スポンサー総撤退の危機!? フジテレビ「月9」「月10」がひどすぎる……

 フジテレビの看板ドラマ枠「月9」の低迷が続いているが、その後番組「月10」枠も加えて、同局は深刻な爆弾を抱えてしまったようだ。

「月9」は、2016年1月期『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(有村架純、高良健吾主演)が平均9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、2ケタを割り込んだのをきっかけに不振に拍車が掛かった。同4月期には、“高視聴率男”と呼ばれていた福山雅治を主演に起用した『ラヴソング』を放送したが、8.5%とまさかの大爆死を喫した。

 その後も1ケタ台は続き、17年1月期『突然ですが、明日結婚します』(西内まりや主演)は6.7%まで落ち込んで、「月9」歴代ワースト視聴率を更新。同4月期の『貴族探偵』は、嵐・相葉雅紀が主演を務めるとあって期待されたが、これまた8.6%とズッコケて、打ち切り説もチラついた。

 しかし、同7月期『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-3rd season』(山下智久主演)が14.6%の高視聴率を獲得し、なんとか窮地を脱した。ところが、同10月期『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(篠原涼子主演)は6.7%と大爆死して、勢いに乗れず。

 そして、迎えた今期、極めて前評判が低かった『海月姫』(芳根京子主演)が15日にスタートしたが、初回8.6%、第2話6.9%と予想通りの低調ぶりで、『突然ですが』のワースト記録を塗り替えかねない発進となった。

 フジにとって、さらに深刻なのは、その後番組の「月10」枠。いうまでもなく、同枠では16年12月まで『SMAP×SMAP』をオンエアし、全盛期には「月9」同様、当たり前のように20%超えを果たしていた。17年1月から、後継番組として、フットボールアワー・後藤輝基、田中みな実アナ、DAIGOがMCを務める『ちょっとザワつくイメージ調査 もしかしてズレてる?』を放送開始したが、「月9」以上の低空飛行で、5%割れどころか、3%台を連発。同番組はわずか1年で終了の憂き目に遭い、昨年12月25日の最終回は4.5%で、寂しく幕を閉じた。

 その後継番組として、『海月姫』初回と同じ15日に、『世界の村のどエライさん』がスタートした。同番組は、世界の片隅で暮らす村人たちの幸せの秘密に迫るもので、村人たちの幸せのために人生を捧げる人物(どエライさん)を探し出して密着する内容。“売り”は俳優・山崎育三郎がバラエティ初MCにチャレンジする点で、そのほか、千鳥、高見侑里アナが進行を務めている。

 だが、制作するカンテレ(関西テレビ)の期待もむなしく、初回は4.1%と壮絶爆死。第2回は3.3%まで下げてしまい、早くも“風前のともしび”となってしまった。初回の低視聴率を受け、カンテレ・福井澄郎社長は、19日の定例会見で、「少し時間がかかるかもしれないが、企画としては悪くない」と呑気な発言をしたが、新番組が始まったばかりにもかかわらず、この関心度の低さは致命的だ。

 22日の「月9」と「月10」視聴率を単純に平均すると5.1%という低さで、プライム帯の数字としては断崖絶壁に立たされたといってもよさそうだ。

「やはり視聴率は前後の番組で連動します。いい例が、日本テレビ・日曜ゴールデン帯の『ザ!鉄腕!DASH!!』『世界の果てまでイッテQ!』『行列のできる法律相談所』や、TBS・金曜ゴールデン帯の『爆報!THE フライデー』『ぴったんこカン・カン』『中居正広の金曜のスマイルたちへ』のラインです。それぞれの番組が人気があって、かつ相乗効果で高視聴率を得ています。逆に、フジの月曜夜は、8時台の『痛快TV スカッとジャパン』を含め、不人気番組が続き、縦の並びの悪さで、なおさら数字を落としている印象です。事実、『月9』で『コード・ブルー』が放送されていた頃は、『もしズレ』もそこそこの視聴率を出していました。『月9』ドラマの数字が悪いから、『月10』も悲惨な視聴率に終わっているのでしょう。このままなら両枠とも、スポンサーがこぞって撤退する可能性もありそうです」(テレビ誌関係者)

 始まったばかりの『どエライさん』は、コンセプトがしっかり固まっているだけに、リニューアルするにしても、キャストを入れ替えるくらいしか手立てはなさそう。さもなくば、早期に打ち切るしかないだろう。カンテレでは、『スマスマ』の後番組に、若手ジャニーズの冠番組も検討したようだが、流れてしまった。昨年10月より、TBS系が同時間帯で。関ジャニ∞の『ペコジャニ∞!』をスタートさせてしまったため、現状ではジャニーズの番組を放送することは不可能だ。

 フジは「月9」のみならず、「月10」枠も真剣にテコ入れを図らない限り、この時間帯の視聴率不振から脱することはできそうにない。
(文=田中七男)

元NHK・登坂アナ、「セクハラ麿」は周知の事実!? “第二のショーンK”寸前も余裕なフジの思惑

 “麿”という愛称で親しまれ、人気を博した元NHKアナウンサーの登坂淳一が、第二の人生を歩み出す直前に、セクハラスキャンダルに見舞われた。1月25日発売の「週刊文春」(文藝春秋)は、登坂アナがNHK在籍時に新人女性キャスターへセクハラを行い、告訴される寸前の事態に陥っていたと報じたのだ。

 NHKの東京本局に在籍していた頃には、女性ファンも多かったが、地方支局を転々とし、最終的には閑職に追い込まれていたという登坂アナ。今月15日には、NHKを退職して大手芸能事務所のホリプロに所属すること、また4月からフジテレビ系情報番組『プライムニュース』のメインキャスターを務めることが発表されていた。

「しかし、この時点でマスコミ関係者の間では、『きちんと身辺調査をしたのか?』という疑問の声があふれ返っていました。札幌支局でのセクハラ疑惑は、2015年にも一部で報じられていたし、NHK関係者の間では、触れ回ることこそしないものの、“麿のセクハラ行為”は周知の事実という認識。いくら看板キャスターがほしいとはいえ、フジのゴーサインは自殺行為としか思えませんでした」(週刊誌記者)

