俺たちの『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』が帰って来た! 放送前にチェックしておきたい“神回”

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ニッポン放送『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』番組サイトより
 私、名もなき若手芸人、カカロニ菅谷が好きなラジオについて書かせていただくこの「ラジオ神回列伝」。今回は、ついに僕の一番好きな番組『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)について書かせていただきます。 『くりぃむしちゅーのANN』は、2005年7月から08年12月にかけてニッポン放送で放送されていた、カルト的人気を誇るラジオ界の伝説的番組です。  その人気は番組終了後もとどまることを知らず、いまだに一番好きなラジオ番組に同番組を挙げるファンが多く、当時リアルタイムでリスナーでなかった人でさえ、評判を耳にしてネット上でラジオ音源を探して第1回から聴くほどの人気ぶり。まさに、カリスマ的番組だったのです。  そんな番組が、昨年6月に約7年ぶりに復活し、同じく昨年12月には再度特番として生放送。多くのリスナーに7年前にタイムスリップしたかのような感動と笑いを与えてくれました。  そして、5月29日深夜25時から3度目の復活が決まり、今回はこの放送をより楽しむために、知っておくべき同番組の過去の神回を網羅していきます。  まずおすすめしたいのは、06年5月30日放送の「上田の記憶力チェック」の回、その翌週の6月6日放送の「済々黌高校(せいせいこうこうこう)ラグビー部祭り」の回。リスナーには言わずと知れた大人気回です。  同番組の魅力といえば、2人と同じ部活の友達になったかのような感覚になれるトークでしょう。コンビ仲のよさはもちろん、身内ネタの多さが部室のような雰囲気を作るのですが、この回を聴いておけば、かなり多くのネタをカバーできるはずです。  有田さんが上田さんの記憶力をチェックするという名目で、高校時代の友人や先生に関するクイズを出し、上田さんがそれに答え、そこから話が広がっていく「上田の記憶力チェック」の回。高校時代のエピソードは圧倒的なトーク技術も相まって、どれもバカバカしくて、楽しそうで、聴いているだけで2人と思い出を共有しているような錯覚を起こしてしまう、そんな放送です。  あまりの反響に、翌6月6日の放送はSPウィークであったにもかかわらず、放送予定を変更し、2人が通っていた熊本の済々黌高校での思い出話を「済々黌高校ラグビー部祭り」と題し放送時間丸々話したほど。こちらの回にグッときた人は、高校卒業後、下積み時代から若手時代のエピソードがたくさん語られる、06年7月4日の放送も聴いてみてください。  そして次の神回は迷いに迷いましたが、08年11月4日放送の「心に一杯のミルクティーを」の回をご紹介。  この神回は、あまりの身内ネタの多い放送を憂えた有田さんが、もっとリスナーと向き合った放送をしたいと言い出したことに端を発します。  というのも、とある13歳の女の子のリスナーから真面目な相談が届いたのです。もっとこういう質問に答える「心に一杯のミルクティーを くりぃむしちゅーCAFÉ」的な放送にしたいという有田さん。対する上田さんは、いまいち腑に落ちていない様子。するとリスナーから次々質問や悩み相談が届きます。しかし、その内容は「上田さんはイチゴが好きですか?」と、全く意に介さないもの。  吹き出してしまう上田さんに有田さんは、真剣に向き合ってくださいと注意します。渋々真面目に質問に答える上田さんですが、質問は次第に中身のないものに。採用されるリスナーのラジオネームも「おなろー」「チンカスばぁちゃん」果ては「あの子としてからチンコが痒い」と下品なものが並びます。それでも有田さんはあくまでリスナーの味方につき、悩み相談を続けます。  最終的に上田さんが振り回されてしまう、いつもの流れに。2時間の放送で、メールを採用するスタッフ陣、リスナー、そしてくりぃむしちゅーの2人が一体となって生放送とは思えないくらい、すべてが面白く転がった、まるで作品のような神回でした。  そんな数々の神回を生み出したくりぃむしちゅー。5月29日の生放送では重大発表があるそうなので、放送当時のリスナーも後追いのリスナーも、そうでない方もお聴き逃しなく! (文=菅谷直宏[カカロニ])

ラッパー、文化人にアイドル……! 土曜深夜のお楽しみ!「オールナイトニッポンR」の魅力を徹底解明!

