1位は『大病院占拠』最終回、ラストシーンの“匂わせ”とは? 冬ドラマ「SNS熱量」ランキング

 ドラマの内容がどれほど視聴者の心に響いているのかは、視聴率の数字だけで判断できるものではありません。そこで、「Yahoo!リアルタイム検索」の「ツイート数グラフ」を参考に、プライム帯の各ドラマに関するツイート数(放送時間中)を抽出。サイゾーウーマン編集部が独自で集計し、“SNS熱量”ランキングを作成。視聴者が最も沸いたシーンと共に紹介します(集計期間3月13日~19日)。

以下、ドラマのネタバレを含みます。

1位:『大病院占拠』(日本テレビ系)最終回

 最も視聴熱が高かったのは、18日に放送された嵐・櫻井翔主演の『大病院占拠』最終回。謎の武装集団・百鬼夜行に占拠された大病院・界星堂病院から、人質を救出するために奔走する休職中の捜査官・武蔵三郎(櫻井)の活躍を描くアクションサスペンスだが、最終回ではさまざまな謎が明かされた。

 事件が起こるきっかけとなったワクチン開発計画「P2計画」は、神奈川県警の指揮官・和泉さくら(ソニン)が発端となっていたことや、武蔵が休職する原因となったガソリンスタンド立て籠もり事件の犯人が百鬼夜行のリーダー・青鬼こと大和耕一(菊池風磨)の父親(里親)であることが次々と判明。そんな中、武蔵は妻である裕子(比嘉愛未)を大和の手から救出。さらに火を放って自殺しようとした大和も確保して大団円という形に収まったが、視聴者が注目したのは、宛先不明のメールがパソコンに送られてきたラストシーンだった。

 このメールには「ありがとうございました blue」と大和が送ったと思われる文言が書かれており、それを情報分析官・駿河紗季(宮本茉由)が削除している様子が映されていた。Twitter上には「駿河さんが真の黒幕だったってこと?」という驚きの声や、「この謎を解くために続編があるんじゃない?」「続編の匂わせ?」など、物語の続きを期待する声も出ていた。

2位:『どうする家康』(NHK)第11回

 第2位は、19日に放送された松本潤主演のドラマ『どうする家康』第11回。フジテレビ系の人気ドラマシリーズ『コンフィデンスマンJP』などで知られる古沢良太氏が脚本を手掛け、江戸幕府を開いた戦国武将・徳川家康の生涯を新たな視点で描くという内容の本作だが、今回は、三河を平定した松平家康(松本)が、徳川家康と改名し、たびたび家康が要請しつつも叶わなかった、甲斐国の戦国武将・武田信玄(阿部寛)から持ち掛けられた会談に挑むという内容だった。

 信玄の代わりに重臣2人が来ると聞かされた家康は、国境付近の森で家臣の本多忠勝(山田裕貴)、榊原康政(杉野遥亮)と待ちながら、「甲斐の虎などと言っておるが、正体は猫のような貧相な小男かもしれん」「甲斐の猫か、そりゃあいい」など信玄の悪口を言い合うが、そこに信玄本人が登場。

 「猫は嫌いではない」と家康たちの会話を聞いていたことを示唆しながら、今川家との戦争に関する密約を半ば強制的に結ぶことに。信玄の圧倒的な存在感に対して、Twitter上では「信玄が怖すぎる」「格どころか、立っているステージが違う」と驚がくする声が多く出ていた。

3位:『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)第9話

 第3位は、14日に放送された広瀬すず主演の『夕暮れに、手をつなぐ』第9話。九州出身でデザイナー志望の浅葱空豆(広瀬)と、コンポーザーとして活動する海野音(永瀬廉)の切ない恋を描いた本作。今回は、ファッションブランド「アンダーソニア」を辞めた空豆だったが、以前から決まっていたショーが中止の危機となり、母親・塔子(松雪泰子)を頼ることに。そこで、彼女からパリでコレクションをやるように提案され、パリ行きを決意するという内容だった。

 中でも視聴者が注目したのは、終盤の空豆と音がハグをするシーン。すれ違い続けていた2人だったが、かつてひとつ屋根の下で暮らしていた雪平邸で、季節外れの花火を楽しむ。手をつないだことがあるのを覚えているか聞いた空豆に対し、「忘れた」と答えた音だったが、彼の去り際に「手をさ、伸ばしたら届く? 音に届くと?」と空豆が聞くと、音は「届くんじゃない? 割と簡単に」と回答。ついにお互いの気持ちが通じ合い、涙を浮かべながらハグ。Twitter上では「めちゃくちゃ泣いちゃった」「切なすぎる」という感動の声が集まっていた。

