道端アンジェリカが書類送検であの業界から熱烈ラブコール「5000万円の価値がある!」

 モデルの道端アンジェリカが、恐喝事件で活動休止に追い込まれた。

 事件は8月7日、夫で韓国籍のキム・ジョンヒ容疑者が経営する会員制バーで起きた。道端がかつての交際相手であるA氏と来店。店内カメラの映像から個室で密着していたことが夫にバレ、後日キム容疑者がA氏の勤務先に乗り込み「おまえの家族をめちゃくちゃにする。嘘をついたら鉛筆で目を刺す」などと恫喝した。恐喝現場には道端も同席していた。

 道端はその後、所属事務所のホームページで「私が知人の男性と身体を密着させ飲酒していたことを夫が疑い、そのことで夫がお相手の方を責めた」「現場に居合わせた際、何もできませんでした」と釈明したが後の祭り。

「なぜわざわざ夫の店で密会したのか、個室の様子がカメラにばっちり映っていたのか、など不可解な点が続出。A氏が『ハメられた』と訴えていたこともあり、道端にも”美人局疑惑”が浮上しました」(スポーツ紙記者)

 そんななか、警視庁組織犯罪対策2課は23日までに、道端を夫と共謀して知人男性から現金35万円を脅し取った恐喝容疑で書類送検していたことがわかった(その後、嫌疑不十分で不起訴)。

 これを受け、所属事務所は「夫と共謀した事実がなかったと検察が判断したということで、『疑い』は否定されたと思っております」とした上で、今後について「当面は子育てに専念し、関係者の皆様のご理解を得て、しばらくの間、自らを見つめ直す時間に充てさせたい」と発表した。
「不起訴=潔白という理論なのでしょうが、捜査当局が『夫とグル』と判断していたことが重要。イメージダウンは避けられず、テレビなどのメディアが今度、彼女を積極的に起用するとは思えません」とはワイドショー関係者。

 一方で、そんな道端に熱視線を送っているのが、アダルトビデオ業界だ。制作プロダクションの関係者によれば、「すでにアンジェリカ側にオファーを送る準備を進めている」という。

 出演に際しての契約金も破格で、その額は「5,000万円以上を払う価値がある」(前出の関係者)という。

 業界関係者は「スタイルは抜群だし、男性に積極的なタイプと聞いた。一連の事件は被害者のいることなので擁護はできないが、一報を聞いて想像をかき立てられた男性は多いはず。ナンバー1女優になれる器だ」と絶賛する。

 本業で今後の苦戦が予想されるなか、5,000万円という金額は道端にとっても魅力的なはず。道端はどのような決断をくだすのか、注目が注がれている。

「仙台母子心中事件」母が残した170枚の手記……学校・教育委員会だけの責任なのか?

 昨年11月29日、仙台市で起きた母子心中事件。40代の母親が小学2年生の娘と共に命を絶ったこの事件のきっかけは、学校での娘へのいじめが原因だった。学校や教育委員会に何度も対応を求めるも相手にされず、次第に孤立を深めていった末、自ら死を選んだのだった。

 事件から約11カ月、ひとり残された父親を追ったドキュメンタリー『事件の涙「“170枚の日々”をたどる~仙台母子心中事件~」(NHK総合)が放送された。

 明るい性格で、学校が大好きだった娘に異変が起きたのは、昨年5月。小学2年生になってすぐのことだった。登校時、同級生2人にアサガオの竿でたたかれそうになり、たびたび置いていかれるなどのいじめに遭っていることを、泣きながら両親に訴えたのだ。

 この件を学校に相談すると、担任教師は両者を呼んで「仲直りの会」を開いた。嫌がる女児に無理やり、加害児童と握手させたのだ。

 この「仲直りの会」は学校でいじめが起きるとよく行われるものだが、実際のところ、「なぜ、自分のつらい気持ちを加害者にわかってもらえないのか」というわだかまりを被害者の心に残したり、逆にいじめがエスカレートするきっかけにもなっている。この女児も、「仲直りの会」がきっかけで、学校を休みがちになってしまう。

 事態を重く見た両親は、加害児童に謝ってもらおうと学校との対話を始める。その窓口になったのが、母親だった。父親は仕事で帰りが遅いため、母親は娘の体調や学校とのやりとりを毎日、手記として残していた。

 当初は、教室に入れない女児を校長が自ら引き取り、勉強を教えるなど、学校側の対応に期待していた母親だったが、話し合いの場を求めても先延ばしにされ、なかなかうまく進まない。教育委員会などにも相談したが、解決には向かわなかった。

 その間にも娘のメンタルはみるみる弱っていき、8月には人の視線が怖いと訴えたり、腹痛で眠れないといった症状が出たり、習いごとにも通えなくなってしまう。

 2学期が始まるとほとんど学校に通えず、そんな折、娘はこんな手紙を両親に書いた。

<しにたいよ しにたいよ なにもいいことないよ わるいことしかないよ いじめられてなにもいいことないよ しにたいよ しにたいよ>

 わずか8歳の娘が、人生に絶望し、死にたいと訴えている――。親として、こんなにつらいことはないだろう。娘をなんとか救いたいとの思いで何度も学校を訪れる母親だったが、皮肉なことに、そういった行為から“モンスターペアレント”といったウワサを立てられ、周囲から孤立を深めてしまう。次第に友人付き合いも減り、10月ごろには好きだった料理も作れなくなる。そして、毎日欠かさず書いていた手記も途絶え、「今日も欠席した」といった簡単な連絡が父親の携帯に届くだけになっていた。

 そして11月29日、母娘は自宅で無理心中した。

 夜中までパソコンに向かって手記を書くこともあったという母親は、子煩悩で、真面目な人だったのだろう。また、専業主婦だったこともあり、閉ざされた世界にいたことも、事態を悪化させた原因といえる。第三者から見れば、転校するなどほかに選択肢はなかったのかという気持ちにもなるが、精神的にも追い詰められた母親は、娘を早く楽にしてあげたい、という気持ちに取りつかれてしまったのかもしれない。

 事件後、父親は妻が残した170枚の手記とあらためて向き合い、妻の無念を晴らそうと奮闘している。当時は「仕事が忙しい時は深く読み込めない時もあった」という父親だが、学校とのすれ違いや、妻の無力感を知ることとなった。

