美 少年・浮所飛貴、『ダウンタウンDX』で一生懸命に盛り上げる姿が「気の毒」すぎた

 今年4月から大学生になったことを機に、ジャニーズJr.ユニット「美 少年」の那須雄登と浮所飛貴の二人がメディアへの露出を増やしている。そんな中、7月2日に放送された『ダウンタウンDXDX』(日本テレビ系)の扱われ方が、どうにも気になってしまった。

 「美 少年」からは那須と浮所、岩崎大昇が、同じくJr.ユニットの「HiHi Jets」からは猪狩蒼弥と作間龍斗が出演。また、体調不良で欠席となった高橋優斗に代わって、同番組常連のA.B.C-Z・河合郁人が登場し、「もっと売れたい!ジャニーズJr.自己PR合戦!」と題して、美 少年と HiHi Jetsのどちらが今後バラエティで活躍できるのかを競い合った。

 しかし、この企画の構成には、見ていて頭痛がしてきた。コーナーの途中まで、話しているメンバーは猪狩と浮所ばかりで、テレビから2人の声しか聞こえていない状態の上、猪狩は自虐ネタができてバラエティに馴染んでいる一方、浮所は明らかに必死で頑張っているものの空回り気味だ。

 浮所はグループの魅力として「顔面偏差値の高さ」を挙げ、「ここまでイケメンが揃ったグループはない」「花にたとえると、美 少年は薔薇みたいです。HiHi Jetsは雑草」とコメント。これにはHiHi Jetsファンが怒るだけでなく、美 少年ファンもネット上で苦言を呈していた。しかし、こうした類いの発言を、彼がこれまで一度でもしたことがあっただろうか。

 その半面、興奮状態で大きな声を上げたり、唐突にテンションが上がったりする浮所の様子は、「通常営業」の面もある。だからこそ、挑発的な発言やハジケぶりも通常モードの延長だと捉えて、ファンからは「心臓が強い」「元気をくれる!」などという称賛の声もネットに多数上がっていた。

 しかし、首に血管を浮き上がらせ、汗をかいて、たくさんしゃべった後にカメラが切り替わる瞬間、「ふぅ」と小さく息をついていた浮所を見て、なんだか気の毒に思えてしまった。

 全国ネットのメジャー番組で笑いを取ろうとし、大きな声で話し、グループのことを語るだけでなく、HiHi・作間のエピソードについて補足までする浮所。一生懸命、HiHi Jetsと対立するように挑発的な発言をして、盛り上げようと必死になっているのだろう。それが台本の流れに沿っていることは、ファンの目に明らかだった。

 ところで、今回の番組について「HiHiを落とすために美 少年が存在しているわけじゃない」などといった声もあったが、それは逆ではないか。

 ファンはともかく、世間はたいてい「ジャニーズっぽくない」とか「苦労してきた」「バック経験が長い」といったエピソードを好む。この日、代理で出演していた河合などは今、出演する番組全てで毎回「俺、これでもジャニーズ」というフレーズを一発ギャグのように使い倒しているくらいだ。そのくらい「ジャニーズっぽくない」自虐は、バラエティ的“安パイ”で、安心安全の守られた道なのだ。

 一方の美 少年は、「バックダンサー経験がない」だのと言われ、自ら「顔面偏差値」「薔薇」などと言っている(言わされている、ともいえる)。これは明らかに「悪役」の役割ではないだろうか。

 それは、性格の素直さ、純粋さゆえに、言われるまま、聞かれるままに「YOUは特別カッコいいよ、とジャニーさんに言われた」と語ったSexy Zone・佐藤勝利や、Kis-My-Ft2やA.B.C-Zなどの苦労話の引き合いで名前を出され続けたHey!Say!JUMPと同じ「悪役」の道で、美 少年は着実にその道を歩まされつつある気がする。 

 賢いとはいえ、まだ10代の、それも先生や大人の望むことを真面目にこなす頑張り屋の優等生に、そんな「悪役」を背負わせるのは、滝沢秀明氏の意図なのか、それとも事務所、あるいは番組の意図なのだろうか?

 ところで、一生懸命に盛り上げようとしていた浮所の発言に対し、作間の「滝沢さんからはHiHi Jetsのほうが評価されている気がする」は単なる天然に見え、それはそれでハラハラしたけれど……。
(南山ヒロミ)

NYC、Sexy Zone、美 少年、少年忍者……ジャニーさんが大好きな少年に巻いた「プチスカーフ」の意味を考える

 ジャニー喜多川氏が亡くなってから10カ月余りがたつ。

 ジャニー氏がいなくなってしまうことで、「変声前のちびっこはジャニーズJr.にいなくなるんだろうか」とか「Jr.の少年忍者は隅に追いやられるかもしれないな」などと、ちびっこや少年たちの今後を不安に思っていたが、今のところ後者のほうは杞憂だったようだ。

 とはいえ、デビュー組15組76名による「Twenty★Twenty(通称、トニトニ)」が発表されたことで、ジャニー氏が本来「トニトニ」で目指していた「20人+20人=40人のJr.ユニット」のプランが滝沢秀明氏によって奪われた感はある。「ジャニーさんの遺志を継いで」という名目で、今後もさまざまな“少年的なもの”が奪われていくのだろう。

 コロナ自粛を機に、思い切って大量のアイドル誌や番組の録画データを処分・消去していく中で、改めて振り返ってみて、気づいたことがある。

 ジャニー氏の好みの衣装としてよく言われてきたのは、「短パン」「坊主」「ノースリーブ」など。しかし、意外と語られていないが、実は大好きな子にだけ与えていた、特殊なアイテムがあるのではないかと気がついた。あくまで個人的な見解に過ぎないが、それは「スカーフ」だ。

 ユルッと巻くロングスカーフやストールのことではない。真っ赤など、奇抜な色のプチスカーフである。

 例えば、ジャニー氏の「私設ユニット」的存在で、自然消滅してしまった中山優馬、山田涼介、知念侑李の3人によるNYC。彼らはメンバーカラーである赤青黄のボーダーTシャツなどにプチスカーフを巻くという、奇妙な水兵さんのような衣装をよく着せられていた。

 また、Hey!Say!JUMPもよくスカーフをつけており、全員がプチスカーフを巻いて雑誌の表紙を飾るなどしている。Sexy Zoneの中でよくプチスカーフをつけさせられていたのは、調べた範囲では当然、佐藤勝利。幼い頃のマリウス葉もつけていた。それから、ジャニーズJr.・美 少年もスカーフをつけさせられているし、なんならジャニー氏が亡くなった後に訪問した先のアメリカでもつけていた。

