日曜『アメトーーク!』後番組に『しくじり先生』復活? ベッキー、ショーンK、新しい地図のキャスティングも……

 テレビ朝日系のバラエティー番組『日曜もアメトーーク!』が9月いっぱいで終了すると報じられた。木曜深夜に放送されている『アメトーーク!』のゴールデン版として2016年10月にスタートした同番組。その結果、異例の週2回放送となったが、本来の週1回に戻ることとなりそうだ。

「マニアックなネタを扱う“高度なお笑い番組”だったはずの『アメトーーク!』が、ゴールデン版になるとマニアックさが薄れて、別物になってしまったという印象しかないですね。さすがにネタも枯渇し、『アメトーーク!』本来の良さがなくなっていた現状をみると、むしろ2年もよく続いたなという感じですよ」(お笑い業界関係者)

 気になるのが、『日曜もアメトーーク!』の後番組だ。すでに、こんなウワサも出回っているという。テレビ局関係者が明かす。

「昨年9月まで放送されていた『しくじり先生』を復活させる案があるようです」(同)

『しくじり先生』は、なんらかの失敗をした経験を持つ有名人が先生として登場し、その失敗から学んだことを講義するという番組だ。さらに姉妹番組として、有名人が持論を披露する『俺の持論』という番組も深夜帯に放送されていた。

「『俺の持論』のゴールデン昇格説も浮上しているようです。『しくじり先生』も『俺の持論』も同じスタッフが制作しているので、もしかしたら2つを融合させたような番組が始まる可能性もあるかもしれませんね」(同)

 仮に『しくじり先生』が復活した場合の“仰天プラン”も持ち上がっているという。とある放送作家の話だ。

「『しくじり先生』には、これまで多くの失敗有名人が出演していますが、しくじり界の大物である、ベッキー、矢口真里、狩野英孝、ショーンK、坂口杏里といったところは、まだ先生役としては登場していません。これら大物しくじり有名人のキャスティングがありそうだとささやかれています。さらには元SMAPの香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎という“新しい地図”の3人にも出てほしいという声がありますよ。もし実現したら、かなりヤバイことになるでしょうね」

 もしも『しくじり先生』が復活することとなったら、芸能界が震撼すること間違いなしだ。

NHK『チコちゃんに叱られる!』好調の裏にいる“民放出身の伝説TVマン”の存在

 岡村隆史が出演するNHKのバラエティ番組『チコちゃんに叱られる!』が好視聴率をキープしている。NHKらしからぬテイストが話題だが、それもそのはず。手がけているのは、民放の大ヒット番組に携わったテレビマンだ。

『チコちゃんに叱られる!』は、5歳の女の子という設定のキャラクター「チコちゃん」が、「いってらっしゃーいってお別れするとき、手を振るのはなぜ?」「かんぱーいってするときにグラスをカチン、あれはなぜするの?」といった素朴な疑問を投げかけ、出演者がそれに答える雑学クイズバラエティ番組。チコちゃんの声は木村祐一が担当していて、疑問に答えられないと「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と声を荒らげるなど、基本的に毒舌だ。なぜ、NHKらしくない番組が生まれたのか? テレビ関係者が語る。

「『チコちゃんに叱られる!』の番組作りに携わっている小松純也氏は、もともとフジテレビ出身で、『SMAP×SMAP』『トリビアの泉』『ダウンタウンのごっつええ感じ』『笑う犬』シリーズなど、名だたるヒット番組を手がけてきた伝説的なテレビマンです。『チコちゃんに叱られる!』は2017年に数回不定期で放送され、いずれも好評だったため、4月からレギュラー化されましたが、12%前後(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の視聴率を取っており、高視聴率番組ランキングの上位にたびたび顔を出しています。NHKは、その昔に放送された『クイズ面白ゼミナール』や『クイズ日本人の質問』など、定期的に雑学クイズ番組をヒットさせてきた系譜がありますが、小松氏が手がけたことで、“いかにもNHK的な教養番組”という色合いを脱しているのが成功の要因でしょう。ある民放スタッフは、『民放のノリをNHKの予算でやられたらかなわない』と嘆いていました」

 しかしそんな『チコちゃんに叱られる!』にも、プチトラブルがあったそうだ。テレビ情報誌の記者が語る。

「チコちゃんは、スタート時から顔が大きく変わっています。当初のチコちゃんは、顔の下半分がふっくらした“しもぶくれ”でしたが、現代美術家の奈良美智氏のデザインに似ているとの指摘が相次ぎ、奈良氏がTwitterで『僕はデザインしてません』とコメントしました。そのため第2回放送で、『プチ整形した』との説明が入り、今のデザインになりました」

 大きなトラブルになる前に問題も解決し、死角がなくなった『チコちゃんに叱られる!』。年末には「ボーっと生きてんじゃねーよ!」が流行語になっているかも?

