【マンガ】「お母さん」とスピリチュアル――80年代の”上野と母”を追体験!【まとめ読み】

東京の下町には、酒とサウナとへんなおじさんが吹き溜まる――…。

荒川周辺に暮らすアラサー漫画家・のがみもゆこが
独特の視点で下町のあれやこれやを掘り下げる、ぶらぶらお散歩たのしいルポエッセイ。

水曜の夕方を亜空間へいざなう、へんなおじさんワールドへようこそ!

80年代、トーキョーと言えば上野だった

――水曜日に最新話を更新。お楽しみに!

のがみ・もゆこ
1985年茨城生まれ。日本大学芸術学部デザイン学科卒。
茨城の高校でデザイン・映像メディア専攻の非常勤講師をしつつ
個展、グループ展、WEBにてイラストレーションやエッセイマンガを発表しています。

Twitter:https://twitter.com/mogaminoyuko
Instagram:https://www.instagram.com/mogaminoyuko
note:https://note.mu/nogami_moyuko
HP:https://mogaminoyuko.tumblr.com


<『東京をディグる』バックナンバーはこちら>

【第1章】南千住・三ノ輪をディグる
【第2章】浅草をディグる

 

シュールすぎ! 「無口なゴリラ似の男子高校生」がジワジワ来る『ゴリラーマン』

 ゴリラっぽい面構えの人っていますよね。ガレッジセールのゴリとかFUJIWARA原西とか。そういえば、女優や女性ミュージシャンでもゴリラっぽいと評判の人がいたような……具体的な名前を挙げると問題になりそうなのでやめておきますが、とにかくゴリラっぽい顔の人がいるというのは紛れもない事実であります。

 今回ご紹介する『ゴリラーマン』は、まさしくド直球にゴリラっぽい男子高校生が出てくるマンガ。それ以上でもそれ以下でもない、だけどやたらと面白い。なぜ、主人公がゴリラっぽいだけで、こんなに面白くなるのか? 今回は『ゴリラーマン』の不思議な魅力について迫ってみたいと思います。

 本書は「週刊ヤングマガジン」(講談社)誌上で1988年から連載され、作者はハロルド作石先生。ほかに『BECK』とか『ストッパー毒島』などの代表作があります。

 主人公・池戸定治は、白武高校に来た転校生。顔がゴリラっぽく、無口というところ以外は謎に包まれており、白武高校の不良グループ・藤本軍団と行動を共にするようになります。そのルックスから、「ゴリラーマン」と呼ばれます。

 マンガは『BE-BOP-HIGHSCHOOL』の流れをくむような、いかにもヤンマガらしい不良高校生のドタバタ日常が展開されるのですが、そこに謎の男「ゴリラーマン」の存在があるだけで、とてつもなくシュールで個性的なマンガに仕上がっています。

■一言もしゃべらない主人公

 ゴリラーマンは主人公でありながら、まったくしゃべりません。主人公やヒロインなどの中心人物がまったくしゃべらない作品は、最近だと『ハイスコアガール』の大野晶ちゃんとか、『となりの関くん』の関くんなどが挙げられますが、ゴリラーマンも負けず劣らず、まったくしゃべりません。無口なイメージのあるゴルゴ13ですら、ゴリラーマンに比べたら100倍ぐらいしゃべってます。ネタバレになるのでここでは詳細は書きませんが、ゴリラーマンが作中でたった1回だけしゃべるシーンがあります。それ以外は本当にしゃべりません。

 そんなしゃべらないゴリラ、もといゴリラーマンが主人公であるがゆえに、まるでパントマイムを見ているような空気感があります。悲しい時も、困っている時も、怒っている時も、すべてゴリラっぽい顔芸と身ぶりで表現するだけ。なんともシュールなことになっているのです。

■ケンカ最強なのに、誰も気づいてない

「ほとんどの生徒たちは、ゴリラーマンの本当の恐ろしさをまだ知らない」

 作中にたびたび出てくるナレーションですが、このゴリラーマンの知られざる正体こそが、作品の面白さの中核となる要素です。

 学校の不良グループ・藤本軍団の仲間に引き入れられたゴリラーマンですが、無口でおとなしいのをいいことに、リーダーの藤本らに使いパシリにされたりします。しかし、実はあまりにケンカが強すぎて、過去に暴力沙汰で何度も転校するハメになっているため、自分の正体をひた隠しにしているだけなのです。ケンカはプロ格闘家並みの実力、スポーツも万能で野球をやらせればプロがスカウトしにくるくらいのセンスを持っていますが、ほとんどの生徒はゴリラーマンのすごさに気づいていません。

