メルカリで50万のリングを泣く泣く出品! 高額商品が秒で売れた“カラクリ”とは?


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 「金がない ああ金がない けどリング欲しい」――千葉N子・心の俳句。もう皆さんには「この女はどうしようもないバカだ」と思われていると思いますが、ワタクシ今も「フリマアラート」っつーもんを使っているんですよ。

 フリマアラートというのはスマホアプリの名前で、欲しい商品をあらかじめ登録しておくと、フリマアプリに出品された際に知らせてくれるという便利なツールです。私は、大好きなジュエリーブランド「アベリ」の商品を見逃さないため、「アベリ」「AbHeri」のほかに、同じデザイナーさんが手がける「yoshinob」「kataoka」というブランド名も登録。ジュエリーが出品されると、ジャンジャカ通知が届くのです。

 その日もアベリさんのリングが出品されたと通知が届きました。もう金は一銭もない! と思っていたのに、「み、見るだけ……」とフリマアプリを開いた私は、次の瞬間、まんまと物欲に火が着きます。定価20万7,000円のリングが8万円ほどで売られている……。これを買ったら13万円の得……! これは絶対買わないと後悔するヤツだと。

 もう何度、お得感に釣られ、真っ赤なハンカチを振られた闘牛状態になったことか……。そのたびにフンガー!! となり購入するものの、届いた時には熱が冷めており「なんで買っちゃったんだろ……」と思うんですよ。なのになのに、やっぱりこの魔の呪縛からは逃れられない!! ……って、あたしゃもう金がないよ!! アイハブノーマネー!!

 金がなければ欲しいものは買えないって小学生のときに習わなかったのか、千葉N子!! スマホを握る指が白くなっていきます。ぐむむ、欲しい。このリングを買うためにはあたしゃどうしたらいいんだね? 私はふいに顔を上げ、部屋の中を見渡しました。金、金になるものはどこかに落ちていないかしら……? しかし、100万円が入っている見知らぬ預金通帳が落ちているわけもなく、私はふらふらとジュエリーケースの前へと歩いて行きました。そこには私が血へどを吐きながら集めた1,400万円以上のジュエリーたちが収まっています。

「……」

 ど、どれか売ろうかな……。私はまったく使っていないアベリのダイヤのチェーンリングを手にしました。キラキラと輝くダイヤのチェーンリング。これは確か、丸の内のお店で見かけて一目ぼれして買ったもの……。お値段、50万円近く也。オンラインショップで現在の価格を確かめてみると、私の購入したシャンパンゴールドのタイプは今はページが削除されており、プラチナのほうが58万円で販売されていました。

 おおう……がっつり値上がりしてるわ……? そう、アベリさんのジュエリーは年々値上がりしており、私が購入したジュエリーたちは、平均5万円は値上がりしているのです。Kataokaのジュエリーに至っては20万円値上がりしたものも。

 これを手放したらもう二度と買いなおすことはできないと思う……たぶん。それでももう、気の済むまで楽しんだし、新たなリングが欲しいし……いいよね? 私はウンウン唸りながら、メルカリを開きました。そして「26万5,000円」の値をつけてリングを出品しました。

 とはいえ、正直売れるとは思いませんでした。アベリさんのものといえど、5万円以下ならわりとポンポン売れるものの、20万円を超えるものはほとんど売れていないからです。まあ、出品しているうちに「やっぱ手元に置いておきたい」って思いなおして出品を取り下げるパターンだな、こりゃ。そう思いながらスマホを閉じようとした時のことです。

 「商品を発送してください」という通知がきました。えええ!?!?!? なんと、秒でリングが売れていました。購入した人からメッセージが届き、「ずっと探していました!」とのこと。ひえええ、なんということだ。私のように、フリマアラートに商品を登録していたに違いない!!

 そんなわけで慌ててチェーンリングを発送し、翌々日には売上金が無事に入ってきました。ふう、これで新たなアベリさんのリングが買えるわ? 私って錬金術師なのかしら、ほほほ。手持ちのリングを売る→新たなリングを買うという流れにハマりそうな今日この頃。って、20万円引きでリングを売ってたら、どんどんリングコレクションの価格がボリュームダウンするじゃねーか!!!! うわーん!!!!

メルカリで50万のリングを泣く泣く出品! 高額商品が秒で売れた“カラクリ”とは?


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 「金がない ああ金がない けどリング欲しい」――千葉N子・心の俳句。もう皆さんには「この女はどうしようもないバカだ」と思われていると思いますが、ワタクシ今も「フリマアラート」っつーもんを使っているんですよ。

 フリマアラートというのはスマホアプリの名前で、欲しい商品をあらかじめ登録しておくと、フリマアプリに出品された際に知らせてくれるという便利なツールです。私は、大好きなジュエリーブランド「アベリ」の商品を見逃さないため、「アベリ」「AbHeri」のほかに、同じデザイナーさんが手がける「yoshinob」「kataoka」というブランド名も登録。ジュエリーが出品されると、ジャンジャカ通知が届くのです。

 その日もアベリさんのリングが出品されたと通知が届きました。もう金は一銭もない! と思っていたのに、「み、見るだけ……」とフリマアプリを開いた私は、次の瞬間、まんまと物欲に火が着きます。定価20万7,000円のリングが8万円ほどで売られている……。これを買ったら13万円の得……! これは絶対買わないと後悔するヤツだと。

 もう何度、お得感に釣られ、真っ赤なハンカチを振られた闘牛状態になったことか……。そのたびにフンガー!! となり購入するものの、届いた時には熱が冷めており「なんで買っちゃったんだろ……」と思うんですよ。なのになのに、やっぱりこの魔の呪縛からは逃れられない!! ……って、あたしゃもう金がないよ!! アイハブノーマネー!!