 最新版では、少年忍者の面々。個々に巻き方の指示があるのかどうかは不明だが、後列のほうのメンバーがさりげなく手首などに巻くアレンジをして取り入れている一方で、元木湧などのダンスメンバーは謎に太ももに巻いている。また、パフォーマンスのド真ん中にいた北川拓実やヴァサイエガ渉、川崎皇輝などは「模範例」のように首にちょこんとスカーフを巻いていた。「ジャニー度」が高ければ高いほど、プチスカーフを真っすぐ首に巻くのだろうか。

 それにしても、「スカーフ」っていったい何なのか。

 古く遡ってみると、真っ赤なスカーフをつけさせられていそうなイメージがあるたのきんトリオやシブがき隊、光GENGI、少年隊、初期のSMAP、デビュー前のKinKi Kidsなどの時代には、ハチマキが主流だった。ハチマキの衰退の中で台頭したのが「スカーフ」だったのだろうか。ちなみに、美 少年は、ハチマキもスカーフも、どちらもつけさせられていたけど……。

 ハチマキを巻いている少年というのは、世の中ではたいてい体育祭などのときにしかお目にかかることがないし、まして「真っ赤なプチスカーフ」などをつけている10代の少年は、ジャニーズ以外で見たことがない。

 これは、もしかしてジャニー氏のお気に入りとしての一種のマーキング、「売約済み」の印のリボンだったのだろうか。

 「真っ赤なプチスカーフ」をつけるという行為は、ジャニーズであれば誰でも一度は通る道というわけではない。また、少年なら誰でも良いわけでもなく、少年期の一部の子にしか与えられていないアイテムという気がする。

 アイドル雑誌を古くから捨てずに保管していたり、『ザ少年倶楽部』(NHK BSプレミアム)などを長年録画し続けている人は、ぜひ一度、「プチスカーフをつけている子」チェックをしてみてほしい。
(南山ヒロミ)

ジャニーズJr.「少年忍者」は、健全な“教室の風景”そのもの! ジャニオタを癒やす深い魅力

 新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言が延長となり、外出自粛がまだまだ続くことになった。そうした状況下でも仕事を続けなければいけない人々はもちろん、家で自粛を続ける人たちもまた、ストレスや疲れが溜まってきている。

 そんな今こそ、“ジャニオタ的癒やし”として最もお勧めなのが、ジャニーズJr.内ユニット「少年忍者」だ。

 これまでも当コーナーで何度か彼らの魅力を記してきたが、外出できない今、我々には有り余るほどの時間がある。ジャニオタに限らず、オタクというものは本来、事務所や広告代理店、レコード会社などといった大人たちが勧めてくる“モノ”にはあまり興味がない。なぜなら、自分の目で勝手に好きなモノを選びだし、「オレだけの〇〇」を見つけたいからだ。そして、それらに関連する全て――性格や趣味、特技、人間関係などを、まるで枝葉が広がっていくように続々と調べていくのも大好き。

 そこでありがたいのが、少年忍者の多人数具合。現在、中学2年から高校卒業1年目までの計22名という大所帯だ。彼らと同世代のファンであれば、1クラスより少なめ、親世代であれば同じクラスの男子の人数分ちょうどくらいだろう。

 ジャニーズに興味がない層からは、10人でデビューしたHey!Say!JUMPも「人数が多すぎて、顔と名前が覚えられない」と長年言われ続けてきたが、オタクの情報処理能力をナメてもらっては困る。むしろ、このくらいの人数がいてこそ、腕が鳴る、覚え甲斐があるというものだ。

 彼らのパフォーマンス力の高さを知るには、やはり『ザ少年倶楽部』(NHK BSプレミアム)を見るのが手っ取り早い。Jr.内でも、「Jr.SP」の中村浩大と並び、歌唱面でトップレベルにある北川拓実を筆頭に、ヴァサイエガ渉、川崎皇輝、内村颯太など(あまり知られていないが鈴木悠仁も)、高音から低音まで音の幅が厚く、大人数で歌が揃っていてユニゾンが美しい。

 また、アクロバットは、やはり若手Jr.ではトップレベルにある安嶋秀生を筆頭に、ヴァサイエガ渉、檜山光成、青木滉平、長瀬結星、稲葉通陽、川崎星輝など層が厚い。22人中半数以上が軽やかにアクロバットをこなすという、まさに「忍者」集団なのだ。

 ダンスでは、嵐・松本潤に「エモい」と言われた織山尚大を筆頭に、元木湧、安嶋秀生、内村颯太などが目立つが、全員がとにかくシャカリキに踊るし、動きがよく揃っている。

 「少年忍者」による大人数パフォーマンスの魅力は、単にこうした個々のスキルの高さではなく、「きっちり揃える」中にも「自分が一番目立ってやるぞ!」という意欲を持っている子が多いところにある。スキル重視のファンを指す「スキル厨」という言葉があるが、自分は「スキル厨」ならぬ「稽古厨」の部分があるため、くるくるとフォーメーションが変わり、ソロやコンビ歌唱が入り、アクロバット隊が華麗に縦横無尽に駆け抜けていく様子を見ると、彼らの稽古量が尋常でないことがよくわかり、それだけで、胸がいっぱいになりそうだ。

 その一方で、素顔は「普通の子」たちである点も、また魅力的だ。

 水曜日に、YouTubeのジャニーズJr.チャンネルで更新される少年忍者の動画は、とにかく見どころだらけで、アップされるたび毎週のようにTwitterでトレンド入りを果たしている。明るく優しく賢く気配りのできるMC兼“担任”的ポジションを務める川崎皇輝(先生)のもと、全員で遠足に行っておやつ交換をしたり、Snow Manに名前を覚えてもらえるよう一人ひとりアピールしたり、粘土で遊んだり、けん玉をしたり、みんなでやってみたい企画を個々にプレゼンしたり……。

 そこには、仲良し“陽キャ集団”(通称:3150組/安嶋、元木、平塚翔馬、内村、黒田光輝)がいれば、最年少のお気に入りとベッタリ隣り合って座るお兄ちゃんがいたり(小田将聖と北川)、イラストや読書が好きで物静かで優しく穏やかな自称“少年陰キャ”(豊田陸人)が脇で微笑んでいたりと、その様子はさながらクラス、あるいは「学校」そのもの。

