文科省汚職事件・佐野太容疑者の“異常な愛情”「息子とアイドル女性を引き合わせたい……」

 文部科学省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、受託収賄容疑で逮捕された前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者は、2015年の山梨県知事選で自民党が候補者として擁立する動きがあったことで知られる。驚いたことに、当時の自民党・山梨県連関係者によると「佐野さんは、息子とアイドルの女性を引き合わせたがっていた」という。

「彼は初対面の人にも息子の自慢話をしていたぐらい溺愛していたんだけど、息子が山梨県出身のアイドルに詳しいという話をしていて、もし当選したら山梨県出身アイドルの誰かを何かのイベントに起用して、息子に会わせてやりたいというようなことを言っていた。冗談半分だったかもしれないけど、裏口入学に奔走したぐらいだから、知事になっていたら本気でやっていたかも」(同)

 佐野容疑者は、文科省官房長だった昨年5月、東京医科大学から、文科省の「私立大学研究ブランディング事業」の対象校に選定してほしいとの依頼を受け、その見返りとして今年2月、同大を受験した息子を合格させてもらった疑いで逮捕された。大学はこの便宜により5年間で1億5,000万円の助成がなされる見通しで、すでに1年分の3,500万円の交付を受けている。

 裏口入学に成功したと見られる息子は合格前、センター試験のわずか16日前にセブ島に旅行する余裕をTwitterで明かしていたことが指摘されているが、本人らしきアカウントの過去発言では、やたらと橋本環奈らアイドルに熱を入れている様子もうかがえた。その中で「山梨出身アイドル」といえそうなのは、過去に「世界で最も美しい顔100人」に選出されたこともある若手女優の小松菜奈だった。

 ある芸能ライターによると「厳密には小松は東京生まれの山梨育ちであるらしく、デビュー当時の資料を見ると東京都出身になっています。その後、山梨育ちを強調する狙いがあったのか、所属のスターダストプロモーションの提供資料では山梨県出身に変えられていた」という。それだけに、もし山梨県ゆかりの仕事があれば喜んで引き受けたのではないかと思われるが、結局、佐野容疑者は知事選には立候補しなかった。

「あの知事選は前知事が引退を表明して、まず民主党の衆議院議員だった後藤斎氏が真っ先に名乗りを上げて離党した。そこで自民党は対抗馬として甲斐市長の保坂武氏ら複数の人物に出馬を打診していたんだけど、そこで有力候補に名前の挙がったのが当時、大臣官房審議官だった佐野さんだった。彼は政治家ではなかったけど、元山梨大学副学長という肩書きもあって、県連が認めていた。結局、佐野さんが望む『100%当選が約束されているなら』という状況にはなく、出馬の話はまとまらなかったけど、あのとき出馬していたら立場は違っていて、逮捕もされなかったはずだ」(前出・県連関係者)

 しかし、エリート官僚を汚職に走らせてしまったのは、倍率16.5倍の東京医大に息子を合格させるためであり、その溺愛ぶりを考えれば、知事になっても息子になんらかの便宜を図ろうとした可能性はある。その息子本人と見られるTwitterには過去「死ぬまでに橋本環奈と本田翼と小松菜奈と浜辺美波と清井咲希に会えなかったら死ぬわ」とまで書かれており、そんな愛息のためにアイドルひとりを引き合わせるぐらいのことはしていたかもしれない。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

Hagexさん殺害事件で、大手メディアの“スポンサー忖度”発動!「ZOZO批判のセミナー内容はNGで」

 先月24日、福岡市で情報セキュリティー会社員の岡本顕一郎さんが殺害された事件で、テレビ情報番組や週刊誌など一部メディアが、過去に被害者のやっていたIT関連セミナーの内容について「報道NG」としていたことがわかった。その理由は、岡本さんが通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの失態を扱っていたからだという。

 被害者の岡本さんが殺されたのは、6月24日のブログ運営に関するトラブルのセミナーを開催した直後のこと。ネット上での迷惑行為から「低能先生」というあだ名で呼ばれていた無職の松本英光容疑者が、その迷惑行為を通報するなどしていた岡本さんに一方的な恨みを持って、背後から刺したと見られている。問題のセミナーは、岡本さんが「Hagex」のハンドルネームで活動していた中で、実際に顔出しで登場していた。その内容も含め、事件を報じる上で重要な材料になるのだが、ある情報番組では制作スタッフに「セミナー内容については、できるだけ触れない」と通達があったという。

