「神のお告げと言い張って……」神職者がゾッとした、“暴走”するスピリチュアル参拝者

 お正月には神社で初詣をし、一年の願い事。大みそかには、お寺へ参って除夜の鐘をついて願い事。子どもが生まれれば初宮参りで無事の成長を祈り、11月には七五三参り。夏や秋の祭りには山車が出て、子どもたちが総出で引く。最近では6月の夏越の祓に、大きな茅の輪をくぐって健康祈願をする人も少なくない。このように、日本人の生活には寺社の存在が寄り添っている。

 二礼・二拍手・一礼の作法を守り、普通に参拝している分には問題はないが、時には信仰が深すぎるあまり(?)暴走する参拝客もいるという。匿名を条件に、神職の面々がこれまでに遭遇した「ゾッとした参拝客」を教えてくれた。

 ゾッとした参拝者1:御利益のため……桜の下で大暴れ

 「きちんと手水で手と口を清め、深々と二礼・二拍手・一礼でお参りしてくださったのですが……」と、戸惑ったように話すのは、室町時代の天皇が祀られた、格式ある神宮の神職だ。

 目撃したその一行は、いかにも信仰深い様子で神妙にお参りをしていたそうだが、花吹雪を舞い散らす桜の下で立ち止まったという。そのうちの1人が、「舞い散る桜の花びらをキャッチしたら、運気が上がるんだって」と言うと、競うように花びらを捕まえようと跳び始めたそうだ。近年、花見の際も、桜の樹の下にビニールシートを敷くと桜が痛むとして、禁止される事例が増えてきた。桜は根が痛むと枯れてしまう、繊細な植物なのだ。ましてや根の上で跳びはねれば、大きなダメージとなるのは想像に難くないだろう。

「それだけならば、まだ見逃せるのですが……。これは、さすがに注意させていただきました」

 風が止まり、花びらが散らなくなると、「それっ!」と一行は幹を揺らし始めたそうだ。神職さんが注意すると、ハッと我に返り、謝罪したというが、たとえ桜の花びらをキャッチして運気が上がっても、せっかくきれいに咲いている桜を散らしてしまっては、神様とて「あの者たちの願いを叶かなえてやろう」とは思わないだろう。

 ゾッとした参拝者2:「神様からのお告げ」と言い張り奇行

「ヘタをしたらご神木が枯れてしまうかもしれませんし、しばらく境内がお酒臭くて困りました」

 こう語るのは、平安京や平城京よりずっと昔に王朝があったのではないか、といわれるほど歴史ある地域に鎮座する古社の神職だ。

 日本の神道には、経典もなければ、教祖もおらず、さしたる戒律もない。現在は神社庁によって作法が統一され、参拝する際は「二礼・二拍手・一礼」などと決められているが、江戸時代ごろまでは神社によってバラバラ。現在でも、例えば出雲大社(島根県)では、二礼・四拍手・一礼が正式な作法だ。ほかにも宇佐神宮(大分県)など、四拍手を正式とする神社がある。こうして人によって神や教義に違いがあるため、「私の信仰こそが正しい」という参拝者が登場しやすいのだという。

 ある日、崇敬者の1人が日本酒の一升瓶を持ち込み、神前に供えるのかと思いきやご神木に掛け始めたときは、神職さんも驚いたそうだ。

「『何をされているんですか?』と尋ねたところ、『夢で神のお告げがあり、神木にお酒を供えろと言われた』と、真面目な表情で答えられたのです」

 むろん、悪気はなく、神のお告げに従っただけなのだろう。確かに、松の木の根元に酒粕を埋めると良いともいうが、樹木の種類によっては、アルコールでダメージを受けかねない。夢に神様が現れて、頼み事をされれば、なんとかしてかなえたいと思うのは無理もない。しかし、それが単なる夢である可能性も忘れてはならないだろう。ご神託を受けたと感じた場合は、境内を毎日清め管理している神職に、一言相談するようにしよう。

 ゾッとした参拝者3:絶対的タブー“禁足地”をSNSにアップ

 最もよく見かけるのが、「禁足地」に関するタブー破りだという。

「ある神社紹介サイトに、堂々と禁足地内の写真が掲載されていたのには、目を疑いました」

 日本最古ともいわれる神社の神職は、首を振りながら嘆き教えてくれた。日本人は、古くから自然そのものを神とみて、信仰してきた。大神神社(奈良県)は三輪山をご神体としているし、宗像大社(福岡県)は絶海の孤島、熊野那智大社(和歌山県)は滝が信仰の対象だ。だからこそ、神の宿る地を「禁足地」として、立ち入りが厳しく制限されていることも多い。

 例えば、宗像大社(福岡県)がある沖之島は禁足地であり、女性の立ち入りは一切禁じられている。男性も、お祭りのときなどに許可を得た少人数のみが上陸可能だ。大神神社(奈良県)の三輪山は、社務所で受付を済ませ、登拝料を支払えば立ち入りが可能だが、入山口にある鳥居をくぐれば、写真撮影は一切禁止。

 また、ご神体山で見たことは一切口にしてはならないとする神社もある。例えば、湯殿山神社(山形県)のご神体は、湯殿山にある温泉の湧き出る赤茶けた巨石だとされており、それは「お言わず様」とも呼ばれている。その地で見たことは人に語ってはいけないとされ、ましてや写真に収めるのは、絶対的なタブーだ。

 しかし、「湯殿山 御神体」で画像検索してみると、ご神体らしき赤茶けた画像がたくさんヒットする。

「見つけ次第削除をお願いしているそうですが、ブログなどで誰でも発信できるこの時代にあっては、イタチゴッコできりがないんです」(同)

 日本の神々の大らかさを考えたとき、神の宿る場所を撮影したとて「仕方ない」と笑って済ませていただけるかもしれないが、やはり、タブーを守らない参拝者の願い事を積極的にかなえてやろうとは思わないのではないだろうか。

 こうしてトンチンカンな参拝者の事例を見てみると、神社だけでなく、一般社会においてもマナー違反と言えるものもあるだろう。手水をしっかり使ったり、二礼・二拍手・一礼を守ったりするだけでなく、一般的なマナーを守るようにしたいものだ。

ディズニー・ハロウィーンは“地獄のイベント”!? 元キャストが明かす“クソ客”の実態

 9月8日、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーで、毎年秋の恒例スペシャルイベント「ディズニー・ハロウィーン」が開幕。10月31日までの54日間行われる同イベントは、「ディズニーのイベントの中で最も高い人気を誇る」(元キャスト)といい、今年は20周年を迎えることから、例年以上の盛り上がりを見せそうだ。開催期間中、パーク内は“妖しげな異空間”に変貌し、ハロウィーンをテーマにしたショーやグッズなども充実、ゲスト(入園者)も“フル仮装OK”になるなど、普段とは違ったディズニーパークを楽しめるという。

 しかし、前出の元キャストは、そんな「ディズニー・ハロウィーン」に後ろ向きの反応を示している。

「ディズニー・ハロウィーンは、キャスト側からすると、正直言って“地獄のイベント”。単純に来場者数が増えて混乱が起こるというだけでなく、さまざまなトラブルが勃発し、てんやわんやの状況に陥っていました……」