「文春」では、登坂アナだけでなく、ホリプロやフジにも取材を行っているが、いずれもセクハラ疑惑については否定、もしくは回答拒否となっている。

「本来なら危機的状況にもかかわらず、フジもホリプロもどこか余裕すら感じられる、と記者内では話題です。双方とも、登坂アナが降板するまでには至らないという確信があるのか、と逆に勘ぐってしまう。ただでさえフジは、番組キャスターが決定していたにもかかわらず『文春』の報道で経歴詐称を暴かれ、番組スタート直前に降板した、ショーンKという“苦い過去”がありますからね」(同)

 被害者とされる女性キャスターは、代理人弁護士を通じて登坂アナのセクハラ被害について「ご指摘の事案については確かにありました」と回答している。

 “爆弾”を抱えた船頭を用意したところ、案の定爆発したという“想定内”すぎる展開となった、フジの登坂アナキャスター抜擢。果たしてマスコミ各社が期待する、セクハラ報道をも覆す“秘策”を、フジは持ち合わせているのだろうか。

フジが“NHKの麿”登坂淳一アナを引き抜き……“報道向きの人材不足”を露呈!

 低迷するフジテレビが、4月改編で報道番組の大幅なテコ入れを断行する。中でも、夕方の『みんなのニュース』は、『プライムニュース』(正式タイトルは未定)として、大幅にリニューアルし、出演者を一新。“NHKの麿(まろ)”と称され、11日付で同局を退局した登坂淳一アナをメインキャスターに起用することを決めた。登坂アナは16日付で、大手芸能事務所ホリプロの所属となり、今後はフリーで活動する。

 登坂アナは東京都出身で、法政大学卒業後の1997年4月に同局に入局。和歌山放送局、大阪放送局を経て、2004年に東京アナウンス室に異動。『NHKニュースおはよう日本』『首都圏ニュース』、正午など定時の『NHKニュース』を担当。上品で公家っぽい雰囲気を醸し、口調も穏やかなことから“麿”と呼ばれるようになり、一躍人気アナとなった。

 しかし、10年春に惜しまれつつ、札幌放送局へ異動。11年3月に発生した東日本大震災の際には、応援要員として、しばらく全国ネットのニュースに登場し、ファンを喜ばせたこともあった。その後、14年に大阪放送局に、17年には鹿児島放送局に転勤となり、地方勤務が続いていた。それでも、昨年12月に発表された「第13回好きな男性アナウンサーランキング」(オリコン調査)では9位にランクインしており、今でも根強い人気を誇っている。

『みんなのニュース』は、『FNNスーパーニュース』の後継番組として、15年春に放送開始。当初は午後3時50分から190分放送の大型報道番組で、MCには人気者の伊藤利尋アナ、生野陽子アナ、椿原慶子アナを起用し、テコ入れを図った。しかし、低視聴率が続き、わずか1年で放送枠が1時間縮小。昨年10月の改編では、生野アナ、椿原アナが降板し、ベテランの島田彩夏アナに交代したが、視聴率は4%前後で苦戦している。

 今回、大刷新を図るべく、NHKから登坂アナを引き抜くという大胆な戦略に打って出たフジだが、裏を返せば、男子も女子も、局内に“報道向きアナウンサー”の人材が不足していることを露呈した格好だ。

「フジ=バラエティとの印象が根強く、長年フリーの安藤優子キャスターに依存していたことも、報道アナが育ちにくい土壌になっていたのでしょう。数少ない“報道系”だった大島由香里アナは結婚、出産のため、昨年末で退社。秋元優里アナは新年早々、W不倫スキャンダルで吹っ飛んでしまいました。椿原アナは夜のニュースを担当しており、現状で精いっぱい。男子では報道番組を任せられるようなアナウンサーがおらず、フリーアナに頼るしかないのでしょう」(テレビ制作関係者)

 フジは“登坂人気”にすがって、他局の報道番組に一矢報いたいところだろうが、不安な声も漏れ伝わってくる。

「登坂アナは“NHKの次期エース候補”と期待されていた人物。しかし、札幌勤務時代に女性問題でトラブルを起こしたため、出世コースから外れ、ドサ回りが続いているとのウワサもあります。登坂アナほどの人気をもってすれば、一定期間の地方勤務を経て、本来なら東京に戻されるところですが、一向にその気配はなかったようです。さすがに、昨年大阪から鹿児島に飛ばされて、登坂アナも観念したのでは。そんなタイミングでフジから声が掛かったのですから、願ったりかなったりだったのでしょう。ただ、こうなると注目度も格段に上がるので、女性問題でスキャンダルを起こさなければいいのですが……」(同)

 フジでは、昨年8月、『ユアタイム』でMCを務めていた、モデルの市川紗椰と、野島卓アナウンス室デスク担当部長との半同棲が報じられた。不倫ではなかったが、報道番組のキャスター同士の交際はほめられたものではない。そして、今回の秋元アナの不倫疑惑で、フジ局員の倫理観に疑問符がついている。周囲の不安を一掃して、登坂アナの起用が、プラスへとはたらくことを願いたいものだが……。
(文=田中七男)

『世界の村のどエライさん』3.3%の衝撃! フジ新番組全滅で「どエライのは視聴率のほう」の声

 今月スタートしたフジテレビ系新番組が、軒並み大コケしている。

「他局の『99.9 -刑事専門弁護士- SEASON II』(TBS系)や『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)が平均視聴率15%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を超える中、フジ系で放送中の連続ドラマは、芳根京子主演の月9『海月姫』とKAT-TUN・亀梨和也主演『FINAL CUT』が早くも6%台にまで落ち込み、深田恭子主演『隣の家族は青く見える』も初回7.0%と低調。前期と同様、今期も全滅状態と言えそう。大問題なのは、決してドラマがつまらないわけではないということ。いくら面白い番組を作っても、視聴者から見向きもされないフジは、末期的状況といえます」(テレビ誌記者)

 また、かつて『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)が放送されていた月曜夜10時台の関西テレビ制作枠では、15日から俳優の山崎育三郎やお笑いコンビ・千鳥が司会を務める『世界の村のどエライさん』がスタート。世界の過酷な環境に住む村人に密着し、その土地の“幸せ”を支える“どエライさん”を紹介する海外ロケバラエティというが、初回から4.1%と打ち切り圏内。さらに、22日の2回目の放送では、3.3%にまで落ち込んでしまった。