「触れないというのに、その理由が上からまったく伝えられなかったんですが、こういうときは例外なく、表にしにくい大人の事情がある場合ですよ」と番組スタッフ。

 6月のセミナーは「ネットウォッチ勉強会 かもめ」と題され、シリーズ2度目の開催だった。テーマは、ブログのアクセス数向上や、運営トラブルの対処法を解説するもので、それ自体に報道がNGにする理由は見当たらない。しかし、前回4月、東京・豊洲で行われた1回目のセミナーの方は、オーダーメードのビジネススーツ発売などで話題のファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を扱ったものだったのである。

「なぜZOZOTOWNの祭りは起こったのか?」

 こう題されたテーマは、スタートトゥデイの社員として知られる田端信太郎氏の炎上発言についてだった。3月、田端氏はTwitterで「誰か、高額納税者党を作ってほしい。少数派を多数派が弾圧する衆愚主義じゃないか」と発言し、これには「納税額の少ない人を馬鹿にしている」「庶民を見下す企業」という批判が巻き起こり、多数の人々がネット上で「ZOZOTOWN退会」を宣言したのだった。さらに“富裕層の味方”と揶揄された田端氏はその後、「お金ください」と求めた人に、LINE pay経由でお金を渡すキャンペーンを始め、氏を絶賛する人々が出たことで、これまた「札束で顔ひっぱたかれてる」などと議論になり「乞食祭り」などとも呼ばれる現象に発展した。

 岡本氏は、こうした一連の騒動をセミナーで解説していた。参加者によると「解説は冷静かつマジメな分析で、企業の失態を面白おかしくイジるものではなかった」という。

「ただ、参加費は1,000円で安いのに、定員50名に届かず30名ぐらいしかいなかった。そのせいかHagexさんは次回、福岡での開催を予告しながら『人が集まらないかも』と心配していた」

 知る人ぞ知る地味なセミナーだったわけだが、これが番組的には触れたくない話だったようだ。

「ZOZOTOWNは、いま最も勢いのある企業で、大きな広告主にもなりますから、もともと扱いには神経質でした。前にZOZOを扱った別のニュースでも、コメンテーターに、わざわざ“批判はダメ”と伝えていたほどですからね。だから、セミナーについて触れるなというのは、間違いなくZOZOに気を使ってのものだったはず」(前出の番組スタッフ)

 こうした気遣いは、テレビだけでなく雑誌も同様で、ある週刊誌で本件について記事を書いた記者がこんな話をしている。

「事件についての記事で、ZOZOの炎上を扱った初回のセミナーについて触れた部分が編集部にゴッソリ削除されていた。直接、ZOZOを批判したものではないのに、なぜかうちの編集長やデスクが神経を尖らせているみたいだった」

 メディアは時代が注目する上向き企業にめっぽう弱い。NHKでは『ニュースウォッチ9』が7月3日、スタートトゥデイの前澤友作社長の理念を絶賛するような内容のインタビュー企画をたっぷり時間を割いて放送。これには「とてもニュースと思えない」との異論も出ていた。メディアの“勝ち組”への過剰な気遣いは今後もさらに強まりそうだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

TBS木村郁美アナの“元夫”杉澤修一容疑者の「詐欺手口」とは?

 元テニスプレーヤーで会社役員の杉澤修一容疑者が、5月30日に知人から現金2億1,600万円を騙し取った詐欺容疑で警視庁に逮捕された。一報を聞いた筆者は、杉澤容疑者に別件で被害にあった、神奈川県横浜市で不動産会社を経営する女性社長のYさんに「ついに逮捕されましたね」と電話。杉澤容疑者の詐欺の手口を改めて取材した。

 杉澤容疑者は2006年、当時TBS系で堺正章が司会を務める料理番組『チューボーですよ!』(TBS系)のアシスタントを務めてブレークした、同局の木村郁美アナウンサーと出会って、4カ月でスピード入籍。当時、杉澤容疑者はスポーツマネジメント会社「スカンジナビア」を設立。元広島カープ選手の高橋慶彦氏や有名プロテニス選手のマネジメントに加え、東北楽天イーグルスの球団運営サポートなど幅広くビジネスを手がけており、若手起業家として注目されていた。

