8万円のアクセサリーが4万円で買える!? クーポン乱発通販サイト「ファーフェッチ」のお徳な買い物術とは!?


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 みなさんは、海外ブランドの商品を安全に買うことができる「ファーフェッチ」というサイトをご存じでしょうか? そのサイトがよくクーポンを出しているんですよ、10%オフのクーポンを。しかし、そのクーポンが出る時期に限って欲しいものがなかったり、金欠だったりするわけで。結局、クーポン使用期間がすぎてしまうことが多々あったわけです。いつからか私の中でファーフェッチは、「定価で買うもんじゃないサイト」という認識になっていました。

 そんなある日のこと、私の愛読誌「マリソル」(集英社)の“チェーンアクセサリー特集”をぼんやりと眺めていた私は、とあるネックレスにビビビッときました。それは「ガブリエラアルティガス」というブランドのチェーンネックレスと、「イヴィ」というブランドのチェーンネックレス。ガブリエラのほうは、5万9,000円。イヴィの方は7万5,000円でした。フンフン、ま、リボれば出せない値段ではないわ? 問題はどちらを買うか、よねえ。

 興味が出てきた私は、2つのブランドを調べてみることに。すると、ガブリエラ~はメキシコ生まれのデザイナー・ガブリエラ姉妹が生み出す新鋭のジュエリーデザイン。アメリカ西海岸カリフォルニアのブランドで、一つひとつ職人が作っているということがわかりました。

 対してイヴィは、ロサンゼルスを拠点とするジュエリーブランド。名立たるラグジュアリーブランドを顧客に持つイタリアの工場と提携して制作されており、高いクオリティーを誇っているのだとか……。うううううううむ。海外ブランドかあ、かっこいいなあ。ちょっくらオンラインショップを見てみるか。

 私が突撃したのは、海外商品の輸入代行をしている「バイマ」と冒頭に挙げた「ファーフェッチ」、そして海外商品を世界中に発送してくれる「Garmentory」というサイト。そこで執念の捜索をした結果、2つのネックレスを見つけることができました。イヴィのほうは、ロングタイプのネックレスがファーフェッチに。ガブリエラのほうは、Garmentoryにありました。

 そこで私は有名な童話『星の王子様』を思い出しました……。王子様は自分の星で、1輪のバラを大事に大事に育てていたのですが、世界に1つしかないと思っていたバラが、実は地球には似たようなバラがいっぱい咲いていることを知るのです。しかし、王子様は言いました。

「あの一輪の花が、ぼくには、あんたたちみんなよりも、たいせつなんだ。だって、ぼくが水をかけた花なんだからね」

 これですよ!!!!!!!!!! あたいが一生懸命、インターネットを駆使して探したネックレス。もうこの時点で私の「愛」はそのネックレスたちに注がれているのです。これで買わんでいられるか!! 否!! しかし、ネックは価格。ガブリエラのほうは6万円だから、まあ買えますが、イヴィは100cmのロングタイプしか売っておらず、値段は8万円超え。こりゃ2つ買ったら痛えわ……。

 とりあえずガブリエラのほうだけ決済し、私はひとまずサイトを閉じました。しかし、心は悶々とします。ラスト1点となっていたイヴィのネックレス……。はあ……この瞬間にも誰かがカートにダンクシュートするかもしれない……ああ、落ち着かない!!

 そんなとき、私は何をするのか。――そう、買い物です。8万円のイヴィのネックレスが買えず、ファーフェッチのサイト内をさまよったところ、3万円のバッグに一目ぼれしました。そしてよく考えずに「3万円ならいっか」とバッグを購入したのです。

 届いたバッグは……「可もなく不可もなく」といったところ。ウン十万のバッグを見慣れているせいか、革も固そうだし、ボタンにも高級感が感じられませんでした。ウーン、実物見てたら買わねえなあ……失敗したかなああ……。

 しかし、ダメ元で返品の仕方をググったところ、なんとファーフェッチは返送料無料(着払い)で返品できることを知りました。な、なんてこった……3万円浮いちゃったよ。どう考えても、先に商品代金を支払っているので3万円が浮いたわけではないのですが、私はもう捨てた金だと考えていたので、この急なボーナスに「うほほい!」となりました。

 しかもです。あのクーポン乱発サイト・ファーフェッチが「あなたは次のランクが近いので、15%オフクーポンを差し上げます!」とメールをくれたではありませんか!! うほほーーい!!!! これにすっかり気をよくした私は、クーポンで1万2,900円引き&バッグの返品で3万円、合計4万2,900円儲けたので(?)、結局イヴィのネックレスを購入することにしました。わーいわーい! お得に買えたァ!!!!!!!!

【後日談】
 届いたネックレスはすごく素敵でした! やっぱり海外ブランドのネックレスは存在感があって素敵です。冬のコーデは黒や茶など暗めのトーンになりやすいので、こうして存在感のあるネックレスをするとレフ版効果で顔が明るく見えるゥゥ。たぶん周りの人は、「うれしそうに鏡を見ているおばさんがいるな」くらいにしか思っていないと思うけど、それでもいいの! 今日も私は一人、にやにやしながらトイレの鏡を見ております。

8万円のアクセサリーが4万円で買える!? クーポン乱発通販サイト「ファーフェッチ」のお徳な買い物術とは!?


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 みなさんは、海外ブランドの商品を安全に買うことができる「ファーフェッチ」というサイトをご存じでしょうか? そのサイトがよくクーポンを出しているんですよ、10%オフのクーポンを。しかし、そのクーポンが出る時期に限って欲しいものがなかったり、金欠だったりするわけで。結局、クーポン使用期間がすぎてしまうことが多々あったわけです。いつからか私の中でファーフェッチは、「定価で買うもんじゃないサイト」という認識になっていました。

 そんなある日のこと、私の愛読誌「マリソル」(集英社)の“チェーンアクセサリー特集”をぼんやりと眺めていた私は、とあるネックレスにビビビッときました。それは「ガブリエラアルティガス」というブランドのチェーンネックレスと、「イヴィ」というブランドのチェーンネックレス。ガブリエラのほうは、5万9,000円。イヴィの方は7万5,000円でした。フンフン、ま、リボれば出せない値段ではないわ? 問題はどちらを買うか、よねえ。

 興味が出てきた私は、2つのブランドを調べてみることに。すると、ガブリエラ~はメキシコ生まれのデザイナー・ガブリエラ姉妹が生み出す新鋭のジュエリーデザイン。アメリカ西海岸カリフォルニアのブランドで、一つひとつ職人が作っているということがわかりました。

 対してイヴィは、ロサンゼルスを拠点とするジュエリーブランド。名立たるラグジュアリーブランドを顧客に持つイタリアの工場と提携して制作されており、高いクオリティーを誇っているのだとか……。うううううううむ。海外ブランドかあ、かっこいいなあ。ちょっくらオンラインショップを見てみるか。

 私が突撃したのは、海外商品の輸入代行をしている「バイマ」と冒頭に挙げた「ファーフェッチ」、そして海外商品を世界中に発送してくれる「Garmentory」というサイト。そこで執念の捜索をした結果、2つのネックレスを見つけることができました。イヴィのほうは、ロングタイプのネックレスがファーフェッチに。ガブリエラのほうは、Garmentoryにありました。

 そこで私は有名な童話『星の王子様』を思い出しました……。王子様は自分の星で、1輪のバラを大事に大事に育てていたのですが、世界に1つしかないと思っていたバラが、実は地球には似たようなバラがいっぱい咲いていることを知るのです。しかし、王子様は言いました。

「あの一輪の花が、ぼくには、あんたたちみんなよりも、たいせつなんだ。だって、ぼくが水をかけた花なんだからね」

 これですよ!!!!!!!!!! あたいが一生懸命、インターネットを駆使して探したネックレス。もうこの時点で私の「愛」はそのネックレスたちに注がれているのです。これで買わんでいられるか!! 否!! しかし、ネックは価格。ガブリエラのほうは6万円だから、まあ買えますが、イヴィは100cmのロングタイプしか売っておらず、値段は8万円超え。こりゃ2つ買ったら痛えわ……。

 とりあえずガブリエラのほうだけ決済し、私はひとまずサイトを閉じました。しかし、心は悶々とします。ラスト1点となっていたイヴィのネックレス……。はあ……この瞬間にも誰かがカートにダンクシュートするかもしれない……ああ、落ち着かない!!