 金がなければ欲しいものは買えないって小学生のときに習わなかったのか、千葉N子!! スマホを握る指が白くなっていきます。ぐむむ、欲しい。このリングを買うためにはあたしゃどうしたらいいんだね? 私はふいに顔を上げ、部屋の中を見渡しました。金、金になるものはどこかに落ちていないかしら……? しかし、100万円が入っている見知らぬ預金通帳が落ちているわけもなく、私はふらふらとジュエリーケースの前へと歩いて行きました。そこには私が血へどを吐きながら集めた1,400万円以上のジュエリーたちが収まっています。

「……」

 ど、どれか売ろうかな……。私はまったく使っていないアベリのダイヤのチェーンリングを手にしました。キラキラと輝くダイヤのチェーンリング。これは確か、丸の内のお店で見かけて一目ぼれして買ったもの……。お値段、50万円近く也。オンラインショップで現在の価格を確かめてみると、私の購入したシャンパンゴールドのタイプは今はページが削除されており、プラチナのほうが58万円で販売されていました。

 おおう……がっつり値上がりしてるわ……? そう、アベリさんのジュエリーは年々値上がりしており、私が購入したジュエリーたちは、平均5万円は値上がりしているのです。Kataokaのジュエリーに至っては20万円値上がりしたものも。

 これを手放したらもう二度と買いなおすことはできないと思う……たぶん。それでももう、気の済むまで楽しんだし、新たなリングが欲しいし……いいよね? 私はウンウン唸りながら、メルカリを開きました。そして「26万5,000円」の値をつけてリングを出品しました。

 とはいえ、正直売れるとは思いませんでした。アベリさんのものといえど、5万円以下ならわりとポンポン売れるものの、20万円を超えるものはほとんど売れていないからです。まあ、出品しているうちに「やっぱ手元に置いておきたい」って思いなおして出品を取り下げるパターンだな、こりゃ。そう思いながらスマホを閉じようとした時のことです。

 「商品を発送してください」という通知がきました。えええ!?!?!? なんと、秒でリングが売れていました。購入した人からメッセージが届き、「ずっと探していました!」とのこと。ひえええ、なんということだ。私のように、フリマアラートに商品を登録していたに違いない!!

 そんなわけで慌ててチェーンリングを発送し、翌々日には売上金が無事に入ってきました。ふう、これで新たなアベリさんのリングが買えるわ? 私って錬金術師なのかしら、ほほほ。手持ちのリングを売る→新たなリングを買うという流れにハマりそうな今日この頃。って、20万円引きでリングを売ってたら、どんどんリングコレクションの価格がボリュームダウンするじゃねーか!!!! うわーん!!!!

メルカリで4万のリングが3.5万円に! 値下げ交渉成功も、“痛恨のミス”で元も子もない結果に


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 着々と指輪を集めている千葉N子が最近気づいたこと――それは、「あたい、中指のリングしかないじゃん」ということ。

 数年前、中指にするリングには「直感」や「ひらめき」の意味があるので、創造的な仕事をするのに大切とかいう記事を読み、「ほうほう、あたいはフリーライターだから中指の指輪を購入しなきゃならないわ?」と思い立って以来、中指のリングを集めに集めて15個。もはや、1週間毎日着け替えても2週間分はあるというほどに集めてきたのですが、先日、はたと気が付いたのです。

「薬指にするリングが1個もねえ」と。

 思えば、ワタクシ、ファッションにしてもそうだった。主役級の柄物のド派手な服ばかり集めて、主役を引き立たせる洋服が皆無。そんなわけだから、トップスは黄色いシャツ。スカートはド派手な花柄。靴はピンク色のスニーカー。そしてヒョウ柄のストールを巻くという地獄のような恰好をしていたわ?

 指輪にしても持っているのはジブリ映画『千と千尋の神隠し』(2001年)で銭婆がつけていたようなド派手なリングばかり。だめだ!! 今すぐにあたいは名脇役リングを手に入れなければならない!!

 思い立ったらすぐに行動するのが千葉N子。フリマアプリを開き、リングの捜索に明け暮れました。ふいに目に留まったのは大好きなアベリのリング。お値段4万円弱。つるりとしたなんの装飾もないリングなのですが、フォルムが絶妙にステキでした。

 出品者さんも「メンズのマリッジリングだったものの、このフォルムに惹かれ、レディースサイズで作ってもらった」と説明していましたし、現行モデルは8万2,500円。お得感もあるし、こりゃ最高だわさ。

 しかし、カードの残り枠が少ないのが気になりました。この指輪を購入するギリギリの値段しか残っていなかったのです。私は恥を忍んでカードの残り枠が少ないことを話し、値下げしてもらえないか聞くことに。「3万5,000円で購入させてもらえないか?」と聞くと、「3万8,000円なら」と出品者さん。怪しいところだったので、「3万7,000円でお願いしたいです」と食い下がり、どうにか3万7,000円で購入することができることとなりました。

 そこで、「ひゃっほー!!」と有頂天でカードを切ろうとしたのです……が……。まさかのカード支払いできず!!!!

 私は息を吸って吐くかの如くAmazonで小さな買い物を繰り返しているので、私の知らん間にカードの残り枠が減っていたようなのです。「知らん間に」って使ったのは明らかに私なんですが、3,000円以下の買い物は300円くらいの感覚で買っちゃうので、全然身に覚えがないのです……。記憶にないのです……。ううっ……買い物狂いの金銭感覚が憎いよ、あたしゃあ!!

 そんなわけでリングを購入することができなくなり、私は悲しみに打ちひしがれて、そのリングの「いいね」を解除しました。いつかまた買える日がきたら、そのときはページに戻ろう……と思ったのです。

 と、その日の午後。ベイクルーズストアから「返金完了」のお知らせがやってきました。「お!?」と思い、カードの残り枠を見に行くと……増えてる!! 24万円分増えていました。私は鼻歌を歌いながら件のリングを見に行きました。

 すると……なんと「ソールドアウト」!! キエ~~~~!! 私が値下げ交渉をしたばっかりに他の人に先を越されてしまった~~!! しかも、その出品価格がなんと3万5,000円になっているではありませんか!!

「一旦梱包してしまい、このまま譲りたいので今日明日と3万5,000円に大幅値下げをする」とのこと。うおおおおおおおおおお!! これ全部私のせいやないかーーい!! てか、3万5,000円でいいなら買えたよ!! 買わせてほしかったよおお、すみませんーー!! 