 当初、木村アナは“玉の輿婚”と言われ、羨望の眼差しを向けられたが、杉澤容疑者は結婚後、木村アナの“知名度”を利用して信用性をもたせ、「会社を上場する」と言ってあちこちから資金を集めていた。ところが、上場話が一向に進むことはなく、債権者とのトラブルが表面化。木村アナは杉澤容疑者の一部借金の保証人になっていたために、借金返済を肩代わりせざるを得なくなった。

 トラブルに巻き込まれた木村アナは09年に離婚。離婚後、杉澤容疑者は、故・マイケル・ジャクソンの遺品展における架空のグッズの独占販売権を餌に借金を重ねて、訴訟トラブルを抱えていった。

 その被害者の1人が、前述したYさんだった。筆者は親しいテレビ制作会社のプロデューサーを通じて、Yさんと知り合った。Yさんはマイケルの熱狂的なファンだったことから知人に杉澤容疑者を紹介され、6,500万円の融資を申し込まれたという。後に架空の独占販売権だということを知って、「杉澤に騙された」と激怒。12年2月、Yさんは杉澤容疑者らを東京地裁に提訴。その後、刑事告訴したが、立証困難でうやむやに終わっている。

 その後、14年の2月には、杉澤容疑者の会社であるスカンジナビアが経営破綻。破産総額は24億円にまで上った。破産により、スカンジナビアの名前を使えなくなった杉澤容疑者は、赤字続きで債務超過になっている飲食経営の別会社の名前を使って、融資を募ろうとしていたという。

 警視庁は杉澤容疑者を詐欺で内偵していたが、詐欺というのは立件が難しいために逮捕に踏み切れなかった。今回、やっと逮捕に至ったのは、16年9月に会社役員の男性に「球団からグッズの発注を受けているが資金不足で商品を作れない。製造代金を立て替えてくれたら、立て替え代金の10~15%の配当を出します」と虚偽の説明をして、2億1,600万円を騙し取った別件の詐欺容疑によるものだった。

 Yさんによると、余罪はどんどんと出てくるという。

「神戸では地面師のような土地の詐欺で3億円。福島では建材屋に対して野球グッズなどあらゆる詐欺の材料を使って12億円借金。そのうち、2億円だけ返済したんですが、残りは回収不能。捜査の手は全国に渡って伸びますよ」

 今回、杉澤容疑者が逮捕に至った詐欺容疑は氷山の一角。これからの捜査の行方に注目したい。
(文=本多圭)

末端価格18億円! ケニア「覚せい剤密輸事件」の裏に中国人マフィアの暗躍が……?

 家族旅行を装ってアフリカ・ケニアから覚せい剤を密輸した夫婦が逮捕された事件で、中国マフィアの暗躍がささやかれている。事情通からは「犯人の家族が狙われる可能性も捨てきれない」と話す。

 事件は、ペットサロン経営者の佐藤一貴被告が、旅客機では過去最大ともいわれる30キロ(末端価格18億円相当)もの覚せい剤を密輸。ドバイ経由で羽田空港に到着した際、コーヒー袋の中に隠していたのを税関職員に摘発された。

 子ども連れだった佐藤被告は同行していた妻とともに逮捕されたが、横浜地検は4月25日、容疑を否認していた妻については不起訴処分とし、佐藤被告を覚せい剤取締法違反などの罪で起訴した。

 税関関係者によると、佐藤被告は「横浜市内のバーで知り合った外国人の男に頼まれた。家族旅行なら怪しまれないと言われた。これまで同じ手口と量で6回成功した」と供述。密輸の報酬は1回400万~1,000万円だったという。

「東アフリカ最大の商業国となっているケニアですが、一方で武装組織や麻薬密輸の拠点も多く、毎月のようにケニア発の密輸が各地で摘発されています」

 こう話すのは、過去に国際協力機構を通じた教育事業でケニアに6年間住んでいたH氏。

「首都ナイロビの中華料理店では、中国マフィアの出入りが見られ、多くの密輸事件に絡んでいます。古くは象牙やサイの角など、漢方薬に使う材料のための違法密漁で、最近はロバを数十万頭も違法に殺しているのが判明しました。それだけに、中国マフィアの仕切りがなくては密輸の取引は不可能に近いんです。彼らは関与した運び屋にはその親族を関わらせて“人質”のような扱いをすることが有名で、過去に運んだベトナム人男性が、やめたくてもやめられず自殺したということもあったほど」