テレビ朝日『激レアさんを連れてきた。』ゴールデン進出は“番組短命化”への一本道?

 オードリー若林正恭と弘中綾香アナが司会を務める深夜番組『激レアさんを連れてきた。』(テレビ朝日系/以下『激レアさん』)の、初めてのゴールデン進出が決定。このままゴールデンへのレギュラー昇格のウワサが上がる一方、先輩番組がたどった“番組の短命化“が危惧されている。

『激レアさん』は、非常に珍しい体験をした一般人をスタジオに招き、なぜそのような状況になったのか、その時どうしたのか、その後そういった経験が人生にどう影響しているのかなどを、つぶさに尋ねていくもの。もともとは『アップデート大学』というタイトルでスタートし、昨年10月に現タイトルに改題され、好調を維持している。テレビ情報誌の記者が語る。

「もとから関係者の間では評判が良かったこの番組ですが、『激レアさんを連れてきた。』というストレートな番組名になって、さらに人気が広がりました。この番組の魅力は、ドバイの王族とマブダチの人、ボクシング界のスーパースターであるマニー・パッキャオと対戦したことがある人、廃業したボロボロの映画館を自宅にして住んでいる人など、“激レアさん”自身の強烈なエピソードによるところが大きいのはもちろんですが、オードリー若林と弘中アナの息がピッタリ合っているところも見どころです。若林と南沢奈央の熱愛が報じられた時には、弘中が『女性が苦手とか、世間を欺いていたウソつき』と、猛然とツッコミを入れましたが、弘中とONE OK ROCKのToruとの熱愛が報じられた際には、若林が猛反撃。『直撃は何時頃だったの?』『深夜過ぎてたでしょ?』『英語で?』と、必死で『ワンオクロック』と言わせようと試み、弘中が『バカッ!』とやり返す一幕もありました。今年2月にはギャラクシー賞も受賞しており、ゴールデン進出はむしろ遅すぎた感さえあります」

 そんな『激レアさん』は、番組開始以来深夜帯で放送されてきたが、7月1日に初のゴールデン進出が決まった。収録後、若林は「ずっと23時台でやっていたい。どうしても意識してしまうんですよ。ゴールデンだと」と語ったが、テレビ関係者もこの発言には理解を示す。

「確かに出演者にとって、深夜からゴールデンへの進出は“栄転”です。テレ朝では過去にも『アメトーーク!』や『しくじり先生 俺みたいになるな!!』などが深夜からゴールデンに移動しています。しかし、深夜では大好評だった『しくじり先生』も、ゴールデンではあまり振るわず、2年ほどで番組が終了してしまいました。『激レアさん』もゴールデンに行けば、あまりにもマニアックなネタは取り上げられませんし、際どいネタも扱いづらくなります。初のゴールデンSPではデヴィ夫人が激レアさんとして登場。一般人以外の人物が登場することには、これまでの番組ファンからの反発もありそうです。こういった番組は、遅かれ早かれネタ切れになることが目に見えています。テレ朝としても勢いがあるうちにゴールデンに移し、ネタ切れになったら終わりにすればいいという考えがあるのかもしれません。ただ、松本人志の『クレイジージャーニー』(TBS系)は、すでに深夜で3年以上続いており、非常に好評ですから、『激レアさん』も深夜で続けるという選択肢はあるでしょう」

 ゴールデン進出で番組がパワーダウンする例は、これまで何度も見させられてきた光景。『激レアさん』も、再び同じ轍を踏むことになるのだろうか……。

『水曜日のダウンタウン』で110番通報騒動……バラエティー番組“ガチンコ”の限界点

 人気バラエティー番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の企画を巡り、通行人から110番通報が相次ぎ、同局が警視庁から厳重注意を受けていたことがわかった。

