東京ディズニーリゾートが公式サイトの「東京ディズニーリゾートからのお願い」を更新。東京ディズニーランド・東京ディズニーシーのパーク内における「営利活動」を禁止にしたことがわかり、ネット上で「事実上のYouTuber排除では」と指摘されたことで賛否を呼んでいる。
サイトでは「次の行為はお断りします。」という項目内に、新たに「営利活動(当社が許可した場合を除きます。)」という文…
東京ディズニーリゾートが公式サイトの「東京ディズニーリゾートからのお願い」を更新。東京ディズニーランド・東京ディズニーシーのパーク内における「営利活動」を禁止にしたことがわかり、ネット上で「事実上のYouTuber排除では」と指摘されたことで賛否を呼んでいる。
サイトでは「次の行為はお断りします。」という項目内に、新たに「営利活動(当社が許可した場合を除きます。)」という文…
――ディズニーランド開園40周年を来年に控える東京ディズニーリゾートは、現在“大改革”の真っ最中。テーマパークの専門家である明治大学兼任講師・中島恵さんに、その見どころを紹介してもらった前編に続き、後編では、TDRの弱点になりかねない最近の“変化”を指摘してもらった。
新エリアオープンといった華やかな東京ディズニーリゾート(TDR)大改革の裏側では、ゲストにとって一概には“歓迎できない”大改革も進行中の様子。TDRにおける“光と影”の“影”の部分をウォッチしていきたい。
2009年に、オリエンタルランド(OLC)社長(当時)・上西京一郎氏は、マーケティング専門紙「日経MJ」(09年4月27日付)の取材に、「規模を拡大しても入場者数が1.5〜2倍になることはない。一方で修繕費用と固定資産が増える」という意味のことを話していたことがある。これはつまり、入場者を増やすためにTDRの規模を拡大しても、投資額ほどの収益を上げられないということだ。では今回のTDR大改革の投資をどうやって回収するつもりなのかといえば、OLCは、入場者数増加よりも一人あたりの客単価を上げる戦略を発表している。
その一環なのか、昨年、10月25日~29日を対象に「ハロウィーンモーニング・パスポート」という「開園2時間前からTDRに入場できる」アーリーエントリー等の特典をつけたパスポートを、1枚1万3,000円(税込み、以下同)で販売。
そして、今月19日からは、入場までに2時間近くかかることも珍しくない人気アトラクション「ソアリン:ファンタスティック・フライト」(東京ディズニーシー/TDS)と「美女と野獣“魔法のものがたり”」(東京ディズニーランド/TDL)で使用できる、有料ファストパス「ディズニー・プレミアアクセス」を1人1回の乗車につき2,000円で導入した。アトラクションの待ち時間を短くできる特別パスポートや有料ファストパスは、今後さらに拡充する流れなのだろう。
USJでは、すでに有料ファストパス(ユニバーサル・エクスプレス・パス/Eパス)を大々的に導入し、休日は見事に完売している。Eパスには現在、4種類あり、例えば人気の7アトラクションを網羅した「ユニバーサル・エクスプレス・パス 7」は、日によって値段が変わるが、5月の土曜日だと大人/子ども/シニア共通で1枚1万7,800円。混雑期には、2万円を超える日もあるというから驚きだ。入場料(5月の土曜日だと、12歳以上の「大人」は1枚8,900円)とは別にEパスを買うとなると、あまりにも“バカ高い”金額となり、ゲストにとってはかなりの出費といえるだろう。
TDRもUSJのように有料ファストパスを拡充していくと予想できる中、もしそうなった場合、ゲストの経済格差が浮き彫りになってしまう。裕福なゲストは、躊躇なくファストパスを購入、待ち時間を短縮し、たくさんのアトラクションに乗ることができる一方、庶民のゲストはファストパスに容易には手が出せず、結果、長い待ち時間を強いられるなんてことになる。ファストパスの過度な高額化は、ゲストの心がTDRから離れてしまうきっかけになり得るし、もっと言うと、「夢の国」なのに夢がなくなってしまうのだ。そもそも有料ファストパスは「時間短縮」を売るサービスなので、なんともアメリカ型資本主義らしい。資本主義とは、金持ちばかり得をする世界なのである。
思えばTDRでは、待ち時間の改善策として、一部のショーや人気アトラクションを対象にした「アプリによる抽選制」が広まっている。当選した人は、指定された時間に該当の施設に足を運べば、短い待ち時間でショーやアトラクションを楽しめるようになった。確かに便利ではあるのだが、アプリを使いこなせない層には、優しくないシステム。TDRはすでに情報強者がより得をする流れにあり、これが有料ファストパスの拡充によって、「裕福な情報強者」向けのテーマパークとなるのなら、やっぱり夢がないように思う。