「もっと近づいて一緒に(無力感を)感じてあげられなかったことが申し訳ない」

 事件から2カ月後、学校は保護者会を開き、そこでいじめがあったことは認めたものの、“無理やり握手させるようなことはなかった”と否定した。また、「しにたい」と訴えた手紙についても、母親に夏休みの宿題をやっていないことをしかられたことが原因ではないか、と答えている。

 現在、この事件は仙台市が設置した第三者委員会によって事実関係の調査が行われているが、焦点のひとつが、いじめ防止対策推進法が定める重大事態にあたるかどうか。年間の欠席日数30日というのが重大事態の目安となっており、認められれば保護者も含めたケアを担う専門家などが派遣されるという。そのため、父親は教育委員会に娘の成績表の提出を求めた。欠席日数を確認する ためだったが、中身は1学期の分だけで、2学期の出欠の記録は空白だった。

「これはどういうことですか?」

と困惑する父親に、担当者は「学校に確認しなければなりませんが、学校からお預かり しているのはこれだけです。2学期の分はおそらく評価できなかったということじゃないかと思います」と答える。「(いじめを) 軽視しすぎではないか」と語気を強める父親に、「そういうわけではないが、そう捉えられてしまう対応だったと思う」と、担当者は平謝りするばかり。

「ここまでひどいとは思ってなかった。そういう対応を妻が取られてきたんだと思うと、もう本当に悔しい」(父親)

 本当に欠席日数は30日を超えていなかったのか? 父親は娘のクラスの出席簿を取り寄せ 、妻の残した手記や携帯とのやりとりと見比べた。すると、不審な点を発見する。出席簿では遅刻となっている日も、実際は妻が学校に出向いただけで、娘は「人に会いたくない」と家で留守番していた。つまり、事を大きくしたくない学校側による、隠ぺい工作が行われていたのだ。

 父親は今年9月、妻の手記を手がかりにした娘の欠席日数を第三者委員会に資料として提出し、「重大事態となる30日を超えていた」と訴えた。

「今まではスタートの準備。これからが本当の始まり」

 そう語る父親の声からは、強い決意が感じられた。

 果たして第三者委員会がどのような結論を下すのか、注目が集まる。

ナイジェリア入管収容者の”ハンスト餓死”事件と茹でガエル

社会と日常、その狭間。あまり明るくなさそうな将来におびえつつ、なんとなく日々を過ごしてしまっている小市民的な視点から、見えてくるものを考える。

 茹でガエル理論、茹でガエル現象、茹でガエルの法則などと呼ばれる警句がある。主にビジネスシーンで使われてきたものらしい。

 カエルを残酷にも熱湯に落とし入れると、もちろんすぐに飛び出して逃げる。しかし、常温の水に入れて少しずつ熱していくと、カエルは微妙な温度の上昇を見過ごして行動を起こさず、気づいたときには息も絶え絶えで動けなくなり、そのまま茹で上がってしまう——。

 環境の変化を敏感に感じ取っていかないと、いつしか「座して死を待つのみ」みたいな致命的状況に陥ってしまうから注意しましょうね、という話である。

茹でガエル理論は日本社会そのものに当てはまる?

 Twitterでワード検索などしてみると、この茹でガエル現象をビジネスシーンについてではなく、今の日本社会そのものに当てはめている人が多い。日本社会に生きる私たち自身が徐々に茹でられているカエルということだ。

 そう言いたくなる気持ちは、わかる。毎日のように「おいおい、ちょっと待てよ。そりゃないだろ」と呆れ果てたり、憤慨したりせざるを得ないようなニュースばかりで、いい加減にこちらとしても慣れてくるというか、「はいはいまたですか」という気持ちになってくる。そして、「もはやどうにもなりませんな」と、どうでもよくなってきてはいないか。実際のところ、どうすることもできないわけだし。

 しかし、そんな薄らぼんやりした茹でガエル状態になっていても、ときどき「うわっ、熱っ!」と、気づかされることがある。これ実はかなりやばいことになっているんじゃないか、と思わず目を開かれるのだ。

 最近そんな思いをしたのは、今年6月に入管施設で収容中のナイジェリア男性が“餓死”していたというニュースだった。

 朝日新聞が10月1日付で「入管施設での外国人死亡は餓死 入管庁「対応問題なし」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191001-00000031-asahi-soci)と見出しをつけて報道した記事によると、今年6月に長崎県の大村入国管理センターに収容されていた40代のナイジェリア人男性が死亡。その死因を出入国在留管理庁(入管庁)がようやく公表したのだが、なんとハンガーストライキによる“飢餓死”だったという。

 21世紀の日本でハンスト餓死。衝撃的だ。飢餓いう状態は精神的にも身体的にも想像を絶する苦しさに苛まされると聞く。ハンストは長期収容に対する抗議と、健康上の問題などから入管施設からの一時的に釈放される仮放免を求めてのものだったというが、そこには壮絶な覚悟と恐らくは怒り、絶望があったのだろう。しかし、より衝撃的でのけぞるような思いをしたのは、その“飢餓死”に対して入管庁が「対応に問題はなかった」と表明していることだった。

 いや、そんなわけないから。

 ひとりの人間が飢えて死んでいる。

 自分たちが管理運用している施設に収容している人間が、その管理運用のあり方について文字通り命がけの抗議をして、その抗議を無視した結果として彼は死んだのである。問題がないわけない。 

 餓死したナイジェリア人男性が施設で具体的にどのような処遇を受けていたかは明らかではないが、入管の収容者に対する待遇のひどさはこれまでにも幾度となく問題視されてきた。収容者の自殺や自殺未遂、自傷行為が相次ぎ、今回の事件の他にもハンストが起きている。そうした入管行政のあり方を見直し、餓死という結果に終わる前に処遇改善をはかるという道もあったのでないか。

 結局、「何もしない」という決断をくだした入管庁の言い分としては、本人が職員の警告に応じずに治療を拒否したから問題がなかったということだが、目の前で人が餓えて衰弱のままに死んでいくのを見過ごして「問題がなかった」というのは、法的な手続きに問題がないということだろうか。では、「問題がない」と決定を下した人は、それを人としても問題はなかったと心から言えるのだろうか?