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ニッポン放送「オールナイトニッポンR」番組サイトより
 私、ラジオ好き若手芸人のカカロニの菅谷が毎月書いているラジオ神回列伝も、早いもので8回目。この8カ月、売れる気配ゼロ。そんな僕ですが、とても興奮するラジオ番組が最近ありました。  3月25日深夜、養成所時代の同期で、現在はケイダッシュステージに所属するお笑いコンビ、フレンチぶるが「オールナイトニッポンR」(ニッポン放送)の枠で放送を担当したのです。  昨年の大晦日深夜に放送された『三四郎のオールナイトニッポン初笑いスペシャル』で、一番“ハネた”ご褒美として番組パーソナリティ権を担当したフレンチぶる。 『フレンチぶるのオールナイトニッポンR』は、2人が得意とするボーイズラブをテーマにしたコントを皮切りに、魅力が凝縮された放送でした。ツッコミの大西翔は全く緊張しなかったという強心臓ぶりを発揮し、加藤ミリヤファンを公言するボケの加瀬部駿介との軽快なトークを展開。リスナーをどんどん巻き込んで話がおかしな方向に展開していく様、また2人がリスナーと共にそれを楽しんでいる120分は、いつかレギュラー放送になる日を十分期待させるものでした。  というわけで、今回はオールナイトニッポン単発回「オールナイトニッポンR」枠の魅力について紹介させていただきます。同時間帯の裏番組であるTBSラジオ「JUNK」枠が同じパーソナリティの長寿番組で人気を得ているのに対し、この門戸の広さが魅力です。  番組宣伝の一環、お試し、ご褒美などさまざまな理由で、芸人、俳優、アーティスト、果てはテレビ東京プロデューサーの佐久間宣行さんまで、多くの方々が担当してきた実験的な番組枠。特に若手芸人に関しては、単発放送を経てレギュラーへ昇格するパターンがとても多く、それぞれが自分たちの色を120分で押し出します。また、先物買いをしたようなお得感のある放送と言えるかもしれません。  最近では、ラッパーのR-指定さんとDJ松永さんのユニット『Creepy NutsのオールナイトニッポンR』が反響を呼びました。日本屈指のラッパーでありながらイケイケのノリが苦手なR指定さんの口からは、ラッパーとは思えない発言が飛び出し、自ら童貞であることを公言するDJ松永さんは「あ、これ本当に童貞だな。そんでラジオばっか聴いてたんだろうな」とすぐわかるほどの口調、論調。全てに嚙みついていく様は、ラジオパーソナリティとして人気を誇る、南海キャンディーズの山里亮太さんや伊集院光さんのような“怖いもの知らず”感もあり、少し懐かしさすら感じる放送でした。 『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)で、その“ディスりっぷり”が注目されているラッパーという立場であるゆえに、自由度の高い放送でした。Creepy Nutsのキャラクターと実際のギャップのように、こんな人だったんだと発見があるのもポイント。よく知らないパーソナリティでも、一度聴いてみると好きになるかもしれませんね。  また、レギュラーパーソナリティのお休みなどで、たびたび放送される代打単発回。こちらもラジオリスナーとして語っておきたい神回があります。2006年1月にくりぃむしちゅーさんが一週休んだ代役として放送された単発回『レイザーラモンHGのオールナイトニッポン』です。  ハードゲイキャラで大ブレークのHGさんと、HGさんに便乗したパクリのキャラ、RG(リアルゲイ)で極稀にテレビに出ていたRGさんという関係性だった当時のレイザーラモンさん。  当然のようにHGさんが一人トークをしていると、RGさんが登場します。お約束の、RGさんがHGさんをパクっているやり取りを終えると、そこからは仲がよさそうに、学生時代や若手時代のエピソードトークが繰り広げられます。  当時“キャラもの”としてテレビに出ており、ラジオでなければ聴けることがなかったフリートークは、とても貴重でした。若手時代、偉い人に怒られた2人は、HGさんがそのとき食べていた鉄板焼き屋の鉄板に頭をつけて謝罪。学生プロレス仕込みのリアクションを見せると、偉い人をさらに怒らせてしまいます。そこで、「そういうことか!」と早合点したRGさんは、鉄板に乗っかり土下座をしたなど、強烈なエピソードトークが次々に飛び出しました。  どのエピソードも面白く、当時「一発屋と、その相方」という認識が強かったレイザーラモンの2人の本当の魅力と実力を知ることができる回でした。  芸人はもちろん、アイドル、文化人、作家、ラッパーなどと魅力的な人たちが彩る土曜の深夜。皆さんも神回の先物買いをしてみてはいかがでしょうか。 (文=菅谷直宏[カカロニ])

ラッパー、文化人にアイドル……! 土曜深夜のお楽しみ!「オールナイトニッポンR」の魅力を徹底解明!

