「ファーウェイ悪く言う奴は売国奴!?」スマホ爆発事故多発も、人民総出で黙殺!

 米調査会社IDCによると、2019年第1四半期の全世界スマートフォン出荷台数は、上からサムスン、華為(ファーウェイ)、アップル、小米(シャオミ)、Vivoで、上位5社中3社を中国メーカーが占めた。そのうちの2社で最近、スマホの爆発事故が相次いでいる。製品への信頼性が揺らいでいるが、両社に対する中国人の態度は大きく異なるようだ。

「TOPick」(7月26日付)などによると17日、中国東方航空に勤める男性がズボンのポケット内にシャオミ製スマホ「Mi MAX」を入れていたところ、突然爆発した。スマホは燃えたままズボンの中を滑り落ちていき、なんとかズボンを脱いで取り出したものの、それでもスマホは燃え続けていたという。男性は右足の太ももから脛にかけて大やけどを負った。

 男性がこの件をSNSに投稿すると、シャオミからすぐに削除要請があった。事故を検証していないにもかかわらず、「製品には問題はなく、外部からの力が電池の破損を引き起こした」などと主張してきたという。男性がSNS上で批判を続けたことでようやくシャオミは話し合いに応じ、和解が成立したが、かつてサムスンのスマホが爆発事故によってシェアを落としたように、今回の事故は 中国市場での苦戦が続くシャオミの販売に影響を与えかねない。

 もうひとつの爆発事故は、ファーウェイ製スマホで発生した。 「華視」(同28日付)などによると、広東省仏山市に住む男性は、買ってから10日もたっていない「HUAWEI P30」が爆発したという。そのことをSNSに投稿すると、ユーザーから意外な反応が返ってきた。「まさに(米国と)戦っている最中に、ファーウェイの品質問題について発言すべきじゃない」「こんな大変な時に暴露するなんて、お前は愛国者じゃないな。売国奴め」といった非難が殺到したのだ。あまりの炎上ぶりに、男性は投稿を削除せざるを得なかった。

 ファーウェイは、米中貿易戦争の矢面に立たされているため、中国では応援しようという動きがあり、同社が不利になるような書き込みは許さないと考えているユーザーが少なくないようだ。つまり、ファーウェイは多少のエラーなら許される、ということだ。他の中国メーカーにとっては、たまったものではない。

(文=中山介石)

担当医がナースコールを無視して患者死亡! 理由は病院パンフレットの集合写真撮影!?

 中国ではここ数年、日本への医療ツーリズムが非常に人気となっており、日本での健康診断や病気治療を仲介する旅行会社も急増している。背景には、中国人が自国の医療を信用していないことが大きな要因としてあるのだが、「さもありなん」という事件が起こってしまった。

「新京報」(7月23日付)によると同14日、山西省文水県の人民病院に高齢女性が搬送されてきた。女性には嘔吐などの症状が見られ、検査の結果、重篤な病状であることが判明し心臓内科へ入院、治療が行われることとなった。女性の家族も、病室で夜通し看病した。

 ところが翌日、女性の容体は急変。家族は急いでナースコールを押し、担当医を呼ぼうとしたが、とんでもない理由で断られてしまう。医師は「これから病院のパンフレットに載せる集合写真を撮影するので、しばらく患者の対応ができない」と言ってのけたのだ。

 家族はその後、3回にわたって直接担当医を呼びに行ったが、撮影が終わるまで待つように言われ、結局、医師が病室に現れたのは容体の急変から20分後のことだった。女性はこのときすでに息を引き取っており、死亡が確認された。

 病院側は遺族に対し、「治療が遅れたことと、死亡してしまったことの間には因果関係はない」と、過失責任を逃れようとする説明を行ったという。

 病院側の対応に不信感を覚えた遺族は、病院を管轄する医療保障局と地元警察に通報。当局による調査が行われることとなった。

 女性が亡くなった病室と撮影場所は、わずか10メートル程度の距離だったという。パンフレット撮影のために重症患者を放置したことが事実であれば、遺族からすれば見殺しにされたと思うのも当然である。地元政府はすでに担当医と院長に対し、それぞれ停職処分、警告処分を命じている。

 患者にとって一番安心できるはずの病院で起こった今回の事件、これでは自国の医療を信用できないのも無理はない。

(文=青山大樹)

 

警察庁も採用するアリババ級の監視技術 世界を“監視する”NECの技術!「顔認証」監視国家へ進む日本

――いつの間にか世界の最先端テクノロジー大国になっていた中国。それを認めたくない人々からの批判として、常に引き合いに出されるのが顔認証技術やAIを使った国民の監視だ。一党独裁国家による不当な人権侵害であるかのように喧伝されているが、すでに多くの国で同様のハイテク監視が行われつつあることをご存じだろうか?