 そんなとき、私は何をするのか。――そう、買い物です。8万円のイヴィのネックレスが買えず、ファーフェッチのサイト内をさまよったところ、3万円のバッグに一目ぼれしました。そしてよく考えずに「3万円ならいっか」とバッグを購入したのです。

 届いたバッグは……「可もなく不可もなく」といったところ。ウン十万のバッグを見慣れているせいか、革も固そうだし、ボタンにも高級感が感じられませんでした。ウーン、実物見てたら買わねえなあ……失敗したかなああ……。

 しかし、ダメ元で返品の仕方をググったところ、なんとファーフェッチは返送料無料(着払い)で返品できることを知りました。な、なんてこった……3万円浮いちゃったよ。どう考えても、先に商品代金を支払っているので3万円が浮いたわけではないのですが、私はもう捨てた金だと考えていたので、この急なボーナスに「うほほい!」となりました。

 しかもです。あのクーポン乱発サイト・ファーフェッチが「あなたは次のランクが近いので、15%オフクーポンを差し上げます!」とメールをくれたではありませんか!! うほほーーい!!!! これにすっかり気をよくした私は、クーポンで1万2,900円引き&バッグの返品で3万円、合計4万2,900円儲けたので(?)、結局イヴィのネックレスを購入することにしました。わーいわーい! お得に買えたァ!!!!!!!!

【後日談】
 届いたネックレスはすごく素敵でした! やっぱり海外ブランドのネックレスは存在感があって素敵です。冬のコーデは黒や茶など暗めのトーンになりやすいので、こうして存在感のあるネックレスをするとレフ版効果で顔が明るく見えるゥゥ。たぶん周りの人は、「うれしそうに鏡を見ているおばさんがいるな」くらいにしか思っていないと思うけど、それでもいいの! 今日も私は一人、にやにやしながらトイレの鏡を見ております。

35万のカルティエの時計が、「ショッピングローン」で倍以上の値段に!? 「金利手数料無料」にまんまと釣られた買い物狂い


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 時計沼にずぶりずぶりとハマりつつある今日この頃。それにしても、時計ってマジで底なし沼ですね。上を見たら本当にキリがない。5,000万円の時計なんていうものもありますからね。時間が見られればいいもののはずなのに、なぜ人は時計にウン百万、ウン千万の大金を払おうとするのかね。正気じゃないよ。と言いつつ、私も痺れるような高級時計を探しているんですけどね?

 そんなある日のこと。いつものようにフリマアプリで買い物をしていると、とてもオシャレでセンスのいい人と知り合いました。キッカケは、その方が売っている「鳥のモチーフリング」を購入したこと。その方は私が愛してやまなジュエリーブランド・アベリさんが好きだったらしく、「N子さんが出されているアベリのリング、ステキですねえ」と話しかけてくれて、ジュエリーの話で盛り上がったのです。そのとき、その女性が「私は今年、一生ものだと思い、清水の舞台から飛び降りる気持ちで時計を買ったんですよ~」と話し始めました。

 時計……時計だと!? 彼女のトップページには可愛い指輪をつけた手元が映っていました。その手首に巻かれた時計!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! その時計を見た瞬間、私は「これだああああああああ!!!!」と震えあがりました。シンプル!! シンプルなのにすごく品がある! オシャレ! ジュエリーを邪魔しないのにちゃんと存在感があって、上品オブ上品ではないか!!

 私はオシャレなその女性に「この時計は……なんという時計なのでしょうか?」と聞きました。すると、「カルティエのタンクソロという時計です。サイズはSMサイズです」とのこと。カ、カルティエ……! ということはまさかお値段も100万円越えか……? 

 私はブルブルと震えながらカルティエの時計を検索しました。気になるお値段は……55万円也。18Kのイエローゴールドケースなので、そのお値段なのだそうだ。なるほどねえ……。55万円……。全力で戦う相手としてはふさわしいわ?

 とはいえ、私は毎月のリボ払いに追われる身。現金など一切持ち合わせていません。カードの残り枠はいくらあったかなあ。10万円くらい? 来月60万支払うから買えなくもないけど、リボの金を払うことを考えると、この時計もリボ払いになるかしら……ちょっと待てよ、利子でいくら払うねん、私。

 私はすぐにネットで「リボ払い シミュレーション」と検索しました。「リボ払い シミュレーション」と「分割払い シミュレーション」は私のお友達よ! ってそんなこと恥ずかしくて絶対に友達や恋人には言えねえーけどな!

 調べてみたところ、この時計を買った場合、リボの利子額は毎月1万5,000円になることがわかりました。1万5,000円の利子……。まったくなにも生み出さない捨て金に毎月1万5,000円……。私はぐぬぬと頭を抱えました。ちょっとそれはきつい。

 そのときです。おすすめ広告として、あるお店で売られてる中古の「タンクソロ」の時計が画面に表示されているのに、私はハッとしました。中古……? しかも、その広告には「48回まで金利手数料無料!」とも書かれているではありませんか。な、なんてこった!! 48回まで金利手数料無料で、しかも35万8,000円だとー!? でも待てよ……? うまい話には裏があるというではないか。中古の時計ってどうなんだろう。錆びていたり、欠けていたりすることはないんだろうか。

 疑り深い私はすぐさまお店に電話をかけ、「この時計の欠点はどこですか?」と聞くことに。すると、「とてもきれいな時計です。箱がないので安くしています」との答えを頂きました。ほうほうほう、箱なんて別にいらないので、全然OKざます! こちら、ショッピングローンで買わせていただきます!!

 そんなわけで、35万8,000円の48回ローンを申し込んだ私。購入するときは「わはははは、月7,500円で高級時計が買えるなんて最高じゃないかァ!」と浮かれ、脳内はバラ色に。「私、たった7,500円しか使ってませんことよ? ゴールドだけじゃなくて、シルバーの時計も欲しいわあ!!」となってしまいました。新築一戸建てを建てた人に、オプションの家具を売りに行くとジャンジャカ売れるらしいですが、まさにそれと同じ!!

 私は返す刀でシルバーの時計を探し、カルティエの「タンクアメリカン」お値段39万円を、48回ローンで購入することに。そしてショッピングローンという鎧をまとった私は「わはははは、我は無双なり!!」と付属のDバックルだのベルトだの1万8,050円分を使い、えーとしめて……76万6,500円?

 これを書いている今、私の背筋はうすら寒くなってきました。これから4年間1万3,500円を支払い続けていかねばならないのか……ウーム。てか、私ほかにもショッピングローンがあるので、毎月10万円くらい払っていかねばならない計算なんですよね? ああああ……誰か私に頭痛薬を頂戴!!

