ママ友に「嫁失格」と叱られ、LINEの「義実家トーク」にモヤモヤ……年末年始の帰省話は“地雷ネタ”?

 今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 普段は育児や仕事に追われ、忙しく過ごすママたちにとって、年末年始の休みは家でゆっくりできる貴重な期間と言える。しかし、「この時期しか長期休みを取れないから」「親戚一同が集まるから」という理由で、年末年始に帰省をしなければならない人も多いようだ。子どもを介して知り合った「ママ友」という存在は、それまでの生まれや育ちというような、相手のパーソナルな部分について知らないまま付き合っているケースも多い。帰省一つとっても、それぞれの環境の違いや価値観の違いがあらわになりやすく、それがLINEのグループチャット上で“地雷”の話題になることもあるようだ。

「離婚した親と会いたくない……」帰省しない理由が同じママ友

 琴美さん(仮名)は、都内にある認証保育園に3歳になる娘を預けている。彼女は、年明けにママ友と保育園で会った時、帰省の話題が上がるのが気がかりだったと語る。

「うちは両親が離婚していて、おまけに、母には年下の恋人もいます。私より新しい生活の方が大事らしく、出産祝いもおむつを数パックもらっただけ。正直、会いたくないし、山陰地方なので交通の便が不自由なこともあり、娘が生まれた時に一度しか帰省していません。夫の実家も東北の辺ぴな地域にあり、住まいも古い家屋で幼児には不便なことが多く、帰省を見送っています。なので、ママ友から『帰省どうだった?』と聞かれるのが億劫。『帰省しなかったよ』と一言言えば済む話なのですが、実家の母のことを思い出してしまい、何となく心が重くなりそうで……」

 子どもが園で「お正月は●●に行く」「どこにもいかない」などと話すことにより、事前にほかのママ友に知られることも珍しくないという。

「ママ友とのグループチャットでは、12月下旬、『今日で年内最終登園です。皆さん良いお年を』というような、少し早めの挨拶が飛び交いました。私は接客業をしているので、年末にもかかわらず働いていましたが、ほかのママから『まだ仕事があるんだね。お疲れさま』と労いのメッセージがきてうれしかったです。でも、心の中で『帰省について話を振らないでほしいな』と思ってました」

 そんな琴美さんだが、昨年末、帰省しないというママたち数人で、忘年会のような飲み会を行う展開になったそうだ。

「グループチャットで、『年末年始はどうやって過ごすか』という話題になったんです。すると、あるママさんが、『私は帰省しないです。同じような人がいたら、子連れで飲みに行ける居酒屋に行きませんか』と声をかけてくれて。すると、ほかのママから『行きたい』という返信が書き込まれ、私も思い切って『行きたいです』と送りました。その中のママさんが、気さくな感じで『うち、両親が離婚していて、実家に行きづらいんだよ』と飲み会で話してくれ、思わず、『うちも。それで帰省していないんだ』と。それで、すぐに打ち解けました」

 琴美さんは、こうした展開になったのはグループチャットのおかげだという。

「なかなか個別で話す機会がなくても、グループチャットだと『いつが空いてるので、一緒に行きませんか?』と誘いやすいのかもしれませんね。以前、ママ数人でランチに行った時、実家が近所で、母親とも仲良くしているママさんが多く、正直うらやましく感じていたのですが、自分と同じような境遇のママさんもいるんだってわかり、うれしかったですね」

 7歳の男児と、5歳になる女児の母である絵里さん(仮名)は、和裁士の資格を生かして、自宅で着物の縫製をしている。ここ数年のアンティーク着物ブームのおかげで、休日も関係なく作業を行っているそうで、年末年始の帰省は、夫と子どもだけで義実家に帰ってもらっているという。

「冬は着物のオーダーが多いんです。羽織やコートの仕立ても行うので、この季節は繁忙期。そのため、北関東にある義実家には、夫と子どもたちだけで毎年、1週間ほど帰省してもらっています。この話を仲の良いママ友にしたら、『嫁失格じゃない』と言われてしまってヘコみました。そのママ友の義実家は、親戚一同揃って、年末に餅つきをするそうなんです。私の夫の実家は核家族でそういう環境とは全然事情が違うのですが、言いづらくて」

 このように、年末年始の帰省に関しては、ママ友同士でも意見が食い違うことが多いようだ。

「そのママ友とは、息子が通っている空手教室で知り合いました。学校は別なので何のしがらみもないから、言いたいことをはっきり言ってくるのかもしれませんね。練習日などの確認をする目的で、同じグループチャットに入っているのですが、そこでは彼女が中心となって、『義実家で洗い物はする?』というような話で盛り上がっていました。私は話題についていけず、休み明けのお稽古がちょっと憂うつです」

 共働き家庭が増えた今、パパと子どもだけの帰省も珍しくなくなったのだろう。しかしまだ、世間的な認知度が低く、「なぜ妻は帰省しないのか」と、ママ友同士の間でも批判の的になってしまうケースはあるようだ。

 美穂子さん(仮名)は、都内にある幼稚園に2歳になる男児を通わせている。現在、第2子を妊娠中のため、日中は近所に住んでいる実家で過ごしているそうだ。

「実家は、兄が結婚で出て行ったので、父と母の2人暮らし。父はまだ嘱託職員として働いていますが、専業主婦の母は家にいるので、ごはんの用意などは甘えています」

 妊娠初期はつわりなどがひどかったため、一時的に実家を頼っているつもりだったが、ママ友からひんしゅくを買ってしまったという。

「幼稚園のママとは、たまにランチに行っていたんですが、『夕飯の支度をしなきゃ』と帰ろうとするママに、『うちは実家で食べるからゆっくりできる』と言ったら、『実家で過ごしているの?』って聞かれたんです。平日は、ほぼ実家で過ごしていたので、そう伝えたら険悪なムードが漂いました」

 ママにとって、実家や義実家が近く、何かあった時に頼れるというのは、育児をする上で大きなメリットとなる。そのため、「恵まれた環境のママとそうではないママの間でどうしても格差のようなものが発生し、私みたいな人は非難されてしまう傾向がある」と美穂子さんは言う。

「あるママから、LINEでメッセージが来たんです。『あまり実家自慢しない方がいいよ』って。私は普通にしていただけなのに……。グループチャットでも、年末年始の帰省の話題が上がったとき、あるママが『いつでも帰省できる人はいいよね』と書いていて、『私への嫌みかな?』と内心、モヤモヤしました」

 帰省というのは、それぞれの地域や、家庭環境による違いもあるため、どれが正解とも言えない。さらに、子どもができると個人だけの問題ではなくなる部分が多い。これからは、年末年始のあり方も多様化していくと予想されるだけに、帰省をめぐるママ友同士での諍いも減っていくことを願いたいものだが……。

ママ友に「嫁失格」と叱られ、LINEの「義実家トーク」にモヤモヤ……年末年始の帰省話は“地雷ネタ”?