 満席の講演会場。壇上の人物の言葉に熱心に耳を傾け、メモをとる白髪交じりのビジネスマンたち。そこにいたのは、アリババ・クラウドのデータ・インテリジェンスの最高責任者・朱金童氏だ。4月に東京で開催された「AI・人工知能EXPO 2019」の特別講演でひときわ注目を集めたゲストスピーカーで、講演中はマスコミの撮影・録音も許可されないという厳戒態勢の中で行われた。その内容は、今やAI(人工知能)の研究で世界トップクラスの技術力を誇るアリババのクラウド事業や、将来的なAIクラウドがもたらすインパクトを表層的に解説したものにすぎなかったが、AI強国から来た若い30代の技術者の講演を、一回りも二回りも年上の経営者、サラリーマンたちが聞き入る姿を見て、改めて時代が変わったと痛感した。

 顔認証決済や無人コンビニ、スコアリング制度、自動運転の普及など、中国は世界に先駆けて最先端の技術が導入され、国全体がAI関連の実証実験の場と化している。一方で、一党独裁による監視国家という指摘も少なくない。習近平政権の強権的な政策と、民間企業の技術力が組み合わさリ、今中国では人類が直面したことのない“ディストピア”が生まれようとしている。

 アリババには“裏”の顔がある。2018年11月に会長の馬雲(ジャック・マー)が中国共産党員だったことが明らかとなり、多くの人が衝撃を受けたが、馬はたびたび政府に協力すると明言してきた。実際、杭州市の本社オフィスのほか、都市部の拠点オフィスには警察が常駐していると報じられた。アリババには、自社のECや金融をはじめさまざまなサービスのネットワークをリアルタイムで監視する「アリシールド(阿里神盾局)」という部署があり、警察と連携して違法行為の取り締まりを行っているのだ。アリシールドは表向き、知的財産権侵害やポルノコンテンツの摘発を行っているとするが、実態は謎に包まれている。一方、傘下のアリババ・クラウドも杭州市の警察部門とタッグを組み、ビッグデータと防犯カメラ網、ネットワーク監視、AIを組み合わせた防犯システムの開発に取り組んでいる。

■中国の民族自治区は巨大な収容所!?

 アリババだけでなく、BATIS――中国を代表する大手IT・AI企業のバイドゥ、アリババ、テンセント、アイフライテック(音声認識大手)、センスタイム(画像認識大手)――はすべて政府や警察部門に協力している。例えば米ウォール・ストリート・ジャーナル(17年12月4日付)によれば、北京在住の人権活動家・胡佳氏がWeChatペイを通じて「爪楊枝ボウガン」をネットで購入したところ、国家安全保障局の職員がやってきて「これでお前の家の前の監視カメラを破壊しようと思ったのか」と忠告されたという。WeChatを運営するテンセントは、購入履歴などを簡単に当局に手渡していたわけだ。ほかにも深セン市では顔認証による交通違反取り締まりが有名だが、その顔認証技術はタッグを組むセンスタイムのものが利用されている。

 BATISの持っている個人情報―購入履歴、メッセージ内容、財務状況、趣味嗜好、健康医療情報などあらゆるプライバシーはいつでも、中国政府がのぞき見ることができる。加えて顔、虹彩、指紋、声などの生体情報のデータベース化も進んでいる。

「すでに中国では13億人の顔認証スキャンが完了しているといわれていますが、中国政府は15年に発表した『996号通知』で、20年までに全土のネットワーク化を完了させるとしています。英調査会社IHS Markitによれば、18年末時点における中国の防犯カメラの台数は1億7600万(ちなみにアメリカは5000万台)で、20年には4億台を突破すると予想されています。加えて、一部の自治体では警察部門がタクシーに外向きにカメラを設置することを義務付け、走行中の数千台ものタクシーを“動く防犯カメラ”として運用しています。また最新の防犯カメラは、カメラ自体にAIが内蔵され、映像から瞬時に個人の特徴点を検出しクラウドに送信できるので、ほぼリアルタイムで誰がどこを歩いているのかがわかる。政府系ファンドから出資を受けた顔認証企業の雲衆科技(CloudWalk)は、中国の半数以上の省でその技術が採用され、4年間で1万人の犯罪者を逮捕したと報じられました。また最近では、顔だけでなく歩き方で個人を識別する『歩行認証』や『虹彩認証』も広がっています。並行して遺伝子情報のデータベースの蓄積も進めているので、個人のあらゆる情報が政府によってコントロールできる時代が到来しつつあります」(シリコンバレーに住む中国系アメリカ人)

 ディストピアの壮大な社会実験は、すでに新疆ウイグル自治区で行われている。ロイター通信は、中国の顔認証企業がウイグル族の住民250万人の追跡データベースを誰でも閲覧できる状態にしていたと報じたが(2月17日付)、そこには生年月日や住所、職業、顔情報など個人情報に加えて過去24時間に訪問した場所がすべて記録されていたという。同自治区では17年から、「健康診断」と称して約1800万人の遺伝子情報を採取していることを欧米メディアが暴いたが、人間の持つすべての情報が政府によって握られている状態というわけだ。多数のウイグル族が不当に「再教育キャンプ」という名の収容所に入れられているが、自治区自体が、巨大な“収容所”となる日も近いだろう。

 ところが、こうした状況に対して、中国人からは懸念の声はあまり聞かれないのが実情だ。新中国(中華人民共和国)成立以降、アナログな密告制度が長らく続いて慣れっこになっていることが影響しているが、それよりも人民の利便性と安全性が桁違いに向上したからだ。

「都市部に限ってですが、地下鉄内のスリや窃盗なんかがずいぶん減りましたし、交通ルールが改善して車も電動バイクのマナーもよくなった。私の住むマンションの隣の団地でも、以前は不法投棄のゴミだらけで、自転車窃盗団の倉庫になっていて歩けないくらい自転車が山積みだったんです。でも今はすべてなくなってキレイですね。ニセ領収書を売るオバサンや羊串を売るウイグル族の露天商などもいなくなって寂しい気もしますが……。体感治安は確実によくなっています」(上海在住の日本人駐在員)