「内容は“海外ロケを行い、スタジオのタレントたちが賑やかす”というよくあるフォーマット。しかし、約1時間の放送で1つの村しか紹介しない点や、現地を訪れるタレントが、同局『テラスハウス』の菅谷哲也やモデルのベックなど、かなり微妙な人選。VTRが中途半端に感動路線を狙っているのも、視聴者の食いつきが悪い一因では?」(同)

 ネット上では、早くも「どエライのは視聴率のほう」と揶揄されている同番組。視聴率低迷により1年で終了した前番組『ちょっとザワつくイメージ調査 もしかしてズレてる?』に対しても、「ズレてるのは番組の内容」と揶揄する声が相次いでいたが、当然ながら、制作サイドは番組が失敗したときのことを全く想定していないのだろう。

「昨年11月にスタートした古舘伊知郎司会のバラエティ『モノシリーのとっておき』(金曜、夜7時~)も4~5%台で、打ち切りは時間の問題。なお、2017年4~9月期の営業利益は、民放キー局でフジだけが営業赤字。昨夏から新体制となり、大規模改編をアピールしているフジですが、むしろ悪化する一方です」(同)

 28日からは、日曜ゴールデン帯の激戦区でスポーツバラエティ番組『ジャンクSPORTS』をスタートさせるフジ。司会のダウンタウン・浜田雅功は、初回収録後の会見で「数字取れるんですか?」と弱気な発言をしていたが、その不安は的中してしまうのだろうか?

フジ月9『海月姫』6.9%急落で早くも危険水域!「脱落者続出は必然」そのワケとは……?

 オタク女子だけが住む共同アパート・天水館を舞台に、主人公のクラゲオタク・月海(芳根京子)の恋模様などを描く今期の月9ラブコメディ『海月姫』(フジテレビ系)。

 先週の第1話では、男子禁制の天水館に、ふいに現れた女装美男子・蔵之介(瀬戸康史)がシャイすぎる月海をメイクで変身させたり、蔵之介の弟(原作では兄)の政治家秘書・修(工藤阿須加)が変身後の月海に一目惚れしたり、主に人物や設定の紹介といった感じで、視聴率8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったのだが、今週の第2話は6.9%とダウン。早くも危険水域にきてしまった。さっそく振り返ります。

(前回までのレビューはこちらから)

■あらすじ

 まず第1話でさして説明のなかった月海以外の天水館の住人(尼~ず)を整理しておきたい。

・千絵子(富山えり子):和装・和裁・和人形オタク。大家の娘で、この中で比較的常識ある方。

・まやや(内田理央):三国志オタク。万年ジャージで前髪長く、表情一切わからず。もっともテンション高く、変な動きで情緒不安定。

・ばんば(松井玲奈):鉄道オタク。昔の鶴瓶ヘア(天パらしい)のため、こちらも表情一切わからず。ドラマでは、まややに寄せたのか、原作に比べテンション高め。

・ジジ(木南晴夏):いわゆる枯れ専と呼ばれる地味中年男性好き。当人も地味でおとなしめ。

・目白先生(?):売れっ子のBL漫画家だが部屋から一切出てこず、声も出さない(ドアの隙間から紙で筆談はあり)。他の住民に「ご託宣」を与えたり、アシスタント仕事を与えたりして、神のごとく崇められている。

 こんな天水館に勝手に出入りし出す女装姿の蔵之介。月海以外の住人には男性だと知られていない。

 そんな蔵之介は、老朽化のため破裂した天水館の水道管の修繕費(20万円)を稼ぐため、フリーマーケットに参加することを尼~ずに提案し、実行に移す。香川の琴平電鉄のつり輪が200万円(ばんば)など売れそうにないものしかない中、なぜか月海の手作りクラゲ人形が若い女子に大好評。急遽、尼~ず総出で人形を増産し、なんとか費用を捻出する。

 千絵子が人形を15万円で売ったのが実はデカいのだが、初めて住人同士で力を合わせたということで、なんとなく蔵之介の存在がみなに認められ出すという展開。死ぬほど金持ちなんだから、20万円くらいポンと蔵之介が親の金から出しそうなのに……。

 そんな中、天水館のある場所が高層ホテル建設の再開発地域に含まれており、大家である千絵子の親も土地を売ることを決断していたことが発覚。蔵之介に尻を叩かれ、地域センターでの再開発の説明会に抗議に向かう尼~ずたち。

 しかし、そこで月海の隣に座ったのは蔵之介の弟で、政治家の父親の秘書を務める修。先日水族館で、母親のことを思い出し取り乱す月海(蔵之介によりメイクとかされてる)を抱きしめていたくせに、「今日は月海さんはいらっしゃらないんですか?」と月海の存在に気づかない。コミックなら受け入れられる展開なのだが、さほど変化が見えない今回の実写化では、やはり違和感を感じてしまう。

 ここで登壇したデベロッパー・稲荷翔子(泉里香)に追いやられ、逃げるように会場を後にする尼~ず。壇上から雑談を注意され、「オタクなので注目を浴びることに耐えられず逃げ出す」という心理なのだが、「人の視線が苦手」と、はっきり活字で表記された原作部分を読まずに、これが伝わっているのか少し謎だ。

 開発・土地買収を進めたい稲荷は、修の父親で議員の鯉淵慶一郎(北大路欣也)を味方につけるため、あからさまな色仕掛けで修に接近。その稲荷が相合傘状態で修と歩く姿を目撃した月海は、ショックを受ける。

 仕事のために、なりふり構わぬ稲荷は、修のドリンクに薬を盛り、昏睡状態にして共にベッドインしている写真を撮影する……のが、原作含め今までの作品だったのだが、コンプライアンス地獄の今のテレビでは、ドラマですらその表現が無理なのか、紐で吊るした5円玉で催眠術をかけて眠らせるという苦肉の策。

「いざってときのために、通信講座受講してたのよ」という説明も苦しいが、このご時世そこは仕方ないのだろう。犯罪誘発だとか騒ぎになって、サイゾーとかに揚げ足を取られるのもあれですし。とにかく、記憶のない修の弱みを握るのに稲荷は成功する。

 一方、天水館では、蔵之介の手で尼~ずメンバー全員をメイクやウイッグやおしゃれな服で「ビフォアアフター」化。「悲しいけど、世の中には人を見た目で判断する人間がいっぱいいる」「だから鎧を身に纏え」ということらしい。この意味のないファッションショーに月海は、「お母さん、不思議です。あげに苦しかった胸のあたりが、いつの間にか軽くなりました(鹿児島弁)」と満足げ。

 修が女性を苦手とする原因を、運転手の花森(要潤)から聞き出す蔵之介。それは昔ミュージカルを観に行った時に、「慶一郎様と、リナ様のあの現場(性交)」を見てしまったことが原因らしい。果たしてリナ様とは?