 今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 普段は育児や仕事に追われ、忙しく過ごすママたちにとって、年末年始の休みは家でゆっくりできる貴重な期間と言える。しかし、「この時期しか長期休みを取れないから」「親戚一同が集まるから」という理由で、年末年始に帰省をしなければならない人も多いようだ。子どもを介して知り合った「ママ友」という存在は、それまでの生まれや育ちというような、相手のパーソナルな部分について知らないまま付き合っているケースも多い。帰省一つとっても、それぞれの環境の違いや価値観の違いがあらわになりやすく、それがLINEのグループチャット上で“地雷”の話題になることもあるようだ。

「離婚した親と会いたくない……」帰省しない理由が同じママ友

 琴美さん(仮名)は、都内にある認証保育園に3歳になる娘を預けている。彼女は、年明けにママ友と保育園で会った時、帰省の話題が上がるのが気がかりだったと語る。

「うちは両親が離婚していて、おまけに、母には年下の恋人もいます。私より新しい生活の方が大事らしく、出産祝いもおむつを数パックもらっただけ。正直、会いたくないし、山陰地方なので交通の便が不自由なこともあり、娘が生まれた時に一度しか帰省していません。夫の実家も東北の辺ぴな地域にあり、住まいも古い家屋で幼児には不便なことが多く、帰省を見送っています。なので、ママ友から『帰省どうだった?』と聞かれるのが億劫。『帰省しなかったよ』と一言言えば済む話なのですが、実家の母のことを思い出してしまい、何となく心が重くなりそうで……」

 子どもが園で「お正月は●●に行く」「どこにもいかない」などと話すことにより、事前にほかのママ友に知られることも珍しくないという。

「ママ友とのグループチャットでは、12月下旬、『今日で年内最終登園です。皆さん良いお年を』というような、少し早めの挨拶が飛び交いました。私は接客業をしているので、年末にもかかわらず働いていましたが、ほかのママから『まだ仕事があるんだね。お疲れさま』と労いのメッセージがきてうれしかったです。でも、心の中で『帰省について話を振らないでほしいな』と思ってました」

 そんな琴美さんだが、昨年末、帰省しないというママたち数人で、忘年会のような飲み会を行う展開になったそうだ。

「グループチャットで、『年末年始はどうやって過ごすか』という話題になったんです。すると、あるママさんが、『私は帰省しないです。同じような人がいたら、子連れで飲みに行ける居酒屋に行きませんか』と声をかけてくれて。すると、ほかのママから『行きたい』という返信が書き込まれ、私も思い切って『行きたいです』と送りました。その中のママさんが、気さくな感じで『うち、両親が離婚していて、実家に行きづらいんだよ』と飲み会で話してくれ、思わず、『うちも。それで帰省していないんだ』と。それで、すぐに打ち解けました」

 琴美さんは、こうした展開になったのはグループチャットのおかげだという。

「なかなか個別で話す機会がなくても、グループチャットだと『いつが空いてるので、一緒に行きませんか?』と誘いやすいのかもしれませんね。以前、ママ数人でランチに行った時、実家が近所で、母親とも仲良くしているママさんが多く、正直うらやましく感じていたのですが、自分と同じような境遇のママさんもいるんだってわかり、うれしかったですね」

 7歳の男児と、5歳になる女児の母である絵里さん(仮名)は、和裁士の資格を生かして、自宅で着物の縫製をしている。ここ数年のアンティーク着物ブームのおかげで、休日も関係なく作業を行っているそうで、年末年始の帰省は、夫と子どもだけで義実家に帰ってもらっているという。

「冬は着物のオーダーが多いんです。羽織やコートの仕立ても行うので、この季節は繁忙期。そのため、北関東にある義実家には、夫と子どもたちだけで毎年、1週間ほど帰省してもらっています。この話を仲の良いママ友にしたら、『嫁失格じゃない』と言われてしまってヘコみました。そのママ友の義実家は、親戚一同揃って、年末に餅つきをするそうなんです。私の夫の実家は核家族でそういう環境とは全然事情が違うのですが、言いづらくて」

 このように、年末年始の帰省に関しては、ママ友同士でも意見が食い違うことが多いようだ。

「そのママ友とは、息子が通っている空手教室で知り合いました。学校は別なので何のしがらみもないから、言いたいことをはっきり言ってくるのかもしれませんね。練習日などの確認をする目的で、同じグループチャットに入っているのですが、そこでは彼女が中心となって、『義実家で洗い物はする?』というような話で盛り上がっていました。私は話題についていけず、休み明けのお稽古がちょっと憂うつです」

 共働き家庭が増えた今、パパと子どもだけの帰省も珍しくなくなったのだろう。しかしまだ、世間的な認知度が低く、「なぜ妻は帰省しないのか」と、ママ友同士の間でも批判の的になってしまうケースはあるようだ。

 美穂子さん(仮名)は、都内にある幼稚園に2歳になる男児を通わせている。現在、第2子を妊娠中のため、日中は近所に住んでいる実家で過ごしているそうだ。

「実家は、兄が結婚で出て行ったので、父と母の2人暮らし。父はまだ嘱託職員として働いていますが、専業主婦の母は家にいるので、ごはんの用意などは甘えています」

 妊娠初期はつわりなどがひどかったため、一時的に実家を頼っているつもりだったが、ママ友からひんしゅくを買ってしまったという。

「幼稚園のママとは、たまにランチに行っていたんですが、『夕飯の支度をしなきゃ』と帰ろうとするママに、『うちは実家で食べるからゆっくりできる』と言ったら、『実家で過ごしているの?』って聞かれたんです。平日は、ほぼ実家で過ごしていたので、そう伝えたら険悪なムードが漂いました」

 ママにとって、実家や義実家が近く、何かあった時に頼れるというのは、育児をする上で大きなメリットとなる。そのため、「恵まれた環境のママとそうではないママの間でどうしても格差のようなものが発生し、私みたいな人は非難されてしまう傾向がある」と美穂子さんは言う。

「あるママから、LINEでメッセージが来たんです。『あまり実家自慢しない方がいいよ』って。私は普通にしていただけなのに……。グループチャットでも、年末年始の帰省の話題が上がったとき、あるママが『いつでも帰省できる人はいいよね』と書いていて、『私への嫌みかな?』と内心、モヤモヤしました」

 帰省というのは、それぞれの地域や、家庭環境による違いもあるため、どれが正解とも言えない。さらに、子どもができると個人だけの問題ではなくなる部分が多い。これからは、年末年始のあり方も多様化していくと予想されるだけに、帰省をめぐるママ友同士での諍いも減っていくことを願いたいものだが……。

「仲良しママ友」のLINEグループに、私だけ招待されていない!? 幼稚園の忘年会で思わぬ衝撃

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 年末年始ともなると、会社勤めの人たちは忘年会や新年会で忙しくなるが、普段、育児に没頭しているママたちはどうなのだろうか。ファミレスや子連れ可のカフェなどで、ママたちがランチ会を開いているのはよく見かけるものの、やはり夜に開催される忘年会や新年会への参加は制限されることが少なくないようだ。しかし、そんな中でも、ママ同士で年末年始の夜間に集う機会を設ける人もいるという。

個室まで予約した忘年会にドタキャン! 立て替えに悲鳴

 佳代子さん(仮名)は、都心部で夫と4歳になる息子と暮らしている。少子化が進んでいるため、近隣の小学校は、1学年1~2クラス編成。保育園での人間関係が、そのまま小学校にまで持ち上がるというウワサを聞き、ママ同士の交流を深めたいと思ったそうだ。

「家庭ごとに迎えの時間がバラバラなので、送迎時にほとんど顔を合わせたことのないママもいました。運動会などで、それまで交流のなかったママと個別にLINE交換を行い、グループチャットに招待したんです。ある程度、クラスのママさんが揃ったんで、『今年は、忘年会をやらない? 』と呼び掛けてみました」

 結果的に、幹事を引き受けることになったという佳代子さん。しかし、そこで思わぬトラブルが起きたそうだ。

「今はLINEのイベント機能のおかげで、忘年会の出欠も簡単に取ることができ、すごく便利になったなぁって感心していたんです。ママ友同士の忘年会にあこがれていたので、張り切ってキッズルームがある居酒屋を予約しました。でも、当日の朝になって、チャットに通知マークが表示されており、おそるおそる見てみると、『下の子が急に熱を出したので欠席します』という連絡が2件も……。急病は仕方ないので、『店に連絡するから大丈夫』と返信しました。こういう時にきちんと連絡をくれるママは、個別に『もしもキャンセル料が発生したら払うね』と言ってくれて、ホッとしました。問題は、当日、何の連絡もなしにドタキャンしたママがいたことなんです……」

 忙しくて連絡ができなかったのかもしれないが、その背景には、ドタキャンしたママと自分の関係が希薄であることも関係しているのでは、と佳代子さん。というのも、保護者同士の活動が活発な幼稚園とは違い、忙しいワーママを中心とした保育園では、特定のママ友以外とはほぼ交流がないまま、数年が過ぎてしまうこともあるようだ。