 スクールカースト的なものは多少あるだろうが、意地悪する子や自分だけ目立とうとする子はほとんどおらず、一人でポツリと沈んでいる子などもなく、陽キャも陰キャも、年上も年下も、みんな等しく遠足や企画を楽しんでいる。その様子は、本当に微笑ましい。

 そこには、一人ひとりの話に耳を傾けたり、自ら発言しない子に話を振ってあげたり、陽キャに一発ギャグを振って盛り上げてもらったりという、“川崎先生”の細やかな目配りがあって、“健全な学級経営”が行われているのだろう。

 仲良しグループ的なものはあっても、決して排他的ではなく、学年違いもキャラ違いもみんな一緒に遊ぶことができ、誰かが発言するたびに、全員が漫画さながらに「どっと笑う」のも、まさに教室の風景だ。

 さて、個々のキャラ、人間関係などを把握したら、次に学びたいのは「少年忍者」の歴史である。

 この編成になるまでに、さまざまな組み換えがされてきた。例えば、前身となるジュニアBoys時代、『忍たま乱太郎』(NHK Eテレ)の主題歌「勇気100%」を歌っていたときにセンターポジションを務め、メイキング映像ではダンスの振り付けレクチャーをしてきた黒田が、その後は後列に回され、長い時を経て今、再び最前列に来た。本人も最前列は珍しいとインタビューで語っており、4月末に公開されたYouTubeの次回予告で「絶対デビューするぞ!」と叫んでいる姿に、胸を打たれた古くからのファンは多かった。

 また、ジュニアBoysでセンターポジション、その後もだいたい最前列で、ダンスや歌が秀でたメンバーによる選抜チーム「5忍者」にも入っていたのに、その後、Jr.経験の浅いブランデンとチェンジさせられた元木も、現在は再び前列のほうに来ている(ブランデンが少年忍者メンバーに入っていないのは、それもまた寂しいが)。

 ずっと中心メンバーだった「川崎先生」ですら、変声期には一時、少し後列になったことがあるし、ダンスやアピール力などの実力で最前列に躍り出た織山のような例もある。

 おそらくこのまま22人でCDデビューすることはないだろうし、大人数で下剋上の激しい世界だからこそ、刹那のきらめきを持つ「少年忍者」の面々。その情熱とひたむきさ、パフォーマンスの高さと、その一方で、カネや女のニオイにさらされていない「普通の少年たち」の平和な空気が、疲れた私たちを癒やしてくれるはずだ。
(南山ヒロミ)

Hey!Say!JUMP・山田涼介、「ホットケーキ作ってみた」動画に凝縮されたアイドルとしての強さ

 ジャニーズ事務所が新型コロナウイルスの感染拡大を受けてスタートした社会貢献プロジェクト「Johnny’s Smile UP!Project」。その一環として、公式YouTubeチャンネルにジャニーズの面々が自撮り動画で登場し、個々にさまざまな企画を行っては、日々話題となっている。

 なかでもぶっちぎりの視聴回数を誇るのが、「Smile UP!Project~家のかたまり~堂本光一~」で、公開から6日後の4月28日午前現在で、187万回超えを記録。これは、堂本光一が作曲を、堂本剛が作詞を手掛けたKinKi Kidsの名曲「愛のかたまり」の替え歌で、「家のかたまり」と題し、「STAY HOME」のメッセージを歌い上げた動画である。

 まったくおちゃらけることなく、終始真剣な表情で絶妙な替え歌を歌うシュールさや、フィルターのかかった凝った映像、わざわざ一人でハモリまで別撮りしている細やかな仕事ぶり・技巧派ぶりは、まさに「センスのかたまり」。凛々しさすらも面白く見えてしまう上質なコントのようであり、後輩ジャニーズのみならず、芸人でも嫉妬するクオリティの高さではないだろうか。

 そんな中、ホットケーキを作る動画を4月23日にアップして、28日午前現在で151万回超えを記録しているのが「Smile UP!Project~ホットケーキ作ってみた~山田涼介」だ。

 内容はシンプルに「ホットケーキを作る」だけ。しかし、そこが逆にオタク需要を押さえまくっている。なぜなら、動画を見た人たちのほとんどが「ホットケーキ」ではなく「山田涼介の顔」を見ているから。

 ここが一番大事な点で、ジャニーズに限らず、俳優もアスリートも、ファンはたいていその対象の容姿を見たいもの。しかし、自撮りだと自分目線になるため「モノ」が中心となることが多々ある。

 その点、山田はホットケーキを作る手元だけではなく、ちゃんと自分の顔が写るように動画を撮っている。テレビで見る時と違い、照明などがちゃんとあたっているわけではなく、コンサートで見せるようなキラキラ衣装+気合の入った髪形でもなく、シンプルな白カットソー姿+普通の髪型であることが、より一層、顔面の良さをシンプルに引き立てている。そのため、コメント欄には、次のような書き込みが続々と並んでいる。

「いや、顔が良い。終始顔が良い。ホットケーキなんてどうでも良くなるくらい顔が良い」
「全然ファンでもなんでもないけど興味本位で開いてみたら、圧倒的美男子でワロタ」
「これを視聴した9割の人は山田涼介の美しさによりホットケーキを作っていることに気づかない」
「ごめんなさい、、、顔が良すぎてホットケーキの作り方が全く頭に入りませんでした」

 さらに、顔をひたすら凝視した後に、ファンが行うのは背後に写り込んだ物品の「特定」。調理家電のメーカー特定や、缶の特定など。さらにボウルの表面にぼんやり映った撮影中のスマホを発見し、角度などを一生懸命考えて、そこに固定したんだろうなどと思いを馳せては、「エモい」と歓喜する声もあった。

 「ファンが見たいもの=自分」であることを熟知したうえで、パンケーキではなく、あえてホットケーキを選ぶところや、Hey!Say!JUMPメンバー・知念侑李がCM出演している「バーモントカレー」の箱をさりげなく置いているところ、それも「甘口」であること、さらに本来は料理が得意であるにもかかわらず、「材料を入れる順番を間違える」「目分量でドバーッと適当に豆乳を入れる」など、大ざっぱなところも全て高評価ポイントのようだ。

 緻密な計算と、予期せぬ天然ぶりのブレンド具合が絶妙なのが、実に山田らしい。

 ちなみに、この動画の影響なのか、ホットケーキミックスがどこも品切れになっていたり(山田と関係ない可能性はもちろんあるが)、山田が使用していた「ゼロカロリーキャラメルソース」がネットショップのあちこちで完売になっていたりするという「経済効果」まで生んでいる。