「長女の私に、とにかく厳しかった」監視する母とアル中だった父――老いた親を前に、娘の本心は

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。……なのだが、親と向き合うことができない子どもも少なくない。「老いた母親と息子の屈折した愛情」では母と息子の濃密過ぎる関係について書いたが、今回は母と娘の関係について考えてみたい。

アルコール依存症だった父

 先日、津久井やまゆり園の被害者のその後がテレビで報道されていた。被害者のある男性は、大けがから回復しても施設に戻らず、一人暮らしをはじめていた。そして、これまでテレビで何度も流されてきたどの表情よりも、明るくなっていたことに驚いた。もちろん、事件から時間が経過したということもその理由なのだろうが、自立して生活しているという自信や、自由を喜んでいるような雰囲気が画面越しに伝わってきた。

 この男性のように、自立して生活する障害者をサポートする活動に取り組んでいる団体がある。その理事長自身も車いす生活を送っている。理事長の妻で、自らもその団体で介護職などとして働く東野晴美さん(仮名・51)は、公私ともに介護漬けの毎日だ。

「母から離れたくて仕事を次々と入れていたら、ものすごく忙しくなってしまって……」と苦笑する。

 母親から離れたい――それは、冗談でも何でもない。東野さんの本心なのだ。

「父はアル中だったんです」

 北関東の実家にいたころから、東野さんは高校を卒業したら家を出ようと決めていたという。

「父は酒を飲んでは暴れて、母に暴力を振るっていました。私と妹に暴力を振るうことはありませんでしたが、母には早く離婚してほしいとずっと言い続けていました。でも母は、『あなたたちのため』と言って、離婚せずに頑張っていたんです」

 それだけではなかった。子どもたちのための、母の“頑張り”は、「東野さんを監視する」という形で表出した。

母から常に監視される

「長女である私にはとにかく厳しかった。高校生になっても門限にうるさく、部活で帰りが遅くなると連絡してくれた先生を怒鳴りつけることもありました。自分の部屋にいても、常に様子を見られているんです」

 そんな生活は、高校を卒業するまで続いた。東野さんは大学入学とともに実家を離れ、母親の監視からようやく逃れることができた。……はずだった。

「仕送りはしてくれましたし、部屋に電話も引いてくれましたが、今度は毎晩、電話がかかってきました。今日、どこで何をしていたのかを報告させられて、大学に入っても母から解放されたという感じはありませんでした」

 息苦しい関係は、東野さんの結婚とともに終わった。障害を負い、車いす生活を送る夫との結婚には紆余曲折もあったが、ここでは置いておこう。

「結婚すると、母もさすがに私がどこで何をしていようと構わなくなったので、本当に楽になりました」

 家を出て以来、ほとんど帰省していなかった東野さんも、子どもが生まれると孫の顔を見せに帰省するようになっていた。

「このころには、母へのわだかまりもほとんどなくなっていました」

 一方で、父親の酒浸りは相変わらず。東野さんが30代半ばになったころから、酒のために体が利かなくなり、寝たきりに近い状態になっていたという。

「実家には妹家族が住んでくれていました。母の束縛も、父の暴力も、妹は比較的おおらかに受け止めていたようです」

――続きは1月24日公開

『ゲーム・オブ・スローンズ』『glee』『マッドマックス』有名キャスト、エルビス・プレスリーの孫も……2020年下半期に亡くなったセレブ

 2020年、多くの海外セレブがこの世を去り、SNSは追悼メッセージであふれた。上半期と比べると新型コロナウイルス感染症による死者は減ったが、何カ月にもわたる壮絶な闘病の末に命を落としたセレブの死は、世界中に大きな衝撃を与えた。今回は、20年下半期に惜しまれつつ亡くなった、そんなセレブたちをご紹介しよう。

『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』北川悦吏子氏の脚本は「不安」!? “朝ドラ大炎上”から繙く革命的な表現手法

 本日1月13日午後10時より、連続ドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系、以下『ウチカレ』)の放送がスタート。女優・菅野美穂が主演を務め、浜辺美波、沢村一樹、岡田健史ら、豪華な共演者が名を連ねている。

 恋愛小説家のシングルマザー・水無瀬碧(菅野)が、恋愛をしないオタクの娘・空(浜辺)とともに、親子で新たな恋に踏み出す「エキサイティングラブストーリー」と銘打つ本作。昨年10月に情報が解禁されると、約4年ぶりに連続ドラマ主演を務める菅野に期待が寄せられる一方、ネット上では「内容が時代遅れ」といった声が上がり、脚本を担当する北川悦吏子氏に対して「不安」だと訴える人も続出した。

 90年代に大ヒットドラマを多数世に送り出した北川氏だが、2018年にNHK連続テレビ小説『半分、青い。』の脚本を務めた際、自身のTwitterアカウントで作品の解説や感想を意欲的に投稿したことで、たびたび炎上。これにより世間から大きな注目を集め、結果的に作品への感心が高まったのも事実であり、『ウチカレ』でも同様の動きが起こる可能性はあるだろう。

 サイゾーウーマンでは『半分、青い。』の放送中、芸能ウォッチャー・佃野デボラ氏の記事にて、炎上の発端となった北川氏のツイートを振り返りつつ、彼女の“革命的”な表現手法を掘り下げていた。北川氏が発明した「新しい」ドラマの楽しみ方を再確認すべく、『ウチカレ』スタートの前にあらためて同記事を掲載する。
(編集部)


(初出:2018年6月13日)

朝ドラ『半分、青い。』脚本家・北川悦吏子の“革命的な表現手法”“トレンディ霊力”をホメゴロス

テレビ・芸能ウォッチャー界のはみ出し者、佃野デボラが「下から目線」であらゆる「人」「もの」「こと」をホメゴロシます。

【今回のホメゴロシ!】Twitterと同時進行で楽しむ“神”朝ドラ『半分、青い。』が革命的な理由

 現在放送中のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』がすごいことになっている。『愛していると言ってくれ』(TBS系)『ロングバケーション』(フジテレビ系)など、90年代に数々のヒット作を生み出し「恋愛の神様」の異名をとる北川悦吏子(以降「神」と呼ぶ)が脚本を手がける本作は、神自らNHKに企画を持ち込み3年の歳月をかけて成就させたという。「朝ドラに革命を起こした」と神自身が言い切るだけあって、このドラマ、かなり“革命的”だ。4つの革命ポイントをみていこう。

4本立てのメディアミックスが革命的

 放送開始の1年以上前から、独自の制作スタイルが耳目を集めていた。神がTwitterでドラマ内に取り込むネタを募集し、「ドアが3枚以上ある車ではモテない」や、漫画家を目指すヒロイン・鈴愛(永野芽郁)の相手役である律(佐藤健)の飼っているペットの種類(亀)とその名前「フランソワ」、漫画アシスタントの同僚・誠(志尊淳)の愛称「ボクテ」など、一般視聴者から寄せられた数多のネタがそのままの形で劇中に反映されたのだ。この軽やかさと大胆さ。さすがは一時代を築いたインフルエンサーである。

 神の“お示し”であり、民との交わりの場であるTwitterは、うつろいやすい神のお気持ちを著したポエムをはじめ、脚本の進捗、制作中の愚痴、熱い自画自賛などのツイートが頻繁に更新されており、ドラマのサブテキストとして必読だ。放送直後に《あれ、今後のストーリーの伏線にもなって来ます》と、わざわざ伏線のありかを教えてくださったり、行間を読んだ視聴者の感想ツイに神自ら「そうじゃない」と訂正されたり、批判的な意見を述べる視聴者に「嫌なら観ないでいい」と忠告されることもある。こうした「脚本家による視聴者との距離の取り方」も非常に革新的である。

