生田斗真、磯村勇斗らが出演した『渇水』が、6月2日から公開されている。水道料金を払えずにいるワケありな家庭を回り、停水執行する水道局員たちを主人公にした社会派ドラマだ。派手さはない内容ながら、貧困や育児放棄などの問題に向き合った力作となっている。
10年がかりで『渇水』を映画化したのが、助監督経験の長かった髙橋正弥監督。これまでに根岸吉太郎監督、相米慎二監督、森田芳光監督ら…
生田斗真、磯村勇斗らが出演した『渇水』が、6月2日から公開されている。水道料金を払えずにいるワケありな家庭を回り、停水執行する水道局員たちを主人公にした社会派ドラマだ。派手さはない内容ながら、貧困や育児放棄などの問題に向き合った力作となっている。
10年がかりで『渇水』を映画化したのが、助監督経験の長かった髙橋正弥監督。これまでに根岸吉太郎監督、相米慎二監督、森田芳光監督ら…
腐敗した社会を正すヒーローになる。そんな狂気に取り憑かれた男を若き日のロバート・デニーロが演じた『タクシードライバー』(76)は、映画史に残る大傑作だ。ポール・シュレイダー(脚本)&マーティン・スコセッシ(監督)のコンビは、その後も実在のプロボクサーの半生を描いた『レイジング・ブル』(80)や悩めるイエス・キリストを主人公にした『最後の誘惑』(88)などの名作、問題作を放ってきた。
…血縁関係のないキャストが集まり、家族を演じる映画の世界では、血のつながらない“擬似家族”をテーマにした作品はとてもリアリティーを感じさせる。岩井俊二監督の『リップヴァンウィンクルの花嫁』(16)や吉高由里子のデビュー作『紀子の食卓』(06)は、伝統的な家族制度が崩壊した日本社会の現状を映し出した社会派ドラマだった。塩谷瞬が主演した『レンタル×ファミリー』も、レンタル家族を描いた問題作だ。し…
1シーン、1カット登場しただけなのに、妙に印象に残る俳優がいる。二ノ宮隆太郎は、そんなアクの強さを持つ個性派俳優のひとりだ。監督&出演を兼ねた自主映画『魅力の人間』(12)や『枝葉のこと』(17)は海外の映画祭で高く評価され、監督と俳優を兼業しているスタイルと独特な雰囲気が北野武監督を連想させることから「リトルタケシ」とも呼ばれている。
コワモテ感と愛嬌が不思議なバランスで…
個性の強い映画監督たちの中でも、より際立った異能ぶりで知られているのが井口昇監督だ。劇団「大人計画」の役者として活動する一方、自主映画『クルシメさん』(98)や『恋する幼虫』(03)はレイトショーで注目を集めた。米国のビデオメーカーの依頼を受けて撮り上げた『片腕マシンガール』(07)は、ガールズアクションものの大ブームを呼ぶことになった。
昭和特撮ドラマの世界をリブートした…
ヘイトクライム(偏見や差別に基づく犯罪)を題材にした作品は、ホラー映画『ゲット・アウト』(17)や実録映画『SKIN スキン』(19)など、現代社会の病巣をあぶり出した注目作が多い。女性監督であるベス・デ・アラウージョ監督の長編デビュー作となる『ソフト/クワイエット』(原題『Soft & Quiet』)も、その一本に数えることができる。小さな町で暮らす女性教師や主婦たちが、密かにヘ…
なんとも意味深なタイトルではないか。同じ下着を共有する女たちとは、どんな関係なのだろうか。韓国映画『同じ下着を着るふたりの女』を観ると、“ふたりの女”とは同居中の母と娘であることがすぐに分かる。しかし、母と娘の関係性は、愛情や憎悪といった言葉で簡単に割り切れるものではないらしい。父と息子とは大きく異なる母娘関係を、本作で長編デビューを果たしたキム・セイン監督は繊細かつ生々しく描き出してみせ…
視点を変えることで、それまでとは違った歴史や人物像が浮かび上がってくる。作家・門井慶喜の直木賞受賞作『銀河鉄道の父』(講談社)は、童話作家・詩人として著名な宮沢賢治の生涯を、父親の視点から描いたユニークな作品だ。「純朴な人」というイメージの強かった宮沢賢治だが、父・政次郎にしてみれば、家業を手伝うことなく浪費ばかりする放蕩息子だった。だが、そんなダメ息子のことが、政次郎は愛おしくて仕方なか…
無差別大量殺人はなぜ、どのようにして起きたのか。このシリアスな問題に真正面から迫ったのが、実録犯罪映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』だ。1973年、社会主義国だったチェコスロヴァキアでトラックを暴走させ、8人を死亡、12人を負傷させた女性、オルガ・ヘプナロヴァーを主人公に、彼女の少女時代から23歳で死刑執行されるまでを克明に描いた作品となっている。
チェコ最後の死刑囚となっ…
モンゴルから、たまらなくキュートかつユニークな青春映画が届けられた。物語の舞台となるのはモンゴルの首都ウランバートル。人口160万人の大都市にあるアダルトグッズショップで、ワンオペ店員として働くことになった女子大生を主人公にした成長譚だ。自分の将来や「性」に関する漠然とした不安を抱える女の子・サロールの揺れ動く心理を、モンゴル映画『セールス・ガールの考現学』(英題『The Sales Gi…
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