密会現場がラブホテルとビジネスホテルで「不倫の証拠」の価値は違う?

「ドラマのこのシーンってありえるの?」「バラエティーのあのやり方ってコンプライアンス的にどうなの?」……テレビを見ていて感じた疑問を弁護士に聞いてみる、テレビ好きのための法律相談所。

<今回のテーマ>
袴田吉彦の不倫騒動

■ラブホテル、ビジネスホテル、シティホテルに不倫の証拠としての法的な違いはない

 今年一発目の“ゲス不倫”案件として大きな話題となった、俳優・袴田吉彦と30歳の元グラビアアイドルとの不倫。2人で会うときに、袴田がビジネスホテルのアパホテルを利用していたことにも注目が集まったが、不倫の証拠としてビジネスホテルとシティホテルやラブホテルとに法的な違いはあるのだろうか? アディーレ法律事務所の村松優子弁護士に聞いた。

 まず、ラブホテル、ビジネスホテル、シティホテルの間に「法的な違いは特にない」と村松弁護士は言う。

「どの種類のホテルであっても、健全な男女が1室で2人きりで宿泊等していた場合には、通常、当該男女が肉体関係を持ったと推認されます。そのため、『健全な男女が1室で2人きりで宿泊等していた』証拠がばっちり取得できれば、どの種類のホテルであっても不倫の証拠となり、その証拠の価値に違いは生じません」

 しかし、それ以外の証拠、たとえば『ホテルのエントランスに2人が出入りした』証拠を押さえたとしても、その価値はホテルの種類によって変わってくるという。

「まず、ラブホテルの場合には、一般的に男女が肉体関係を持つためのホテルと認識されていますので、ラブホテルに男女が2人で入り、2人で出てきた場合には、時間帯問わず、それだけで当該2人が肉体関係を持ったことを裏付ける有力な証拠になります」

 したがって、昨年、落語家の三遊亭円楽が40代女性とラブホテルに入っていく様子を撮影した『フライデー』(講談社)の写真は、明らかに不倫の証拠となるのだ。一方、今回の袴田のように、ビジネスホテルを利用した場合、もしエントランスに2人で入り、2人で出てきた写真があったとしても、「別の部屋に泊まっていた」という言い訳が成り立つため、それだけでただちに不倫の有力な証拠にはならないという。

「その場合、2人が同じ部屋に入室をして、出てきた(同じ部屋に泊まっていた)という証拠等で補強しなければならないケースもあります。同様に、シティホテルの場合には、別の部屋であるとの言い訳に加え、ホテル内のレストランで食事をしてきたという言い訳も考えられますので、同じく同じ部屋に入室していたこととその滞在時間などを他の証拠で補強しなければならないケースがあります」

 ということは、今後、芸能人の不倫現場として、カモフラージュしやすく、比較的リーズナブルなビジネスホテルの利用が増えるのかもしれない!?

アディーレ法律事務所

密会現場がラブホテルとビジネスホテルで「不倫の証拠」の価値は違う?

「ドラマのこのシーンってありえるの?」「バラエティーのあのやり方ってコンプライアンス的にどうなの?」……テレビを見ていて感じた疑問を弁護士に聞いてみる、テレビ好きのための法律相談所。

<今回のテーマ>
袴田吉彦の不倫騒動

■ラブホテル、ビジネスホテル、シティホテルに不倫の証拠としての法的な違いはない

 今年一発目の“ゲス不倫”案件として大きな話題となった、俳優・袴田吉彦と30歳の元グラビアアイドルとの不倫。2人で会うときに、袴田がビジネスホテルのアパホテルを利用していたことにも注目が集まったが、不倫の証拠としてビジネスホテルとシティホテルやラブホテルとに法的な違いはあるのだろうか? アディーレ法律事務所の村松優子弁護士に聞いた。

 まず、ラブホテル、ビジネスホテル、シティホテルの間に「法的な違いは特にない」と村松弁護士は言う。

「どの種類のホテルであっても、健全な男女が1室で2人きりで宿泊等していた場合には、通常、当該男女が肉体関係を持ったと推認されます。そのため、『健全な男女が1室で2人きりで宿泊等していた』証拠がばっちり取得できれば、どの種類のホテルであっても不倫の証拠となり、その証拠の価値に違いは生じません」