 また、台本に書いた台詞がカットされたことに大層おキレになり《みんな!オンエアが完璧なものとは思わないで!》《やさしく脳内補完を、お願いします》という“お触れツイート”を投下されたこともあった(現在は削除済み)。さらにその後続けざまに《カットされたセリフやシーンが蘇ります。 半分、青い。 上 [楽天]》と、ノベライズ版の宣伝を差しこむあたりの商魂もたくましい。

 つまり『半分、青い。』とは
・ドラマ本編
・Twitterでの神による補足説明
・ノベライズ版(上下巻)
・視聴者による「やさしい脳内補完」
の4点セットで初めて完結する、まったく新しいタイプのメディアミックス朝ドラなのだ。あの『パ★テ★オ』も『赤い糸』(ともにフジテレビ系)もなし得なかった4本立てである。これは斬新というほかない。

 神は、シーンと台詞ありきで後から背景を書き足す作風で知られる。「恋愛の神様」が描く「北川世界」において最も重要なのは「きゅんきゅんシーン」と「萌える台詞」であり、そこに至る背景や物語は二の次。『半分、青い。』はその集大成といえる仕上がりで、「Why」や「How」の過程は映像で描かず、台詞かナレーションで「こういう設定だから。そういうことでよろしく」と唐突に説明される。この手法もまた2018年の今、5周ぐらい回って新しいといえるのかもしれない。

 本作では鈴愛の亡き祖母・廉子(風吹ジュン)による「空から降るナレーション」が登場人物たちの心の動きや、すでに映像上に存在する情報をわざわざ説明・反復してくれるのがお約束となっている。これは視聴者の理解力を小学校低学年程度に想定している神の“親切心”。つまり廉子のナレーションは作り手である神自身の声なのだ。「この台詞ときめくでしょ?」「今から面白いことを言いますよ。どう? 面白いでしょう?」と、本来はBDやDVDを購入しなければ聴けない、脚本家によるオーディオコメンタリーをOAで聴けてしまうというお得感。これも神のサービス精神の成せる業だ。

 《コメディが得意です》と公言するだけあって、神は笑いのセンスにかなり自信をお持ちのようだ。鈴愛の初デートを描いたエピソードについて《とにかく笑えます!(実は笑うのが好きなんです。泣かせるよりも)》とツイートで予告、自らハードルを上げるというストイックさをお見せになった。そのうえで放送された第3週「恋したい!」は、通学途中に出会った小林(森優作)の落としたカセットテープを拾った鈴愛が、小林のルックスを「微妙」と見下すにはじまり、初デートで突如飛び出した鈴愛の「拷問機具オタクの蘊蓄」で小林をドン引きさせ大失敗に終わるというあらまし。凡人の筆者にはどこで笑ったらいいのかわからなかったが、Twitterには「朝から超笑った〜」「鈴愛の天真爛漫さが最高www」などの声が上がった。 

 また、神が《渾身の一打や》となぜか突然、現役時代の清原のような口調で激推しした、廉子による「もうイントロ始まる? 星野源が歌いはじめる〜?」といういわゆる「メタナレ」もあり、『あまちゃん』(13年)におけるカーブやスライダーを自在に操るようなメタ技法とは趣を異にする“直球”の手法が話題を呼んだ。おそらく神のコメディセンスはイルカの超音波やモスキート音のように、聴こえる人にしか聴こえない“高次元”のものなのだろう。

 《もはや、ツイッターなくしては、ホン(脚本)が書けなくなってるな》《どうしたら脚本家になれますか、とかどういうお仕事ですかってお手紙をもらうけれど、私が書きながらつぶやくことを読んでもらえれば、それは一番いい答えになってるかもしれない》という神のツイートが物語るように、神・ドラマ・ツイートは三位一体であり、フラクタル(自己相似)の構図をなしている。ドラマは神に似て、神はドラマに似ている。ツイートは神を表し、ツイートはドラマを表している。 

 なるほど神はインタビューで『半分、青い。』について「自分の人生をもう一度生き直すようなつもりで書いている」と語り、ヒロイン・鈴愛の左耳失聴と、鈴愛の母・晴(松雪泰子)が「腎臓の持病で子供は諦めかけたが運良く授かった」という設定は、自らの境遇と同じにしている。《私の人生は、ずっと律を探す旅だった》とのことで、いつでも鈴愛を助けてくれる“ナイト”の律は神が深層心理で求め続けた存在。鈴愛の師匠である秋風羽織(豊川悦司)の「漫画の神様に愛された」天才性は神の自己評価の表れといえる。つまり『半分、青い。』は、神が登場人物たちに自己投影した新手の“自伝”であり、北川悦吏子の北川悦吏子による北川悦吏子のためのドラマなのだ。

 鈴愛は自分の要求を通すために師匠の秋風を「原稿を窓から捨てるぞ」「セクハラされたと吹聴して陥れてやるぞ」と恫喝したり、土下座する秋風の姿を写真に収めてキャッキャするような性質だが、誰からも叱られず、内省する姿もない。ボクテの「鈴愛ちゃんは自分が場の中心になるとDNAレベルで嬉しくなっちゃう」という台詞に象徴されるように、朝ドラ随一の「周りが見えていないヒロイン」として描かれる。神の分身ヒロインとしての人物造形が実に見事だ。翻って、神が自己投影した登場人物以外の脇役たちは「どんな趣味で休日に何をして過ごしているのか」などまったく想像できないほど「描き込み」がない。ぼかした背景画のようにひたすらヒロインを引き立て、ヒロインの今後に好都合な台詞を吐いてふわっと去っていく。本来脇役に課されるはずである第三者の目、つまりツッコミが不在なのだ。「私」と「私を守り崇めてくれるあなた」だけの世界を描く作劇は、作者自身の社会観と強く結びついている点も含め、奇警である。

 本作は時代考証の“ファジーさ”で有名だが、神はのたまう、《思い出せないことは、書けない》《仕方ないんだよ》と。「なつかしネタ」の情報ソースは神の記憶とTwitterの民からのタレコミのみ。さすがは全知全能の神である。下々の者の営みの記録である「史実」など調べる必要はないのだ。

 神のツイートから窺い知れる「語弊? 知るかよ」の精神、バブル型スノビズムと軽やかな足取りで地雷を踏み抜く作法は、そのままドラマの台詞に表出している。2010年代も終盤に差しかかった今日、権威主義、容姿至上主義、マイノリティへの差別・偏見がたっぷり盛り込まれた台詞を「トレンディ霊力」でふんわり押し切るという作家性は唯一無二といえよう。ポエティックな台詞回しも持ち味のひとつで、「鈴愛の口は羽より軽い」「あの出会いは宝石のように輝いていました」「その性根は腐っていました」などの、フットボールアワー後藤なら「ようこれ世に出したな。陶芸家なら割るやつやで」とツッコむであろう推敲なし……あ、いや、ライヴ感あふれる台詞で楽しませてくれる。さらに、「どちゃくそ」「〜的にあり/なし」など周回遅れの若者スラングを時代背景に関係なく「使いたいから使う」というあたりも「オカンアート」のデコパージュに突如STUSSYのロゴ入れちゃいました的な目新しさがある。