 現地の日本人でさえ、そう感じているのだ。中国人自身も、プライバシーや自由より生活の質の向上を求めているのかもしれない。

■世界中を監視するNECの防犯テック

 さて、実はAIやIT技術の進化がもたらすディストピアは、我々にとっても他人事ではない。中国に後れを取りつつ、日本でも着々と監視社会への道を突き進んでいる。

 2月に天皇陛下(現上皇)在位30年記念行事が開催された際、政府主催行事として初めて顔認証システムが導入され、事前に登録していた参加者以外が侵入できないよう万全の対策がとられた。これは警察が実証実験を終え、実用段階に入ったことを意味する。そして、すでに捜査の現場で活用され始めている。

「18年10月の渋谷ハロウィン事件の犯人逮捕をめぐって当初、マスコミは『各所の防犯カメラの映像を執念で追跡した』と発表していましたが、あとになって警視庁捜査支援分析センター(SSBC)が、顔認証と防犯カメラの映像を照合して犯人を特定していたことが明らかになりました。その後、座間9遺体事件やアポ電強盗殺人事件でもSSBCが顔認証を捜査に活用していたことが判明したのです」(全国紙の社会部記者)

 SSBCは長らく知る人ぞ知る存在だったが、最近になってようやくその実態の一部が明らかになってきた。警察に詳しいジャーナリストの今井良氏が、「週刊現代」(講談社)4月6日号で語った内容によると、SSBCは09年に設立され現在、捜査員は120人体制。防犯カメラの分析を行う「機動分析係」と分析データを基に現場で情報提供を行う「分析捜査係」に分かれており、民間出身の画像分析のプロである「特別捜査官」も含まれているそうだ。科学捜査に携わったこともある警察OBは言う。

「捜査や国民監視システムへのAIの導入は中国のほうが進んでいる印象がありますが、つい最近まで日本の科学捜査のレベルは米英と並びトップクラスでした。防犯カメラの粗くて不明瞭な画像を鮮明にする『DAIS(捜査支援用画像分析システム)』や歩き方で個人を特定する『歩容認証』もSSBCが以前から採用していますし、低解像度の映像からナンバープレートの数字を識別する『PRESLLI』という画期的なシステムもあります。そもそも世界に先駆けて1987年から自動車のナンバーを自動で読み取るNシステムが設置され、これまで幾多の犯罪を解決してきました。同装置も今や小型化が進み、電柱や標識にも設置可能です。そういう意味ですでに、日本の警察には素地があるのです。AIや防犯カメラのネットワーク化が進めば、中国よりも優れたパブリックセキュリティーが実現できると思います」

 そして、その契機として最も適しているのが東京オリンピックを控えた今なのだ。警察庁や警視庁は東京オリンピックに向けて、ネットワーク防犯カメラと顔認証を用いた実証実験を数多く行っている。中国政府がBATISと協力して監視システムを構築しているように、日本ではNECが独壇場となっている。

「すでに国内の大きな祭りやイベントではNECが防犯カメラを使った群衆行動解析を行っていますし、例えば地上に置かれた荷物が一定期間、移動されない場合は不審物と見なしてセンターに通報されるシステムも駅などで実証実験が行われています。東京オリンピックでは30万人の選手・大会関係者をすべて顔認証で管理する計画ですが、ほぼNECの技術が採用されています」(IT業界に詳しい経済誌記者)

 NECは防犯カメラや顔認証で世界トップクラスの技術力を誇っており、すでに多くの実績を上げている。例えばアルゼンチンのティグレ市の事例では、多数の防犯カメラを設置してリアルタイム検知システムを稼働させ、08年~13年の間に自動車窃盗を8割減少させたという。またイギリスでは17年に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦において、50万人分の容疑者、要注意人物、行方不明者の顔情報と来場者をリアルタイムで照合するシステムが導入された。同年、ロンドン警視庁とNECが行った実証実験では、パトカーの上にカメラを設置し、通行人を片っ端から“スキャン”して、6時間で3人の容疑者の逮捕に成功したケースもある。

 監視する技術はすでに日本にある。残るはプライバシーに関してうるさい日本人の考え方をどう変えていくか、という問題だ。政府や治安機関は、『東京オリンピックを安全に開催するため』という大義名分を利用すれば、民意が得やすいと考えているに違いない。欧米には防犯カメラの設置に関して、細かい法律で厳しい制約を設けているが、日本はそれが十分に整備されておらず、従来から「悪用されそうで怖い/安全のために必要」といった感情論が先行していた。だからこそ、オリンピックを理由にすれば、やや強引であっても監視システムを整備しやすいというわけだ。例えばオリンピックのテロ対策を名目に期間中、都内のすべてのタクシーの屋根に防犯カメラを設置することが決まっても、ほとんどの人は異議を唱えないはずだ。

 気になるのは、日本人の顔情報の取り扱いだろう。

「運転免許証やパスポート、自治体の各種証明書、資格証などすでに膨大な顔データがあり、現状でこれらは裁判所の令状がなくても警察に提供できる状況にあります。とくに運転免許証は各都道府県の公安委員会が管理しているので、警察は簡単に入手できると考えていいでしょう。気になるのは、このタイミングで総務省がマイナンバーの『通知カード』を廃止し、写真付きのマイナンバーカードへの移行を促すための法改正を検討し始めたことです。運転免許証やパスポートだけでは、全国民の顔データは集められませんが、マイナンバーカードは全国民に付与されるので、それが可能になります」(プライバシー問題に詳しい弁護士)