とはいえ、ゲストにとって待ち時間こそがTDRのネックとなっているのは間違いないだろう。そこで私が期待したいのは、おひとり様向けの「シングルライダー」が発展することだ。シングルライダーとは、偶数人数向けにできているアトラクションに、3人や5人など、奇数グループのゲストが乗る際、1人分の「空き」ができてしまうが、そこに1人客が優先的に乗れるという制度。
TDRにも以前からある制度だが、アメリカのディズニーランドやUSJのほうが、このシングルライダーは文化として定着している印象だ。アメリカでは、家族や友人などグループで来園していても、待ち時間短縮のため、あえてシングルライダーを選ぶ人がいっぱいいる。またUSJでは、エントランスに通常の待ち時間とは別に、シングルライダーの待ち時間を表示しているのだ。TDRでも、シングルライダーがもっと盛んになったらいいのにと思わずにはいられない。
良くも悪くも“大改革”が進むTDRだが、その裏では「労働問題」の火種がくすぶっており、裁判も起きている。原告は、TDLで着ぐるみを着用してショーに出ていた出演者の女性で、18年にOLCを相手に「パワーハラスメント」と「安全配慮義務違反」を訴えた。
具体的には、ゲストに無理やり手の指を折り曲げられて負傷し、被害届提出と労災申請を求めると、上司から「君は心が弱い」という発言を受けたほか、職場ではスタッフ間で「死んじまえ」「ババアはいらない」といった暴言も飛び交っていたそうだ。
今年3月29日には、千葉地裁(内野俊夫裁判長)がOLCに対し、88万円の支払いを命じる判決を言い渡し、OLC側が敗訴に。原告の女性が、判決後の記者会見で「今もディズニーというコンテンツを愛しています」と述べたのが印象的だったが、一方でOLCは判決を不服とし控訴している。
TDRの話題といえば、ポジティブなものばかりだったのも今は昔。今回の裁判もそうだが、今年1月発売の『ディズニーキャストざわざわ日記――“夢の国”にも☓☓☓☓ご指示のとおり掃除します』(笠原一郎著、フォレスト出版)という本がヒットしたのも見逃せない。
本書は、元カストーディアル・キャスト(清掃担当者)が、8年間の勤務で経験したさまざまな“苦労”を明かした1冊。これまでのディズニー本といえば「ディズニー礼賛」一色で、とにかくその素晴らしさを褒めちぎるものばかりだったが、17年に筆者が『ディズニーの労働問題―「夢と魔法の王国」の光と影―』(三恵社)を上梓し、そして今年についに、「元キャスト」がTDRのネガティブな情報を発信し、それが話題になるという新しい流れが起きている。
テーマパークはなんといっても人気商売。TDRは今“大改革”で大忙しだろうが、内部からの“告発”によるイメージ低下にだけは気をつけてほしいものだ。
――来年、東京ディズニーランドは開園40周年。現在、東京ディズニーシーを含めた大規模拡張が行われ、東京ディズニーリゾート全体が活気づく中、テーマパークの専門家である明治大学兼任講師・中島恵さんがその背景や“見どころ”を解説!
2014年、オリエンタルランド(OLC)が、2023年度までに東京ディズニーリゾート(TDR)の“大改革”を行うと発表してから早8年。一時は空をテーマにした「東京ディズニースカイ」という名の「第3パーク」誕生の報道もあったが、ふたを開けてみたら、東京ディズニーランド(TDL)の大規模開発と東京ディズニーシー(TDS)のエリア拡張にとどまったため、ディズニーファンの中には“ずっこけた”人も多いだろう。
それでも、すでにTDLでは『美女と野獣』や『ベイマックス』の新アトラクションがオープンし、来年度にはTDSに新テーマポート「ファンタジースプリングス」が誕生するとあって、パワーアップしたTDRに期待は高まる。今回の大改革の初期投資額は3500億円で、これは立派な第3パークが成立したくらいの“巨額投資”なのだ。TDL、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の初期投資額1800億円、TDSの3350億円と比べると、OLCの“熱量”は圧倒的。今回は、そんなTDR大改革3つの“ここがすごい!”を追う。
『美女と野獣』の原作に沿って、フランス東部のドイツに近い田舎町「コルマール」をモデルにしたこのエリアは、20年9月にオープン。カップ型のライドに乗り、物語の世界をめぐるアトラクション「美女と野獣“魔法のものがたり”」、作品に出てくる酒場をイメージしているレストラン「ラ・タベルヌ・ド・ガストン」、大型ライブエンターテインメント「ファンタジーランド・フォレストシアター」(1,500人収容)など、とにかく見どころは盛りだくさんだが、注目はなんといっても、その景観。
