田中みな実「好きな女子アナ」で2位! “下世話”と“美しさ”を手に入れた“ぶりっこ”の快進撃

 今回取り上げるのは、田中みな実だ。かつてはその“ぶりっ子”ゆえ「女の敵」だった彼女も、このところ好感度がアップ。先ごろ発表された「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)では、昨年の10位から一気に躍進し、2位。天下取りまであと一歩に迫った。

加藤綾子、宇垣美里、川田裕美……対抗馬の足踏み

 まずは、ライバルであるフリー女子アナ勢力図をおさらいしておこう。先の「女性アナランキング」で、田中と入れ替わるように昨年の3位から10位に急降下してしまったのが加藤綾子だ。美貌と知性、アナウンス力と三拍子そろったスーパー綾子だが、現在の担当番組は『世界へ発信!SNS英語術』(Eテレ)、局アナ時代から引き続き出ている『ホンマでっか!?TV』、夕方のニュース番組『Live News it!』(ともにフジテレビ系)の3本のみ。以前より、お茶の間の目につく機会も減ってしまった印象がある。女優進出も果たし、2018年4月クールの日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)に治験コーディネーター役で登場したが、知的なイメージそのままの役柄で、あまり新しさがなかった。

 一方、田中も女優として『ルパンの娘』(TBS系)、『絶対正義』『モトカレマニア』(フジテレビ系)に出演。キスシーンやベッドシーンにも挑戦するなど、これまでのイメージを軽々と飛び越えた。肝心の演技も意外と好評で、女優としての小生は田中に分がありそうだ。

 また川田裕美は、このほど結婚したことが明らかになった。彼女はもともと関西人特有なのか、頑固で気が強い性格だったのだが、あの超絶ド下手スキップで、好感度をもぎ取ったところがある。だが最近、『この差って何ですか?』(TBS系)で共演している加藤浩次や『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で4年ともにした宮根誠司などを結婚式に「呼びたくない」と番組できっぱり公言するなど、性格の悪さがにじみ出ている。

 宇垣美里も、田中と同じくTBSから飛び出したが、方向性がつかめずにいる。もちろん彼女が自分を決めつけない意向があるからだろうが、退職直前、毎週のようにコスプレで『サンデー・ジャポン』(TBS系)を沸かせていたころからすると、少し大人しくなってしまった。そんな数多の対抗馬の目を盗んで、田中は羽ばたいていったのである。

「抱かれたくないタレント」出川哲朗と同じ“変化”

 どうしてこうも状況が変わったのか。まずは年齢のせいもあろう。かつては「若さ」と「ぶりっ子」が共存し、年上女性からは目の敵にされていた。だが、そんな彼女もいまや33歳。年相応の落ち着きが加わり、見ていて「痛々しくない」のである。

 これは、かつては「抱かれたくないタレント」の最高峰に君臨していた出川哲朗の変化と、なんとなく似ている。出川も、以前はもっとカン高い声で、しかも今より痩せて見えていたため、同じリアクションでも「汚らしい」「汚らわしい」という反応しかなかったのが、いまや立派な「おじさん」が「頑張っている」という見方に変わっていったのだ。少し哀愁が垣間見られるのもいい。

 また、当初はTBSのスターアナとして蝶よ花よともてはやされていた時代から一転、自ら発信しなければならない立場となり、どう見られているのか自己プロデュース力が働くようになった。準レギュラー『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)での、ぶりっ子全開の姿と、『グータンヌーボ2』(カンテレ)のオープニングで長谷川京子らに話を振っている顔とは全然違う。キャラの「使い分け」ができるようになったのだ。

 さらに「確変」(パチンコでいう当たり)のきっかけとなったのは、仕切りの上達である。彼女は平日のお昼、地上波キー局 ではなく関東ローカル局TOKYO MXの情報バラエティ番組のMCを約3年務めていた。知る人ぞ知る、『ひるキュン!』である。今年3月に残念ながら終わってしまったが、生放送の1時間を、アンミカや生島ヒロシ、クリス松村といった曜日替わりのパートナーと日々渡り合っていた。それまではどちらかというとMCの隣でアシスタント的な役割が多かった田中にとって、貴重な経験となったことだろう。「田中みな実の――」と冠番組扱いではなかったものの、実質それにも似た立ち位置で3年間メインを張ったことは自信にもつながっただろうし、何より、先述の猛獣たちをさばく術に長けていた。

 その人気の高さが顕著なのが、彼女に関するネットニュースの多さだ。とにかく今、その発言が注目されている。テレビ番組で話したことがその直後、遅くても翌日には大手のニュースサイトがこぞって取り上げ、そして拡散する。

 それはひとえに人々が彼女に関心を寄せているからにほかならないが、彼女の武器はオリエンタルラジオ藤森慎吾の「元カノ」という肩書と、胸にまで化粧水をつけるといった美意識の高さの2つに集約されるだろう。

 彼女が語る「恋愛話」は、実はほとんど具体的ではなく、「考え方」や「嫌いな女性のタイプ」など抽象的なのだが、それでもフリーの女子アナで恋愛について語る者はあまりいない。一方、美意識の高さはこれまでも語られているように、写真集を出すことでも実証済みだ。だが、それだけでは逆にイヤミになる。つまりは、ちょっと「下世話」な感じと「美しさ」の両輪がバランスよく備わっているからこそ、今の隆盛があるのかもしれない。

『サンデー・ジャポン』(TBS系)時代からよく言っていた「みんなの、みな実」に、名実共になったのである。

田中みな実「好きな女子アナ」で2位! “下世話”と“美しさ”を手に入れた“ぶりっこ”の快進撃

 今回取り上げるのは、田中みな実だ。かつてはその“ぶりっ子”ゆえ「女の敵」だった彼女も、このところ好感度がアップ。先ごろ発表された「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)では、昨年の10位から一気に躍進し、2位。天下取りまであと一歩に迫った。