 こうした脚本における神の奔放さ、チェック機能とコントロールの無効ぶりをみるに、NHKは本作に限って特例的にコンプライアンスを取っ払ったのではないか、とさえ思えてくる。現に制作スタッフは、豊川悦司、原田知世をはじめ過去の北川作品出演者を脇に起用し、神の母校である岐阜県立加茂高等学校でロケを敢行し、神が個人的にヒロイン役の永野芽郁にプレゼントしたカエル柄のワンピースをストーリーに押し入れることを容認し、神が大ファンだという中村雅俊を鈴愛の祖父役に据え必然性なく劇中で歌わせるなど、神を喜ばせるために奔走した。これはもはやNHKさん、「接待」ではありませんか? いやはや、天下のNHKをも意のままに操る神の「トレンディ霊力」に畏怖の念を禁じ得ない。

 《褒めて!讃えて!》《いい?!あなたは私を肯定するためにいる!》――今日も神はTwitterで「称賛」という名の供物を求めお叫びになる。民はひれ伏し、受信料を払い、56歳にして“少女のような感性”を持った神の大掛かりな「リカちゃん遊び」を毎日視聴し、「神からの引用RT」という尊き授かり物にあやかるために感想ツイートを投稿し続けるのだ。とにかく我々は今、希有な視聴体験をしている。これは間違いない。

※文中《 》内は北川悦吏子氏のツイートから引用。省略以外は原文ママ。

佃野デボラ(つくだの・でぼら)
ライター。くだらないこと、バカバカしい事象とがっぷり四つに組み、掘り下げ、雑誌やWebに執筆。生涯帰宅部。

『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』北川悦吏子氏の脚本は「不安」!? “朝ドラ大炎上”から繙く革命的な表現手法

 本日1月13日午後10時より、連続ドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系、以下『ウチカレ』)の放送がスタート。女優・菅野美穂が主演を務め、浜辺美波、沢村一樹、岡田健史ら、豪華な共演者が名を連ねている。

 恋愛小説家のシングルマザー・水無瀬碧(菅野)が、恋愛をしないオタクの娘・空(浜辺)とともに、親子で新たな恋に踏み出す「エキサイティングラブストーリー」と銘打つ本作。昨年10月に情報が解禁されると、約4年ぶりに連続ドラマ主演を務める菅野に期待が寄せられる一方、ネット上では「内容が時代遅れ」といった声が上がり、脚本を担当する北川悦吏子氏に対して「不安」だと訴える人も続出した。

 90年代に大ヒットドラマを多数世に送り出した北川氏だが、2018年にNHK連続テレビ小説『半分、青い。』の脚本を務めた際、自身のTwitterアカウントで作品の解説や感想を意欲的に投稿したことで、たびたび炎上。これにより世間から大きな注目を集め、結果的に作品への感心が高まったのも事実であり、『ウチカレ』でも同様の動きが起こる可能性はあるだろう。

 サイゾーウーマンでは『半分、青い。』の放送中、芸能ウォッチャー・佃野デボラ氏の記事にて、炎上の発端となった北川氏のツイートを振り返りつつ、彼女の“革命的”な表現手法を掘り下げていた。北川氏が発明した「新しい」ドラマの楽しみ方を再確認すべく、『ウチカレ』スタートの前にあらためて同記事を掲載する。
(編集部)


(初出:2018年6月13日)

朝ドラ『半分、青い。』脚本家・北川悦吏子の“革命的な表現手法”“トレンディ霊力”をホメゴロス

テレビ・芸能ウォッチャー界のはみ出し者、佃野デボラが「下から目線」であらゆる「人」「もの」「こと」をホメゴロシます。

【今回のホメゴロシ!】Twitterと同時進行で楽しむ“神”朝ドラ『半分、青い。』が革命的な理由

 現在放送中のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』がすごいことになっている。『愛していると言ってくれ』(TBS系)『ロングバケーション』(フジテレビ系)など、90年代に数々のヒット作を生み出し「恋愛の神様」の異名をとる北川悦吏子(以降「神」と呼ぶ)が脚本を手がける本作は、神自らNHKに企画を持ち込み3年の歳月をかけて成就させたという。「朝ドラに革命を起こした」と神自身が言い切るだけあって、このドラマ、かなり“革命的”だ。4つの革命ポイントをみていこう。

4本立てのメディアミックスが革命的

 放送開始の1年以上前から、独自の制作スタイルが耳目を集めていた。神がTwitterでドラマ内に取り込むネタを募集し、「ドアが3枚以上ある車ではモテない」や、漫画家を目指すヒロイン・鈴愛(永野芽郁)の相手役である律(佐藤健)の飼っているペットの種類(亀)とその名前「フランソワ」、漫画アシスタントの同僚・誠(志尊淳)の愛称「ボクテ」など、一般視聴者から寄せられた数多のネタがそのままの形で劇中に反映されたのだ。この軽やかさと大胆さ。さすがは一時代を築いたインフルエンサーである。

 神の“お示し”であり、民との交わりの場であるTwitterは、うつろいやすい神のお気持ちを著したポエムをはじめ、脚本の進捗、制作中の愚痴、熱い自画自賛などのツイートが頻繁に更新されており、ドラマのサブテキストとして必読だ。放送直後に《あれ、今後のストーリーの伏線にもなって来ます》と、わざわざ伏線のありかを教えてくださったり、行間を読んだ視聴者の感想ツイに神自ら「そうじゃない」と訂正されたり、批判的な意見を述べる視聴者に「嫌なら観ないでいい」と忠告されることもある。こうした「脚本家による視聴者との距離の取り方」も非常に革新的である。

 また、台本に書いた台詞がカットされたことに大層おキレになり《みんな!オンエアが完璧なものとは思わないで!》《やさしく脳内補完を、お願いします》という“お触れツイート”を投下されたこともあった(現在は削除済み)。さらにその後続けざまに《カットされたセリフやシーンが蘇ります。 半分、青い。 上 [楽天]》と、ノベライズ版の宣伝を差しこむあたりの商魂もたくましい。

 つまり『半分、青い。』とは
・ドラマ本編
・Twitterでの神による補足説明
・ノベライズ版(上下巻)
・視聴者による「やさしい脳内補完」
の4点セットで初めて完結する、まったく新しいタイプのメディアミックス朝ドラなのだ。あの『パ★テ★オ』も『赤い糸』(ともにフジテレビ系)もなし得なかった4本立てである。これは斬新というほかない。

 神は、シーンと台詞ありきで後から背景を書き足す作風で知られる。「恋愛の神様」が描く「北川世界」において最も重要なのは「きゅんきゅんシーン」と「萌える台詞」であり、そこに至る背景や物語は二の次。『半分、青い。』はその集大成といえる仕上がりで、「Why」や「How」の過程は映像で描かず、台詞かナレーションで「こういう設定だから。そういうことでよろしく」と唐突に説明される。この手法もまた2018年の今、5周ぐらい回って新しいといえるのかもしれない。

 本作では鈴愛の亡き祖母・廉子(風吹ジュン)による「空から降るナレーション」が登場人物たちの心の動きや、すでに映像上に存在する情報をわざわざ説明・反復してくれるのがお約束となっている。これは視聴者の理解力を小学校低学年程度に想定している神の“親切心”。つまり廉子のナレーションは作り手である神自身の声なのだ。「この台詞ときめくでしょ?」「今から面白いことを言いますよ。どう? 面白いでしょう?」と、本来はBDやDVDを購入しなければ聴けない、脚本家によるオーディオコメンタリーをOAで聴けてしまうというお得感。これも神のサービス精神の成せる業だ。