 H氏は佐藤被告の犯行自体を知るわけではないが、「裏社会とつながりがあるようには見えないタイプなので、中国マフィアに取り込まれてはいないか心配」と話す。

 佐藤被告は1月、情報誌でタレントの矢部みほによるインタビュー記事に登場。そこでは確かに密輸業者とは思えないような話をしていた。

 動物愛護、教育支援などを展開するカラーズ株式会社を妻と運営する中で、16年に「ペットホテル&トリミングサロンCOTTY」をオープンしたという佐藤被告は、インタビューの中で、飼い主用の酸素カプセルや、宿泊したペットの様子を確認できるウェブカメラ、マイクロバブル発生装置を使ったトリミングなどの高級設備を自慢げに語っており、今後は捨てられてしまった動物たちの保護活動を行うとも明かしていた。

 ただ、インタビューの最後には、唐突に「ケニアなどの新興国に対して、必要とされる日本製品の輸出や現地の商品の輸入、現地の事業立ち上げによる雇用創出」などを目指したいとも漏らしており、そのための動きが密輸の入口になってしまった可能性はある。「困っている人たちの手助けができれば」と語っていた佐藤被告だが、結果的に薬物中毒者に覚せい剤を提供する手助けということになってしまった。

「ケニアは、まさに“密輸の大通り”のような国で、薬物の量を考えれば、そこらのチンピラ外国人による犯行とは思えません。『家族旅行を装え』は“人質”をとる連中の常とう手段なので、もしかすると、背後にいる連中が『情報を警察に漏らせば家族が危険に遭うぞ』という圧力をかけている可能性もあります」(同)

 ケニアでは2月、象牙の密輸などの調査活動で知られるアメリカ人の元国連特使が、調査報告書を作成している最中にナイロビ郊外の自宅で刺殺されている。被告の家族に危険が及ばなければよいのだが。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

来日ベトナム人犯罪が中国人を抜いてトップに……その“劣悪”すぎる環境が生む悲劇

 昨年、全国の警察が摘発した来日外国人の犯罪1万7,000件うち、ベトナム人による事件が5,000件以上を占め、約3割となっていることが警察庁の統計(「平成29年における組織犯罪の情勢」)により判明。前年まで最多だった中国人を400件以上も上回ったことで、日本での外国人犯罪者はベトナム人がトップとなった。

 これにショックを受けているのは、来日ベトナム人の技能研修を支援するボランティア団体の女性だ。過去にベトナムで5年間暮らした経験がきっかけで、5年ほど前から来日ベトナム人に日本語やマナーを教えているほか、技能研修を受け入れる企業との橋渡し役などを行ってきた。

「日本では低賃金で雇用できる労働力として重宝されていますが、それを悪用して日本行きを誘い、大きな手数料を借金させる悪質なベトナム人ブローカーがいるので、真面目に働きたいベトナム人も、きつい返済のために犯罪に手を貸す人が出ています。さらに受け入れる日本側もひどいもので、技能実習生を扱う日本の監理団体が役目を果たさず、職場で虐待やセクハラ、労災があっても放置され、異常な重労働の末、給料未払いも日常茶飯事。ブラック企業よりひどいありさまです。耐えられなくった実習生が職場から逃亡して、不法滞在のまま犯罪に走るケースが見られます」(同ボランティア女性)

 数年前まで在留ベトナム人は5万人程度だったが、昨年は26万人を超えた。最近はその劣悪な労働環境が表面化することもあり、一部企業がベトナム人に誓約させた内容に「日本人との恋愛禁止」、「県外への外出禁止」といった奴隷さながらの条項の存在が明るみになったりしたほど。そんな中、ボランティア女性が知った「もうひとつ」のショックがあったという。

「最近の若いベトナム人は、日本とベトナムの友好の歴史をほとんど知らないんです」(同)