 そんなわけで、この悲しみをなんとか忘れようと、その後私は「元値17万円」というパヴェリングを衝動買いしちゃったわけなんですが、いざ届いた商品を見てみると、そのリングは可もなく不可もなくなどうでもいいシロモノであり、リングのサイズ直しとロジウム再メッキに7,000円とられることとなり、ゆうに3万7,000円を超えたのでした……。チックショーー!!!!

『おちょやん』トータス松本の「児童虐待」ぶりに批判噴出! 浪花千栄子の実父「激ヤバ」ぶりを暴く

 11月30日より放送がスタートしたNHK朝の連続テレビ小説『おちょやん』。『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS)の主演や、NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』への出演などの活躍で知られる杉咲花がヒロイン・竹井千代を務め、父親役にトータス松本、のちの夫役に成田凌など、豪華なメンバーが出演している。

 今作『おちょやん』は、昭和の名脇役女優・浪花千栄子さん(1907―73)の人生をモデルにした作品だが、初回放送後、トータス演じる父親についてネット上で「クソ親父」という声が続出。公式サイトの人物説明によると、「酒もばくちも、女も好きなトラブルメーカー」「養鶏で生計を立てているが、鶏の世話や家事も娘の千代にまかせっきりの駄目な父親。見えっ張りだが気が弱く、世渡り下手」とあり、実際、第1話では酒におぼれて子どもたちを数日間放置するシーンが描かれた。

 この行動に、視聴者から「結構、本格的なネグレクトで胸が痛い」「こんなの児童虐待だろ」「父親のクズさはマジで毒親。途中イライラして最後まで見れるか心配なくらい」といった批判や嫌悪感を訴えるコメントが噴出しているのだ。

 しかし、実在のモデル・浪花の実父も「ものすごいダメ男」だったというのは、歴史エッセイストの堀江宏樹氏。浪花の自伝『水のように』(六芸書房、1965/現在は朝日新聞出版刊)に記された内容は、「最近の朝ドラでは“映像化不可”なヤバいシーンが頻発」しているのだという。一体、『おちょやん』のなにが「ヤバい」のか? トータス演じる父親以上に実父はダメ男だったのか? 

 そこで今回、放送前に掲載した堀江氏による『おちょやん』解説記事を再掲。放送開始第1週のこの時期に、ぜひお読みいただきたい。


(初出:2020年11月21日)

朝ドラ『おちょやん』、原作NGになった「ヤバすぎる」ストーリーとは!? NHKヒロインの「ドス黒い」人生

「私の記憶はドス黒い汚点」。

 浪花千栄子さんは、自らの若き日々をそう言い切ります。まず、父親がものすごいダメ男なんですね。「鶏のヒナを売り歩く行商人」というニッチな職種なんですけど、浪花さんが9歳の時に、おそらくは芸者あがりの、だらしない後妻にメロメロになってしまいます。

 後妻が浪花さんと弟につらく当たるので、「こんな家にはいられない!」となった二人は家から逃げ出し、山で迷います。夜も更け、おなかも空いてきます。

 すると何処からか、嗅いだこともない甘い良い匂いが漂ってくるではありませんか……。

 二人はフラフラと匂いに惹かれて小屋に忍び込み、そこにあった「何か」を手当り次第に頬張ります。それは人生で未経験どころか、まるで異次元のおいしさで、もう手が止まらない。しかし、そこに小屋の持ち主のおじいさんが異変に気づいてやってきて、二人は見つかってしまいます。

 二人が頬張っていたのは、豚のエサでした。正確にはおじいさんが、町のパン屋で廃棄される食パンの耳を、豚のエサとするために買ってきて、豚用に準備していたのに、空腹の二人が豚小屋に乱入、豚からエサを奪って食べてしまっていた、という。まぁ、朝ドラにはできないですよね……。

 おじいさんは二人に同情してくれましたが、ダメな父親の心根が変わることなどありません。

 小学校に通えたのはたった2カ月のみ。再婚した継母に嫌われ、父親は実の娘を後妻の言うがまま、わずか9歳で大阪・道頓堀の芝居茶屋に売り飛ばしました。どんな貧乏な家でも12歳までは家に置いておくのが普通だったそうですが……。

 こうして、浪花さんの「おちょやん」時代の開幕です。

 そして、この「おちょやん」自体が激ヤバなんですわ。

 NHKの公式サイトでは「“おちょぼさん”がなまった大阪ことばで、茶屋や料亭などで働く、小さい女中さんを意味」するとごまかされていますが、実情は、店の労働者カースト最下層の児童労働者です。児童福祉法なんて存在すらしなかった時代の産物ですね。

 「トメ」とか「ウメ」とか、そういう名前で呼ばれさえせず、そもそも名前を覚えてもらえることが期待できない。一律、「おちょやん」として呼ばれ、こき使われ、布団で寝させてもらうわずかな時間以外に、まともな休憩時間がない。それこそ、「私が死んでも代わりはいるもの」(『エヴァンゲリオン』 綾波レイ)的な存在でしかない。

 取替可能、存在価値が低いので、大事になどされません。休憩しようと思ったら、便所で仮眠するしかない。いうまでもなく、当時のトイレは汲み取り式。悲惨すぎます。「おちょやん」は、「名前を失った少女」と考えてもらって結構かと思います。

 自分を押し殺し、奉公し続けるしか生きる術のない、それは苦しい日々だったようです。しかし、芝居に興味を持ちはじめた浪花さんは、文字さえ読めない自分から脱却するべく、独学で漢字を勉強しはじめます。それも汲み取り式の便所の個室で、でした。

 『水のように』には何回も自殺未遂のシーンが出てくるのですが、やっぱり「おちょやん」時代にもそういう気持ちになってしまうことがありました。

 原因はわずか2銭のことです。店の人から買い物を頼まれ、オツリの2銭を不注意で失ってしまいます。2銭を自分のフトコロに入れたと疑われることがイヤだったので、自殺しようと浪花さんは心を決めたのでした。