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ニッポン放送「オールナイトニッポンR」番組サイトより
 私、ラジオ好き若手芸人のカカロニの菅谷が毎月書いているラジオ神回列伝も、早いもので8回目。この8カ月、売れる気配ゼロ。そんな僕ですが、とても興奮するラジオ番組が最近ありました。  3月25日深夜、養成所時代の同期で、現在はケイダッシュステージに所属するお笑いコンビ、フレンチぶるが「オールナイトニッポンR」(ニッポン放送)の枠で放送を担当したのです。  昨年の大晦日深夜に放送された『三四郎のオールナイトニッポン初笑いスペシャル』で、一番“ハネた”ご褒美として番組パーソナリティ権を担当したフレンチぶる。 『フレンチぶるのオールナイトニッポンR』は、2人が得意とするボーイズラブをテーマにしたコントを皮切りに、魅力が凝縮された放送でした。ツッコミの大西翔は全く緊張しなかったという強心臓ぶりを発揮し、加藤ミリヤファンを公言するボケの加瀬部駿介との軽快なトークを展開。リスナーをどんどん巻き込んで話がおかしな方向に展開していく様、また2人がリスナーと共にそれを楽しんでいる120分は、いつかレギュラー放送になる日を十分期待させるものでした。  というわけで、今回はオールナイトニッポン単発回「オールナイトニッポンR」枠の魅力について紹介させていただきます。同時間帯の裏番組であるTBSラジオ「JUNK」枠が同じパーソナリティの長寿番組で人気を得ているのに対し、この門戸の広さが魅力です。  番組宣伝の一環、お試し、ご褒美などさまざまな理由で、芸人、俳優、アーティスト、果てはテレビ東京プロデューサーの佐久間宣行さんまで、多くの方々が担当してきた実験的な番組枠。特に若手芸人に関しては、単発放送を経てレギュラーへ昇格するパターンがとても多く、それぞれが自分たちの色を120分で押し出します。また、先物買いをしたようなお得感のある放送と言えるかもしれません。  最近では、ラッパーのR-指定さんとDJ松永さんのユニット『Creepy NutsのオールナイトニッポンR』が反響を呼びました。日本屈指のラッパーでありながらイケイケのノリが苦手なR指定さんの口からは、ラッパーとは思えない発言が飛び出し、自ら童貞であることを公言するDJ松永さんは「あ、これ本当に童貞だな。そんでラジオばっか聴いてたんだろうな」とすぐわかるほどの口調、論調。全てに嚙みついていく様は、ラジオパーソナリティとして人気を誇る、南海キャンディーズの山里亮太さんや伊集院光さんのような“怖いもの知らず”感もあり、少し懐かしさすら感じる放送でした。 『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)で、その“ディスりっぷり”が注目されているラッパーという立場であるゆえに、自由度の高い放送でした。Creepy Nutsのキャラクターと実際のギャップのように、こんな人だったんだと発見があるのもポイント。よく知らないパーソナリティでも、一度聴いてみると好きになるかもしれませんね。  また、レギュラーパーソナリティのお休みなどで、たびたび放送される代打単発回。こちらもラジオリスナーとして語っておきたい神回があります。2006年1月にくりぃむしちゅーさんが一週休んだ代役として放送された単発回『レイザーラモンHGのオールナイトニッポン』です。  ハードゲイキャラで大ブレークのHGさんと、HGさんに便乗したパクリのキャラ、RG(リアルゲイ)で極稀にテレビに出ていたRGさんという関係性だった当時のレイザーラモンさん。  当然のようにHGさんが一人トークをしていると、RGさんが登場します。お約束の、RGさんがHGさんをパクっているやり取りを終えると、そこからは仲がよさそうに、学生時代や若手時代のエピソードトークが繰り広げられます。  当時“キャラもの”としてテレビに出ており、ラジオでなければ聴けることがなかったフリートークは、とても貴重でした。若手時代、偉い人に怒られた2人は、HGさんがそのとき食べていた鉄板焼き屋の鉄板に頭をつけて謝罪。学生プロレス仕込みのリアクションを見せると、偉い人をさらに怒らせてしまいます。そこで、「そういうことか!」と早合点したRGさんは、鉄板に乗っかり土下座をしたなど、強烈なエピソードトークが次々に飛び出しました。  どのエピソードも面白く、当時「一発屋と、その相方」という認識が強かったレイザーラモンの2人の本当の魅力と実力を知ることができる回でした。  芸人はもちろん、アイドル、文化人、作家、ラッパーなどと魅力的な人たちが彩る土曜の深夜。皆さんも神回の先物買いをしてみてはいかがでしょうか。 (文=菅谷直宏[カカロニ])