4位:『罠の戦争』(フジテレビ系)第9話

 第4位は、13日に放送された草なぎ剛主演の『罠の戦争』第9話。息子が何者かによって重傷を負わされた上、その事件を権力でもみ消されそうになった議員秘書・鷲津亨(草なぎ)が、自ら議員となって権力者たちに復讐を果たす同作。

 今回は、鷲津が息子の事件をもみ消そうとした首謀者である民政党幹事長・鶴巻憲一(岸部一徳)を、幹事長の職から辞任させることに成功。その後、総理補佐官に就任し、出世を果たした鷲津だったが、週刊誌の記事のもみ消しを行うなど、自身がかつて対決した鶴巻らと同じ行動をしてしまう。さらに、鷲津に対して宣戦布告する内容の怪文書が出回ることに。

 視聴者が注目したのは、鶴巻が倒れたというニュースを扱うテレビを見ながら、鷲津がほくそ笑むような表情を浮かべるシーン。息子の事件の真相解明に尽力する父親から、権力を振りかざす政治家に変貌したことを象徴するようなこの場面に対して、Twitter上では「見事なまでに闇堕ちしている」「表情が怖すぎる」などの感想が出ていた。

参考:「Yahoo!リアルタイム検索」https://search.yahoo.co.jp/realtime

眞鍋かをりが保守派の代弁者に? 行政文書騒動の議論にも「なんのための時間」

 目下、世間を騒がせている行政文書の捏造問題に、思わぬところからサポーターが現れた。『ひるおび!』(TBS系)にコメンテーターとして出演している眞鍋かをりが、この件について「捏造とか本物だとか延々やっていて、なんのための時間なのか」とコメントしたのだ。

「行政文書は、行政機関の職員が職務上で携わった事実や記録を後世に残すもの。これに捏造があれば行政の仕組みは成立しません。だから…

続きを読む

『女神の教室』月9で5年ぶり低視聴率――早々に脱落者が相次いだ原因とは?

 北川景子主演の月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』(フジテレビ系)が3月20日放送の第11話で最終回を迎え、世帯平均視聴率6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。月9史上、稀に見る低調で幕を閉じた。

 同ドラマは、ロースクール「青南大学法科大学院」に実務家教員として派遣された裁判官・柊木雫が、周囲の人々と価値観をぶつけ合いながら、法曹界のあり方を問う“リーガル&ロースクールエンターテインメント”。柊木役の北川のほか、教員役として山田裕貴や及川光博、学生役として南沙良、高橋文哉、前田旺志郎らが出演している。

※以下、『女神の教室』最終回のネタバレを含みます

 最終回では、柊木と藍井仁(山田)が受け持つ実務演習を選択した照井雪乃(南)、真中信太郎(高橋)、水沢拓磨(前田)、天野向日葵(河村花)が司法試験を突破。法曹界へと歩み出すも、それぞれの職場で悩みを抱えていた。

 そんな中、司法試験に挑戦中の桐矢純平(前田)は、照井ら4人に飲み会をしようと呼びかける。しかし、集まったのは桐矢を除く4人のみ。照井らが桐矢を見つけ出すと、彼は「俺とは違ってプロになれたのに、“思っていたのとは違う”だなんて悩みはぜいたく。乗り越えてくれよ」と4人に告げる。

 その後、司法試験の合格発表当日、桐矢が照井ら4人と番号を確認すると、見事合格。柊木も電話で報告を受け、笑顔を見せる。

 ラストは、とんかつ弁当を頬張る柊木のワンショットで終了した同作。ネット上では「最後まで派手さはなかったけど、青春群像劇としてはなかなか楽しめた」「さまざまな社会の問題を真っ向から描き、好感が持てた。希望あふれるラストに胸が熱くなった」という好意的な声が目立つ。

 一方、「北川景子主演だから見たけど、生徒中心の青春ドラマか……」「もっと北川が大活躍するドラマを見たかった」と北川の扱いに落胆する声が飛び交い、早々に脱落する視聴者が相次いだ模様。