 というのも、かつてベトナムはフランスに植民地化され、抵抗したベトナム人が1万人以上もギロチンで処刑された時代、憧れの対象となったのが明治維新で活躍した日本の若い志士たちだったのだ。

 ベトナムで国際情勢を研究する者たちは、新政府を樹立して近代化を目指した日本に強く触発され、日本に留学した者たちが「日本に学べ」と独立運動の輪を広げていったのである。

 これにフランスが、留学生たちの家族を人質にとって帰国を迫るなど日本政府に圧力をかけて運動を終わらせたが、犬養毅首相が暗殺されるまで彼らを援助したのは有名な話。その後、日本軍はベトナム復興同盟軍を支援し、ベトナム北部に進駐。フランス軍との戦いでも共闘し、その勝利がベトナム人の士気を大いに上げたのである。

 その渦中で日本の実業家がベトナムで起業し、現地の人々をたくさん雇用した事実もある。戦時となれば、そんなイイ話ばかりではないが、そうした話が口々に伝えられたことから、ベトナムでは日本に対する良いイメージが拡散し、友好の背景になった経緯がある。

「ただ、最近の若者はそうした話に興味ないのか、そんな歴史について話をしても『初めて知った』という人が結構、多いんです。だから以前は『日本人は優しい』という人が多かったのに、最近は『日本は経済的に豊か』としか思わない人も増えていて、お金のために来て実際には過酷な環境だったりすると、日本を逆恨みするような若者もいます。こういうこともベトナム人の犯罪の増えた一因ではないでしょうか」(同)

 人口減少による労働力不足は避けられない日本では昨年、外国人労働者の数が100万人を突破した。ベトナム人の労働力も貴重な経済の下支えになっているのだから、受け入れ環境をもっと整えるべきで、できれば訪日ベトナム人には友好の歴史も学んでもらいたいところだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

地元でも「見つからんで~」の声……向島の脱獄犯逃走事件、なぜ犯人は島で逃げ切れる?

 地元でも「見つからんで~」というのが、もっぱらのウワサ。この日本で、脱獄犯が逃亡を続けられるとは……いったいどんな島なのか。

 愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から受刑者が脱獄した事件は、1週間を迎えても、なお逃走が続く一大事件になっている。

 その舞台となっているのが、広島県尾道市の向島である。この島には、すでに警察当局が述べ5,000人の捜査員を投入しているが、脱獄した平尾龍磨受刑者(27)の足取りは一向につかめていないという。

 島内に潜伏するたった一人の脱獄犯を捕らえることができないとは……平尾受刑者がサバイバル能力に長けているのか、あるいは、警察当局の間が抜けているのか。脱獄から1週間、さまざまな臆測が飛び交っている。

 だが、実のところは、そのどちらでもない。

 まず、島がメチャメチャに広いのである。その面積はほぼ品川区と同じ。それも品川区みたいに整備された道路が張り巡らされた都会とは違う。田舎道のほかは、山と森なのだ。

 まったく偶然だが、先日、筆者はこの島を数時間歩いたばかりである。というのは、しまなみ海道を旅していたからだ。この時、因島大橋の手前で橋から降りた筆者は、ふと橋の歩道を歩いて対岸の向島に行ってみようと思った。筆者のイメージでは、やたらと「歩道はこちら」をアピールしているから、橋を渡った先にバス停があると思っていたのだ。

 ……まったくそんなことはなかった。バス停があるのは、島を半周ほど歩いた先。しかも、サイクリングをしている人以外には、ほとんど人には出会わない。瀬戸内海の島と聞いて小島を思い浮かべるのはやめたほうがいい。島というのは、どれもメチャクチャ広いのだ……と、この時に思った。

 この向島。尾道水道を挟んで尾道市街に面したところは、都会である。でっかいスーパーはあるし、渡し船に乗ると1分ほどで尾道市街(むしろ、尾道大橋のほうが遠回り)。

「報道では空き家が1,000軒にも上り、潜伏先の捜査が困難を極めているとされています。かつて造船業が盛んだった頃には、向島はベッドタウンだったんです。地元では“見つからんで”というのが、もっぱらのウワサです」

 そう話すのは、向島出身のフリーライターのKさん。Kさんの話によれば、過疎の進む向島は、隠れるところも豊富にあるという。

「山ほど空き家があると報道されていますが、島のあちこちに、手入れされていないみかん畑があったりするんですが、小屋は残っているのに、その小屋に入る山道が閉ざされていたりするんです」

