吉本お笑いフェス「LIVE STAND」12年ぶり開催、でも芸人たちにとっちゃビミョー?

 
 吉本興業が、大規模お笑いフェス『LIVE STAND 22-23』を開催することを発表した。2022年8月に東京公演、同9月に大阪公演、2023年1月に福岡公演、と3カ所での開催。現時点で、博多華丸・大吉、中川家、千鳥、かまいたちなど豪華芸人たちの出演が発表されている。

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『ボクらの時代』兄弟でも難しい!? 芸人コンビの「ネタ書いてる・書いてない」問題

 11日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)は、千原兄弟、中川家、ミキという3組による兄弟コンビ企画の後編。弟グループが集まった前週の前編に続いて、今回は千原せいじ、剛、昴生の兄グループによるトークが繰り広げられた。

 前編では兄弟ならではの関係性にスポットが当たっていたが、後編では冒頭から「大人になってから、兄貴や弟や言うて何かあるん?」と趣旨を台無しにするような…

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『ボクらの時代』千原兄弟、中川家、ミキの「弟たち」が語る“兄のすごいところ”と兄弟間パワーバランス

 4日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)はちょっと珍しい趣向。千原兄弟、中川家、ミキという3組の兄弟コンビを、兄グループと弟グループにわけて鼎談させる前後編構成で、前編となる今回は千原ジュニア、礼二、亜生の弟グループが語り合った。

 まず語られたのは、兄弟間の力関係について。千原兄弟と中川家は、「漫才コンビ」という意識が強いのか、弟たちは兄のことを公の場では「お前」や下の名…

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中川家・礼二が披露したラグビー日本代表選手の「爆笑小ネタ」に拍手喝采!

「ピッ、ノックオン! 帝京ボール!」

 といえば、中川家・礼二おなじみのラグビー審判ネタだ。

 そんなラグビー大好き芸人の礼二が、10月12日放送の『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日系)で披露した選手情報に視聴者から拍手喝采が飛び交っている。

「翌日にラグビー日本代表が、W杯初のベスト8進出をかけた大一番、スコットランド戦を翌日に控えていることで、番組では『今からでも間に合う!観戦の楽しみ方』コーナーを企画。元日本代表の大畑大介氏とともに、礼二が登場し、そこでスポーツ紙に載らないような細かすぎる情報を披露したのです」(テレビ誌ライター)

 礼二が紹介したのは以下のようなもの。

「稲垣啓太は幼稚園のときに体重が40キロ。遊具の床をホッピングで踏み抜いたことがある」

「リーチ・マイケルは府中でニュージーランド風のカフェをやっていて、狭い厨房でたまにコップを洗っている」

「姫野和樹はすごい力があって、中学の頃に空手経験者の先生と腕相撲して勝った。負けた先生は右肘の靭帯を損傷した」

「田中史朗は『お前どこ小?』と、小学生に間違えられるのが嫌でヒゲをはやし始めた」

「田村優はたまたま東京駅の八重洲口で見かけて、東北新幹線のチケットを持っていたのに東海道新幹線の駅員さんに聞いていた」

「松島孝太朗は2週間に1回散髪します」

 これには視聴者も「礼二さんのラグビー小ネタが面白かった」「選手プチ情報が最高」「ラグビーに興味がなくても興味持てる」との称賛コメントがネット上で賑わうことに。

「中川家はラグビーネタを約25年続けてきている。その間には『わけわからんこと辞めろ』『ラグビーやってたんや、何がおもろいねん』と、外野からはいろいろと言われ続けたそう。ラグビーW杯日本開催で世間から注目を浴びることとなり、やり続けてよかったと感じているでしょうね」(放送作家)

 せっかく掴んだラグビーネタ芸人のポジションを、「ノックオン」せずにトライに結びつけてもらいたいものだ。

中川家礼二、フット後藤、霜降り粗品……ツッコミ芸人の身体性

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(9月22~28日)見たテレビの気になる発言をピックアップします。