 しかし、それ以外の証拠、たとえば『ホテルのエントランスに2人が出入りした』証拠を押さえたとしても、その価値はホテルの種類によって変わってくるという。

「まず、ラブホテルの場合には、一般的に男女が肉体関係を持つためのホテルと認識されていますので、ラブホテルに男女が2人で入り、2人で出てきた場合には、時間帯問わず、それだけで当該2人が肉体関係を持ったことを裏付ける有力な証拠になります」

 したがって、昨年、落語家の三遊亭円楽が40代女性とラブホテルに入っていく様子を撮影した『フライデー』(講談社)の写真は、明らかに不倫の証拠となるのだ。一方、今回の袴田のように、ビジネスホテルを利用した場合、もしエントランスに2人で入り、2人で出てきた写真があったとしても、「別の部屋に泊まっていた」という言い訳が成り立つため、それだけでただちに不倫の有力な証拠にはならないという。

「その場合、2人が同じ部屋に入室をして、出てきた(同じ部屋に泊まっていた)という証拠等で補強しなければならないケースもあります。同様に、シティホテルの場合には、別の部屋であるとの言い訳に加え、ホテル内のレストランで食事をしてきたという言い訳も考えられますので、同じく同じ部屋に入室していたこととその滞在時間などを他の証拠で補強しなければならないケースがあります」

 ということは、今後、芸能人の不倫現場として、カモフラージュしやすく、比較的リーズナブルなビジネスホテルの利用が増えるのかもしれない!?

アディーレ法律事務所

ラブホテルで幽霊よりもコワいものとは? 殺人、自殺……映画以上の事件が現実に

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Photo by Charlotte Marillet from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第10話(最終回) 一番コワいのは……】

 先月、新しく当ホテルに入ってきたイトウさんはこの道ン十年の大先輩です。歌舞伎町や鶯谷ほどではないですが、そこそこの激戦区にお勤めだったそうです。まあこの業界は従業員のメンツも流動的で(「定着率が悪い」ともいいますが)、いろんなホテルを渡り歩く人は珍しくありません。

 で、この道の大ベテランでも「新人さん」たちは、自己紹介とともに「自分がいた○○には超イジワルなオバハンがいて、気に入らないヤツを辞めさせている」とか「□□には幽霊が出る」とか、そんなお話をすることが多いです。イトウさんの場合、「前の勤務先の近くのホテル」に「強烈な幽霊が出る」とのことでした。

「建物自体は小ぎれいだから、AVの撮影なんかでも使ってたんだけど、カメラが壊れたり、女優さんが怖がって泣いたりするんだって。というのも、実は人殺しがあった『超有名物件』だったわけ。毎日前を通ってたから、気味が悪くてね」 

 イトウさんは(わりと)良識ある行動をとりそうな感じでしたが、「こういうのはニガテ」なのだそうで……。で、どうしようかと思っていた時に、お世話になった支配人さんが退職したので、同じタイミングでご自分も辞めたのだそうです。

 店名を聞いてググったら、まだありました。殺人事件は1988年ですが、91年には自殺者も出ているネットでは有名なホテルでした。霊っぽいのが映ってる動画もあります。

 「幽霊もコワいんだけど、圧倒的に人間の方がコワいでしょ。なんでラブホでわざわざ殺したり、自殺するかなと思って」とイトウさん。

 「そうやなあ。そういえば、京都でもベッドの下に死体があった事件があったわ」と関西出身のタカノさんが言い出しました。

「けっこう前やけど、『何かくっさいなあ』とみんなが思っとったら、マットの下にパンツ一枚の女性の死体があったんやて」
「気づきましょうよー!」

 みんなが言うと、「いやオレはそこで働いてへんし。マットがヘンな形になっとんのに、何日もその上でお客さんがな……」とタカノさん。うーん。気づかないもんなんですかねえ。

 一同、「ほんと、幽霊より人間の方がコワいね」という結論になりました。ちなみに、タランティーノ製作総指揮の映画『フォー・ルームス』に同じ設定がありますね。ホテルに家族と泊まっていた女の子が、お部屋で弟くんに「アンタの足がくさい」とずっと言ってるんですが、実はご遺体がベッドの下にあったという。