 《コメディが得意です》と公言するだけあって、神は笑いのセンスにかなり自信をお持ちのようだ。鈴愛の初デートを描いたエピソードについて《とにかく笑えます!(実は笑うのが好きなんです。泣かせるよりも)》とツイートで予告、自らハードルを上げるというストイックさをお見せになった。そのうえで放送された第3週「恋したい!」は、通学途中に出会った小林(森優作)の落としたカセットテープを拾った鈴愛が、小林のルックスを「微妙」と見下すにはじまり、初デートで突如飛び出した鈴愛の「拷問機具オタクの蘊蓄」で小林をドン引きさせ大失敗に終わるというあらまし。凡人の筆者にはどこで笑ったらいいのかわからなかったが、Twitterには「朝から超笑った〜」「鈴愛の天真爛漫さが最高www」などの声が上がった。 

 また、神が《渾身の一打や》となぜか突然、現役時代の清原のような口調で激推しした、廉子による「もうイントロ始まる? 星野源が歌いはじめる〜?」といういわゆる「メタナレ」もあり、『あまちゃん』(13年)におけるカーブやスライダーを自在に操るようなメタ技法とは趣を異にする“直球”の手法が話題を呼んだ。おそらく神のコメディセンスはイルカの超音波やモスキート音のように、聴こえる人にしか聴こえない“高次元”のものなのだろう。

 《もはや、ツイッターなくしては、ホン(脚本)が書けなくなってるな》《どうしたら脚本家になれますか、とかどういうお仕事ですかってお手紙をもらうけれど、私が書きながらつぶやくことを読んでもらえれば、それは一番いい答えになってるかもしれない》という神のツイートが物語るように、神・ドラマ・ツイートは三位一体であり、フラクタル(自己相似)の構図をなしている。ドラマは神に似て、神はドラマに似ている。ツイートは神を表し、ツイートはドラマを表している。 

 なるほど神はインタビューで『半分、青い。』について「自分の人生をもう一度生き直すようなつもりで書いている」と語り、ヒロイン・鈴愛の左耳失聴と、鈴愛の母・晴(松雪泰子)が「腎臓の持病で子供は諦めかけたが運良く授かった」という設定は、自らの境遇と同じにしている。《私の人生は、ずっと律を探す旅だった》とのことで、いつでも鈴愛を助けてくれる“ナイト”の律は神が深層心理で求め続けた存在。鈴愛の師匠である秋風羽織(豊川悦司)の「漫画の神様に愛された」天才性は神の自己評価の表れといえる。つまり『半分、青い。』は、神が登場人物たちに自己投影した新手の“自伝”であり、北川悦吏子の北川悦吏子による北川悦吏子のためのドラマなのだ。

 鈴愛は自分の要求を通すために師匠の秋風を「原稿を窓から捨てるぞ」「セクハラされたと吹聴して陥れてやるぞ」と恫喝したり、土下座する秋風の姿を写真に収めてキャッキャするような性質だが、誰からも叱られず、内省する姿もない。ボクテの「鈴愛ちゃんは自分が場の中心になるとDNAレベルで嬉しくなっちゃう」という台詞に象徴されるように、朝ドラ随一の「周りが見えていないヒロイン」として描かれる。神の分身ヒロインとしての人物造形が実に見事だ。翻って、神が自己投影した登場人物以外の脇役たちは「どんな趣味で休日に何をして過ごしているのか」などまったく想像できないほど「描き込み」がない。ぼかした背景画のようにひたすらヒロインを引き立て、ヒロインの今後に好都合な台詞を吐いてふわっと去っていく。本来脇役に課されるはずである第三者の目、つまりツッコミが不在なのだ。「私」と「私を守り崇めてくれるあなた」だけの世界を描く作劇は、作者自身の社会観と強く結びついている点も含め、奇警である。

 本作は時代考証の“ファジーさ”で有名だが、神はのたまう、《思い出せないことは、書けない》《仕方ないんだよ》と。「なつかしネタ」の情報ソースは神の記憶とTwitterの民からのタレコミのみ。さすがは全知全能の神である。下々の者の営みの記録である「史実」など調べる必要はないのだ。

 神のツイートから窺い知れる「語弊? 知るかよ」の精神、バブル型スノビズムと軽やかな足取りで地雷を踏み抜く作法は、そのままドラマの台詞に表出している。2010年代も終盤に差しかかった今日、権威主義、容姿至上主義、マイノリティへの差別・偏見がたっぷり盛り込まれた台詞を「トレンディ霊力」でふんわり押し切るという作家性は唯一無二といえよう。ポエティックな台詞回しも持ち味のひとつで、「鈴愛の口は羽より軽い」「あの出会いは宝石のように輝いていました」「その性根は腐っていました」などの、フットボールアワー後藤なら「ようこれ世に出したな。陶芸家なら割るやつやで」とツッコむであろう推敲なし……あ、いや、ライヴ感あふれる台詞で楽しませてくれる。さらに、「どちゃくそ」「〜的にあり/なし」など周回遅れの若者スラングを時代背景に関係なく「使いたいから使う」というあたりも「オカンアート」のデコパージュに突如STUSSYのロゴ入れちゃいました的な目新しさがある。

 こうした脚本における神の奔放さ、チェック機能とコントロールの無効ぶりをみるに、NHKは本作に限って特例的にコンプライアンスを取っ払ったのではないか、とさえ思えてくる。現に制作スタッフは、豊川悦司、原田知世をはじめ過去の北川作品出演者を脇に起用し、神の母校である岐阜県立加茂高等学校でロケを敢行し、神が個人的にヒロイン役の永野芽郁にプレゼントしたカエル柄のワンピースをストーリーに押し入れることを容認し、神が大ファンだという中村雅俊を鈴愛の祖父役に据え必然性なく劇中で歌わせるなど、神を喜ばせるために奔走した。これはもはやNHKさん、「接待」ではありませんか? いやはや、天下のNHKをも意のままに操る神の「トレンディ霊力」に畏怖の念を禁じ得ない。

 《褒めて!讃えて!》《いい?!あなたは私を肯定するためにいる!》――今日も神はTwitterで「称賛」という名の供物を求めお叫びになる。民はひれ伏し、受信料を払い、56歳にして“少女のような感性”を持った神の大掛かりな「リカちゃん遊び」を毎日視聴し、「神からの引用RT」という尊き授かり物にあやかるために感想ツイートを投稿し続けるのだ。とにかく我々は今、希有な視聴体験をしている。これは間違いない。

※文中《 》内は北川悦吏子氏のツイートから引用。省略以外は原文ママ。

佃野デボラ(つくだの・でぼら)
ライター。くだらないこと、バカバカしい事象とがっぷり四つに組み、掘り下げ、雑誌やWebに執筆。生涯帰宅部。

買い物狂い、アップル新年セールの「1万2,000円値引き」の誘惑に敗北! 不要なiPad Proを売った利益が一瞬で無駄に


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 正月も終わり、いつもの生活に戻りましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 新年早々、私は性懲りもなく散財をしてしまい、マジでガチで体調が悪いです。「今後の支払い……月50もあれば大丈夫かしら……」と頭を抱えながら電卓を打っているうちに吐き気がしてきて、仕事をしなくちゃならないというのにグロッキーでフラフラしているんです。ええ、「あんた、馬鹿よ」って笑ってちょうだい……。