 白武高校と抗争を繰り広げる間柴高校の不良グループが、登校中の白武高校の生徒を襲うようになり、番長格の藤本までが病院送りにされてしまい大ピンチとなった時も、ゴリラーマンが誰にも見られないように一人で間柴高校に乗り込み、不良グループを全滅させてしまいました。ゴリラーマンのおかげで平穏な高校生活が戻ってきた白武高校ですが、ほとんどの生徒たちはゴリラーマンのおかげであることに気づいていないのです。

 ゴリラーマンのすごさに、周りはいつ気づくのか? それとも最後まで気づかれないのか? そんなミステリアスさもまた魅力なのです。

■次第に明かされていく、ゴリラーマンの秘密

 ほぼ毎回、1話完結型のストーリーである本作。一見すると、なんのオチもないような平凡な学園話であることも多いのですが、実は1話1話少しずつ伏線が張られており、後半へ進むに従ってゴリラーマンの秘密が明かされていきます。逆に言うと、最後まで読まないと、ただのゴリラみたいな生徒のいる不思議なマンガだという印象を持ってしまうかもしれません。

 ゴリラーマンの秘密に迫るシーンといえば、作品中盤で唐突に、顔がゴリラーマンそっくりの、お下げ髪にセーラー服を着た女子高生が自転車に乗って登場します。しばらく話数が進んでから、ようやくゴリラーマンの姉で、実はゴリラーマンよりも強い、そして案外モテるということもわかってきます。しかし、突然女装したゴリラーマンのようなキャラが出てくるインパクトは相当なもので、思わず吹いてしまうこと必至です。

 終盤では、ゴリラーマンとまったく同じ顔の池戸ファミリーが勢ぞろい。父も姉も兄も弟も、全員顔がゴリラーマン。家族全員が一切しゃべらないところも一緒で、一体どうやって家族間のコミュニケーション取ってるんだっていう、これまた卑怯なぐらいに笑えるシーンが出てきます。ゴリラネタだけでこんなに笑いを取れるって、なんてズルすぎる作品なんでしょうか。

 あらためて読んでみると、この『ゴリラーマン』は、ほかの作品に比べて何が魅力なのか説明しづらい、とても不思議な作品ではあるのですが、講談社漫画賞を獲っていたり、OVAアニメ化されたり、ファミコンゲームにまでなっており、当時最も評価されていた作品のひとつだったこともまた事実です。未読の方は、この機会にゴリラ顔が醸し出す独特のシュールな空気感を味わってみてはいかがでしょうか?

(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん <http://ablackleaf.com/>)

◆「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

【マンガ】月経困難症、はじめてのピル! 不安でも「飲みます」と即答したワケ【第6回】

「生理痛なんて、みんな一緒!」

1カ月ごとにやってくる、尋常じゃない腹痛・寒気・吐き気……。
周囲の言葉を信じて10数年も耐え続けた「生理痛」、医者にかかってみたらビョーキと診断されちゃった!?

30歳から治療を開始した「月経困難症」との向き合い方をつづる、日常闘病コミックエッセイ。

生理に「病名」がつきました!

(つづく)

――「私の生理、病名がつきました。」は、毎週日・月・火の週3回更新になります。お楽しみに!

 

<著者プロフィール>

まお

月経困難症。体験した事や思った事を4コマ漫画にしています。自分の体、大切な人の体を考える事や、行動する事のきっかけになればうれしいです。ポジティブに生きてるオタク。



<バックナンバーはこちら>

【第1回】私の生理、ビョーキでした!?
【第2回】「生理で病院」を後回しにしていたら
【第3回】恥ずかしすぎる「例のイス」
【第4回】私のアソコ、何が入ってるの!?
【第5回】「子ども生みたい? 結婚してる?」

【婚約破棄マンガ】「金もらっとけ」ってそれでも弁護士!? 湧き上がる不信感【第25回】

「この2年間は何だったの……?」
婚約・同棲までしていたイケメンの彼氏と、あまりに突然すぎる破局!
そのウラでは常軌を逸した“過干渉”な義母が手を引いていて――。

著者の実体験を綴った、“毒義母”をめぐるドキュメント・コミックエッセイ!

婚約破棄_ロゴのみ赤ーjpg

弁護士に報告してみたら

――最新話は毎週月・火曜日に更新。お楽しみに!

 

音咲椿(おとさき・つばき)
男性向けグラビア誌編集長を経て、ポット出版社刊「女の子×女の子のためのエロチックブック・Carmilla」にてイラスト・漫画家デビュー。
単行本「イケメン外国人たちとベッドで異文化交流した結果。」(ぶんか社刊)好評発売・配信中。
マンガ最新作「『こんな大きいなんて聞いてない!』~外国人と異文化SEX、ヤりまくりました。」配信中。

音咲椿Twitter@otosaki6666


<バックナンバーはこちら>

【第1回~第8回】「毒親」の干渉が異常すぎる! 私が「婚約破棄」された一部始終

【第9回】「法テラス」に相談だ!