 通報の内容は、5月下旬にJR恵比寿駅付近で男性が車で連れ去られたというもの。後に、同番組の企画ロケであることが判明し、警視庁渋谷警察署が厳重注意したという。

 同局の関係者は「人気番組ですし、わりと過激で時間をかけるロケも多い。現場はその一環で今回の企画を敢行したのでしょうが、これだけ凶悪犯罪が多発している昨今、連れ去りロケをすること自体が間違っている」と手厳しい指摘。

 一方で、ベテラン放送作家は「バラエティー番組の限界が下がり、企画ロケのハードルがまたひとつ、上がってしまった」とため息をつく。

「今回の企画の場合、ポイントはいかに“ガチンコ”ぽくやれるかという点。だけど、これが事例としてNGになってしまった。となれば、類似企画は当然できないわけで、これは他のバラエティー番組にも影響を与える。テレビ局サイドも、これまで以上に過敏に反応する中で、リアリティを出すロケがどんどんやりにくくなる。今回も、現場がもっと注意深く周囲に気を配っていれば簡単に防げた事例。残念ですよ」(同)

 バラエティー番組においては、もはやどんな演出も「限界」にきているのかもしれない。

フジとテレ朝のパクリ合い!? タカトシの『秘境路線バス』は、どっちが本家なのか?

 フジテレビが20日、日曜ゴールデン帯(午後7時57分~9時54分)で放送している『ニチファミ!』枠で、『タカトシ温水の秘境路線バスの旅SP~まさか京都にこんな秘境があるなんて~』をオンエアした。タカアンドトシの“秘境路線バス”といえば、テレビ朝日系でも、この4月にゴールデン帯に昇格した『帰れマンデー・見っけ隊!!』内で『秘境路線バスに乗って飲食店を見つける旅』が放送されており、視聴者も大混乱。いったい、この企画はどちらが“本家”なのか?

 そもそも、フジの『ぶらぶらサタデー・タカトシ&温水の路線バスの旅』(土曜午後正午~)は2015年4月25日にスタートしており、現在は隔週でオンエアされている。基本的に同番組はアポイントを取っての“お約束”で、目的地まで途中下車しながら、飲食店に入ったり、観光地を巡ったりしている。その中で、昨年7月1日放送回で、第1弾“秘境路線バスの旅”奥多摩編を流しており、20日のオンエアは第2弾となる。

 一方、テレビ朝日の前身番組『帰れまサンデー・見っけ隊!!』は日曜午後4時30分からオンエアされていたが、昨年9月10日に、初めて『秘境路線バスの旅!停留所で飲食店を見つけるまで帰れない旅』を放送。これは“ガチンコ”が建前で、サイコロを振って、降りる停留所を決め、そこで飲食店を探すという内容。

 この企画が好評だったため、その後、頻繁に放送されるようになり、2月12日にゴールデン帯でのスペシャル版でオンエアしたところ、10.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率をマーク。その結果、4月からのゴールデン移動につながった。

「“秘境路線バス”の企画を初めて流したのはフジで、その意味で、“本家”と言えるかもしれないのですが、それをパクって人気企画に育てたのはテレ朝。フジは、その人気に便乗して、今回ゴールデンにもっていったわけですが、もはやどっちもどっち。ましてや、どちらも出演者がタカトシとあって、視聴者の頭が混乱するのは当然のことです。今後もフジは、“本家ヅラ”して、“秘境路線バス”を放送していくでしょうね」(テレビ誌関係者)

 そもそも、“路線バスの旅”企画は、07年10月に放送開始した、テレビ東京系『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』が元祖といえる。同番組は太川陽介と蛭子能収の名コンビによるガチンコ旅で大ヒットした。

 それに便乗した格好で、『タカトシ&温水の路線バスの旅』や、徳光和夫の『路線バスで寄り道の旅』(テレ朝系)、『帰れまサンデー』の秘境路線バス企画が始まっており、フジもテレ朝も、もともとテレ東のパクリだ。

