2021年4月期の連続ドラマ(民放4局、午後8~10時台)がスタート。初回視聴率で1位に輝いたのは、阿部寛主演の『ドラゴン桜』(TBS系)で、第1話の平均視聴率(世帯)は14.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。2005年に大ヒットした同名ドラマの続編とあって、堂々の首位を獲得。このほか、上位には13%台が並び、春ドラマは比較的に好調な滑り出しとなった。
16年ぶりに帰ってきた『ドラゴン桜』は、今回も阿部が元暴走族の弁護士・桜木建二を熱演。桜木が落ちこぼれの学生を東京大学合格に導くというストーリーで、東大を目指す龍海学園高等学校の特別クラス・東大専科の生徒には、King&Prince・高橋海人、元欅坂46で女優の平手友梨奈、加藤清史郎、南沙良らが抜てきされた。前作は生徒役として長澤まさみ、山下智久、新垣結衣らが出演し、長澤は今作にも登場。弁護士になって桜木とともに生徒に立ち向かう役どころを演じている。
初回は高視聴率だったものの、及川光博、江口のりこといった一部キャストや、シリアスな展開、そして「日曜劇場」といった要素が昨年放送の『半沢直樹』(同)を彷彿とさせるため、視聴者の評価は分かれているようだ。05年版の学園コメディとは印象が異なるだけに、ネット上には「シリアス路線で『ドラゴン桜』っぽくない」「キャストがどうのこうのじゃなくて、作品のテイストが違うから不満」「前作のような痛快学園ドラマを期待していたから、この路線のままだと途中で離脱しそう」との声も上がっている。
なお、『ドラゴン桜』が放送されている日曜劇場は、1月期も女優・綾瀬はるか主演『天国と地獄 ~サイコな2人~』が初回16.8%、平均15.3%と、いずれも視聴率ランキングで首位に輝いていた。5月2日放送の『ドラゴン桜』第2話も13.9%と好数字をキープしたが、このまま2ケタで完走できるだろうか?
ベスト2位は、月曜午後9時台の月9枠『イチケイのカラス』(フジテレビ系)で、初回視聴率は13.9%。同作の主人公は、ヒゲを生やし、服装はカジュアルといった型破りな刑事裁判官・入間みちお(竹野内豊)。入間に振り回されながらも、真実をつかもうとする東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称・イチケイ)メンバーの活躍を描いた作品だ。黒木華、新田真剣佑、中村梅雀、小日向文世ら個性豊かなキャストが顔を揃えている。初回以降、10.5%、12.7%、12.4%、12.3%と、5週連続で2ケタをマーク。順調にいけば、平均視聴率ランキングでもベスト3位以内に食い込むものとみられる。
ベスト3位は、玉木宏主演の『桜の塔』(テレビ朝日系)。裏切り・罠・騙しあい……など、警視総監の座を巡る出世バトルを描いた“警察エンタテインメント”と銘打った作品だ。菅田将暉主演で19年1月期に話題となった連ドラ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)を手掛けた武藤将吾氏が脚本を務める完全オリジナルドラマで、共演には広末涼子、仲里依紗、高岡早紀、吉田鋼太郎、椎名桔平らが名を連ねている。初回は13.5%のロケットスタートを切った。
玉木は昨年、『竜の道 二つの顔の復讐者』(フジテレビ系)『極主夫道』(日本テレビ系)と、2本の連ドラで主人公を演じ、初回はそれぞれ9.1%、11.8%と、まずまずの結果に。しかし、いずれも次第に1ケタ台に下がり、『竜の道』は平均7.0%、『極主夫道』は平均9.2%で終了していた。『桜の塔』もこれらと同様、2話で10.2%に落ち、9.5%、9.4%と右肩下がりを記録中だ。
菅田将暉主演『コントが始まる』ワースト入り