極楽とんぼ・加藤浩次と山本圭壱は“約束”を果たす! およそ7年ぶりの『吠え魂』が復活できたワケ

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TBSラジオ公式サイトより
 無名の若手芸人である僕、カカロニ菅谷が毎月、深夜ラジオの神回を紹介する「ラジオ神回列伝」も、早いもので7回目になります。  先日、『ラフターナイト』(TBSラジオ)に出場したのですが、オンエアを勝ち取ることができず……。そんな僕は、今月もただのラジオファンとして過ごしています。深夜ラジオリスナーには、レギュラー放送は終わったものの“終わってない番組”が2つあります。 『アンタッチャブルのシカゴマンゴ』(TBSラジオ)と『極楽とんぼの吠え魂』(TBSラジオ)です。どちらも、訳あって番組の放送最終回にはコンビの片方しかスタジオにおらず、いつか2人で本当の最終回をやるとリスナーに約束した番組です。  そのうちのひとつ。『極楽とんぼの吠え魂』(TBSラジオ)は2000年10月から06年7月まで放送していました。  その後、加藤浩次さんのみで07年4月から「JUNK2」枠(05年4月5日~08年9月25日。月曜から金曜の27時~28時)で『加藤浩次の吠え魂』(同)を放送開始。08年10月からは、極楽とんぼさんに代わりその枠を担当していた、おぎやはぎさんから、枠をお返ししたいとの進言があり、金曜JUNKに戻る形になりました。加藤さんとおぎやはぎさんは、旧知の仲であることは有名な話ですね。  しかし10年4月、放送中に山本さんが帰ってくるという願いは叶わず、いつか極楽とんぼの2人揃って最終回をするという“約束”を残して番組は終了しました。 そして、それからおよそ7年の月日が流れ、先月19日の日曜日深夜。『極楽とんぼの吠え魂』は、約束どおり2人揃って終わることができました。  過去にこのコラムで極楽とんぼさんの記事を書いた際、過去の山本さんの事件を許せない方々から批判的なコメントを複数いただきましたが、武闘派リスナー(番組リスナーの総称)の端くれとして、また、極楽とんぼさんの大ファンとして、いてもたってもいられなくなったのでペンを取らせていただきます。  ラジオでの極楽とんぼさんは、今では絶滅したのではないかと思えるくらいの“泥臭いコンビ“でした。いつも喧嘩をしていました。加藤さんは後に、『スッキリ!』(日本テレビ系)で朝の顔になるなんて想像できないくらい狂犬ぶり。山本さんは調子ノリで、往生際が悪く、誰よりも負け様の面白い人でした。  先の最終回でも、開始から30分ほど加藤さんが説教をし、山本さんは申し訳なさそうな遠慮がちな放送を経て、山本さんがついに怒りの反論をすると、加藤さんは「それだよ。そこでいってでしょ、俺に」と、その姿こそが極楽とんぼだとするリスナーの気持ちを代弁するような一言。そこから11年前の『極楽とんぼの吠え魂』放送当時にタイムスリップしたかのように、ふざけだした山本さん。  加藤さんが説教中に言った、渋谷のモヤイ像がなくなったという勘違い発言をリスナーから指摘されると、鬼の首を取ったように山本さんは責め立てます。「おまえ、当たり前じゃねぇからな! この状況! 当たり前じゃねぇからな!」と、加藤さんが『めちゃ×2イケてるッ! 極楽とんぼ復活SP』(フジテレビ系)で説教中に言った感動セリフをそっくりそのまま言う“お前がそこいじるなワード”で爆笑がスタジオを包みます。スタジオに響く、笑い声と2人のケンカは懐かしくもあり、むしろ仕事に格差がついた分、昔より面白いのではないかと思うほど。また番組後半では、レギュラー時代の名物ゲストであり、山本軍団の一員である「いてもたっても遠藤さん」(ココリコ遠藤章造)が飛び入りゲストで現れ、大いに番組を盛り上げていました。  