 中国の監視社会は、全国民に携帯が義務付けられたICチップ付きの身分証があってこそ成立している。技術と民意、そして全国民の顔データの三拍子がすでにそろった状態にあり、いつでも中国並みのディストピアが来てもおかしくない。

「17年頃から、日本から官民問わずイノベーション都市である深センや上海への視察ツアー団が盛んにやってきます。サイバーセキュリティ関連や警備会社の人も来るんですが、警察OBもけっこういるんですよ。たたずまいや目の鋭さですぐわかりますけど、夜の食事会などで打ち解けて話すと、やはり『実は元警察官なんだ』なんて言うんです。視察ツアーは先方の要望で、税関や出入国管理、交通警察の管制センターなどに案内することもあります」(深セン在住の日本人コンサルタント)

 特定秘密保護法や、共謀罪(組織的犯罪処罰法)がすでに施行されている我が国において、顔データや防犯ネットワークを当局がどう運用していくのか、残念ながら我々は知る手立てはない。20年、中国をお手本とした、究極のAI監視体制がニッポンでも誕生するだろう。(月刊サイゾー6月号『令和時代の(新)タブー』より) 

警察庁も採用するアリババ級の監視技術 世界を“監視する”NECの技術!「顔認証」監視国家へ進む日本

――いつの間にか世界の最先端テクノロジー大国になっていた中国。それを認めたくない人々からの批判として、常に引き合いに出されるのが顔認証技術やAIを使った国民の監視だ。一党独裁国家による不当な人権侵害であるかのように喧伝されているが、すでに多くの国で同様のハイテク監視が行われつつあることをご存じだろうか?

 満席の講演会場。壇上の人物の言葉に熱心に耳を傾け、メモをとる白髪交じりのビジネスマンたち。そこにいたのは、アリババ・クラウドのデータ・インテリジェンスの最高責任者・朱金童氏だ。4月に東京で開催された「AI・人工知能EXPO 2019」の特別講演でひときわ注目を集めたゲストスピーカーで、講演中はマスコミの撮影・録音も許可されないという厳戒態勢の中で行われた。その内容は、今やAI(人工知能)の研究で世界トップクラスの技術力を誇るアリババのクラウド事業や、将来的なAIクラウドがもたらすインパクトを表層的に解説したものにすぎなかったが、AI強国から来た若い30代の技術者の講演を、一回りも二回りも年上の経営者、サラリーマンたちが聞き入る姿を見て、改めて時代が変わったと痛感した。

 顔認証決済や無人コンビニ、スコアリング制度、自動運転の普及など、中国は世界に先駆けて最先端の技術が導入され、国全体がAI関連の実証実験の場と化している。一方で、一党独裁による監視国家という指摘も少なくない。習近平政権の強権的な政策と、民間企業の技術力が組み合わさリ、今中国では人類が直面したことのない“ディストピア”が生まれようとしている。

 アリババには“裏”の顔がある。2018年11月に会長の馬雲(ジャック・マー)が中国共産党員だったことが明らかとなり、多くの人が衝撃を受けたが、馬はたびたび政府に協力すると明言してきた。実際、杭州市の本社オフィスのほか、都市部の拠点オフィスには警察が常駐していると報じられた。アリババには、自社のECや金融をはじめさまざまなサービスのネットワークをリアルタイムで監視する「アリシールド(阿里神盾局)」という部署があり、警察と連携して違法行為の取り締まりを行っているのだ。アリシールドは表向き、知的財産権侵害やポルノコンテンツの摘発を行っているとするが、実態は謎に包まれている。一方、傘下のアリババ・クラウドも杭州市の警察部門とタッグを組み、ビッグデータと防犯カメラ網、ネットワーク監視、AIを組み合わせた防犯システムの開発に取り組んでいる。

■中国の民族自治区は巨大な収容所!?

 アリババだけでなく、BATIS――中国を代表する大手IT・AI企業のバイドゥ、アリババ、テンセント、アイフライテック(音声認識大手)、センスタイム(画像認識大手)――はすべて政府や警察部門に協力している。例えば米ウォール・ストリート・ジャーナル(17年12月4日付)によれば、北京在住の人権活動家・胡佳氏がWeChatペイを通じて「爪楊枝ボウガン」をネットで購入したところ、国家安全保障局の職員がやってきて「これでお前の家の前の監視カメラを破壊しようと思ったのか」と忠告されたという。WeChatを運営するテンセントは、購入履歴などを簡単に当局に手渡していたわけだ。ほかにも深セン市では顔認証による交通違反取り締まりが有名だが、その顔認証技術はタッグを組むセンスタイムのものが利用されている。

 BATISの持っている個人情報―購入履歴、メッセージ内容、財務状況、趣味嗜好、健康医療情報などあらゆるプライバシーはいつでも、中国政府がのぞき見ることができる。加えて顔、虹彩、指紋、声などの生体情報のデータベース化も進んでいる。