「ママ友の約束って、信頼関係で成り立っているのだなって、あらためて実感しましたね……。グループチャット上でのやりとりだけでは、ダメだったんだって。ドタキャンしたママの分は、私がいったん立て替えました。その後、トラブルにならないように、仲が良いママに相談し、みんなでドタキャンしたママに、『〇円かかったので、払ってもらえますか?』とお願いすることに。私一人だったら、泣き寝入りしていたと思うので、味方になってくれるママがいてよかったって思いました」

 こうしたママ友同士の支払いトラブルは、ホームパーティーでも起きがちだという。関東近県にある幼稚園に、5歳になる娘を通わせている良子さん(仮名)は、あるママ友が原因で、ホームパーティーが苦手だという。

「娘同士の仲が良いママ友数名と、クリスマスパーティーをしたんです。下の子がいるママもいたので、最初は公民館やカラオケボックスなどを借りることを考えたのですが、グループチャットで相談したところ、ママ友のSさんが『お金がかかるのはもったいなから、よかったら家においでよ』と強めに申し出てきました」

 忙しいママたちは、ホームパーティーに市販のピザや総菜などを持ち寄るケースが多いという。しかし、なかには「手料理を振る舞いたいがために、自宅に招くママもいる」と良子さんは語る。

「Sさんがまさにそのタイプ。彼女は料理に自信があり、よく手料理をSNSなどでアップしているんです。市販の菓子などは買わない主義で、ケーキやクッキーも手作りなのが自慢。もちろん、パーティーでも彼女が作った料理や、シフォンケーキが用意されていました」

 ホームパーティーでは、「訪問先のルールに従わなければならない空気がある」とい良子さん。

「しつけに厳しいSさんは、子どもが小学校に上がるまでジュースを禁止にしていると言っていました。うちの娘が、喉が渇いたと言ってジュースを飲んでいたら、Sさんの娘も飲みたがったんですが、Sさんはそれを許さず、『うちはストイックなの』とピシャリ。なのに、自分はワインや発泡酒を飲んでいて……。すごく羨ましそうにするSさんの娘を見たら、『押しつけ型のしつけはよくないのでは……』と思いましたね」

 良子さんたちは、訪問先に気を使って、手土産や飲み物を持参していった。しかし、パーティー終了後、グループチャットで、思いもよらぬ事態が発生したそうだ。

「内訳も知らされぬまま、『材料費1人1,500円でお願いします』というメッセージが届いて、なんだかモヤモヤしてしまいました。子ども同士の仲は良いですが、そこまで親しくない間柄で、手料理を振る舞われても、そこまでうれしくもなかったですし、なんだかなぁと思いますよ。しかも、後日SさんのSNSを見たら、意気揚々と当日の料理をアップしていて、『10年使っていた岩塩がやっと使い切れた』って書いていたんです。そんな古いものを使った料理を出すなんて非常識だなと感じ、ほかのママ友たちにもメッセージを送りました。『次は別の場所でやろう』って返信がきて、ホッとしましたね」

 都下にある大型幼稚園に6歳になる息子を通わせ、家で2歳の娘を見ている真由子さん(仮名)。もともと引っ込み思案な性格で、人付き合いは苦手だというが、年に一度のママ友との忘年会は楽しみにしていたという。

「上の子と同じクラスのママたちと、毎年、子連れで忘年会を行っています。普段は遅い時間に出かけられないけれど、この日はパパも『ゆっくりしてきなよ』と言って、まだ2歳の下の子の面倒を見てくれるので、久しぶりにお酒が飲めるんです(笑)」

 真由子さんのように、“ママ友との飲み会”であれば「遅くなってもよい」というルールの家庭もあるようだ。

「今年は、忘年会の終わり頃に、息子が『カラオケボックスに行きたい』と言い出したんです。よく聞いてみると、今まで仲が良いママとその子どもたちだけで、忘年会の後に二次会に行っていたらしく、息子は友達からその話を聞いたそうなんですよね……。私は下の子が家にいるので、遠慮されていたのかもしれないですが、どうやら私が招待されていないママさんのグループチャットもあるみたい。今まで仲が良いと思ってたママさんたちに急に距離を感じ、まるで仲間外れにされたような気分になりました。私も入っているグループチャットで、一言、『二次会に行きたい人』って聞いてくれたらいいのに」

 LINEのおかげで、予定を立てやすくなり、子連れでの飲み会なども成立しやすくなった。しかし、意思疎通がおろそかになっている面も否めない。LINE上では普段以上に、相手を気づかうことで、ママ友関係も円滑に回せるのかもしれない。

ママ友LINEグループに招待されてあぜん! 「うちの夫の素性」を詮索されていたことが発覚

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 ママ友同士のLINEグループチャットでは、雑談の一環として「夫」について話題に上ることもあるという。しかし、ママ友の「夫」という存在については、どこまで踏み込んでよいのか難しいものだけに、「モヤモヤしている」 というママたちは少なくないようだ。今回、そんな悩めるママの声を集めた。

「旦那さんが育児に協力的でいいなぁ」ママ友の自虐にうんざり

 今日子さん(仮名)は、都内にある幼稚園に4歳になる男児を通わせている。その園では、幼少期の親子関係がのちの人格形成に影響するという考えから、未就学期のうちは、母親は就労せずに、子どものそばにいることを推奨しているそうだ。

「普段から保育参観や家庭訪問があるなど、普通の幼稚園より園と保護者の関係が濃いかもしれません。もちろん、ママ友付き合いも濃密で、お迎え時の立ち話から始まり、グループチャットでのやりとりも盛んなんです」

 しかし、よその家庭の夫婦関係に首を突っ込んでくるママ友がいて困っているという。

「彼女は20代後半くらいの若めのママで、旦那さんが忙しいらしく、ずっとワンオペ育児みたいなんです。一方うちは、夫がフレックス制の企業に勤めているため、平日の保育参観などに参加することもよくあるのですが、そのたびに彼女が『今日子さんはいいなあ。今日も旦那さんが保育参観に来ていたよね』とメッセージを送ってきて……この前も、夫に保護者会へ出てもらったら、『旦那さんがそういうのに出てくれるのうらやましい。うちの夫はダメ、そういうの絶対無理』と。正直、何と返したらいいか悩んでしまいます」

 対面であれば、別の話題などにすりかえて、やり過ごすことができるが、「LINEの場合は、終わりがないのが苦痛」だという。

「そのママさんは、グループチャットでも『うちは今日もママだけだよ(笑)』とか、夫が行事に来られないアピールをしてくるんです。最初はみんな気を使って『うちも次は来られないかも』と返信していたのですが、卒園までのあと1年ちょっと、このやりとりが続くと思うと、付き合いが面倒に感じています」

 このように、ママ友グループ内では、送迎や行事参加といった育児を、夫がどの程度担当しているのか、話題に上がることが多いようだ。

「このママさんは、若いのにほぼ1人で育児や家事をしていて大変だろうなって、最初は同情していたんです。でもあまりに『うちの夫は非協力』という自虐がすごすぎて、最近ママ友たちの間では、逆マウンティングしているんじゃないのって、話題になるようになりました。よその家の夫を『育児や家事に協力的だよね』と褒めているようで、その実、『私は1人で頑張っている』ことを主張したかったのではないか、と。まぁみんなに『すごいね』と認めてほしかったのかもしれませんが……そう考えると、ちょっとかわいそうにもなりますね」

 都内にある認証保育園に、1歳になる息子を通わせている真奈美さん(仮名)。彼女は、出版社勤務だった経歴を生かし、出産後はフリーで書籍の編集や、ライターとして取材などを行っている。一方、彼女の夫は、フリーランスで映像制作などを手掛ける仕事をしているそうだ。

