『モンテ・クリスト伯』大倉忠義の純愛すぎる想いが人を殺す……ついに山本美月が“おディーン様”にあの告白

『岩窟王』の名で知られる名作を現代の日本を舞台に焼き直したドラマ『モンテ・クリスト伯 ─華麗なる復讐─』(フジテレビ系)。無実の罪で収監されたのち脱獄、巨額の富と知性を手に舞い戻ったモンテ・クリスト・真海(ディーン・フジオカ)が仕掛ける復讐はいよいよ本格化。

 第7話は、真海の復讐相手の一人である南條幸男(大倉忠義・関ジャニ∞)に重い鉄槌が下される他、大きな展開が。視聴率は5.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、ほぼ横ばい。放送時ネットでもずいぶん話題にはなってるようだが、登場人物の関係性が複雑なため、なかなか途中から新規参入しにくいのかもしれない。

(前回までのレビューはこちらから)

■真海=暖だと気付いていたすみれ

 13年前のショーン・リー(南條の恩人で香港の有名俳優)殺害の情報を売ったと思われ、香港マフィア「ヴァンパ」に自宅に押し入られた南條。妻・すみれ(山本美月)と娘・明日花を人質に取られ、追い込まれた南條は自分が裏切っていないことを証明するため奔走。情報を売った「真犯人」が真海であると突き止め、ヴァンパ側に伝える。

 ヴァンパ一味が去った自宅で、すみれが南條から聞かされたのは、香港時代に借金を返すためヴァンパと共にショーンの自宅に忍び込み、そこで予定外に帰宅したショーン夫妻を殺してしまったという過去。南條が手を下したわけではないが、見殺しにしたような格好だと告げる。

 そしてこの情報を元に南條を潰そうとしているのが真海だと聞かされ、絶句するすみれ。

「一緒に乗り切ろう、今度は私が幸男を助ける番だよ。幸男がやったこと、私も抱えて生きていく。一生償っていこう」

 当時の夫・暖(真海)が突然逮捕、のちに獄中死したと伝えられ、失意の底にいたすみれを支えたのは南條(幸男)だ。その南條を今度は自分が支えようと励ますすみれだが、南條こそが「暖がテロ組織とつながっている」と嘘の通報をした「犯人」であることをまだ知らない。

 南條を心配するあまり、すみれは真海の元を訪れ、そしてついに本当のこと口にする。

「主人は悪くないんです。悪いのは貴方のことを待っていることができなかった私だよ……暖」

「暖なんでしょ? 死んだって聞いてたから信じられなかったから、わかったよ、最初に会った時から」

 真海=暖だとわかっていたことを、ようやく打ち明ける。さらに、暖の母・恵(風吹ジュン)は孤独死しているのだが、それも、すみれが「テロリストの妻」だと責められないように、恵がわざと距離を取り会わなくなった末に起きた事件だという「真相」も明かされた。

 ずっと無言で背を向け聞いていた真海(暖)だが、「幸男は悪くない、恨むなら私を恨んで」と必死に南條をかばうすみれの言葉に耐え切れず、反論する。

「何もわかってない、悪いのは幸男なんだよ!」

「紫門暖が警察に捕まるよう嘘の通報をしたのは南條幸男です。南條幸男が紫門暖を『殺し』たんです」

 一瞬、「暖」としてのパーソナリティも垣間見えたが、現在「真海」である彼は、あくまで「暖」は牢獄で死んでいる、というスタンスですみれに接している。頑なにすみれに会おうとしなかったのは、自分の復讐の気持ちが揺らぐのを防ぐためだったのだろう。

 真実を知ったまま、すみれは南條と合流し、夫妻で受賞したベストパートナー授賞式へ。

 しかし壇上での南條の挨拶の最中、「ショーン・リー殺害に南條が関わっている」との速報が駆け巡り、授賞式は一転、追及の場に。壇上でずっとこれまで黙っていたすみれは、このタイミングでいきなり南條と報道陣を前に離婚する旨を告げる。舞台裏で、すみれに一番知られたくなかった秘密(暖をハメたこと)を知っていることを告げられた南條は呆然。南條はドラマも降板、CM違約金も発生と、全てを失った。

 

■首を吊る南條幸男

 南條のマネジャー・江田愛梨(桜井ユキ)は、その日で退職することを告げつつ、自分が両親殺害の一部始終をを見ていた、当時幼かったショーンの娘・エデルヴァであると正体を明かす。

「ショーン・リー一家を殺したのが自分だと書いて責任を取らないと、奥さんと娘さんがヴァンパに狙われますよ?」

「あの後、知らない街の汚い部屋に閉じ込められて、汚い男たちの相手を毎日毎日させられた」

 自分の壮絶な過去を語りつつ、南條に真相を交えた遺書を書くように言い残し出て行く。

 ずっと落ち着いた口調だが、正直、かなり憎んでいる前振りもあったし、実際、親を殺され、その後売り飛ばされ男の相手をさせられたという事実も踏まえると、もっと憎しみを爆発させるものかと思いきや、唯一広東語で「人生の全てに懺悔しろ」と言った時以外、ずいぶんあっさりとした印象。

 この後、南條は首を吊って自殺するのだが、江田が何も知らない南條の娘・明日花からの電話に、なんとも言えない表情を浮かべていたのは、かつての親を亡くした幼い自分と重ねていたからなのだろうか。

 原作でも、南條(フェルナン)は妻と子に出て行かれ自殺するのだが、ドラマで一番違うのは、江田(エデ)が南條のマネジャーとして随時行動を共にしていたこと。そして最後、南條が首を吊った直後に、慌てて江田が戻ってきたのは何を意味しているのか? もしかしたら助けているのか?