 そんな中、稲荷が挨拶がてら天水館に乗り込んでくるが、尼~ずたちは気押されたり、手土産のマカロンに浮かれたりと防戦一方。契約は、大家である千絵子の母親と話を進めていると強気な稲荷だが、居合わせた蔵之介は「うちらがここのオーナーになればいいわけだ」「1億だろうと5億だろうと10億だろうと、買う!」と啖呵を切り、追い払う。

 にわかに活気付く尼~ずだが、稲荷の手土産に混じっていた修のメガネ(先日の忘れ物)に気づいた月海だけは元気がない。修と稲荷が付き合ってると思いこみ、号泣しだす月海を、今度は蔵之介が抱きしめる。

 蔵之介は、父親に天水館を買い取る資金として3億円無心し、さすがに断られる流れなのだが、いつまでもプラプラしてることを説教された腹いせなのか、修が男嫌いになった原因の話を半笑いで父にぶつける蔵之介。

「俺の母さんの舞台を観に行くたびに、楽屋でエロいことしてたんでしょ?」

「トラウマになっちゃうよね? 父親と愛人が抱き合ってる現場を目の当たりにするなんてさ」

 つまり、蔵之介と修は異母兄弟で、修の女嫌いの原因は蔵之介の母親(愛人・リナ)だったのだ。兄・弟の年齢上下は逆だが、これは原作通り。

 稲荷のせいで失恋気分の月海だが、自室でこっそりクラゲっぽいウエディンドレスを着ているところを蔵之介に見つかり、恥ずかしすぎてテンパる。母が大きくなったらクラゲのようなドレスを作ってくれると言っていたから……とか、いろいろ言い訳する月海だが、亡き母がドレスを集めていたことを思い出した蔵之介は、クラゲドレスを売って天水館を買い取ろうとひらめく。

 

■それでも頑張っている芳根京子

 

 前回、結構悪く書いてしまったので、よかったなというところをまず意識してみました。

 月海のビフォアアフターの差があまり見えないところは相変わらずだが、それでも芳根京子の芝居は安定しており、前回不満を感じたオタク特有の早口口調がやや力みすぎなところも、今回はいい力の抜け方で、かつ全体に思い切りもありいいと思います。

 尼~ずの面々は漫画に寄せすぎて、特にまややとばんばは、もはや誰でもいいのでは? という意見も上がってますが、木南晴夏演ずる枯れ専のジジの薄いキャラは、映画版を凌ぐハマり具合だと思います。

 あと細かいところですが、第1回の放送で、初めて蔵之介が尼~ずの面々に遭遇した際、自分らがオタクだと指摘され「いいえ、まだまだ私たちはオタクとは呼べませんよ」と千絵子がうれしそうに謙遜する感じもリアルでよかったです。

 原作コミックでは「石化」といって、尼~ずが人見知りを発動したり動揺すると石のように固まってしまうくだりがあり、アニメはもちろん映画でもCGでそこを再現していたのだが、おそらく時間的な問題なのか予算的なものか、ドラマでそれができないための苦肉の索としての「いいえ、まだまだ~」なのかもしれない。

■修に月海を「気色悪い」と言い切らせた問題

 

 そして、ここからは気になるところなのだが、まず、第1話、第2話と見て感じたのは、やはり脚本なり演出なりの雑さ。

 今頃になって蔵之介が大学生であることが明かされたり(早くに秘書だと紹介される弟・修に比べ、なぜここまで蔵之介の立場が明かさなかったのかが謎)意図のわからない部分が多い。

 月海が自らクラゲっぽいドレスを着ているのを蔵之介に目撃されるシーンでも、原作ではフリマで古着を調達し、それを材料として「クラゲ人形」を作るシーンがあっての、その残り物の服があったから月見が自室で羽織ることにつながるのだが、今回いきなりそのクラゲドレスが現れた背景がよくわからない。

 そしてここまでの話において、修と稲荷が歩く姿を見てショックを受けるほど月海は修を想っているのだが、なぜそこまで好きになれているのかが、いまだにピンとこない。アマクサクラゲに似てクールだかららしいのだが、第1話でメイク前の普段の月海を前に、修は引き気味に「気色悪い」と言っている。

 確かに、原作でも「あーきもかった」と独り言のように言ってはいる。しかし、それは月海のいない場所で独り言としてだし、しかもその時の月海は、おデコにキョンシーのお札を貼り、暴れて取り乱していた。

 しかし、ドラマではそこまで言われるほど暴れてもいないのに、目の前でハッキリ「気色悪い」と修に言わせている。ただオタクとして男性が苦手で挙動不審なだけで、だ。これは本人を目の前にして言わせてはダメではないだろうか? これがずっと引っかかってしまう。

 確かにフリとしては好きな人間に嫌われていた方が落差が生じていいのかもしれない。だが、いくらコメディパートだからといって、あえて本人の前で「気色悪い」と言わせてしまうのは迂闊すぎないだろうか?

「気色悪い」と言われた月海の姿は、少々パニクっていたとはいえ、飾り気ない月海そのものの姿だったはずだ。飾り気ない自らの姿を「気色悪い」と重めに全否定。恋に落ちるどころか人間不信になりかねない出来事だと思うのだが、異性が苦手な「オタク」には神経がないとでも思ってるのだろうか。

 さらに、この2人は次の日、普通に水族館デート(蔵之介もいたが)をしたりもしている。その時、修はメイクで変身した月海にデレデレたり、あげく抱きしめたりしてるし、月海もその「気色悪い」事変などなかったように接している。

 たとえ自分ではない「他人」に言っていることになってるとはいえ、目の前で女性に「気色悪い」と言い切るような人に、メイクしたらすぐ抱きしめられて、果たして月海はうれしいのだろうか? そんな安易な性格なのだろうか?