 今回は、元キャストが、ため息交じりに明かす“ディズニー・ハロウィーン”の裏側をお届けする。

■ヴィランズの手下たちの“異様すぎる人気”

 ディズニーシーでのハロウィーンイベントでは、ディズニーの悪役たち(ヴィランズ)にスポットが当てられており、今年も、ヴィランズを主役にしたショー『ザ・ヴィランズ・ワールド』が開催される。

「2015年から、ヴィランズたちの“手下”という設定のキャラクターたちが登場し、パーク内でアトモスフィアと呼ばれる小規模なショーを行っているんです。手下には、例えば、『ピーター・パン』のキャプテン・フックの手下・ホック、『不思議の国のアリス』のハートの女王の手下・ジャックハート、『白雪姫』のウィックド・クイーンの手下・アップルポイズンなどがいて、彼・彼女らは、“ヴィランズの力で魅力的な人間の姿に変えられた”とされており、実際に、容姿端麗な人間が扮しています。これが、多くのファンのハートをつかんだようで、大変な人気を博しているんです」(前出・キャスト)

 ネットを見てみると、ファンの間では「手下沼」なる言葉が飛び交っており、どっぷりハマッている人はかなりいる様子。一昨年、シー内のレストラン「セイリングデイ・ブッフェ」で手下たちと会える期間が設けられた際は、なんと東京ディズニーリゾート歴代最高待ち時間630分を記録し、ディズニーファンを驚愕させたこともあったという。

「それだけ人気なので、毎日アトモスフィアが行われるエリアでの“場所取り”が横行。入園ダッシュ(開園すると同時に、一目散にそのエリアへ走っていくこと)して、その場から動かない人が続出し、ほかのゲストの邪魔になっていました。ゲスト同士で、“場所を取った取られた”のトラブルも発生することから、夢の国なのに、殺気立った空気が流れてしまうことも」(同)

 なぜ手下たちは、そんな熱狂的なファンを生み出したのか。その理由についても、元キャストは、解せないところがあるようだ。

「手下たちが容姿端麗で魅力的というのもありますが、手下同士の“関係性”が着目され、いわゆる“カップリング萌え”をする人が増えたからかもしれません。なんというか、オタク的な消費のされ方をしていて、これはあくまで私個人の意見ですが、受け入れにくかったですね。手下の中の人たちも、ファンが沸くことを知ってか、ショーの際に男女キャラがイチャついたりしてましたし……。そもそも、この手下たちは、日本のディズニーが創作したものですし、純粋なディズニーファンには嫌悪感を抱く人もいたと思います」(同)

 今年も手下たちは、シー内でアトモスフィアを行う予定だというが、大きな混乱が起こらないことを祈るばかりだ。

 ハロウィーンイベント開催中、普段は禁止されている全身仮装がOKとなる。ディズニーファンには常識かもしれないが、実はこの仮装には詳細なルールが設けられているという。

 東京ディズニーリゾートの公式サイトには、「特別なこの時期を楽しむために必要な仮装ルール」というページがあり、仮装できるキャラクターは「ディズニー映画・番組(実写を含む)、ゲームに登場するディズニーキャラクター※マーベル社のキャラクターへの仮装はご遠慮ください」「東京ディズニーランド、東京ディズニーシーに登場するディズニーキャラクター(アトラクションに登場するキャラクターを含む)」「東京ディズニーランド、東京ディズニーシーでのパレードやショーなどのエンターテイメントプログラムに出演するダンサーや出演者(過去実施分も含む)」と明記され、仮装対象作品の一覧も掲載されている。

「マーベル社のキャラクターというのは、スパイダーマンやアベンジャーズといったキャラクターです。ディズニーがマーベル社を買収したため、これらは名目上ディズニーキャラクターなのですが、スパイダーマンは、ディズニーというより、USJのイメージの方が強いのでは。ディズニー内では、仮装はNGとなっています」

 さらに、ほかのゲストを不快にさせる可能性のある露出度の高い仮装、防犯上の理由から過度なメイク、お面、ゴムマスク、付けヒゲなど、顔がわかりづらくなる仮装もNGとされている。また棒や長杖も、ケガの原因となり危険なため持ち込むことができない。

「例えば、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウの仮装をしたい場合は、自分のヒゲを伸ばしてもらうしかないです(笑)。ルールが細かすぎるため、毎年違反者が続出している状況ですが、キャストは見つけ次第注意しなければいけないので、かなり労力がかかる。しかも仮装している人は、絵になる場所で仮装写真を撮りたいと思うようで、一箇所にとどまり続ける場合も少なくありません。道の真ん中にドンッと座るなど、邪魔で邪魔でしょうがなかったですよ。あとこれはハロウィーンに限ったことではありませんが、写真をたくさん撮るゲストの中には、それをキャストに見せたがる人がいて、対応しなければいけない身としては面倒でした」(同)

■“限定”に踊らされるゲストたち

 ファンならば誰もが必ず手にしたいであろうハロウィーンイベントの“限定グッズ”。ランドでは、ミッキーマウスやミニーマウスなどおなじみのキャラクターが描かれたタオルやTシャツ、リストバンド、シーではヴィランズをモチーフにしたボールペンセットやマグなどが発売されている。しかし、キャストたちは、日々ディズニー人気を利用する“悪党”たちに、頭を悩ませているようだ。

「いわゆる“転売ヤー”、限定グッズを大量購入して、高値をつけて売りさばく人たちです。この人たちも、入園ダッシュして、グッズを買い漁っていくので手を焼きました」(同)

 ネット上のオークションサイトを見ると、すでに今年のハロウィーンの限定グッズが、正規価格より高値でやり取りされている。中には、並ばないと買えないという激戦グッズもあることから、転売品に手を出してしまう人もいるようだ。

「人の心理として、“限定”という文字に踊らされるのはしょうがないかもしれません。ハロウィーン“限定”のパレードに目の色を変えてしまうゲストも大勢いて、よりいい位置で見たいと、入園ダッシュして荷物を道の真ん中に置いて場所取りをする人もいました。何より邪魔ですし、置き引き被害も増えますから、本当にやめてほしいといつも思っていましたね。特に年間パスポートを持っている人は、1デーパスポートの人をバカにしていて、『アイツらにいい場所を渡してなるものか!』と躍起になっているみたい。そんなライバル心、さっさと捨ててほしいものですが……」(同)

 このように、さまざまなトラブルの火種がくすぶっているディズニー・ハロウィーン。ゲストたちの熱狂をよそに、今ころ現役のキャストたちは、深いため息をついているのかもしれない。

「石を拾った帰りに事故」「夜更けに激痛」素人が“行ってはいけない”パワースポット11

 神社をはじめとするパワースポットに出掛けるのは、願い事をかなえたいときか、パワーを授かりたいときだろう。しかし、参り方次第では悪気がないまま「神社の闇部分に触れてしまうことがある」という。パワースポットの書籍などを手掛け、神社仏閣の知識も豊富なA氏が「実は、素人が行くのは危険」と話す、“行ってはいけない”パワースポットとは?