「すでに中国では13億人の顔認証スキャンが完了しているといわれていますが、中国政府は15年に発表した『996号通知』で、20年までに全土のネットワーク化を完了させるとしています。英調査会社IHS Markitによれば、18年末時点における中国の防犯カメラの台数は1億7600万(ちなみにアメリカは5000万台)で、20年には4億台を突破すると予想されています。加えて、一部の自治体では警察部門がタクシーに外向きにカメラを設置することを義務付け、走行中の数千台ものタクシーを“動く防犯カメラ”として運用しています。また最新の防犯カメラは、カメラ自体にAIが内蔵され、映像から瞬時に個人の特徴点を検出しクラウドに送信できるので、ほぼリアルタイムで誰がどこを歩いているのかがわかる。政府系ファンドから出資を受けた顔認証企業の雲衆科技(CloudWalk)は、中国の半数以上の省でその技術が採用され、4年間で1万人の犯罪者を逮捕したと報じられました。また最近では、顔だけでなく歩き方で個人を識別する『歩行認証』や『虹彩認証』も広がっています。並行して遺伝子情報のデータベースの蓄積も進めているので、個人のあらゆる情報が政府によってコントロールできる時代が到来しつつあります」(シリコンバレーに住む中国系アメリカ人)

 ディストピアの壮大な社会実験は、すでに新疆ウイグル自治区で行われている。ロイター通信は、中国の顔認証企業がウイグル族の住民250万人の追跡データベースを誰でも閲覧できる状態にしていたと報じたが(2月17日付)、そこには生年月日や住所、職業、顔情報など個人情報に加えて過去24時間に訪問した場所がすべて記録されていたという。同自治区では17年から、「健康診断」と称して約1800万人の遺伝子情報を採取していることを欧米メディアが暴いたが、人間の持つすべての情報が政府によって握られている状態というわけだ。多数のウイグル族が不当に「再教育キャンプ」という名の収容所に入れられているが、自治区自体が、巨大な“収容所”となる日も近いだろう。

 ところが、こうした状況に対して、中国人からは懸念の声はあまり聞かれないのが実情だ。新中国(中華人民共和国)成立以降、アナログな密告制度が長らく続いて慣れっこになっていることが影響しているが、それよりも人民の利便性と安全性が桁違いに向上したからだ。

「都市部に限ってですが、地下鉄内のスリや窃盗なんかがずいぶん減りましたし、交通ルールが改善して車も電動バイクのマナーもよくなった。私の住むマンションの隣の団地でも、以前は不法投棄のゴミだらけで、自転車窃盗団の倉庫になっていて歩けないくらい自転車が山積みだったんです。でも今はすべてなくなってキレイですね。ニセ領収書を売るオバサンや羊串を売るウイグル族の露天商などもいなくなって寂しい気もしますが……。体感治安は確実によくなっています」(上海在住の日本人駐在員)

 現地の日本人でさえ、そう感じているのだ。中国人自身も、プライバシーや自由より生活の質の向上を求めているのかもしれない。

■世界中を監視するNECの防犯テック

 さて、実はAIやIT技術の進化がもたらすディストピアは、我々にとっても他人事ではない。中国に後れを取りつつ、日本でも着々と監視社会への道を突き進んでいる。

 2月に天皇陛下(現上皇)在位30年記念行事が開催された際、政府主催行事として初めて顔認証システムが導入され、事前に登録していた参加者以外が侵入できないよう万全の対策がとられた。これは警察が実証実験を終え、実用段階に入ったことを意味する。そして、すでに捜査の現場で活用され始めている。

「18年10月の渋谷ハロウィン事件の犯人逮捕をめぐって当初、マスコミは『各所の防犯カメラの映像を執念で追跡した』と発表していましたが、あとになって警視庁捜査支援分析センター(SSBC)が、顔認証と防犯カメラの映像を照合して犯人を特定していたことが明らかになりました。その後、座間9遺体事件やアポ電強盗殺人事件でもSSBCが顔認証を捜査に活用していたことが判明したのです」(全国紙の社会部記者)

 SSBCは長らく知る人ぞ知る存在だったが、最近になってようやくその実態の一部が明らかになってきた。警察に詳しいジャーナリストの今井良氏が、「週刊現代」(講談社)4月6日号で語った内容によると、SSBCは09年に設立され現在、捜査員は120人体制。防犯カメラの分析を行う「機動分析係」と分析データを基に現場で情報提供を行う「分析捜査係」に分かれており、民間出身の画像分析のプロである「特別捜査官」も含まれているそうだ。科学捜査に携わったこともある警察OBは言う。

「捜査や国民監視システムへのAIの導入は中国のほうが進んでいる印象がありますが、つい最近まで日本の科学捜査のレベルは米英と並びトップクラスでした。防犯カメラの粗くて不明瞭な画像を鮮明にする『DAIS(捜査支援用画像分析システム)』や歩き方で個人を特定する『歩容認証』もSSBCが以前から採用していますし、低解像度の映像からナンバープレートの数字を識別する『PRESLLI』という画期的なシステムもあります。そもそも世界に先駆けて1987年から自動車のナンバーを自動で読み取るNシステムが設置され、これまで幾多の犯罪を解決してきました。同装置も今や小型化が進み、電柱や標識にも設置可能です。そういう意味ですでに、日本の警察には素地があるのです。AIや防犯カメラのネットワーク化が進めば、中国よりも優れたパブリックセキュリティーが実現できると思います」

 そして、その契機として最も適しているのが東京オリンピックを控えた今なのだ。警察庁や警視庁は東京オリンピックに向けて、ネットワーク防犯カメラと顔認証を用いた実証実験を数多く行っている。中国政府がBATISと協力して監視システムを構築しているように、日本ではNECが独壇場となっている。

「すでに国内の大きな祭りやイベントではNECが防犯カメラを使った群衆行動解析を行っていますし、例えば地上に置かれた荷物が一定期間、移動されない場合は不審物と見なしてセンターに通報されるシステムも駅などで実証実験が行われています。東京オリンピックでは30万人の選手・大会関係者をすべて顔認証で管理する計画ですが、ほぼNECの技術が採用されています」(IT業界に詳しい経済誌記者)