 そこをクリアしない限り、このドラマを楽しく観ることができないというのが素直なところだ。

 人気原作があるからと、話の運びや「使えそうな」エピソード素材を散りばめ、尺を稼ぎ、切り貼りするだけで、人物の心理のや気持ちのつながりをおろそかにしていては、コメディ部分はおろか、うわべの恋愛模様すら描けないのではないか。

 ネットを見る限りでは、このドラマを観ている人は原作や過去の映像作と見た上で比較しながら鑑賞している人が多いようだ。だから確認をしただけでドラマ自体に魅力を感じない人は、どんどん脱落していくだろう。原作の「付録」のような意識で製作が映像化してるのだとしたら、この先ますます不安である。

 現場が頑張っているのは、もちろんわかる。まだ始まったばかり、なんとか盛り返していただきたい。
(文=柿田太郎)

『海月姫』、フジ月9史上ワースト2位発進も……主演・芳根京子は一皮むけるチャンス!?

 今夜、第2話が放送されるフジテレビの月9ドラマ『海月姫』。15日に15分拡大で放送された初回の視聴率は8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、同枠の初回では、昨年1月期『突然ですが、明日結婚します』(西内まりや主演)の8.5%に次ぎ、ワースト2位の最悪スタートとなった。

『海月姫』の原作は、人気漫画家・東村アキコ氏の同名少女漫画(講談社)で、2010年にフジ系でテレビアニメ化されている。また14年12月には、能年玲奈(現・のん)主演で映画化され話題になったがたが、爆死している。それだけに、ドラマ版も前評判はすこぶる低く、初回8%台でも当然の結果といえそう。

 同ドラマは、クラゲをこよなく愛する“クラゲオタク”の倉下月海(芳根)がイラストレーターを目指して上京。“尼~ず”と称される、さまざまな分野のオタク女子たちと、アパート「天水館」で男子禁制の共同生活を送っていた。そんな折、ひょんなことから、月海が大物国会議員・鯉淵慶一郎(北大路欣也)が愛人に生ませた息子で、女装好きの蔵之介(瀬戸康史)と出会う。そして、蔵之介とは腹違いの弟で、父の秘書を務める童貞エリート・修(工藤阿須加)と、複雑な三角関係に陥る。自分には一生縁がないと思っていた恋を知った月海が、新しい自分、新しい生き方を見つけていく姿を描いた、新感覚のシンデレラコメディだ。

 ネット上では「ドタバタ感がすごい。何が何だかさっぱりわからないドラマだった。次回はもう見ない」といった辛らつな意見がある一方、「芳根を始め、尼~ずの面々がはじけてておもしろかった。意外に芳根は演技がうまい」「『べっぴんさん』は駄作だったけど、これは芳根の当たり役なのでは?」「期待してなかったけど、芳根がハマっていて楽しめた」といった声も多く、低視聴率の割に、視聴者にはおおむね好評のようだ。

「大物キャストは北大路のみで、後は若手中心。これなら、ギャラも安いですし、“若手育成ドラマ”と考えればいいのではないでしょうか。このキャストで、下馬評が低かったことを思えば、視聴率は度外視でいい。昨今の月9の凋落を見れば、この作品で2ケタを期待すること自体、虫がよすぎます。主演の芳根は、これまで清楚系、お嬢様の役柄が多くて、いまひとつパッとしませんでしたが、これだけ吹っ切って、オタクを演じているのには好感がもてました。これで女優として一皮むければ、幅が広がって、いろんな役が回ってくるのでは。その意味で、芳根にとってはいいチャンスになりそうです。少なくとも、月9ワースト視聴率の『突然ですが』より、ずっといいです」(テレビ誌関係者)

 芳根はNHK連続ドラマ小説『べっぴんさん』(16年後期)でヒロインに起用され、その後も、高視聴率ドラマ『小さな巨人』(TBS系/17年4月期)でヒロインを務めたりしたが、いまひとつインパクトを残せていなかった。『海月姫』はフジの看板枠だけに、視聴率が悪ければ、批判もあろうが、このドラマをきっかけに、飛躍を果たしてほしいものだ。
(文=田中七男)

『海月姫』、フジ月9史上ワースト2位発進も……主演・芳根京子は一皮むけるチャンス!?

 今夜、第2話が放送されるフジテレビの月9ドラマ『海月姫』。15日に15分拡大で放送された初回の視聴率は8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、同枠の初回では、昨年1月期『突然ですが、明日結婚します』(西内まりや主演)の8.5%に次ぎ、ワースト2位の最悪スタートとなった。

『海月姫』の原作は、人気漫画家・東村アキコ氏の同名少女漫画(講談社)で、2010年にフジ系でテレビアニメ化されている。また14年12月には、能年玲奈(現・のん)主演で映画化され話題になったがたが、爆死している。それだけに、ドラマ版も前評判はすこぶる低く、初回8%台でも当然の結果といえそう。

 同ドラマは、クラゲをこよなく愛する“クラゲオタク”の倉下月海(芳根)がイラストレーターを目指して上京。“尼~ず”と称される、さまざまな分野のオタク女子たちと、アパート「天水館」で男子禁制の共同生活を送っていた。そんな折、ひょんなことから、月海が大物国会議員・鯉淵慶一郎(北大路欣也)が愛人に生ませた息子で、女装好きの蔵之介(瀬戸康史)と出会う。そして、蔵之介とは腹違いの弟で、父の秘書を務める童貞エリート・修(工藤阿須加)と、複雑な三角関係に陥る。自分には一生縁がないと思っていた恋を知った月海が、新しい自分、新しい生き方を見つけていく姿を描いた、新感覚のシンデレラコメディだ。

 ネット上では「ドタバタ感がすごい。何が何だかさっぱりわからないドラマだった。次回はもう見ない」といった辛らつな意見がある一方、「芳根を始め、尼~ずの面々がはじけてておもしろかった。意外に芳根は演技がうまい」「『べっぴんさん』は駄作だったけど、これは芳根の当たり役なのでは?」「期待してなかったけど、芳根がハマっていて楽しめた」といった声も多く、低視聴率の割に、視聴者にはおおむね好評のようだ。