 長く接していただけに(特に娘に)情がわいた可能性はありそうだが、どうなったのか気になる。

 南條が書き残した内容は、遺書というよりすみれへの想いを綴った純粋すぎるラブレター。

「僕はずっと君のことが好きでした」

「君を守ること、君を幸せにすること、それだけが僕の夢でした。それだけが僕の人生でした」

「君を守れなくてごめんなさい」

 回想での、暖がいなくなり落ち込むすみれに南條が想いを告げるシーンでも、

「これから一生暖ちゃんのこと思い続けてていいから、俺はずっと都合のいい『お兄ちゃん』でいい。俺はただ、すみれに生きてて欲しいだけなんだよ」

 おそらく、すみれを想いすぎるあまり、南條の中では暖を裏切った事実は、都合よく、なかったことになっていたのかもしれない。

 南條の殺害関与報道を受け、暖を陥れた「共犯」である神楽清(新井浩文)は「あいつ生きてる」、入間公平(高橋克典)は「やっぱりそういうことか」と、共に紫門暖のことを思い浮かべるのだが、南條は最後まで、真海が暖だとは疑いもしなかった。純粋すぎる想いが彼の中で、暖を本当に「殺し」ていたからだろう。

 ちなにみヴァンパが真海邸に襲ってきたものの、すでにヴァンパ内部とつながっていた真海は、仲間割れを起こさせ、事なきを得る。

 原作でも、盗賊の親玉ルイジ・ヴァンパ(こちらは個人名)とモンテ・クリスト伯(真海)はつながっており、捕らえられたフェルナン(南條)の息子(ドラマでは娘)を助けたりしている。

 

■今回も瑛里奈の悪魔ぶりが

 祖父である貞吉(伊武雅人)が怪しんでいるのを知り、貞吉のお手伝いの女性も(おそらく)殺害、これを機に自分の殺人鬼である一面を貞吉にだけさらけ出しはじめた入間瑛里奈(山口紗弥加)。美蘭(岸井ゆきの)を貞吉が殺したように見せかけて毒殺し、さらにその貞吉も自殺に見せかけて殺すと、貞吉に予告する。全ては血の繋がっている息子(瑛人)にだけに遺産を残すための歪んだ愛情からきており、病気で全身が麻痺し動けない貞吉の耳元でそれを語って聞かせる瑛里奈の様子は、ヒッチコックやスティーブン・キングの作品のような恐ろしさ。伊武雅人の目の芝居だけの芝居が今回も冴えていた。

 瑛里奈は夫の公平が警察幹部であるため、自宅での事件が公にされることはないとたかをくくっているため、やりたい放題になってきている。

 一方、その入間公平は、前回殺害された寺角類(渋川清彦)が紫門暖と同じ浜浦町出身だと知り、怪しんでいる様子。暖の死亡報告書はラデル共和国から届けられていたのだが、その資料の中に「ファリア真海」(暖に知識や資産を与えた恩人)の名を発見し、何かピンときたようだ。

 今回は、真海が寺角殺害の件で警察に連行されるところで終了となった。神楽も「元・漁師の勘」だと真海を疑いだしているし、果たして双方どこまで掴んでいるのか?

 原作では、入間(ヴィルフォール)にしろ神楽(ダングラール)にしろ、途中で真海=暖(モンテ・クリスト伯=エドモン・ダンテス)であると見破る展開はなく、どちらも本人に種明かしをされて「えーーー!」となるお約束であるだけに、ドラマならではの展開だとしたら、この先をどう描くのか楽しみだ。

 

■東京-鎌倉間の移動が早すぎないか?

 細かい点だが気になった点をいくつか。

 エデルヴァはなぜ「江田」という近い偽名を使ったのか? 原作では、ドラマでのマネジャー設定がないためフェルナン(南條)とエデ(江田)が、最後フェルナンが告発される法廷まで接触することはなく、そのため偽名自体出てこないのだが、ドラマでは少なくともバレる可能性は排除したいはずなのに「エデルヴァ」に近い名前を使っている。絶対にバレないという自信がそうさせているのか、はたまたバレてほしい気持が根底にあるからなのか、謎だ。

 そしてもう一点。南條やすみれが、東京-鎌倉間を行き来するのだが、その移動時間がやけに短いのだ。南條は、ヴァンパに3時までに情報を掴んで自宅に戻らないと妻子を殺すと脅されてるのに、鎌倉の真海邸を出たのは2時だし(ギリギリ間に合っている)、すみれも、ベストパートナー賞の楽屋にもう南條は入っているのに、単身真海邸に赴き、込み入った話をして、こちらも本番までにギリギリ戻れている。

 どちらも車で移動のはずだが、大事な授賞式や、ましてや妻子の命がかかっているのにそんなギリギリで行動するだろうか?