 事の発端は昨年12月の頭。「N子! あんたの部屋、どうにかしなさいよ!! 年末までにちゃんと片付けなきゃ出て行ってもらうから!!」と母に言われた私は、「全部捨てりゃあいいんだろ、捨てりゃあ!」と半ギレしながら大掃除を決行しました。「なぜ買ったのかわからないもの・使っていないものは捨てる」というマイルールのもと、ボンボン物を捨てた結果……、買ったばかりのコンパクトDVDプレイヤーの蓋を捨て(よくわかんないけど要らないだろと思った)、iPad用のアップルペンシルも捨て(使わないから要らないだろと思った)、だいぶ部屋がスッキリして、満足していたのです。

 それから時は過ぎ、年末……。今年度の仕事が終わった私は、マイステディ・たくちゃんの家のベッドでのんびりとスマホをいじっていました。と、そのときです。ふいに横でスマホをいじっていた彼が言いました。

「アップルの新年セール、今年もやるんだね」

 ふぁ? アップルの新年セール? その瞬間、たった今の今までiPadが欲しいなどと思ったこともなかったのに、急に興味を覚えたのはいつものこと。私はのそのそと起き上がり、スマホをチェックしました。すると、iPad Proを買った場合、1万2,000円のギフトカード分が値引きされるということがわかりました……! ふぬぬぬぬ……! 欲しい……かも。とはいえ、私、iPad Proをすでに持っていたんですよ。使いもしないiPad Pro。ペンシルもキーボードも気合を入れて純正品を買ったのに、ちょっと使ったらすぐに飽きて、それからぶん投げて埃をかぶったiPadPro……。

 待てよ、N子。さすがに待て。私は心の中で自分に言い聞かせました。一度買って意味なかったものを、また買うってただのバカでしょうが。いい加減、散財をするのをやめて返済するって決めたじゃないか!!  私はそれもそうだよな、と思い直し、ゴロゴロしながら彼氏に聞きました。

私「たくちゃんはなにか買うのー?」
彼「んー、買わないかなあ。お絵描きはしてみたいけどね」

 ん……? お絵描き? それって、私のiPad Proでできるやつじゃないの?

私「じゃあさ、私がiPad Pro売るって言ったら買う?」
彼「買う!! いくら?」

 彼のあまりの即答に、私はビビりました。え……家の中で埃をかぶってる、あれを欲しがる人がいるのか……? でも待てよ。あれだって元を正せば、由緒正しきアップルの純正品であり、当時は一番高かったのよね? 全然使ってないから性能だってあんまり落ちてないだろうし……。

私「3万円だとうれしいけど……2万円でもいいよ」
彼「やったー!! 買う!! 3万円ね!!」

 私はその彼のあまりの喜びように、急に自分が今結んだ契約はすごくいい条件だったのか……? と思い直しました。そ、そうなのか……! みんなiPad Proが欲しくてほしくて仕方ないのか……!? あたいはとてももったいないことをしたのか……!?

 確かに、iPad Proなら雑誌だって大画面で見られるし、ハッ! そうだ、デュアルモニター的な雰囲気で仕事にも役立てるかもしれない! そして絵だって毎日書いて上達するかもしれないんだ!! 私の中で次々にクリエイティブなアイディア・展望が広がっていきました。

 先ほど、つるーっと文章を読んだ方のために、もう一度言いましょう。千葉N子という女は、iPad Proを買い、ペンシルもキーボードも気合を入れて純正品を買ったのに、ちょっと使ったらすぐに飽きて、それからぶん投げて長期間まったく使わなかった女なんですよ……。

 嗚呼、それなのにそれなのに。アップルのかっちょいいページを見ては、「12.9インチならきっと使う!!」と鼻息荒く頷き、「この進化したアップルペンシルならきっと絵を描くぞ!!」と納得し、「キーボードも純正を買って、ドックとして使おう!」と意気込むと、速攻カードを切るという暴挙に出たのです。

 しかも48回払いで買う気満々だったのに、初売りセールでは認められないと聞き、吐きそうになりながらカードを切ったよ……。もう後には引けねえって思ったんだ……。すべての買い物を終えた時、あたしゃ思いましたね。「これはいよいよやべえぞ」と。

 大体、12月に200万円ほど散財したあたりから(詳しくは後日)、私の心臓は常にドキドキしており、「ちゃんと今月も返せるんでしょうね!?」という強迫観念めいたものが渦巻いているのです。それなのに、ここにきて新たに16万円。マジで馬鹿すぎてあたしゃ自分が情けないよ……。こうなったら、絶対に絶対に絶対に、iPad Proを擦り切れるまで使う!! 使ってやるんだからあ!!!!

 そして、私がアップルペンシルを捨ててしまったばっかりに、新たに買う羽目になってしまったマイステディにこの場を借りてお詫び申し上げます。ごめんよ!!!!

小1の娘が、“出会い系アプリ”で遊んでいた!? ガチャ高額課金だけじゃない「子どもとスマホ」トラブル

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 子どもたちの学校や保育園が長期の休みとなる年末年始。コロナ禍の影響もあり、帰省や旅行などを控え、自宅で過ごしたという家庭も多かったのではないだろうか。そんな中、YouTubeやゲームアプリ、オンラインゲームに夢中になっていた子どもも多いようだが、今回はこの事態に頭を悩ませるママたちのエピソードをご紹介しよう。

3人をワンオペ育児、YouTubeやスマホに頼らざるを得ない

 正美さん(仮名)は、都内小学校に通う1年生の長女と、幼稚園に通う5歳の長男、そして1歳の次女を育てている。薬剤師の夫は、総合病院に勤めており、夜勤もある変則勤務のため、家では正美さんがほとんど家事と育児を担当しているそうだ。

「1歳の娘と、とにかく落ち着きがない息子に手がかかるため、1年生になる長女には、お古のパソコンでYouTubeを見せたり、私のスマホで無料アプリのゲームで遊ばせたりしています」

 いまや、子どものお世話道具としても欠かせないYouTubeやスマホゲーム。しかし、中には子どもにスマホを持たせることについて、注意してくるママ友もいるそうだ。

「ママ友とのグループチャットに、娘がスタンプを連投しちゃったんです。そうしたら、高学年の子どもがいるママ友から『低学年のうちにスマホを与えていると、ゆくゆくはゲームばかりしたり、課金に走るようにもなるよ』というメッセージが送られてきました。アドバイスはありがたいのですが、3人の子をワンオペ育児しているので、長女にはスマホで遊んでいてもらわないと何もできないんですよ……」

 そんな正美さんだが、以前、仲の良いママ友から「娘が勝手にゲームをダウンロードして、数千円ほど課金していた」と聞き、親が認証しなければ課金だけはできないように気をつけていたという。しかし、無料アプリだと思って遊ばせていたゲームで、とんでもないトラブルに巻き込まれそうになったと語る。

「そのゲームは、アバターを作って遊ぶという内容で、私はてっきり着せ替えを楽しむものかと思っていました。しかし、実はアバター同士で会話ができるもので、いわゆる出会い系アプリだったんです」

 アバターを作って、仮想現実で知らない人と交流ができるアプリは、厳格な年齢確認なども必要なく、簡単にダウンロードできてしまうという。

「ふと娘のフレンドリストを見たら、そこには何人もの男性ユーザーがいました。しかも娘に『服を着替えてきて』『(ゲーム内の)露天風呂に行こうよ』などと、メッセージを送ってきていて。慌ててアプリを削除しました」

 子どもとスマホをめぐっては、子どもが無断で「ガチャ」のようなゲーム内の課金システムで、お金を散財してしまうことが問題視される。しかし、ママたちにとっては、子どもが知らない相手と簡単につながれてしまうことのほうが、最近の心配事だという。