 実際、世帯視聴率で初回2ケタを記録した同作は、第2話で7%台に、第4話で6%台にまで落ち込み、結局、全話平均で7.0%を記録。“月9”枠の全話平均で8%を下回ったのは実に5年ぶりで、前回は2018年1月期の芳根京子主演『海月姫』(全話平均6.1%)であった。

 「子どもにも見せたい素敵なドラマ」と賛辞が上がる一方で、「道徳の授業みたいで退屈」と不満の声もみられた同作。同枠前クールの吉沢亮主演『PICU 小児集中治療室』の全話平均8.5%を下回る低調ぶりからも、“北川の代表作”とは言えなさそうだ。

『夕暮れに、手をつなぐ』最終回、すれ違い演出に「無理ある」とツッコミ続出のワケ

 広瀬すず主演ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)が3月21日放送の第10話で最終回を迎え、世帯平均視聴率6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。ネット上では、最終回の山場となった空豆と音の“すれ違い”シーンが物議を醸している。

 同ドラマは、大御所脚本家・北川悦吏子氏が『オレンジデイズ』(同)以来、19年ぶりに手がける青春ラブストーリー。宮崎の片田舎で育ったデザイナー志望の浅葱空豆(広瀬)と、DTMやボカロで楽曲制作するコンポーザーとしてメジャーデビューを目指す海野音(King&Prince・永瀬廉)が運命的かつ衝撃的な出逢いを果たし、ひょんなことから一緒に下宿生活を送ることになる物語だ。

 第2話以降、5~6%台が続いてしまった同作は、全話平均で6.3%を記録。同枠前クールの本田翼主演『君の花になる』の全話平均5.3%を1.0ポイント上回ったものの、前々クールの永野芽郁主演『ユニコーンに乗って』の8.0%は下回ってしまった。

※以下、『夕暮れに、手をつなぐ』最終回のネタバレを含みます

 最終回では、音が“歌姫”菅野セイラ(田辺桃子)と付き合っていると思い込んだままの空豆が、パタンナー・葉月心(黒羽麻璃央)とともにパリへ渡ることを決意。一方で、空豆と葉月が付き合い始めたと勘違いしている音は、セイラからそれが嘘であったことを打ち明けられる。

 セイラは音に、空豆に会いにいくよう促すも、音は急きょレコーディングのやり直しが決まり、空豆の見送りには行けず。代わりに、下宿先の主・雪平響子(夏木マリ)が音からの手紙を空豆に渡す。

 それから3年後、パリでの仕事が肌に合わなかった空豆は、日本に帰国。故郷の九州で身近な人に服を作る道を選択する。そんな中、音とセイラのユニット・Beat Per Miniuteの『NHK紅白歌合戦』出場が決定。音は空豆に「今日、会えないかな」とLINEで伝えるも、空豆が「23時にあの...」まで読んだタイミングでスマホのバッテリーが切れる事態に。

 音が待ち合わせに指定した場所を、2人が最初に会った博多中央駅前の横断歩道だと予想した空豆は、早速現地へ向かうも、音はなかなか訪れない。その後、仕事を終えて駆けつけた音は、歩道橋の手すりに結ばれた空豆のストールを発見。帰ろうとする空豆と落ち合い、2人はキスをする……。

 ようやく2人の思いが通じ、空豆が作った衣装で音が『紅白』に出場するというハッピーエンドだったが、ネット上では「すれ違いに胸が締め付けられたし、とにかくすずちゃんと廉くんのビジュアルが良すぎて眼福!」「最後に胸キュンなキスシーンが見られて大満足」と好意的な声が続出。

 一方で、「最後まで古臭くて、ご都合展開が目立つドラマだった。広瀬と永瀬には、もっと普通の恋愛ドラマで共演してほしかったな」「毎回ツッコミどころが多すぎて、まったくキュンキュンできなかった」とネガティブな意見も見られる。

 中でも、空豆のスマホのバッテリーが切れ、連絡が取れなくなる“すれ違い”演出が疑問視されており、「今時、コンビニでもモバイルバッテリー売ってるでしょ。シチュエーションに無理がありすぎ」「街中なんだから、チャージスポットくらいあるのでは……」と違和感を訴える視聴者が相次いでいる。