 まず、なぜ神社がパワースポットとされているのだろうか。A氏は、古来の聖地に建立している神社が多いこと、そして、そこで長年祭りが行われてきたからだ、と話す。人々が神に祈り、神を降臨させてきた歴史の積み重ねが、聖なる力の土台となっているようだ。そして、「人々の思いが積み重なった場所である」ことから、よからぬ思いを参拝客が持って帰ってしまうこともあるという。

<危険なパワースポット1:人がたくさん死んだ神社は危険度◎>
 戦場となった神社は数多くある。「神域で殺し合いをするの?」と、驚かれるかもしれないが、神社には整備された広い境内があるため、戦の際に陣営を敷くのにうってつけ。関東では、鎌倉近辺に多く、戦場だけではなく、源義経や護良親王ら、悲劇のヒーローの首が洗われたり、捨てられたりした神社もある。

◎誉田八幡宮(羽曳野):大阪夏の陣、「道明寺・誉田の戦い」の陣地となった。「誉田林古戦場跡」の石碑がある。
◎生田神社(神戸):源平合戦では神社の森が戦場となっている。
◎安居神社(大阪):真田幸村最期の地。境内で敵に首をとられたともいう
◎白旗神社(藤沢):義経の首を洗った井戸
◎王子神社(横浜):後醍醐天皇の皇子、護良親王の首が埋められた。

 悲劇のあった神社では、あまりうるさく騒がない方が良いだろう。戦が上手で武士たちの信望も厚かった護良親王は、歴女からの人気も高い。護良親王ファンの歴女B氏が、お守りにするつもりで、首を洗ったとされる井戸のそばで石を拾ったところ、その帰り道で車が事故に遭い、むち打ちの後遺症が残ってしまったという。「単なる偶然かもしれないが、その地で非業の死を遂げた偉人がいたことを心に留め、敬意をもって参拝してほしい」とA氏は語る。

<危険なパワースポット2:おびただしい数の死骸が埋まる神社>
 関西は戦の舞台となった土地が数多くあり、大坂夏の陣・冬の陣では、豊臣と徳川の大軍が衝突した。死者の数は、ほかの戦とは比べものにならないだろう。それだけの死体が大阪に埋まっている。

◎大阪府南部に存在するX神社:南朝きっての戦上手といわれた楠木正成が深く信仰した神社。正成の子孫が代々宮司を務めるという由緒ある神社で、社殿背後にある山全体が境内地だが、その昔はもっと広かったらしい。しかし、時代とともに境内を縮小し、マンションが建てられることになった。その際、基礎工事の杭打ちをするため地面を掘り起こしたところ、おびただしいしゃれこうべが出てきたとか。

◎大阪府柏原市に鎮座する片山神社:大坂夏の陣で後藤又兵衛が孤軍奮闘した丘にある。妻の病平癒を祈って片山神社へお百度を踏みに来たC氏は、奥の林で人の叫び声を聞いたという。怒りの声ではなく、悲鳴でもない。勇ましい、いわゆる「鬨の声」のようだったという。この地で没した又兵衛は、まだ死んだことに気づかず、戦っているのかもしれない。そんな又兵衛の目に、自分は味方に見えるだろうか、それとも敵に……そう考えると背筋がゾッとし、お百度の半ばではあったが早々に退散したそうだ。

<危険なパワースポット3:ライバル関係にあった武将を祀る神社>
 日本人は、死者は全て神となると考えてきたため、武将を祀る神社も数多くある。豊臣秀吉、徳川家康、織田信長などなど……しかし、秀吉にとって家康は、愛してやまない息子を殺して天下を奪った、憎むべき存在だろう。こうした敵対関係にあった武将の神社を「はしご」するのは危険行為だという。

◎東照宮(太田、和歌山他):徳川家康を祀る×豊国神社(名古屋、大阪他):豊臣秀吉を祀る。

◎建勲神社(天童、京都他):織田信長を祀る×御霊神社(福知山):明智光秀を祀る。

 和歌山在住の歴女D氏は、地元の紀州東照宮には何度も参拝しており、お守りはいつも持ち歩いていたそうだ。大阪出張の際、大阪城を見学した彼女は、豊国神社にも参った。その夜、尋常ではない、内臓がひっかきまわされるような腹痛で飛び起き、翌朝にはすっかり治っていたものの、「そういえば、豊臣秀頼の最期は切腹だった」と思いだして、ゾッとしたという。

 最後にA氏は、「女子旅で訪れたり、深く考えずにデートで参拝したりしたら、とんでもない目に遭った……なんてことも少なくない。その場所でどんな歴史があったのか、簡単でいいから調べてみてほしい」と話した。ご利益の実体験が女性誌で特集されることがあっても、パワースポットの「悪い話」は表に出てこない。パワーを得るどころではない結果に終わらぬよう、下準備はしっかりした方がよさそうだ。

「石を拾った帰りに事故」「夜更けに激痛」素人が“行ってはいけない”パワースポット11

 神社をはじめとするパワースポットに出掛けるのは、願い事をかなえたいときか、パワーを授かりたいときだろう。しかし、参り方次第では悪気がないまま「神社の闇部分に触れてしまうことがある」という。パワースポットの書籍などを手掛け、神社仏閣の知識も豊富なA氏が「実は、素人が行くのは危険」と話す、“行ってはいけない”パワースポットとは?

 まず、なぜ神社がパワースポットとされているのだろうか。A氏は、古来の聖地に建立している神社が多いこと、そして、そこで長年祭りが行われてきたからだ、と話す。人々が神に祈り、神を降臨させてきた歴史の積み重ねが、聖なる力の土台となっているようだ。そして、「人々の思いが積み重なった場所である」ことから、よからぬ思いを参拝客が持って帰ってしまうこともあるという。

<危険なパワースポット1:人がたくさん死んだ神社は危険度◎>
 戦場となった神社は数多くある。「神域で殺し合いをするの?」と、驚かれるかもしれないが、神社には整備された広い境内があるため、戦の際に陣営を敷くのにうってつけ。関東では、鎌倉近辺に多く、戦場だけではなく、源義経や護良親王ら、悲劇のヒーローの首が洗われたり、捨てられたりした神社もある。

◎誉田八幡宮(羽曳野):大阪夏の陣、「道明寺・誉田の戦い」の陣地となった。「誉田林古戦場跡」の石碑がある。
◎生田神社(神戸):源平合戦では神社の森が戦場となっている。
◎安居神社(大阪):真田幸村最期の地。境内で敵に首をとられたともいう
◎白旗神社(藤沢):義経の首を洗った井戸
◎王子神社(横浜):後醍醐天皇の皇子、護良親王の首が埋められた。

 悲劇のあった神社では、あまりうるさく騒がない方が良いだろう。戦が上手で武士たちの信望も厚かった護良親王は、歴女からの人気も高い。護良親王ファンの歴女B氏が、お守りにするつもりで、首を洗ったとされる井戸のそばで石を拾ったところ、その帰り道で車が事故に遭い、むち打ちの後遺症が残ってしまったという。「単なる偶然かもしれないが、その地で非業の死を遂げた偉人がいたことを心に留め、敬意をもって参拝してほしい」とA氏は語る。