 こうした入管庁の態度と同じように衝撃的だったのが、事件に対する“世間”の態度だった。

 先に挙げた朝日新聞の記事はYahoo!ニュースに転載されて、数多くのユーザーが事件についてコメントを投稿している。コメント欄のトップには“オーサー”としてフリージャーナリストの志葉玲氏のコメントが掲載され、法令に基づいた収容者の健康や命に対する入管庁の責任や長期収容による二重刑罰といった法的な問題点を指摘している。しかし、ユーザーのコメントの多くは「対応に問題はない」と入管庁に同調を示したもので、「すぐに強制送還すればよかった」「餓死も自業自得」などという意見が目立った。こうしたコメントを寄せている人たちにとって、不法滞在という罪を犯した外国人犯罪者は、餓死という悲惨な最期を遂げたところで同情に値しない存在なのだろう。

 餓死したナイジェリア人男性は施設内で“サニーさん”と呼ばれて慕われていたという。西日本新聞の記事によると、サニーさんは皆が親切、穏やかと口をそろえる人物で、同部屋で過ごしたことのあるフィリピン人男性は「兄のような存在。食事が足りない時には分けてくれた」とコメントをしている。

 サニーさんには日本人女性との間にできた子供がいる。帰国を拒んでいたのは「出国すると子供に会えなくなる」からだという。ちなみに日本で生まれたこの子供は、もちろん日本人だ。

 自分の子供との再会を望んでいたサニーさんはなぜハンストという抗議をせざるを得なかったのか。その背景にどんなことがあったのか。徐々に衰弱して死に向かうなかで、サニーさんはどんなことを思ったのだろう。

 すべては想像でしかないが、きっと、その人生にはひとりの人間として、悲しみや苦しみ、怒り、そして喜びがあっただろう。サニーさんは窃盗などの罪で実刑判決を受けて服役もしている。恥辱、悪意、葛藤、後悔——そんなネガティブな感情に溺れるような思いをしたことがあるかもしれない。その一方で、自分の子供の誕生を寿ぎ、その小さな体を抱いて、そのか弱さと温かさに目を細めて笑ったこともきっとあっただろう。

 Yahoo!ニュースにコメントを寄せた多くに人にとっては、“自業自得のハンストで餓死した外国人犯罪者”に過ぎないかもしれないが、その人生には暗闇もあれば、輝きもあり、それは私たちひとりひとりとまったく変わらないかけがえのないものであったはずだ。

 サニーさんの収容期間は3年7ヶ月に及んだ。

 1977年に起きたダッカ日航機ハイジャック事件で、当時の福田赳夫首相は「人命は地球より重い」と述べて、テロリストの要求に従った。その是非はさておき、現在の日本では人命よりも“自己責任”のほうが重そうだ。

 社会学者の故・山岸俊男はいくつかの著作のなかで、心理学の“臨界質量”という概念を使って人々の社会的行動を説明している。信号無視、自転車の違法駐輪、学校のいじめ……どのような現象であっても、実は集団の大半は“周りのみんな”の行動に合わせて行動をしている。例えば、誰かひとりが信号無視をしても、ほとんどの人はそのまま信号を守る。しかし、信号無視をする人が少しずつ増えていき、ある“一線”を超えると、「みんながやっているんだから自分も……」と一斉に信号無視をしてしまう。この集団の行動を分ける分水嶺となる比率が“臨界質量”だ。

 サニーさんの餓死を報道した記事に投稿された入管庁に同調する多くのコメントには、自己責任論と他者への不寛容、権威主義がひそんでいることが読み取れる。そこに自由や平等といった理念、そして人権を尊重し、弱者への共感はほとんど見られない。そうした傾向はこの件に限らず、社会全体にも蔓延しつつあるだろう。“臨界質量”を超える日も近いかもしれない。私たちが水に入れられたカエルだとすれば、その水の温度はもはや火傷する寸前くらいにまで高くなっているのではないか。

 実際のところ、常温から少しずつ茹でられたカエルは水が熱くなったらさっさと逃げ出すそうだ。そりゃそうだろう。カエルと比べるのはどちらにとって失礼なのか、という話だが、より問題なのはカエルと違って、こちらはさっさと逃げ出すことができないことだ。

 ちなみに臨界質量の“潮目”は、社会集団のトップやリーダー的な存在の態度に影響されて変わることがあるという。例えば、熱血教師が「いじめは絶対に許さない」と常日頃から公言し、いじめが起きたら断固たる処分を下す。そうして生徒から得ることができれば、「いじめは絶対にしない」という“良い子”を増やすことはできなくとも、周りに合わせて行動する大多数の生徒の気持ちにわずかながら“良い影響”を与え、結果的にいじめの臨界質量が下がっていくのだ。

 もちろん、その逆もまた起こりうる。アメリカでトランプ大統領当選後にヘイトクライムが増加している事実をみれば、さもありなんという感じである。さて、我が日本では……思い半ばに過ぎるといったところだろうか。

「人気女優が薬物逮捕」はガセ! 薬物疑惑浮上も捜査は空振りになった大物芸能人たち

「マトリが女優をパクッたらしい」。

 マスコミ関係者の間で、こんな不穏な情報が出回ったのは、9月下旬の週末のことだった。マトリとは、もちろん厚生労働省麻薬取締部のことである。

 元KAT-TUNの田口淳之介(33)と元女優・小嶺麗奈(39)を大麻取締法違反で、コカインを使用したとしてテクノユニット「電気グルーヴ」のピエール瀧(52)を麻薬取締法違反の容疑でそれぞれ逮捕したマトリが新たにターゲットにしたとされる「女優」の名前について、さまざまな臆測が乱れ飛んだ。

「当初、名前が挙がったのは一時、“お騒がせ女優”として世間に名を知られたS。『大麻の不法所持で関東信越厚生局麻薬取締部の家宅捜索を受けたらしい』との話が広まりました。しかし、その後で、モデル出身でキャスター経験もある女優Kが浮上。さらに、海外でも活躍するモデルで女優のMらにも疑いの目が向けられ、警察担当記者や芸能マスコミが色めき立ちました」(スポーツ紙記者)

 結局、この件は「ガセネタ」ということに落ち着き、真偽不明の捜査情報が大手メディアに報じられることはなかった。騒動の裏側で、一体何が起きていたのか?