加藤綾子、宇垣美里、川田裕美……対抗馬の足踏み

 まずは、ライバルであるフリー女子アナ勢力図をおさらいしておこう。先の「女性アナランキング」で、田中と入れ替わるように昨年の3位から10位に急降下してしまったのが加藤綾子だ。美貌と知性、アナウンス力と三拍子そろったスーパー綾子だが、現在の担当番組は『世界へ発信!SNS英語術』(Eテレ)、局アナ時代から引き続き出ている『ホンマでっか!?TV』、夕方のニュース番組『Live News it!』(ともにフジテレビ系)の3本のみ。以前より、お茶の間の目につく機会も減ってしまった印象がある。女優進出も果たし、2018年4月クールの日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)に治験コーディネーター役で登場したが、知的なイメージそのままの役柄で、あまり新しさがなかった。

 一方、田中も女優として『ルパンの娘』(TBS系)、『絶対正義』『モトカレマニア』(フジテレビ系)に出演。キスシーンやベッドシーンにも挑戦するなど、これまでのイメージを軽々と飛び越えた。肝心の演技も意外と好評で、女優としての小生は田中に分がありそうだ。

 また川田裕美は、このほど結婚したことが明らかになった。彼女はもともと関西人特有なのか、頑固で気が強い性格だったのだが、あの超絶ド下手スキップで、好感度をもぎ取ったところがある。だが最近、『この差って何ですか?』(TBS系)で共演している加藤浩次や『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で4年ともにした宮根誠司などを結婚式に「呼びたくない」と番組できっぱり公言するなど、性格の悪さがにじみ出ている。

 宇垣美里も、田中と同じくTBSから飛び出したが、方向性がつかめずにいる。もちろん彼女が自分を決めつけない意向があるからだろうが、退職直前、毎週のようにコスプレで『サンデー・ジャポン』(TBS系)を沸かせていたころからすると、少し大人しくなってしまった。そんな数多の対抗馬の目を盗んで、田中は羽ばたいていったのである。

「抱かれたくないタレント」出川哲朗と同じ“変化”

 どうしてこうも状況が変わったのか。まずは年齢のせいもあろう。かつては「若さ」と「ぶりっ子」が共存し、年上女性からは目の敵にされていた。だが、そんな彼女もいまや33歳。年相応の落ち着きが加わり、見ていて「痛々しくない」のである。

 これは、かつては「抱かれたくないタレント」の最高峰に君臨していた出川哲朗の変化と、なんとなく似ている。出川も、以前はもっとカン高い声で、しかも今より痩せて見えていたため、同じリアクションでも「汚らしい」「汚らわしい」という反応しかなかったのが、いまや立派な「おじさん」が「頑張っている」という見方に変わっていったのだ。少し哀愁が垣間見られるのもいい。

 また、当初はTBSのスターアナとして蝶よ花よともてはやされていた時代から一転、自ら発信しなければならない立場となり、どう見られているのか自己プロデュース力が働くようになった。準レギュラー『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)での、ぶりっ子全開の姿と、『グータンヌーボ2』(カンテレ)のオープニングで長谷川京子らに話を振っている顔とは全然違う。キャラの「使い分け」ができるようになったのだ。

 さらに「確変」(パチンコでいう当たり)のきっかけとなったのは、仕切りの上達である。彼女は平日のお昼、地上波キー局 ではなく関東ローカル局TOKYO MXの情報バラエティ番組のMCを約3年務めていた。知る人ぞ知る、『ひるキュン!』である。今年3月に残念ながら終わってしまったが、生放送の1時間を、アンミカや生島ヒロシ、クリス松村といった曜日替わりのパートナーと日々渡り合っていた。それまではどちらかというとMCの隣でアシスタント的な役割が多かった田中にとって、貴重な経験となったことだろう。「田中みな実の――」と冠番組扱いではなかったものの、実質それにも似た立ち位置で3年間メインを張ったことは自信にもつながっただろうし、何より、先述の猛獣たちをさばく術に長けていた。

 その人気の高さが顕著なのが、彼女に関するネットニュースの多さだ。とにかく今、その発言が注目されている。テレビ番組で話したことがその直後、遅くても翌日には大手のニュースサイトがこぞって取り上げ、そして拡散する。

 それはひとえに人々が彼女に関心を寄せているからにほかならないが、彼女の武器はオリエンタルラジオ藤森慎吾の「元カノ」という肩書と、胸にまで化粧水をつけるといった美意識の高さの2つに集約されるだろう。

 彼女が語る「恋愛話」は、実はほとんど具体的ではなく、「考え方」や「嫌いな女性のタイプ」など抽象的なのだが、それでもフリーの女子アナで恋愛について語る者はあまりいない。一方、美意識の高さはこれまでも語られているように、写真集を出すことでも実証済みだ。だが、それだけでは逆にイヤミになる。つまりは、ちょっと「下世話」な感じと「美しさ」の両輪がバランスよく備わっているからこそ、今の隆盛があるのかもしれない。

『サンデー・ジャポン』(TBS系)時代からよく言っていた「みんなの、みな実」に、名実共になったのである。

狂妻から「妻のかがみ」へ――加トちゃんの妻・加藤綾菜に見る、嫌われ者の逆転現象

 今回取り上げるのは加藤茶の嫁、綾菜だ。2011年、45歳差婚で話題を集めたが、「財産狙い」と猛バッシングを浴びていた日々が懐かしいほど、いまや連日、バラエティ番組に引っ張りだこだ。