 その元祖は、太川と蛭子が卒業し、昨年3月より、田中要次と羽田圭介が新レギュラーとなり、『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』としてリニューアルされたが、視聴率が低迷。その間隙を縫って、テレ朝の『路線バスで寄り道の旅』や、『帰れまサンデー』の秘境路線バス企画が高い数字を取るようになったのはなんとも皮肉。

 今後も高視聴率が望める企画だけに、フジとテレ朝のパクリ合いは続きそうだ。
(文=田中七男)

テレ東の新しい“おさんぽ番組”の武器は「馬」と「ふん尿」!? 参勤交代を現代にやってみたらどうなるのか

 テレビのラテ欄の文言は、放送作家が考えていると聞く。番組内容を簡潔に説明し、視聴欲を喚起するのがその役目だが、時折、妙にチャレンジングな文章に出くわすこともある。

「大惨事! ふん尿し放題」という、とんでもない一文が踊ったのは、4月23日放送の『いま参勤交代中です! お馬さんパカパカ旅』(テレビ東京系)。

 この番組の趣旨は「参勤交代を現代の日本でやってみたらどうなる?」という、あまりに突拍子のないもの。ちなみに、ふん尿するのはタレントではない。馬である。

 この“歴史冒険バラエティ”に姫として出演したのは、野呂佳代。乗馬ライセンス5級の彼女が馬に乗って登場し、家老役を務める芸人と共に、3日かけて小田原城から江戸(現在の皇居)へ向かうのだ。

 

■「今、参勤交代中なんですけど」と、当然のように説明しようとするバイきんぐ西村

 

 初日に家老役を務めたのは、バイきんぐの西村瑞樹。その他に調教師が同行するし、「ふんを持つ者」(ふん尿を処理する係)もちゃんと付いてくる。準備は万端だ。

 とはいえ、現代日本の道路事情は参勤交代に適していない。自動車がビュンビュン行き来する通りで、野呂を乗せた馬がゆったりと闊歩。確かに馬は道交法で軽車両扱いだが、世界観として明らかにおかしい。

 車道の左端に寄り、江戸に向かう一行。他の車両に気を使いながらの撮影だが、当の馬にそんな意識はない。唐突に足の裏を道路にガリガリとこすりつける馬。これは、欲求を抱える時に取る行動だそう。今、馬は水が飲みたいのだ。今回の参勤交代には「馬の水や餌は自分たちで手に入れる」というルールが設けられている。西村は近所の理髪店に立ち寄った。

「すいませ~ん! 今、参勤交代中なんですけど、馬のお水を分けていただきたいんですが」(西村)

 事情を知らない人へ、いきなり「参勤交代中なんですけど」という切り出し方もないだろう。しかし、ご主人の善意で一行はバケツ一杯分の水をゲットした。

 それにしても、馬が可愛い。この子は「あずみ」という名前で、20歳の女の子だ。彼女に惹かれ、街行く人が次々に近付いてくる。西村は、みんなに事情を説明する。

「参勤交代中でして、今」(西村)

 また、当たり前のように「参勤交代」と口にしている。それじゃ伝わらないと思うのだが……。

■いつどこで「ふん尿」が出てくるのか読めない

 

 この番組、よく考えると現在流行中の“おさんぽ番組”にカテゴライズできる。より細かく区分けすると、実は『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(テレビ東京系)の流れを汲んでいる。電動バイクが「馬」で、充電は「馬のエサ(水や野菜)」に変換できるだろう。

 だが、フォーマットを拝借しただけではない。馬は電動バイクと比べ、イレギュラーの要素が盛りだくさんだ。

「ジャーーーーッ」

 不意に、おしっこするあずみちゃん。「おしっこした、おしっこした、おしっこしたよ!」という西村の呼びかけと同時にふんの者が駆け寄り、道路はきれいに洗浄された。これで一安心! ……と思いきや、今度は歩きながらふんをするあずみちゃん。

「あらあらあら! ストップ、ストップ! ウンコしてる、ウンコしてる、ウンコしてる! おい、だいぶやったな!」(西村)

 レディ(あずみちゃん)を前に、西村のデリカシーの無さはさすがだ。

 どうやらあずみちゃん、交通量の多い道路に緊張してしまったらしい。画面上には「パカパカ情報 ふん尿はどこでも出ちゃう」なるテロップが表示された。ラテ欄でも推されていた「ふん尿」が、番組の最大の見どころか?