「大物キャストは北大路のみで、後は若手中心。これなら、ギャラも安いですし、“若手育成ドラマ”と考えればいいのではないでしょうか。このキャストで、下馬評が低かったことを思えば、視聴率は度外視でいい。昨今の月9の凋落を見れば、この作品で2ケタを期待すること自体、虫がよすぎます。主演の芳根は、これまで清楚系、お嬢様の役柄が多くて、いまひとつパッとしませんでしたが、これだけ吹っ切って、オタクを演じているのには好感がもてました。これで女優として一皮むければ、幅が広がって、いろんな役が回ってくるのでは。その意味で、芳根にとってはいいチャンスになりそうです。少なくとも、月9ワースト視聴率の『突然ですが』より、ずっといいです」(テレビ誌関係者)

 芳根はNHK連続ドラマ小説『べっぴんさん』(16年後期)でヒロインに起用され、その後も、高視聴率ドラマ『小さな巨人』(TBS系/17年4月期)でヒロインを務めたりしたが、いまひとつインパクトを残せていなかった。『海月姫』はフジの看板枠だけに、視聴率が悪ければ、批判もあろうが、このドラマをきっかけに、飛躍を果たしてほしいものだ。
(文=田中七男)

「お金がない」「なんでもします」『めちゃイケ』メンバー、必死な“再就職”活動

「どうしよう、もうディズニーランドとかも行くお金がないかもしれない」

 土曜夜8時、日本中に笑いを届けてきたあのバラエティ番組で、こんなに悲しい言葉を聞くとは思いもよらなかった。昨年11月25日に放送された『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の中で、よゐこ・有野晋哉が、妻と2人の娘に番組終了を告げたときに発した一言である。

 タレントにとってみれば、レギュラー番組の終了は勤めている会社がなくなるのと同じ。番組開始以来22年間、高給を得てきたメンバーは今、まさに「就活」に必死なようで……。

「有野は年末の『よゐこの無人島0円生活2017 元祖無人島芸人・よゐこVS破天荒のナスD』(テレビ朝日系)に、相方・濱口優と共に出演。彼らの人気シリーズ『無人島0円生活』を、これまで裏方だったテレ朝ディレクター・友寄隆英さんこと話題の“ナスD”と対決形式で行いました。これまでは、濱口に付き合わされている感じで、そこまでやる気のなかった有野ですが、この放送では、テンションやモチベーションが異様に高かったのです。ただ、録画再生で見た視聴者の中には、サバイバル術に長けたナスDだけが目当てで、よゐこのシーンを飛ばす者もいたようですが」(芸能ライター)

 さらに先日の1月11日の『VS嵐』(フジテレビ系)に久々にコンビで出演したり、13日には有野単独で『さんまのお笑い向上委員会』(同)に出るなど、「売り込みをかけている感がひしひしと伝わってくる」(放送作家)との指摘も。

 もう1人、攻勢をかけなければならないのがオアシズ・光浦靖子だ。

「かつては『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)など単独で光浦が呼ばれていた時期もありましたが、いつの間にかすっかり相方・大久保佳代子に逆転されてしまいました。光浦の地上波レギュラーは『めちゃイケ』しかありません。そこで何か新しい仕事を、と思ったのでしょう。年末12月21日の『プレバト!!』(TBS系)に初めて出演しました。ダウンタウン・浜田雅功からは『早くここに来ればよかったじゃないですか』と言われていましたが、『めちゃイケ』があるうちは出演する必要もなかったのでは。番組で俳句と絵手紙に挑戦し、俳句は高評価だったものの、絵手紙は酷評されていました」(同)

 さらに、雛形あきこも苦境に立たされる1人だ。グラドル卒業後はテレビドラマなど女優として活動しているが、単発のゲスト出演が多い。かつて所属していた芸能プロダクション「イエローキャブ」の後輩だった小池栄子には、すっかり水をあけられてしまった。

「13日に放送された『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)に、夫で俳優の天野浩成とトーク番組で初共演。彼女のアイドル時代のグッズを収集したり、美容室や化粧品売り場など、どこにでもついていく“謎すぎる夫”について語っていました。この天野は、バラエティ受けしそうな“ダメ夫”。今後は夫婦でのセット売りを仕掛けていく気配が見て取れます」(同)

 ナインティナイン・矢部浩之も昨年、『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の人気企画「グルメチキンレースゴチになります!」でクビとなり、「なんとかなりませんか? 『めちゃイケ』が終わるんです。仕事なんでもします。子どもが2人おりますねん」と訴えていた。

 一方、打ち切り前になんとか食いぶちが見つかりそうなのが鈴木紗理奈だという。

「昨年7月、主演映画『キセキの葉書』での熱演によって『マドリード国際映画祭』の最優秀外国映画主演女優賞を受賞。女優という肩書に箔がついたことが功を奏したのか、16日からスタートする吉岡里帆の連ドラ初主演作『きみが心に棲みついた』(TBS系)に出演、メインの脇を固める重要な役どころのようです」(同)

 果たして彼らの再雇用先は? その最終期限は間もなくだ。
(村上春虎)

明石家さんまの唐突すぎる“キムタク上げ”は「フラストレーションの爆発」だった!?

 明石家さんまが1月14日放送の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)の特番に出演し、元SMAP木村拓哉とのエピソードを披露した。

 食事マナーの話になり、食べている途中もしゃべり続けるさんまは、どうしても食べ物が飛んでしまうと述べた。そのため『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の「ビストロSMAP」出演時に、木村から「きちんと食べてないでしょ」と注意されたという。

 これを受けネットでは、さんまの唐突な「木村アゲ」に話題が集まっている。

「たまたま出た話題なのかもしれませんが、今のテレビでSMAPに言及すれば何かと注目を浴びてしまうのは確かでしょう。特にさんまは、中居正広と木村拓哉双方に通じた人物として知られます。ここで木村の話題を出すのは、なんらかのメッセージと取られても仕方ないでしょう」(業界関係者)

 さんまと木村はこの1月に、2年ぶりにお正月に放送された『さんタク』(同)で共演している。とはいえ年末の『明石家サンタ史上最大のクリスマスプレゼントショー』(同)では、一切SMAPについては言及されていない。