『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)、『直撃!シンソウ坂上』(フジテレビ系)、『有田哲平と高嶋ちさ子の人生イロイロ超会議』(TBS系)、『あちこちオードリー~春日の店あいてますよ?~』『ソクラテスのため息~滝沢カレンのわかるまで教えてください』(テレビ東京系)、『5時に夢中!』(TOKYO MX)、『怪傑えみちゃんねる』『お笑いワイドショー マルコポロリ!』(関西テレビ)と、とにかく出まくっている。

 直接の理由は今年5月、鈴木奈々やSKE48須田亜香里などが在籍する芸能事務所「TWIN PLANET ENTERTAINMENT」に所属したことも大きい。プロダクションに入った理由は、「自分に何かあった時、マスコミから守ってくれる存在が必要」だと、加藤に勧められたからだという。怒涛のテレビ出演ラッシュはそれが一因だが、需要がなければ露出もない。かつて「狂妻」と言われた彼女に、いったい何が起きているのだろうか?

「臆測」で血塗られた8年間

  やはりそこには、「加藤綾菜」という女がどんな人間か知りたいという、視聴者の欲求が働いている。加藤とゴールインした時はまだ23歳。それから8年間、「売名結婚」だの「毎日パーティー」だの「揚げ物による殺人未遂」だのと騒がれていたが、一般人である綾菜がこれについて釈明する場はなかった。そんな数々の疑問に対するアンサーが欲しいところなのだろう。

「加藤を脂っこいもので殺そうとしている」という2時間サスペンスもびっくりの殺人方法も、加藤の大好物がトンカツで、リクエストに応えて作ったのち、その写真をブログに一度載せただけでそう騒がれたと、『えみちゃんねる』で事情を説明している。

 さらには「財産狙い」という最大の疑念も、真実はまったく違うようだ。当時、加藤には財産がまったくなかったことがわかっている。それは前妻への慰謝料の支払い、さらに結婚当初、資産運用に失敗し、かなりの損失を被っていたようなのだ。パーティー疑惑も、弟が世話になっていた人の誕生日パーティーで、弟から顔を出してほしいと頼まれたため夫婦そろって出席していたことが、のちに明らかになっている。

 また当時、加藤には重病説がささやかれた。綾菜が毒を盛っているのではないかというデマが飛び交ったが、実は手足が震え、筋肉の動きが悪くなる「パーキンソン症候群」だったことが判明。綾菜は必死に看病し、「本当の夫婦になった」と『シンソウ坂上』で語っている。つまり、今はオセロでいえば、黒を白に次々とひっくり返している状態なのだ。しばらく、この疑惑解明のための出演キャンペーンは続くだろう。

 これまで綾菜バッシングが過熱していたのは、彼女がほとんど反論してこなかったことにも起因している。これによって、噂を「認めている」という先入観が働き、あたかも事実のように流布。郵便ポストが荒らされたり、自転車をバットでボコボコにされ、なぜか木の上に吊るされるなど、すさまじい嫌がらせを受け、5回の引っ越しを余儀なくされている。

 綾菜が心ない声に反論してこなかったのは、彼女の過去にその理由がある。中学時代に壮絶なイジメを受けて以来、「自分は中傷とかイジメとかをしない人間になろうと思ったから」と『深イイ話』で明かしている。

 いずれにしても、彼女はこの8年間、世間の誹謗中傷に耐えたわけだが、最近、そうした嫌われ者の「逆転現象」が見られる。例えばキングコング西野亮廣、社会学者の古市憲寿だ。彼らも何かと誤解されやすいものの、自分の信念を貫いてきたタイプ。昨今、芸能人が会見を開いて謝罪や釈明する姿をたびたび見かけるが、西野や古市に教えられるのは、自分にやましいことがなければ、何も釈明する必要はないということだ。

 それにしても高齢男性との結婚=財産狙いという先入観を、いつまで日本人は持ち続けるのだろうか。

遊びじゃないのよ、この恋は

 結婚当初、綾菜はキャバ嬢で、加藤とはキャバクラで出会ったなどとささやかれたが、それも結局はデマだった。20歳当時、小料理店でアルバイトしていた綾菜。加藤とは「客と店員」として半年間接していたが、綾菜は、その頃から加藤のことを素敵だと思っていたそうだ。しかも特に年上好きというわけではなく、同世代の男性と付き合っていたこともあるそう。

 電話番号が書かれたコースターを渡されたその日の夜に電話したという綾菜。それから付き合い始め、結婚して、はや8年。まだ母親のおなかの中にいた頃、「テレビに加トちゃんが出てきたらおなかを蹴る」というエピソードが、母子手帳に書き記されているそうだ。これを「運命です」と言い切る綾菜。派手な顔が災いして「良妻」というイメージは定着していないが、この先、おそらく加藤を手厚く介護するであろうことが容易に想像できる。

 加藤綾菜が「妻のかがみ」と呼ばれる日を楽しみにして待ちたい。

(文=都築雄一郎)

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ブサイクブームの新星! アインシュタイン稲田直樹の快進撃と今後の課題

 今回取り上げるのは“稲ちゃん”こと、アインシュタイン稲田直樹。急角度にしゃくれたアゴがトレードマークだが、テレビ露出も急角度で上昇中。「よしもとブサイクランキング」では3年連続1位で殿堂入りを果たし、相方の河井ゆずるは2019年の同「男前ランキング」で1位と、“分担”がわかりやすい。

 目下コンビで『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)、『サンデー・ジャポン』(TBS系)、『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)などなど、主要な「顔見せ」番組を席巻。バラエティ界で「1周目」を回っている。

 河井の同期芸人には、かまいたち、和牛がいるが、昨年までだいぶ差がつけられていた。ただこれら2組が意外と頭打ちというか、安定してしまった感がある一方、勢い的には彼らのほうが勝っている。