 首吊の場所として選ばれたのは、やっぱり便所……。しかし猫が何かを察したらしく、便所に乱入、まとわりついてきたので自殺しなくて済んだらしいのです。それ以来、浪花さんは猫を大事にしたそうです……。

 このような「ドス黒い汚点」ばかりの記憶が惜しげもなく披露されていくわけです。

 その後も続くわ続くわ、苦労の日々。「おちょやん」時代を抜け出し、あるご家庭の女中になったときも、給料はすべて先払いで、例のダメな父親が持って逃げた後だったりしたのです。悩んだ浪花さんは、

「そうだ、京都へ行こう」(原文ママ)

 と思い立ったのでした。

ーー後編に続きます

『おちょやん』トータス松本の「児童虐待」ぶりに批判噴出! 浪花千栄子の実父「激ヤバ」ぶりを暴く

 11月30日より放送がスタートしたNHK朝の連続テレビ小説『おちょやん』。『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS)の主演や、NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』への出演などの活躍で知られる杉咲花がヒロイン・竹井千代を務め、父親役にトータス松本、のちの夫役に成田凌など、豪華なメンバーが出演している。

 今作『おちょやん』は、昭和の名脇役女優・浪花千栄子さん(1907―73)の人生をモデルにした作品だが、初回放送後、トータス演じる父親についてネット上で「クソ親父」という声が続出。公式サイトの人物説明によると、「酒もばくちも、女も好きなトラブルメーカー」「養鶏で生計を立てているが、鶏の世話や家事も娘の千代にまかせっきりの駄目な父親。見えっ張りだが気が弱く、世渡り下手」とあり、実際、第1話では酒におぼれて子どもたちを数日間放置するシーンが描かれた。

 この行動に、視聴者から「結構、本格的なネグレクトで胸が痛い」「こんなの児童虐待だろ」「父親のクズさはマジで毒親。途中イライラして最後まで見れるか心配なくらい」といった批判や嫌悪感を訴えるコメントが噴出しているのだ。

 しかし、実在のモデル・浪花の実父も「ものすごいダメ男」だったというのは、歴史エッセイストの堀江宏樹氏。浪花の自伝『水のように』(六芸書房、1965/現在は朝日新聞出版刊)に記された内容は、「最近の朝ドラでは“映像化不可”なヤバいシーンが頻発」しているのだという。一体、『おちょやん』のなにが「ヤバい」のか? トータス演じる父親以上に実父はダメ男だったのか? 

 そこで今回、放送前に掲載した堀江氏による『おちょやん』解説記事を再掲。放送開始第1週のこの時期に、ぜひお読みいただきたい。


(初出:2020年11月21日)

朝ドラ『おちょやん』、原作NGになった「ヤバすぎる」ストーリーとは!? NHKヒロインの「ドス黒い」人生

「私の記憶はドス黒い汚点」。

 浪花千栄子さんは、自らの若き日々をそう言い切ります。まず、父親がものすごいダメ男なんですね。「鶏のヒナを売り歩く行商人」というニッチな職種なんですけど、浪花さんが9歳の時に、おそらくは芸者あがりの、だらしない後妻にメロメロになってしまいます。

 後妻が浪花さんと弟につらく当たるので、「こんな家にはいられない!」となった二人は家から逃げ出し、山で迷います。夜も更け、おなかも空いてきます。

 すると何処からか、嗅いだこともない甘い良い匂いが漂ってくるではありませんか……。

 二人はフラフラと匂いに惹かれて小屋に忍び込み、そこにあった「何か」を手当り次第に頬張ります。それは人生で未経験どころか、まるで異次元のおいしさで、もう手が止まらない。しかし、そこに小屋の持ち主のおじいさんが異変に気づいてやってきて、二人は見つかってしまいます。

 二人が頬張っていたのは、豚のエサでした。正確にはおじいさんが、町のパン屋で廃棄される食パンの耳を、豚のエサとするために買ってきて、豚用に準備していたのに、空腹の二人が豚小屋に乱入、豚からエサを奪って食べてしまっていた、という。まぁ、朝ドラにはできないですよね……。

 おじいさんは二人に同情してくれましたが、ダメな父親の心根が変わることなどありません。

 小学校に通えたのはたった2カ月のみ。再婚した継母に嫌われ、父親は実の娘を後妻の言うがまま、わずか9歳で大阪・道頓堀の芝居茶屋に売り飛ばしました。どんな貧乏な家でも12歳までは家に置いておくのが普通だったそうですが……。

 こうして、浪花さんの「おちょやん」時代の開幕です。

 そして、この「おちょやん」自体が激ヤバなんですわ。

 NHKの公式サイトでは「“おちょぼさん”がなまった大阪ことばで、茶屋や料亭などで働く、小さい女中さんを意味」するとごまかされていますが、実情は、店の労働者カースト最下層の児童労働者です。児童福祉法なんて存在すらしなかった時代の産物ですね。

 「トメ」とか「ウメ」とか、そういう名前で呼ばれさえせず、そもそも名前を覚えてもらえることが期待できない。一律、「おちょやん」として呼ばれ、こき使われ、布団で寝させてもらうわずかな時間以外に、まともな休憩時間がない。それこそ、「私が死んでも代わりはいるもの」(『エヴァンゲリオン』 綾波レイ)的な存在でしかない。

 取替可能、存在価値が低いので、大事になどされません。休憩しようと思ったら、便所で仮眠するしかない。いうまでもなく、当時のトイレは汲み取り式。悲惨すぎます。「おちょやん」は、「名前を失った少女」と考えてもらって結構かと思います。

 自分を押し殺し、奉公し続けるしか生きる術のない、それは苦しい日々だったようです。しかし、芝居に興味を持ちはじめた浪花さんは、文字さえ読めない自分から脱却するべく、独学で漢字を勉強しはじめます。それも汲み取り式の便所の個室で、でした。