 NECは防犯カメラや顔認証で世界トップクラスの技術力を誇っており、すでに多くの実績を上げている。例えばアルゼンチンのティグレ市の事例では、多数の防犯カメラを設置してリアルタイム検知システムを稼働させ、08年~13年の間に自動車窃盗を8割減少させたという。またイギリスでは17年に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦において、50万人分の容疑者、要注意人物、行方不明者の顔情報と来場者をリアルタイムで照合するシステムが導入された。同年、ロンドン警視庁とNECが行った実証実験では、パトカーの上にカメラを設置し、通行人を片っ端から“スキャン”して、6時間で3人の容疑者の逮捕に成功したケースもある。

 監視する技術はすでに日本にある。残るはプライバシーに関してうるさい日本人の考え方をどう変えていくか、という問題だ。政府や治安機関は、『東京オリンピックを安全に開催するため』という大義名分を利用すれば、民意が得やすいと考えているに違いない。欧米には防犯カメラの設置に関して、細かい法律で厳しい制約を設けているが、日本はそれが十分に整備されておらず、従来から「悪用されそうで怖い/安全のために必要」といった感情論が先行していた。だからこそ、オリンピックを理由にすれば、やや強引であっても監視システムを整備しやすいというわけだ。例えばオリンピックのテロ対策を名目に期間中、都内のすべてのタクシーの屋根に防犯カメラを設置することが決まっても、ほとんどの人は異議を唱えないはずだ。

 気になるのは、日本人の顔情報の取り扱いだろう。

「運転免許証やパスポート、自治体の各種証明書、資格証などすでに膨大な顔データがあり、現状でこれらは裁判所の令状がなくても警察に提供できる状況にあります。とくに運転免許証は各都道府県の公安委員会が管理しているので、警察は簡単に入手できると考えていいでしょう。気になるのは、このタイミングで総務省がマイナンバーの『通知カード』を廃止し、写真付きのマイナンバーカードへの移行を促すための法改正を検討し始めたことです。運転免許証やパスポートだけでは、全国民の顔データは集められませんが、マイナンバーカードは全国民に付与されるので、それが可能になります」(プライバシー問題に詳しい弁護士)

 中国の監視社会は、全国民に携帯が義務付けられたICチップ付きの身分証があってこそ成立している。技術と民意、そして全国民の顔データの三拍子がすでにそろった状態にあり、いつでも中国並みのディストピアが来てもおかしくない。

「17年頃から、日本から官民問わずイノベーション都市である深センや上海への視察ツアー団が盛んにやってきます。サイバーセキュリティ関連や警備会社の人も来るんですが、警察OBもけっこういるんですよ。たたずまいや目の鋭さですぐわかりますけど、夜の食事会などで打ち解けて話すと、やはり『実は元警察官なんだ』なんて言うんです。視察ツアーは先方の要望で、税関や出入国管理、交通警察の管制センターなどに案内することもあります」(深セン在住の日本人コンサルタント)

 特定秘密保護法や、共謀罪(組織的犯罪処罰法)がすでに施行されている我が国において、顔データや防犯ネットワークを当局がどう運用していくのか、残念ながら我々は知る手立てはない。20年、中国をお手本とした、究極のAI監視体制がニッポンでも誕生するだろう。(月刊サイゾー6月号『令和時代の(新)タブー』より) 

高速道路上でBBQを楽しむ迷惑ドライバーが続出!「おなかがすいたから!?」

 イタリアのベネチアでは、観光名所である「リアルト橋」の石段でコーヒーを淹れていたドイツ人観光客2人が、公序良俗に反するとして950ユーロ(約11万5,000円)の罰金を科せられるという事件が発生したが、中国ではそれをさらに上回る迷惑行為が、高速道路上で繰り広げられた。

「中国騰訊網」(7月24日付)によると今月20日、遼寧省鳳城市内の高速道路を走行していた警察車両が、道路の路肩で行われていた異様な光景を目撃した。何者かが車を停止させ、何かを焼いている姿があったのだ。警察官が車を降りて確認したところ、2人の男と1人の女が路肩で食材を焼いていたことが判明した。

 つまり彼らは高速道路上でバーベキューをしていたわけなのだが、警察官に対する言い訳も理解し難いものだった。

 記事によれば、この3人は両親とその息子で、高速道路を走行中におなかがすき、高速道路上でのバーベキューを思い付いた。そこで車に積んであった食材やガスコンロなどを路肩に並べ、バーベキューを楽しんでいたというのだ。警察の取り調べに対し、「4車線もあるし、大丈夫だと考えていた。サービスエリアにはガソリンスタンドがあるので、バーベキューをやるのは危険だと思って、ここでやることにした」と供述。車を運転していた父親には、違法停車を行った罰として、罰金100元(約1,600円)および免許点数の減点言い渡したのだった。

 しかし驚くなかれ。中国で同様の事件が起こったのは、これが初めてではないのだ。昨年10月にも雲南省で、子どもを含む男女7人が、高速道路の路肩に車を止めてバーベキューを行うという事件が起きたばかりだ。この時は、高速道路がバーベキューの煙に包まれるなど、危険な状況になっていたという。

 逆走やあおり運転など、日本の高速道路でも悪質ドライバーによるトラブルが後を絶たないが、中国ではいささか次元が違いすぎるようだ……。

(文=青山大樹)