「夫婦ともにフリーランスだったので、保育園に入れるかは不安だったんです。入園前から、ベビーシッターさんを頼んだり、短期で無認可保育園に預けたり、点数につながる保活を頑張ったせいか、なんとか0歳から認証保育園に入所できました。最初、0歳児は3人しかいなかったので、ママ友付き合いのしがらみに巻き込まれることもなくてほっとしていたのですが、自分の知らないところで、夫のことがうわさになっていたみたいです」

 真奈美さんの夫は、取材の予定が入ることがある真奈美さんに代わって、子どもの送り迎えなどを積極的に行っていたそうだ。

「夫は、天然パーマに、黒ぶち眼鏡。ちょっと小太りなのですが、派手目な柄の服が好きで、映画をモチーフにしたTシャツや、迷彩柄のパーカーなどを好んで着ていたんです。撮影以外は、編集など自宅作業が多いため、夏はサンダルで迎えに行ってました」

 そんな中、彼女が知らない間に、ママ友のグループチャットで、夫の仕事を詮索するやりとりが行われていたという。

「うちの園では、1歳から園児数が増え、そのタイミングで運動会など行事への参加が始まります。それをきっかけに、あるママさんから声をかけられて親しくなり、その流れでママ友のグループチャットにも招待されました。ただ、途中参加だと過去のやりとりが見られないので、ママさんにお願いして、今までのトーク履歴を送ってもらったんです。そうしたら、なんとうちの夫について『あの人、なんの仕事をしているんだろうね』『この前、夕方に駅前で見かけたよ』というやりとりをしているのを見つけてしまって……! グループチャットでコソコソ詮索するくらいなら、直接聞いてくれればいいのに。特に私からは何も言わず、知らんぷりをしていますが、ママ友グループって何だかなと思ってしまいましたよ」

 美波さん(仮名)は、関東近県にあるベッドタウンで3歳の女児と暮らしている。離婚を機に、都内にある園から地元の大型保育園に転園したそうだ。

「子どもが1歳の時に離婚して、それ以来シングルマザーです。今は実家で暮らしながら、ECショッピングサイトの仕事をしています。娘のクラスで、シンママは私だけなのですが、ママ友とのグループチャットで、ちょっと気になることが。運動会の親子競技や遠足に夫婦で参加するかどうかなどの話題が、急に途切れたりすることがあって、どうやら私に気を使っているみたいなんですよね。逆にモヤモヤしてしまいますよ……」

 子どもを迎えに行った際、仲の良いママ同士が、「親子競技は夫に参加してもらおう」と話していたのを見かけたという美波さん。しかし、グループチャットでは夫の話題があまり出ないのは「私のせいだな」と感じたそうだ。

「グループチャットには、閲覧だけで何も発言しないママもいるんです。気を使われない方が、こちらもいいのですが……」

 各家庭、さまざまな事情がある中、夫のことに立ち入りすぎるのも、はたまた気を使いすぎるのも、ママを困惑させる可能性があるようだ。適度な距離感を保った付き合いができるといいものだが……。

「ママ友付き合い苦手」「LINEやりたくない」娘の友達の“頑なすぎる母親”にイライラ爆発!

 今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 3連休が多い2019年。子どもがいる家庭では、「ずっと家にこもっているわけにはいかない」と、例年より出かける機会が増えたという人もいるのではないか。ママ友付き合いの延長線上で、平日には出かけられないようなレジャースポットや子ども向けイベントに、ママ友と子どもたちで出かけるケースも多いようだ。

LINEを頑なにやらないママにイライラ!?

 紀子さん(仮名)は、都下で夫と8歳の男児、5歳の女児と暮らしている。5歳になる女児は、地元の幼稚園に通っており、そこでのママ友付き合いに困っているという。

「娘と仲が良い女の子のママ3~4人と、ランチに行ったり、ハロウィンイベントに一緒に仮装して参加したりと、交流しています。日程調整や相談をするのは、LINEのグループチャット。長男が幼稚園に通っていた時は、まだLINEをやっているママたちが少なかったので、個別にメールで連絡を取っていましたが、今はもうクラスのほとんどのママさんがLINEをやっているため、みんな仲が良いママだけのグループチャットを作って、そこでやりとりをしていますね。本当に便利な時代になりましたよ。ただ、私のいるママ友グループの中に1人、『どうしてもLINEをやりたくない』というママさんがいて困っているんです……」

 面倒見の良い紀子さんは、子ども向けイベントを見つけると、仲が良いママたちに声をかけて誘っているという。

「その『どうしてもLINEをやりたくない』というママさんの娘とうちの娘は、とても仲が良いんです。娘から『〇〇ちゃんも誘って』と言われるため、声をかけないわけにもいかず、毎回、どこかに遊びに行く計画がママ友達の間で持ち上がるたびに、そのママにだけショートメッセージで連絡するんですけど、すごく面倒に感じています」

 幼稚園に関するやりとりではなく、あくまでプライベートな連絡のため、ママ友にLINEを始めることを強要することはできない。しかし、紀子さんいわく「そのママ友がいると、子ども連れでみんなと一緒に買い物をしていて、途中で別行動した際に『〇時に〇〇で待ち合わせでね』という連絡を、個別でショートメッセージに送る手間が必要なんです。LINEをやっててくれてれば、グループチャットに一通メッセージを送るだけなのに。あと、LINEのアルバム機能で写真を共有しているのに、わざわざメールで送らなきゃいけないのも、非常に面倒ですね」とのこと。

「実は『うちらと過ごす時だけ、LINEを使うようにしたらどうかな?』とお願いしたこともありました。でも『人付き合いが面倒なのでやりたくない』の一点張り。それなら、ママ友付き合いもたまににしてほしいと思ってしまうのですが、子ども同士の会話で遊ぶ計画を知ったのか、幼稚園で会った時に『うちも行きたい』って言ってくるので困ってしまいます。この前、彼女のSNSのアカウントを見つけて覗いてみたら、『ママ友付き合いが苦手』と書いてあって、『こっちの方が気を使ってるのに!』ってモヤモヤしましたね」

 都内にある保育園に4歳になる男児を通わせている友恵さん(仮名)は、保育園で親しいママ友の子どもに落ち着きがないため、一緒に外出するのが億劫だと語る。

「息子は、電車や車が大好き。今は、消防車やパトカーなど働く車に興味津々で、おもちゃの車があれば、ずっと遊んでいられるタイプ。ある日、ママ友からグループチャットに、『安くチケットを手に入れたので、おもちゃのイベントに行こう』というお誘いがあったときは、私も息子も大喜び。ほかのママ友もみんな乗り気だったのですが……」

 それは、男児に絶大な人気を誇るおもちゃイベントで、ネットで調べると連日混雑している様子だったという。

「働いているママが多いため、混雑は承知で休日に行くことになりました。グループチャットで相談して、開場時間の1時間前に並ぼうということになったのですが、当日、一緒に電車で向かおうと、待ち合わせ場所の駅で待っていると、誘ってくれたママ友から『息子がぐずって遅れそう』という連絡が来たんです。実はその子は、お友達のおもちゃを取り上げたり、“たたかいごっこ”をしたがったりと、落ち着きがない子で……。電車内でも、『これ見てみて』などと、大きな声を出したり、靴のまま座席に上ってはしゃいでいたので、年配の男性から注意されました。それでみんなちょっと、チケットをもらったことを後悔しだす雰囲気になってしまったんです」

 楽しみにしていたイベントだが、混雑のためどのアトラクションも数十分から1時間近く待つことに。列に並んでいる間、そのママ友の子どもが飽きてしまったのか、また騒ぎ出したという。

「そのママ友が、『空いているアトラクションにしよう』と言ってきたのですが、息子を含め、何人かのお友達も楽しみにしているアトラクションだったので、『別行動にしない?』と提案したんです。そうしたら、そのママ友の子どもが泣き出してしまって……。結局、ずっと振り回されましたね。彼女自身が一番大変なのはわかりつつも、その後、ほかのママ友とLINEで『今日は大変だったね』と言い合いました」