 ちなみに鎌倉と東京(港区だとして)はグーグル検索で1時間15分(車使用)はかかる距離だ。

 真海がシンガポールまで密航した際などもそうだが、このドラマは移動の描き方だけは随分雑な気がする。

 次回予告。入間が「復讐ごっこは終わりだよ、お前の負けだ、紫門暖」と笑うシーン。原作にはなさそうな展開が楽しみだ。
(文=どらまっ子HARUちゃん)

“NHKのエース”桑子真帆アナがフジ・谷岡慎一アナと離婚へ その人気に影響は出ないか?

 5月31日、一部スポーツ紙が、NHK・桑子真帆アナとフジテレビ・谷岡慎一アナが近日中に離婚すると報じた。

 関係者によると、独身のときのように一緒の時間を持てなくなり、お互いの気持ちが離れてしまったためだという。時期はわからないが、近いうちに離婚届を提出するとみられる。

 2人は局こそ違うが同期で、共通の知人も多く、桑子アナが2015年4月に東京アナウンス室に異動した頃から交際がスタート。2年余の交際期間を経て、桑子アナの30歳の誕生日である昨年5月30日に入籍したが、わずか1年でのスピード離婚となった。

 桑子アナは街歩きバラエティ番組『ブラタモリ』でアシスタントを務めて大ブレーク。16年4月からは、深夜の新報道番組『ニュースチェック11』の初代メインキャスターに起用された。

 さらに、昨年大みそかの『第68回NHK紅白歌合戦』では総合司会を務め、2月の平昌五輪では開会式の中継を担当するなど、押しも押されもせぬ同局の看板アナに飛躍。3月いっぱいで有働由美子アナが同局を退局したため、文字通り、“NHKのエース”として活躍している。

 一方の谷岡アナは朝の情報番組『ノンストップ!』の水・木曜に出演しているほか、競馬、野球中継を担当するなど多忙。結婚直前、桑子アナが『ニュースウオッチ9』のに抜擢されたことも、より一層すれ違いが多くなった模様。

 2人は交際発覚時から、桑子アナの方がはるかに知名度、人気が上で、“格差婚”とも称されたが、その格差は紅白や平昌五輪などと経て、縮まるどころかますます広がっていった。谷岡アナは、内心じくじたる思いだったのかしれない。

 いざ、離婚となると、イメージダウンしてしまう可能性もあるが、桑子アナの場合はどうなのだろうか?

「谷岡アナとの交際が報じられて、一時的に男性人気が落ちましたが、その後、回復。結婚しても、その人気は不動のものでした。もともと秀でた美人ではなく、“ほどよい美人”で、明るく親しみやすいキャラで、仕切り能力にも長けているため、日本テレビの水卜麻美アナ同様、同性からの支持が多いのが強みです。結婚後も仕事を優先していたわけですし、旦那より“格上”。それでいて、イヤミがないので、特にイメージダウンはしないと思われます。離婚となれば、不謹慎ながら、むしろ男性ファンは喜ぶかもしれませんし、その人気が下落するようなことはないんじゃないでしょうか」(芸能プロ関係者)

 離婚を機に再び桑子アナの“フリー転身”の話が浮上する可能性もあるが、有働アナが退局したことで、NHKにとっては、より「辞められては困る存在」となった。NHKも昇級、昇格などの手立てで、引き留めに躍起になるのは間違いなさそうだ。
(文=田中七男)

NHK・桑子真帆アナの「離婚報道」にみる“アナ同士結婚”の難しさ

 NHKの看板女性アナウンサーの1人、桑子真帆アナウンサーが、夫でフジテレビの谷岡慎一アナウンサーと近日にも離婚するとスポーツ紙が報じた。

 ちょうど1年の結婚生活で夫婦関係にピリオドを打つと決めた2人。桑子アナは『ニュースウオッチ9』にレギュラー出演するほか、昨年末の『NHK紅白歌合戦』、今年2月の『平昌五輪』の開会式中継にも出演。

「数あるNHKアナウンサーの中でも今後、エースとして活躍する人材です」(同局関係者)

 谷岡アナとは同期入社の仲で、2015年春に交際をスタートさせていた。

 2人の離婚の一報を聞いた民放局編成マンは「アナウンサー同士の結婚って、やっぱり難しい部分が多いですよ。決して、オススメはしない」と語る。

「基本的には『自分を見てほしい』『自分優先で生活をしたい』という人が多いので、一歩間違えれば衝突する可能性は高い。また、同じ土俵なので仕事の浮き沈みもはっきりするし、アナウンサーの世界は狭いので、夜遊びしている情報なんて、すぐに流れちゃう(笑)。年齢的にもバリバリ仕事ができるタイミングなので、離婚は致し方がないのかな」(同)

 もっとも、女性アナウンサーがバランスよく結婚できるお相手を聞くと「同じ局の裏方が一番。苦労も知っているし、男性側が前に出ることはまずないですから。そこが上手くいくコツだと思いますよ」(同)。

 人気者である2人に、再び幸せが訪れることを願ってやまない。

『シグナル』「カネもコネもない奴を生贄に……」警視庁が憤激してもおかしくない展開も、主演・坂口健太郎の好演が光る

 塩顔界のプリンス・坂口健太郎が主役を務めるドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第8話が29日に放送され、前回と同じく平均視聴率6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

(前回までのレビューはこちらから)