博多大吉「面白い漫才師さんは音消しても面白いってわかる、って教わった」

 それにしても、テレビの第一線で活躍する芸人たちがお笑いを語るのは面白い。

 先週、2つのバラエティ番組で、立て続けに類似の企画が放送された。26日の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)と、28日の『ゴッドタン』(テレビ東京系)である。

『アメトーーク!』の企画は「ツッコミ芸人が選ぶ このツッコミがすごい!」。誰のどんなツッコミが優れているのか、どこがすごいのか、芸人たちがそれぞれの視点で語り合っていた。

 たとえば、サンドウィッチマン・伊達のシンプルで無駄のないツッコミのすごさ、ナイツ・土屋の精密機械のような淡々としたツッコミのすごさ、和牛・川西の自我を抑制してネタの役に入りきったツッコミのすごさ、爆笑問題・田中のツッコミとその前の客を引きつけるフリの話術のすごさ――。

 交わされた話題はこのように多岐にわたるのだけれど、ここでは次のワードに注目したい。「身体」である。

 博多華丸が語ったのは、中川家・礼二の手の動き。礼二は漫才中に手をいろいろと動かしてツッコミを入れるが、次の展開に移る際にそれをスーッと下げる。この自然な動きがいい。邪魔にならない。対して、漫才を始めたばかりの芸人は手の動きに無駄が多い。

 この話を受けて、相方の大吉も「動きって、ものすごく大事」と語る。

「最初のころに、面白い漫才師さんは音消しても面白いってわかる、って教わったんですね。実際やってみるとホントそうなんですよ」

 また、フットボールツアワー・後藤のツッコミ。彼はいつも大声を張り上げてツッコんでいるように見える。しかし、礼二いわく、実は大声を出してそうでそんなに出してない。あそこには技術があるのだ、と。

「首のとこだけにスジをクッといかして、大きい声でやってるというようなとこを見せよるんですよ」

 そして、霜降り明星・粗品の手のひらを上に向けた例のツッコミ。本人が語るところによると、最初のころは人さし指を大きく突き上げるポーズでツッコんでいた。しかし、そのころはあまりウケがよくなかった。少しずつ手を下げていき、手元に収める今の形になりウケるようになった。初期のツッコミがイマイチだった理由を、粗品は次のように説明する。

「ボケの方へのリスペクトが全然なかったなと思って」

 礼二の手の下ろし方、後藤の首のスジ、粗品の手の形。視聴者や観客として普段は気にとめない小さな身体の動きが、大きな笑いを支えている。

 そういえば、番組で芸人らはツッコミの「怖さ」も同時に語っていた。伊達のシンプルなツッコミはすごい。土屋の淡々としたツッコミはすごい。粗品の一言で刺すツッコミはすごい。けれど、同じことを自分がやるとしたら怖い、と。

 なるほど、第一線で活躍するツッコミ芸人たちはそれぞれ、客前で自分の全身をさらしながら、自分の固有の身体と合致するスタイルにたどり着いた。だとすれば、その身体性を伴ったスタイルは他者と入れ替え不能。別の人間が形だけ同じことをやっても、確実にスベる。そのことが同じツッコミ芸人として、それこそ身体でわかっているからこそ、怖い。

 お互いのスタイルに寄せられた「怖い」という声は、ツッコミ芸人たちによる最大のリスペクトの交換であるように思えた。

 続いて、『ゴッドタン』の企画は「お笑いを存分に語れるBAR

~漫才編~」。今年5月に放送された、芸人らがコントを中心にネタを語り合った回の漫才バージョンである。

 こちらもトーク内容は広範にわたる。お互いの掛け合いだけでM-1優勝を勝ち取ったブラックマヨネーズの漫才の完璧さ、M-1史上最もふざけ合って優勝したアンタッチャブルの自由さ、笑い飯の漫才のルーツとしてのおぎやはぎ、くりぃむしちゅー・上田から南海キャンディーズ・山里へと至る例えツッコミの進化――。

 そんな多様な話題を含んだ番組の内容を、ここでは次の言葉を切り口にまとめてみたい。「世界」である。

 2006年のM-1でのチュートリアルの優勝について、皆が語っていたときのこと。セカオワ(SEKAI NO OZAWA)ことスピードワゴン・小沢は、ふいにこう言った。