<危険なパワースポット2:おびただしい数の死骸が埋まる神社>
 関西は戦の舞台となった土地が数多くあり、大坂夏の陣・冬の陣では、豊臣と徳川の大軍が衝突した。死者の数は、ほかの戦とは比べものにならないだろう。それだけの死体が大阪に埋まっている。

◎大阪府南部に存在するX神社:南朝きっての戦上手といわれた楠木正成が深く信仰した神社。正成の子孫が代々宮司を務めるという由緒ある神社で、社殿背後にある山全体が境内地だが、その昔はもっと広かったらしい。しかし、時代とともに境内を縮小し、マンションが建てられることになった。その際、基礎工事の杭打ちをするため地面を掘り起こしたところ、おびただしいしゃれこうべが出てきたとか。

◎大阪府柏原市に鎮座する片山神社:大坂夏の陣で後藤又兵衛が孤軍奮闘した丘にある。妻の病平癒を祈って片山神社へお百度を踏みに来たC氏は、奥の林で人の叫び声を聞いたという。怒りの声ではなく、悲鳴でもない。勇ましい、いわゆる「鬨の声」のようだったという。この地で没した又兵衛は、まだ死んだことに気づかず、戦っているのかもしれない。そんな又兵衛の目に、自分は味方に見えるだろうか、それとも敵に……そう考えると背筋がゾッとし、お百度の半ばではあったが早々に退散したそうだ。

<危険なパワースポット3:ライバル関係にあった武将を祀る神社>
 日本人は、死者は全て神となると考えてきたため、武将を祀る神社も数多くある。豊臣秀吉、徳川家康、織田信長などなど……しかし、秀吉にとって家康は、愛してやまない息子を殺して天下を奪った、憎むべき存在だろう。こうした敵対関係にあった武将の神社を「はしご」するのは危険行為だという。

◎東照宮(太田、和歌山他):徳川家康を祀る×豊国神社(名古屋、大阪他):豊臣秀吉を祀る。

◎建勲神社(天童、京都他):織田信長を祀る×御霊神社(福知山):明智光秀を祀る。

 和歌山在住の歴女D氏は、地元の紀州東照宮には何度も参拝しており、お守りはいつも持ち歩いていたそうだ。大阪出張の際、大阪城を見学した彼女は、豊国神社にも参った。その夜、尋常ではない、内臓がひっかきまわされるような腹痛で飛び起き、翌朝にはすっかり治っていたものの、「そういえば、豊臣秀頼の最期は切腹だった」と思いだして、ゾッとしたという。

 最後にA氏は、「女子旅で訪れたり、深く考えずにデートで参拝したりしたら、とんでもない目に遭った……なんてことも少なくない。その場所でどんな歴史があったのか、簡単でいいから調べてみてほしい」と話した。ご利益の実体験が女性誌で特集されることがあっても、パワースポットの「悪い話」は表に出てこない。パワーを得るどころではない結果に終わらぬよう、下準備はしっかりした方がよさそうだ。

“毎日パンダを撮る男”が選ぶ、上野動物園シンシンとリーリーのベストショット10

 上野動物園でパンダの赤ちゃんが生まれたというハッピーなニュースを受けて、お祝いモードで盛り上がる上野の景気、活気を感じようと、早速向かった。そこでは、近頃テレビや新聞に引っ張りダコの“毎日パンダを撮る男”に会えるという。毎日パンダを撮るってどういうこと? 飼育員さんとか、動物園が覗けるタワマン高層階に住んでる人のこと……?? はてなマークで頭をイッパイにしながら待ち合わせ場所のスタバで待っていると、優しげな微笑みを湛えた学生風の好青年が現れた――。

■“パンダ教”にハマり、6年間休まずブログを更新

「赤ちゃんパンダの誕生は我が子と同じレベルでうれしかったです。出産当日は会社も休んじゃいました。生まれてからは、ブログに祝福コメントが殺到して大変なことになってます」

 ご紹介しよう。このお方こそ、パンダ好きの間では有名な超人気ブログの管理人であり、“毎日パンダを撮る男”その人、高氏貴博さん! 

 高氏さんのブログは、その名も「毎日パンダ」。上野で暮らす2頭のジャイアントパンダと出会ったその日から、約6年もの間1日も休むことなく更新されている。

 まずは出会いの場面から語っていただこう。

「シンシンとリーリーが来園してすぐの頃に、仕事の空き時間に軽い気持ちで見に来たのが最初です。メスのシンシンが、ものすごくデッカイお尻をこちらに向けてグデ~ンッと寝てる姿が衝撃的にかわいくて、一瞬で心を奪われました。あ~、“パンダ教”という名前のヤバい宗教にハマっちゃったんだな~~。そう思って自分を納得させて、その場で毎日会いに来る決心をしました。パンダ全般というよりは、上野の2頭に恋してしまったんだと思います。ほかのパンダへの浮気は考えられません」

 実はプロカメラマンとしての一面も持っている高氏さん。お願いしてみたら、ひとつ返事でサイゾーウーマンのために膨大で貴重なコレクションの中からベストショット10枚を選んでくれた。2頭が大好きだからこそ、いちファンに徹し、今までもこれからもパンダでは一切儲けるつもりがないらしい。というワケで、シンシンとリーリーのかわい過ぎるベストショット10 presented by“毎日パンダを撮る男”を大公開!

 本業はWEBデザイナーの高氏さんが運営してるだけあって、「毎日パンダ」はサイトデザインがとってもかわいくて読みやすい。アクセスするだけで思わずテンションが上がってしまうが、やっぱり注目してほしいのはコンテンツ。情報量の多さはもちろんのこと、どの記事からも高氏さんの紳士的で真っ直ぐなパンダ愛をたっぷり感じることができる。上から目線を承知で言ってしまうと、それはもう感動的ですらあるほどの愛情なのだ。

「開館日は当然ですが、年末年始と週1回の休園日も、ちょっとでも2頭の近くにいたくて必ず動物園の前まで来てしまいます。外から2頭の気配を感じたり、園内で行われている工事の様子なんかを想像するだけで楽しい時間が過ごせますね。

 土日は開園から閉園まで1日中いたりしますが、平日は会社の理解を得て、主に出社前に電車を途中下車して通っています。シンシンとリーリーは意外とアクティブなので、1~2時間もいれば、かなり色々なシーンが見られるんです」

 「今日のパンダ」というタイトルで綴られたメインコンテンツの観察日記には、ご本人による撮りたてホヤホヤの写真が山ほど詰め込まれている。ページをスクロールしているうちに、まるで2頭と一緒にいるかのような気分になってくる。各写真に添えられた高氏さんの癒やし系ひと言コメントもジワジワ来るからたまらない。

「おかげさまでかわいい写真が、かなり溜まってきました。大型ストレージで大切に管理しているんですが、早くもハードディスク20台分になっています。失くしたらいけないと、妻の実家にバックアップも置いてありますよ」