 『水のように』には何回も自殺未遂のシーンが出てくるのですが、やっぱり「おちょやん」時代にもそういう気持ちになってしまうことがありました。

 原因はわずか2銭のことです。店の人から買い物を頼まれ、オツリの2銭を不注意で失ってしまいます。2銭を自分のフトコロに入れたと疑われることがイヤだったので、自殺しようと浪花さんは心を決めたのでした。

 首吊の場所として選ばれたのは、やっぱり便所……。しかし猫が何かを察したらしく、便所に乱入、まとわりついてきたので自殺しなくて済んだらしいのです。それ以来、浪花さんは猫を大事にしたそうです……。

 このような「ドス黒い汚点」ばかりの記憶が惜しげもなく披露されていくわけです。

 その後も続くわ続くわ、苦労の日々。「おちょやん」時代を抜け出し、あるご家庭の女中になったときも、給料はすべて先払いで、例のダメな父親が持って逃げた後だったりしたのです。悩んだ浪花さんは、

「そうだ、京都へ行こう」(原文ママ)

 と思い立ったのでした。

ーー後編に続きます

24万円のシルバーチョーカー欲しさでついに“禁じ手”を発動も……「ボーナス払い」で予期せぬ事態発生!?


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 みんな、リボ払いにだけは気を付けろ!! 「とりあえずリボで」と支払いを後回し後回しにした結果、「そういや私が支払ってる手数料っていくらなのかしらん」と見に行ったら、なんと私、月1万3,000円も手数料で支払っていることが判明したのだ! ギャヒン!! それでも今月も元気に15万円ほど使った千葉N子です、こんにちは。フリマアプリでリングを売った金を掴んで仙台に行ってきたの。そこで服を4着買ったわ?

 さて、「もう金はない。あたいに金は一銭もない」と酒を飲みながらソファで寝ていた時のこと。私はある夢を見ました。その夢とは、私がずっとベイクルーズストアのカートに入れたままのシルバーチョーカーが売れてしまう、という夢。「SOPHIE BUHAI(ソフィブハイ)」というLA出身の女性デザイナーが手掛けるジュエリーブランドのアイテムで、夢の中で私は「買いたかった!! あたしが買いたかったのに!!」と地団駄を踏み、めちゃくちゃ悔しがっていました。そしてバッと目が覚め、私は寝ぼけまなこをこすりながら、慌ててベイクルーズストアを見に行ったのでした。

 件のシルバーチョーカーはまだありました。ラスト1点。価格は24万2,000円也。普段の私ならラスト1点と言われれば「ふおー!! 買うのは私よ~!!」と闘牛のごとく突っ込んでいくのですが、いまだに買わなかった理由は、このチョーカーの本当の値段を知ってしまったから。このチョーカーは海外のブランドのものなのですが、たしか15万円くらいのものなのです。すでに海外では売り切れているのでまあ……プレミア価格といえるのですが、それでもねえ。10万円近くも上乗せされていると思うと、なんだか購入する気持ちが失せるではないですか。

 しかし、ラスト1点であることは変わりのないことで、夢の中で悔しがった記憶も私は鮮明に覚えていました。そこでベイクルーズストアに問い合わせをすることに。今後この商品が再入荷されることはあるのか、と聞いてみました。

 ベイクルーズからの回答は3日後にありました。「入荷予定はありません」とのこと。くお~~、そんなこと言われたらますます欲しい~~~!!!!

 ついに私は禁断の支払い方法に手を出すことに。それは―――「ボーナス払い」。説明しよう! ボーナス払いとは、とりあえず数カ月先まで手数料なしに支払いを延期させることができる魔法の支払い方法なのであーる!! しかし、大体は調子に乗って買い物しているうちに期日に払えなくてリボ払いに切り替わる悲しい宿命を背負っている支払い方法なのであーる! 私はまだ使っていないカードを手に持ちぷるぷると震えながら決済を済ませたのでした……。

 数日後、件のシルバーチョーカーが家に届きました。なんていったって、24万2,000円! 期待が胸をテカテカさせながら箱を開きます。おっと、チョーカーが入った袋はずっしりしているわ? こりゃ大物だわさ。

 そんなことを思いながら袋から取り出すと、チョーカーはなんというか……めちゃくちゃ太い首輪みたいな形をしていました。一瞬よぎるイヤな予感……。しかし、ジュエリーとはつけてみて初めて良さのわかるもの。これくらいボリュームがあったほうがキラリと光って良いのかも! と思い直し、装着してみることに。

 えーと、バングルみたいなつけ方だから、首の側面から装着すればいいのよね……こう……首にはめて…こうして……「ぐえっ!!!!!!」

 次の瞬間、私は絞められた鳥のような声を出しました。私はチョーカーを冬物のタートルネックの上につけて、冬の重くなった服装にキラリ感を足したいと思っていたのですが、タートルネックの上につけたら首が締まる締まる!! なにこれ、拷問器具ですか!? じわじわ首が締まるんですけどー!!

 それでも我慢して鏡の前に立ってみると、たしかにシルバーがピカピカ光ってとてもキレイ。だけど苦しい。マジ苦しい。「オシャレは我慢」という言葉が朦朧とした頭に響きます。そうよ、千葉N子……オシャレのためには多少の我慢も必要なのよ……?

 しかし、我慢っつっても、この感じだとご飯も満足に食べられなさそうです。なんていったって、ナチュラルに首が締まっているのですから!! そんなわけで今回は泣く泣く返品することに。はあ……「人よりも首が太い」という悲しい事実だけを確認するためだけに送料1,000円を支払いましたよ……。もうチョーカーなんて二度と買わねえぞ!!

24万円のシルバーチョーカー欲しさでついに“禁じ手”を発動も……「ボーナス払い」で予期せぬ事態発生!?


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 みんな、リボ払いにだけは気を付けろ!! 「とりあえずリボで」と支払いを後回し後回しにした結果、「そういや私が支払ってる手数料っていくらなのかしらん」と見に行ったら、なんと私、月1万3,000円も手数料で支払っていることが判明したのだ! ギャヒン!! それでも今月も元気に15万円ほど使った千葉N子です、こんにちは。フリマアプリでリングを売った金を掴んで仙台に行ってきたの。そこで服を4着買ったわ?