【第10回】「調停」ってどういうもの?

【第11回】電話も義母、書類を送っても義母!

【第12回】1回目の調停に「親が同席」!?

【第13回】そんなことが「不貞行為」!?

【第14回】調停の場で、何も言えない彼

【第15回】まさか待ち伏せなんて、しないよね

【第16回】家裁で全力ダッシュ

【第17回】5人がかりで拘束された義母

【第18回】刑事も呆れる「ありえない言い訳」

【第19回】当事者の”彼”は何をしてるの?

【第20回】「切らないで聞いて」って何の話?

【第21回】「家に行く」って冗談でしょ!?

【第22回】彼と会えば、慰謝料が手に入る!?

【第23回】「悪口を言ってる」のは誰!?

【第24回】「婚約してない」って言ったのに!?

【マンガ】「子ども生みたい? 結婚してる?」突然のハラスメントに驚愕!【第5回】

「生理痛なんて、みんな一緒!」

1カ月ごとにやってくる、尋常じゃない腹痛・寒気・吐き気……。
周囲の言葉を信じて10数年も耐え続けた「生理痛」、医者にかかってみたらビョーキと診断されちゃった!?

30歳から治療を開始した「月経困難症」との向き合い方をつづる、日常闘病コミックエッセイ。

唐突なハラスメント!?

 

(つづく)

――「私の生理、病名がつきました。」は、毎週日・月・火の週3回更新になります。お楽しみに!

 

<著者プロフィール>

まお

月経困難症。体験した事や思った事を4コマ漫画にしています。自分の体、大切な人の体を考える事や、行動する事のきっかけになればうれしいです。ポジティブに生きてるオタク。



<バックナンバーはこちら>

【第1回】私の生理、ビョーキでした!?
【第2回】「生理で病院」を後回しにしていたら
【第3回】恥ずかしすぎる「例のイス」
【第4回】私のアソコ、何が入ってるの!?

【婚約破棄マンガ】「婚約してない」って言ったのに!? 都合よく事実をねじ曲げないで!【第24回】

「この2年間は何だったの……?」
婚約・同棲までしていたイケメンの彼氏と、あまりに突然すぎる破局!
そのウラでは常軌を逸した“過干渉”な義母が手を引いていて――。

著者の実体験を綴った、“毒義母”をめぐるドキュメント・コミックエッセイ!

婚約破棄_ロゴのみ赤ーjpg

ずっと疑問だったこと

――最新話は毎週月・火曜日に更新。お楽しみに!

 

音咲椿(おとさき・つばき)
男性向けグラビア誌編集長を経て、ポット出版社刊「女の子×女の子のためのエロチックブック・Carmilla」にてイラスト・漫画家デビュー。
単行本「イケメン外国人たちとベッドで異文化交流した結果。」(ぶんか社刊)好評発売・配信中。
マンガ最新作「『こんな大きいなんて聞いてない!』~外国人と異文化SEX、ヤりまくりました。」配信中。

音咲椿Twitter@otosaki6666


<バックナンバーはこちら>

【第1回~第8回】「毒親」の干渉が異常すぎる! 私が「婚約破棄」された一部始終

【第9回】「法テラス」に相談だ!

【第10回】「調停」ってどういうもの?

【第11回】電話も義母、書類を送っても義母!

【第12回】1回目の調停に「親が同席」!?

【第13回】そんなことが「不貞行為」!?

【第14回】調停の場で、何も言えない彼

【第15回】まさか待ち伏せなんて、しないよね

【第16回】家裁で全力ダッシュ

【第17回】5人がかりで拘束された義母

【第18回】刑事も呆れる「ありえない言い訳」

【第19回】当事者の”彼”は何をしてるの?

【第20回】「切らないで聞いて」って何の話?

【第21回】「家に行く」って冗談でしょ!?

【第22回】彼と会えば、慰謝料が手に入る!?

【第23回】「悪口を言ってる」のは誰!?

【マンガ】私のアソコ、何が入ってるの!? ”下半身丸出し診察”はこうして耐える!【第4回】

「生理痛なんて、みんな一緒!」

1カ月ごとにやってくる、尋常じゃない腹痛・寒気・吐き気……。
周囲の言葉を信じて10数年も耐え続けた「生理痛」、医者にかかってみたらビョーキと診断されちゃった!?

30歳から治療を開始した「月経困難症」との向き合い方をつづる、日常闘病コミックエッセイ。

アソコが大変!

(つづく)

――「私の生理、病名がつきました。」は、毎週日・月・火の週3回更新になります。お楽しみに!