 イレギュラー要素は他にもある。車を避けて河川敷を道に選ぶと、あずみちゃんは足元にある草にたまらなくなる。そして、食らいつきにいく。

「すげえ食ってる」(西村)

 西村のデリカシーの無さは相変わらずだが、あずみちゃんはどこ吹く風。辺り一面の草にはしゃぐわ、食べるわ、あてもなく歩きまわるわ。「止まれ」の指示にも言うことを聞かない。

 「おい、マジでどこ行くんだ! 牧場じゃないからね、ここ」(西村)

 自由に歩けずストレスを抱えていたあずみちゃんにとって、心地いいことこの上ないシチュエーション。遂に、彼女は走り出した。この時のBGMは、横浜銀蝿の「ぶっちぎりRock’n Roll」だ。

 

■凡庸な“おさんぽ番組”に収まらない

 

 現代の道路事情に、あずみちゃんはストレスを溜め込んでしまう。そこで、一行は道すがらのガソリンスタンドで休憩することに。洗車……というか水浴びさせてもらおうと考えたのだ。ホースで足に水を当て、あずみちゃんの体温は下がった。無事、快適な体調になったようだ。

 さて、気になるのは料金だ。上でも述べたが、馬は道交法で軽車両に該当する。あくまで、道交法ではだ。果たして、あずみちゃんの水浴びに請求されるのは……? これが高い。7,600円だ。軽自動車の「10分860円」の8倍以上! やはり、今の日本は参勤交代に適さない時代にある。

 ……にもかかわらず、まだ歩く。この番組は2週にわたって続く。次回(4月30日)予告映像では、野呂が落馬する場面が紹介されている。参勤交代には苦労が伴う模様。

 通常の“おさんぽ番組”は流し見に適したフォーマットだと思うが、フック満載の『いま参勤交代中です! お馬さんパカパカ旅』は、どうしても見入ってしまう。見どころの連続ゆえ、目をそらしてはいられない。ふん尿も、疾走も、落馬も、突然やって来るのだから。

 最後に、何がどうなって「参勤交代を現代の日本でやってみたらどうなる?」という発想に行き着いたのかが不思議だ。そもそもの企画会議にまで思いを馳せながら、次回放送を待ちたい。
(文=寺西ジャジューカ)

テレ東“鉄板のフォーマット”を、ちょっとだけ逸脱『昔のケータイ、電源入れてみませんか?』が人生に及ぼす影響

 学生時代、“未来の自分”宛てに送る手紙をタイムカプセルに収め、校庭の隅に埋めたことがある。当時は確信を持たぬままに行ってたが、後になって掘り起こすと、なんだかんだで興味深い。「あの頃は大志を抱いていたんだなあ」「当時の自分はいいかげんだった……」など、わかりやすくタイムスリップすることも可能だ。

 話は変わって、携帯電話。機種変更を経て無用の長物と化した過去の愛機を、誰しもが持っているはずだ。よく考えると、「昔のケータイ」以上に昔を思い出させるタイムマシンは他にない。どんな友人とどんなやり取りをし、どんな日々を送っていたか。掘り起こしたい過去もあれば、封印していた思い出だってあるはずだ。

 4月22日に放送された『昔のケータイ、電源入れてみませんか?』(テレビ東京系)は、「昔のケータイ」にスポットを当てた特番である。

 

■「昔のケータイ」を見て前向きになれる

 

 大胆な番組だ。唐突に、街行く人へ「昔のケータイに電源を入れてみませんか?」と声を掛けるスタッフたち。携帯電話の中を見せてもらうことが目的である。

 筆者だったら即座に「ヤダよ!」と言ってしまいそうだが、意外にもOKを出す一般人は多い。メリットはある。長年電源を入れないと、充電器を挿しても充電できなくなってしまうらしい。そこで番組は特殊なバッテリー復活マシンを用意、「昔のケータイ」を蘇らせてくれる。開かなくなったタイムカプセルを、この機会に開けることができるわけだ。

 長年の封を解いた携帯には、どんなデータが残っているか? これが、感涙ものだった。ある男性の10年前のガラケーには、病床に伏せる今は亡き父の動画が残っていた。画面の中から、父は男性に語りかけるのだ。

