家が津波で全壊! 再建と母娘三代の大黒柱交代劇『ナガサレール イエタテール』

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『ナガサレール イエタテール』(太田出版)

「私自身のこれからがわからないんです」

 東日本大震災では、たくさんの人が、自分や家族の「これから」がまったくわからなくなった。これまでの生活(=ビフォー)すべてが津波で根こそぎ持ち去られて、これからの生活(=アフター)なんてまったく見えなくなった。『ナガサレール イエタテール』(太田出版)は、そんないくつものビフォーアフターが詰まったコミックエッセイだ。

 宮城県の東南端、海沿いの山元町の実家で、著者ニコ・ニコルソンの母ルソン(母ル)とプチ認知症の婆ルソン(婆ル)が2人で暮らしている。東日本大震災による津波で、母ルと婆ルは流されかけたが、奇跡的に2階に逃げることができ、九死に一生を得る。しかし、実家は全壊。その後、婆ルの認知症の進行、母ルのがん手術、抗がん剤治療、そして大工不足、資金難など数々の困難を乗り越えて家を再建する(正確には、リフォーム)までを描いている。