 さて、「もう金はない。あたいに金は一銭もない」と酒を飲みながらソファで寝ていた時のこと。私はある夢を見ました。その夢とは、私がずっとベイクルーズストアのカートに入れたままのシルバーチョーカーが売れてしまう、という夢。「SOPHIE BUHAI(ソフィブハイ)」というLA出身の女性デザイナーが手掛けるジュエリーブランドのアイテムで、夢の中で私は「買いたかった!! あたしが買いたかったのに!!」と地団駄を踏み、めちゃくちゃ悔しがっていました。そしてバッと目が覚め、私は寝ぼけまなこをこすりながら、慌ててベイクルーズストアを見に行ったのでした。

 件のシルバーチョーカーはまだありました。ラスト1点。価格は24万2,000円也。普段の私ならラスト1点と言われれば「ふおー!! 買うのは私よ~!!」と闘牛のごとく突っ込んでいくのですが、いまだに買わなかった理由は、このチョーカーの本当の値段を知ってしまったから。このチョーカーは海外のブランドのものなのですが、たしか15万円くらいのものなのです。すでに海外では売り切れているのでまあ……プレミア価格といえるのですが、それでもねえ。10万円近くも上乗せされていると思うと、なんだか購入する気持ちが失せるではないですか。

 しかし、ラスト1点であることは変わりのないことで、夢の中で悔しがった記憶も私は鮮明に覚えていました。そこでベイクルーズストアに問い合わせをすることに。今後この商品が再入荷されることはあるのか、と聞いてみました。

 ベイクルーズからの回答は3日後にありました。「入荷予定はありません」とのこと。くお~~、そんなこと言われたらますます欲しい~~~!!!!

 ついに私は禁断の支払い方法に手を出すことに。それは―――「ボーナス払い」。説明しよう! ボーナス払いとは、とりあえず数カ月先まで手数料なしに支払いを延期させることができる魔法の支払い方法なのであーる!! しかし、大体は調子に乗って買い物しているうちに期日に払えなくてリボ払いに切り替わる悲しい宿命を背負っている支払い方法なのであーる! 私はまだ使っていないカードを手に持ちぷるぷると震えながら決済を済ませたのでした……。

 数日後、件のシルバーチョーカーが家に届きました。なんていったって、24万2,000円! 期待が胸をテカテカさせながら箱を開きます。おっと、チョーカーが入った袋はずっしりしているわ? こりゃ大物だわさ。

 そんなことを思いながら袋から取り出すと、チョーカーはなんというか……めちゃくちゃ太い首輪みたいな形をしていました。一瞬よぎるイヤな予感……。しかし、ジュエリーとはつけてみて初めて良さのわかるもの。これくらいボリュームがあったほうがキラリと光って良いのかも! と思い直し、装着してみることに。

 えーと、バングルみたいなつけ方だから、首の側面から装着すればいいのよね……こう……首にはめて…こうして……「ぐえっ!!!!!!」

 次の瞬間、私は絞められた鳥のような声を出しました。私はチョーカーを冬物のタートルネックの上につけて、冬の重くなった服装にキラリ感を足したいと思っていたのですが、タートルネックの上につけたら首が締まる締まる!! なにこれ、拷問器具ですか!? じわじわ首が締まるんですけどー!!

 それでも我慢して鏡の前に立ってみると、たしかにシルバーがピカピカ光ってとてもキレイ。だけど苦しい。マジ苦しい。「オシャレは我慢」という言葉が朦朧とした頭に響きます。そうよ、千葉N子……オシャレのためには多少の我慢も必要なのよ……?

 しかし、我慢っつっても、この感じだとご飯も満足に食べられなさそうです。なんていったって、ナチュラルに首が締まっているのですから!! そんなわけで今回は泣く泣く返品することに。はあ……「人よりも首が太い」という悲しい事実だけを確認するためだけに送料1,000円を支払いましたよ……。もうチョーカーなんて二度と買わねえぞ!!

母が自傷行為で「閉鎖病棟に入った」――半年後、退院してから息子が覚えた“大きな違和感”

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

 鷲津さんの話を続けよう。鷲津さんは自宅を購入し、一人暮らしをしていた母親と同居した。それまで多少認知症ではないかと疑わせる兆候はあったが、同居後母親の症状は一気に悪化した。自傷行為をするようになったのだ。

(前回はこちら:「自傷行為をするようになった母」父が亡くなって12年、積み重なる違和感は「年を取ったから」だと考えていた息子

グループホームでも自傷行為を

 施設に入れた方がいいのではないかとケアマネジャーに助言され、鷲津さんが選んだのはグループホームだった。

「グループホームにしたのは、それが費用的に一番妥当だと思ったからです。病院が経営しているグループホームで、月に12万円くらいでした」

 グループホームに入ることに対して、母親は特に嫌がることもなかった。飲食店を経営していたくらいで社交的だったので、グループホームにもすんなりなじめたようだった。

 しかし、2年ほどでグループホームを出ることになる。入院することになったためだった。

「ウツがひどくなり、また自傷行為をするようになったんです。それで、精神病院に入院することになりました。長期になりそうだったので、グループホームは退去しないといけなくなりました。病院は閉鎖病棟で、一般の病院とは雰囲気がまったく違います。母がかわいそうでしたが、再び自傷行為をしないためには仕方ないと思いました」

 母親の入院は半年近くに及んだ。退院間近になって、再度グループホームを探した。

「空きがあるグループホームが優先で探しましたが、結果として前のグループホームよりも良いところが見つかりました。施設探しも2回目なので、目が肥えたというのもあると思います。何よりスタッフが人間的に好印象だったのが決め手になりました」

 新しいグループホームも月に13万円台というので、首都圏の相場のおよそ半分だ。個室の特別養護老人ホームよりも安いので、首都圏の人から見るとうらやましい限りだろう。

 母親がこのグループホームに入って2年になる。コロナ禍で面会はできないが、先日母親の誕生日に特例で面会がかなった。認知機能はそう悪化していないようだった。鷲津さん家族の顔も認識できているし、コミュニケーションも取れる。