そんな2人の復活にはレギュラー放送時のディレクターであり、現在はJUNK統括プロデューサーまで出世した宮嵜守史さんをはじめ、「また極楽とんぼを見たい」と、二人を応援するたくさんの方の協力があったのは間違いありません。  なぜこうまでして、みんなが復活させたがるのか。ゲストで出演した遠藤さんや、おぎやはぎさん。ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんなど口をそろえて言うのは“二人が面白いから”なんです。我々芸人にとっては、またテレビやラジオを作る人間にとっても、かもしれませんが、面白いは正義なんです。  昨年の『めちゃ×2イケてるッ! 極楽とんぼ復活SP』は大きな反響を呼び、そこから極楽とんぼさんは全国ツアーという形で活動を再開しましたが、めちゃイケスタッフの英断も「あの面白い極楽とんぼを見たい」からだと思うんです。  もちろん、山本さんを快く思わない人も世の中には沢山いると思うんですが、ラジオの向こうにいる「極楽とんぼが面白いから、また見たい、聴きたい」という人たちを笑わせる方向に進んでもいいのかなと芸人として、僕は思います。番組の最後に加藤さんが言った「次に進めます。僕ら」には、そういう意味があったのかもしれません。  極楽とんぼさんの“次”。また全国ツアーをやってくれるのか、それとも何か予想だにしないことが起こるのか、どちらにしても楽しみでなりません。 (文=菅谷直弘[カカロニ])

極楽とんぼ・加藤浩次と山本圭壱は“約束”を果たす! およそ7年ぶりの『吠え魂』が復活できたワケ

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TBSラジオ公式サイトより
 無名の若手芸人である僕、カカロニ菅谷が毎月、深夜ラジオの神回を紹介する「ラジオ神回列伝」も、早いもので7回目になります。  先日、『ラフターナイト』(TBSラジオ)に出場したのですが、オンエアを勝ち取ることができず……。そんな僕は、今月もただのラジオファンとして過ごしています。深夜ラジオリスナーには、レギュラー放送は終わったものの“終わってない番組”が2つあります。 『アンタッチャブルのシカゴマンゴ』(TBSラジオ)と『極楽とんぼの吠え魂』(TBSラジオ)です。どちらも、訳あって番組の放送最終回にはコンビの片方しかスタジオにおらず、いつか2人で本当の最終回をやるとリスナーに約束した番組です。  そのうちのひとつ。『極楽とんぼの吠え魂』(TBSラジオ)は2000年10月から06年7月まで放送していました。  その後、加藤浩次さんのみで07年4月から「JUNK2」枠(05年4月5日~08年9月25日。月曜から金曜の27時~28時)で『加藤浩次の吠え魂』(同)を放送開始。08年10月からは、極楽とんぼさんに代わりその枠を担当していた、おぎやはぎさんから、枠をお返ししたいとの進言があり、金曜JUNKに戻る形になりました。加藤さんとおぎやはぎさんは、旧知の仲であることは有名な話ですね。  しかし10年4月、放送中に山本さんが帰ってくるという願いは叶わず、いつか極楽とんぼの2人揃って最終回をするという“約束”を残して番組は終了しました。 そして、それからおよそ7年の月日が流れ、先月19日の日曜日深夜。『極楽とんぼの吠え魂』は、約束どおり2人揃って終わることができました。  過去にこのコラムで極楽とんぼさんの記事を書いた際、過去の山本さんの事件を許せない方々から批判的なコメントを複数いただきましたが、武闘派リスナー(番組リスナーの総称)の端くれとして、また、極楽とんぼさんの大ファンとして、いてもたってもいられなくなったのでペンを取らせていただきます。  ラジオでの極楽とんぼさんは、今では絶滅したのではないかと思えるくらいの“泥臭いコンビ“でした。いつも喧嘩をしていました。加藤さんは後に、『スッキリ!』(日本テレビ系)で朝の顔になるなんて想像できないくらい狂犬ぶり。山本さんは調子ノリで、往生際が悪く、誰よりも負け様の面白い人でした。  先の最終回でも、開始から30分ほど加藤さんが説教をし、山本さんは申し訳なさそうな遠慮がちな放送を経て、山本さんがついに怒りの反論をすると、加藤さんは「それだよ。そこでいってでしょ、俺に」と、その姿こそが極楽とんぼだとするリスナーの気持ちを代弁するような一言。