「メシは食わないかんばい!」

 偶然にも、10年後の現在も有効なメッセージ。久しぶりの動画を目にした男性が発した言葉が、この番組のコンセプトを奇しくも説明している。

「見れるだけで前を向ける自分になれたというか。辛いと思った時に見れるっていうのは、ありがたいと思いますね」

 

■封印していた過去に泣き、「やっと終われた」

 

 若い女性も番組からのオファーに応じ、昔の携帯に電源を入れた。まずは中学時代の携帯電話を復活させると、バスケットボールに取り組む女性の画像やメールを発見できる。彼女は青春のすべてをバスケに捧げていたのだ。

 続けて、高校時代の携帯電話を復活させると、そこにはギャルに変貌した金髪姿の女性の画像が……。中学時代の面影は、そこにはない。

「(バスケは)高2に上がるちょっと前くらいで辞めてます」

「私が(バスケ部の)キャプテンをやってたんですけど、試合に負けても笑ってたりとかが許せなくて、いろいろ言い過ぎちゃって。『私たち、もうやりたくない。そんなにガチじゃなかったし……』って、全員辞めちゃって」

「バスケは5人いないとできないので、部活自体がなくなった感じですね」

 決定打は、部活の顧問とたまたま街で出会った日の出来事だった。女性は顧問に胸ぐらをつかまれ、「お前がだらしないから廃部になった。お前がバスケをやってたことは無かったことにする」と恫喝されたという。これを機に彼女は自分を見失い、夜遊びに走る。

「この時は誰とも会いたくないし、『死んじゃった方が楽だな』みたいな」

 女性は、バスケに取り組んでいた経験を誰にも明かさなくなった。

 携帯のデータを掘り続けていたら、バスケを辞めた日に届いた父親からのメールが発見される。彼女を辛うじてつなぎとめた大切なメールだ。

「星(女性の名前)が今も、バスケットが大好きなことも分かっています。だから、バスケットに対する想いにふたをしないでください」

「大好きなバスケを続けてきたことを決して忘れないでください。決して嫌いにならないでください」

 泣きながらメールを読み上げた彼女が、今の心境を語る。

「つらいことしか載ってなかったですけど、逆にそれをちゃんと思い出せたのがよかった。8年くらい避け続けてきた内容だったので。でも、久々に泣けた。ずっと何年もモヤモヤしてたけど、傷付ききれたというか、やっと終われたかなというか、次に進めそうかなというのが自分の中ではあるので」

■昔のケータイに残されていた亡き母からの檄に目覚める

 

 北海道から上京した男性フリーターも、昔のケータイに電源を入れている。彼は上京前、親から引き継いだケーキ店を営んでいた。

 久しぶりの携帯電話には、母親が映る動画が残っていた。人工関節を足に入れて体が不自由だった母の面倒は、男性が見ていたという。

「母親の介護をしながらお店をやらないといけなくなったんですね。それが、自然と僕の中で生きがいになってしまってたんです。マザコンでしょうね。助けになってあげたいなって何度思ったことか」

 そんな母も、5年前に他界した。そして、彼の心にポッカリと穴が空いた。

「このまま店を続けても意味はあるんだろうかって、ふっと思って」

 上京した彼は、母の私物を東京に持ってきている。この機会に男性は、母が入院中に書いた日記を読み上げた。

「婦長さんが私のところで、椅子に座ってしばらく話をしていた。『今どきの子とは違って母さんによく気をつかう。若いのに珍しい』と言う」

「トシ(男性の名前)は強いから、自分の道をキチンと切り拓けると思う」

 コンビニのアルバイトなどで日々を生きる男性は、決意表明する。

「携帯の中イコール、僕の家族なんですね。(母の声を)改めて聞くと、頑張ろうって気持ちですね、逆に。応援してもらってるんだなって」

 パティシエ経験のある彼の目標は、料理の道に再び戻ること。タイムカプセルの封を解き、忘れかけていた夢を思い出すことができたのだ。

 

■テレ東鉄板のフォーマットを少しだけ逸脱

 

