世界陸上はスタート失敗で不発のサニブラウン、東京五輪で狙うのは100mよりも200mか?

 東京五輪まで1年を切ったが、人気の陸上競技で注目の選手がサニブラウン・アブデル・ハキームだ。

 今年6月に100メートルで9秒97の日本新記録を出し、日本人初の五輪短距離種目でのメダルも期待されるサニブラウンだが、先日行われた世界陸上(ドーハ)では課題も露呈。メダル獲得に向け、決断の必要性が生じてきた。

 2015年に行われた世界ユース陸上選手権で100メートル、200メートルの2種目を大会記録で制し、一躍世界が注目する存在となったサニブラウン。

 今年6月に行われた日本選手権でも100メートルと200メートルの2冠を達成し、世界陸上には100メートルと4×100メートルリレーに出場したが、リレーでは銅メダルを獲得したものの、個人種目の100メートルは準決勝で敗れた。週刊誌のスポーツ担当記者がいう。

「サニブラウンが負けた100メートルのレースは、素人目にもわかるほどスタートで出遅れました。サニブラウンはレース後、『号砲が聞こえなかった』とアピールし、日本陸連が翌日になって国際陸連に質問状を送るも、『正常に作動していた』ととの回答。前回の世界大会でもスタートに失敗しており、完全に苦手意識が生まれている。サニブラウンのベストタイムは五輪で決勝に残れるレベルですが、トップとはコンマ2秒以上の差があり、メダルを取るにはスタートで失敗しないことが絶対条件。とはいえ、現在はフライング一発で失格ですから、残された1年弱でかなりの練習が必要でしょう」(スポーツ担当記者)

 こうなると悩むのは、どの種目でメダルを狙うのかということだ。サニブラウンは現在100メートルの日本記録保持者だが、200メートルも歴代2位の記録の持ち主。こちらの方がメダルに近いという意見もある。フリーのスポーツライターがいう。

「サニブラウンには100メートルと200メートル、さらにリレーの3種目で出場の可能性がありますが、もし3種目にエントリーし、すべて決勝まで進めば、7日間で8回走ることになる。これは相当ハードで、今回の世界陸上でも、肉体的な負担を理由に200メートルにはエントリーしませんでした。

 一番メダルが期待できるのはリレーですが、これまでリレーの練習などロクにしなかった陸上強豪国が、日本がメダルを取る状況を見て尻に火がつき、真剣に練習してくるようになりました。こうなると日本チームはさらにバトンパスの練習に時間を割く必要が出てきます。サニブラウンの“本職”は200メートルといえますが、話題性となれば100メートルと200メートルでは雲泥の差なので、果たして200メートルを選べるか……。『100も200もリレーも』と欲張ると、どれも中途半端に終わる可能性がある」(スポーツライター)

 贅沢な悩みだが、栄光をつかむためには1つに絞ることも視野に入れる必要がありそう。五輪のセンターポールに日の丸を掲げることはできるか。

「真剣勝負に水差すな!」サニブラウン、9秒台不発でスモークマシンの過剰演出に一斉ブーイング

 ハイレベルな選手が揃っていただけに、勝負以上に記録が期待されていたのだが……。

 6月28日、陸上・日本選手権が行われた。何といっても注目は男子100メートル決勝。9秒97の日本記録を持つサニブラウン・ハキームが大会新記録の10秒02で2年ぶり2度目の優勝を飾り、世界選手権代表に決まった。

「前日本記録保持者の桐生祥秀をはじめ、小池祐貴、ケンブリッジ飛鳥などそうそうたるメンバーが顔を揃えるなか、サニブラウンは向かい風0.3メートルの条件下で2位の桐生に圧勝。予選の10秒05と併せて見ても余裕がある感じがしました。向かい風になると途端にタイムが落ちてしまう選手も多いのですが、自己ベストと0.5秒しか違わないタイムで周囲の10.0秒台クラスの選手をぶっちぎったのは強い証拠です」(スポーツライター)

 とはいえ、やはり視聴者や陸上ファンが観たかったのは9秒台のタイム。そんな中、レース前の演出に対する不満の声が殺到したという。

「各選手が紹介されて入場する際、周囲にはものすごい数の火花が燃え盛り、選手の姿が完全に見えなくなるほど濃い煙に包み込まれていました。これにはネット上でも『今から走る選手に煙を吸わせるとか、真剣勝負に水差すなよ』『この煙は選手にとってよくない気がする』『映像観にくいわ、選手ヤケドしないか心配』『火花&煙必要?』とブーイングが飛び交う事態になりました」(テレビ関係者)

 さすがに火薬やドライアイスの煙ではなく、おそらくアーティストのライブなどでも使われているスモークマシンを使って焚いていたのだろう。人体に有害ということはないのだろうが、それでも過剰な演出がアスリートに及ぼす悪影響は無視できない。

「100分の1という極限のタイムを争う競技ですから、ストレスを感じたり、肺などに微細ほどでも影響が出ないとも限らない。この演出さえなければ9秒台が出ていたのではと感じた人も多かったようです」(同)

 主催者は、選手のパフォーマンスを妨げるおそれのある無用な演出は控えるべきだったろう。