快進撃の始まりはMVS

 快進撃のキッカケは、今年1月の『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)で、稲田がMVS(Most Valuable すべらない話)に選ばれたことが大きいだろう。色を識別できるスマホアプリで額の色を確認すると、「銀鼠(ぎんねず)色」「甕覗(かめのぞき)色」という聞いたこともない色の種類が割り出されたという話から始まり、美容専門学校の実習で、稲田の女装メイクを担当した学生が担任に「私の奴だけムズい」と相談していた話と、名刺代わりのブサイク話でたたみかけ、初登場にして初優勝をさらった。

 思えば、これまでのブサイク芸人は、どこか卑屈で恨みがましい性格だった。だが稲田 の場合は、自らのブサイクエピソードを、普段の挨拶のように事もなげに話す。その淡々とした描写が、絶妙に悲哀を感じさせてくれる。ただ、不思議とあまりかわいそうとはならない。

 ほかにも「大阪の珍しいお店を写真に収めようとしていた外国人観光客の前を横切ろうとしたら『ホワッツ?』と言われた」「自分の先を飛んで行ったセミが振り返り、二度見した、」「ポストになぜか投函してあった古びた辞書の折り目のついているページを開けたら、『下アゴ』という言葉に赤くアンダーラインが引かれていた」など、これまでのブサイク芸人より数段レベルが上の話ばかりだ。

 稲田に訪れた活況は、そうした“先輩”たちの身辺変化が影響している。出れば悲鳴が上がっていた南キャン・山里亮太は地道にトークを磨き、いまやMCの座を次々と手にしている。アンガ田中卓志も、親友・山里の結婚によって少し風向きが変わってきた。フット岩尾望はブサイクだがオシャレという道に進み、純度としては低くなっている。既存のブサイク芸人も落ち着いてきた中、新たな人材を求めるのは自然なことだろう。

 また、最近のお笑いコンビの傾向として、相方を自由に泳がせて、締めるところは締めるという「見守り型」が増えている。せいやと粗品の霜降り明星しかり、草薙航基と宮下兼史鷹の宮下草薙しかり。アインシュタインの場合も、河井がうまく後方支援をしてくれている。もし河井の稲田への“アタリ”が、フット後藤輝基のように強かったら、稲田の個性は半減していただろう。

 彼らのコンビ名の由来になったのはもちろん、今年、生誕140年を迎える物理学者アルベルト・アインシュタイン。だが、女性ファンから「かわいい」と言われる現象は、天才も解き明かせない難題だろう。逆に稲田たちに与えられた課題は、夜7時台・8時台と比較的浅い時間帯のゴールデンに出られるかということ、ブサイクエピソードをたまに話しに来るだけにとどまらず、東京でのレギュラー(準レギュラー)を確保し、定位置を見つけることだろう。いち早く、自分たちの成功方程式を見つけてほしいものだ。

King & Princeをスターダムにのし上げた平野紫耀の「ド天然」と「今後の不安」

 今回取り上げるのは、King & Prince平野紫耀。主演映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』の宣伝のため、各番組に出ずっぱりだ。ヒロイン橋本環奈も同じく露出しているが、使い勝手がいいのは断然、平野だろう。

 理由はその「天然キャラ」にある。7日放送の『王様のブランチ』(TBS系)では、同作の主人公を演じるために参考にした人物を尋ねられた際、「地元の名古屋の松本君のお母さん」と回答し、共演者を困らせていた。

 また、10日放送の『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)では、『かぐや様~』を完成披露試写会で鑑賞したにもかかわらず、「かぐや様の映画って、いつ出来上がるんですか?」と質問されたと、同作の広報担当から暴露されていた。

 16日放送の『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日系)では、サンドウィッチマン、木下優樹菜と共に「秘境路線バスに乗って飲食店を見つける旅」のロケに参加。たまたま立ち寄ったホテルで、付近に飲食店がないか聞き込みし、サンドらに意気揚々と報告したのは、つい先ほどまでいた場所だったことが判明。サンドの2人から「なんてかわいいんだ」「いとおしい」と言われていた。

 だが先の『ガヤ』では、面白いように催眠術にかかりまくり、その術を教わってもいないフットフボールアワー後藤輝基に「指を鳴らすと嫌いになる」と言われても、見事にかかっていた。ヒロミから「そりゃねえだろう!」とあきれられていたが、このように度を超すと「ビジネス天然ではないか」というウワサが常につきまとう。しかし、それの何がいけないのだろうか? もちろん今の時代、面白さの前に優先されるべきことは多くあるが、そこまで、あげつらわれたらタレントの大半は失業するだろう。

 キンプリが「シンデレラガール」でCDデビューしたのは1年半前のこと。体感的にはそれ以上の年月がたっている印象があるが、それだけスターダムに駆け上がったスピードが速かったということだろう。

 彼らが一般に広く認知されたのは、やはり平野の天然ぶりが「名刺」代わりとなったことが大きい。いわゆるジャニーズ好きではなくても、彼を知り、ファンになる層がいたということだ。

 グループアイドルはそれぞれのキャラクターの模索に苦慮し、その分、ブレークまでに時間がかかるケースが多い。また、起用する側もどう料理すればいいか二の足を踏むところがあるが、平野はそのキャラがすでに定まっていたことで、バラエティへの声もかかりやすくなったのではないだろうか。

 一方で不安材料もある。平野の活躍によりキンプリというグループの支持は広がったが、他のメンバーの知名度はこれからである。この先、さらに平野にだけ声がかかるようになると、メンバー格差もおのずと出てくるのは否めない。

 しかし、例えば櫻井翔は以前、「松本潤の『花より男子』(TBS系)出演が嵐の転機になった」と語っていたが、このように何かしらの推進力なしにブレークにつながらないことは事実。平野がグループを牽引し、これによって個々のメンバーがステップアップしていくことを望みたい。