 この番組は、テレビ東京が編み出した鉄板のフォーマットに則っている。『家、ついて行ってイイですか?』や『YOUは何しに日本へ?』、『母ちゃんに逢いたい!』など、街行く人に声を掛ける類の、おなじみのプログラムだ。きっかけ(建前)は異なるものの、全番組が一般人の人生を掘り起こそうとしている。とどのつまり、目的はみんな一緒。正直、切り口をちょこっとアレンジしてるだけの印象だ。

 なのに、『昔のケータイ、電源入れてみませんか?』だけは、着地点が他と違ってるのが面白い。

 何があろうと傍観者の立ち位置を崩さず、人生に影響を及ぼさず、ドライでい続ける他番組。しかし、この番組だけは未来に変化を与えてしまっている。過去と対面する機会を設けたら、人々はなぜか一様にネクストステップを踏み始めたのだ。

 同時に、テレ東自身も新境地を開いていることになる。変わり映えしていないようで、実は密かにネクストステップに進んでいた今回。

 第2弾放送、もしくはレギュラー化の芽もあるのではないか? 期待込みの予測だ。
(文=寺西ジャジューカ)

“失速気味”のテレ東『池の水ぜんぶ抜く』月イチレギュラー初回は、超豪華ゲストで勝負!

 今、テレビ東京で最も話題を振りまいている番組といえば、「日曜ビッグバラエティ」枠で不定期に放送されていた『緊急SOS! 池の水ぜんぶ抜く大作戦』だ。

 同番組は、ロンドンブーツ1号2号・田村淳と、ココリコ・田中直樹がメインキャスターを務め、外来種が大量発生して困っている池の水を全部抜き、何が潜んでいるかを調査するという内容。

 昨年1月に第1弾が放送され、視聴率は8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークし、同枠では異例となる高い数字を記録した。

 第2弾は8.1%、第3弾は9.7%で、第4弾では11.8%まで上げ、初の2ケタ台に乗せた。その後も、第5弾は12.8%、第6弾(正月スペシャル)は13.5%と驚異的な視聴率をはじき出し、右肩上がりで数字が上昇。その結果、4月の番組改編で月イチのレギュラー化が決まった。

 ところが、3月11日に放送された第7弾は9.1%しか取れず、急降下。連続2ケタ台記録は3回で止まってしまった。

 さらに、番組にミソを付けてしまったのが、ロケ時の醜聞だ。第7弾では、岐阜県笠松町の「笠松トンボ天国」を訪問し、ヤゴ(トンボの幼虫)を食べる外来種を駆除すべく、池の水を全部抜いたが、この収録に参加した一般の人による、ネット上への批判的な書き込みが散見される事態となってしまったのだ。その内容とは、制作側の不手際により、捕獲した魚を一時的に入れておく容器が不足し、酸欠などで大量に死んでしまったのだという。

 上昇気流に乗って、月イチのレギュラー化が決まったのに、視聴率は急落し、評判を落とすようなウワサが広まってしまい、同番組は完全に“失速気味”。その先行きに大きな影が差してしまった。

 こうなると、テレ東も黙ってはいられない。レギュラー放送初回となる4月22日のオンエア分では、超大物がゲスト出演することが明らかになった。それは、小池百合子東京都知事と江口洋介だ。

 小池都知事は、東京・日比谷公園の「心字池」でのロケに参戦。同16日スタートの同局系連続ドラマ『ヘッドハンター』で主演を務める江口は、長野市にある善光寺大勧進の「放生池」での水抜き作戦に参加。そのほか、小田原城(神奈川・小田原市)のお堀の水を抜く様子も放送される。

 同22日は、NHK大河ドラマ『西郷どん』、日本テレビ系『世界の果てまでイッテQ!』『行列のできる法律相談所』、TBS日曜劇場『ブラックペアン』(嵐・二宮和也主演)の初回といった強力なライバル番組を裏に回す。その状況下で、『池の水ぜんぶ抜く』は、2ケタ台に再浮上させることができるだろうか?
(文=田中七男)

『グッディ!』オフィス北野“ニセ社員”騒動だけじゃない! フジテレビの「やらせ・捏造」史

 ビートたけしの独立騒動で渦中にあるオフィス北野のニセ社員がフジテレビに登場し、話題となっている。4月5日放送の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)において、インタビューに答える様子が放送された。顔が隠され、声も変えられているが、筋肉質な体形にアクセサリーが目立つ“オラオラ系”のルックスであり、森昌行社長を「オヤジ」と呼ぶなど、ただものでないオーラを漂わせていた。しかし、実際は、オフィス北野とはまったく無関係な人物であることがわかった。