「コルマール」で画像検索すると、新エリアにそっくりな街並みの写真が大量に出てきて、その再現度には目を見張る。パリのような都会ではないが、フランスらしく華やか。ドイツ領だった時代もあるのでドイツ建造物の影響も強く、ただ歩いて景色を見るだけで、いろんな発見がある。
実はこのエリア、過去には「グランドサーキット・レースウェイ」という昭和感漂うゴーカートがあった場所。日本の昭和の遊園地が、仏独文化の混ざった美しい街並みのエリアに大変身した点も、ぜひチェックしてほしい。
ちなみに、『美女と野獣』そのままにロマンティックな雰囲気を期待するカップルも多いと思われるが、新エリアなので現在は“激混み”状態。しかもYouTubeの撮影部隊もたくさんいるので、デートに向くかどうかは微妙なところ。
ピクサーの名作『トイ・ストーリー』をテーマにしたポップでカラフルな「東京ディズニーリゾート トイ・ストーリーホテル」は、今年4月にオープンしたばかり。外観も客室の内装も徹底して『トイ・ストーリー』のモチーフやデザインで、特にファミリー層には“大ウケ”だろう。立地は、ディズニーリゾートラインの「ベイサイド・ステーション駅」を降りてすぐの場所。両隣にヒルトン東京ベイ、ホテルオークラ東京ベイという高級ホテルが立ち並ぶ一角だ。
部屋は、眺望によって種類が分けられ、「ベイビュー(東京湾側)」「スクエアビュー(中庭のトイフレンズ・スクエア)」「パーシャルビュー(建物等で視界が遮られる)」、それ以外の部屋は「スタンダード」となる。眺望の良い部屋ほど、宿泊費は高額だ。しかし、4名対応の「スタンダード」の部屋は29平米、4名で宿泊すると1人7,500円~1万1,550円程度(5月下旬、楽天トラベル調べ)。もちろん繁忙期ほど高額設定となるものの、「東京ディズニーランドホテル」「ディズニーアンバサダーホテル」「ディズニーシー・ホテルミラコスタ」よりもリーズナブルであり、それで『トイ・ストーリー』の世界観を完全再現した新しいホテルに泊まれると考えると、非常に“良心的”といえるだろう。
なお、公式サイトでは7月下旬までの予約はすべて埋まっていて、以降はまだ予約開始前だが、あっという間に埋まってしまうはず。上海ディズニーランドにも、同じ「トイ・ストーリーホテル」があり、こちらは予約が取りやすいものの、22年3月から新型コロナウイルス拡大で休業を余儀なくされ、再開の日は未定である(余談だが、中国語で「トイ・ストーリーホテル」は「玩具総動員酒店」という。確かにオモチャを総動員しているものの、「トイ・ストーリー」は直訳で「玩具物語」かと思っていた)。
オープン予定が22年度から23年度に延期されたTDSの新テーマポート「ファンタジースプリングス」は、『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』『ピーター・パン』という人気作品のエリアが集結するそうだ。まだ詳細は不明だが、アトラクションが4つ、飲食施設が3つ、商品施設が1つ、ホテルが1つ新設される予定だ。
中でも目玉になるのは、日本の歴代映画興行成績第4位に輝く大ヒット作『アナと雪の女王』のエリアだろう。『アナ雪』の舞台は「アレンデール王国」という架空の王国だが、劇中の景色は、ノルウェーのフィヨルドに似ており、建物もノルウェーに実在する建物をモデルにしているとの話もある。日本に北欧の世界観をどう再現するかは要注目。
また、『アナ雪』のアトラクションは、詳細不明ではあるものの、アメリカ・フロリダ州「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」の4大テーマパークの一つ「EPCOT」に、すでに『アナ雪』のアトラクション「フローズン・エバー・アフター ディズニーワールド エプコット」が存在し、これを“踏襲する”と推察できる。なぜなら同じアトラクションが世界中のディズニーランドにバージョンアップされて導入されてきた経緯があるからだ。このアトラクションは、船に乗って水路を進むというアトラクションで、TDLの「カリブの海賊」に似ている。加えて、『アナ雪』は歌に魅力がある作品なので、音楽に力が入ったアトラクションになるはず。映画の世界観にどっぷり浸れること請け合いだ。
ちなみに、OLCは「エリア拡張によって混雑緩和される」というが、最初の3年ほどは新施設目当てにゲストが殺到し、当然TDSのほかのエリアにも流れるため、混雑緩和につながらないのでは……!?
――大人気作品の新エリアオープンにより、さらに多くのゲストを呼び寄せるであろうTDR。しかしそのウラ側では、ゲストをがっかりさせかねない、ある“大改革”も……!? 後編に続く!
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