 その前回ラスト、三枝健人(坂口)刑事は、1999年に起きた女子高生集団暴行事件の真相を教えると、上司の岩田一夫(甲本雅裕)から連絡を受け、待ち合わせ場所へ。実はこの事件、健人にとって、実兄の加藤亮太(神尾楓珠)が濡れ衣を着せられ、その結果自殺に至った因縁があるため、真犯人に関する情報は喉から手が出るほど欲しかったのです。

 しかし、待ち合わせ場所には、腹部を刺され瀕死状態の岩田の姿が……というところで前回は終了し、今回はこの続きからスタート。岩田は、かつての部下・大山剛志(北村一輝)刑事を殺して裏庭に埋めた、といったようなことを仄めかすと、そのまま息を引き取ってしまいます。

 一方、1999年の世界では、女子高生の井口奈々(山田愛奈)が飛び降り自殺を図り、一命を取り留めたものの、集団暴行を受けたことを苦にしての行動だったことが発覚。刑事事件に進展し、大山が捜査に加わります。

 実はこの事件には、都市開発会社社長の御曹司が関わっていたため、その社長が衆議院議員の野沢義男(西岡徳馬)に相談。そして野沢は、自身と癒着関係にある警視庁捜査一課の刑事部長・中本慎之助(渡部篤郎)にうまく取り計らうよう依頼し、その結果として、カネもコネもない亮太が生贄として主犯に仕立て上げられてしまったのでした。

 過去と未来をつなぐ無線機によって、健人の兄が無実の罪で捕まったことを知っていた大山は、中本の裏工作に気づくのですが、肝心の奈々までもが亮太が主犯だという供述をしたため、お手上げ状態となってしまいます。

 一方、2018年現在の世界を生きる健人は、待ち合わせの直前、岩田が元暴力団員の岡本(高橋努)の別荘を訪れていたという情報を入手。上司の桜井美咲(吉瀬美智子)とともに、現地へ向かいます。

 そこで健人は、岩田が死に際に遺した言葉を思い出し、裏庭を捜索。不自然に土が盛られた場所を掘り起こし、白骨死体と大山の警察手帳を発見したところで今回は終了となりました。

 さて感想。今回は、今まで小出しにされてきた健人の兄の情報が一気に明かされる回となったのですが、権力によって無実の人間をスケープゴートにする、という展開は、あまりに警視庁を貶めて描き過ぎなのではないかと感じました。

 オリジナルドラマが製作されたお隣の国ではいざ知らず、日本が舞台だとリアリティーに欠けるような気もします。また、都市開発会社の社員の息子たちを暴行事件の犯人に仕立て上げ、亮太が主犯だと供述するようけしかけた、中本の裏工作も雑過ぎ。警視庁が憤激してもおかしくない展開でした。

 ストーリー的にも安直すぎますよね。この先、クライマックスに向けて勧善懲悪の流れになっていくのが予想できます。大山が無実を証明することで亮太は自殺をせず、現在の世界でも健在。健人の心の闇が晴れてハッピーエンド、といったところでしょうか。

 お決まりのレールに沿うような進行。そして、話を円滑に進めるための都合のいい演出は、健人が岡本の別荘を捜査したシーンでも発揮されていました。捜査令状を取っていなのに勝手に入り込んでいたのです。これって、完全に不法侵入ですよね。しかも、手袋をつけずに白骨死体を掘り起こすという愚まで犯していました。

 脚本や演出に粗が目立つ一方、坂口健太郎の好演ぶりは光っていました。今回、亮太の自殺死体を発見してしまった幼少期や、兄が濡れ衣を着せられたことを知る高校生時代など、暗い過去を振り返るシーンがあったのですが、悲しみ・怒り・憎しみといった負の感情、それを抱えつつ真実を暴き出そうという意思の強さなどが感じられる演技を、しっかり披露していました。

 坂口にとって本作が、連続ドラマ初主演作となるのですが、正直なところ、ドラマが始まった当初は、まだその器ではないと感じました。たどたどしい演技が目立ち、ストーリーの流れを阻害してしまうこともしばしばあったのです。

 しかし、回を追うごとに表現力が増したため、健人というキャラクターに次第に血が通い、感情が奥深くなっていくのが感じられました。刑事として一人前になっていく健人同様、坂口も役者として急成長した印象で、まだまだ伸び代もありそうな予感がします。

 ドラマも残すところあと僅かですが、坂口がさらに健人のキャラクターをモノにし、クオリティの高い演技を見せてくれることや、筆者が予想した展開を、いい意味で裏切ってくれることを期待しつつ、次週放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

大改変のフジテレビ、キーワードは“我慢くらべ”「視聴率が上がるか、局の体力が尽きるか……」

 長寿番組を次々と終了させて、午後7時から11時のゴールデン、プライム帯の改変率が30%とかなりのテコ入れを図ったフジテレビ。25日に宮内正喜新社長が出席した会見では、大きなヒット番組の出現について「(その)状態ではありません」と厳しい現状を語った。

 4月改変から約2カ月が経過、新番組の視聴率も出そろった上での言葉だったが、フジテレビ関係者は「正直、まだまだってことだと思いますよ。予算も以前より大幅に削減されていますし、すぐに高視聴率をゲットできるほどの環境はない」と断言。また、上層部が「慌てて『数字、数字』と言い出すようなことがあれば、今以上にモチベーションは下がる」とも明かした。

