■外国人男性は、セックスする前に性病検査の結果を聞いてくる
――欧米の男性というと、やっぱり下半身が立派なイメージがありますけど、そのあたりは?
音咲椿さん(以下、音咲) デカいですね。けど、セックスってデカさじゃないですよね。例えば、アイスランド出身のデヴィッドはデカいはデカいけど、真性包茎で、山芋にそっくりなんです。あんまり濡れていないアソコに刺さったら毛が巻き込まれて痛いし、全然気持ちよくない。やっぱり「心が通ってないとダメだなぁ」というのが外専女子をやってて思ったことです。
――とはいっても、心を通わせるのはなかなか難しいと言いますか、結局、遊ばれてる状況がありますよね。「日本人女性はすぐに股を開く」って言われてたり。以前にも、アメリカ人のナンパ師、ジュリアン・ブランクの動画が炎上して、来日を阻止する署名活動まで起こったことがありましたが、“外専女子”として、それについては、どう考えますか?
音咲 「あー、すみません……」って感じですよね。でも、「騙された」って後から恨み言とか、被害者感覚はないですね。糧になるっていうか、これもひとつの経験で「あの時ときめいたからいいや」と。
ナンパ師についても、来日阻止まではしなくてもいいんじゃないかって思います。だって、受け入れるか否かは女性の問題じゃないですか。レイプ魔がくるわけじゃないんだし、そういう相手とのセックスも、きちんと性病検査してコンドームをつけて自分で責任が取れるならいいと思う。現に外国人男性は、セックスする前に性病検査の結果を聞いてくる人もいますよ。
■未練を残して死んでいくんなら、一回や二回火遊びはしたほうがいい
――性病検査の結果を! そこまではっきりしていると、ある意味、付き合いやすくはありますよね。考えようによっては、最初にお話に出た「誠実」についての考え方とも一貫していますし。ちなみに本を出した反響ってありました?
音咲 同じ年の友達で、ドイツにずっと住んでいて、帰国した後に日本人と結婚をした人がいるんですけど、その人が自分のママ友に私の本を貸したら「やっぱり外国人っていいの?」って聞かれたそうです。やっぱり願望がある人というか、興味がある人はいるんですよ。でも、遊ぶ感覚でなら、ぜんぜんやっちゃってOKだと思います。未練を残して死んでいくんなら、一回や二回火遊びはしたほうがいいじゃないですか。そっちのほうが人生が豊かになる。でも、人を選ばないと怖いのは確か。特に既婚者の女性っていうんなら、むしろ、ヤリ目だけの人がいいと思う。そういう男性なら、出会い系サイトで探せば嫌というほど出てきますよ。仕事でこっちに来ていて、帰国が決まってる人なんて、後腐れがなくって、狙い目です。
――セックスが目的じゃなくって、婚活のターゲットにするのもありだと思いますか?
音咲 はい。SNSとかでも、きちんとしてる人もいますよ。わりあい真面目な出会いを探していたりもする。実際にわたしが出会った人の中でも、「真面目な出会いが欲しい」って熱弁している人もいましたし……まぁ、その人は、ルックスがイケてなかったんで、わたしはダメでしたけど。ちなみにわたしもセックスではなく「彼氏を作ること」「恋愛」が目的だったので、「働いていて日本の労働ビザを持っている」という条件を決めてました。
――むしろ、本当に外国人と付き合いたいなら、海外に行ってしまったほうが手っ取り早いと思うんですが、結局、行かなかった理由は?
音咲 ビザの問題です。外専に目覚めたのが30歳を超えていたんで、ワーキングホリデーでの渡航は無理でした。お金もなかった。ただ、外国に住みたいって夢はずっとあって、それはむしろ、外国人と結婚すればすべて解決する話。一発逆転を狙ってたんです。
■母国語が違う同士で理解しあうのはやっぱり難しい
――なるほど。そういうもくろみもあったんですね。では、外国人と結婚をしたいと望んでいる女性たちに何かアドバイスをお願いします。
音咲 決してコミックに描いた、わたしのような真似はしないでくださいってことです。いきなり相手のマンションに行ったこともありますが、やっぱり危ないですよね。いざ家に入ったら複数の男性がいて、強姦されるってこともないとは限らないし……自己防衛はちゃんとしたほうがいい。あとは、ロマンスに流されて欧米人の男性と結婚しても、離婚率が高いのは事実です。それだけ難しいってことだと思う。日本人同士、母国語でしゃべっていても齟齬があるのに、母国語が違う同士って理解しあうのはやっぱり難しいですよ。文化の違いとか、受け入れたり、受け止めたりすることがたくさんあるのは確かです。
――でも、音咲さんは、もう“外専女子”は辞められたんですよね。
音咲 うーん、そうですね、今はお休み中です。岩川浩二さん率いる「The Mackshow」っていう日本のバンドがあるんですけど、このバンドで日本人のリーゼントのカッコよさに目覚めてしまって。中でも、トミー・マックさんの大ファン。いま、追っかけをやってるんですが、ツヤツヤの黒髪のかっこつけたスタイル、これは欧米人には出せないですよ。ギラギラした日本人男子の色っぽさは、最高です!
やっぱり、その時々で男に求めるものって変わっていくんですよね。わたしの場合、30代前半で外専になった時は“顔”だった。いまは“金”と“人生の豊かさ”が大切。今のボーイフレンドも日本人で、50代の方。顔は普通ですが、雰囲気のある方で趣味人。美術のことをよく知っていたり、マナーもきちんと学んでいて、エスコートしてくれる。それに、恋愛対象が日本人に戻って思うことは、やっぱり、言葉が通じる、母国語が一緒というのはいい。ニュアンスがきちんと伝わりますから。だから、外国人のイケメンを見ても、全然なびかなくなりました。イケメンはもういりません。
実は2017年は、ついに念願の海外に行く予定です。スペインの巡礼「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」に行こうと思っているんですが、そこには世界中からあらゆる年代の人が集まってきてるんです。今なら余裕を持って、欧米人の男子たちと交流もできるんじゃないかって。だから、いろんな意味でどんな出会いがあるか楽しみにしています。
(大泉りか)
音咲椿(おとさき・つばき)
福岡県大牟田市出身。東京工芸大学芸術学部映像学科にて現代美術を学ぶ。ブルセラ誌編集長、フリーカメラマンを経てポット出版「女の子×女の子のためのエロチックブック・Carmilla」にてイラスト、漫画家デビュー。趣味はポールダンス、フラメンコ、クンダリーニヨガ、おっかけ。好きな芸術家はマーク・ポーリン、ジョルジュ・ルオー、ジュール・パスキン。