「今までの漫才師はボケを見せたの。チュートリアルは世界を見せた」

 この話を受けて、矢作も語る。

「チュートリアルに関しては、ああいう徳井さんみたいなザ・イケメンで、ああいう表情でボケるのって、俺、全然笑えなかったの普段。徳井さんだけだもんね、カッコいいのに笑えた。だからうまいこといったと思うよ。ボケじゃなくて世界なんだよね」

 06年のM-1のチュートリアルが決勝の2本目にやった漫才は、徳井が自転車のベル(チリンチリン)に異常に執着するというもの。徳井の異様さにおびえる福田という世界観が、そこでは披露されていた。

 いわば、漫才師がボケを提示するのではなく、ボケた人がいるという世界の提示。2人の掛け合いの中で独創的な別世界を漫才の中に作り出したからこそ、「イケメン」に対する世間的なイメージがいったん漫才の外にくくり出され、大きな笑いにつながった。勝手な解釈かもしれないけれど、小沢や矢作の話を敷衍すると、こうなるだろうか。

 あるいは、小沢は「おぎやはぎの漫才はジャズだもんね」と言う。この言葉が意味するところは語られなかったのでよくわからないけれど、彼らの漫才の即興性や自由さ、観客を彼らの世界に引き込む独特のリズムや色気を指してのことかもしれない。

 それはともかくとして、この話を受けてナイツ・塙が語りだしたのは、音楽と漫才の共通点だ。いわく、漫才師が聴いている音楽は漫才に反映される。

 たとえば、学生時代にロックバンドを組んでいたバイきんぐ・小峠は、ツッコミでもシャウトする。塙自身、YMOのテクノミュージックが好きで子どものころから聴いてきたが、これも同じテンポを刻み続けるナイツの漫才につながっている。そう自説を述べた塙は、イエロー・マジック・オーケストラならぬ「ヤホー・漫才・オーケストラ」だと言って笑う。

 そして、注目の若手芸人を紹介するコーナーで、Dr.ハインリッヒやAマッソ、コウテイやまんじゅう大帝国の名前を挙げながら、小沢は語る。

「オレ、漫才じゃなくて向こうに音楽か文学が見えるコンビがいい」

 文学はもちろんのこと、音楽もまたひとつの世界観の提示だ。同じ映像でも悲しい音楽をかければ悲劇に、楽しい音楽をかければ喜劇になるように。おぎやはぎのジャズ、バイきんぐのロック、ナイツのテクノ。漫才は、コントは、ときにBGM付きの独自の世界を見せている。

 同じ週に、芸人がお笑いを語る2つの企画が放送された。そこで芸人たちは、身体と世界という2つの要素を語り合った。世界の中にある身体。身体が表現する世界。その蝶番としての、芸人の芸。

 やっぱり、テレビの第一線で活躍する芸人たちがお笑いを語るのは面白い。

イチロー引退会見に見る、人気芸人たちとの共通点

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(3月17~23日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

出川哲朗「1人のお笑い、出川哲朗としてスタート立てたんだなって」

 21日、イチローが現役引退を発表した。引退会見でイチローが口にした言葉には、印象深いものが多かった。

 たとえば、野球の魅力について問われたイチローは、こんなことを言っていた。

「団体競技なんですけど、個人競技だってことですかね。チームが勝てばそれでいいかっていうと、全然そうじゃない。個人としても結果を残さないと生きていくことはできない。その厳しさが魅力であることは間違いないですね」

 さて、先週のテレビでは、お笑い芸人の言葉にも印象に残るものが多かった。

 毎週1組のゲストを迎え、芸能人生を振り返るトーク番組『八方・陣内・方正の黄金列伝』(読売テレビ)。その17日の放送に出川哲朗が出演し、リアクション芸人としての半生を回想していた。若いころ、俳優を目指していた出川は、映画専門学校の同級生だったウッチャンナンチャンらと劇団を結成。ウンナン人気に後押しされてバラエティ番組から声がかかるようになり、リアクション芸に携わり始めた。