 さらにこの動画が特異なのは、外国人ファンのコメントが非常に多いこと。コメント欄には以下のような書き込みがある。

「I saw this video many times, he’s so handsome although he just wore a white shirt. He′s my motivation to learn Japanese(白シャツを着てるだけなのにすごくカッコよくて、何度も再生してしまった。彼を見て、日本語を勉強しようと思った)」
「He is a real idol(彼はマジでアイドル)」
「He just made a basic pancake but he cute so I still watch it(ホットケーキを作ってるだけなのにかわいくて、つい見続けちゃった)」

 会社のプッシュ具合や「旬」度、テレビでの露出度と関係なく、動画ひとつで海外のファンを沸かせてしまうアイドル力。山田涼介の強さが、たった7分半程度の動画に凝縮されている。
(南山ヒロミ)

ジャニー氏亡き後にキラキラと輝く、いま最も美しいジャニーズJr.「少年忍者」

 人の死は、当たり前にあった存在がなくなる喪失感などにより、後になってじわじわと感じられるもの。ジャニー喜多川氏の死もまた、報道された時点ではあまり実感が持てず、ネット上に溢れるジャニオタのたちの「自担を見つけてくれてありがとう」といった感謝コメントを冷静に、不思議な思いで眺めていた人は少なからずいたのではないだろうか。

 だが、ジャニー氏が本当にいないんだとしみじみ感じるのは、彼の息吹を茶の間で最も濃厚に感じる『ザ少年倶楽部』(BSプレミアム)の変化から。特にそれは、ジャニー氏の生前、その直轄にあり、ジャニーズアイランド社長・滝沢秀明氏のマネジメント下にいなかったと思われる2組、美 少年と少年忍者の露出の変化に見られる。

 結成当初は赤ちゃん顔で足長の佐藤龍我が、ジャニー氏現役終盤には歌担当として岩崎大昇がグループのセンターに立つことが増えた。しかし、ジャニー氏が亡くなってからは、グループ内の人気が1・2位である浮所飛貴と那須雄登、通称「うきなす」の2人がセットで露出する機会が増えた。本来、人気の高い2人の露出が増えることは当然であり、喜ばしいこと。しかし、そこに感じられるのは、「ジャニー臭」ではなく、嵐・櫻井翔をはじめとした「高学歴好き」とうわさされる「ジュリー臭」である。

 また、ジャニー氏が亡くなった後、最も危ぶまれたのが、少年忍者の処遇だった。何しろ「少年」というものに興味がある人間が、ジャニー氏以外、ジャニーズ事務所に存在しているとは到底思えない。

 ジャニー氏が力を入れまくり、いじりまくってきたのが「忍者」である。14人体制の「ちびっこ忍者」から始まり、「少年忍者」となり「7忍者」を経て、そのメンバーからヴァサイェガ渉、川崎皇輝、北川拓実、元木湧、内村颯太が選抜して作られたチーム「5忍者」。メンバーが大勢いる「少年忍者」と選抜メンバーの「5忍者」は別モノとして活動した後、元木湧を除き、ブランデンを入れた「5忍者」にヌルっと変更。

 こうしたメンバーの動きを思うに、美 少年のセンターが歌担当で顔がハーフっぽいとよく言われる岩崎に途中で代わったのも、5忍者からダンス担当の元木が除かれブランデンが入ったのも、ジャニー氏の現役終盤にみられた特徴「聴覚重視」と、原点回帰「外国人やハーフっぽい子が大好き」によるものだったのではないか。

 しかし、ジャニー氏が亡くなると、少年忍者の中でも立ち位置を後方に下げられていた元木が、5忍者の隣という前方の位置に復活。さらに、5忍者という名前は消滅し、ダンスなどが他メンバーに比べるとやや落ちるブランデンは容赦なく後方に下げられ、代わりに嵐・松本潤から「ダンスがエモい」と言われた織山尚大が最前列に上がった。

 このあからさまな変更を見て、ダンスのうまい子・人気のある子が重用されることは非常によいことだが、ブランデン一人だけを下げなくとも……と、後方で一生懸命踊る姿を見て感じてしまった。しかし、残酷なようだが、これはジャニー臭が消えることによる「正常化」ではあるのだろう。最近は、内村が後方に下げられるなどのさらなる変更もあり、今後もまだまだこうした事態は繰り返されることが予想できる。厳しい世界だ。

 しかし、その半面、実は今、山ほどいるジャニーズJr.の中で、最もし烈な戦いを繰り返しているのが「少年忍者」だとも思う。だからこそ彼らのパフォーマンスには、目を見張るものがある。

少年忍者は、いま最も美しい

 それを見せつけてくれたのが、『ザ少年倶楽部』2月14日放送分での「少年忍者」によるHey!Say!JUMP「Aino Arika」のパフォーマンスだ。JUMPは大人数を生かし、複雑なフォーメーションダンスをきっちり見せることにおいては現状、ジャニーズでおそらくトップにある。また、ユニゾンも美しいため、Jr.たちがJUMPの曲でパフォーマンスするときは、「ダンスは良いけど、歌がなあ」と思わされたり、JUMPの音源に重ねる形で歌うJr.が多いことから「姿はないけど、明らかに山田涼介いるよね?」とズッコけたり、見たこともない珍妙なアレンジで茶を濁してくれたりということが多かった(Mr.KINGがかつて楽曲「ウィークエンダー」で「上がって~下がって~」という掛け声とともに、謎の信号のようなダンスを披露したのは衝撃だった)。

 そんな中、7 MEN 侍による「BANGER NIGHT」は出だしの中村嶺亜のソロも、全体のユニゾンもよく、ダンスもキレキレで非常に見応えがあった。しかし、2月14日に放送された「少年忍者」による「Aino Arika」は、それをさらに超えるクオリティである。

 大人数なのに、本家以上に複雑なダンスが見事にきっちり揃い、アクロバット隊も華麗にビュンビュン飛び交い、ラップもリズミカルかつ軽やかで、歌メン・北川&ヴァサイェガの甘く美しい歌声も華やかで、統一感があるにもかかわらず、一人ひとりが「自分が一番輝こう」というギラギラした意志を放っている。

 壮大なオケに負けないダンス、歌、キラキラ感の総合点で、本家のJUMPを超えてきたJr.ユニットは、初めてではないだろうか。おそらくこれをジャニー氏が見たら、「ユーたちを見ていたら、涙が出てくるよ」と感動しただろう。なぜなら、単に歌がうまい子、ダンスがうまい子がいるだけでなく、このパフォーマンスには「いかに彼らが真面目に必死に稽古を重ねてきたか」が見えるからだ。