 

<著者プロフィール>

まお

月経困難症。体験した事や思った事を4コマ漫画にしています。自分の体、大切な人の体を考える事や、行動する事のきっかけになればうれしいです。ポジティブに生きてるオタク。



<バックナンバーはこちら>

【第1回】私の生理、ビョーキでした!?
【第2回】「生理で病院」を後回しにしていたら
【第3回】恥ずかしすぎる「例のイス」

【配信者マンガ】有名すぎて「犯罪者」!? ニコ生配信者の影響力がヤバイ!【第11回】

不倫バレ、嫉妬で放火、ニセ札作りに救急車……何度警察のお世話になったって、ぜ~んぶ「配信のネタ」なんです!?

マンガ芸能界の裏側ぶっちゃけていいスか!?で数々の芸能タブーをぶっちゃけてきた
怖いもの知らずのグラドル漫画家・あさの☆ひかりが、今度はなんと「ネット配信者の世界」を大暴露!!

haisinsya-rogo

有名すぎて「犯罪者」!?

 

――毎週土曜に、最新話を更新。次回をお楽しみに!

あさの☆ひかり
10月3日生まれ。東京都出身。
グラビアアイドルとして活動したのち、エッセイマンガ家として多数の作品を発表。潜入取材を得意とし、社会の裏側からサブカル、芸能界まで幅広いネタをマンガにしている。

既刊に『芸能界の裏側ぶっちゃけていいスか!? 三十路グラドルのつぶやき』(ぶんか社)『何度か消されかけましたが、こりずに芸能界の裏側ぶっちゃけていいスか!? 』(同)など。

◎あさの☆ひかりTwitter
https://twitter.com/asano_hikali


<バックナンバーはこちら>

第1回~第4回・まとめ読み

第5回~第8回・まとめ読み

【第9回】「BAN常習配信者」の日常がヤバイ!
【第10回】配信中の「炎上」トラブル

【タイ移住マンガ】カオサン拠点に成り上がり! 海を越えたサミ太郎と、もうひとつのアレ【15話】

フツーに日本で生まれ育ち、フツーに日本人男性と付き合っていたはずの80年代生まれ女子・ふっくらボリサットが、いつのまにか「バンコク在住」に至るまでのゆるっと顛末と生活をレポート。

あんまりリゾートじゃないけど、やっぱり東南アジアな気配ただよう、タイの日常へようこそ! 

logo_B_600px

成り上がりだぜ!


――毎週金曜日に、最新話を更新。次回をお楽しみに!

ふっくらボリサット
80年代、東京都生まれ。南の国の漫画家。2013年からタイ・バンコク在住。FROGGY×note「お金マンガ投稿コンテスト」で佳作受賞。生々しい内容を描いても生々しくなりすぎないのが強み。腹筋の割れた富豪になりたい。筋トレばっかりしています。懐メロが好きな腐女子です。

インスタグラム:https://www.instagram.com/fukkuraborisat/
twitter:https://twitter.com/fukkurabo
ブログ:http://fukkurab.net/


<『ふっくらタイ移住まんが』バックナンバーはこちら>

【第1章】「バンコク在住になったワケ」

【第2章】「タイと日本、それぞれの新生活」

【第3章】
(1)「タイで起業」ってどうやるの!?
(2)つかの間の同棲生活
(3)タイでの起業は「最低600万円」!?
(4)自宅で粉々ハプニング!?

【タイ移住マンガ】カオサン拠点に成り上がり! 海を越えたサミ太郎と、もうひとつのアレ【15話】

フツーに日本で生まれ育ち、フツーに日本人男性と付き合っていたはずの80年代生まれ女子・ふっくらボリサットが、いつのまにか「バンコク在住」に至るまでのゆるっと顛末と生活をレポート。

あんまりリゾートじゃないけど、やっぱり東南アジアな気配ただよう、タイの日常へようこそ! 

logo_B_600px

成り上がりだぜ!


――毎週金曜日に、最新話を更新。次回をお楽しみに!

ふっくらボリサット
80年代、東京都生まれ。南の国の漫画家。2013年からタイ・バンコク在住。FROGGY×note「お金マンガ投稿コンテスト」で佳作受賞。生々しい内容を描いても生々しくなりすぎないのが強み。腹筋の割れた富豪になりたい。筋トレばっかりしています。懐メロが好きな腐女子です。

インスタグラム:https://www.instagram.com/fukkuraborisat/
twitter:https://twitter.com/fukkurabo
ブログ:http://fukkurab.net/


<『ふっくらタイ移住まんが』バックナンバーはこちら>

【第1章】「バンコク在住になったワケ」

【第2章】「タイと日本、それぞれの新生活」

【第3章】
(1)「タイで起業」ってどうやるの!?
(2)つかの間の同棲生活
(3)タイでの起業は「最低600万円」!?
(4)自宅で粉々ハプニング!?