続いて、ワースト3位は菅田主演の『コントが始まる』(日本テレビ系)で、初回視聴率は8.9%。菅田、仲野太賀、神木隆之介が演じる売れないお笑いトリオ「マクベス」と、有村架純、古川琴音の男女5人を中心とした青春群像劇で、金子茂樹氏によるオリジナル脚本だ。ネット上では「期待してなかったけど超面白い。菅田、仲野、神木くんの3人が笑わせてくれるし、泣かされる」「クスッと笑えるテンポの良さが好きなドラマ」「毎回、スゴくいい話なんだけど、売れないトリオの設定だからか、コントがつまらない。モヤモヤしたままエンディングになる」と、さまざまなコメントが見受けられる。
月9枠の『イチケイのカラス』がベスト2位を獲得した一方で、ワースト3位内にも、フジ系のドラマがランクインしている。ワースト2位は、松たか子が主演を務める『大豆田とわ子と三人の元夫』で、初回は7.6%で幕開け。こちらは、3度の離婚を経験した独身女性・大豆田とわ子(松)と、3人の元夫たちとの奇妙な交流を描くラブコメディ。離婚後も“とわ子のことを忘れられない元夫”は、松田龍平、東京03・角田晃広、岡田将生が演じている。
脚本は完全オリジナル作品で、有村と高良健吾が主演した『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(同、16年)や、松の出演作『カルテット』(TBS系、17年放送)などを手掛けた坂元裕二氏によるもの。初回から第4話までは7.6%、6.7%、5.7%、6.0%と1ケタでとどまっているが、視聴者からは「面白い。さすが、坂元裕二」「今期のドラマは『大豆田とわ子と三人の元夫』が一番面白いし毎回楽しみ」と、内容に関する高評価も少なくない。
そして、最下位は、鈴木亮平主演の『レンアイ漫画家』(同)で、初回は6.5%だった。山崎紗也夏氏による同名漫画(講談社)が原作で、恋愛が苦手な天才漫画家・刈部清一郎(鈴木)と、“ダメ男ホイホイ”と呼ばれるアラサー女子・久遠あいこ(吉岡里帆)が繰り広げるラブストーリー。眞栄田郷敦、竜星涼、木南晴夏、片岡愛之助らが脇を固めている。初回後、視聴率は5.1%、4.8%と推移し、第4話(4月29日放送)で5.7%に上昇。現時点で“打ち切りコース”とも言える数字だが、最終話までにどこまで下げ止まれるのだろうか。
このほか、広瀬すずと嵐・櫻井翔が共演しているミステリーエンターテインメント『ネメシス』(日本テレビ系)は初回11.4%で開始後、9.5%、8.9%、8.3%(4話時点)と1ケタに下落するなど苦戦中だ。平均視聴率ランキングでは順位に大きな変動が生じるのかどうか、引き続き注目が集まる。
【2021年春ドラマ(午後8~10時台、民放4局)初回視聴率一覧】
1位『ドラゴン桜』(TBS系・日曜午後9時) 14.8%
2位『イチケイのカラス』(フジテレビ系・月曜午後9時) 13.9%
3位『桜の塔』(テレビ朝日系・木曜午後9時) 13.5%
4位『特捜9 season4』(テレビ朝日系・水曜午後9時) 13.2%
5位『警視庁・捜査一課長season5』(テレビ朝日系・木曜午後8時) 12.8%
6位『ネメシス』(日本テレビ系・日曜午後10時30分) 11.4%
7位『恋はDeepに』(日本テレビ系・水曜午後10時) 10.5%
8位『リコカツ』(TBS系・金曜午後10時) 9.7%
9位『着飾る恋には理由があって』(TBS系・火曜午後10時) 9.1%
10位『コントが始まる』(日本テレビ系・土曜午後10時) 8.9%
11位『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系・火曜午後9時) 7.6%
12位『レンアイ漫画家』(フジテレビ系・木曜午後10時) 6.5%