一人ひとりの個性を重要視するダンスや歌と違い、フォーメーションダンスやユニゾンの美しさは、個々の能力の足し算には決してならない。何よりも全体の練習量の多さがモノをいう。その点、「少年忍者」はいま、最も美しさを見せてくれるユニットだ。

かつて誰に頼まれるわけでもなく、オリンピックに向けての構想を練りまくっていたジャニー氏。浮かんでは消え、消えては浮かんだ「2020(トニトニ)」構想の柱と考えられるのが「少年忍者」だったが、彼らはいま、とびきりの美しさを放っている。そのパフォーマンスは何度も何度も繰り返し見たくなってしまう。それをジャニー氏が見届けられなかったのは、つくづく残念でならない。
(南山ヒロミ)

ジャニーズJr.・橋本&井上“シンメ”、HiHi Jetsとしての美しい物語に訪れた「失望」

 9月初旬、ジャニーズJr.内ユニット「HiHi Jets」の橋本涼と作間龍斗の寝顔写真などが流出。その写真の場にいたとされる女性が、彼らとの性事情を暴露したことで騒動となった。そして、9月10日にはジャニーズ事務所が公式サイト「ジャニーズネット」を通じて、二人の年内活動自粛を発表。

 二人のスキャンダルが騒がれる中、ネット上で盛んに指摘されていたのは、同ユニット内で橋本と幼い頃から“シンメ”の関係にある井上瑞稀の「デキジュ(デキるJr.)」ぶりだ。

 井上は、今年4月に発表されたニュースサイト「週刊女性PRIME」の「報われてほしいジャニーズJr.」アンケート(2,200名超が回答)で、120票を獲得して3位にランクイン。そして、橋本も10位にランクインしていたが……。

 ここでは、そんな橋本と井上の幼少期からの印象的な場面を振り返ってみたいと思う。

 まずは2009年11月。『ザ少年倶楽部』(NHK BSプレミアム)に「スノープリンス合唱団」のメンバーとして登場した二人は、天使のように可愛かった。その後、二人をはっきり認識したのは、10年12月31日にテレビ朝日で放送された『年末ヤング東西歌合戦!東西Jr.大集合2010!』。

 ここには、今はデビューしている子やジャニーズ事務所を退所している子など、懐かしい顔が多数出演している。Jr.が先輩たちのデビュー当時の曲を視聴し、好き勝手にコメントするコーナーでは、可愛さと礼儀正しさで井上が一際目立っていた。

 すでに退所している玉元風海人と倉本郁の3人で登場し、光GENJIの映像を見て「ジャニーズのスター。ジャニーズの光だよ」と言う井上。続いて、NYCについては「憧れてる人」と言い、「(一番好きなのは)赤だな」と玉元が言うと、「俺も赤です」と当時から山田涼介ファンであることを丁寧語でアピールしていた。

 さらに井上は、Hey!Say!JUMPについて「この人会ったことある! バックで踊ったことある!」「これは……カッコいい!」と絶賛。また、KinKi Kidsについて「カッコいい!」と井上が言い、倉本が「これは大人気だよね」と言うと、「え~マジかよ」と否定する玉元に続いて、「(二人の)相性すっごい合ってる」とすかさずフォロー。せっかく井上が100点満点のコメントをしたのに、「顔はあんま良くないけど」と余計な感想を加える玉元には、出演者も視聴者も肝を冷やしたのではないだろうか。

 この映像は当時も面白かったが、後になって見返すとさらに面白い。というのも、暴言を連発して周囲の笑いをとっていた子が、後にほとんど消えているからだ。ひそかにオーディションの役割も果たしていたのではないかと思うほどに、顕著である。そういう意味で、見た目も目立って可愛かった上に、発言も優等生そのものの井上は、もしオーディションだったらイチ抜けの成績だったと思われる。

 ちなみに、ここでの橋本はヤンチャな雰囲気で可愛く、目立ってもいて、NEWSについて「みんな息が合ってて、悪いところほとんどない」とお利口さんな答えをしていた。

 そして13年。『滝沢演舞城2013』に、井上と橋本、Jr.における歌のスペシャリスト・金田耀生と同じくアクロバットのスペシャリスト・林蓮音、さらに先述の玉元と、同じくすでに退所してしまった羽場友紀が出演していた。ネット上では通称「ちび6」と呼ばれる、今の「少年忍者」のような高いスキルを誇るちびっ子集団である。

 この6人の中では、金田の歌、林のアクロがA~Sランクと思われる突出した実力であったのに対し、井上はいずれも一番手ではないものの、歌もアクロも演技も全て二番手にあるオールマイティぶりを発揮していた。もちろん可愛さも変わらない。対して、橋本は突出したスキルこそなかったものの、ほかの5人が和装の中、一人洋装で可愛く踊っていた姿が印象的だった。

 そして、公演終了後。昼の部だけ出演していた「ちび6」たちは、舞台が終わると、まだ劇場付近に多数いるファンの間をダッシュですり抜けて行った。橋本が先頭で、ほかの子たちに「マック行こうぜ!」と大きく高いハスキーボイスで言い、井上は一人静かにお行儀よく歩いていた。この好対照ぶりは強く印象に残っている。

 そして同年の『ザ少年倶楽部クリスマススペシャル』(NHK BSプレミアム)。司会のHey!Say!JUMP・中島裕翔、薮宏太や、A.B.C-Z、Sexy Zoneが並んで座っている後ろのひな壇に、Jr.たちがズラリと並んでいた。

 井上はその最前列で真ん中の良いポジションにお行儀よく座り、ニコニコしたり、先輩たちの話を聞いては、細やかにリアクションをとったりしていた。どこからどう見ても「良い子」である。

 対して橋本は、井上の隣辺りで間を空け、最前列の中央寄りに座っていたものの、時々、周りの子と私語をして笑っているような様子が先輩たちの後ろに映り込んでいた。と思ったら、後に映ったときには、先ほどまでの笑顔が消え、真面目な、ちょっと青い顔をしている。この間に何があったのかは、放送されていないため不明だが、「きっとふざけていて、スタッフか先輩に怒られたんだろうな」と思うと、まるで教室風景を見ているようで、その子どもらしいヤンチャぶりが微笑ましくもあった。

 どう見ても合わなさそうな二人が、いろいろな仲間との出会いや別れを繰り返し、いわゆる「後輩」たちのデビューを横目に見ながらも、「HiHi Jets」として結束していったのは、美しい物語に見えた。