 検索したら映画は95年で、京都の事件は97年に起こっています。こちらのホテルはもうないようでした。

南無阿弥陀仏

 ラブホラーは今回で終了です。お読みいただきありがとうございました。R-ZONEでは、引き続きラブホで起こるちょっと笑えるお話を連載していますので、こちらもよろしくお願いします。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で清掃員の日常を連載中。

幽霊がいるラブホテルは○○の証拠!? お祓いしないほうがいい理由とは

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Photo by Karl Baron from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第9話 お祓い不要?】

「大塚ちゃんの勤めてるホテル、まずいんじゃないの? 幽霊出すぎ!」

 このコラムを読んでくださった、ある編集者さんから言われました。実は以前は大塚もそう思っていたのですが、他店さんから移ってきたスタッフたちによると、どこも似たような感じです。ラブホの清掃スタッフは、よくいえば人材の流動化が進んでいますが、悪く言えば定着率が悪く、他店さんの情報もたやすくゲットできるのです。

 当ホテルにも自称「イジメられて怒って辞めてきた」ベテランのカワカミさんがいます。職人さんタイプで、たしかにお世辞が言えない世渡りベタな感じですが、むしろ当ホテルでは優秀なスタッフです。

 ちょっと前ですが、従業員控室で「お祓いをどうするか」というお話になりました。

「だって、4階とかマジ怖いもん。ネットでうわさになる前にやったほうがいいよ」

 オッサンのくせにコワガリのヒグチさんが強調しますが、スズキ主任は反対です。

「バッカだなあ。怖い怖いと思ってるから怖いんだよ。だいたい24時間営業なのに、いつ呼ぶんだよ? 店を閉めてまでやることじゃねえし、お客さんいるのに神主や坊主を呼んだら、相当怪しいじゃねえか」

 さすが主任です。でも大塚が「なるほど。衣装だけなら『そういうコスプレかも』と思っていただけるかもですが、アノ時にお経とか聞こえてきちゃうとアレですもんね」と言ったら、「大塚が言うと何かヘンだなあ」と怒ってましたが。

 そんなやりとりを黙って聞いていたカワカミさんが、おもむろに「いや、幽霊が出るって、繁盛店の証拠なんですよ」と言い出しました。

「ヘタにお祓いなんかしちゃうと、かえって経営が悪化しますよ」
「ええっ!?」(一同)
「霊が集まってくるのは、人が集まっているからなんです。まさに千客万来ですよ」

 カワカミさんのシブい説得力にみんな納得です。

「すごい祟りとかがあったらダメだけど、そういうのがないのなら、そっとしておいたほうがいいです。大塚さん、霊で困ったことある?」
「えっ? そういえばないですね……。お掃除を終えてお部屋を出ようとしたら、肩を叩かれた気がして振り向くと、備品を置き忘れているのに気づいたことは何回かあります。それって今思うと……」
「いい霊じゃん!」

 みんなが声をそろえました。

「ですよね。あとオッサンの咳払いが聞こえた気がして、驚いて振り返ったら、冷蔵庫の下に歯ブラシの袋がちらっと見えたこともあります。慌てて拾いました」
「それはちょっと怖いな……」(一同)
「大塚さん、それはむしろいい霊ですよね。やっぱりお祓いはしないほうがいいですよ」

 ヒグチさんだけは納得できてないようでしたが、このカワカミさんのご意見通り「お祓いはナシ」ということになりました。

 ほんとは控室にお菓子とかお供えしたいんですけど、いやがるスタッフがいるので、やってません。ちなみに出退勤時には、心の中でごあいさつはしてます。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で清掃員の日常を連載中。

幽霊はどこのラブホテルにもいる!?  視える、視えないはレベルの違いらしい

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Photo by sotamann from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第8話 アレが視える頻度とレベル】

 突然ですが、「幽霊が視える」人にも、その「視え具合」にはレベルがあるようです。大塚は「まったく視えない」のですが、当店には「いつも視えているわけじゃないけど、たまに視えてしまう」スタッフが何人かいます。というか「いつも視えている」のはベテランのマキノさんくらいだと思います。そして、中堅のサワダさんは「たまに視えてしまう人」の1人です。たまに「3階のお部屋で窓越しに外を見ると落ちていく人」が視えるそうです。