「マトリが女性芸能人の誰かにガサを打ったのは間違いないようだ。ただ、違法薬物の痕跡が発見されることはなく、完全な“空振り”に終わった。どうやら、その情報が漏れて、今回の騒ぎにつながったようです」(民放の社会部記者)

 実は、マトリはこれまでにも、こうした数々の失敗をやらかしているという。

「一昨年には、プロ野球人気チームの監督の息子にコカイン使用容疑で家宅捜索が入ったものの失敗に終わり、年末にはやはりコカイン使用の疑いで有名音楽プロデューサーKのマンションへの強制捜査も行ったようだが、こちらも本人の逮捕につなげることはできなかった。ピエール瀧の逮捕でようやく面目を保ったが、現場は『これ以上は失敗できない』と焦りを募らせていたようです」(同)

 最近では薬物事犯に関して、裁判所も慎重な判断を下す傾向にあり、捜査手法について厳密な対応が求められるケースが多くなっている。さらに、ちまたで蔓延しつつあるコカインは1~2日程度で体内から排出されるため、より慎重な捜査が必要になるという。

「コカインにからむ事案で、過去に警察当局が誤認逮捕をやらかした経緯もあった」(先の民放記者)とされ、これらの背景事情も現場に影響を及ぼしているようだ。

メディアの空騒ぎの裏側で、知られざる攻防が繰り広げられていたというわけだ。

「人気女優が薬物逮捕」はガセ! 薬物疑惑浮上も捜査は空振りになった大物芸能人たち

「マトリが女優をパクッたらしい」。

 マスコミ関係者の間で、こんな不穏な情報が出回ったのは、9月下旬の週末のことだった。マトリとは、もちろん厚生労働省麻薬取締部のことである。

 元KAT-TUNの田口淳之介(33)と元女優・小嶺麗奈(39)を大麻取締法違反で、コカインを使用したとしてテクノユニット「電気グルーヴ」のピエール瀧(52)を麻薬取締法違反の容疑でそれぞれ逮捕したマトリが新たにターゲットにしたとされる「女優」の名前について、さまざまな臆測が乱れ飛んだ。

「当初、名前が挙がったのは一時、“お騒がせ女優”として世間に名を知られたS。『大麻の不法所持で関東信越厚生局麻薬取締部の家宅捜索を受けたらしい』との話が広まりました。しかし、その後で、モデル出身でキャスター経験もある女優Kが浮上。さらに、海外でも活躍するモデルで女優のMらにも疑いの目が向けられ、警察担当記者や芸能マスコミが色めき立ちました」(スポーツ紙記者)

 結局、この件は「ガセネタ」ということに落ち着き、真偽不明の捜査情報が大手メディアに報じられることはなかった。騒動の裏側で、一体何が起きていたのか?

「マトリが女性芸能人の誰かにガサを打ったのは間違いないようだ。ただ、違法薬物の痕跡が発見されることはなく、完全な“空振り”に終わった。どうやら、その情報が漏れて、今回の騒ぎにつながったようです」(民放の社会部記者)

 実は、マトリはこれまでにも、こうした数々の失敗をやらかしているという。

「一昨年には、プロ野球人気チームの監督の息子にコカイン使用容疑で家宅捜索が入ったものの失敗に終わり、年末にはやはりコカイン使用の疑いで有名音楽プロデューサーKのマンションへの強制捜査も行ったようだが、こちらも本人の逮捕につなげることはできなかった。ピエール瀧の逮捕でようやく面目を保ったが、現場は『これ以上は失敗できない』と焦りを募らせていたようです」(同)

 最近では薬物事犯に関して、裁判所も慎重な判断を下す傾向にあり、捜査手法について厳密な対応が求められるケースが多くなっている。さらに、ちまたで蔓延しつつあるコカインは1~2日程度で体内から排出されるため、より慎重な捜査が必要になるという。

「コカインにからむ事案で、過去に警察当局が誤認逮捕をやらかした経緯もあった」(先の民放記者)とされ、これらの背景事情も現場に影響を及ぼしているようだ。

メディアの空騒ぎの裏側で、知られざる攻防が繰り広げられていたというわけだ。

【関電幹部の金品受領】検察が立件を見送り、マスコミが長きに渡って沈黙した不可解さ

 関西電力の八木誠会長をはじめ幹部20人が、2011~17年の7年間にわたり、総額3億2,000万円相当の”原発マネー”を受け取っていたことが金沢国税局の税務調査で明るみに出た。

 前代未聞の原発スキャンダルである。在阪の大手紙社会部記者が語る。

「高浜原子力発電所のある福井県高浜町の元助役・森山栄治氏が金品を届けていたのですから驚きです。森山氏は、関電の原発工事を受注している地元の建設会社・吉田開発の顧問役。この会社から少なくとも3億円相当の金品を森山氏が受け取り、関電幹部に提供しました。原資はまさに原発マネー。関電幹部の元には、中元や歳暮として、高額のスーツ引換券や現金が届いていたようですが、あまりにも高額なため、森山氏に返そうとしたところ拒まれ、個々人で一時保管していた、などと関電側は苦しい釈明に追われています」

 この記者によると、森山氏は1977~87年に助役を務めた際、高浜原発3~4号機の誘致を成功させるため、関電と深い仲になったという。

事実を矮小化した関電は改めて会見を開くハメに

 退職後も、町長をしのぐ実力者にのし上がり、関電の原子力事業本部に在籍した歴代幹部と緊密な関係を築いたとみられている。

「そのため、森山氏による金品提供は2011年以前にも行われていたとみるのは当然。実際、八木会長は原子力事業本部に在籍し、2006~10年の間に金品を受け取ったと認めています。それなのに、関電は9月27日の記者会見で2011年以降に限定し、『幹部20人に3億円』と矮小化して発表してしまった。マスコミ各社の突き上げに遭い、関電は改めて10月2日に会見を開くハメに追い込まれています」(前出・記者)

 ところで今回の原発スキャンダルは、通信社のスクープを引き金に一斉報道された。在京の大手紙社会部デスクが言う。

「森山氏が90歳で亡くなった今年3月以降、在阪メディアに今回の裏金疑惑を告発する文書が出回りました。すでにその前年から金沢国税局は存命中の森山氏を追及中でしたが、途中、肝心の森山氏が亡くなり、税務調査は頓挫し、メディアの取材は沙汰止みになっています。しかし金沢国税局の孤軍奮闘で、関電幹部たちに修正申告させるところまでたどり着き、関電の社内調査も始まった頃合いを見て、9月26日深夜に共同通信が先行する形で一斉報道しました。毎日新聞も先行取材をしていて、翌27日の朝刊は一面トップでした」