 隠れるところは豊富な向島。一方で、島からの脱出は困難ではないかという。

「泳いで島の外に逃げるのは難しいでしょう。流れが速いし、昼も夜も出入りする船が多いですから。うちの父親たちの世代は尾道水道を泳いでいたらしいですが、溺れて亡くなった同級生もいるそうです。それに、本土の側はずっと市街地が広がっているし、国道2号線もあるので、濡れた体で歩いていたら、ものすごく目立ちますよ」(同)

 逃げる手段があるとすれば、小舟を盗んでこぎ出すことくらい。また、地元では「フェリーの検問をすり抜けて、すでに島外に逃亡しているのではないか」という話も。いずれにしても、逃走劇はまだまだ続きそうだ。

「地元では、検問で車が渋滞することに怒っている人が多いんですけど……もっとも、イラっとさせられているのは、マスコミで連呼されている島の名前ですね。『むかいじま』じゃなくて『むかいしま』です」

 こんなニュースで話題になってしまった向島だが、これからの季節、しまなみ海道は楽しい。今年のゴールデンウィークは、ここでどうかな?
(文=昼間たかし)

西部邁さん“自殺ほう助者”の逮捕で白紙になった「追悼本プラン」の中身とは?

 評論家の西部邁さんが今年1月に死亡した際、これを手助けしたとして、知人であるTOKYO MXテレビ子会社のディレクター・窪田哲学容疑者と、会社員の青山忠司容疑者が、警視庁に自殺ほう助の疑いで逮捕された。ともに容疑を認めているという。この一件により、あるフリー編集者が進めていた西部さんの追悼本刊行プランが白紙になった。

「西部先生は家族や医師に介護されるのを嫌ったり、『人に抗議をするときには焼身自殺をする。人生が嫌になったときには入水自殺をする』と言っていましたし、拳銃を入手しようとしていたほど“自裁予告”をしていましたが、思想の違いで対立した敵もいたので、襲撃予告のような文書を送りつけられたこともあったんです。だから、彼の死には当然の自殺だと思える一方、他殺説も流れましたから、一冊の本の中で推論を戦わせるのはどうかと企画していたんです。先生は深い考察や議論が好きでしたから、美談に終わらせないほうが喜んでもらえるんじゃないかと思いました。でも、自殺をほう助した者の存在が明らかになって、とても本の企画どころではなくなってしまいました」

 西部さんは東京大学に在学時、60年安保闘争に参加。海外留学や、東大教授を経て、社会思想の評論を続けた。テレビ朝日の討論番組『朝まで生テレビ!』では、保守派の論客として人気を得て、近年でもトーク番組で独特の社会批評や人生観を述べていたが、今年1月に多摩川で入水自殺。しかし、その状況から第三者が関与した可能性が高いと、警察が捜査していた。

 晩年、手が不自由だったにもかかわらず両手がロープで縛られていた状況や、そこに遺書までそろえられていたことなどから、何者かが自殺を手伝った疑いが強まっていたのである。状況だけ見れば、まるでテレビで見るサスペンスドラマのようでもあり、ネット上では「他殺説」を唱える人々も少なくなかった。

「どう見たって完全な殺人。あのくらいの年齢の人が人に迷惑かけて死ぬかよ。自殺なら一人で死ぬよ」

「遺体の両手が縛られていたというのは自殺じゃない。憲法改正を阻止したい左翼系市民グループがやったに違いない」

「口の中には小さな瓶まで入っていたらしいし、自殺するならこんな残酷な死に方を選ぶはずがない」

 死の直後は、ネット上でこうした意見が飛び交っていたため、先のフリー編集者は追悼本の一部にてそうした見方を検証しようとしたわけだが、窪田容疑者は調べに対し、「西部先生の死生観を尊重して力になりたかった」などと供述したという。前夜の防犯カメラには西部さんと容疑者が一緒に歩いている姿もあり、警察は殺人ではなく自殺ほう助の容疑を確信したようだ。