 確かに、平日午後帯に放送している『直撃LIVE!グッディ』は以前よりも視聴率を上げてきている。

 民放他系列の幹部は「最初は取材手法などでだいぶ叩かれていたけど、やっぱりこの世界は数字を残せて初めて、主義主張が通りやすくなる。昨秋の大相撲騒動など世間のニュースにうまく反応しだしている印象はある」と分析。一方で、「フジに他の番組が上がってくるまでの辛抱ができるかなあ」とも話す。

 フジテレビ系のある地方局のスタッフは「まだ、昔のようにフジの全国ネットの番組の視聴率の恩恵にあずかる感覚は正直ないです。ただ、以前のように足を引っ張る番組は徐々に減ってきているかなとも思います。ローカル局で地力がある局は持ち直しつつあるでしょうが、その貯金もいつまであるか微妙ですけどね」と明かす。

 視聴率が上がってくるか、局の体力が尽きるか、究極の“我慢くらべ”はまだまだ続く。

石橋貴明、ついにフジも見放した!?『みなおか』企画が特番化もMC交代! 今後はイベント営業のみ?

 5月26日、フジテレビにて『さんま&女芸人お泊まり会~初めて後輩に語る、62年走り続けた男の人生哲学~』というスペシャル番組が放送された。

 この番組は明石家さんまと今人気のある女芸人たちが1泊2日の箱根旅行に出掛け、道中に本音を語るという内容。さんまと女芸人たちの面白い掛け合いが好評だったのだが、一部からは“あの番組の企画”と酷似していたという声が上がっていたようだ。

「“あの番組”というのは、今年3月で放送終了したバラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(同)です。その中で過去に放送された石橋貴明さんと女芸人たちが旅行しするという企画『石橋温泉』にコンセプトがそっくりだと指摘の声が続々と上がっていました」(放送作家)

 確かに、 『さんま&女芸人〜』を見ると「石橋温泉」の女芸人と旅行する、MCに悩み相談をするなど、コンセプト以外にも内容も酷似。それゆえ、「石橋がMCから降ろされたのでは?」と疑問視する声が続々と上がっていた。

「今回の特番でMCがさんまさんに変わったことに、皆驚きを隠せなかったよう。石橋さんがMCを務めていただけに『タカさんじゃないのはどうして?』という声が。中には、『フジもついに貴明を見放したんだな』という声もありました。石橋さんといえば、4月からスタートしたバラエティ番組『石橋貴明のたいむとんねる』(同)が初回放送から低視聴率を記録。世間では、“石橋=オワコン”とイメージがついてることをようやくフジは知ったみたいです」(同)

 石橋への世間の評価が下がる中でのこの仕打ち。フジの現在の幹部は石橋と切磋琢磨してきた中で、強いコネクションがあるとも言われていたが、もしかしたら“遠まわしの戦力外通告”なのかもしれない。

「石橋さんは6月24日に地方で行われる競馬の『宝塚記念』のイベントに出演することが判明し、ネットで話題になっていますが、業界でも石橋さんがついに営業をするのかと騒然となっています。まあ、競馬好きの石橋さんなので、好きで出演したという見方もできますが、営業は若手や人気が落ちた芸人がするものですからね。テレビのレギュラーも1本ですし、これからどうなるのか……」(同)

 相方の木梨憲武も現在、俳優やアーティストとして活動。評価も高く、今後はひとりで活動していくのでは?とのウワサもある。

 石橋の正念場はまだまだ続くようだ。

石橋貴明、ついにフジも見放した!?『みなおか』企画が特番化もMC交代! 今後はイベント営業のみ?

 5月26日、フジテレビにて『さんま&女芸人お泊まり会~初めて後輩に語る、62年走り続けた男の人生哲学~』というスペシャル番組が放送された。

 この番組は明石家さんまと今人気のある女芸人たちが1泊2日の箱根旅行に出掛け、道中に本音を語るという内容。さんまと女芸人たちの面白い掛け合いが好評だったのだが、一部からは“あの番組の企画”と酷似していたという声が上がっていたようだ。

「“あの番組”というのは、今年3月で放送終了したバラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(同)です。その中で過去に放送された石橋貴明さんと女芸人たちが旅行しするという企画『石橋温泉』にコンセプトがそっくりだと指摘の声が続々と上がっていました」(放送作家)

 確かに、 『さんま&女芸人〜』を見ると「石橋温泉」の女芸人と旅行する、MCに悩み相談をするなど、コンセプト以外にも内容も酷似。それゆえ、「石橋がMCから降ろされたのでは?」と疑問視する声が続々と上がっていた。

「今回の特番でMCがさんまさんに変わったことに、皆驚きを隠せなかったよう。石橋さんがMCを務めていただけに『タカさんじゃないのはどうして?』という声が。中には、『フジもついに貴明を見放したんだな』という声もありました。石橋さんといえば、4月からスタートしたバラエティ番組『石橋貴明のたいむとんねる』(同)が初回放送から低視聴率を記録。世間では、“石橋=オワコン”とイメージがついてることをようやくフジは知ったみたいです」(同)

 石橋への世間の評価が下がる中でのこの仕打ち。フジの現在の幹部は石橋と切磋琢磨してきた中で、強いコネクションがあるとも言われていたが、もしかしたら“遠まわしの戦力外通告”なのかもしれない。