 また、空豆がパリで働いている場面が一切描かれなかったことに関して、「パリのロケシーンがなくて驚き。予算がないのかな……」と驚きの声も。

 というのも、8日に放送された『笑ってコラえて!2時間SP』(日本テレビ系)で、広瀬は「半径300mの旅 in パリ」という企画でパリを訪れており、視聴者から「これ、『夕暮れに、手をつなぐ』の撮影のついでなのでは?」「これってネタバレ? 空豆のパリシーンありそう」といった声が上がっていたのだ。

 そんな臆測が完全に外れた『夕暮れに、手をつなぐ』。強引な脚本が物議を醸す一方で、続編を望む声も見られるが、果たして……。

NHKから大量独立か 和久田麻由子アナのスピード復活が引き起こす不協和音

 4月からNHKが騒々しくなりそうだ。絶対的エースと言われる和久田麻由子アナが、産休から早々に復帰することが決定。しかも、いきなり看板番組の『ニュース7』のメインキャスターという大役を務めることになった。和久田アナのスピード復帰には、他局からも驚きの声があがっている。

「NHKはどの局よりも産休や育休をしっかり取らせることで有名。なのに、なぜ和久田アナを約1年という早期復帰させ…

続きを読む

ホラン千秋、「年収4億の女」に大手? TBSとテレ朝が争奪戦か

 意外と“目標”達成は近い?

 タレントでキャスターのホラン千秋を囲い込もうと、TBSとテレビ朝日で争奪戦が繰り広げられているという。

 2017年からTBSの夕方のニュース番組『Nスタ』キャスターを務め、報道イメージの強いホランだが、昨年からはテレビ朝日で『ニンチド調査ショー』と『出川一茂ホラン☆フシギの会』の2本のレギュラー番組がスタート。バラエティタレントと…

続きを読む

『さんま御殿』から視聴率急落…脱マンネリ狙う『ザ!世界仰天ニュース』の裏事情

 『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)が本気を出している。これまではダイエットやアレルギーなど似たような内容が多かったが、最近はある変化が起きているという。

 「これまでは大事件や大事故の裏側を、手記などのノンフィクションや関係者の取材に基づいて構成していましたが、最近は裁判記録を参照して作り込むことが多くなっています。たとえば、2008年に起きた秋葉原無差別殺傷事件。それ…

続きを読む

妻夫木聡、『Get Ready!』のエースは不得手な役? キャリアの裏に隠された“苦手分野”

――ドラマにはいつも時代と生きる“俳優”がいる。『キャラクタードラマの誕生』(河出書房新社)『テレビドラマクロニクル1990→2020』(PLANETS)などの著書で知られるドラマ評論家・成馬零一氏が、“俳優”にスポットを当ててドラマをレビューする。

 妻夫木聡が主演を務めた日曜劇場のドラマ『Get Ready!』(TBS系)は、仮面ドクターズと呼ばれる正体不明の闇医療チームが暗躍する姿を描いた医療ドラマだ。

 仮面ドクターズの執刀医のエース(妻夫木)は、最新の医療機器を取り揃えたオペ室で、どんな難しい手術でも成功させる天才医師。しかし、性格は冷淡で高額な報酬を要求する一方、患者に「生き延びる価値」があるかどうかで、オペをするか否かの最終決定を下す。

 多額の報酬を要求する代わりにあらゆる手術を成功させる闇医者という設定は、手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』(秋田書店)の令和版といった趣で、リアル志向が強い日曜劇場では異色作といえる。

 エースを演じる妻夫木は、2003年に医療ドラマ『ブラックジャックによろしく』(TBS系、以下『ブラよろ』)で主演を務めている。『ブラよろ』は妻夫木にとって連続ドラマ初主演作で、妻夫木が演じる研修医の視点から、医療現場の過酷な現実を描いた「ブラック・ジャックにはなれない医師」の現実の苦悩を描いたヒューマンドラマだった。

 あれから20年がたち、“令和のブラック・ジャック”といえるエースに妻夫木が挑んでいる姿を見ると、感慨深いものがある。

『ジョゼと虎と魚たち』で評価を得た妻夫木聡

 高校時代にファッション誌「東京ストリートニュース」(学研パブリッシング)の読者モデルとして人気を博した妻夫木は、1997年の「アホポン・プロジェクト」で第1回グランプリを獲得したことをきっかけにホリプロに所属。その後、着々とキャリアを積み重ね、映画『ウォーターボーイズ』(01年)やドラマ『ランチの女王』(フジテレビ系・02年)といった当時の話題作に出演し、注目されるようになった。