「フジテレビは『スマスマ』の放送局であり、もともとジャニーズ事務所と密接な関係を築いてきた放送局です。そのためSMAP関係の話題にはセンシティブになっていたのでしょう。ここへきて日本テレビ系の『行列のできる法律相談所』でSMAP関連の話題が“解禁”されたのは注目に値します。ただ、どんな話題でも笑いに変える、ある意味“お笑い怪獣”のさんまだけに、フラストレーションが爆発しただけともいえるかもしれません」(同)

 解散から2年目を迎えても、依然としてSMAP関連の話題は尽きることがない。今後もさんまの発言には注目が集まりそうだ。
(文=平田宏利)

『隣の家族は青く見える』厚生労働省とのタイアップは大丈夫!? LGBT描写にはあざとさも……

 18日に第一回が放送された深田恭子・松山ケンイチ主演のドラマ『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)。集合住宅(コーポラティブハウス)を舞台に、うわべは幸せそうな4組の「家庭」が抱えるそれぞれの悩みや、価値観の違いから生まれる摩擦を描くっぽい。いわゆる「妊活」を軸にしたドラマとは聞いていたものの、オンエアを観るまで今ひとつ雰囲気がわからなかったのだが、思ってたよりも軽やかなコメディ路線。「ヒューマンコメディ」というやつでしょうか。

 コーポラティブハウスとは、入居者が集まって土地を買ったりデザインしたりを自主的に行って建てる集合住宅らしく、このドラマでは一軒家が4軒、そして中庭は共有スペースとなっており、若干ヒッチコックの『裏窓』(1954)っぽい印象。殺人は起きないはず。古くてすみません。さて「ご近所さん」とも「お隣さん」とも違う、その距離感がどんな摩擦を生むのか。

■まず登場人物は?

 この4世帯がどうやって出会ったかの経緯は省かれているが、それぞれ他人同士。最初に住宅設計の打ち合わせで4組の住民が集合した際は、それぞれ幸せそうな家庭なり夫婦なりに見えた。

・五十嵐大器(松山ケンイチ)と五十嵐奈々(深田恭子)夫妻。それぞれ玩具メーカー勤務とスキューバダイビングインストラクターの、いわゆる幸せそうな新婚さん。子どもなし。

・川村亮司(平山浩行)と杉崎ちひろ(高橋メアリージュン)の結婚しそうな同棲カップル。スタイリストとネイリストで、業界臭強め。子どもなし。

・小宮山真一郎(野間口徹)と小宮山深雪(真飛聖)のベーシックな家庭。商社マンと専業主婦。小さい子どもが2人。

・広瀬渉(眞島秀和)渋い独身。このコーポラティブハウスを設計した一級建築士で、モテそう。子どもなし。

 しかし、これはあくまでうわべだ。段々それぞれの歪みや本音が見えてくる。

 

■「女は子どもを産んでこそ一人前」

 まず、拮抗を崩してきたのは、いわゆる旧態依然とした価値観を、悪気なくよかれと思って押し付けてくる専業主婦の小宮山深雪。

「みなさんもいずれは、お子さん作られるでしょうしね?」の何気ない(それでいて無神経な)一言が、他の3組の会話をピタリと止める。

「お仕事お忙しいのはわかるけど、子どもは絶対作ったほうがいいわよ~」

「いろんな考え方があっても子ども欲しいっていうのは女性共通の願いよ。やっぱり女っていうのは子どもを産んでこそ一人前だもん」

「少しでも少子化に歯止めかけなきゃね?」

 他3組の微妙な空気を察した夫・真一郎が止めても、尻に敷いてるようでお構いなしに持論を展開。もうこの時点で、一緒に住むのを放棄する人がいてもおかしくないのでは? と思うほどだが、さらに、夫の海外赴任が多かった過去を自慢気に語ったりと、見事なヒールぶり。

 子ども作れ発言に我慢できなくなった業界カップル・杉崎ちひろは、仕事のふりをして途中退席、パートナーの川村にぶちまける。

「私みたいに子ども欲しくない人だっているし、欲しくたってできない人だっているんだよ? 無神経じゃん!」

 川村に「そう反論すればよかったのに?」とのんきに言われるも、「これからお隣さんになるのに、そんなこと言えるわけないじゃん」。

 しかし怒りつつも、なんだかんだ川村(バツイチだが、そこもイジれる関係)といちゃついたり。カラッとしてるのが救いか。だが、小宮山深雪は小宮山深雪で、ちひろの高級バッグをさりげなく睨みつけ、嫉妬丸出し。火種が燻っている感じだ。

 五十嵐夫妻は、クセ的には一番フラットな家庭なのだが、やはりというか、夫・大器の母親が子作りをせっついてくる様子。深雪の「自分がひた走る価値観に周りを巻き込むことで安心したい」という弱さからくる感情よりも、もっとわかりやすい、いわゆる年老いた親が子ども夫妻に望むアレだ。

 奈々が子作りに前向きなことがわかり、さっそくベッドインしたがる大器。絵に描いたように平和だ。

 そして、ダンディな設計士・広瀬。

 設計事務所の上司に、独立や、そのモチベーションとなる結婚や子作りをせっつかれている様子だが、表情が暗い。同僚の長谷部留美(橋本マナミ)が「結婚してくれたら子どもも産んであげる」と冗談ともつかないノリでからんでくるが、やはり広瀬は笑えない。

 そんなある日、馴染みのバーで酔った青年・青木朔(さく・北村匠海)と出会う。

 かつて付き合ってたパートナーの結婚式に出席した帰りだということで、荒れ気味に酔ってる青木が、何気なく言った言葉を広瀬は聞き逃さなかった。

「普通、付き合ってた男、結婚式呼びます?」

「行かなきゃ良かったのに」(マスター)

「だってー……どんな女か見たかったんだもん……」

 予感がしたのか、静かに反応する広瀬。結論からいうと、広瀬はゲイだ(おそらくマスターは知ってる空気)。

 それが確定するのは、歩けないほど酔った青木との帰り道。

「わたるん(広瀬)も、こっち側の人だよね?」と言われて、そのままキスを受け入れる。

 LGBTに向き合いたいのか、ただ見世物的にBLっぽいことをやりたいのかはまだわからないが、ただ一部の層に向けたあざとさはバシバシと感じた。なぜならこのパートだけ不自然に美化されたおとぎ話のようだったから。