そこから11年前の『極楽とんぼの吠え魂』放送当時にタイムスリップしたかのように、ふざけだした山本さん。  加藤さんが説教中に言った、渋谷のモヤイ像がなくなったという勘違い発言をリスナーから指摘されると、鬼の首を取ったように山本さんは責め立てます。「おまえ、当たり前じゃねぇからな! この状況! 当たり前じゃねぇからな!」と、加藤さんが『めちゃ×2イケてるッ! 極楽とんぼ復活SP』(フジテレビ系)で説教中に言った感動セリフをそっくりそのまま言う“お前がそこいじるなワード”で爆笑がスタジオを包みます。スタジオに響く、笑い声と2人のケンカは懐かしくもあり、むしろ仕事に格差がついた分、昔より面白いのではないかと思うほど。また番組後半では、レギュラー時代の名物ゲストであり、山本軍団の一員である「いてもたっても遠藤さん」(ココリコ遠藤章造)が飛び入りゲストで現れ、大いに番組を盛り上げていました。  そんな2人の復活にはレギュラー放送時のディレクターであり、現在はJUNK統括プロデューサーまで出世した宮嵜守史さんをはじめ、「また極楽とんぼを見たい」と、二人を応援するたくさんの方の協力があったのは間違いありません。  なぜこうまでして、みんなが復活させたがるのか。ゲストで出演した遠藤さんや、おぎやはぎさん。ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんなど口をそろえて言うのは“二人が面白いから”なんです。我々芸人にとっては、またテレビやラジオを作る人間にとっても、かもしれませんが、面白いは正義なんです。  昨年の『めちゃ×2イケてるッ! 極楽とんぼ復活SP』は大きな反響を呼び、そこから極楽とんぼさんは全国ツアーという形で活動を再開しましたが、めちゃイケスタッフの英断も「あの面白い極楽とんぼを見たい」からだと思うんです。  もちろん、山本さんを快く思わない人も世の中には沢山いると思うんですが、ラジオの向こうにいる「極楽とんぼが面白いから、また見たい、聴きたい」という人たちを笑わせる方向に進んでもいいのかなと芸人として、僕は思います。番組の最後に加藤さんが言った「次に進めます。僕ら」には、そういう意味があったのかもしれません。  極楽とんぼさんの“次”。また全国ツアーをやってくれるのか、それとも何か予想だにしないことが起こるのか、どちらにしても楽しみでなりません。 (文=菅谷直弘[カカロニ])

福山雅治から星野源へ「TENGA」のバトン!? 死地を乗り越えた男の“エロ”とは『星野源のオールナイトニッポン』

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ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』番組サイトより
 ニッポン放送の深夜には、エロくてセクシーな男がよく似合う。そんなイメージがあるのは15年間、土曜の深夜を担当した福山雅治さんの影響でしょうか?  そのセクシーな声でエロトークを繰り広げる『福山雅治のオールナイトニッポン サタデーナイトスペシャル・魂のラジオ』(ニッポン放送)には、男女問わず多くのヘビーリスナーがいました。僕の記憶が正しければ、おそらく深夜ラジオで最初に自慰グッズ「TENGA」の存在に触れたのは、どの芸人でもなく福山さんだったはず。僕が中学生のころ、布団の中で悶々としていた記憶があるので2005年でしょうか?  そんな純朴だった僕も「ラジオで福山雅治が言っていたんだけど……」と、枕詞をつけて女の子にエロい質問をすると回答率が上がるという、テクニックを使うようになった16年3月に始まったのが『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)です。  放送開始以来、一貫して月曜深夜に下ネタとエロトーク、自他ともに認めるくだらない話題を投下し続ける星野源さんですが、昨年は大ブレイクしました。一昨年暮れにリリースの4枚目のアルバム『YELLOW DANCER』(ビクターエンタテイント)はロングセラーの大ヒットを遂げ、主演を務めた連ドラ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)は「恋ダンス」とともに一大社会現象になりました。  