 こうしたマスコミ事情について、事件取材に強いある古参ジャーナリストは、「むしろマスコミは半年もの間、疑惑を放置してきたというべきだろう」と憤慨して言う。

「告発文書が出たのは今年3月のこと。この時点ですでに、原発マネーをヤミで受け取った森山氏を金沢国税局が摘発していたし、一部のマスコミはこの事実をつかんでいたと聞いている。なのに、生前の森山氏を捕まえて取材をした形跡もないし、関電内部に深く入り込んで、独自に掘り起こして独自報道をしたわけでもない。ずっと黙って金沢国税局による税務調査や社内調査の推移を見守り、先方に都合よく取捨選択された情報だけを報じているに過ぎないのではないか」

 その言葉通り、古参ジャーナリストが入手した告発文を見てみると、頷ける部分がある。

 文書は今年3月10日付け。関電の岩根茂樹社長宛になっており、今回明らかになった森山氏や地元の原発工事会社「吉田開発」摘発の事実や、関電の八木会長たちに原発マネーが”還流”していると予告。

 その上で、関電がこうした疑惑について「無視、あるいは、もみ消し工作をするようであれば、次のような対応をとります。容赦はしません」「把握している限りの情報を、下記の諸団体、諸組織、マスコミ等に公表し、徹底的に解明、訴追してもらいます」と警告を発し、以下(※告発文ママ)のようなタレコミ先を列挙しているのだ。

・松井?新大阪市長(言わずもがな、大株主ですね。)
・神戸市長
・橋下徹氏
・福井新聞
・朝日新聞
・立憲民主党 ~ 国勢調査権の発動 大罪⑤対応
・日本共産党 ~ 国勢調査権の発動 大罪⑤対応
・原発設置反対小浜市民の会
・福井から原発を止める裁判の会 他
・テレビ朝日
・TBS
・金沢国税局
・大阪地検特捜部
・その他

 前出の古参ジャーナリストが言う。

「私が確かめたところ、列挙された関係先には告発文が届いていたし、ここに書かれていない他のメディアも文書を入手していた。第一、今回の事件は査察案件だったから、告発先となる検察も事前に概要を把握していたとみるのが自然だ。マスコミはこれだけの原発スキャンダルを検察にもみ消されてしまった疑惑こそ追及すべきだろう。そこに政治力が働いていないか検証すべきではないか。金沢国税局が必死になってつかんだ事実だけを報じて手柄話にすり替えるなんて、本末転倒。マスコミこそ、半年間も沈黙してきた咎(とが)を責められるべきではないか」

 ここにきて、立憲民主党の枝野幸男代表は、今回の原発スキャンダルについて「原発を推進してきた電力会社の姿勢と、それを後押ししてきた自民党政治の本質に関わる。臨時国会で最大の課題かもしれない」と国会で厳しく追及する構えを見せている。

 関電をめぐる原発マネーの全容解明をはじめ、検察が立件を見送ってマスコミが長きにわたって沈黙していた事情が、果たして、国会の場で明るみに出るときは来るのだろうか。

【関電幹部の金品受領】検察が立件を見送り、マスコミが長きに渡って沈黙した不可解さ

 関西電力の八木誠会長をはじめ幹部20人が、2011~17年の7年間にわたり、総額3億2,000万円相当の”原発マネー”を受け取っていたことが金沢国税局の税務調査で明るみに出た。

 前代未聞の原発スキャンダルである。在阪の大手紙社会部記者が語る。

「高浜原子力発電所のある福井県高浜町の元助役・森山栄治氏が金品を届けていたのですから驚きです。森山氏は、関電の原発工事を受注している地元の建設会社・吉田開発の顧問役。この会社から少なくとも3億円相当の金品を森山氏が受け取り、関電幹部に提供しました。原資はまさに原発マネー。関電幹部の元には、中元や歳暮として、高額のスーツ引換券や現金が届いていたようですが、あまりにも高額なため、森山氏に返そうとしたところ拒まれ、個々人で一時保管していた、などと関電側は苦しい釈明に追われています」

 この記者によると、森山氏は1977~87年に助役を務めた際、高浜原発3~4号機の誘致を成功させるため、関電と深い仲になったという。

事実を矮小化した関電は改めて会見を開くハメに

 退職後も、町長をしのぐ実力者にのし上がり、関電の原子力事業本部に在籍した歴代幹部と緊密な関係を築いたとみられている。

「そのため、森山氏による金品提供は2011年以前にも行われていたとみるのは当然。実際、八木会長は原子力事業本部に在籍し、2006~10年の間に金品を受け取ったと認めています。それなのに、関電は9月27日の記者会見で2011年以降に限定し、『幹部20人に3億円』と矮小化して発表してしまった。マスコミ各社の突き上げに遭い、関電は改めて10月2日に会見を開くハメに追い込まれています」(前出・記者)

 ところで今回の原発スキャンダルは、通信社のスクープを引き金に一斉報道された。在京の大手紙社会部デスクが言う。

「森山氏が90歳で亡くなった今年3月以降、在阪メディアに今回の裏金疑惑を告発する文書が出回りました。すでにその前年から金沢国税局は存命中の森山氏を追及中でしたが、途中、肝心の森山氏が亡くなり、税務調査は頓挫し、メディアの取材は沙汰止みになっています。しかし金沢国税局の孤軍奮闘で、関電幹部たちに修正申告させるところまでたどり着き、関電の社内調査も始まった頃合いを見て、9月26日深夜に共同通信が先行する形で一斉報道しました。毎日新聞も先行取材をしていて、翌27日の朝刊は一面トップでした」

 こうしたマスコミ事情について、事件取材に強いある古参ジャーナリストは、「むしろマスコミは半年もの間、疑惑を放置してきたというべきだろう」と憤慨して言う。

「告発文書が出たのは今年3月のこと。この時点ですでに、原発マネーをヤミで受け取った森山氏を金沢国税局が摘発していたし、一部のマスコミはこの事実をつかんでいたと聞いている。なのに、生前の森山氏を捕まえて取材をした形跡もないし、関電内部に深く入り込んで、独自に掘り起こして独自報道をしたわけでもない。ずっと黙って金沢国税局による税務調査や社内調査の推移を見守り、先方に都合よく取捨選択された情報だけを報じているに過ぎないのではないか」

