へ至った経緯も、ドラマ版では描けていない。原因が第3話にあるのは明らかだ。具体的に言うと、ムロツヨシ&佐藤二朗の重用に原因がある。
詳しく振り返りたい。第3話で、三橋と智司がタイマンをした。そこに、いきなり理子の父・哲夫(佐藤)が割り込んだ。さらに、佳境で椋木先生(ムロ)ら教師陣が乱入、ケンカをうやむやにしてしまった。本当はこの対決で、“開久の頭”であることに智司が疑問を持つはずだった。
原作版でも、三橋と智司のタイマンは一進一退である。その最中、「俺が誰だかわかってんのか? 開久の頭だぞ!」と智司が吠えた。「俺は三橋貴志だ。俺よりエバッた奴は叩き潰す」と返す三橋。この三橋の態度に、智司は呆然とする。「俺はいつから開久の頭なんかに納得しちまったんだ」「強えな、自分のハタ振ってる奴はよ……」。肩書に酔う自分に、智司は嫌気が差した。
この心理描写があるとないとでは、全然違う。智司が三橋らに一目置く理由を、まるまるカットしてしまっている。同時に、筋を通す智司の性分もカット。三橋の魅力の根っこの部分もカット。ムロと佐藤の出番で、削り落とされてしまったのだ。惜しすぎる。
ドラマ版の『今日から俺は!!』は、伊藤と今井勝俊(太賀)に人気が集中してしまっている。2人に比べ、三橋の支持率は明らかに劣る。それは、ドラマ版が三橋の魅力を描き切っていないからだ。キメるところはキメる三橋。そのカッコ良さがあるから、卑怯な側面も際立つ。でも、ドラマ版の三橋は、ただ卑怯なだけなのだ。惜しい。
もうひとつ、付け加えたい。ムロと佐藤の出番が多いがために、超重要キャラの中野誠も登場せずじまいだ。彼は開久との戦争で、最高の働きをするはずだった。三橋、伊藤、今井に劣らぬ人気が中野へ集まったのは、開久戦での活躍が決め手だった。彼がいないなんて、原作を知る者からすると不完全だ。
ドラマ化するとなると、時間の尺や話数を勘定に入れなければならない。だからこそ、ムロと佐藤の重用がもったいないと言っている。いろいろなものを切り捨てる原因になっている。「それよりもっとほかのキャラに出番を与えてよ!」と声を上げたくなるのだ。あと、第6話の「レプリカヤクザ編」も余計だった。あんなエピソードはやらずに、中野に出番を与えてほしかった。
今回の第8話のように、ハマれば原作を上回ることさえあるのだ。重要なキャラ、重要なエピソードを選び、ドラマならではの魅力を追求してくれると、原作ファンもうれしい。
(文=寺西ジャジューカ)
ドラマファンには納得のいかないコラボだったようだ。
11月28日に放送された音楽特番『ベストアーティスト2018』(日本テレビ系)に嶋大輔が登場、1980年代のヒットソング「男の勲章」を熱唱した。
「同曲は、放送中のドラマ『今日から俺は!!』(同)のオープニング曲に使われています。その縁で、番組にはドラマで主演する賀来賢人も応援に駆け付け、『アニキー!』と声援を送っていました」(テレビ誌ライター)
しかし、ネット上では「これじゃないんだよなー」という落胆の声が連打されることに。いったいどういうことか?
「同曲は、出演キャストによる“今日俺バンド”がカバーしています。賀来と伊藤健太郎がメインボーカル、橋本環奈と清野菜名がダンス&コーラス、太賀がドラム、矢本悠馬がギター、若月佑美がベースを担当しています。11月2日、ドラマの公式Twitterに橋本&清野の振付け動画がアップされると、195万回視聴されるなど(12月3日現在)、話題を呼んでいます。しかしこの日、嶋とコラボでダンスを披露したのはAKB48・柏木由紀、横山由依、岡田奈々とHKT48の指原莉乃の4人。彼女たちはセーラー服にスカジャンを羽織るというスケバンルックで、嶋のバックダンサーを務めましたが、彼女たちが以前に出演していたドラマ『マジすか学園』(テレビ東京系、日本テレビ系)シリーズを想起させたことから『今日俺』ファンからは『環奈ちゃんと菜名ちゃんを出せ!』とブーイングが起きました」(芸能ライター)
結局、賀来が嶋と歌うシーンもなかったことで、一部の視聴者にとっては不完全燃焼なステージと映ってしまったようだ。
11月25日放送『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第7話の視聴率は10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。ついに2桁台へ到達した、栄えある記念回だ。
「原作ファンの皆様、お待たせしました!ついにあの伝説のエピソードが解禁!!」と、事前の煽りも十分だった第7話。今井勝俊(太賀)が三橋貴志(賀来賢人)に廃ビルに閉じ込められる、通称「廃ビル編」が今回のエピソードである。
見ると、ストーリーはほぼ原作通りに進んだ模様。決してオリジナルストーリーを否定するわけではないが、椋木先生(ムロツヨシ)や赤坂哲夫(佐藤二朗)を出すより、高校生を主軸にしたほうが得策。数字がそれを証明しているのではないだろうか。
特に、今井がビルに閉じ込められてからは、原作にかなり忠実な脚本になっていた。唯一、今井の見た悪夢が『あしたのジョー』の力石徹チックになっていたが、できることなら、あそこも原作をなぞってほしかった。砂漠をさまよう中で見つけた豆腐にかじりつくと現実はコンクリートだったという、キャラ的にさもありなんな夢だったので。コンクリートさえかみ砕く今井の食いっぷり、ぜひ見てみたかった。
飢餓状態のあまりプライドを失った今井への、三橋の接し方は秀逸だ。
「ションベンって飲めるらしいぜ」
「革靴って食えるらしいぜ。牛だからな」