そんなドラマや楽曲から抱きがちな“草食系男子”のイメージを嫌う星野源さんが、その先入観をぶち壊すために……とかでは全くなく、この人、素で下ネタが好きなんでしょう。飾らない自然体の星野源さんと、落ち着いた声のトーンのおかげで全く下品に聴こえない放送が同番組の大きな魅力。リスナーから性体験の話とか募集しているんですけど。  星野源さんの人柄も相まって、番組には童貞丸出しのくだらないメールや、今や都市伝説と化した甘酸っぱいラジオ越しの告白、どエロい女性からのどエロいメールをはじめ、さまざまなリスナーから多くのメールが送られてきます。  なかでも、今回紹介するケンドーコバヤシさんをゲストに迎えた2016年6月13日深夜放送回は、星野さんがパーソナリティだからこそのエロとバカバカしさが合わさった神回でした。  番組冒頭から、2種類のいい声で繰り広げられるトークは、共通の友人であるバナナマンの日村さんの話題から始まります。星野さんは、毎年『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBS)に出演するくらいの仲なのです。この日の放送で流れた「SUN」は、日村さんに贈ったバースデーソングを基に制作されたほど。  そんな話題から始まったトークは、ものの2分ほどでエロトークに。ケンドーコバヤシさんのAV女優に対する感謝や、男優を救う基金を設立したいという話題で盛り上がり、そのままこの日のメインコーナー「A-1グランプリ」になだれ込みます。 「A-1」の「A」とは喘ぎ声のA。リスナーから喘ぎ声を収集するというコーナーです。とはいっても、もちろんガチのものではなく、どことなく喘ぎ声に聴こえる、どこかエロく聴こえる音源を募集しているので、かわいらしい女の子の声だけではなく、男性からのバカバカしい音源も数多く送られてくる、番組きっての人気コーナー。  この日も、コンバースのスニーカーを履けない女の子の「ん……んん……きつくて入らないよ……」という喘ぎ声に、おじさん2人が大興奮。電波の向こうのリスナーも、おそらく男女問わず大興奮。  星野さんがパーソナリティということで、女性からの投稿が多いのもほかのラジオと一線を画しているところです。  放送終盤には重大発表として、番組とTENGAのコラボレーションが発表されました。本人たちも自覚は全くないでしょうが、ドスケベでセクシーなラジオ界の先輩、福山雅治さんから、TENGAのバトンが星野源さんに渡った瞬間でした。  テレビのイメージとはかけ離れた、初めて聴いたら思わず引いてしまうかもしれない神回は、星野さんが弾き語りで歌う「スーダラ節」で締めくくられました。  星野さんは、12年にくも膜下出血で活動を休止。翌年春には、驚異のスピード復帰を果たしますが、治療に専念するために再度活動を休止します。一度つかみかけた武道館でのワンマンライブも中止になりました。  退院後、星野さんの携帯には、バナナマン日村さんからの「心配です。返信は無用です」と留守電が入っていたそうです。14年2月、一度消えた武道館のステージに立った時、星野さんはどんなことを思ったのでしょうか。  スーダラ節の「わかっちゃいるけど、やめらない」を歌い上げる、死地を乗り越えた星野さんの目は、きっと明るい未来を見ているはず。 (文=菅谷直弘[カカロニ])

福山雅治から星野源へ「TENGA」のバトン!? 死地を乗り越えた男の“エロ”とは『星野源のオールナイトニッポン』

福山雅治から星野源へ「TENGA」のバトン!? 死地を乗り越えた男のエロとは『星野源のオールナイトニッポン』の画像1
ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』番組サイトより