 その言葉通り、古参ジャーナリストが入手した告発文を見てみると、頷ける部分がある。

 文書は今年3月10日付け。関電の岩根茂樹社長宛になっており、今回明らかになった森山氏や地元の原発工事会社「吉田開発」摘発の事実や、関電の八木会長たちに原発マネーが”還流”していると予告。

 その上で、関電がこうした疑惑について「無視、あるいは、もみ消し工作をするようであれば、次のような対応をとります。容赦はしません」「把握している限りの情報を、下記の諸団体、諸組織、マスコミ等に公表し、徹底的に解明、訴追してもらいます」と警告を発し、以下(※告発文ママ)のようなタレコミ先を列挙しているのだ。

・松井?新大阪市長(言わずもがな、大株主ですね。)
・神戸市長
・橋下徹氏
・福井新聞
・朝日新聞
・立憲民主党 ~ 国勢調査権の発動 大罪⑤対応
・日本共産党 ~ 国勢調査権の発動 大罪⑤対応
・原発設置反対小浜市民の会
・福井から原発を止める裁判の会 他
・テレビ朝日
・TBS
・金沢国税局
・大阪地検特捜部
・その他

 前出の古参ジャーナリストが言う。

「私が確かめたところ、列挙された関係先には告発文が届いていたし、ここに書かれていない他のメディアも文書を入手していた。第一、今回の事件は査察案件だったから、告発先となる検察も事前に概要を把握していたとみるのが自然だ。マスコミはこれだけの原発スキャンダルを検察にもみ消されてしまった疑惑こそ追及すべきだろう。そこに政治力が働いていないか検証すべきではないか。金沢国税局が必死になってつかんだ事実だけを報じて手柄話にすり替えるなんて、本末転倒。マスコミこそ、半年間も沈黙してきた咎(とが)を責められるべきではないか」

 ここにきて、立憲民主党の枝野幸男代表は、今回の原発スキャンダルについて「原発を推進してきた電力会社の姿勢と、それを後押ししてきた自民党政治の本質に関わる。臨時国会で最大の課題かもしれない」と国会で厳しく追及する構えを見せている。

 関電をめぐる原発マネーの全容解明をはじめ、検察が立件を見送ってマスコミが長きにわたって沈黙していた事情が、果たして、国会の場で明るみに出るときは来るのだろうか。

日本が”清浄国”から格下げで海外から非洗浄豚が流入!? 誤解が広がる「豚コレラの真実」

 国内産豚肉が食べられなくなる?

 豚コレラが猛威を振るっている。農林水産省のホームページによると、豚コレラは豚コレラウイルスにより起こる豚・イノシシの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴だ。ただし、仮に豚コレラにかかった豚の肉や内臓を食べても、人体に影響はないことはご存じだろうか。

 すでに、岐阜県、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府、三重県、福井県、埼玉県で豚コレラの発生が確認され、殺処分された豚の数は13万頭を超えている。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/csf/index.html

 まず、知っておかなければならないのは、豚コレラには「豚コレラ」と「アフリカ豚コレラ」があるということ。現在、日本で猛威を振るっているのは、「豚コレラ」のほうだ。

 豚コレラは豚・イノシシの熱性伝染病だから、今回の豚への感染はイノシシからのものと考えられているが、そもそもイノシシがどのように感染したのかは明らかになっていない。

感染を封じ込めるには長期の対策が必要

 豚コレラには治療法がないため、感染を防ぐための対策は、結局「新たな感染を起こさないこと」しかない。そしてそのための方法は、いち早く感染した豚を発見し、その飼育農場に同居する豚を全て殺処分することでウイルスの拡散を防ぐことと、イノシシから豚への感染を防ぐことの2つしかない状態なのだ。

 そこで、イノシシにワクチンを接種することで感染を防ぐ方法が実施されたが、何せ相手は野生の動物だ。感染を完全に封じ込めるには、非常に長い時間が必要となる。

 そしてここで「何故、豚にワクチンを接種しないのか」という疑問が湧いてくるだろう。実は、豚へのワクチン接種は多くの問題を抱えることになるのだ。

 まず、日本が豚コレラに見舞われたのは、今回が初めてではない。

 古くは1887年に北海道に豚コレラが侵入し、国内に広がって大きな被害を出した。そして、1969年に豚コレラのワクチンが開発され、8割以上の豚にワクチンを接種した結果、感染は激減。1992年に熊本県で発生した豚コレラが日本での最後の症例になった。

 その後、1996年から豚コレラの抗体検査が行われ、すべての豚が抗体を持っていることが確認されると、1998年から段階的にワクチン接種を中止、2000年からすべてのワクチン接種を中止した。

 ここで注目したいのが、国際獣疫事務局(OIE)による「清浄国」という認定。簡単に言えば、その国の豚が安全であるという証明のようなものだが、清浄国の認定には、「豚コレラのワクチンを使っていない」「その上で豚コレラが発生していない」という2つの条件をクリアする必要がある。

 前述のように、日本ではかつて1969年から豚コレラのワクチンを接種して、豚コレラの発生をなくしたが、OIEから「清浄国」の認定を得たのは2015 年だった。一度、豚コレラワクチンを接種すると清浄国に戻るには、これだけの長い年月が必要になるのだ。

 実は、豚コレラの感染した豚の抗体とワクチンを接種することで出来上がる抗体は、区別がつかない。このため、豚コレラの発生が終息に向かう過程で、ワクチンの接種を減らしたり中止したりして豚の抗体検査を行い、抗体が見つかっても、それがワクチンによるものなのかが判別できないのだ。このため、豚コレラの終息の判断に時間がかかることになる。

「清浄国」から「非清浄国」になると、豚肉の輸出が難しくなる。もっとも、豚肉の輸出実績は2018年で10億円程度なので、日本の輸出に大きな影響を与えることはないが、近年、東南アジアを中心に日本の豚肉需要が着実に増加してきているだけに、養豚業への打撃は大きい。

http://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_info/attach/pdf/zisseki-179.pdf

 さらに、日本は清浄国だったため、非清浄国からの豚肉の輸入を制限してきているが、日本自体が非清浄国となれば、他の非清浄国からの豚肉の輸入を制限できなくなるという問題も出てくる。

 もちろん、そもそも豚コレラ事態が人体への影響がないため、豚コレラワクチンを接種した豚肉を食べても問題はないのだが、ワクチンを接種することで国内でも流通に制限がかかるため、「豚肉が品薄になり、場合によっては特定の地域では豚肉がなくなる可能性もある。また、豚肉の価格が高騰する可能性も出てくる」(流通業者)という。

 それでも農水省は9月19日に、豚コレラ問題に対して豚へのワクチン接種を実施する方針を固めた。これで、いよいよ豚肉が品薄状態になる可能性が、非常に高まったことになる。焼肉屋からトントロが消えるかも知れないのだ。

日本が”清浄国”から格下げで海外から非洗浄豚が流入!? 誤解が広がる「豚コレラの真実」

 国内産豚肉が食べられなくなる?