「お部屋に入って窓の方を見ると、男の人が逆さまに落ちてくのがふっと目に入るのよねー。いつもじゃないけど」

 この霊はやはりマキノさんも視るそうで、サワダさんと一緒に「キモチ悪いわよねー」と怒っていました。

 いつだったか、たまたま控室でサワダさんと2人きりになった時に、サワダさんから真顔で言われました。

「これはマジなんだけど、あれは自殺の霊よ。自殺したら、ああやって、ずっと同じところで自殺し続けるのよ。だから、おおつかちゃんも絶対に自殺しちゃダメよ」

 霊そのものよりも、そういうサワダさんのほうが怖かったですね、いろんな意味で。南無阿弥陀仏……。

 視えちゃった時は、サワダさんは掃除中でも「あー、はいはい」と、視なかったことにして、いったんカーテンを閉めます。

「あれ? なんで今、カーテンなんか閉めてンすか?」

 事情を知らないバイトくんが疑問に思うのは当然ですが、彼が視える人だった場合は、開けたとたんに視てしまうことになります。そのバイトくんは、束ねたカーテンのところにその人がうずくまっているのを視たそうです。視えてしまったバイトくんは高確率で辞めちゃうのですが、サワダさんは、「生きてる人より死んでる人の方が多いんだから、しょうがないじゃないの」と涼しい顔。

「だいたいどこのラブホでもいるから、辞めたって意味ないわよ」

 こんなふうに「たまに視える」サワダさんに対して、副主任のアライさんは「ヤバいものは目に入らない体質」です。視えないのは霊だけじゃなくて、「家族旅行で泊まった旅館の入り口に飾ってあったヨロイが見えてなかったこともある」とか。

「帰りのクルマで、夫と娘が『あのヨロイ、古そうで怖かったよねえ。ぜったい何か憑いてたよね』って言うの。私は『え? ヨロイなんかあった?』って感じで。だって目に入らなかったのよ。そういうの、けっこうあるの。でも、客室の汚れはちゃんと見えてるから、大丈夫!」

 こんな時、大塚は笑って聞くしかないのですが、そういえば、テレビで大物タレントさんが「視えてしょうがないから、お願いして視えないようにしてもらっている」とおっしゃっていました。アライさんもそういう感じなのでしょうか。きっと守られているんですね。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で清掃員の日常を連載中。

怖いラブホテルの見分け方 アンティーク家具の部屋は選んではいけない!?

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Photo by Rina Pitucci from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第7話 アンティークにはご用心】

 皆さんは、どんなラブホがお好みですか? 一時期は1泊ン万円とかシティホテル並みのお値段のお部屋が話題になりましたが、最近は高級感よりもコンセプトを売りにするホテルが増えつつあり、中にはなんと忍者屋敷のようなお部屋もあるそうです。まあ当ホテルのベテラン衆によれば「バブル期には、室内にメリーゴーランドがあったり、電車や診療室仕様も珍しくなかった」そうですが(笑)。

 当ホテルは至って普通の仕様なのですが、スズキ主任は「メリーゴーランドなんかあったら気が散って、ソレどころじゃねえだろう」と居直ってました。まあ、それはそうとも言えますよね。

 とはいえ今年のリニューアルの際には、オーナーから「インテリアを、ちょっと変えようか」というお話が出たそうで、支配人と主任、マネジャーがアンティーク家具屋さんを見に行くというお話になりました。ところが、それを聞いたマキノさんが猛反対。