 首都圏にある幼稚園に4歳になる娘を通わせている有希さん(仮名)は、あるママ友が原因で、SNSにママ友同士で外出した投稿をしづらいという。

「子どもが幼稚園で同じクラスというママ友同士でグループチャットをやっています。その中の1人が、都内にある有名大学を出て、大手企業で働いていたらしくて、よくグループチャットで、過去の自慢話をするんです。それだけならまぁ、『すごいねぇ』と適当に返して、スルーしてればいいのですが、やたらと、『うちに食べにおいでよ』って誘ってくるんです」

 ママ友同士の外出の場合、どうしてもネックになるのが食事場所。子連れだと「ファミレスやフードコートくらいしか選択肢がない。もしくはテイクアウトしたものを外で食べたりですね」という。

「彼女は、旦那さんがとあるIT企業の役員をしていて、タワマンに住んでいるんです。そこに、私たちママ友を、やたら呼びたがる。自慢したいんでしょうね。私は今、妊娠中なのですが、ほかのママ友と近所の大型ショッピングモールのフードコートに行ったというのが、SNSの投稿でばれてしまったことがあって。『えー、〇〇さんは妊婦なのに、あんな混んでいるところに行ったの? 空気が悪いよ。うち来ればよかったのに』と、わざわざグループチャットで言ってきたときは、あぜんとしましたよ。一気に険悪なムードになってしまい、うっかりネットに書いたりできないって思いましたね」

 LINEの普及により、ママ同士のコミュニケーションも取りやすくなったが、その半面、ママ友付き合いの煩わしさが増えたとも言える。円滑なコミュニケーションをするには、LINEだけに頼らず、相手と日ごろからどれくらい交流が持てているかがカギなのかもしれない。
(池守りぜね)

「保育士が1年で5人退職」「子どもが情緒不安定に」ママ友LINEを騒がせた、保育園の一大事

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 新聞やニュースなどでたびたび取りざたされている「保育士不足問題」。シフト制のため自由に休みが取りづらく、残業や持ち帰りの作業も多いといい、離職率が高いのだそうだ。一方で、保育士の相次ぐ退職は「不都合ばかりが生じる」と、子どもを預ける側のママの悩みの種にもなっているという。

 奈々子さん(仮名)は、2歳になる女児を都内にある認可保育園に通わせている。この保育園は、1年前に認証から認可に移行した園だという。

「認可に移行したものの、基本的には、0歳児クラスからのお友達と一緒にそのまま園に残ることができました。ただ、保育士さんの入れ替わりが激しく、動揺しています……」

 彼女は、それまで見てもらっていた保育士にも残ってもらいたかったが、さまざまな理由で退職していったと語る。

「認証では、入園にあたり、保育園と保護者が直接契約を結ぶため、園長が入園希望の子どもと保護者を、一人ひとり面接していたんです。しかし、認可になると、直接契約ではなくなるので、これまであまり園にはいなかったような……例えば、すぐ手が出てしまうような気性の荒い子どもなども入園してきて、保育士さんが対応に困るようになったみたいで。また、保育士さん1人で見なければいけない子どもの数が増えたため、それが負担になったのか、退職者が続出してしまいました」

 同園のママ友とのグループチャットは、一時期その話題で持ちきりだったという。

「認可に移行して1カ月で1名、3カ月でまた1名と、1年で5名も保育士さんが辞めていきましたね。うちのクラスの担任を持っていた20代の保育士さんも急に辞めてしまって、ママ友とのチャットは大騒ぎに。結局、ほかのクラスを受け持っていたベテラン女性保育士が、代わりに担任になったのですが、副担任が男性保育士さんだとわかると、またチャットがザワつきました。2歳児はまだおむつ替えの必要があり、またトイレトレーニングの真っ最中なので、『男性保育士にちょっと抵抗を感じる』『低年齢クラスを受け持つとは思わなかったね』と、漏らすママが出てきたんです。園や本人に対しては言えないので、チャットで気持ちを共有していました」

 また、奈々子さんの娘と同じクラスの男児の中には、早生まれのため、自分の気持ちを言葉で表すのがまだうまくできないという子もいたという。彼は、急な担任の変更に戸惑い、毎朝「登園拒否」を繰り返しているそうだ。

「朝になって、子どもを自転車に乗せようとすると『いやー、いやだ』と泣いてぐずるそうです。その子は、指をしゃぶる癖がまだ抜けなかったといいますが、よく見ると爪を噛んでいて、爪がズタボロになっていたとも聞きました」

 ママ友から、「息子がぐずっているのだけれど、どうしよう」というような相談メッセージがたまに送られてくると、奈々子さんは言う。

「また年内に1人保育士を辞めそうなんですよね……。子どもの中には、保育士さんを『もう一人のお母さん』のようにとらえてる子もいます。そんな子にとって、慕っていた保育士さんが突然いなくなるというのは、大きなストレスになるのでは。『担任が変わった』という事情をうまく飲み込めず、じっと椅子に座っていられなくなったり、大声を出すようになったり、情緒が不安定になる子も実際にいるんですよ。年齢が上がれば、そういう傾向はなくなるかもしれないのですが、まずは保育士を辞めない職場環境を作ってもらいたいです」

 都内で2歳になる男児を育児中の満里奈さん(仮名)は、子どもを「家庭的保育事業」と呼ばれる、「保育者一人につき子どもが3人まで」という小規模な保育所に預けている。3歳の誕生日を迎える年には退園しなければならないため、現在は二度目の保活中だという。

「0歳児の時には、希望した園に入れなかったのですが、小規模保育所に空きが出て繰り上げで入園できました。『とりあえず、2歳になったらまた探せばいいや……』と思っていたのですが、小規模保育所の保育者の方がすごく面倒見がよかったので、大型保育園に預けるのが怖くなってきているんです」

 同じように小規模保育所に通っているママ友や、認証から認可保育園への転園を希望しているママ友と、チャットで「満2歳児向けの保活情報」を交換しているそうだ。

「ママ友から、東京都が提供している子育て施設のポータルサイト『こぽる』を教えてもらいました。そこで保育園情報の詳細を見られるのですが、保育士や嘱託医などの平均勤続年数も閲覧できるんです。例えば『保育士:5年』と記入されている園もあれば、『主任保育士』なのに平均勤続年数が『1年』だったり、はたまたまったくの空欄だったりと、かなりバラバラ……。『勤続年数が空欄の園には希望を出さない!』というママ友もいるので、どこの園にしようか迷っています」

 事前に、園の見学を受け入れている施設もあるが、保育士の勤続年数や「入れ替わりが激しいかどうか」はわからない。このような情報開示は、選ぶ側の保護者にとって、「安心して子どもを預けることができる園なのかどうか」の参考になると言える。

「保育園の前を通ると、保育士を募集しているかどうか確認するようになりました。いつも募集中の園だと、せっかく入園させても、すぐに先生が変わるのかなと気になりますね。それをママ友とチャットで情報交換するようにしています」

 保育園の保育士よりは、入れ替わりが少ないといわれる幼稚園教諭。しかし、女性ならではの理由で急な担任の変更もあるという。

 都内で5歳になる男児を育児中の十和子さん(仮名)は、地元の寺院が運営している幼稚園に子どもを通わせている。古くから開園している歴史ある園で、先生たちの年齢層も高く、落ち着いた雰囲気が気に入っていたそうだ。

「年中クラスの副担だった20代の女性が、今年持ち上がりで年長の担任を持つことになって、子どもも喜んでいたんです。しかし、春頃から急な欠勤が目立つようになり、ママ友の間でも『体調不良かな』と話題になっていました。すると、すぐに担任から副担になり、最後は補助という形になって週に数回ほどの勤務になったのですが、どうも妊娠したようだったんです」

 ママたちとのグループチャットでは、先生の休みがちになった当初、「体調不良だとしても、ちょっと無責任じゃない?」などと苦言を呈する人もいたという。

「でもその後、妊娠だとわかると、チャットも穏やかな雰囲気になりました。理由がわからないうちに、先生や園を責めるような内容は送らないようにしようって思いましたね。LINEだと、表では言えない本音を、つい漏らしちゃうこともあるから……」