長期化する香港デモにマフィア投入! 中国共産党と黒社会のズブズブ関係 

 7月21日、香港の地下鉄で白シャツにマスク姿の男たちが鉄パイプで「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ参加者など一般市民に襲いかかるショッキングな映像が世界中で放映された。映画であれば、ジャッキー・チェン扮する香港警察が助けに駆けつけるところだが、実際に警察官が来たのは、通報から1時間も経過した頃だった。

 以前、当サイトでもお伝えしたが(参照記事)、ジャッキーはいまだに一連のデモについて語ることはなく、すべてのSNS公式アカウントで沈黙を続けている。27日には、そうした暴力行為に反対するため元朗地区でデモが行われ、香港メディアによると29万人が参加。警察官が催涙弾を使用するなど、激しく衝突した。

 白シャツ軍団は犯罪組織「三合会」のメンバーで、警察とつながりがあるのではないかとの疑惑がメディアで報じられてきた。親中派の議員と白シャツの男が握手している動画がネット上に出回ったことでその疑惑は深まっているが、背後にはもっと大きな存在があるようだ。

 米政府系メディア「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」は26日、中国語版のTwitter公式アカウントで、中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室(香港中連弁)新界工作部の李 部長が11日に開かれた委員会で、「彼ら(反条例デモ参加者)が元朗に来て事 を起こすのを許さない」と発言している動画を公開した。香港メディアは、この発言が三合会に行動を起こさせる大号令になったと指摘。確かに中国政府の出先機関幹部の発言だけに、その影響力は無視できない。中国政府の意向をくんでの発言だったとしてもうなずける。

 香港マフィアと中国共産党がつながっているという見方は根強く、天安門事件の学生指導者だった王丹氏は、自身のFacebookで「中共(中国共産党)は黒社会(反社会的組織)化している」と指摘。王氏によれば「黒社会を利用して統治するのは中共の既定方針」であり、「一党独裁政権が黒社会と結託するのは、歴史上よく見られた」こと。「体制そのものが反社組織となんら変わらない」と断じる。

 それを裏付けるように、米ニューヨークに本部を置く明鏡新聞出版集団の何頻総裁は22日放送のRFAのインタビューに対し、香港マフィアと中共が接触するようになったのは、1997年の香港返還前までさかのぼると具体的に言及している。何氏によると、香港返還をスムーズに行うため、公安部の陶 部長(当時)が反社組織と接触。陶氏は「黒社会にも愛国はある」とその存在を容認し、中共の要人が香港を訪れると、マフィアが身辺保護をするようになる。そうした中で香港マフィアは、中共にとって欠かせない警備部隊になっていったと何氏は説明する。つまり、香港マフィアと中共はズブズブの関係なのだ。

 国際社会の目もあり、かつてのように人民解放軍をデモの現場に投入するのは難しい。となると、香港警察やマフィアを利用した弾圧が今後も続くのだろうか? 天安門事件のような悲劇が再発しないことを願いたい。

(文=大橋史彦)

「史上最もブサイクなアイドルグループ」が大躍進! 新人賞に続き、初の全国ツアーへ!!

 これまで本サイトでは、中国のブサイクすぎる地下アイドル「3unshine」(旧・Sunshine)について何度かお伝えしてきたが(参照記事1参照記事2)、この数年で中国のアイドルブームは全盛期を迎えていることもあり、すっかり淘汰されたと思われていた。しかしここへきて、なんと大人気アイドルとして成功を収めつつあるというのだ。

「網易新聞」(7月18日付)は、「嘲笑の対象だった3unshineの逆襲が始まった」と、彼女たちの活躍について大きく報じている。3unshineは2015年に高校の同級生5人で結成。16年2月にCDデビュー後、2人の脱退を経て、現在は3人組アイドルユニットとして活動している。

 そんな彼女たちだが、その独特の容姿が原因で、デビュー当初から厳しい批判にさらされてきた。中国国営メディア「環球網」が「史上最もブサイクなアイドルグループのファンになれるか」という記事を配信するなど酷評が相次ぐ中、彼女たちはめげずに次々と新曲を発表。有名俳優を起用したPVなどが話題となり、同年12月に行われた音楽祭で新人賞を獲得。18年には、メンバー3人が主演を務めるラブコメドラマも人気を博した。

 音楽やドラマで成功を収めた彼女たちは、モデルとしての活動も始める。同年4月には、人気ファッション雑誌「VOGUE」の中国版「VOGUE me」に3unshineの特集ページが設けられ、衝撃のモデルデビューを飾ったのである。この頃になると、彼女たちは再評価されるようになり、SNS上には「ブスカワという新たな分野の頂点を極めた彼女たちを応援している」「彼女たちの出てる雑誌全部買ったよ。めっちゃカッコいいよ」「彼女たちの美しさと才能は標準的な尺度では測れない」といった意見が多数上がった。

 そして今年9月からは、いよいよグループ初となる中国全国ツアーが行われることが決まり、5都市を巡ることとなった。さらにSNSでは、170万人ものフォロワーを獲得するなど、その活躍はとどまるところを知らない。日本で目にする日も近いかも!?

(文=青山大樹)

『ポケモンマスターズ』配信に先駆け、中国で”新作”登場!?