 とはいえ、彼らのジャニーズ歴は決して浅くない。平野は今年で入所7年、高橋海人も6年がたつ。ポッと出と思いきや地肩は強いはずだ。

 惜しむらくは、彼が昨年4月に出演した火曜ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)だ。平均視聴率19.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した『花より男子』の事実上の続編(『花より男子2』の平均は21.6%)として注目を集めた同作だったが、終わってみれば平均8.3%と、期待値を下回ってしまった。平野の人気が熟した今のタイミングであれば、より視聴率も高かったことだろう。

 だが、ジャニー喜多川氏が生前最後にCDデビューさせたグループのこと、きっとその教えを胸に、ファン念願の冠バラエティやドームツアーなど、次々と夢をかなえてくれるはずだ。

(文=都築雄一郎)

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”ネガティブ芸人”宮下草薙・草薙、人気急上昇でメンタルは大丈夫?

どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。

 今回取り上げるのは、宮下草薙のボケ、草薙航基(くさなぎ・こうき)だ。8月9日の『有吉ジャポン』(TBS系)によれば、今年上半期のテレビ出演本数は32本。一見少ないように思われるが、昨年の上半期が7本ということなので、5倍近い露出量だ。

 キラキラネームなのかなんなのかわからない名前の相方・宮下兼史鷹(みやした・けんしょう)とともにコンビを組んで4年。徐々に地肩をつけ、最近は『有吉ジャポン』をはじめ、『ダウンタウンDX』『ヒルナンデス!』『有吉ゼミ』(日本テレビ系)、『白黒アンジャッシュ』(チバテレ)など、幅を広げつつある。

ネガティブは地球を救う!

 そんな彼の持ち味は、なんといっても、そのネガティブ発言にある。2月14日『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「高校中退芸人」では、高校を2日で中退したと告白。入学式と翌日の身体測定に行っただけで辞めたと語っていた。理由は、その身体測定の際、クラスメートから「顔のわりに胸板が厚い」とイジられたからだそうで、「このままいくと、のちに公園で服を脱がされて『踊れ』まであるな」と危機感を抱き、中退を早々と決断したという。

 さらに、草薙は世間に高校を中退していることがバレるのがイヤだと訴え、「本屋に行っても、(店員にそれがバレたら)『中学までしか出てない奴は漫画にしとけ』みたいに思われるんじゃないか」と勝手に思いめぐらし、「病院とかに行っても、あんまりちゃんと診てくれないんじゃないか」と危惧。雨上がり決死隊・宮迫博之から「そんなわけあるか!?」と一喝され、「今日で完全にバレてもうたで」と忠告されると、「んんんんんんーーーー」と、うなっていた。

 これまでもネガティブモデル、ネガティブアイドルなどはいたが、意外にも、ネガティブ芸人の席は空いていたようだ。また、本人は本気で悩んでいるのだが、それがかえって笑える。

ネガティブだけど、ぽっちゃりが「かわいい」!?

 コンビでは、2017年大みそかに放送された『ぐるナイ おもしろ荘 若手にチャンスを頂戴 今年も誰か売れてSP』(日本テレビ系)で3位入賞を果たし、それなりにチラホラ顔を出してはいたが、当時と今とでは何が変わったのか? それは草薙の見た目である。当初は、今よりも顔がほっそりしていたのだ。

 つまり乱暴な言い方をすれば、当時は貧相な顔でネガティブ発言をするので、「哀れみ」のほうが強く出てしまっていた。だが、最近はふっくらしているので、そうした「かわいそうな気持ち」が消え、笑いが先に起こるようになったともいえる。

 ネットを見ると女性ユーザーから「かわいい」「母性本能をくすぐられる」といった声もある。あまり不快感を抱かせない、いいバランスになってきたということだろう。

 そんな彼の面白さにいち早く気づいていたのが『アメトーーク!』であり、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)だ。特に『アメトーーク!』は昨年10月18日の「人見知り芸人」で草薙を呼んでから、12月30日(年末5時間SP)、今年2月14日(先の「高校中退芸人」)、4月11日(お母さん大好き芸人)、5月9日(夢見る!チェリー芸人)、6月6日(先輩?後輩?芸歴ハッキリさせよう)、6月20日(立ちトーク)と、ほぼ1カ月おきに出演。さらに、8月8日にはコンビで「もっと売れたい芸人」の1組として登場した。

『ロンハー』も今年3月の2時間SP以来、ほぼ1カ月ごとに呼ばれてきたが、そんな彼に、ついに大チャンスが訪れる。ロンドンブーツ1号2号・田村亮が闇営業による謹慎処分を受けたことで、7月23日放送分から代理アシスタントとして出演するようになったのだ。その際、淳は「今週のアシスタント」として紹介していたが、それ以降、頻繁に呼ばれている。

 だが、草薙にとって亮の代理は相当なプレッシャーのようで、出演するたびに「無理です!」「亮さんがわからない!」などと言っている。これからますます多忙になったとき、彼のメンタル崩壊が心配である。

 もちろん、コンビとしても売れてほしいものだ。有吉以降、太田プロダクションからはタイムマシーン3号、ダーリンハニー、アルコ&ピース、やさしい雨と、そこそこ名は売れた若手はいたが、爆発力にいまいち欠けた。そういう意味では、いま一番期待のできる2人だ。

(文=都築雄一郎)