 保育園で働く側にも事情があるとは理解しているものの、担任の交代や保育士の退職は、預ける側にとっては不安のもととも言える。入園前に保育園の内部情報がわかるような仕組みや、保育士が働きやすい環境づくりを実現してほしいものだが……。
(池守りぜね)

「母乳育児の押し付け」「教室勧誘」にお手上げ! ママ友LINEグループに疲れるママたち

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 ママ友のグループチャットでは、時に「育児相談」が行われることがあるという。LINEだと、ちょっとした悩みを気軽に相談できるという利点がある一方、モヤモヤを募らせるママもいるようだ。彩子さん(仮名・28歳)は、都内でもうすぐ2歳になる女児を育児中。もともとは東北地方の出身で、東京に親類はいない。大学時代の友人はまだ結婚していない女性が多く、育児の悩みは相談できないため、早いうちから近隣のママ友をつくろうと考えていたそうだ。

「妊娠を機に、派遣の仕事を辞めてしまったので、今は専業主婦です。時間は十分あるため、児童センターが主催する『子育てサロン』などに通って、近所のママ友をつくりました」

 知らない土地で初めての育児をしている彩子さんのようなママにとって、小児科や耳鼻科の評判など、ネットだけでは実態を把握できないリアルな情報を交換するために、地元のママ友との交流は欠かせないようだ。しかし、「子育てサロン」で知り合った年上のママであるSさんは、なんでも自分のことに話題をすり替えてしまうので、面倒くさいと、彩子さんは言う。

「Sさんには3歳の娘がいて、向こうから声をかけてきてくれました。髪の毛は金髪に近い明るめの色で、夏はショートパンツを穿いていたり、とにかく見た目が若い。でも年齢は、7歳ほど年上でした。年齢差を感じさせなくて、気さくだったので、LINEを交換しました」

 初めての育児の場合、育児雑誌の情報と比べて子どもの成長具合に不安を抱いたり、子どもが体調を崩した際の対応にも頭を悩ませるもの。そんな時、身近に「ママの先輩」がいると、心強いだろう。

「Sさんは、この地域が地元のようで、すでに何人かのママさんとLINEでグループを作っていました。そこでは、一度に二種類の予防接種を打ってくれる小児科の情報や、女医さんがいる耳鼻科など、住んでいないとわからない情報が交換されていて、重宝しましたね」

 しかし、Sさんはそのママ友コミュニティ内で年長者だからか、グループチャットの中で「私は、私は」という自己主張が目立ち、彩子さんは「思わずメッセージを読み飛ばしたくなった」そうだ。

「うちの子が、食事を摂らなくなったことがあり、口の周りに発疹ができていたので、チャットで相談してみると、ほかのママから『手足口病じゃない?』とアドバイスをもらったんです。慌てて病院に連れて行ったら、その通りでした。早速お礼のメッセージを送ると、教えてくれたママからは『お大事に』というスタンプが送られてきたのですが、Sさんは『わかるー。私も去年、娘のがうつったんだ。すごく大変で、ご飯も食べられなくて』と、“自分の話”を始めてしまって、ちょっと面倒くさく感じてしまいました。LINEだと、既読数が表示されるので、反応しないわけにもいかず……」

 このように、グループチャットで、自分語りを始め、煙たがられるママも多いという。

「ほかにも、『どこの病院がいいですか? 』と聞いても、具体的な情報ではなくて、『あの病院の駐車場には外車が停まってるから、先生儲けてるね』というような話にすり替えられてしまったことも。否定するわけにもいかず、返信に困ってしまいますね」

 今年、出産したばかりで、現在0歳になる女児を育児中の紗世さん(仮名)は、ママ友からの“勧誘”に参ってしまったと語る。

「Kさんとは、独身時代に共通の友人がいて親しくなりました。仕事帰りに、複数人で中華料理を食べに行ったり、花見をしたりと、同年代の友人として付き合っていたんです。先にKさんの方が出産していたので、去年、私の妊娠がわかった時も喜んでくれました。私も、身近に育児中のママ友がいて心強いなと思ったのですが……」

 乳児期は、ミルクの量やおむつを取り替える回数などに個人差が激しく、育児本などで書いてある例を見ても、当てはまらないケースも多い。

「娘がミルクをあまり飲まない時、『大丈夫かな?』と、Kさんも参加しているグループチャットに相談メッセージを送ったんです。すると、Kさんは完母(母乳だけで育てる育児)だったので、私の完ミ(ミルクだけで育てる育児)を否定するような発言を送ってきて、さらに、母乳の出をよくする『桶谷式』というマッサージの教室を紹介すると、しつこく言ってきたんです。ほかのママ友は、黙って見ているだけでしたね」

 このように、先輩ママが自分の育児を押し付けてしまうケースも、育児中にはよくあることのようだ。

「それ以外にも、母乳のために無農薬野菜が良いと言って、宅配業者を紹介されたことも。スーパーが近くにあり、別に必要なかったため、『夫がOKしてくれないから』とやんわり断りました。それなのに『大丈夫! 旦那さん説得してあげる』という返信が……。少し、距離を置こうと思いました」

 電話や対面での育児相談とは違い、LINEだと相手の声色や表情などを窺うことができず、相手がどのように感じているのかもわかりにくい。そのため、良かれと思って、自分の育児法を一方的に押し付けてしまったり、自分語りをするママが出てくるということなのかもしれない。
(池守りぜね)

「運動会の組体操は危ない」とママ友LINEで相談も「モンペ扱い」? 幼稚園ママの戸惑い

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。


 まだ夏休み気分が残る9月が過ぎ、10月に突入すると、幼稚園や保育園で運動会が開催される。園庭を持たない小規模保育園などは、近隣小学校の体育館や校庭などを借りて行うケースも多い。近年では、祖父母を含めた観覧者の増加の影響もあり、「スペースが足りない」との理由から、小規模の運動会も増えているようだ。

 室内競技の目玉として人気なのが、パラバルーン。子どもたちが、直径3~8メートルほどの円形の布のふちを持ち、タイミングを合わせて膨らましたり、中に隠れたりして、波やメリーゴーランドなど表現するレクリエーションだ。

 首都圏にある保育園に、5歳になる男児を通わせている綾香さん(仮名)は、「親からすると、子どもがくるくると動き回るパラバルーンは、『撮影が難しい』種目。みんな同じような運動着を着ているため、遠くから我が子を識別するのには、靴下や靴の色が重要なんです」という。

「うちの園では、毎年パラバルーンの演技を年長クラスで行うのが慣例。一度しかチャンスがないので、ビデオカメラでの撮影も失敗できなくて……。去年は、椅子を1列に並べたラインダンスだったため、すぐに息子の姿を見つけられたのですが、今年はそうもいきません。ママ友とのグループチャットでは、事前に靴や靴下の柄を確認し合っていて、意外と『靴下はユニクロのものを履かせる予定』という人が多いことがわかり、被り防止のため、別のものを履かせることにしました」

 運動会の季節になると、ママたちの間ではLINEのグループチャットでのやりとりが盛んになると綾香さん。なんでも「運動会の当日も、何時ごろから行けばよいのかなど、打ち合わせしています。うちの園は、在籍児童の保護者と卒園生以外の観覧が禁止のため、来場者が多くて座席が足りなくなるということはないのですが、後ろの方だと撮影しづらいので、できるだけ早めに会場に行くようにしたい。とはいえ、あまりに早く着きすぎても……と。ママ友との情報交換は、結構重要なんですよ」という。いまや、運動会を快適に過ごすために、グループチャットは欠かせないツールとなっているのかもしれない。

 運動会をめぐって、ほかのママ友たちと意見が合わず、不満を抱く人もいるという。

 例えば、「伝統を重んじる」ような園の場合、代々続く保護者発案の「企画」が存在し、暗黙の了解で「全員参加」として話が進められてしまうケースが後を絶たないといい、都下にある大型幼稚園に、5歳になる女児を通わせている真奈美さん(仮名)は、次のようにため息をつく。