 豚コレラが猛威を振るっている。農林水産省のホームページによると、豚コレラは豚コレラウイルスにより起こる豚・イノシシの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴だ。ただし、仮に豚コレラにかかった豚の肉や内臓を食べても、人体に影響はないことはご存じだろうか。

 すでに、岐阜県、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府、三重県、福井県、埼玉県で豚コレラの発生が確認され、殺処分された豚の数は13万頭を超えている。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/csf/index.html

 まず、知っておかなければならないのは、豚コレラには「豚コレラ」と「アフリカ豚コレラ」があるということ。現在、日本で猛威を振るっているのは、「豚コレラ」のほうだ。

 豚コレラは豚・イノシシの熱性伝染病だから、今回の豚への感染はイノシシからのものと考えられているが、そもそもイノシシがどのように感染したのかは明らかになっていない。

感染を封じ込めるには長期の対策が必要

 豚コレラには治療法がないため、感染を防ぐための対策は、結局「新たな感染を起こさないこと」しかない。そしてそのための方法は、いち早く感染した豚を発見し、その飼育農場に同居する豚を全て殺処分することでウイルスの拡散を防ぐことと、イノシシから豚への感染を防ぐことの2つしかない状態なのだ。

 そこで、イノシシにワクチンを接種することで感染を防ぐ方法が実施されたが、何せ相手は野生の動物だ。感染を完全に封じ込めるには、非常に長い時間が必要となる。

 そしてここで「何故、豚にワクチンを接種しないのか」という疑問が湧いてくるだろう。実は、豚へのワクチン接種は多くの問題を抱えることになるのだ。

 まず、日本が豚コレラに見舞われたのは、今回が初めてではない。

 古くは1887年に北海道に豚コレラが侵入し、国内に広がって大きな被害を出した。そして、1969年に豚コレラのワクチンが開発され、8割以上の豚にワクチンを接種した結果、感染は激減。1992年に熊本県で発生した豚コレラが日本での最後の症例になった。

 その後、1996年から豚コレラの抗体検査が行われ、すべての豚が抗体を持っていることが確認されると、1998年から段階的にワクチン接種を中止、2000年からすべてのワクチン接種を中止した。

 ここで注目したいのが、国際獣疫事務局(OIE)による「清浄国」という認定。簡単に言えば、その国の豚が安全であるという証明のようなものだが、清浄国の認定には、「豚コレラのワクチンを使っていない」「その上で豚コレラが発生していない」という2つの条件をクリアする必要がある。

 前述のように、日本ではかつて1969年から豚コレラのワクチンを接種して、豚コレラの発生をなくしたが、OIEから「清浄国」の認定を得たのは2015 年だった。一度、豚コレラワクチンを接種すると清浄国に戻るには、これだけの長い年月が必要になるのだ。

 実は、豚コレラの感染した豚の抗体とワクチンを接種することで出来上がる抗体は、区別がつかない。このため、豚コレラの発生が終息に向かう過程で、ワクチンの接種を減らしたり中止したりして豚の抗体検査を行い、抗体が見つかっても、それがワクチンによるものなのかが判別できないのだ。このため、豚コレラの終息の判断に時間がかかることになる。

「清浄国」から「非清浄国」になると、豚肉の輸出が難しくなる。もっとも、豚肉の輸出実績は2018年で10億円程度なので、日本の輸出に大きな影響を与えることはないが、近年、東南アジアを中心に日本の豚肉需要が着実に増加してきているだけに、養豚業への打撃は大きい。

http://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_info/attach/pdf/zisseki-179.pdf

 さらに、日本は清浄国だったため、非清浄国からの豚肉の輸入を制限してきているが、日本自体が非清浄国となれば、他の非清浄国からの豚肉の輸入を制限できなくなるという問題も出てくる。

 もちろん、そもそも豚コレラ事態が人体への影響がないため、豚コレラワクチンを接種した豚肉を食べても問題はないのだが、ワクチンを接種することで国内でも流通に制限がかかるため、「豚肉が品薄になり、場合によっては特定の地域では豚肉がなくなる可能性もある。また、豚肉の価格が高騰する可能性も出てくる」(流通業者)という。

 それでも農水省は9月19日に、豚コレラ問題に対して豚へのワクチン接種を実施する方針を固めた。これで、いよいよ豚肉が品薄状態になる可能性が、非常に高まったことになる。焼肉屋からトントロが消えるかも知れないのだ。

地元記者も大ブーイング! 京都アニメーション放火殺人事件でも”首相への忖度”が露呈か

 35人もの犠牲者を出したアニメ制作会社「京都アニメーション」の放火殺人事件は、7月18日の事件発生から1カ月あまりがすぎても、波紋は収まるところを知らない。

 実際、現場の献花台が取り払われた8月25日までの間、痛ましい現場となった京都市伏見区の同社第1スタジオ周辺を訪れるファンの行列は途絶えることがなかった。日本のみならず世界各地の「京アニ」ファンが哀悼の意をSNSなどを通じて発信を続けた。取材に当たった地元の民放記者が語る。

「現場を訪れた京アニのファンは口々に『元気をもらいましたから』と涙を隠そうとしませんでした。例えば、耳が聞こえず、いじめに遭った少女と加害者少年の不可思議な人間関係と人間再生のドラマを描いた京アニの映画『聲(こえ)の形』がその一例です。同じ体験を乗り越えたファンが駆けつけ、『勇気をもらった』と献花台に花を手向けている場面を目撃しました。ファンにとって、命を奪われた35人のアニメーターたちは、二度と会うことのできない、かけがえのない存在になったのでは」