 ただ、これにも一部で「西部さんが自殺に同意していなかった可能性はないのか」と疑う声がある。引き合いに出されたのは、昨年、神奈川県座間市のアパートで男女9名の遺体が発見された事件だ。こちらは自殺願望のあった被害者たちから金を奪うなどして殺した事件だが、犯人は「殺人容疑」で逮捕されている。嘱託殺人か自殺ほう助か、それとも殺人か――。法的には状況の解釈で線引きされているようだが、その差は一般人にとってわかりにくく、その差を考えさせられるところだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

オウム真理教・麻原彰晃の「死刑執行」間もなく……アレフ“過激派”信者の不審な動きを当局が注視

 いよいよ死刑執行──その時が近づきつつある。

 オウム真理教の一連の事件に関わった死刑囚13人のうち7人が、東京拘置所から仙台、名古屋、大阪、広島、福岡の拘置施設に移送された。関連の刑事裁判は今年1月に終結、法務省は各死刑囚の執行のタイミングを慎重に検討している。

 最大の焦点は麻原彰晃=本名・松本智津夫=死刑囚の行く末だが、公安当局はオウム真理教の後継団体「アレフ」の信者が「麻原に帰依」して活動を活発化させていることに、強い危機感を持って警戒を強めているという。

 全国紙の記者は「麻原が収監されている東京・小菅の東京拘置所の周囲では、信者が修行と称して歩き回っている姿が何度も確認されています。また、過激な思想の信者もいるようで、過去に起こした地下鉄サリン事件や殺人事件を神聖化しているような人間もいます。麻原が死刑を執行されたタイミングで、そういう人間が麻原にならって大規模無差別殺人事件などが起こさないか、懸念されているんです」と声をひそめる。

 アレフの信者はオウム事件を知らない若者らの入信もあり、現在は約2,000人弱にまで増加している。公安当局は今月に入り、札幌市白石区にある全国最大規模の「アレフ」の施設を立ち入り検査した。すると祭壇には麻原の写真が飾られ、危険な思想を含んだ教義を広める本、映像などが見つかったという。

 そんな状況で、麻原の死刑執行時期は刻一刻と近づいている。2019年内に平成に代わる新元号が発表される点や、天皇が譲位される慶事も控えていることもあり、平成の大事件は平成のウチにカタをつけるという意味で、その前が最適な時期ではないかとささやかれている。

 さらに「現在、国民の注目は森友問題に集中しており、窮地に立たされている安倍政権は基盤が揺らぎ始めている。そこで国民の視線を大きくそらすためにも、麻原を含めたオウム関連死刑囚を一気に執行、もしくは首相の電撃訪朝で局面を打開したいという考えが官邸内部にはあるようです」(全国紙の記者)。

 さまざまな要因が交差して、早期の死刑執行という流れになりそうだが、それによる「麻原に帰依」する信者らの暴走にも目を配り、我々も注意していく必要がありそうだ。

乱交パーティ参加の10代美人モデルが遺体で……“ビットコイン長者”の自宅で発生した惨劇

 昨年末、マレーシアのクアラルンプールにあるタワーマンションの6階バルコニーで、女性モデルの全裸遺体が発見された。地元警察は、転落事故として処理していたが、最近になって、ある疑惑が浮上。同マンション20階の部屋から転落したとされるが、同部屋はアメリカ人ビットコイン長者の所有だったことなどから、スキャンダラスに報じられている。

 3月8日、同国メディア「フリー・マレーシア・トゥデイ」が伝えたところでは、彼女の遺体が発見されたのは12月7日昼過ぎ。警察の調べにより、遺体の身元は同国で活動するオランダ人モデルのイバンナ・シュミットさん(19歳)と判明した。死因については「アルコールとドラッグによる酩酊状態で20階にある部屋から転落した」と公表されていた。

 ところが、この警察の発表内容に異を唱えたのは、イバンナさんの遺族に依頼され、独自捜査を展開している私立探偵のマーク・ウィリアム・トーマス氏だ。

 氏によると、イバンナさんは転落前にすでに死亡していた可能性が高いという。

 根拠のひとつは、警察が撮影した遺体写真を確認しても、出血が見られなかったという点だ。通常、生きたまま20階から転落して6階バルコニーに叩きつけられれば、その衝撃による傷からは鮮血が流れ出る。イバンナさんの遺体から出血が見られないのは、転落時には死亡していて既に凝血が始まっていたため、と指摘している。

