ドラッグストアの売り場を席巻する、ヘアケア用品。化粧品はその場で色味や使い心地を確認できますが、シャンプーやヘアカラーなどはそうもいきません。「こんなはずじゃなかった……」と落ち込まないために、元美容師・AKKOが“おすすめ&ガッカリ商品”を独断と偏見で選んじゃいます!
ピュアオイルとヘアオイルの違いとは?
髪のダメージを最小限に食い止める「ヘアオイル」は、髪の状態を美しく保つヘアケアアイテムとして欠かせません。サロンで使用される高品質なオイルは、数滴で見違えるような美髪を得られますが、当然、市販品と比べると割高。一方、ドラッグストアや通販サイトには、手頃に買えるヘアオイルもありますが、仕上がりは千差万別です。
最近では、天然成分が多く用いられ、全身への使用も可能な「ピュアオイル」を、直接髪に塗布される方も多いのでは。「ヘアオイル」との違いを簡単に説明すると、「ピュアオイル」は植物のあらゆる部位から抽出した“天然の液体”のことで、100%天然素材だけで抽出した精油を指します。一方の「ヘアオイル」は、毛髪の水分や油分を補うほか、髪のダメージをケアする目的とした成分が配合されたもの。このことから、髪への使用を目的とするならば、「ピュアオイル」よりも「ヘアオイル」が最適だといえます。
そこで今回は、ドラッグストアや通販サイトで販売されている「ヘアオイル」の中から、サロン並みの仕上がりが期待できる「おすすめ商品」と、残念な成分を使用した「がっかり商品」を3品ずつ紹介します。
【おすすめ:その1】アハロバター「オーガニック ボタニカル ヘアーオイル アウトバス ヘアケア」95ml/1,320円(税込)
こちらのオイルは2018年にアメリカで先行発売され、以降は世界中で人気となった商品。天然植物由来のシアバターと20数種類のオイルが素早く髪になじみ、ダメージを補修します。この商品の最大のポイントは、シアバターやカカオバターなどの濃密なバター成分6種の使用料が、同社で販売されていた従来品に比べ、200%もアップしているところ。
それでいてベタつきは抑えられており、しなやかでサラサラとした使用感が高評価です。この商品は髪にツヤを与えて美しくまとめる補修効果に優れていますので、パーマやカラーリングによるダメージ以外に、加齢による髪のパサつきなどにも効果があるでしょう。
なお、「アルガニアスピノサ核油」という成分が含まれていますが、これはモロッコ原産のアルガンオイルで、アルガンの木1本から1リットルしか採れない貴重なオイル。それがこの良心的な価格で買えるのも魅力的ですね。梅雨時期のうねり対策にも、一役買ってくれるはずです。
【おすすめ:その2】BOTANIST「ボタニカルヘアオイル(ダメージケア)」80ml/1,870円(税込)
髪にツヤと潤いを与える保湿成分と、ダメージ毛に吸着して、外的ダメージを軽減する役割を兼ね備えたオイル。「ゼイン」という成分が配合されていますが、これはカラーの色持ちや髪の強度を上げる保護効果があり、「セテアラミドエチルジエトニウム加水分解コメタンパク」はダメージを受けた髪の内部に成分を行き届かせ、パサつきを改善しながら補修する効果があります。
なお、髪を洗ったあとに少量のオイルを毛先になじませ、ドライヤーで熱を加えると、この商品の効果を最大限実感できるはず。ハイクオリティな成分が多く使われているため、髪や肌へのリスクがほとんどなく、安全性が高いのも大きなポイント。お値段以上の逸品ではないでしょうか。
こちらのヘアオイルは美容室専売メーカー「ハホニコ」が開発した万能的なヘアオイル。商品名の「16油シャイニー」とは、厳選された16種類の天然由来オイルが使われているという意味で、ダメージ毛にしっかり吸着し、髪本来のバリア機能をサポートしながら、美髪に改善してくれます。