「アンティーク? ダメダメ。怖いもの」
「何が怖いんだよ?」

 ちょっとムッとするスズキ主任。「何がって言われるとアレですけど、古いお人形さんとか怖いですよね」と、大塚もワキから参入しました。

「そうだなー。人形はやめとくか」
「主任、そういう問題じゃないのよ。古いものは『何かが憑いてるか憑いてないか、わかんないのが怖い』のよ」

 マキノさんによると、知らずに「憑いている」家具を買うと、最悪の場合、火事になったりするのだとか。

「新聞にも出てた、だいぶ前のラブホの火事ね。知り合いが勤めてたんだけど、オーナーが古いもの好きでいろいろ集めてたんだって。絶対そのせいだって言ってたわ」

 マキノさんの話では、火事の被害はそれほどでもなく、営業を再開したそうですが、苦情が殺到して、結局オーナーさんが代わられたそうです。

「苦情ってどんな?」主任と声をそろえてしまいました。

「なんかね、夜中に廊下で誰かが大声で歌ってて、お客さんが『うるさいから文句言ってやろう』と思ってドアを開けたら誰もいないの。あれっと思うと、浴室から大きな笑い声が『ハッハ~』って一瞬だけ聞こえるんだって。そもそもそんな大声で歌ってたらスタッフだって気がつくはずなのに、スタッフは誰も聞いてないの。実は歌声も、お部屋の中だけで聞こえてたのよ」

「ウソくせえなあ」

 主任はバカにして面白がっていましたが、大塚は結構怖かったです。

「あと、お客様はベッドの中なのに、誰かがドアを開けて浴室へ行く気配が何度もするとかね。知り合いは『お人形がイタズラしてたと思う』って言ってたわ。掃除中も、監視されてるみたいなんだって」

 主任は信じてなさそうでしたが、当ホテルではアンティークの採用はナシになりました。アンティークが悪いわけじゃないんですよね。安全なものかどうか、見極めが難しいということらしいです。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で、清掃員の日常を連載中。

ラブホテルのリネン室に“いる”人の形の霊 デリヘル嬢が見た「新入りさん」とは

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Photo by Max Froumentin from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第6話 隣の浮遊霊】

 読者の皆様は、「お気に入りのラブホ」っておありでしょうか? 当ホテルにも「常連さん」はいらっしゃいます。

 まあほとんどが、プロというかデリバリーヘルスにお勤めのデリ嬢さんなのですが、フロントの美魔女たちとは顔なじみで、私たち清掃スタッフともごあいさつする仲です。

 で、いろんなデリ嬢さんがおられる中、やはり霊感がお強いというか「視える人」はいらっしゃいます。先日のこと、そんな中のお1人、マナさん(仮名)が美魔女のタナカさんに話しかけてきました。

「ねえねえ、最近、2階で何かあった?」

 「いえ、何も?」と答えたものの、美魔女も「視える人」なので、ピンときたそうです。

「何かお気に障ることありました? もしや『新入りさん』ですかねえ?」

 「新入りの霊」ってことです。そんな表現もどうなんだかですが。

「そうかあ。じゃあ、誰かお客さんについてきちゃっただけかもね。すぐにいなくなるよ」

 幽霊さんもいろいろで、その場所に恨みや未練があって、ずっといるタイプ(地縛霊)と、いろいろなところにいて、話を聞いてくれそうな人や好みの人についてくるタイプ(浮遊霊)がいるそうですね。マナさんによると、2階に新しく浮遊霊さんらしき霊がいらっしゃったとのこと。

「4階にいるのは、地縛霊っぽいよねー。いつもいるし。2階のはお線香でも焚いてあげればいいんじゃないの?」
「ところで、なんでわかったんです?」

 マナさんによると、お部屋の階でエレベーターを降りたら、人の形をしたベージュ色の影っぽいのが廊下に見えたのだそうです。

「まあ、それは見なかったことにしてお部屋に入ったの。で、そのあと隣のお部屋の音がすごく激しくなったから、お客さんと『こっちも負けていられないねえ』って笑っちゃったんだけど、出る時に見たらリネン室だったわ」

 それを聞いた大塚たちは涙目であります。だって、リネン室なんかしょっちゅう1人で行くんですよ。

「えー! 1人で入るのはもうムリっす! だいたい『激しい』ってなんなんですかああ」
「まあフロントでお線香でも焚いとくね。すぐにいなくなると思うよ」

 美魔女は涼しい顔でしたが、私は「ベージュ色の人」にバッタリ遭いたくないので、しばらくは戦々恐々の日々になります。ちなみに以前も書かせていただきましたが、美魔女によると「白っぽい人たちは前からよく通ってる」そうです。両者の関係って、どうなるんですかね。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で清掃員の日常を連載中。

ラブホテルのリネン室に“いる”人の形の霊 デリヘル嬢が見た「新入りさん」とは

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Photo by Max Froumentin from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第6話 隣の浮遊霊】