 そして最近では、曲調や歌詞にまったく合わない「ベロ出し」を度々、得意げにやってみせる橋本に「なんのこっちゃ?」と思いつつも、それがセクシーだということでファンの女の子たちに好評であることを知り、彼なりの努力・工夫を見た気がしていたのだが……。

 ジャニーズJr.を応援するというのは、幼い頃から見守れる楽しみがある一方で、こうした失望を伴うことも改めて感じさせられる、今回の騒動だった。
(南山ヒロミ)

「ジャニーさんお別れの会」嵐・櫻井翔のコメントに見る、美 少年をめぐるジュリー氏の思惑

 ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長の「お別れの会」が9月4日に開催され、所属タレント154人が参列したことが各メディアで報じられた。タレントたちのコメントがテレビで紹介されたが、こんな厳かな雰囲気の中でも、10代の頃からまったく変わらないピュアな面を見せる嵐・相葉雅紀のコメントには、ちょっと泣かされた。

「僕が嵐になって、初めてジャニーさんから『こういうふうに会見で言いなさい』って言われたのが、『世界中に嵐を巻き起こしたいって言いなさい』っていうところから僕はスタートしたので、一番最初に『嵐』になってもらった言葉っていうのも思い出したりもしました。(嵐はグループとしては活動休止するが)一旦は、そこまでは世界中に嵐を巻き起こしたいですって気持ちで、また改めてやっていこうかなって思いました」

 おそらく隣に立つ二宮和也などは、「何回『世界中に嵐を巻き起こしたい』って言うんだよ!」と心の中でツッコんだのではないだろうか。相葉がジャニー氏に言わされた「世界中に嵐を巻き起こしたい」のセリフは、彼らのデビュー会見から現在に至るまで、過去VTRの放送も含めて、いやというほど繰り返されてきた。
デビュー会見の中だけでも、あらゆる質問に対する答えとして、相葉の口から何度も何度も繰り返されたこのフレーズ。それを「お別れの会」でも、省略することなく律儀にフルで何度も言うところが、まるで小学生の卒業式の「呼びかけ」のセリフのようで、微笑ましい。

 嵐というグループが国民的アイドルグループになっても、全員が30代になっても、2020年いっぱいでの活動休止が決まっていても、相葉がいる場所はずっと変わらないのだということを改めて感じさせられた。その一方で、櫻井翔のコメントには、ちょっとギョッとした。

 「5月に後輩の美 少年のコンサートを見に行ったときに」と語りはじめ、それが元気なジャニーさんに会った最後だったことを明かしたのだ。この言葉、一見、何も違和感がないかもしれない。しかし引っかかったのは、櫻井がわざわざ、まだ世間の知らないジャニーズJr.のグループ名をここで出したこと。
普通に、「後輩のライブ」あるいは「Jr.の子たちのライブ」で良いはずなのに、「美 少年」という名前を出したところには、明らかに彼らを売り出したいという意図があるように思えた。

 ジャニー氏が存命中、ジャニーズJr.は年上から若手まで盛んに雑誌へ売り込まれていたが、美 少年だけは、ジャニー氏が世間の目に触れぬよう、“無菌状態”でしまい込んでいる印象があった。その一方、アメリカで開催されるイベントに唐突に参加するという、謎の企画も予定されていた。ジャニー氏の「みんなに見せたくないけど、見せたい」という思いを反映したような不思議な活動は、かつて寵愛を受け続け、コンサートは開催したことないのに、『NHK紅白歌合戦』には4年連続でねじこまれてきたNYCにも似たものに見えた。

 しかし、ジャニー氏が亡くなってからというもの、アメリカのイベントに松本潤が同行したり、櫻井翔が美 少年・那須雄登との交流をテレビなどで語ったりと、嵐が全面的に美 少年をプッシュしているように見える。しかも、この売り方には、面白いことに「ジャニーイズム」と「ジュリーイズム」が見える。

 かつて舞台『滝沢歌舞伎』の終演後に、入口でジャニー氏がスーツ姿のおじさんたちに「ところで、東京B少年というのがいましてね」と語る姿を見かけて、仰天したことがあった。『滝沢歌舞伎』の感想をまるで語らず、いきなり話したい本題から「ところで」と切り出す語り口は、いかにもジャニー氏らしい。今回の「お別れの会」における、櫻井の「5月に後輩の美 少年のコンサートを」という切り出し方にも、それに近い印象を受けた。

 その一方で、2015年頃にジュリー管轄とされるV6・岡田准一やKAT-TUN・亀梨和也、関ジャニ∞・大倉忠義などが、唐突に「伊野尾、可愛い」を連呼し始めた、通称「伊野尾革命」にも似たものを感じる。先輩たちの口から語らせ、注目度を高めていくという手法が同じに見えるのだ。

 そういえば、有名私立高校に通う那須雄登と浮所飛貴が所属する美 少年は、高学歴好きとウワサされる藤島ジュリー副社長のお好みにドンピシャかもしれない。ちなみに、いま大人気のグループ・King&Princeは、その商売のうまさと、所属するレコード会社も新たに立ち上げたレーベルであることからしても、ジャニーズの“本流”とは異なる別会社の色が強い。

 だからこそ、ジュリー氏が考える「王道アイドル」路線として、嵐→Hey!SayJUMP→美 少年への道が着々と作られているのではないか。新たな綱の引っ張り合いが行われつつあるジャニーズ事務所の現状を「お別れの会」に見た気がした。
(南山ヒロミ)

“ジャニーズ”のイメージが「まあまあトシがいってて、そんな美形じゃない」に変化する懸念

 毎日のようにジャニーズジュニア情報局(ジャニーズJr.のファンクラブ)から送られてくる、ジャニーズJr.の新仕事情報。こんなにもJr.へ仕事が潤沢に安定供給される日が来ることを、かつて誰が想像しただろうか。

 日々テレビに出演しているJr.の人数や番組数の多さには、目を見張るものがあるし、各メディアが謳う「ジャニーズJr.黄金期の再来」というフレーズも頷ける。これはまさに、「ジャニーズ・アイランド」滝沢秀明社長の人脈と営業力の賜物だろう。

 しかし、この「黄金期」が世間の需要によって生まれたものではなく、需要を大幅に上回る供給量によって作り上げられた“見せかけ”のものだということは、誰もが感じているのではないか。おそらく、ジャニーズJr.ファンですら同意見の人が多数だと思う。