この商品はほかのメーカーのオイルに比べ、紫外線によるダメージの軽減や、コラーゲン成分などの配合により、ツヤ感と保湿力に優れています。さらに、サロン向けの商品が多いことで知られるメーカーだけに、ハイトーンカラーの方やパーマで傷んだ髪には最適。カラーの退色防止効果もあるので、髪を染めている方には、ぜひ毎日使用してもらいたいです。へアオイル独特のベタつきも少なく、ナチュラルな質感もポイント。トリートメントにこだわるのもいいですが、一度こちらの商品を試してみてほしいですね。
【がっかり:その1】SALON STYLE「ビオリス ボタニカル ヘアオイル(リッチモイスト)」80ml/964円(税込)
自然由来のエキスがズラリと並び、いかにも髪の毛によさそうですが、たいした効果が期待できないどころか、いくつか成分に問題があります。まず、酸化防止剤に使用される「BHT」は、発がん性などが疑われているため、食品への使用を自粛している会社も。髪への使用が“即危険”というほどではないものの、いずれは頭皮から体内に侵入することを考えると、使用頻度には注意が必要でしょう。
さらに、紫外線吸収剤として使われる「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は、環境ホルモン物質の可能性が指摘され、アメリカでは安全性が懸念される成分です。「ツバキ種子油」「ホホバ種子油」の配合により、一時的なツヤやサラサラ感は得られるものの、持続性がイマイチなうえ、皮脂を必要以上に取り除く作用もあります。価格が安いところだけはありがたいですが、おすすめ商品とは言い難いですね。
こちらの商品には、殺菌性が強い「4級カチオン界面活性剤」が含まれています。シャンプーならまだしも、流さないトリートメントやヘアオイルに使うには、地肌へのリスクが懸念されて“危険”なレベル。安価な成分であることから、製造元的には配合しやすいのかもしれませんが、特に肌の弱い方や乳幼児の肌への塗布はNG。さらに、質感をよくするために刺激性のある高級アルコール「セテアリルアルコール」「セタノール」や、【がっかり:その1】で指摘した「BHT」も配合されています。
総合的に見て、補修効果も乏しく、トリートメント要素も不十分なうえに、安全性も気になる点ばかり……。ちなみに、好き嫌いの問題だと思いますが、結構香りがキツイです。テカテカとした人工的なツヤ感もいかがなものか……。極めつきは、強気な価格設定。おすすめするポイントが本当に見当たりません!
【がっかり:その3】ジョンマスターオーガニック「ARオイル(アルガンオイル)美容液」59ml/3,570円(税込)
アルガンオイルには、オリーブオイルの約2~3倍のビタミンEが含まれており、髪の毛にうるおいとハリ、ツヤを与え、さらには血行促進効果も期待できます。【おすすめ:その1】でも紹介したように、貴重なオーガニックヘアオイルであることから、ネット上でも高評価を獲得している一品です。では、何がおすすめできないかといいますと、非常にベタつきが強い使用感。水分蒸散を防止して、うるおいを保持する効果はあるものの、ヘアオイルとしては使いにくいと思われます。
確かに、稀少なオイルを使用してはいるのですが、少量の割に高価でコスパも悪い。安全性や成分上にこれといった問題はありませんが、価格に見合った効果は乏しく、「これを使うなら、もっと安くていい商品はほかにありますよ」という意味合いで、ジャッジさせていただきました。
ヘアオイル、使用の「ベストタイミング」を伝授
最後に、ヘアオイルの使用について豆知識を一つ。使うタイミングに迷う方も多いと思いますが、「シャンプー後の濡れた髪」がベスト。髪の長さや量に合わせた“適量”を塗布し、ダメージ部分を意識しながら、ドライヤーの熱を利用して内部に浸透させることが重要です。
その際、熱を当て過ぎると逆効果となりますし、使用量が多すぎると、ただの脂っぽい仕上がりになるのでご注意を。また、ヘアオイルが頭皮に付くと、毛穴を塞ぎ頭皮の環境を悪化させるのでNG。ついてしまったら、できるだけ早くシャンプーでしっかりと洗い流すのがベストですが、ホットタオルで丁寧に拭き取れば大丈夫です。