 ここまでハマってくれたら、2頭もパンダ冥利に尽きるかも。

「パンダは“中に人が入っている感”というか、“着ぐるみ感”みたいのがハンパなくて、自分的にはこれが一番の魅力です。2頭の中には、絶対ちっちゃいおじさんが入ってると思ってます。形がユニークで表情も豊かだから、毎日見ても全然飽きないですし。

 生まれたての赤ちゃんパンダはネズミみたいですが、あの2頭の子どもだと思えば、自分には本当にかわいくて愛しい存在。これから少しずつパンダになっていく過程を見られるのがすごくうれしいです。あと30年は通います!」

 もちろん今日も2頭が待つ上野動物園に向かうという高氏さんを引き止めて、赤ちゃんフィーバーで増えそうなファン初心者に向けたアドバイスをもらった。

「お説教くさく聞こえるとイヤなんですが……みんなのパンダなので独占しないで、静かに見てあげてください。寝ている時は大声で起こしたりせず、寝姿が見られてラッキーぐらいに思って、のんびり待ってあげてくれるとうれしいです。

 写真撮影はもちろんOKですが、フラッシュはNGです。混雑時を避ければ、スマホでも十分キレイな写真が撮れますよ。ガラスの反射が気になるという方は黒っぽい洋服で行くことをオススメします。ちなみに、自分の経験ですが、全身着ぐるみで遊びに行くと、動物への刺激になるという理由で入園拒否されますので、ご注意くださいね」

(C.FUJII)

性犯罪者は生きるために再犯するーー厳罰化で被害者は減るのか?

 明治時代から110年間、変わらずにきた刑法がようやく「性被害の実態に即していない」という理由で見直される。現在、刑法の性犯罪規定部分に対する改正案が国会で審議されるのを待っている状況だ。強姦が「強制性交等罪」と改められる、対象が男性にも広がる、「非親告罪化」によって被害者からの告訴がなくとも起訴できるなどに加え、「厳罰化」も論点にあがっている。これまでは強姦罪における法定刑の下限は、懲役3年だった。改正案では5年に引き上げられている。これは、殺人罪の下限と同じ年数である。

 5月某日、性犯罪を題材とした映画『SCOPE』が東京・榎本クリニックで上映された。舞台となる近未来の日本では、刑期を終えて社会に出た性犯罪者を徹底的に監視するための「SCOPE(スコープ)法」が施行されている。主人公の篤夫は集団暴行の罪で逮捕され、6年間の服役を終えて刑務所を出所したものの、家族から拒否され、ひとり仕事を探す。離島の工場で働き始め、いったんは居場所を得たかと思ったが……。

 2010年に公開された映画だが、「厳罰化」について非常に多くの問いを投げかけているため、法律が変わりつつあるいま、改めて見られるべき作品である。

 上映後、同作の監督・卜部(うらべ)敦史さん、刑事訴訟法を専門とする白鷗大学法学部教授の平山真理さん、榎本クリニックに所属する精神保健福祉士、社会福祉士として、“社会の中での性犯罪加害者更生プログラム”に取り組む斉藤章佳さんの3名によるトークショーが行われた。その模様を一部抜粋してお届けする。

■社会の中で出所者を監視する法律は、アメリカや韓国にある

卜部 僕はもともとテレビで報道番組の制作に携わっていたのですが、事件報道は被害者にフォーカスすることが多い一方で、加害者の“その後”が取り上げられることはほとんどないと気づきました。彼らは出所後どう生きているのか? と考え始めたのと同時期に、日本でも性犯罪者監視法の導入が検討されていると知ったんです。社会からの監視はひとつのペナルティになるので、出所後の人にそれを科すのは“二重刑罰”にもなります。それが性犯罪者に“だけ“与えられるとしたら、どういう意味があるのだろう? 罪の意識を抱えながら生きている人たちを社会はどう受け入れていくのだろう……? 『SCOPE』は7年前に作った映画ですが、いまでも現在進行形で関心を持っているテーマです。

平山 とても挑戦的な映画ですよね。社会の中で出所者を監視する法律はアメリカのメーガン法がありますし、韓国では足首にGPSを装着させ、彼らの居場所が常に把握されています。もしSCOPE法が現実のものとなったら日本はどうなってしまうのか……と想像しながら見ました。また、主人公の篤夫が被害女性の父親に謝罪をしにいく場面がありますね。被害者と加害者が対話することで理解し合う“修復的司法”はいま各国で注目されています。ただ、それらの国でも、性犯罪事件にこれを適用するのは難しい、という意見が多いです。

斉藤 私も謝罪の場面に、考えさせられるところが多くありました。以前ある講演会で、お子さんを交通事故で亡くして、現在は被害者支援の活動をしている男性に、「加害者に、どんな謝罪をしてほしいですか?」と尋ねたことがあります。そこで返ってきた「謝罪はいらない。彼らにいずれ大切な人ができたら、自分が他人からどれだけ大切なものを奪ったのか、気づくことになりますから」という答えが思い出されました。

 主人公の篤夫は、孤立している。右手の甲にはSCOPE法対象者であることを示す数字の刻印があり、それを悟られないよう、常に人との間に距離を置いている。

斉藤 孤立も、この映画の大きなテーマですよね。身柄引受人がいないところを見ると、篤夫はおそらく満期で出所しています。家族から受け入れられず、過去を隠しているため誰ともつながりが持てず、仕事もなく、SCOPE法にがんじがらめにされながら、どんどん社会から排除されていく……。

平山 刑法が改正されれば、強姦罪改め強制性交等罪の法定刑は、懲役5~20年になります。厳罰化は、「性犯罪を許さない」と社会全体にメッセージを発信していくことでもあるので、それ自体は評価できます。が、刑期が長くなると、その分、社会と隔絶している時間も長くなり、出所後に孤立しやすくなります。社会の中で彼らをどう扱っていくか、つまり“社会内処遇”にどうつなげるかを、同時に考えなければいけませんよね。

斉藤 同じ犯罪を何度も重ねている人ほど、孤立したとき、それまでに慣れ親しんできた犯罪に再び手を染めてしまう傾向があります。窃盗なら窃盗、性犯罪なら性犯罪。決して許されないことですが、これは彼らとしては“生きるため”の手段です。それをすれば刑務所に戻れますから。言うまでもありませんが、性犯罪の再犯とは、新たな被害者を生むということです。それを防ぐためにも、平山先生がおっしゃった社会内処遇の枠組みの中で、継続した治療が不可欠です。

卜部 受け皿が何もないまま刑罰だけを重くすることについては、もっと議論が必要ですね。人は誰しもひとりでは生きていけなくて、社会も彼らに関わっていかなければならないーーということが、もっと広く知られてほしいです。

 会場からは、児童への、特に家庭内での性暴力についての質問が寄せられた。篤夫のように刑に処せられることもないどころか、この場合の加害者の多くは、加害者としての自覚もなく、のうのうと生きている。社会は、彼らをどうしていくべきか?