 そんな出川がターニングポイントのひとつに挙げるのが、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)への出演だ。ここで笑いが取れなかったら、芸人をやめて実家の海苔屋を継ぐ――。芸人仲間にそう伝えた上での挑戦だった。当時、この決意を耳にしたダチョウ倶楽部は心配したという。なぜなら、リアクション芸はチームプレイ。周囲を無視して1人だけ目立とうとすると、ビートたけしに「アイツはわかってない」と思われ、次のゲームから出番がなくなる。出川の決意が悪目立ちという形で裏目に出ないだろうか、と。

 しかし、結果として出川は初登場にして笑いを勝ち取り、爪痕を残す。活躍が評価され、CMに入る前の一言を任された出川は、「たけちゃん、これからもよろしくな」とたけしの肩を叩いた。すると、それを見ていたたけし軍団らが出川を囲み、ボコボコに。その輪の中心で「やめてくださいよ」と言いながらも、出川は感激していた。

「やっとウッチャンナンチャンの仲間の出川哲朗じゃなくて、1人のお笑い、出川哲朗としてスタート立てたんだなって」

 では、身近な芸人にとって、出川のすごさはどこなのか。同じリアクション芸人であるダチョウ倶楽部の肥後と上島は言う。

肥後「1人ですからね、出川さんは」

上島「そこがすごいと思うんですよ。熱湯風呂入るにしても、おでんやるにしてもザリガニやるにしても、1人で処理するでしょ。オレらは3人だからね」

 野球は団体競技であり、個人競技である。そこに野球の厳しさと魅力がある。そうイチローは語った。同じように、リアクション芸も団体芸であり、個人芸である。ピン芸人である出川は、単身でリアクションに挑み、常に結果を残す。しかし、そんな出川が芸人としてようやくスタートラインに立てたと感じたのは、多くの芸人に囲まれ、共にひとつの笑いをつくる、その輪の中心に立つことができたときだった。

 かつて「嫌いな男」や「つまらない芸人」の代表格だった出川は、今では幅広い層に支持される人気者である。同じ芸人からも、いるだけで笑いが保証される存在として信頼が厚い。笑いのアベレージヒッターである出川は、団体芸であり個人芸でもあるリアクション芸の厳しさと魅力を、体現しているのかもしれない。

 28年間のプロ野球人生の中で、何か我慢してきたことはあるか? そう問われたイチローは、「僕、我慢できない人なんですよ」と語った。自分ができること、やりたいことを重ねてきたので、我慢している感覚はない、と。だが、他方でこんなことも言っていた。

「一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えているので。地道に進むしかない。進むというか、進むだけではないですよね。後退もしながら。自分がやると決めたことを信じてやっていく。でも、それは正解とは限らないわけですよね。間違ったことを続けてしまっていることもあるんですけど。でも、そうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えない」

 ゲストが海外にある思い出の地を再訪し、自身の半生を振り返る『アナザースカイ』(日本テレビ系)。22日の放送では、MCの今田耕司が、若手の頃にダウンタウンらと仕事で来た韓国・釜山を訪れ、自身のこれまでを回想していた。

 大阪での駆け出し時代、すでに若者の間で人気の高かったダウンタウンと一緒に仕事をするようになった今田。当時は、ダウンタウンの子分のように立ち回り、2人の人気をかさに着て「オラオラ!」と偉そうにしていたという。しかし、ダウンタウンが東京に進出し後継番組を任されると、2人のようにうまく番組を回すことができない。天狗になっていた今田は、実力不足を思い知ることとなる。

 では、今田が現在のように数々の番組でMCを任される芸人となったターニングポイントは、どこだったのか? 今田自身、それはわからないという。自分は流されてきただけだ。求められてきたことをやっただけだ。番組を回せるようになったのも、場数を踏んで少しずつ慣れていっただけだ、とそっけない。

 しかし、他方で今田は「我慢」を信条としているとも話す。

「我慢とか、自然体の逆の不自然体っていう言葉を座右の銘にしてるんで。ボクの尊敬する人がそうやったんでしょうね、この世界入って。自由に振る舞ってるように見せてるだけで、やっぱ我慢されてるんやろうなって思いますけどね」