 そんななか、一番大きな違和感は金銭感覚なのだという。

「今は私が母のお金を管理しています。グループホームに入るまでは母親が管理していましたが、友人にお金を貸していたりしてトラブルのもとになっていたんです。最初は母も『自由になるお金がほしい』と抵抗していましたが、グループホームには大金を持ってこないように言われているので、日用品を買うくらいのお金しか持たせていません」

 そのせいか、母親はとにかくお金のことが心配でたまらないようだという。

「そもそも母には国民年金しかないので月4万ほどしか入ってきません。それなのに、『年金がもうずいぶん貯まっているはずだ』とか言うんです。13万のグループホームの費用にもまったく足りなくて、私が出しているというのに……」

 母親がそれほどお金に執着するのには、理由があるのではないか? そう聞いてみると、「実は……」と鷲津さんは話し出した。

――続きは12月6日公開

 

買い物狂い、3,300円でまつげパーマに初挑戦! 1時間半の格闘の末、鏡を見てあぜんとしたワケ


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 千葉N子美容強化月間と題しまして、全身脱毛に着手したわけですが(連載第66回参照)、一度美容っぽいものに片足を突っ込むと、あれもこれもやりたくなりますね、まさに美容沼。

 そんな私が次に目を止めたのはまつげ。まつげをね、くるんとふっさふさにさせたら素敵なんじゃないかと思い立ったわけですよ。

 とはいえ、まつげエクステはその昔、いや~な思い出がありました。池袋で施術してもらったんですが、目元がすごくかゆくなって、むしり取るようにエクステを取ってしまった過去があるのです。あの頃は髪のエクステにもトライしたけど、やっぱりむずがゆくなっちゃって半月くらいで取ったのよねえ……。そう、私とエクステとの歴史には必ず「かゆくてむしり取る」という結末が待っていたのでした。

 そんなわけで、私はエクステを諦め、まつげパーマを当ててみることに。まつげパーマなら自まつげでやるんだもの。違和感はほぼゼロよね……?

 後日。早速、私は地元のエステ店で施術を受けました。その日は午後に彼とデートの予定。彼が迎えに来てくれるというので、「30分くらいで終わると思うから、連絡するね~」と言って出かけました。思い返せば、なぜまつ毛パーマの施術時間が30分足らずだと思ったのか……。「まつげパーマなんて短い毛をくるっと巻いてジュっと癖づけしてあっという間に終わるっしょ!」と思っていたのです……。

 私が訪れたのは、コポコポと水の音が流れるバリリゾート風のお店でした。まつ毛パーマのお値段3,300円也。施術台に寝るように指示され、目をつぶると、女性店員さんが「それじゃあ始めますね」と声をかけてくれました。ここまではよかったんです、ここまでは……。

 直後、ぎゅうっっと根元から毛を引っ張られ、「痛てて!」となりました。お姉さんが私のまぶたをひっぱりあげるのですが、こっち的には目をつぶっていなきゃいけないような気がします。まぶたに力を入れて目を閉じるのですが、容赦なくグイグイとまぶたを持ち上げられるので、目が開いて店内の様子がぼんやり見えるし、目の端はぶるぶるするしで、これどうしたらいいんですかね状態。目を開けていたほうが楽な気もするけど、目がぎょろぎょろしてたらお姉さんも怖いですよね……?

 そして幾度となく繰り返される「チクチク攻撃」。チクッチクッとされるのですが、まったく何をされているのか見当がつきません。想像するに、毛をつまんで引っ張って巻いている? いやでも1本1本巻いているの? マジっすか……?

 時間は果てしなく流れ、気の遠くなるような「コポコポ音」を聞いているうちに私の思考はどんどん凶暴になっていきました。

 お姉さん、オシャンティな音楽なんて流さなくてもいいから、FMラジオでもかけてちょうだいッ!! それかテレビでもつけてちょうだいッ!! これじゃヒマ地獄だわよ~~~!!!!

 足を微妙に動かしたり、手の指を組み替えたり、指輪を抜いたりつけたり、お姉さんがかけてくれたブランケットの下で何度もモゾモゾ動き回っている間、ぼんやりとばあちゃんの顔が思い浮かびました。そういや、昔からばあちゃんに「あんたは落ち着きがない」って言われていたっけ……。

「じゃ、次反対側行きますね」

 やっとこお姉さんが反対の目に移行。これまでめちゃくちゃ右目をチクチクやっていたんだから、たぶんもうパーマをかけおわったあたりじゃろう……あとは左目を我慢するだけ……。そう思っていると「はい、それではこれからパーマ液を塗っていきます」とお姉さんが発言しました。

 ぬあんだってええええええ!?!?!?!? まだパーマ液すら塗ってなかったのおおおお!?!?!?!?!? それから2度にわたり時間をおかれ、その間私は永遠に流れるコポコポ音を聞きながら、無我の境地にたどり着きました。

 はあはあ……。やっと終わった……。ゴールが見えてきた……。いま、お姉さんは私の目元をぐりぐりタオルで拭いているからきっと終わったんだわ……。

「はい、お疲れ様でした。お鏡で確認お願いします」

 パッと時計を見ると、時刻は午後2時を過ぎていました。ここに来たのが12時20分頃だったから、施術に1時間半はかかっています。その間、彼氏のことをすっかり待たせてしまった……謝らなきゃ。いやでも、彼もきっとお目目がぱっちりしたニュー千葉N子を見てくれたらきっとわかってくれるはず。「すごい変わったね! 可愛いね!」って言ってくれるはず!! そうよ!! 私は生まれ変わったの!!

「…………?」

 次の瞬間、私は鏡の中の自分を見て、目がテンになりました。

「…………」

 なんか、変わったか……?