 これほどの悲しみをもたらした事件でありながら、実は、35人の犠牲者の素顔のほとんどをマスコミがいまだに伝えていない。全国紙記者が言う。

「事件発生当初から、京都府警は35人の焼死者の名前を一切伏せてきたんです。15日後の8月2日になって、映画『涼宮ハルヒの消失』の武本康弘監督たち10人に限ってようやく氏名を公表したものの、この10人の遺族のほとんどを取材することはかないませんでした。府警があらかじめ『遺族の皆さまのプライバシーが侵害される恐れがあります』と説得した結果、遺族側は府警を通じて『取材拒否』の意向を示したからです」

 そして京都府警は、献花台が取り払われた2日後の8月27日、まるで世間の喧噪が鳴り止むのを待っていたかのように、残り25人の犠牲者の氏名を公表するに至った。

 25人の中には、人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」でキャラクターデザインを担当した寺脇(池田)晶子さんらが含まれていたことが明らかになり、京アニファンの新たな悲しみを誘う結果となっている。

 それにしても、先に公表された10人よりも1カ月近くも公表を遅らせたことに、京都府警記者クラブは「あまりにも理不尽。取材のチャンスをずっと奪われた」と怒り心頭だ。前出の所属記者が続ける。

「京都府警は全氏名の公表理由について『最後の葬儀を終えたから。事件の重大性や公益性に鑑み、実名を提供することとした。警察から公表したのではなく、従前通り、報道機関への情報提供だ』などと取って付けたような言い訳に終始している。公表できるのなら、一斉発表すればいい。時期が異なれば、伏せていた理由を逆に勘ぐられる結果を招くだけじゃないか」

 警察による氏名公表については説明が必要だろう。

 新聞社とテレビ局の記者が所属する警察記者クラブに対し、警察当局が容疑者と被害者の実名を公表するのが原則になっている。氏名を伏せると、憲法が保障する「知る権利」を侵害するからだ。

 いったん警察が情報を伏せてしまうと、犯罪の容疑者になった政治家のような権力者の存在は世間に知られず、悪事がはびこることになりかねない。また、被害者の場合、実際にはもっとひどい目に遭っているのに、警察当局の裁量でその存在が公にならないようでは、被害はヤミに葬られ、本当の犯罪被害から救済される手だてを失いことすらあるだろう。

 例外として、性犯罪の被害者や精神疾患などの理由から氏名を伏せるケースがある。大手紙の社会部デスクが解説する。

「2016年に神奈川県相模原市の知的障害者施設『津久井やまゆり園』で入所者19人が殺害されたときには、神奈川県警が遺族の希望を挙げ実名を伏せました。被害者やその家族が従来から差別の目に晒されていたからです。しかし、今回の京アニ放火事件の被害者を匿名にする特別な理由はなかった。だから、京アニ放火事件をめぐる京都府警の対応は水面下でマスコミの批判の的になっていました」

 ところがここにきて、ある裏事情が分かってきたという。京都府警関係者が打ち明ける。

「実は、京都府警が被害者全員の氏名を公表したところ、警察庁が『もう一度精査しろ』と待ったを掛けていたことが分かってきたんです。その結果、10人限定の実名公表となり、かつ、このうち9人が取材拒否となった。こうした事態は、京都府警の本意ではありませんでした」

 この京都府警関係者によると、裏事情はこうだ。

 放火事件の4日後、京都府警は被害者の氏名を公表しようとしたところ、京都アニメーションの社長側が「報道された場合、被害者や遺族のプライバシーが侵害され、遺族が甚大な被害を受ける可能性がある」と事実上の抗議文を出して実名の公表を控えるよう府警に”プレッシャー”をかけたというのだ。

 そこで府警は、遺族を説得して回って了解を取り付け、犠牲者全員の一斉公表を踏み切ろうとした。

「ところが、事前に報告を受けた警察庁が遺族への配慮を理由に、さらなる同意を得るように指示を出したんです。『葬儀が終わるまで公表しない』という、新たな基準も示され、府警は実名公表に向けて身動きが取れなくなってしまいました」(前出・京都府警関係者)

 では、警察庁がどうして京都府警の判断に任せず、介入に及んだのだろうか。答えはズバリ、”首相への忖度”だという。前出の社会部デスクの話。

「安倍晋三首相は放火事件当日、『多数の死傷者が出ており、あまりの凄惨(せいさん)さに言葉を失う。亡くなった方のご冥福をお祈りする。負傷した皆さんにお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い回復をお祈りしている』と異例の談話ツイートを発信しました。加えて、これまた異例なのですが、国家公安委員長に捜査指揮を行いました。すでに犯人は逮捕のメドが付いた段階ですから、捜査を指示する必要はないはず。実際は、捜査そのものの指示というよりも、『遺族を守れ』とけしかけたのです」

 その国家公安委員長の発言記録が残っている。放火事件発生の当夜、山本順三委員長は記者団のぶら下がり取材に応じ、こんな発言をしていた。

「(総理より)指示もございました。事件の全容解明に向け、警察において捜査を徹底するように、こういう指示でございます。被疑者の男は確保されたと承知をいたしております。しかしながら総理の御指示に基づき、被害関係者の支援にも努めるよう、私からも(警察庁に)指示をしたところでございます」

 要するに、安倍首相の意向を忖度した国家公安委員長から警察庁→京都府警へとトップダウン式の捜査指揮が行われ、結果として、被害者の素顔を伝えたいマスコミ報道をシャットアウトすることに成功したというのだ。前出の地元民放記者が言う。

「わたしたちは、感動を与え続けたアニメーターたちそれぞれの素顔を伝え、哀悼の意を捧げるファンの思いに報いたいという思いでした。ですから、京都府警記者クラブは迅速な実名公表を要求する一方で、遺族や被害者への過熱した取材を防ぐために話し合ったんです。個別の取材がスタートすると、同じ遺族を訪れる記者は数十以上になります。遺族感情を逆なでする”メディアスクラム”という状態を生みかねません。そこで、なるべく複数社でまとまって代表取材のようなスタイルをとることや、取材拒否の意向がはっきりしている遺族がいた場合は記者クラブで情報を共有し、訪問の繰り返しを避けることでも合意していたんです。そこまで丁寧に段取りをしたのに、東京にいる警察官僚の意向でわたしたちの取材する自由が奪われるなんて、あまりにも理不尽でした」

 痛ましい放火事件の影で、警察官僚による”首相への忖度”が働いているという驚きの事実。京アニを思い続けた純真なファンたちにとって、こんな忖度こそ、蹴散らしてしまいたいに違いない。