 スマートフォン向け位置情報ゲームアプリ『ポケモンGO』がヒットして久しいが、世界中で高い人気のあるポケットモンスター。この夏には、DeNAが開発を手がける『ポケモンマスターズ』が配信されることで話題になっているが、中国ではいち早くポケモンの新作が配信されている。しかし、日本より先に新作が配信されるわけがなく、当然、本家とはなんら関係のないニセモノだ。

「華視新聞」(7月19日付)などによると、そのゲームの名前は『Let’s Go Pokemon口袋冒険家』。アクションRPGで、開発したのは「深セン市壁虎互動科技」だという。「口袋」とは、中国語で「ポケット」を表す。つまり、「ポケット冒険家」ということだ。ポケモンは中国版Twitter「微博」に公式アカウントを持っているが、名前はポケモンの発音を中国語に当てたものを取り入れた「精霊宝可夢」。名前がまったく違うから別ゲームという主張なのかもしれないが、ゲームの画像を見ると、明らかにポケモンだ。

 同ゲームは小智という男の子が主人公で、戦闘に入ると3匹のモンスターを召喚し、3対3で戦う。この小智は、ポケモンのアニメに登場するサトシそのもので、ピカチュウーなどおなじみのキャラクターもそのまま登場する。宣伝に使用されている画像は、5月に公開された映画『名探偵ピカチュウ』のもので、無断で使用していると思われる。

 このニュースは香港や台湾のメディアに多く取り上げられていることもあって、現地のネット上では「中国に法律はないのと同じ」「恥知らずの国」と非難が殺到しているが、ゲームグラフィックが作り込まれていて、「正規版よりきれい」といった声も上がっている。今のところ、日本側からの抗議はないようで、アプリが削除される様子はない。

 長期化する米中貿易戦争は、中国の知的財産権侵害も懸念材料のひとつとなっているだけに、こういういった案件が放置されるようでは、解決への道のりは遠そうだ。

(文=中山介石)

売春組織による少女虐待映像が拡散!「便器に顔を無理やり押し込み……」

 今月初め、中国のインターネット上に信じられない動画が投稿された。まだあどけなさが残る少女に、若者が殴る蹴るの暴行を加えている様子が収められていたのだ。

 これは動画投稿サイト「秒拍」にアップされたもので、便器に顔を突っ込まている様子も映されていた。

 香港メディア「東網」(7月3日付)によれば、この動画が撮影されたのは安徽省のとあるホテル。少女は知人からアルバイトを紹介されて同地にやってきたのだが、その“仕事”とは売春で、まんまと売春組織に加入させられてしまったというのだ。少女はホテルに監禁され、売春を行うよう組織のメンバーから迫られたが抵抗したところ、暴行を加えられるようになっていったという。

 この動画がネットで拡散されると、少女の母親が娘であることに気づき、警察に通報。少女は保護され、犯人たちは逮捕された。少女は14歳で、カラオケ店でダンサーのアルバイトをすると母親に告げ家を出た後、行方がわからなくなっていたという。今回の動画が拡散されたことで、母親は行方不明だった娘を見つけだすことができたというわけだ。

 中国では昨年11月、15歳の少女が犯罪組織に誘拐され、無理やり売春させられた挙げ句、暴行を受け死亡する事件が発生している。さらに少女の遺体は腕や脚などが胴体から切り離されるなど悲惨な結末を迎えてしまった。今回の事件で、警察の対応が早かったのは、こうした過去の事件の教訓もあったのだろう。

 今回逮捕された犯人のほとんどが未成年者であったことから、警察は組織の背後に別の人間が関与しているとみて、現在も捜査が続けられている。

(文=青山大樹)

飲酒運転で2人を死亡させた金持ち娘 逮捕後にSNSを更新して、さらに炎上!

 中国で金持ちの娘が酒に酔ったまま高級車を運転し、2人の死者を出すという事故が起きた。

 7月3日深夜、河南省商丘市の交差点で、信号待ちをしていた車に後ろからマセラティが猛スピードで追突し、車の中にいた3人のうち2人が死亡、1人が大ケガを負う事故が起きた。

 マセラティを運転していたのは23歳の女で、ほかに同乗者が2人おり、事故の直前、焼き肉店でワイン1本と清酒2本を空けていたという。

 その後、女は酔ったまま車を運転し、走行中のほかの車に次々と衝突。それでも運転をやめず、交差点で死亡事故を起こしたのだ。事故後、路上にいた人たちに車を取り囲まれたが、女は降車拒否。それだけでなく、そのまま車を出発させて現場から逃走したという。

 そして、さらにこの事故は、2人を死亡させた飲酒ひき逃げ事故というだけでは済まない展開を見せる。

 女と同乗者は翌朝、地元警察により逮捕されたのだが、取り調べを受けていると思われる時間に、女が中国版Twitter「微博」を更新していたことがわかったのだ 。

 これを見た中国のネット民たちからは、警察の対応に不満が噴出。というのも、女の父親は地元の皮革製造会社の社長で、かなり裕福な生活をしているという。女が事故を起こしたマセラティも父親に買い与えられたものとみられ、女の微博には、豪華な生活をひけらかすような写真が数多くアップされていた。

 同乗していた2人についても、1人は地元スーパーチェーンの社長の息子で、もう1人は国土局(日本の国土交通省に相当) で中間管理職を務める男性の娘だったことも判明している。

 そのため、地元警察が加害者らの父親たちと癒着しており、そのため女は逮捕されたとはいっても、厳しい取り調べを受けるわけでもなく、自由にスマホでネットにアクセスできたのではないかとみられている。

 ここまで大きく報道されたことで、地元警察も事故を穏便に処理するのは難しくなるだろう。

(文=佐久間賢三)