「実はうちの園、運動会で年長さんがお揃いのオリジナルのTシャツを着るという伝統があるんです。入園するまでは、このようなルールがあるとは知りませんでした。Tシャツの製作費は、保護者たちの負担で、だいたい2,000円前後。たった1回しか着ないTシャツのために2,000円も払うのって、納得がいかないですよ」

 ほかにも、保護者がうちわなどの応援グッズを作成したり、園の名前や運動会の日付が入ったTシャツを「親子で揃って着る」という慣例が存在する園もあるという。それだけ、保護者たちの結束が強いということなのかもしれないが、実情は真奈美さんのように「辞退したい」と言えないママもいるようだ。

「グループチャットでは、『そのデザインいいね』などと盛り上がっているので、『うちはいらない』と言い出しづらくって。グループチャットがない時代だったら、知らんぷりできたかもしれないですが……。私と同じように、『実は参加したくない』というママ友はいないのかなぁとも感じますね。まぁ、ほかの子はみんなお揃いのTシャツなのに、うちの子だけ別なのもかわいそうという気持ちもあるので、2,000円は払いますけど、納得はいってないです」

 5歳になる男児を育児中の輝美さん(仮名)は、運動会の出し物に組体操があるのが不安だと語った。

「私が、グループチャットに『組体操って危なくないですか。中止ししてもらった方がいいように思うのですが……』とメッセージを送ったら、ほかのママたちからは、遠回しに『先生が付いているから大丈夫だよ』って返信が来たんです」

 輝美さんが息子を預けているのは、1学年25人編成の幼稚園。英会話や、体操、サッカーなど、通常カリキュラム以外の課外活動にも力を入れているのが特徴の園だという。

「入園前に、運動会の見学に行かなかったんですが、まさか組体操が毎年の恒例行事となっているとは。組体操と言っても、ピラミッドは3段で、2段目の子どもは地面に足を付けたまま、手だけ1段目の子の背中に乗せるような、安全性の高い内容ではあります。でも、転倒したりしたら、危ないって思うんです。あと、『裸足で行う』という決まりも気になります。前日に保護者たちが、小石を取り除くそうなのですが、『全て』ではありませんし……」

 輝美さんはまず、先生や園に意見をする前に、ママたちの反応をうかがったという。

「何人か同意してもらえたら、体操の先生に言おうと思ったのですが、どうも私の提案が、あのグループチャット内で『モンペっぽい』と受け止められたようで、数人しかレスをくれませんでした。しかも、同意してくれる人はおらず……私の感覚がおかしいのかなと悩んでしまいます」

 保護者にとって運動会は、子どもの成長を目で見て感じることができる一大イベント。その際、LINEのグループチャットは、保護者間で連携を取るツールとして活躍することもあるが、一方で、「みんな見ているのが前提なので、『知らなかった』が通用しない」「意見を言ってもスルーされるのを目の当たりにしてしまう」といったママにモヤモヤを抱かせてしまう側面もあるようだ。
(池守りぜね)

「運動会の組体操は危ない」とママ友LINEで相談も「モンペ扱い」? 幼稚園ママの戸惑い

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。


 まだ夏休み気分が残る9月が過ぎ、10月に突入すると、幼稚園や保育園で運動会が開催される。園庭を持たない小規模保育園などは、近隣小学校の体育館や校庭などを借りて行うケースも多い。近年では、祖父母を含めた観覧者の増加の影響もあり、「スペースが足りない」との理由から、小規模の運動会も増えているようだ。

 室内競技の目玉として人気なのが、パラバルーン。子どもたちが、直径3~8メートルほどの円形の布のふちを持ち、タイミングを合わせて膨らましたり、中に隠れたりして、波やメリーゴーランドなど表現するレクリエーションだ。

 首都圏にある保育園に、5歳になる男児を通わせている綾香さん(仮名)は、「親からすると、子どもがくるくると動き回るパラバルーンは、『撮影が難しい』種目。みんな同じような運動着を着ているため、遠くから我が子を識別するのには、靴下や靴の色が重要なんです」という。

「うちの園では、毎年パラバルーンの演技を年長クラスで行うのが慣例。一度しかチャンスがないので、ビデオカメラでの撮影も失敗できなくて……。去年は、椅子を1列に並べたラインダンスだったため、すぐに息子の姿を見つけられたのですが、今年はそうもいきません。ママ友とのグループチャットでは、事前に靴や靴下の柄を確認し合っていて、意外と『靴下はユニクロのものを履かせる予定』という人が多いことがわかり、被り防止のため、別のものを履かせることにしました」

 運動会の季節になると、ママたちの間ではLINEのグループチャットでのやりとりが盛んになると綾香さん。なんでも「運動会の当日も、何時ごろから行けばよいのかなど、打ち合わせしています。うちの園は、在籍児童の保護者と卒園生以外の観覧が禁止のため、来場者が多くて座席が足りなくなるということはないのですが、後ろの方だと撮影しづらいので、できるだけ早めに会場に行くようにしたい。とはいえ、あまりに早く着きすぎても……と。ママ友との情報交換は、結構重要なんですよ」という。いまや、運動会を快適に過ごすために、グループチャットは欠かせないツールとなっているのかもしれない。

 運動会をめぐって、ほかのママ友たちと意見が合わず、不満を抱く人もいるという。

 例えば、「伝統を重んじる」ような園の場合、代々続く保護者発案の「企画」が存在し、暗黙の了解で「全員参加」として話が進められてしまうケースが後を絶たないといい、都下にある大型幼稚園に、5歳になる女児を通わせている真奈美さん(仮名)は、次のようにため息をつく。

「実はうちの園、運動会で年長さんがお揃いのオリジナルのTシャツを着るという伝統があるんです。入園するまでは、このようなルールがあるとは知りませんでした。Tシャツの製作費は、保護者たちの負担で、だいたい2,000円前後。たった1回しか着ないTシャツのために2,000円も払うのって、納得がいかないですよ」

 ほかにも、保護者がうちわなどの応援グッズを作成したり、園の名前や運動会の日付が入ったTシャツを「親子で揃って着る」という慣例が存在する園もあるという。それだけ、保護者たちの結束が強いということなのかもしれないが、実情は真奈美さんのように「辞退したい」と言えないママもいるようだ。

「グループチャットでは、『そのデザインいいね』などと盛り上がっているので、『うちはいらない』と言い出しづらくって。グループチャットがない時代だったら、知らんぷりできたかもしれないですが……。私と同じように、『実は参加したくない』というママ友はいないのかなぁとも感じますね。まぁ、ほかの子はみんなお揃いのTシャツなのに、うちの子だけ別なのもかわいそうという気持ちもあるので、2,000円は払いますけど、納得はいってないです」

 5歳になる男児を育児中の輝美さん(仮名)は、運動会の出し物に組体操があるのが不安だと語った。

「私が、グループチャットに『組体操って危なくないですか。中止ししてもらった方がいいように思うのですが……』とメッセージを送ったら、ほかのママたちからは、遠回しに『先生が付いているから大丈夫だよ』って返信が来たんです」

 輝美さんが息子を預けているのは、1学年25人編成の幼稚園。英会話や、体操、サッカーなど、通常カリキュラム以外の課外活動にも力を入れているのが特徴の園だという。

「入園前に、運動会の見学に行かなかったんですが、まさか組体操が毎年の恒例行事となっているとは。組体操と言っても、ピラミッドは3段で、2段目の子どもは地面に足を付けたまま、手だけ1段目の子の背中に乗せるような、安全性の高い内容ではあります。でも、転倒したりしたら、危ないって思うんです。あと、『裸足で行う』という決まりも気になります。前日に保護者たちが、小石を取り除くそうなのですが、『全て』ではありませんし……」