 俳優としての評価が決定的なものとなったのは、04年に出演した犬童一心監督の映画『ジョゼと虎と魚たち』だろう。

 本作は、足に障害を抱えた少女・ジョゼ(池脇千鶴)と大学生の恒夫(妻夫木)の出会いと別れを描いた物語。祖母と暮らす民家に引きこもり、社会との接触を拒んでいたジョゼと偶然知り合った恒夫は、自然と彼女の家を訪ねるようになり、仲を深めていく。

 恒夫は不思議なキャラクターで、誰とでも親しくなる人気者だが、一方で誰にも心を開いていないような冷淡さを抱えている。今風にいうと“リア充大学生”といった感じで、ほかの俳優が演じるとだいぶ嫌味な男になってしまうのだが、妻夫木が演じると、妙な愛嬌があって憎めない。

 人間的魅力と言ってしまえばそれまでだが、この他人との距離の詰め方が見ていて心地よく、そこに嘘がないのが妻夫木の魅力だろう。また本作で妻夫木は本格的なベッドシーンにも挑戦しているのだが、障害を抱えたジョゼと抱き合う場面からにじみ出る2人の初々しい色気は、これまた見ていて心地いい。

 何より評価を決定づけたのが、恒夫がジョゼと別れた後に泣き崩れる場面。2人が別れた理由は語られず、恒夫の「僕が逃げた」というナレーションで片付けられるのだが、自分から逃げたくせに失恋に傷つく彼の振る舞いが、とても身勝手なものだからこそ、とても人間味あふれるものとなっていた。この「泣き」の芝居で、俳優・妻夫木聡の評価は決定的なものとなった。

『Get Ready!』は妻夫木聡の苦手分野?

 その後も、李相日監督の『悪人』(10年)や石川慶監督の『ある男』(22年)といった映画に出演し、妻夫木は国内外の映画賞を獲得している。40代の俳優の中で、一番うまいといっても過言ではない。

 だが、『Get Ready!』を見ていると、彼のような名優でも不得手な役があるのかと、逆に驚かされた。妻夫木の演技は、ムダな要素を削ぎ落とした自然体のものとなっている。そのため、どんな役を演じても作品世界に綺麗に溶け込んでしまうのだが、唯一苦手としているのがケレン味の強いヒーロー性が求められる役。映画『どろろ』(07年)やドラマ『若者たち2014』(フジテレビ系・14年)といった主演作では、演技が空回りして、力を出しきれていないように見えた。

 今回の『Get Ready!』のエースも、仮面を付けた闇医者チームの天才執刀医で、手術の始める時に「Get Ready!」と決め台詞を口にするヒーロー性の高い役である。しかもエースは、感情を露わにしないクールな男だ。そのため台詞も少ない難役だが、おそらく妻夫木は、自分の資質と合っていないとわかった上でこの役に挑んだのだろう。残念ながらその挑戦は成功したとは言い難いものの、果敢に挑戦した妻夫木の役者魂には敬意を払いたくなる。

 今年3月7日、妻夫木は「サッポロ生ビール黒ラベル」の新CM完成披露イベントで、新たな一歩を踏み出す大人たちへのメッセージとして「抗い続けること」という言葉を選んだ。そして、夢を叶えたとしても、さらにもっと高みを目指すことが人間的な魅力につながるため、「満足せず、妥協せずに抗い続けてもらえたらうれしいです」と語っている。

 おそらく妻夫木は、今後も俳優としての高みを目指し、自分には向いていない難役に挑み続けるのだろう。“ブラック・ジャック”への道はまだまだ険しいが、妻夫木の役者魂をもってすれば、いつの日かヒーロー役をものにできるのかもしれない。

北川悦吏子氏、“昔はよかった”ツイート連発! 『ロンバケ』の配信には「気持ち悪い」と吐露

 まもなく最終回を迎える広瀬すず主演ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)を手がける脚本家・北川悦吏子氏が、自身のTwitterで“炎上”について持論を展開し、反響を呼んでいる。

 上京間もない主人公・浅葱空豆(広瀬)が唐突にファッションデザイナーとして開花したり、早々にパリコレに抜てきされるといった展開が「ご都合展開」「強引でついていけない」と物議を醸している同作。

 次回3月21日の放送で最終回(第10話)を迎えるが、第2話以降は世帯平均視聴率5~6%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区)が続いており、このままだと低調で終わりそうだ。