 また、彼女の後頭部には転落前にできたとみられる傷が、さらに彼女の一方の二の腕には生前かもしくは死の直後に誰かに強くつかまれたとみられるアザがあったことなどから、彼女は死の直前、何者かと揉み合った可能性があるとトーマス氏は推理している。

 彼女が死の直前に共にいた人物とは、部屋の所有者であるアメリカ人でビットコイン長者のアレクサンダー・ジョンソン氏とその妻、ルナ氏だ。

 事故当日の午前5時22分には、ジョンソン氏がイバンナさんを抱き上げ、妻のルナと共にエレベーターに乗り込む姿が防犯カメラに捉えられている。また、午前6時45分ごろには、イバンナさんはボーイフレンドに電話をかけて会話をしており、さらにその直後にはルナ氏がイバンナさんのボーイフレンドに電話をかけ会話をしていた記録が残っている。

 ただ、探偵・トーマス氏によると、ルナ氏とイバンナさんのボーイフレンドは、それまでに会話をしたことはなかったといい、ふたりのこの接触は「不自然」だという。

 さらに午後7時18分、イバンナさんは自身の携帯電話で、ルナ氏とのツーショット写真に「まだ女友達の家で遊んでいる」というテキストを添えてボーイフレンド宛てに送信している。

 彼ら3人はイバンナさんの死の直前、タワーマンションの一室で何をしていたのか。英メディア「デイリー・メディア」は、3人が「ドラッグ乱交パーティー」に興じていたと報じている。事実、イバンナさんの遺体からは、PMMAと呼ばれる違法薬物が大量に検出されている。このPMMAは、エクスタシーとして知られるMDMAに類似し、性的快感を高める効果があるようだ。

 ジョンソン夫妻との乱交パーティーの合間に何らかのトラブルが発生してイバンナさんは死に至り、何者かが遺体を部屋から投げ捨てたということなのだろうか……。真相解明が待たれる。

米ニューヨークでドッペルゲンガーによる殺人未遂事件が発生! 都市伝説が現実に……!?

「この世には、自身とうり二つの人物=ドッペルゲンガーがいて、会うと死んでしまう」というのは昔からある都市伝説だが、実際にドッペルゲンガーに殺されかけた女性がいる。昨年3月に米国で殺人未遂などの罪で逮捕されたロシア国籍の女、ビクトリア・ナシロワ(42)の公判で明らかとなった。

 米「The Daily News」などが伝えたところによると、2014年にロシア国内である女性を殺害した後、米国に逃亡していたナシロワは、ニューヨークで偶然見つけた自分のそっくりさん、オルガ・ツヴィクさん(35)を殺害し、彼女に成りすまそうと計画。彼女が働くまつげサロンに6カ月にわたって通い詰め、親交を深めると、16年8月に彼女の自宅を訪ね、毒入りのチーズケーキを手渡した。

 しかしオルガさんは、このチーズケーキを口にしたものの、すぐに吐き出したため、ナシロワの計画は失敗に終わった。

 するとナシロワは次の日、今度は見舞いを口実に毒入りのチキンスープを持ってオルガさんの自宅を再訪問。これを食べてしまったオルガさんは、ほどなくして意識を失ったという。

 その後、ナシロワは服毒自殺に見せかけるため、オルガさんをランジェリー姿にし、室内を散らかした上、向精神薬を放置するなどといった小細工を行うと、金の指輪や現金のほか、パスポートや身分証明書を盗んで逃走した。

 オルガさんは幸い、訪ねてきた友人によって発見され、病院に搬送されたため一命を取り留めた。

 ナシロワはその後、ロシアで彼女に殺害された女性の娘に雇われた私立探偵によってブルックリンの潜伏先が特定され、逮捕されるに至った。彼女はそれまでの間、数々の男を性的に誘惑しては毒を盛るなどして金品を強奪することを繰り返し、ダイヤモンドや毛皮に囲まれた、ぜいたくな暮らしを送っていた。

 ナシロワの公判は現在も続いているが、有罪が確定すれば最大で25年の懲役刑に処せられることになるという。もし、どこかにいるという自身のドッペルゲンガーが、逃亡中の凶悪犯だったら……。オルガさんが体験したような危機は、誰の身にも起こり得るのかもしれない。