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媚びない、曲げない、動じない! 女優・山本舞香の潔さ

 今回は女優・山本舞香を取り上げる。いまや『有吉ゼミ』『しゃべくり007』(日本テレビ系)、『櫻井・有吉 THE夜会』『ジョブチューン』(TBS系)、『ホンマでっか!?TV』『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)など、各局バラエティに引っ張りだこ。むろんこれは、公開中の映画『東京喰種  トーキョーグール【S】』の番宣のためでもある。ただ上記の番組は、各局の花形番組ばかり。つまり制作側が“呼びたい”人材であることを意味する。

爪痕を残す女優

 29日の『しゃべくり』では、芸能の仕事について「ウソついてまでやりたい仕事ではない」とあっけらかんと話し、この世界に入った最初の動機として「遊びがてら」と正直に答え、世の女性に対しは「世間に好かれようとしている女子は好きじゃない」と切り捨てるなど、その天衣無縫なキャラクターが全開。しっかりと爪痕を残してくれた。

抜群の愛されキャラ

 そんな一見、ぶっきらぼうで気の強いイメージのある山本だが、意外と愛されキャラだ。彼女は2017年4月から『王様のブランチ』(TBS系)に大友花恋、石田ニコルとのローテーションで3週に1度出演しているのだが、彼女の週は笑いが多い。それはもっぱら、空気を読まないキャラの山本をアンジャッシュ渡部建や、オリエンタルラジオ藤森慎吾がイジるからだ。

 13日の『ブランチ』には、新ドラマ『凪のお暇』(同)から主演の黒木華、高橋一生、中村倫也が登場した。黒木演じるヒロイン凪は空気を読みすぎる性格とのことだが、彼女自身も例えば、「今日何を食べるか」ということもなかなか意見が言えず、「みんなの食べたいものでいいよ」と、周囲に委ねてしまうと告白。それに対し、渡部が山本に「(あなたは)まったく空気を読まないねぇ」と水を向けると、彼女は臆することなく「(黒木の考えが)うん、わかんない」と答え、藤森から「ちょっとはわかれ!」と注意され、笑いを誘っていた。彼女がいるところに、常に笑顔が集まるといった感じなのだ。

ショートカットにすると売れる説

 山本は、三井のリハウスのCMのリハウスガール(歴代の先輩には宮沢りえ、蒼井優など)、さらにはJR東日本冬のキャンペーン「JR SKI SKI」出身者(広瀬すず、川口春奈なども輩出)ということもあり、デビュー当初は美少女、正統派女優の系譜に長らく置かれていた。そのせいか、彼女の場合は少し世に埋もれている印象があった。

 そんな彼女の転機となったのは2016年7月。ドラマ『ヤッさん~築地発!おいしい事件簿~』(テレビ東京系)での役柄に合わせるため、ロングヘアを約 25cmカット。大胆なイメチェンを図ったのだ。

 芸能界には、ショートヘアにすると売れるというケースが意外とある。剛力彩芽も当初はロングヘアだったが、ショートにしてからブレーク。また波瑠も、モデル時代に編集長に言われて髪を切ってから、女優の仕事も舞い込むようになった。同様に、山本をめぐる環境も、髪を切ったあたりから変化し始めたように思う。

 では、バラエティで「山本舞香が面白い」と言われ始めたターニングポイントはいつだったのか? それは昨年5月23日の『ホンマでっか!?TV』であったように記憶している。映画『恋は雨上がりのように』の番宣で、ヒロインを務める小松菜奈、さらには共演者の清野菜名、濱田マリとともに登場。だが、ひときわ存在感を放ったのが彼女だった。恋愛についてのトークになった際、明石家さんまから「浮気を見つけたら?」と聞かれ、「ころ……」とポロリ。さんまが「殺す!? あんた一番怖いで!?」と戦々恐々。「ころ、ころころ……コロコロする!」と言い訳し、さんまも「コロコロされるねんな(笑)。俺は殴ってほしいわ、それやったら!」とテンポの良い掛け合いをして話題を呼んだ。

 スタッフはよほど彼女が気に入ったらしく、なんと翌週の放送にも、山本一人だけゲスト出演。さんま、さらにはマツコ・デラックスに強烈なインパクトを与えたのだった。

 それから3カ月後の『アウト×デラックス』(同)でマツコの前に再び彼女が現れた時、女優という生き物に対する猜疑心が強いマツコも 「来たわよ。すごいの来た」と、喜んでいた。

天性の演技力とヤンキー気質

 女優としてのセンスは、青春ラブコメから時代劇、刑事もの、本格アクションなどオファーが絶えないことから言うまでもないが、ひとつだけ挙げておきたいのが、映画『ひるなかの流星』の中でヒロイン・すずめ(永野芽郁)と枕投げをするシーンで、山本がアドリブで「顔はやめて!」と言ったというエピソード。これを聞いた時、かつて『3年B組金八先生』(TBS系)で、三原じゅん子演じる麗子が、同級生へのリンチシーンで仲間に発したセリフ「顔はやばいよ、ボディやんな、ボディを」を思い出してしまった。

 マツコは山本を評して「ほぼ、そのへん歩いているヤンキーと構造は変わらない」と言っていたが、その天性の演技力とヤンキー気質で、清廉潔白、優等生的な同世代女優の中で、大いに存在感を発揮していくことだろう。

(文=都築雄一郎)

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第4次オリラジブーム来るか? “俳優”藤森慎吾に熱視線

どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。

 オリエンタルラジオ藤森慎吾が、ここのところ俳優づいている。興行収入20億円を突破した大ヒット映画『七つの会議』に続き、山下智久主演の金曜ドラマ『インハンド』(TBS系)では、実質4番手。さらに、6月公開のV6岡田准一主演『ザ・ファブル』にも出演。演技経験はそれほどあるわけではないが、どうしてそこまで求められているのだろうか?