 とにもかくにも、世間に知ってもらわないことには始まらない。とはいえ、Jr.たちの露出が増えれば増えるほど、危惧されることがある。それは、世間の抱くジャニーズに対するぼんやりとしたイメージが今、別のモノになりつつあることだ。

 かつてはドラマなどへ唐突に現れた、たどたどしくフレッシュな棒読み美少年を見ると、世間は「ジャニーズだな」と予想したものだった。おそらくドラマに出演し始めたばかりのSexy Zone・佐藤勝利などが、その筆頭だろう。あるいは、美少年でなくとも、チャラい雰囲気イケメンも「ジャニーズかな?」と思われることが多かった。

 しかし今は、ドラマで初めて発見する美少年・美青年が、ことごとくジャニーズじゃない。今、あまり知らないイケメンを見ると、「戦隊ヒーロー出身かな?」と思う人が多いだろう。戦隊・ライダー系出身者が朝ドラに出演してブレークしていく流れの中、ジャニーズは完全に取り残されている。

 また、現在放送中の『あなたの番です』(日本テレビ系)出演で注目された謎の美少年・荒木飛羽は、『好きな人がいること』(フジテレビ系)で山崎賢人の、『トドメの接吻』(日本テレビ系)では新田真剣佑の幼少時を演じていた。そんな彼の出自は、「JUNON」(主婦と生活者)主催の「2018年ネクストブレイク美男子」だ。

 昨年、ドラマ初出演にして有村架純の相手役を瑞々しく演じた『中学聖日記』(TBS系)の岡田健史も、以前だったら、人気ジャニーズあるいは“推されジャニーズ”が歩んできた道だったのではないだろうか。そんな誰もが認める美形・岡田を見つけたのは、芸能プロダクション・スウィートパワーの男性部門、スパイスパワーのスカウトマンだった。しかも、福岡にいる頃、学校帰りにスカウトされ、5年間も口説かれ続けてようやく芸能界入りしたというのは、有名な話である。

 また、『恋のツキ』(テレビ東京系)で徳永えり演じるアラサー女性と恋に落ちる高校生男子役や、『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)の水泳部のマネジャー役で注目を集めた神尾楓珠。彼の場合は、『監獄のお姫さま』(TBS系)や『アンナチュラル』(同)『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)に影のある美しさを放って登場したときに、「ジャニーズかな?」と思った人も結構いたのではないだろうか。

 ジャニーズの中山優馬や若い頃の今井翼にも似ていると言われる、目ヂカラの強い美形ぶりは、ぜひジャニーズに欲しかった人材だろう。おまけに、このビジュアルで芝居もできる。

 かつての「ジャニーズっぽい」美少年・美青年は他事務所に流れ、ビジュアルだけでなく実力もある若手俳優たちが続々と登場しているのだから、ジャニーズ事務所の苦境を思わざるを得ない。

 なにせ毎日、ドラマやバラエティなどさまざまな番組に、さまざまなジャニーズJr.が登場しているというのに、一般的に名前と顔が知られている者は、ほぼ皆無だろうから。おそらく世間が一番知っている顔・西畑大吾(なにわ男子)ですら「朝ドラに出てた」「『ごちそうさん』のかっちゃん」「『あさが来た』にも出てた」「高橋一生のドラマに出てた」という感覚で、フルネームは知らない人が大多数のはず。

 さらに困ったことに、かつての「知らないイケメン(美少年・美青年)発見→ジャニーズかな?」という世間的イメージが崩れてしまった今、その代わりに「まあまあトシがいっていて、そんなに美形じゃない人→ジャニーズJr.かな?」というイメージが出来上がりつつあること。

 これは女性アイドルで一時代を築いたAKB48グループの末期によく似ている気がしてならない。ヘタな鉄砲数撃てば……ではなく、もう少し冷静に、適材適所を考え、数を絞って集中的に推してみた方が効果的ではないかと思うのだが……。
(南山ヒロミ)

吉本興業とジャニーズ――宮迫博之&田村亮の会見、SMAP解散騒動での“公開処刑”に思うこと

 雨上がり決死隊の宮迫博之や、ロンドンブーツ1号2号の田村亮ら芸人による、反社会勢力への「闇営業」問題。これを受け、7月19日に吉本興業から契約解消された宮迫と謹慎中の亮が、会社を通さずに“手作り”の謝罪会見を行ったことにより、事態は大きく急変した。

 当初、世間からの風当たりが強かった二人だが、会見で吉本興業の隠ぺい体質とパワハラが明らかにされると、風向きが変わった。二人は会見で、先月から謝罪会見を願い出ていたのに、吉本興業の方が退けていたこと、岡本昭彦社長が「一人で会見したらええわ。全員連帯責任としてクビにするからな」と亮に言ったことなど、信じられない内容を涙ながらに赤裸々に告白。すると世論は一気に覆り、吉本興業への批判が噴出したのだ。

 会見後には、ダウンタウン・松本人志と東野幸治が岡本社長に会見を開くよう働きかけ、『スッキリ』(日本テレビ系)では極楽とんぼ・加藤浩次が吉本興業を猛批判、「状況が変わらないなら退社する」と発言するなど、件の芸人たちへの「援護射撃」が広がっている。

 そんな中、7月22日に行われた岡本社長の会見は、まったく煮え切らない内容で、批判がさらに噴出。事態はまだまだ収束しそうにないが、一連の問題は、吉本興業のみならず芸能界を揺るがす大きな転換点となりそうだ。

 そしてこれらの隠ぺい・パワハラ問題は、ジャニーズファンにとっても、他人事としてそれこそ「静観」できないものだろう。

 宮迫や亮の会見を見ながら、SMAP解散騒動での“公開処刑”といわれる謝罪生放送を思い出した人は少なくないのではないか。この解散騒動でも、ジャニーズ事務所のパワハラが盛んに指摘されていたからだ。

 もちろん事情はどうあれ、実際に反社と付き合いがあり、金銭を受け取っていないと嘘をついた宮迫らと、SMAPを一緒に語るわけにはいかない。しかし、SNSには以下のようなコメントが多数見られた。

「会見をフル放送したのはAbema TVだけ。宮迫&亮、SMAPの3人を見ると、事務所とテレビ局の関係に不信感を持つ。芸能事務所とのしがらみがないメディアを中心に、新しい報道ができればいいのに」
「宮迫と田村亮を脅した吉本、SMAPに圧力をかけたジャニーズ、能年玲奈を干したレプロ。この3社を糾弾できないんじゃ、報道機関として機能してないわ」
「宮迫と亮は、大変だろうけどまだ幸せ者だと思う。大御所が寄り添ってくれるんだから。SMAP解散騒動の当時、彼ら5人は本当につらかったと思う」