「石橋さんは6月24日に地方で行われる競馬の『宝塚記念』のイベントに出演することが判明し、ネットで話題になっていますが、業界でも石橋さんがついに営業をするのかと騒然となっています。まあ、競馬好きの石橋さんなので、好きで出演したという見方もできますが、営業は若手や人気が落ちた芸人がするものですからね。テレビのレギュラーも1本ですし、これからどうなるのか……」(同)

 相方の木梨憲武も現在、俳優やアーティストとして活動。評価も高く、今後はひとりで活動していくのでは?とのウワサもある。

 石橋の正念場はまだまだ続くようだ。

有働由美子は日テレが独占!? 池上彰の差し替え検討も……一方“2億円オファー”断られたフジテレビ

 3月末にNHKを退局した有働由美子が、5月29日深夜放送の『マツコ、昨日死んだってよ。』(テレビ東京系)にナレーターとして民放初登場するという。さらには、6月2日に日本テレビ系で放送される『開局65周年記念番組 日本テレビ+ルーヴル美術館「その顔が見たい!」』で民放初出演を飾ることが明らかになった。

「当初、日テレのスタッフは有働がNHK的な無難な立ち回りしかできないと思っていたようですが、フランスロケでは予想以上の面白トークを披露したことに驚いたそうです。しかも、シャンゼリゼ通りを歩きながら街頭リポートをしていた最中に、すぐ横で自動車追突事故が発生。追突した運転手は車を乗り捨てて逃亡し、警察官がそれを追いかけているのを見た有働は、犯人を追跡しながら必死のリポートを開始。ジャーナリスト魂を見せていました。民放初ロケでこんなハプニングに遭遇するとは“持って”ますね」(テレビ関係者)

 フリーになった有働には各局からオファーが殺到。中でも喉から手が出るほど彼女の出演を熱望していたのがフジテレビだったという。

「一部報道では、フジは2億円を用意して報道番組のMC起用に前のめりになっていたといいます。“民放初出演”についても、さまざまな企画を提案していたが、事務所にけんもほろろに断られた。民放初出演の視聴率は、その後の商品価値に大きく響きますから、今やあらゆる番組が爆死しているフジには任せられないと判断したようです。逆に日テレは10月と12月に予定していた池上彰の特番をやめて、有働特番に切り替えることも検討中だと聞きます」(同)

 フジといえば、上戸彩も爆死を恐れて7月スタートの月9ドラマ主演を降りたとの報道も出ている。“賢明な選択”で有働の価値は高騰しそうだ。

フジ月9、長澤まさみ主演『コンフィデンスマンJP』1ケタ台続くも、実は高視聴率?

 フジテレビの看板ドラマ枠・月9で放送されている、長澤まさみ主演『コンフィデンスマンJP』の視聴率がなかなか伸びない。

 初回は9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で発進したが、第2話で7.7%と急落。その後、9.1%、9.2%、9.3%と9%台に持ち直したが、第6話で8.2%と再び降下。21日放送の第7話も8.9%にとどまった。いまだ1度も2ケタに乗せることはできず、ここまでの平均は8.8%と低調だ。

 同枠ドラマは、2016年1月期の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(有村架純、高良健吾主演)で平均視聴率が1ケタ台に転落すると、それ以降低迷。福山雅治、嵐・相葉雅紀、篠原涼子といった大物が主演しても、視聴率は爆死続き。『いつ恋』以降、視聴率が2ケタ台をマークしたのは、昨年7月期の山下智久主演『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』の1作だけという惨状。

 月9ドラマ枠自体の打ち切りすらささやかれる中、“最後の砦”として、主演に起用されたのが長澤だったが、数字に結びついていないのが現状だ。それでは、『コンフィデンスマン』も本当に“爆死”なのだろうか?

「月9ブランドは、とうに崩壊しています。『コード・ブルー』の数字が良かったのは、人気ドラマの続編だったからにすぎません。その後の『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?』、『海月姫』は、共に6%台で、これが今の月9の実力です。月9のみならず、フジでは、ほかの枠のドラマも低調で、『フジのドラマはつまらないから見ない』というのが、現在の視聴者動向です。その意味で、平均9%近くを上げている『コンフィデンスマン』は健闘していると思います。作品自体、悪くはないですし、このドラマを他局で放送していたら、10%は超えているでしょうから、高視聴率ドラマなはず。フジというだけで、視聴者が嫌悪感を示し、最低でも2~3%はマイナスになってしまうんですから、主演の長澤は“気の毒”としか言いようがありません」(テレビ誌関係者)

“気の毒”といえば、脚本を担当している古沢良太氏も同様。古沢氏は映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズを大ヒットに導いた功労者。そのほか、『探偵はBARにいる』シリーズや、新垣結衣&瑛太主演の『ミックス。』などをヒットさせた人気脚本家で、ファンも多い。

「古沢氏は、フジのドラマでは、『リーガル・ハイ』シリーズ(堺雅人主演)、『デート~恋とはどんなものかしら~』(杏主演)で高視聴率を獲得していますが、それらの作品に比べ、『コンフィデンスマン』の出来が著しく落ちるとは思えないのです。このまま、1ケタ台で終わるなら、古沢氏も長澤と共に“被害者”と言ってもいいんじゃないでしょうか」(同)