”俳優芸人”として絶妙な立ち位置をキープ

 野村萬斎主演の『七つの会議』には、香川照之をはじめ、及川光博、片岡愛之助、鹿賀丈史、北大路欣也など、日本俳優界のトップが集結。そんな中で、藤森の存在感は異彩を放っていた。

 お笑い芸人がドラマや映画に出ると、往々にして画面から浮いてしまうことがあるのだが、藤森の場合はそこからはみ出さず、かといって埋もれることのない絶妙な立ち位置を保っていた。

 同作での藤森の役どころは、営業部のアラ探しに執着する経理部課長代理・新田雄介。新田は当然、営業一課の万年係長・八角(野村)と衝突することになるのだが、野村の存在感と遜色なく、白熱した“つばぜり合い”を展開。

 今年1月に『王様のブランチ』(TBS系)でメイキングシーンが紹介された際、映画コメンテーターのLiLiCoは彼の演技を「本当にすごい」と絶賛、「役者の道に行ったほうがいい」と勧めていたほどだった。

 そんな演技への“開眼”ぶりのウワサが広まったのか、4月から始まった『インハンド』で連ドラ初出演を果たした藤森。菜々緒演じる美人官僚・牧野巴の同僚・御子柴隼人を好演している。

 共通しているのは、いずれも藤森にしか出せない、クセのある役ということだ。『七つの会議』では斜に構えたクズとして豪華キャストのアクセントとなり、『インハンド』では、キレ者かと思いきや周りに流される風見鶏キャラ。『ザ・ファブル』では、女性のことしか頭にないチャラ男を演じているという。

 

 考えてみればオリラジほど、毎度のごとく復活するお笑いコンビも珍しい。2人が最初にブレークしたのは2005年のテレビデビュー直後。リズム芸「武勇伝」で火がつき、いきなり冠番組を含むレギュラー番組を10本獲得。だが、それから急失速し、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)以外のすべての全国ネット地上波レギュラー番組を失うことになった。

 ところが11年、慶応大卒の中田敦彦はインテリキャラ、そして藤森はチャラ男キャラで再ブレーク。その5年後の16年、ダンス&ボーカルユニット「RADIO FISH」として「PERFECT HUMAN」で再々ブレーク。

「武勇伝」を第1次ブームとした場合、第2次が「チャラ男」、第3次が「PERFECT HUMAN」ということになろう。この後、相方の中田がビジネス展開を始めてからコンビの方向性が見えなくなったが、藤森が新天地を見つけたことで、逆にバランスは取れている印象がある。そして、「第4次」があるとしたら、藤森の俳優大ブレークだろう。今後、彼には姑息な役はもちろん、一転、晴れ渡るような好青年も演じてもらいたいところだ。ゆくゆくは、朝ドラや大河ドラマも期待できよう。

 とはいえ、これまでも自身で嫌というほど経験しているであろうが、一度頂点に上れば、あとは下るだけ。「上り調子」ぐらいの状態をキープし、今のようにバラエティで「俳優ですもんね」とイジられているぐらいのほうが、見ているほうも気構えなくていい。そういう「ブレークしかかっている」状態をキープして長続きさせるすべは身についているはずだ。それでも、俳優・藤森慎吾としてどこまで勢力を拡大できるか? 新たな武勇伝に期待したいところだ。

(文=都築雄一郎)

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「NGなしタレント」の最終兵器・朝日奈央がブレークも、バラエティ利権めぐる“食い合い”が始まる!?

どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。

 今回は朝日奈央を取り上げる。朝日といえば、アイドルグループ「アイドリング!!!」からデビューした1人。だが、当時の活躍を知る者は意外に数少ない。同グループからは菊地亜美も巣立っているが、在籍時からテレビに露出していた彼女とは違って、卒業してから芽が出た1人だろう。

 そんな朝日が今、とにかくテレビに出まくっている。直近の出演番組を挙げてみよう。

 3月28日『ダウンタウンDXDX芸能人の自宅風水鑑定スペシャル』(日本テレビ系)

 3月31日『飯テラー1グランプリ』(フジテレビ系)

 4月1日『バナナマンのせっかくグルメ!SP』(TBS系)

 4月2日『グータンヌーボ2』(関西テレビ)、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)

 4月4日『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)、『メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?』(MBS)

 4月5日『DTテレビ』(AbemaTV)

 4月6日『オールスター感謝祭2019春』(TBS系)、『ゴッドタン』(テレビ東京系)

と、ほぼ1日に1回は見る計算だ。

笑えない衝撃の“10円玉芸”に彼女の覚悟を見た

 朝日を初めてはっきりと認識したのはごく最近、という業界人もいよう。そんな彼女の十八番が、目、そして鼻の中にそれぞれ10円玉を入れるというものである。目に入れた時は「義眼」を入れたような見た目になる。鼻の中に入れる芸当は、10円玉を鼻孔に縦にして入れ込むというものだ。

 彼女がこれをやる時に必ず口にするのは、特技がなくて、家族会議で作戦を練っていた時にお母さんから提案された――というエピソードである。これがどこまで真実かは定かではないが、ウソを言っているようにも見えないので、たぶん本当なのだろう。

「売れるためになんでもやります」というタレントは多い。とはいえ、この10円玉芸は衝撃を受けるものではあるが、笑えるものではない。むしろ“ドン引き”の部類に入る。だが、この捨て身の技に、業界人は彼女がバラエティの世界で生きる覚悟を見るのである。

 崖っぷちアイドルとして、過去には「チェキッ娘」の熊切あさ美もいたが、朝日はまったく色気を感じさせないところも新しい。

NGなしタレントは、スタッフにとって「神」

 そんな彼女たちとは正反対に、この業界にはとにかく「NGあり芸能人」が多い。例えば「自宅NG」。自宅を見せるのがイヤだという芸能人のことだ。ただ、動画はダメだが、写真だったらOKという者もいる。あるいは「身内NG」。子どもの顔はさらしたくない、親も一般人で堅い職業なのでダメ、夫の露出もアンケートで答えるだけだったらいい、などなど。