 そんな中、動画配信サービス・TVerとFODは、3月10日より北川氏の代表作『ロングバケーション』(フジテレビ系/1996年放送)の無料配信をスタート。

 同作は、余計な一言を言いがちなサバサバ系女子・葉山南(山口智子)と、ピアニスト・瀬名秀俊(木村拓哉)の恋模様を描いた90年代を代表する大ヒット作だ。

 これが“初配信”となる『ロンバケ』だが、北川氏は今月14日にTwitterで「ロンバケの南って相当だと思うんですよ」(原文ママ、以下同)と南の強気で天真爛漫な性格に触れつつ、「あの頃もチラホラ言われた。チラ、くらいかな。山口さんがまた振り切ってやり過ぎなくらいやってくれた。あれ、今、ネットすぐ炎上して、ドラマ制作者側もネットの意見気にして、抑えちゃったと思うんですね」とツイート。

 続けて、「何より私が怖くなって、萎縮してあのテンションでは書けなくなってたと思うんですよ。まだ、30前半のデビュー間もない駆け出しの頃だし」「だから、ネットのない時代にデビュー出来て良かった、と思ってます。SNSの目がないからだなあ、って」と、ネットの反応を気にしなくても済んだ時代を懐かしみつつ、「あ、今は慣れたんで、平気です。若いデビューしたての人たちがSNSで潰れないことを、願います。マジで」と、SNSの悪影響を危惧した。

 北川氏といえば、これまでツイートの内容が原因でたびたび炎上。特に2018年度上半期のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』放送中には、頻繁に制作の裏側をつぶやく北川氏をうざったがる視聴者が相次いだ。

 そんな事態を受け、北川氏は当時、「ドラマの裏側を一切知りたくない人は、私のツイート読まないでくださいね。どんどん、ミュートなりブロックなりしてください。その気持もとてもわかります。私は今、歯止め聞いてませんから。ブレーキのなくなった暴走機関車ですから。なんだってツイートします」と投稿。

 それでも、強引な展開や登場人物の行動に対する批判が寄せられると、北川氏は「リプライに妙なものが入って、こわくて、読めなくなってます」と訴え、アンチ対策として「#北川プラス」というハッシュタグをつけるようフォロワーに要請したのだ。

 北川氏いわく、このハッシュタグは「踏み絵の意味」もあるといい、「さすがに、アンチが、北川プラス!とは、打てないだろう」とその意図を説明。「#北川プラス とつけてください。そしたら、必ず読みます。ハッシュタグ検索もするので、私への暖かい感想はこちらへ」ともつづり、批判的な意見を排除していた。

 そうした過去の行動もあり、くだんの「今は慣れたんで、平気です」発言に対し、ネット上では「朝ドラの時、超気にしてたじゃん」「“#北川プラス”はなんだったの?」といった指摘も。

 また、北川氏は今月16日にもTwitterで『ロングバケーション』に触れているが、「ロンバケ配信…なんで、音楽が変わってるんだろう…。劇版が変わってる(ドラマの中についてるやつ)。微妙に気持ち悪い。見るならBlu-ray見よう、と思って結局見ない…んだよなあ。配信って楽」と、配信に伴う変更箇所に難色を示すような内容を投稿したため、同調するファンが続出。

 一方で、「『ロンバケ』見始めたところなのに、水を差すようなツイートはやめてほしい」「楽曲使用は権利の問題があるんだろうし、気持ち悪いってひどくない?」と疑問視する声もあるようだ。

 “昔はよかった”と言わんばかりの懐古ツイートを連発した北川氏。7日には「しばらくホン(シナリオのこと)書かない」と休業宣言していたが、Twitterを休む気は今のところなさそうだ。

テレ朝はドラマを「1年5クール」に増強、ドラマとバラエティの光と影

 テレビ朝日系の人気ドラマ『科捜研の女』の新シリーズが今年8月から放送されると、3月9日の「週刊女性PRIME」が報じた。昨年10月に木曜夜8時の放送枠から、火曜夜9時に移動して放送された第22シリーズは視聴率が低迷。シリーズ終了の噂もあった中で、新シリーズ放送の情報が浮上した形だ。

 また記事では、テレビ朝日の火曜9時のドラマ枠については、通常1年間で4クールとなるところ、1…

続きを読む