平山 今回の刑法改正案では、監護者、つまり18歳未満の子どもと生活を共にしたり、その身の回りの世話をする者が、その子にわいせつ行為や性交をした場合、そこに暴行や脅迫がなくとも、性暴力と見なし、罰することも盛り込まれています。けれど改正されたとしても、子どもが大人を加害者として突き出すのはハードルが高すぎますよね。子どもたちが被害を相談しやすい体制づくりを急ぐ必要があります。

卜部 自覚していない人に自覚させ、反省していない人に反省させるというのは、非常に難しいですよね。篤夫はある出来事を機に自分で気づいて、反省し、謝罪をしました。人から無理やり自覚させられたり、反省を強制されたりしても、それは真の自覚や反省にならないように僕は思います。

斉藤 私たちがまず家庭内性虐待加害者の実態を知ることが、発生そのものを減らすことにつながると思います。これは性暴力全般にもいえることで、昨今は以前よりもその実態が社会で知られるようになってきましたが、それでもまだまだモンスター的な存在として描かれるなど、ゆがんだ加害者像が根強いと感じています。これでは加害者は社会の目をすり抜け、野放しになってしまいます。彼らのリアルを広く伝えていくことが、私たちの役目ですね。

 加害者の実態を知らないことは、加害行為を見逃すことにつながる。それは加害者にとって都合のいい社会にほかならない。さらには、一度罰を受けて社会に出てきた加害者に二度と罪を犯させないようにするには、どうすればいいのか? 仮にSCOPE法のような矛盾を孕んだ刑罰が将来検討されるとして、本当にそれが再犯防止につながるのか……? 映画『SCOPE』が投げかける問いは、重い。
(三浦ゆえ)

性犯罪者は生きるために再犯するーー厳罰化で被害者は減るのか?

 明治時代から110年間、変わらずにきた刑法がようやく「性被害の実態に即していない」という理由で見直される。現在、刑法の性犯罪規定部分に対する改正案が国会で審議されるのを待っている状況だ。強姦が「強制性交等罪」と改められる、対象が男性にも広がる、「非親告罪化」によって被害者からの告訴がなくとも起訴できるなどに加え、「厳罰化」も論点にあがっている。これまでは強姦罪における法定刑の下限は、懲役3年だった。改正案では5年に引き上げられている。これは、殺人罪の下限と同じ年数である。

 5月某日、性犯罪を題材とした映画『SCOPE』が東京・榎本クリニックで上映された。舞台となる近未来の日本では、刑期を終えて社会に出た性犯罪者を徹底的に監視するための「SCOPE(スコープ)法」が施行されている。主人公の篤夫は集団暴行の罪で逮捕され、6年間の服役を終えて刑務所を出所したものの、家族から拒否され、ひとり仕事を探す。離島の工場で働き始め、いったんは居場所を得たかと思ったが……。

 2010年に公開された映画だが、「厳罰化」について非常に多くの問いを投げかけているため、法律が変わりつつあるいま、改めて見られるべき作品である。

 上映後、同作の監督・卜部(うらべ)敦史さん、刑事訴訟法を専門とする白鷗大学法学部教授の平山真理さん、榎本クリニックに所属する精神保健福祉士、社会福祉士として、“社会の中での性犯罪加害者更生プログラム”に取り組む斉藤章佳さんの3名によるトークショーが行われた。その模様を一部抜粋してお届けする。

■社会の中で出所者を監視する法律は、アメリカや韓国にある

卜部 僕はもともとテレビで報道番組の制作に携わっていたのですが、事件報道は被害者にフォーカスすることが多い一方で、加害者の“その後”が取り上げられることはほとんどないと気づきました。彼らは出所後どう生きているのか? と考え始めたのと同時期に、日本でも性犯罪者監視法の導入が検討されていると知ったんです。社会からの監視はひとつのペナルティになるので、出所後の人にそれを科すのは“二重刑罰”にもなります。それが性犯罪者に“だけ“与えられるとしたら、どういう意味があるのだろう? 罪の意識を抱えながら生きている人たちを社会はどう受け入れていくのだろう……? 『SCOPE』は7年前に作った映画ですが、いまでも現在進行形で関心を持っているテーマです。

平山 とても挑戦的な映画ですよね。社会の中で出所者を監視する法律はアメリカのメーガン法がありますし、韓国では足首にGPSを装着させ、彼らの居場所が常に把握されています。もしSCOPE法が現実のものとなったら日本はどうなってしまうのか……と想像しながら見ました。また、主人公の篤夫が被害女性の父親に謝罪をしにいく場面がありますね。被害者と加害者が対話することで理解し合う“修復的司法”はいま各国で注目されています。ただ、それらの国でも、性犯罪事件にこれを適用するのは難しい、という意見が多いです。

斉藤 私も謝罪の場面に、考えさせられるところが多くありました。以前ある講演会で、お子さんを交通事故で亡くして、現在は被害者支援の活動をしている男性に、「加害者に、どんな謝罪をしてほしいですか?」と尋ねたことがあります。そこで返ってきた「謝罪はいらない。彼らにいずれ大切な人ができたら、自分が他人からどれだけ大切なものを奪ったのか、気づくことになりますから」という答えが思い出されました。

 主人公の篤夫は、孤立している。右手の甲にはSCOPE法対象者であることを示す数字の刻印があり、それを悟られないよう、常に人との間に距離を置いている。

斉藤 孤立も、この映画の大きなテーマですよね。身柄引受人がいないところを見ると、篤夫はおそらく満期で出所しています。家族から受け入れられず、過去を隠しているため誰ともつながりが持てず、仕事もなく、SCOPE法にがんじがらめにされながら、どんどん社会から排除されていく……。

平山 刑法が改正されれば、強姦罪改め強制性交等罪の法定刑は、懲役5~20年になります。厳罰化は、「性犯罪を許さない」と社会全体にメッセージを発信していくことでもあるので、それ自体は評価できます。が、刑期が長くなると、その分、社会と隔絶している時間も長くなり、出所後に孤立しやすくなります。社会の中で彼らをどう扱っていくか、つまり“社会内処遇”にどうつなげるかを、同時に考えなければいけませんよね。

斉藤 同じ犯罪を何度も重ねている人ほど、孤立したとき、それまでに慣れ親しんできた犯罪に再び手を染めてしまう傾向があります。窃盗なら窃盗、性犯罪なら性犯罪。決して許されないことですが、これは彼らとしては“生きるため”の手段です。それをすれば刑務所に戻れますから。言うまでもありませんが、性犯罪の再犯とは、新たな被害者を生むということです。それを防ぐためにも、平山先生がおっしゃった社会内処遇の枠組みの中で、継続した治療が不可欠です。

卜部 受け皿が何もないまま刑罰だけを重くすることについては、もっと議論が必要ですね。人は誰しもひとりでは生きていけなくて、社会も彼らに関わっていかなければならないーーということが、もっと広く知られてほしいです。

 会場からは、児童への、特に家庭内での性暴力についての質問が寄せられた。篤夫のように刑に処せられることもないどころか、この場合の加害者の多くは、加害者としての自覚もなく、のうのうと生きている。社会は、彼らをどうしていくべきか?