 自分がやりたいことをやり、我慢はしてこなかったというイチロー。尊敬する先輩の後ろ姿を見て、我慢してきたという今田。2人は対照的に見える。しかし、ダウンタウンという高みに憧れて芸人人生をスタートさせた今田は、そこに達せなかった挫折の経験を経て、地道な前進を続けてきた。その積み重ねの末に、周囲を魅了する自分なりのパフォーマンスへとたどり着く。両者の仕事への向き合い方は、案外近いのかもしれない。

 自分の肩書は何か? そう問われて、今田は答える。

「芸人です。漫才やってるわけでもないし、落語をやってるわけでもないから、やっぱり自分の中でちょっと、芸人って言うてええんかなっていうのもあんのよ。葛藤が。タレントなのかな。でも、やっぱり舞台は立っときたいから。やっぱりそこは芸人って言いたい」

 芸人であり続けるために、今日も今田は我慢している。

 イチローは語る。

「人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。あくまでも秤(はかり)は自分の中にある。自分なりにその秤を使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと超えていくということを繰り返していく。そうすると、いつの間にか、こんな自分になっているんだっていう状態になって。だから少しずつの積み重ねでしか、自分を超えていけないと思うんですよね」

 23日に、『やすとも×中川家の旅はノープラン2019』(読売テレビ)という番組が放送されていた。姉妹漫才師の海原やすよ・ともこと、兄弟漫才師の中川家の2組が旅をする関西ローカルの番組だ。

 今回は福岡の1泊2日の旅。糸島でインスタ映えする写真を撮ったり、直売所でソフトクリームを食べたり、太宰府天満宮でお参りしたりしていた。内容自体はよくある旅番組の感じなのだけれど、同期でプライベートでも親交があるという4人だけで展開されるトークは、いい感じでゆるい。中川家の弟の礼二が運転する移動中の車内で、兄の剛は普通に寝てたりしたし。

 が、1日目の夜、夕食の塩もつ鍋をつつきながら、後輩芸人から寄せられた質問に答えるコーナーになると、2組の会話は少し真面目なトーンに変わった。「2組が思う天才芸人は誰ですか? 勝てないと思う理由もお聞きしたいです」という質問に答えるときのこと。中川家の音弟・礼二は、次のように語った。

「こうやって質問いただいて悪いけど、無駄な時間やと思う。勝ち負けやなしに、自分のレールをつくったらええやん」

 他人と比べて頑張ることなどできないというイチローが、自分の中の秤を基準にしてきたように、他人と勝ち負けを比べるのは時間の無駄だという中川家もまた、自分たちだけのレールを引いてきた。ネタ選びで最も優先する基準は、自分たちが楽しいかどうか。だから、自分たちのネタがお客さんにハマらなかったとしても、「あきらめへんで」(剛)、「客があきらめるまでやる」(礼二)。

 他人と比べ、他人を超えるのではなく、自分の中の秤に照らし、少しずつ自分を超えていく。その結果、比類なきパフォーマンスに到達する。ときに、仲間とともに。ときに、我慢しながら。出川と今田が現在立っている場所もまた、これまで引いてきた自分だけのレールの先なのだろう。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

ただひたすらに鉄道を愛する中川家・礼二を放送する『鉄学の時間』の世界

鉄道チャンネルFacebookより

 熱烈な鉄道ファンとしても知られている中川家の礼二だが、鉄道に関する番組を持っていたとは全然知らなかった。『中川家礼二の鉄学の時間』(TOKYO MX)。元々はCS向けに制作されていた番組をTOKYO MXで放送するという形のようだが、そんな“濃い目”の番組の放送時間が月曜早朝5時というのがまたすごい。

 3月25日の放送回をチェックしてみると、礼二が佇むカットから始まった。テーマが鉄道で、ロケ地で1人佇むオープニングというと、どうしても『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)を思い出してしまう。礼二が『タモリ倶楽部』ごっこをして、「毎度おなじみ流浪の番組」とか言い出しそうにも見える。