 長澤と古沢氏がタッグを組んでも、2ケタ台に乗せられそうにない月9。来たる7月期は、10年、11年に放送されて好評だった『絶対零度』シリーズの第3弾『未然事件潜入捜査』がオンエアされる。これまで、主演だった上戸彩が、なぜかヒロインに回り、沢村一樹が主演に座るという、理解困難なドタバタぶりを早くも見せているが、『コード・ブルー』以来、1年ぶりの2ケタ突破を果たせるだろうか?
(文=田中七男)

『モンテ・クリスト伯』稲森いずみが実の子の前で犯されかけるAV展開……米朝首脳会談中止の速報がかぶる奇跡も

 

『岩窟王』の名で知られる名作を現代の日本を舞台に焼き直したドラマ『モンテ・クリスト伯 ─華麗なる復讐─』(フジテレビ系)。無実の罪で投獄させられ、復讐の鬼と化したモンテ・クリスト・真海(紫門暖)をディーン・フジオカが演じる。壮絶なシーンの連発となった第6話は前回より0.7ポイントアップの6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。1話完結でないために脱落者も多いようだが、ハマっている人は抜け出せなくなるドロ沼ドラマなので、気になっている人は多いのだろう。潜在視聴率は高そうだ。

(前回までのレビューはこちらから)

■江田の両親殺害に関与していた南条

 

 人気俳優・南条幸男(大倉忠義・関ジャニ∞)は、売れない香港時代、大物俳優だったショーン・リー(原作でのアリ・パシャに相当)の付き人をしていた。

 そのショーンは13年前に失踪しているのだが、香港マフィア「ヴァンパ」が殺害したとの報道が出る。これは恐らく真海が流した情報だが、実は南条は当時ヴァンパと関わりがあり、ショーン失踪(殺害)にも噛んでいる。これによりヴァンパは身内の南条が情報を売ったと疑い、動き出す。怯える南条と、利用しようとする神楽清(新井浩文)。

 国有地取得をめぐって、自分の不動産会社と対立する五蓉グループのCMを引き受けた南条を敵視し始めている神楽は、この弱みを利用して南条を落とし、国有地をゲットしようと目論む。ちなみに、2人とも15年前に友人の紫門暖(真海)の成功を妬み、嘘の情報を警察に流し、暖が異国の地に投獄されるきっかけを作った「裏切り者」仲間。復讐すべき相手同士を憎ませ合うのは真海の常套手段。

 早くもやってきたヴァンパのメンバーから脅され、さらに神楽がこの件について嗅ぎ回っていることを知る南条。後日、神楽の元に乗り込み、これ以上首を突っ込むなと釘を刺すが、これにより神楽は南条が噛んでいることを確信する。

 ちなみに、南条は、当時いなくなったショーンの代役に抜擢され、その作品をきっかけに売れっ子俳優になっているのだが、その作品のキメ台詞が「これが俺の復讐だ」というらしく、皮肉が効いている。

 今回も、意味ありげな台詞や細かい見せ方は凝っているのだが、番組ラストにヴァンパが南条宅に集団で押しかけた際、「常識が通用しない連中」として怯えていたはずの南条なのに、警備の一人も雇っていないばかりか、妻・すみれ(山本美月)に普通に玄関を開けさせるなど、少々違和感も感じた。

 ショーンがヴァンパに殺された時に現場にいて、生き延びたショーンの娘が、南条のマネジャー(のフリ)をしている江田(桜井ユキ)であることが今回発覚。南条を恨み、真海に協力する理由が見えてきた。南条の妻で、真海のかつての妻でもあるすみれに「もうすぐで父と母にいい報告ができそうなので楽しみです」と意味深に微笑むが、すみれに対して復讐相手の妻であると同時に、今は真海に対する恋敵として見ている部分もある。

 その真海が「いよいよ始まるね、君の復讐が」と言ってマッチを擦り、江田のタバコに火をつけ、「南条幸男の全てを奪ってやろう、彼の命さえも」といってその火を消す→オープニング、という流れはおディーン様ファンはたまらなかったはず。

 ちなみに今回も「すみれが真海を暖だと気付いている匂わせ」は多く、かつて暖からもらった貝殻の指輪を眺めたり、暖の母親の墓参りをしてたり、「私が助けなきゃいけなかったのに、助けられなかった人」とも言っている。もはや匂わせというか、絶対気づいているが。

 

■「化学反応を楽しむ」真海

 

 真海は、当時の香港警察の捜査資料や独自で手に入れた資料を神楽にちらつかせるも、「友達を売ることはできません」と言いつつ渡さない。もちろん自分をかつて「売った」神楽への皮肉。そして、この「餌」がきかっけで大事件が起こる。

 南条を落とすため、ひいては国有地取得のため、喉が出るほどその資料が欲しい神楽は、地元の先輩件チンピラ(一応地上げ屋)の寺角(渋川清彦)に、真海宅に侵入し資料を写真に撮ってきてほしいと持ちかける。

 15年前、輝いていた暖に嫉妬していた南条と神楽を焚きつけたのは寺角だが、浅はかな小悪党といった感じの寺角は、ズル賢い神楽にいいように使われた挙句、今もうだつが上がっていない。金に困っている寺角は二つ返事で引き受ける。

 このやりとりも盗聴器で把握している真海は「化学反応を楽しんでみよう」とターゲットを泳がせて楽しんでいる。家の前をうろつく寺角を不審がる秘書に「私の客だ、丁重に知らないふりをしておいてくれ」と余裕も見せるが、かつて自分の母から土地を奪い、餓死に追いこんだ寺角のことを「人殺し」としっかり恨んでいる。