平山 今回の刑法改正案では、監護者、つまり18歳未満の子どもと生活を共にしたり、その身の回りの世話をする者が、その子にわいせつ行為や性交をした場合、そこに暴行や脅迫がなくとも、性暴力と見なし、罰することも盛り込まれています。けれど改正されたとしても、子どもが大人を加害者として突き出すのはハードルが高すぎますよね。子どもたちが被害を相談しやすい体制づくりを急ぐ必要があります。

卜部 自覚していない人に自覚させ、反省していない人に反省させるというのは、非常に難しいですよね。篤夫はある出来事を機に自分で気づいて、反省し、謝罪をしました。人から無理やり自覚させられたり、反省を強制されたりしても、それは真の自覚や反省にならないように僕は思います。

斉藤 私たちがまず家庭内性虐待加害者の実態を知ることが、発生そのものを減らすことにつながると思います。これは性暴力全般にもいえることで、昨今は以前よりもその実態が社会で知られるようになってきましたが、それでもまだまだモンスター的な存在として描かれるなど、ゆがんだ加害者像が根強いと感じています。これでは加害者は社会の目をすり抜け、野放しになってしまいます。彼らのリアルを広く伝えていくことが、私たちの役目ですね。

 加害者の実態を知らないことは、加害行為を見逃すことにつながる。それは加害者にとって都合のいい社会にほかならない。さらには、一度罰を受けて社会に出てきた加害者に二度と罪を犯させないようにするには、どうすればいいのか? 仮にSCOPE法のような矛盾を孕んだ刑罰が将来検討されるとして、本当にそれが再犯防止につながるのか……? 映画『SCOPE』が投げかける問いは、重い。
(三浦ゆえ)

坂口杏里だけじゃない! 実録・ホストが体験した脅迫トラブル

 知人ホストから現金3万円を脅し取ろうとして逮捕された、AV女優のANRIこと坂口杏里。彼女の「ベッド写真をバラまく」という脅し文句は普通、男性側が使いそうな言葉だが、歌舞伎町で長期間ナンバーワンを務めていた元ホストのT氏は、「客から受ける脅迫トラブルはよくある」と話す。実際に起こったトラブルをT氏に聞いた。

■肉体関係を迫る客がストーカー化

「吉原で働いていたお客さんに、色恋営業をかけて店に呼んでいたんです。色恋営業といっても、セックスなしの『ヤラず色恋』というやつです。その客は、店に来ると必ず『いつ抱いてくれるの?』とか『1回でいいからホテルに行こう』と誘ってきましたが、枕目的の客はネット掲示板で客に枕したとバラされるリスクが高いので、一度も抱くことはなかったです」

 その客を「ヤラず色恋」で1年ほど引っ張っていたT氏だが、ある日、妙な違和感を抱いたという。

「そのお客さんがベロベロに酔っ払った日があって、突然言われたんです。『Tくんの部屋って、カーテン青色だよね?』と。当時住んでいた部屋のカーテンは確かに青色。『なんで知ってるんだ?』と一瞬思いましたが、僕も酔ってたので適当に流したんです」

 その出来事をすっかり忘れ、後日、T氏は引っ越しすることになった。

「引っ越しの翌日、それまで歩いて帰っていた家から少し遠くになったので、タクシーで家に向かってました。すると、僕が乗っているタクシーの後を、別のタクシーがついてきたんです。偶然かなと思いましたが、次の日、店に来た例のお客さんに言われたんです。『昨日、どうしてタクシーで帰ったの?』って……。それを聞いた瞬間、『ヤバイ!』と思いました」

 身の危険を感じたT氏は、すぐにその客を出入り禁止(出禁)にすることを決めたという。

「出禁にしたんですが、店の前で待ち伏せ、さらに家の前でも待ち伏せされ、せっかく引っ越したのに家にも帰れなくなり、店の寮に寝泊まりするようになりました。彼女には『もう、これっきりにしてくれ』とメールで伝えましたが、話を聞いてくれず、『私を切るつもり?』『切る前に1回だけ抱いてほしい』『抱いてくれないなら、これからも付きまとう』と、ストーカー宣言されました。それだけは拒み続け、結局それから1年以上付きまとわれましたね。最終的には、彼女に別の彼氏(ホスト)ができて、離れてくれましたけど……」

 このように肉体関係を求められて脅迫されるケースは珍しいが、「売掛金(ツケ)によるトラブルは非常に多い」とT氏は語る。

「『ホストに無理やり、高額なボトルを入れさせられたと、警察や弁護士に相談する』と脅し、売掛金を飛ぼうとする(払わずに済まそうとする)客の話はよく聞きます。『相談する』という脅しだけなら、まだなだめられますが、もし本当に飛ばれたら、自腹で払わなければなりません。大手のグループだと、専属の弁護士が付いている店もあるのですが、それ以外の店では、自分で解決しなければいけません。なのでホストによっては、客の働いている店(風俗店など)のHPの写真を保存したり、水商売や風俗の専属スカウトマンから客の個人情報を聞き出したりと、トラブルに備えて客情報を徹底的に管理している人もいますね」

 坂口のように少額の脅迫ならば、ホスト自身で解決できそうな印象もあるが、なぜ、逮捕にまで至ったのだろうか?

「坂口は3日で釈放されたとのことです。臆測ですが、脅迫されたホストは大手グループのナンバーワンといううわさなので、弁護士を使って、被害届を取り下げる代わりに示談にしたのではないですかね」

 つまり、T氏の見解通りなら、脅迫されたホストは坂口の裏をかいて示談金をもらったということになる。とすれば、ホスト側が得したといえるのかもしれない。

 脅迫が刑法に触れることは、一般的に考えればわかるはずだが、その感覚を麻痺させてしまうのは、ホストにハマった女の狂気なのか、それとも歌舞伎町という街の魔力なのか……。
(カワノアユミ)

坂口杏里だけじゃない! 実録・ホストが体験した脅迫トラブル

 知人ホストから現金3万円を脅し取ろうとして逮捕された、AV女優のANRIこと坂口杏里。彼女の「ベッド写真をバラまく」という脅し文句は普通、男性側が使いそうな言葉だが、歌舞伎町で長期間ナンバーワンを務めていた元ホストのT氏は、「客から受ける脅迫トラブルはよくある」と話す。実際に起こったトラブルをT氏に聞いた。

■肉体関係を迫る客がストーカー化

「吉原で働いていたお客さんに、色恋営業をかけて店に呼んでいたんです。色恋営業といっても、セックスなしの『ヤラず色恋』というやつです。その客は、店に来ると必ず『いつ抱いてくれるの?』とか『1回でいいからホテルに行こう』と誘ってきましたが、枕目的の客はネット掲示板で客に枕したとバラされるリスクが高いので、一度も抱くことはなかったです」

 その客を「ヤラず色恋」で1年ほど引っ張っていたT氏だが、ある日、妙な違和感を抱いたという。

「そのお客さんがベロベロに酔っ払った日があって、突然言われたんです。『Tくんの部屋って、カーテン青色だよね?』と。当時住んでいた部屋のカーテンは確かに青色。『なんで知ってるんだ?』と一瞬思いましたが、僕も酔ってたので適当に流したんです」