 読者の皆様は、「お気に入りのラブホ」っておありでしょうか? 当ホテルにも「常連さん」はいらっしゃいます。

 まあほとんどが、プロというかデリバリーヘルスにお勤めのデリ嬢さんなのですが、フロントの美魔女たちとは顔なじみで、私たち清掃スタッフともごあいさつする仲です。

 で、いろんなデリ嬢さんがおられる中、やはり霊感がお強いというか「視える人」はいらっしゃいます。先日のこと、そんな中のお1人、マナさん(仮名)が美魔女のタナカさんに話しかけてきました。

「ねえねえ、最近、2階で何かあった?」

 「いえ、何も?」と答えたものの、美魔女も「視える人」なので、ピンときたそうです。

「何かお気に障ることありました? もしや『新入りさん』ですかねえ?」

 「新入りの霊」ってことです。そんな表現もどうなんだかですが。

「そうかあ。じゃあ、誰かお客さんについてきちゃっただけかもね。すぐにいなくなるよ」

 幽霊さんもいろいろで、その場所に恨みや未練があって、ずっといるタイプ(地縛霊)と、いろいろなところにいて、話を聞いてくれそうな人や好みの人についてくるタイプ(浮遊霊)がいるそうですね。マナさんによると、2階に新しく浮遊霊さんらしき霊がいらっしゃったとのこと。

「4階にいるのは、地縛霊っぽいよねー。いつもいるし。2階のはお線香でも焚いてあげればいいんじゃないの?」
「ところで、なんでわかったんです?」

 マナさんによると、お部屋の階でエレベーターを降りたら、人の形をしたベージュ色の影っぽいのが廊下に見えたのだそうです。

「まあ、それは見なかったことにしてお部屋に入ったの。で、そのあと隣のお部屋の音がすごく激しくなったから、お客さんと『こっちも負けていられないねえ』って笑っちゃったんだけど、出る時に見たらリネン室だったわ」

 それを聞いた大塚たちは涙目であります。だって、リネン室なんかしょっちゅう1人で行くんですよ。

「えー! 1人で入るのはもうムリっす! だいたい『激しい』ってなんなんですかああ」
「まあフロントでお線香でも焚いとくね。すぐにいなくなると思うよ」

 美魔女は涼しい顔でしたが、私は「ベージュ色の人」にバッタリ遭いたくないので、しばらくは戦々恐々の日々になります。ちなみに以前も書かせていただきましたが、美魔女によると「白っぽい人たちは前からよく通ってる」そうです。両者の関係って、どうなるんですかね。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で清掃員の日常を連載中。

幽霊を馬鹿にすると痛い目に遭う!? ラブホテルスタッフの恐怖体験

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Photo by Norio NAKAYAMA from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第5話 祟り?】

 どの業界にも、イジワルな人っていますよね。当ホテルはのんびりしてる人が多いのですが、それでもイジワルというか感じ悪い人はいて、大抵すぐに辞めていきます。大学を中退してあちこちでバイトしてきたというイケダくんもそうでした。

 で。今回は3階のあるお部屋のお話。ラブホのお掃除でタイヘンなのは、備品の補充と浴室のお掃除です。意外かもしれませんが、危険物(汚物ですね)処理はけっこう慣れますし、いちいち「キャー! 汚い」とか言ってたらお仕事になりませんからね。

 そして、浴室のお掃除のなかでも結構タイヘンなのが、拭き上げです。結露を残さないようにスクイージーで拭き、専用の拭き上げタオルでキュキュッと拭きます。きれいにできた時は拍手したくなるくらいです。まあ天井などはタイヘンなので、若手の背の高い子になるべくお願いしています。

 でも、お部屋によっては、「見えない誰かさん」にイタズラされることもあります。それが3階にありました。お掃除を終えて最後にカギをかけようとしたら、浴室から「ぴちょん」と音が聞こえました。

 「でえええ? なんで水?」と慌てて飛んでくと、もちろん水滴は出てないし、拭き上げた浴槽や床タイルはピカピカです。「気のせいかな」と思って出ていこうとすると、また「ぴちょん」。スタッフもみんな同じ経験をしていて、「あの部屋、なんだろうね?」となっていました。