 その寺角は、かつての刑務所仲間・安藤完治(葉山奨之)が神楽の妻・留美(稲森いずみ)を「ハメ込んでる」のを知り、脅しつつ真海邸侵入を持ちかける。しかし「バカとは組まない」と断られる不憫な寺角。誰からもバカにされ、それにどこか慣れっこになっている寺角。安藤に「俺はお前の大先輩だからな」とヘラヘラ言い返していたが、15年前にも神楽相手に同じことを言っており、うまいことやってのし上がっている周囲に対し、いい意味でも悪い意味でも全く変わってない(変われない)寺角の悲しさ。それを渋川清彦(元・KEE)が飄々と演じている。

 結局、ヤミ金の取り立てに耐えられなくなった安藤は寺角と真海邸に侵入するのだが、このヤミ金会社(F&Dファイナンス)も真海とつながっている様子。

■犯行現場で三つ巴のAV展開

 

 真海は、安藤が盗みや詐欺の前科がある人物で、青年実業家として紹介してしまったことを留美に詫びる。もちろん全て知って行っていたのだが、さらに真海は安藤が捨て子であることを意味深に告げ、留美はそれがかつて埋めたはずの自分の不義の子であることを悟る。真海は、安藤と体の関係を持つ留美を絶望させようと目論んでいたのだが、実の子が生きていたことを知った留美は涙を流し喜んだ。もちろん真の理由は真海には告げていないし、かといって真海も聞かなくてもわかっている。思惑だらけのドラマ。

 さらに真海は、安藤がさらに悪事をしようとしていることを告げる。

 そして、わざと留守にされた真海邸にまんまと寺角・安藤が侵入している最中、留美が安藤を止めようと現れる。

「サツにでも突き出すか? 俺に惚れたあんたが勝手に貢いだだけだろ? 腐ったババアを抱いてやったんだから感謝しろよ?」

 フルスロットルで本性を剥き出しにする安藤。しかし、菩薩と化した留美は「安藤君のこと私が守ってあげる」と、お構いなしに安藤を全肯定。

 かねてより大根疑惑のあった安藤役の葉山は不安定な芝居もありながらも、クズっぷりを好演しており、その大根ぶりはいい人に見せるための「演技のために演技」であったとみて間違いないが、演技に力が入りすぎて、侵入している男とは思えないほどの絶叫演技。これは演出の問題だが、さすがに状況無視しすぎで少し笑ってしまった。

 ここで寺角が留美を背後から殴りつけ、犯そうとしだす地獄展開。この辺のシーンはまんまAVの前半部分を見させられているかのようだし、しかも全員ずっと大声で、もうはちゃめちゃ。

 結局、留美を守ろうとした安藤は寺角を刺してしまう。動揺する安藤に「こういう時は、埋めればいいんだよ……」と指示をする経験者・留美さん。もちろん、22年前に自らが赤子(現・安藤)を埋めたことを踏まえての発言だが、まだ安藤は留美が自分の母だとは知らない。深夜に死体(瀕死)を埋めるために庭を掘る母と子。AVの次はホラーだ。

 95パーセント埋まったままの虫の息の寺角に、母親を殺された恨みを吐きつつ、自分の正体を明かす真海。

「俺は柴門暖だ」

 真海の人影を感じ途中で逃げた2人にかわり、最後まで土をかけ埋め終わった真海がつぶやく。

「これでまず一人」

 

■留美の覚醒

 

 翌日、アザだらけの顔で「私は私の人生生きることにしたの」と神楽に金をせびる留美は完全に覚醒したようで、その変貌ぶりはかつての鬼束ちひろのようだし、顔だけ見てると劉邦の時代の武将・黥布のよう。

 議員への賄賂をバラすと脅す留美の変貌ぶりに神楽が驚きつつ「お前、死ぬぞ?」と言い、それに対し「貴方もね」と留美がカウンターで言い返した最高のタイミングで「米朝首脳会談をトランプがキャンセル」のニュース速報が鳴り響く。最高なのか最悪なのか、どっちにしろ笑った。そしたら、画面の留美も声をあげて笑っており、個人的ミラクル。「久しぶりだね、私の顔ちゃーんと見てくれたの」と喜ぶ留美を呆然と見つめる神楽もよかった。

 経緯は違うものの、寺角が安藤に殺されるのは原作通り。だが原作では留美(エルミーヌ)はここまで倒錯したキャラではなく、ドラマにはいない娘のユージェニーのキャラが混ぜられていると思われる。

 さらに、前回発覚した毒盛り殺人鬼である入間瑛理奈(山口紗弥加)の悪魔っぷりは今回も見え隠れしており、

「未蘭(岸井ゆきの)お姉ちゃんに好きな人ができちゃったみたいだから準備をいろいろ急がなきゃなって」

「これからどういう風にお料理しようかなって」

「ママね、瑛人のためにこれからどうやってお料理しようかしらって考えている時が一番幸せなの」

 殺人のことを、例えながらとはいえ、幼い実の子にうれしそうに語るクレイジーぶりがすごかった。

 最近は、内容が盛りだくさんすぎてわかる人にはたまらないが、半端に見ている人には複雑すぎる展開になってきている。ぜひ多くの人に見ていただきたいドラマだ。

(文=どらまっ子HARUちゃん)