「食いもんあるぞ。バナナの皮」
「藁 もあったけど、食うか?」
「卵の殻もあったけど。カルシウム」
今井をまるで三角コーナーのように扱う三橋。
今井は今井で、心が折れそうになりながら、三橋の存在を支えにしていた。時には「あきらめてんじゃねえよ、お前、そんなタマかよ!」と、三橋を励ましたり。友情を隠さなくなってからの今井が放つ発言も、いちいち抜群だ。
「『夕暮れや 雷鳴響く 俺の腹』。俺の辞世の句だ、覚えとけ」
「三橋よぉ〜。お前、チュウしたことあるか? やっぱいいもんなのかなー、おい」
「これからはバナナは皮ごと食うぜ」
「藁って意外とコクがあるんだな。超うまい」
隙だらけだ。三橋を信頼し切っているからに違いない。
つまり、三橋と今井は相思相愛ということ。何しろ、三橋の今井への執着は異常なのだ。伊藤真司(伊藤健太郎)から、赤坂理子(清野菜名)を含めたダブルデートへ誘われても「用事あんだよ」と今井を選ぶほどに。なんだかんだ、夜まで今井に付き合ってるし。
三橋の「執着」は、「愛」と言い換えることもできる。愛されキャラとしてすでに視聴者のハートをがっちりキャッチする今井だが、今回でその愛され度はさらに上昇したはずだ。
実はこの第7話、視聴者からの評価が真っ二つに分かれている。「爆笑! 神回だった!!」という賛の声と「今井がかわいそうすぎる」「三橋が嫌なヤツにしか見えない」という否の意見、双方があるのだ。
否の意見をよく見ると、今井に肩入れしているからということがわかる。賛も否も、どちらも今井への愛から出た感情だった。漫画史の中で今井並みのバイプレイヤーを探すのは難しいが、その愛され度はついにドラマ版でも同レベルになった。
今井を演じる太賀の技量も見逃せない。バナナの皮や藁を食べる瞬間の至福の表情は、「今井役は太賀でよかった」と原作ファンにさえ思わせる好演だった。
太賀といえば、2016年のドラマ『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)で“ゆとりモンスター”山岸ひろむを演じたのち、スピンオフ『山岸ですがなにか』がHuluオリジナルドラマとして配信されたことがあった。
ここはひとつ、『今日から俺は!!』のスピンオフで、今井を主軸にした作品が生まれてもいいのではないか。ぶっちゃけ、存在感で三橋を食ってしまっている今井。彼が主役だった回は、漏れなく面白かった。だからこそ、『今井ですがなにか』的な特別編を。一ファンとして、もう勝手に期待している。
(文=寺西ジャジューカ)
25日、賀来賢人主演ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第7話が放送され、放送開始から初の2ケタ台となる平均視聴率10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。さらに、WEBサイト「ザテレビジョン」の集計による、SNSなどの視聴者動向を元にした“視聴熱”ランキングのウィークリー部門(11月19~25日)において初の1位を獲得し、注目度が高まっている。
「“今日俺”という愛称が浸透しつつある同ドラマは、1980年代の千葉を舞台にした同名のヤンキーギャグ漫画が原作です。初回から平均視聴率9.8%、視聴熱のデイリーランキングで3位と健闘し、回を重ねるごとに注目度はアップしていました。第7話に関しては、原作で1位2位を争うほど人気のエピソードのため、初の視聴率2ケタを予想する声は多かったのですが、期待通りの結果にプラスして、安藤サクラがヒロインを務めるNHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』を抑えての視聴熱週間1位も獲得したため、『これはシリーズ化確定では?』『映画化も希望する』などと、ファンは盛り上がりを見せているようです」(芸能関係者)
今クール、日本テレビ系列のドラマで最も期待されていたのは、恐らく2016年にヒットしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の主演・新垣結衣×脚本家・野木亜紀子コンビによる『獣になれない私たち』だっただろう。しかし、同作品の7話終了時点での全話平均視聴率は8.8%。それに対して『今日俺』は9.4%と上回っている。識者の間では、この予想外(?)の健闘ぶりと、今年再ブレークを果たしたDA PUMPとの共通点を指摘する声も上がっている。
「29枚目のシングル『U.S.A.』(SONIC GROOVE)のヒットによって年末のNHK紅白歌合戦の出場を決めるなど、再ブレークを果たしたDA PUMPですが、その背景には、歌詞や振り付けの微妙なセンスと、メンバーのパフォーマンス・スキルの高さが絶妙なバランスでマッチした“ダサカッコ良さ”がありました。『今日俺』に関しても、賀来が演じる主人公・三橋貴志の金髪パーマをはじめ、ビジュアル的にはB級テイストながらも、脚本&演出を務める福田雄一氏に鍛え上げられた実力派揃い、という点が好結果に繋がっているのではないでしょうか」(同)
原作コミックの単行本は全38巻あり、今月24日発売のコミック誌「サンデーS(スーパー)」(小学館)において特別編の連載がスタートするなど、エピソードには事欠かない『今日俺』。少女コミックの映像化が乱発する業界の流れを変えるようなキラーコンテンツとなるか、注目が集まる。
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