 また中には、知性が露呈するから「クイズ番組NG」という者もいる。ほか苦手なもの、たとえば「ジェットコースターNG」「心霊ロケNG」、旅ロケでも「温泉の入浴NG」というのもある。また、幼少時代と今とあまりにも顔が違いすぎる場合は、「昔の写真NG」も、ごくまれに存在する。

 スタッフはいつも、こうしたNGがないかどうか事務所を通じて恐る恐る尋ね、結局NGを食らい、代わりのキャスティング探しに奔走している。そんな時に、鈴木奈々を先駆者として、丸山桂里奈、菊地亜美、野呂佳代、岡井千聖など(最近は矢口真里なども入ってくるようになった)NGがないタレントは、むしろ「神」のように思えてくるほど貴重な存在なのだ。

 その中で朝日は、最後発のメンバーではあるが、前述の通り、10円玉芸と、みなぎるやる気で仕事を獲得してきた。つまり、朝日をはじめとするNGなし女性タレントの仕事増は、一方でNGがありすぎて規制がかかってきた業界人のフラストレーションが爆発したことが背景にあるとも考えられるのだ。

 だが、ある程度、その「NGなし」グループが増えすぎると、反動が来てぱったりオファーしなくなるというのも、業界人の困った性(さが)だ。そして、10円玉芸を見せられた時、「NGなし芸能人グループ」は、ひとまず彼女で「打ち止め」だと思ったのも事実である。実際、朝日以降、あまり聞かない。

 バラエティの利権を独占してきたNGなしタレント。これからはグループ内での食い合いになることだろう。そんな中で朝日が、次にどんな芸を開発し、そして見せてくれるのか期待したい。

(文=都築雄一郎)

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コンプラ至上主義の芸能界を丸腰でサバイブ! ”全裸俳優”原田龍二にレギュラーオファー増

どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。

 今回取り上げるのは、俳優の原田龍二だ。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の大みそか恒例特番「笑ってはいけないシリーズ」でブレイクしたあとも、順調にキャリアを重ねている。

ミステリーから美容番組まで大活躍!

 バラエティでもよく見かける「俳優」は、例えば遠藤憲一や吉田鋼太郎、陣内孝則などほかにもいろいろいるが、ここまで振り幅がある俳優はいないのではないか。

『シューイチ』(同)では、“芸能界屈指のサウナー”として体感温度100℃以上の熱すぎるサウナに入り、絶叫。ミステリー検証番組『世界の何だコレ!?ミステリー』(フジテレビ系)では、“ミステリー大好き俳優”として座敷わらしに会いに行く企画を自ら番組に持ち込んで決行。かと思えば、『京都ぶらり歴史探訪』(BS朝日)では、京都のみやびな場所を巡っている。

 さらに、司会業にも進出。2017年4月から『5時に夢中!』(TOKYO MX)の金曜日メインMCを務めているが、来月からは新たにニッポン放送の午後ワイド番組『DAYS』の水曜パーソナリティーに抜擢された。

 また今年1月には、特番『キレイの新習慣~原田龍二の美アカデミー』(フジテレビ系)で、なぜか通販番組の初司会にチャレンジし、今年イチ押しの美容アイテムを紹介していた。手当たり次第というべきか、もはや「マルチ俳優」という肩書を超越している。

 彼を一躍有名にしたのは、なんといっても温泉に入るときの全裸スタイルにある。タオルを一切使用しないのだ。これはおそらく、俳優界初の快挙と言ってもいいだろう。東MAXや荻原次晴、パンチ佐藤など、さまざまな温泉レポーターがいるが、彼らベテランもできなかった芸当なのである。

 通常は「撮影のために特別にタオルを……」というテロップを入れるが、彼の場合は必要ない。タオルは通常、いらないからだ。当たり前のことをしたまでなのである。スタッフはその思い切りのよさに感動し、旅番組のキャスティングの第一候補に躍り出たのである。さらにアノ原田龍二を仕込んで温泉に入れたという喜びに浸ることもできる。

 もちろん、スッポンポンの気持ちよさは我々にもダイレクトに伝わってくる。見ていて、すがすがしい。おそらく裸芸人が風呂に入ると眉をひそめるおばちゃん連中も、彼の全裸は許してしまうのであろう。

 原田と裸の関係は古い。20代半ばから『世界ウルルン滞在記』(TBS系)のレポーターとして海外に行く機会も増えたが、いかんせん言葉・文化が通じない。現地の裸族と、どう心を通わせるか。その時に有効だったのが「裸」だった。すべてをさらけ出し、自分も裸になって向き合い、現地の人と同じものを食べた。その時、素のままの姿が喜んでもらえた。これが原点となったという。タオルを巻いて入ることに、「温泉に対してすごく失礼」だと語り、「入らせてもらう側として、気持ちよく入るのが使命」と言ってはばからない。

 今テレビは、プライバシーやコンプライアンスといった言葉に振り回され、がんじがらめになっている。芸能人の豪邸の周囲はボカシ、タレントの子どもも0歳からボカシ、ライバルスポンサーの商品もボカシ、事件の目撃者も下半身だけしか映さない、もちろんわいせつな映像はカット、犯罪者の過去の作品も差し替え……と、すべて萎縮の方向へ行っている。そんな中、彼が風呂場に素っ裸で臆することなく入ってくるときは、「ボカせるものならボカシてみやがれ」という覚悟すらも感じる。彼はそんな未来のない芸能界にあらがうかのように、これからも「丸腰」でサバイブしていく――。

(文=都築雄一郎)

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