「あー、それって幽霊ですね、よくいますよ、フッフッフ」

 イケダくんは、いつもそういう感じで単に怖がる人をバカにしていました。

「幽霊とか軽々しく言わないでよ。怖がる人もいるのよ」

 マキノさんに叱られても、どこ吹く風。でも、そのイケダくんは今年のバレンタインデーを過ぎたあたりから、なぜか「非常階段にオンナがいる」と怯えるようになりました。若い女性が階段の脇にうずくまっていたり、踊り場に浮かんでいたりするのだそうです。

「そんなもん、いねーよ、バカ!」

 常にコワモテのタカノさんにくっついて移動するようになり、うざがられていましたが、ケガを理由に辞めると連絡がありました。

 3月の雨の夕方、イケダくんは非常階段の2階から1階まで落ちてしまいました。幸い、骨折はしてなかったそうですが、「3階の踊り場に女性がいて、こっちに来たので、逃げようとして滑った」そうです。

 ちなみに、イケダくんが辞めたあとは、なぜか「ぴちょん」が消えました。どうやらイケダくんが持ってってくれたようです。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で清掃員の日常を連載中。


ホテルの部屋の絵の裏のお札は誰が貼ってる? ラブホスタッフが語る都市伝説の真相

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Photo by Fumitake Taniguchi from Flickr

 ラブホテルの清掃員をしている大塚が体験した&同僚から聞いたコワーいラブホ怪談をご紹介します。

【第3話】壁の顔

 ラブホも今やクールジャパンの代表となり、あちこちでリニューアルがされています。ちょっと前のことですが、当ホテルにも業者さんがおいでになり、リニューアル前のお部屋の撮影をしていかれました。壁など室内の傷み具合を見たり、デザイン提案の参考にしたりするものですね。

 業者さんがお帰りになり、夜になって従業員控室でごはんを食べていた時のこと。

「撮影に立ち会ったら、またお客さんが額の裏にお札を貼ってた。キモチ悪いからカンベンしてほしいよなあ。明日、神社に持ってくわ」

 スズキ主任がカップ麺にお湯を入れながら、ぶつぶつ言ってます。主任によると、ホテルや旅館の額や掛け軸の裏にお札が貼ってあるのは、「店側がやってる場合もあるだろうけど、お客さんのほうが多い気がする」そうです。ちなみに「ベッドの裏にお札がびっしり」とかは都市伝説ですよー。大塚も見たことありません。

「だって、お客さんに見つけられたら、店は困るもん」(スズキ主任)
「なるほど。そうですよねー」(大塚)
「だいたい、今は会社形式で、オーナーと現場が違うからね。個人経営なら、お札を毎年取り替えるとかもアリだったんじゃないかしら」(マキノさん)

 ベテランのマキノさん、さすがの推理(?)です。ラブホ業界は定着率が悪く、辞めた人たちが前のお店の悪口を言うのはフツーです。お店ぐるみでお札を貼ったり替えたりしてたら、すぐに言いふらされます。

「そうだな、昔は迷信深いババアのオーナーとかがやってたかもな。今はないだろうなあ」

 スズキ主任はそこまで言うと、「ナイショにしとけよ」という目でマキノさんと大塚を見ました。

「204号室、壁を写そうとしたら、デジカメの『顔認識』がぐるぐるしてた。偶然かなと思ったけど、何回やっても同じだった」(スズキ主任)
「ええっ! 壁に顔があるってことすか!?」(大塚)
「そう。さっさとシャッター押したけど、タイミング次第では、写っちゃいけない顔とか写ってたかも」(スズキ主任)
「いやあねえ。あの部屋、たしかにキモチ悪いのよね。やっぱり『4』がつく部屋はダメね」(マキノさん)
「業者も『おかしいですね』とか言ってたけど、実は相当ビビってたと思う」(スズキ主任)

 お札を貼ったのは、「壁の顔が視えた」お客様なんでしょうか。つか、そんな時のためにお札を持ち歩かれているとしたら、それもコワいんですけど。

大塚(おおつか)
都内某所のラブホで働く現役清掃員。R-ZONEと月刊誌「週刊実話ザ・タブー」(日本ジャーナル出版)で清掃員の日常を連載中。