 宮迫と亮の“手作り”会見は、同情を集める内容だった。情報を整理しつつ、臆測や主観を避けて「事実」を伝えようとする宮迫には、会見開始当初は「口がうますぎる」「芝居がかっている」という声もあった。しかし、そこから語られる吉本興業の対応のディティールが、具体的かつ信ぴょう性に富んでいたこと、また天然の正直者ゆえに、 岡本社長が「民放各局と吉本興業がズブズブの関係」と話したことを明かした亮とのタッグは、世論を味方につけ、事務所の異常さを伝えるのに最適だったと思う。

 SMAPを解散した本人たちが懸命に前を向いて進んでいるときに、いつまでも過去にしがみつくのは失礼かもしれない。しかし、この会見を見ながらどうしても考えてしまうのは、「もし解散前にSMAPもAbemaなどとの接点を持ち、こうした会見ができていたら……」ということ。

 宮迫と亮の姿を見ながら、つい「あのとき、頭が良く人脈が広く、大御所からの信頼も厚い中居正広と、真実しか語れない正直者の草なぎ剛とが会見をすることができていたら」などと重ね合わせて見てしまう。

 一部ファンの中には、何も語らず、自分たちだけが全てを抱えたまま解散したSMAPを讃える声もある。でも、やっぱりあの「公開処刑」を彼ら自身が決して忘れることはないだろうし、SMAPファンのみならず、ジャニーズファンの多くも決して忘れることができないだろう。

 AKSによるNGT48メンバーへの暴行事件の隠ぺい、ジャニーズ事務所への公正取引委員会の「注意」、そして吉本興業の「闇営業」とパワハラ・隠ぺいなど、芸能界の闇が噴き出している2018~2019年。今後の展開を見逃せない。
(南山ヒロミ)

 

吉本興業とジャニーズ――宮迫博之&田村亮の会見、SMAP解散騒動での“公開処刑”に思うこと

 雨上がり決死隊の宮迫博之や、ロンドンブーツ1号2号の田村亮ら芸人による、反社会勢力への「闇営業」問題。これを受け、7月19日に吉本興業から契約解消された宮迫と謹慎中の亮が、会社を通さずに“手作り”の謝罪会見を行ったことにより、事態は大きく急変した。

 当初、世間からの風当たりが強かった二人だが、会見で吉本興業の隠ぺい体質とパワハラが明らかにされると、風向きが変わった。二人は会見で、先月から謝罪会見を願い出ていたのに、吉本興業の方が退けていたこと、岡本昭彦社長が「一人で会見したらええわ。全員連帯責任としてクビにするからな」と亮に言ったことなど、信じられない内容を涙ながらに赤裸々に告白。すると世論は一気に覆り、吉本興業への批判が噴出したのだ。

 会見後には、ダウンタウン・松本人志と東野幸治が岡本社長に会見を開くよう働きかけ、『スッキリ』(日本テレビ系)では極楽とんぼ・加藤浩次が吉本興業を猛批判、「状況が変わらないなら退社する」と発言するなど、件の芸人たちへの「援護射撃」が広がっている。

 そんな中、7月22日に行われた岡本社長の会見は、まったく煮え切らない内容で、批判がさらに噴出。事態はまだまだ収束しそうにないが、一連の問題は、吉本興業のみならず芸能界を揺るがす大きな転換点となりそうだ。

 そしてこれらの隠ぺい・パワハラ問題は、ジャニーズファンにとっても、他人事としてそれこそ「静観」できないものだろう。

 宮迫や亮の会見を見ながら、SMAP解散騒動での“公開処刑”といわれる謝罪生放送を思い出した人は少なくないのではないか。この解散騒動でも、ジャニーズ事務所のパワハラが盛んに指摘されていたからだ。

 もちろん事情はどうあれ、実際に反社と付き合いがあり、金銭を受け取っていないと嘘をついた宮迫らと、SMAPを一緒に語るわけにはいかない。しかし、SNSには以下のようなコメントが多数見られた。

「会見をフル放送したのはAbema TVだけ。宮迫&亮、SMAPの3人を見ると、事務所とテレビ局の関係に不信感を持つ。芸能事務所とのしがらみがないメディアを中心に、新しい報道ができればいいのに」
「宮迫と田村亮を脅した吉本、SMAPに圧力をかけたジャニーズ、能年玲奈を干したレプロ。この3社を糾弾できないんじゃ、報道機関として機能してないわ」
「宮迫と亮は、大変だろうけどまだ幸せ者だと思う。大御所が寄り添ってくれるんだから。SMAP解散騒動の当時、彼ら5人は本当につらかったと思う」

 宮迫と亮の“手作り”会見は、同情を集める内容だった。情報を整理しつつ、臆測や主観を避けて「事実」を伝えようとする宮迫には、会見開始当初は「口がうますぎる」「芝居がかっている」という声もあった。しかし、そこから語られる吉本興業の対応のディティールが、具体的かつ信ぴょう性に富んでいたこと、また天然の正直者ゆえに、 岡本社長が「民放各局と吉本興業がズブズブの関係」と話したことを明かした亮とのタッグは、世論を味方につけ、事務所の異常さを伝えるのに最適だったと思う。

 SMAPを解散した本人たちが懸命に前を向いて進んでいるときに、いつまでも過去にしがみつくのは失礼かもしれない。しかし、この会見を見ながらどうしても考えてしまうのは、「もし解散前にSMAPもAbemaなどとの接点を持ち、こうした会見ができていたら……」ということ。

 宮迫と亮の姿を見ながら、つい「あのとき、頭が良く人脈が広く、大御所からの信頼も厚い中居正広と、真実しか語れない正直者の草なぎ剛とが会見をすることができていたら」などと重ね合わせて見てしまう。

 一部ファンの中には、何も語らず、自分たちだけが全てを抱えたまま解散したSMAPを讃える声もある。でも、やっぱりあの「公開処刑」を彼ら自身が決して忘れることはないだろうし、SMAPファンのみならず、ジャニーズファンの多くも決して忘れることができないだろう。

 AKSによるNGT48メンバーへの暴行事件の隠ぺい、ジャニーズ事務所への公正取引委員会の「注意」、そして吉本興業の「闇営業」とパワハラ・隠ぺいなど、芸能界の闇が噴き出している2018~2019年。今後の展開を見逃せない。
(南山ヒロミ)