 その出来事をすっかり忘れ、後日、T氏は引っ越しすることになった。

「引っ越しの翌日、それまで歩いて帰っていた家から少し遠くになったので、タクシーで家に向かってました。すると、僕が乗っているタクシーの後を、別のタクシーがついてきたんです。偶然かなと思いましたが、次の日、店に来た例のお客さんに言われたんです。『昨日、どうしてタクシーで帰ったの?』って……。それを聞いた瞬間、『ヤバイ!』と思いました」

 身の危険を感じたT氏は、すぐにその客を出入り禁止(出禁)にすることを決めたという。

「出禁にしたんですが、店の前で待ち伏せ、さらに家の前でも待ち伏せされ、せっかく引っ越したのに家にも帰れなくなり、店の寮に寝泊まりするようになりました。彼女には『もう、これっきりにしてくれ』とメールで伝えましたが、話を聞いてくれず、『私を切るつもり?』『切る前に1回だけ抱いてほしい』『抱いてくれないなら、これからも付きまとう』と、ストーカー宣言されました。それだけは拒み続け、結局それから1年以上付きまとわれましたね。最終的には、彼女に別の彼氏(ホスト)ができて、離れてくれましたけど……」

 このように肉体関係を求められて脅迫されるケースは珍しいが、「売掛金(ツケ)によるトラブルは非常に多い」とT氏は語る。

「『ホストに無理やり、高額なボトルを入れさせられたと、警察や弁護士に相談する』と脅し、売掛金を飛ぼうとする(払わずに済まそうとする)客の話はよく聞きます。『相談する』という脅しだけなら、まだなだめられますが、もし本当に飛ばれたら、自腹で払わなければなりません。大手のグループだと、専属の弁護士が付いている店もあるのですが、それ以外の店では、自分で解決しなければいけません。なのでホストによっては、客の働いている店(風俗店など)のHPの写真を保存したり、水商売や風俗の専属スカウトマンから客の個人情報を聞き出したりと、トラブルに備えて客情報を徹底的に管理している人もいますね」

 坂口のように少額の脅迫ならば、ホスト自身で解決できそうな印象もあるが、なぜ、逮捕にまで至ったのだろうか?

「坂口は3日で釈放されたとのことです。臆測ですが、脅迫されたホストは大手グループのナンバーワンといううわさなので、弁護士を使って、被害届を取り下げる代わりに示談にしたのではないですかね」

 つまり、T氏の見解通りなら、脅迫されたホストは坂口の裏をかいて示談金をもらったということになる。とすれば、ホスト側が得したといえるのかもしれない。

 脅迫が刑法に触れることは、一般的に考えればわかるはずだが、その感覚を麻痺させてしまうのは、ホストにハマった女の狂気なのか、それとも歌舞伎町という街の魔力なのか……。
(カワノアユミ)

タイ人ホストに貢いだ山辺節子に共感する日本人女性「私も家を買ってあげたかも」

 タイで身柄を拘束され、4月19日、日本への空路移送中の機内で逮捕された7億円詐欺の山辺節子容疑者。62歳の彼女は、38歳と偽り、交際相手の31歳タイ人男性に、東北部ウボンラチャタニー県の豪邸を購入したとみられるが、このイケメン男性と出会ったのが東部パタヤのホストクラブだという。パタヤのホストクラブとはどんなところなのか、山辺容疑者はなぜタイ人ホストにハマったのか? 「私も家を買ってあげてたかも」と話す、現地の日本人女性に話を聞いた。

■タイ人ホストを連れ出しホテルへ?

 首都バンコクから車で約2時間、海沿いの街パタヤは、もともと米軍の保養地として開発されたため、歓楽街が栄えており、ゴーゴーバーなどで働く女性たちが遊びに行くホストクラブも多数存在する。

 現地で飲食店を経営する女性によると、ホストクラブによっては、日本人や中国系マダムの太客も結構いるという。

「タイは東北部の貧しい農村から都会に出稼ぎに来る人が多いんです。夜の店で働く男の子たちは、バンコクは都会すぎて怖いからと、パタヤを選ぶ子も少なくありません。観光地だから外国人には慣れているけれど、素朴さもあるので、スレていない魅力にマダムたちがハマるのかもしれません」

 実際にパタヤのホストクラブに通い、タイ人ホストに貢いでいた経験を持つタイ在住の日本人女性は、次のように話す。

「タイ人男性は、一般的に女性にとても優しいです。食事の時に、料理を取り分けてくれたり、マメに電話やメールで連絡をくれたりするし、好きな女性には『愛してる』とか『あなたのことを思ってる』としょっちゅう言うので、大事にされているという実感があると思います。あと、タイのホストクラブは、店にお金を払うと、営業中でもお気に入りの子を連れ出して店外デートが可能なんです。食事をしたり、ディスコに遊びに行ったりはもちろん、すぐにホテルに行くこともできるから、深い仲になるのも早い。デートを重ねるうちに独占したいという気持ちが強くなり、離れられなくなってしまうんです」

 山辺容疑者も、夜な夜な店から男性を連れ出していたのかもしれない。

それにしても、見た目が若く見えることは間違いないが、24歳もサバを読む女と交際していた男性は、どういう心理だったのだろうか。そこに愛があったのか。それとも金のために、実年齢を知らないフリをし続けて付き合っていたのか。風俗情報誌の編集者は、タイの恋愛事情を交え、こう説明する。

「タイでは色が白くて肌のきれいな女性がモテますね。だから、日本人女性は人気があるんですよ。それと、ヌードやポルノなどが国内では一切禁止されているんですが、コピーDVDやネットなどで日本のAVが広く流通しています。だから、タイ人男性は『日本人の女はエロいから一度はヤリたい』と思ってる。タイでは年の差カップルは珍しくないし、山辺容疑者も若く見えるから、金も貢いでもらってたなら、交際相手の男も喜んで付き合ってたんじゃないかな」

 一方、前出の女性は、ホストに貢ぐのをやめた理由を金だと明かす。

「結局、お金が続かなくてやめました。彼がどんどん高価なものをおねだりするようになって、だんだん愛されているのか、わからなくなっていったんです。言葉の問題もあって、けんかが絶えなくなりました。そうなると、お金目当てで優しくしてくれるのかという疑問が芽生えて、むなしくなってしまったので別れました。でも、やっぱり彼にお姫様扱いしてもらった気持ちよさは忘れられないし、山辺容疑者のような大金を持っていたら、私だって家を買ってあげてたかもしれません」

 山辺容疑者に出資した被害者の中には、自殺した人もいるという。このまま交際相手の男性の元に豪邸が残るとすれば、彼ばかりがおいしい思いをする結果になる。かつて、青森県住宅供給公社巨額横領事件で、夫が横領した14億円で母国に豪邸を建てたチリ人妻のアニータ・アルバラードがそうであったように、この男性が話題性だけでタレント活動など始めなければよいが……。