 ニッポン放送の深夜には、エロくてセクシーな男がよく似合う。そんなイメージがあるのは15年間、土曜の深夜を担当した福山雅治さんの影響でしょうか?  そのセクシーな声でエロトークを繰り広げる『福山雅治のオールナイトニッポン サタデーナイトスペシャル・魂のラジオ』(ニッポン放送)には、男女問わず多くのヘビーリスナーがいました。僕の記憶が正しければ、おそらく深夜ラジオで最初に自慰グッズ「TENGA」の存在に触れたのは、どの芸人でもなく福山さんだったはず。僕が中学生のころ、布団の中で悶々としていた記憶があるので2005年でしょうか?  そんな純朴だった僕も「ラジオで福山雅治が言っていたんだけど……」と、枕詞をつけて女の子にエロい質問をすると回答率が上がるという、テクニックを使うようになった16年3月に始まったのが『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)です。  放送開始以来、一貫して月曜深夜に下ネタとエロトーク、自他ともに認めるくだらない話題を投下し続ける星野源さんですが、昨年は大ブレイクしました。一昨年暮れにリリースの4枚目のアルバム『YELLOW DANCER』(ビクターエンタテイント)はロングセラーの大ヒットを遂げ、主演を務めた連ドラ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)は「恋ダンス」とともに一大社会現象になりました。  そんなドラマや楽曲から抱きがちな“草食系男子”のイメージを嫌う星野源さんが、その先入観をぶち壊すために……とかでは全くなく、この人、素で下ネタが好きなんでしょう。飾らない自然体の星野源さんと、落ち着いた声のトーンのおかげで全く下品に聴こえない放送が同番組の大きな魅力。リスナーから性体験の話とか募集しているんですけど。  星野源さんの人柄も相まって、番組には童貞丸出しのくだらないメールや、今や都市伝説と化した甘酸っぱいラジオ越しの告白、どエロい女性からのどエロいメールをはじめ、さまざまなリスナーから多くのメールが送られてきます。  なかでも、今回紹介するケンドーコバヤシさんをゲストに迎えた2016年6月13日深夜放送回は、星野さんがパーソナリティだからこそのエロとバカバカしさが合わさった神回でした。  番組冒頭から、2種類のいい声で繰り広げられるトークは、共通の友人であるバナナマンの日村さんの話題から始まります。星野さんは、毎年『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBS)に出演するくらいの仲なのです。この日の放送で流れた「SUN」は、日村さんに贈ったバースデーソングを基に制作されたほど。  そんな話題から始まったトークは、ものの2分ほどでエロトークに。ケンドーコバヤシさんのAV女優に対する感謝や、男優を救う基金を設立したいという話題で盛り上がり、そのままこの日のメインコーナー「A-1グランプリ」になだれ込みます。 「A-1」の「A」とは喘ぎ声のA。リスナーから喘ぎ声を収集するというコーナーです。とはいっても、もちろんガチのものではなく、どことなく喘ぎ声に聴こえる、どこかエロく聴こえる音源を募集しているので、かわいらしい女の子の声だけではなく、男性からのバカバカしい音源も数多く送られてくる、番組きっての人気コーナー。  この日も、コンバースのスニーカーを履けない女の子の「ん……んん……きつくて入らないよ……」という喘ぎ声に、おじさん2人が大興奮。電波の向こうのリスナーも、おそらく男女問わず大興奮。  星野さんがパーソナリティということで、女性からの投稿が多いのもほかのラジオと一線を画しているところです。  放送終盤には重大発表として、番組とTENGAのコラボレーションが発表されました。本人たちも自覚は全くないでしょうが、ドスケベでセクシーなラジオ界の先輩、福山雅治さんから、TENGAのバトンが星野源さんに渡った瞬間でした。  テレビのイメージとはかけ離れた、初めて聴いたら思わず引いてしまうかもしれない神回は、星野さんが弾き語りで歌う「スーダラ節」で締めくくられました。  星野さんは、12年にくも膜下出血で活動を休止。翌年春には、驚異のスピード復帰を果たしますが、治療に専念するために再度活動を休止します。一度つかみかけた武道館でのワンマンライブも中止になりました。  退院後、星野さんの携帯には、バナナマン日村さんからの「心配です。返信は無用です」と留守電が入っていたそうです。14年2月、一度消えた武道館のステージに立った時、星野さんはどんなことを思ったのでしょうか。  スーダラ節の「わかっちゃいるけど、やめらない」を歌い上げる、死地を乗り越えた星野さんの目は、きっと明るい未来を見ているはず。 (文=菅谷直弘[カカロニ])