 確かによーーーく見れば、ちょっとだけ違う。まつげがくるんとなっている。いやでも、そんなことよりも、私は自分のまつげの圧倒的な少なさと短さに衝撃を受けました。こんなんマニアックなクイズ番組の「難関間違い絵探し」で出てくる最後の問題やんけ!!!! まつげがくるんとなってるなんて、本人すら気づかんレベルだわ!!!!

 よろよろと店を出ると、彼氏が車で待っていてくれました。そして私を見るなり、にっこりと微笑みました。

「眉をやったんだね?」

 ちがーーーう!!!!!!!!!!!!!!!!

 そんなわけで、千葉N子の美容強化月間その2は撃沈の結果となりました。Amazonでまつげ美容液をポチったので、これを毎日塗って、来月またリベンジするかもしれません!!

買い物狂い、3,300円でまつげパーマに初挑戦! 1時間半の格闘の末、鏡を見てあぜんとしたワケ


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

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 そんな私が次に目を止めたのはまつげ。まつげをね、くるんとふっさふさにさせたら素敵なんじゃないかと思い立ったわけですよ。

 とはいえ、まつげエクステはその昔、いや~な思い出がありました。池袋で施術してもらったんですが、目元がすごくかゆくなって、むしり取るようにエクステを取ってしまった過去があるのです。あの頃は髪のエクステにもトライしたけど、やっぱりむずがゆくなっちゃって半月くらいで取ったのよねえ……。そう、私とエクステとの歴史には必ず「かゆくてむしり取る」という結末が待っていたのでした。

 そんなわけで、私はエクステを諦め、まつげパーマを当ててみることに。まつげパーマなら自まつげでやるんだもの。違和感はほぼゼロよね……?

 後日。早速、私は地元のエステ店で施術を受けました。その日は午後に彼とデートの予定。彼が迎えに来てくれるというので、「30分くらいで終わると思うから、連絡するね~」と言って出かけました。思い返せば、なぜまつ毛パーマの施術時間が30分足らずだと思ったのか……。「まつげパーマなんて短い毛をくるっと巻いてジュっと癖づけしてあっという間に終わるっしょ!」と思っていたのです……。

 私が訪れたのは、コポコポと水の音が流れるバリリゾート風のお店でした。まつ毛パーマのお値段3,300円也。施術台に寝るように指示され、目をつぶると、女性店員さんが「それじゃあ始めますね」と声をかけてくれました。ここまではよかったんです、ここまでは……。

 直後、ぎゅうっっと根元から毛を引っ張られ、「痛てて!」となりました。お姉さんが私のまぶたをひっぱりあげるのですが、こっち的には目をつぶっていなきゃいけないような気がします。まぶたに力を入れて目を閉じるのですが、容赦なくグイグイとまぶたを持ち上げられるので、目が開いて店内の様子がぼんやり見えるし、目の端はぶるぶるするしで、これどうしたらいいんですかね状態。目を開けていたほうが楽な気もするけど、目がぎょろぎょろしてたらお姉さんも怖いですよね……?

 そして幾度となく繰り返される「チクチク攻撃」。チクッチクッとされるのですが、まったく何をされているのか見当がつきません。想像するに、毛をつまんで引っ張って巻いている? いやでも1本1本巻いているの? マジっすか……?

 時間は果てしなく流れ、気の遠くなるような「コポコポ音」を聞いているうちに私の思考はどんどん凶暴になっていきました。

 お姉さん、オシャンティな音楽なんて流さなくてもいいから、FMラジオでもかけてちょうだいッ!! それかテレビでもつけてちょうだいッ!! これじゃヒマ地獄だわよ~~~!!!!

 足を微妙に動かしたり、手の指を組み替えたり、指輪を抜いたりつけたり、お姉さんがかけてくれたブランケットの下で何度もモゾモゾ動き回っている間、ぼんやりとばあちゃんの顔が思い浮かびました。そういや、昔からばあちゃんに「あんたは落ち着きがない」って言われていたっけ……。

「じゃ、次反対側行きますね」

 やっとこお姉さんが反対の目に移行。これまでめちゃくちゃ右目をチクチクやっていたんだから、たぶんもうパーマをかけおわったあたりじゃろう……あとは左目を我慢するだけ……。そう思っていると「はい、それではこれからパーマ液を塗っていきます」とお姉さんが発言しました。

 ぬあんだってええええええ!?!?!?!? まだパーマ液すら塗ってなかったのおおおお!?!?!?!?!? それから2度にわたり時間をおかれ、その間私は永遠に流れるコポコポ音を聞きながら、無我の境地にたどり着きました。

 はあはあ……。やっと終わった……。ゴールが見えてきた……。いま、お姉さんは私の目元をぐりぐりタオルで拭いているからきっと終わったんだわ……。

「はい、お疲れ様でした。お鏡で確認お願いします」

 パッと時計を見ると、時刻は午後2時を過ぎていました。ここに来たのが12時20分頃だったから、施術に1時間半はかかっています。その間、彼氏のことをすっかり待たせてしまった……謝らなきゃ。いやでも、彼もきっとお目目がぱっちりしたニュー千葉N子を見てくれたらきっとわかってくれるはず。「すごい変わったね! 可愛いね!」って言ってくれるはず!! そうよ!! 私は生まれ変わったの!!

「…………?」

 次の瞬間、私は鏡の中の自分を見て、目がテンになりました。

「…………」

 なんか、変わったか……?

 確かによーーーく見れば、ちょっとだけ違う。まつげがくるんとなっている。いやでも、そんなことよりも、私は自分のまつげの圧倒的な少なさと短さに衝撃を受けました。こんなんマニアックなクイズ番組の「難関間違い絵探し」で出てくる最後の問題やんけ!!!! まつげがくるんとなってるなんて、本人すら気づかんレベルだわ!!!!

 よろよろと店を出ると、彼氏が車で待っていてくれました。そして私を見るなり、にっこりと微笑みました。

「眉をやったんだね?」

 ちがーーーう!!!!!!!!!!!!!!!!

 そんなわけで、千葉N子の美容強化月間その2は撃沈の結果となりました。Amazonでまつげ美容液をポチったので、これを毎日塗って、来月またリベンジするかもしれません!!