 物語は途中で、1年が経過する。

■1年たって入居後

 中庭で、一家で餅つきをしながら家族円満をアピールする小宮山深雪。

 通りかかった広瀬にお見合い相手を紹介しようとしたり、派手な格好で「ニューイヤーパーティ」に出かける川村夫妻(まだ同棲状態だが結婚間近)のブランドバッグを目に、またしても自分のバッグを恥じて隠したりと相変わらず。

 実は、小宮山真一郎は多すぎる転勤を苦に、妻に言わずに商社を退職しており、世間体を過剰に気にする深雪はそれを恥じ、周囲どころか子どもたちにすら隠している。次の仕事が決まらない真一郎に激怒し、会社に行くふりをさせ、帰りも早く帰ってきたら邪魔者扱いし、それでいて自分はキレイな部屋をブログに上げてのアクセス数増加に満足したりと、虚栄心に飲み込まれ具現化されたモンスターとして描かれる。弱腰の夫にピリつく時に、昼ドラのような過剰なBGMアリ。

 一方の五十嵐夫妻は、未だ子宝に恵まれず。

「1年以上、避妊なしの性交を続けても妊娠に至らなかった場合、検査するまでもなく不妊症と言えます」

 主治医(伊藤かずえ)にいきなり言われ、驚く2人。主治医に不妊治療の覚悟を問われるも、特に夫の大器は、妻の奈々に比べ、筆者のような多くの男性がそうであるように、妊娠や出産にいまいち無知な男性といった感じで受動的だ。

「もし、治療を始めるのであれば、明日の夜か、明後日の朝、性交渉をしてください(笑顔)」

「……え? 性交渉?」

「……ご主人、何か問題でも?」

「ん、ん、いえ、ん……(動揺)」

 他にも、精液採取に大器が戸惑うなど、深刻な空気を出しすぎないようにしてる印象。

 さらに、広瀬の元には、1年付き合ってきた青木が押しかけてくる。同居するために住むところを引き払い、背水の陣で攻め入るとは、なかなかの爆弾小僧。

「一つの棟に4軒しかないから、お互いにどんな生活してるか、すぐわかるって」と怒る広瀬だが、「もしかして遊びだった?」と、逆に詰め寄る青木。押し切られるように同居が始まった。

「幸せ。わたるんの料理一生食べ続けたい」

「たくさん養子とって大家族作る」

 と、グイグイくる青木に対し、「この話は以上」と広瀬は先をはぐらかす。広瀬は職場にも周りの家族にも、いわゆるカミングアウト的なことはしていない。

 部屋でワインを飲みながら食べてたのがアヒージョなのかどうかTwitter検索で確認しようと思い「わたるん」と打ち込むと、すかさず予測で「わたるん 受け」「わたるん 攻め」という言葉が並ぶ。結局「妊活」ドラマというより、こっちの話題が先行してる様子。

 そして、ここまでただひたすらにバブリーなだけだったスタイリスト川村の元に突然、前妻の死を告げる電話が。5年間、一度も会っていなかったという前妻との子どもにそっけなくされるなど、いきなり暗雲が。

 家に帰ってきてもどこか様子がおかしいので、ちひろに「子どものこと迷ってんじゃないかなって思って」と言われ、「え?」と思わず焦ってしまう川村。

「言っとくけど、私、本当に産まないよ?(その後あーだこーだ)」

 川村は、前妻との子どものことを念頭に置いて焦ったのだろう。ちひろには、まだ何も伝えていない様子。わた……広瀬と青木の時もそうだが、こういった会話の細かい仕掛けがうまい。

 ちなみに前妻の子どもが父親を無視して見ていたのは、大人気ユーチューバーのフィッシャーズ。チョイスに、やや媚びを感じました。

■リアルな4家庭が出揃う

・不妊症発覚の五十嵐夫婦。

・結婚目前で、前妻との子どもをどうするか問題が出てきた川村と子ども欲しくない杉崎ペア。

・他人を妬み価値観押し付けがちな妻と、その妻に言い返せない無職の夫。子どもは元気そう。

・ゲイカップルの広瀬と青木。

 第1回放送を見終わって感じたのは、主演の2人が少し薄い印象。

 今が一番かわいいとの呼び声高い魔性の女・深キョンこと深田はもちろんかわいいのだが、いまいち感情が見えない。演技のせいというより、そういうシーンをあえて省いてる気も。これが深田にプラスなのかマイナスなのか……。妊活の前の晩に、うなぎ、山かけ納豆、レバニラを晩御飯に出してくる深田というか奈々は古典的ですが、よかったです。

 コミカルな芝居もうまい松ケンのからみは王道な感じでいいのだが、いまいち妊活部分もとってつけた感じがして、特に医者とのからみあたりは薄い『コウノドリ』(TBS系)のような印象。その軽さがいいのかもしれないけど、それぞれ「昼ドラ」だったり「BL」だったりと、(意図的に?)とっちらからせてる雰囲気を、どうまとめ上げるのかが見ものです。

 今のところ一番気になるのは、スタイリスト川村が実子をどうするのかという問題。それでなくても「子どもいらない」を連呼してる強気なパートナー・杉崎ちひろと結婚目前なのに。いけすかねえ金持ちスタイリストだと思ってノーマークだっただけに、5年ぶりに会った子どもの前でぎくしゃくする平山浩行の芝居がとても良かったです。

 あと、気になったのはこの番組が厚生労働省の「ポジティブ・シェアリング」「こころの耳」に賛同してタイアップを行っていること。「みんなの力で心を軽く!」だかの啓蒙スローガンを掲げていたが、なんかこれを知った途端に、少し萎えました。

 まあドラマだし、と見て見ぬ振りしてた「なんだかんだ全員やけに金持ってそうじゃん」問題が見過ごしにくくなったり。別にドラマだし、みすぼらしくする必要はないのだが、悩みのある人に寄り添うという役所の政策がちらつくと、どうしても少し見え方が変わってきてしまう。

 その辺のタイアップなどの縛りの影響で、教習所で見せられるような交通安全の映画みたいになるのだけはぜひとも避けていただきたい。第2話も期待してます!
(文=柿田太郎)