 輝美さんはまず、先生や園に意見をする前に、ママたちの反応をうかがったという。

「何人か同意してもらえたら、体操の先生に言おうと思ったのですが、どうも私の提案が、あのグループチャット内で『モンペっぽい』と受け止められたようで、数人しかレスをくれませんでした。しかも、同意してくれる人はおらず……私の感覚がおかしいのかなと悩んでしまいます」

 保護者にとって運動会は、子どもの成長を目で見て感じることができる一大イベント。その際、LINEのグループチャットは、保護者間で連携を取るツールとして活躍することもあるが、一方で、「みんな見ているのが前提なので、『知らなかった』が通用しない」「意見を言ってもスルーされるのを目の当たりにしてしまう」といったママにモヤモヤを抱かせてしまう側面もあるようだ。
(池守りぜね)

ママ友の「ちょっと子ども預かって」がムカつく!? LINEの気軽さが招く“ママのストレス”

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。


 まだ1人で留守番ができないような低年齢の子どもがいるママは、数時間程度の外出もままならない時も多い。子どもを預けるために、登録制のファミリーサポート(ファミサポ)やシッターなどを利用するのには、制度が面倒なために抵抗があるという話もよく見受けられる。また夫婦ともに地方出身の場合は、実家に預かってもらうこともできないだろう。そんな時、身近な存在であるママ友を頼るママも少なくないという。

 亜希子さん(仮名)は、東京の郊外で6歳になる女児を育児中。小学校入学までの期間は子どもと過ごしたいと思い、専業主婦となり、子どもを幼稚園に通わせている。3歳から通っている園は、1クラス20人程度の少人数制のため、自然とママ友付き合いも親密になりやすいという。

「近所には1学年80人程度の大規模幼稚園もあり、どちらに入れようか迷ったのですが、少人数の方が先生の目も行き届くと思い、今の園に決めました。子どもが少ない分、ママたちの役員負担なども大きく、お迎え以外でも顔を合わせる機会が多く、さらに子ども同士の仲が良いと、自然とママ友とも親しくしなければならなくて……それがたまに苦痛なんです」

 亜希子さんは、数時間の子どもの預かりをお願いしてくるママがいて困っているという。

「そのママは、日ごろから病弱アピールがすごくて、『ちょっと具合が悪いので、お迎えに行ってくれませんか』という依頼が多いんです。複数のママが見ているグループチャットではなく、私に直で来ます。既読が付くと『見た』という印になるので、断りづらいのがわかるんでしょうね。子ども同士は仲良しなので、そのまま一緒に我が家に連れて帰り、しばらく面倒を見ているのですが、その間は目が離せず、家事ができないのがストレスです」

 ほかにも、ママ友同士の「預かり」は、「急な残業」「下の子が急病」などの緊急事態、加えて実家が遠かったり、ファミサポなどにお願いができない場合に発生するという。

「やっぱりLINEによって、気軽に預かりを頼むママは増えたと思います。うちは幼稚園から近いせいか、ママ友からの『うちの子のお迎えも一緒にお願い。それでちょっとの間だけ預かってて』という依頼が、意外と多いんです。あるママは、私に子どもを迎えに行かせ、預けているのに、グループチャットなどに『これから掃除します』と書いていたことがあって。さすがにちょっとモヤっとしました」

 彼女は、ママ友から「ありがとう」の一言やスタンプだけで済まされてしまうことが多いのも、納得いかないという。

「みんな、『自分の子どもを迎えに行くついでじゃない』と思っているのかもしれないですね。うちの子は、幼稚園であったことをうまく話せないような内気なタイプなので、ほかのママに預けるのは嫌なんです。自分だったら幼稚園の延長保育を利用するのに、うちを便利に利用されているのは正直ムカついています……」

 都内で4歳になる男児を育児中の幸恵さん(仮名)は、同じマンションに住んでいる4歳の男児のママ友・Aさんとの距離感に困っていると語った。もともとAさんとは、同じ階に住んでいたため、エレベーターなどでもよく顔を合わせる機会があったという。

「お互い2歳までは別々の保育園に通っていました。ちょうど新設の認可保育園ができたので申し込んだところ、同じ園に通うことになったんです。なので、子どもが3歳からの付き合いになるのですが、子ども同士は大の仲良しで、顔を見合わすと遊びだすほど。一人っ子同士で遊び相手がいないせいなのか、『明日も会えるでしょ』と言っても聞かず。無理やり引き離すとうちの子が泣き出して困っていますね」

 Aさんは、幸恵さんと幼稚園以外でも親しくしていきたい雰囲気だという。同じクラスのママ友同士のグループチャットではあまり発言をしないが、幸恵さんには直接メッセを送ってくるそうだ。

「この前は、地域の夏祭りに誘われたので、子どもと一緒に行ってきました。次の日も休みだったため、子どもが帰るのをぐずってしまい、向こうの家にお邪魔することに。Aさんの実家は大家族だったそうで、Aさんは子どもの扱いにも慣れていて『うちでご飯を食べて行きなよ』と焼きそばを作ってくれました。その後も『汗かいたでしょ、お風呂入っていきな』と言って、息子はAさんの子どもと一緒にお風呂に入ってたり……Aさんは、『子どもは見ているから、ちょっと家に帰って休んだら』と言ってくれるのですが、素直に喜べないですね。逆に『いつも幸恵さんの子どもの面倒を見ているんだから、うちの子も預かってよ』なんて言われたら、どうしようと思ってしまうんです」

 このように、子ども同士の仲が良いと、片方の家に入りびたりになるケースは少なくない。幸恵さんは、「私は息子以外の子どもの面倒を見るのは嫌なので、遊びに行くのを本当はやめたいんです」と漏らした。

 幸恵さんのように、お互いの家を行き来するような付き合いは、できれば避けたいと考えるママにとって、「LINEは厄介なものなのかもしれません。一度つながってしまうと、ママ友を避けることができないので、ママ友との距離感を保つのが難しくなったと思う」という。

 情操教育の一環として、3歳になると子どもに習い事を始める家庭が増える。幼稚園や小学校が夏休みの時期は、お稽古ごとの体験レッスンなども盛んに行われているそうだ。8歳と4歳になる女児を育児中の茜さん(仮名)は、「子どものお稽古ごとの送迎が面倒なんです……」と語った。

 娘2人にHIPHOPダンスを習わせるために、自転車で20分ほどかかるダンススタジオまで送り迎えをしているという茜さん。入会のきっかけは、同じ幼稚園に通っている下の子のママ友Bさんと一緒に体験レッスンを受けたことだったという。

「最初は入会するつもりはなかったのですが、今なら会費が半額になるとか、入会金無料だとか言って薦められたんです。迷っていたら、Bさんから『送迎が面倒だったら、私と茜さんが交互で行けばいいじゃない?』と提案されました」

 しかし、Bさんは最初こそ、茜さんの子も一緒に送迎をしてくれていたそうだが、「次第に『茜さんところの上のお姉ちゃんはもう小学生だから、送迎は必要ないよね』と一方的にLINEしてきて……喧嘩になるのも嫌なので飲みこみましたが、私は心配なのでBさんの子どもも一緒に送り迎えをしていますよ」と不満げに語った。結局、Bさんがスタジオまで迎えに来ないため、茜さんの家でBさんの子どもを預かることもたびたびあるそうだ。

 ママ友同士の子どもの預かりというと、「前もって予定した日に、準備をしたうえで、半日以上預けること」をイメージする人も多いだろうが、最近はLINEの普及によって、送迎などのついでに、急遽そのまま数時間子どもを見てもらうケースが主流だという。預ける側にとってはありがたいだろうが、前出の亜希子さんも言っていたように、預かる側はLINEで簡単に依頼されると違和感を抱くようだ。しかもそのお礼を「ありがとう」のスタンプで済まされたとしたら、ママ友からの感謝の気持ちも感じられないだろう。何事も持ちつ持たれつ、誰かだけに負担がかかるのではなく、ママ友同士が意識し合って「助け合える関係」を築くことが大事なのかもしれない。
(池守りぜね)