 同番組は、森社長をはじめとしたオフィス北野側からの抗議を受け、翌6日の放送中に「この男性は、オフィス北野の現役社員ならびにOB社員ではありませんでした」と説明し、謝罪を行った。

「フジは男性本人には確認を行ったと言っていますが、『自称社員・関係者』に対しては、まったく無意味な行為であるといえるでしょう。オフィス北野に直接問い合わせる、あるいは周囲の複数の関係者に話を聞くといった『裏取り』作業をまったく行っていなかったことになります」(業界関係者)

 自称社員のこの男性は酒に酔ったような状態で、フジは単なる酔っぱらいの戯れ言をそのまま流してしまったことになり、大失態といえる。こうした例は、同局では初めてではない。

「1999年には、バラエティ番組『愛する二人別れる二人』でやらせが発覚します。関係が悪化した夫婦が出演し、お互いが言いたいことを吐き出し、生活を続けるか離婚かの二択を迫るという内容でした。みのもんたの司会で、中尾彬やデヴィ夫人、梅沢富美男などの名物ご意見番が顔をそろえる人気番組として知られていましたが、出演していた夫婦は番組が用意したエキストラであり、やらせ発覚で打ち切りとなります。2004年には『発掘!あるある大事典II』で、納豆ダイエットの効果が放送され、スーパーで売り切れが続出するブームとなりました。しかし実験データを捏造していたり、国内で納豆のダイエット効果について証言者がいないため、海外のコメンテーターを無理やり探してくるなど問題が発覚し、番組打ち切りに至ります」(同)

 フジテレビにとって“ニセモノ”の用意は、おなじみのネタといえる。今後も同じ過ちを繰り返しそうだ。
(文=平田宏利)

『グッディ!』オフィス北野“ニセ社員”騒動だけじゃない! フジテレビの「やらせ・捏造」史

 ビートたけしの独立騒動で渦中にあるオフィス北野のニセ社員がフジテレビに登場し、話題となっている。4月5日放送の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)において、インタビューに答える様子が放送された。顔が隠され、声も変えられているが、筋肉質な体形にアクセサリーが目立つ“オラオラ系”のルックスであり、森昌行社長を「オヤジ」と呼ぶなど、ただものでないオーラを漂わせていた。しかし、実際は、オフィス北野とはまったく無関係な人物であることがわかった。

 同番組は、森社長をはじめとしたオフィス北野側からの抗議を受け、翌6日の放送中に「この男性は、オフィス北野の現役社員ならびにOB社員ではありませんでした」と説明し、謝罪を行った。

「フジは男性本人には確認を行ったと言っていますが、『自称社員・関係者』に対しては、まったく無意味な行為であるといえるでしょう。オフィス北野に直接問い合わせる、あるいは周囲の複数の関係者に話を聞くといった『裏取り』作業をまったく行っていなかったことになります」(業界関係者)

 自称社員のこの男性は酒に酔ったような状態で、フジは単なる酔っぱらいの戯れ言をそのまま流してしまったことになり、大失態といえる。こうした例は、同局では初めてではない。

「1999年には、バラエティ番組『愛する二人別れる二人』でやらせが発覚します。関係が悪化した夫婦が出演し、お互いが言いたいことを吐き出し、生活を続けるか離婚かの二択を迫るという内容でした。みのもんたの司会で、中尾彬やデヴィ夫人、梅沢富美男などの名物ご意見番が顔をそろえる人気番組として知られていましたが、出演していた夫婦は番組が用意したエキストラであり、やらせ発覚で打ち切りとなります。2004年には『発掘!あるある大事典II』で、納豆ダイエットの効果が放送され、スーパーで売り切れが続出するブームとなりました。しかし実験データを捏造していたり、国内で納豆のダイエット効果について証言者がいないため、海外のコメンテーターを無理やり探してくるなど問題が発覚し、番組打ち切りに至ります」(同)

 フジテレビにとって“ニセモノ”の用意は、おなじみのネタといえる。今後も同じ過ちを繰り返しそうだ。
(文=平田宏利)