「娘は、まだ何もわかっていないのか、『ゲームの人はみんないい人』って言うんです。ゲーム内で、プレゼントをもらったりするせいで、いい人だって信じちゃうみたいですね。ママ友にも、グループチャットでこの一件を報告すると、みんな衝撃を受けていました。ほとんどの家庭で、移動中や外食する時には、子どもにスマホを与えているようですが、今後子どもが危険なことに巻き込まれないために、情報共有しようという話に。例えば、子どもが興味を示したゲームがあったら、ママ同士で『〇〇って知っている?』と聞くようしたりです。ただ、これから先、子どもが自分用のスマホを持つと監視の目が届かなくなるので、今から不安です」

 生まれた時から、スマホが身近にある子ども世代にとって、「ゲーム内での出会いが、危ない」という意識は薄いのかもしれない。そこはやはり、親が厳しく指導していくべきところだろう。

 都内にある小学校に2年生の息子を通わせている美穂子さん(仮名)。彼女は、学童のママ友とのグループチャットで、子どもにスマホをどの程度使わせるか、よく語り合っているそうだ。

「子どもたちもだんだんとスマホに興味を持ち、親のスマホを勝手に触ったり、LINEのグループチャットを覗いてきたりするようになったんです。学童には、私立や国立の小学校に通っている子もいて、その子たちはすでにキッズ携帯を持っているので、うちの子も欲しがるようになりました」

 美穂子さんも夫も、大手の携帯通信会社ではなく、格安スマホと呼ばれるキャリアのスマホを使っている。

「夫は、いろいろなサービスを比較し、一番安いものや、使い勝手の良いものを選ぶタイプ。キッズケータイは、どこも本体が割高な上に、同じキャリア同士でないと無料通話にならない仕様も多いので、もう少し息子が大きくなるのを待って、SIMフリーで大人と同じスマホを持たせたいと思っていました。しかし、どうもママ友に聞いてみると、塾に通いだす小3がキッズケータイのデビュー時期みたいなんですよね……」

 都市部では、安全のために、GPS機能が付いたキッズケータイを持たせている親もいるようだが……。

「うちは家と学童が近く、現状、塾に通わせる予定もないので、正直キッズケータイの必要性はないんです。でも、周りに持っている子がいると、欲しがるんですよね。ママ友も『月々1,000円くらいだよ』と勧めてくるけれど、必要ないものに払いたくないって思いますよ」

 また美穂子さんは、「Nintendo Switch」での、子ども同士の付き合いで、困ってしまうことがあるという。

「『Nintendo Switch』で仲間とオンラインゲームをするためには、有料会員になる必要があります。うちは月額料金がかかるものには、なるべくお金を掛けたくないんですが、ママ友とのグループチャットで、『オンラインゲームで遊びましょう』と盛り上がる時があるんですよ。有料会員ではない我が家はは、ケチって思われてるかなって気になったりもするんです。キッズケータイも持たせていませんしね」

 このように、自分の子ども時代にはなかったスマホやオンラインゲームの文化に、「どのように付き合っていけばよいかわからない」と美穂子さんは語った。

 先ほども述べたように、スマホゲームへの子どもの課金問題は、たびたびネットなどでも話題に上がる。しかし、スマホ自体をいつから持たせるか、子どもたちの間ではやっているNintendo Switchのオンラインゲームはいつから遊ばせるのかなど、ママたちの悩みは深い。周りに流されず、家庭ごとに、うまく付き合っていけるやり方が見つかればよいのだが……。

メルカリは“合法のギャンブル”!? 返品できない4.5万円のブーツがまさかの「シンデレラフィット」で3万円の儲け!


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 「オシャレは足元から」――という有名な言葉。オシャレ初心者の私は、その言葉を呪文のように唱え、「オシャレは足元!! 押忍、押忍、押忍!!」と靴を10足ほど購入しました。しかし……いつになってもオシャレになった気がしない……。

 なぜ私はこんなにも金をつぎ込んでいるのにもかかわらず、オシャレになれないのだろう。63㎏のぽっちゃり体型のせいもあるかとは思いますが、でも!! おデブでもオシャレでセンスのいい人は、オシャレでセンスがいいじゃないですか(頭の悪すぎる日本語ですみません)!!!! そう、私もあの「あの人おデブだけどオシャレだよね~」と言われる枠に入りたい! 「むしろN子はぽっちゃりの星なんだから、痩せたら良さがなくなるよ!」とか言われてみたい! 一体、私に足りないものはなんなのだ……。

 オシャレ雑誌を読みふけっていた私は次の瞬間、カッと目を見開きました。モデルの足元。そう、彼女たちは皆、ピンヒールの靴を履いていたのです。私は足元のオシャレに気を配ってはいたものの、ピンヒールをはじめとしたヒールの靴は、一足も持っていませんでした。その理由は「足が痛そうだから」。ヒールの靴は足元がふらふらしそうだからいらないと思っていたのです。ぬかった……。なにが「足が痛そうだからいらない」だよ……。「オシャレは我慢」なんて、オシャレの教科書の1ページ目に書かれていることじゃないか。たとえ足から血が滲もうが、靴ずれでかかとがべろんべろんになろうが、オシャレな人はヒールを履いているのだ……!

 私はローファーとスニーカーだらけのマイシューズボックスを眺め、暗澹とした気持ちになりました。たとえジーンズとTシャツでも、靴がハイヒールなら確かにキレイなお姉さんって感じがする。私はどんなにオシャレをしても足元がスニーカーだから、いつまでたっても校庭を走り回る小学生男子みたいなイメージになってしまうのだ……。ハイヒールを買わねばならない、今すぐに。

 そのとき、ふいに私の脳裏を「ペリーコ」という靴のブランドがかすめました。いろんな人が「ヒールなのに履きやすい!」と絶賛しているイタリアブランド・ペリーコ。以前、私はペリーコに憧れ、購入前に試着ができるAmazonの「ワードロープ」でペリーコの靴を何足か履いてみたものの、38(25cm)サイズは私の足には小さすぎて、涙を呑んですべて返品したのでした。

 なぜ私がそのペリーコを思い出したのかというと、先日、気に入った靴の色違いを買おうと靴屋に突撃した際、25cmがめちゃくちゃきつかったから。店員さんに聞いたところ、私が以前購入したものが25.5cmだということが判明したのです。自分では、24.5~25cmが私にぴったりな靴のサイズとばかり思っていたけれど、ものによっては25.5㎝らしいの。ということは……? ペリーコの靴、ワンサイズあげたらシンデレラフィットがかなうかもしれなくない?

 早速フリマアプリを開くと、私が以前憧れていた「バックジップブーツ」が4万5,000円ほどで売られていました。サイズは38.5。返品できない靴をフリマアプリで購入するのは恐ろしい“賭け”です。今まで私は幾度となく戦いを挑んできましたが「おほー! この靴、ぴったり~♪」と思ったのは、10足買ったうちの1つあるかないかぐらい。しかも、今回買おうとしているのは4万5,000円。定価が7万8,000円なので、かなり激安になっているとはいえ、ドブに捨てるには惜しい金額です……。

 しかし、私はフリマアプリヘビーユーザー歴2年のゴリゴリマッチョ。すぐにこうも考えました。「合わなかったら速攻で売りに出せばいいじゃん」と。私が今から買おうとしているのは、ペリーコが毎年出している超定番品。大ロングセラー商品なのです。当然、いろんな人が狙っているはずですし、38.5サイズが欲しい人も絶対にいるはず……。

 そうだ!! だめならまた出品すればいいんだ!! 私はそう決心し、フリマアプリで購入しました。数日後、届いた靴を履いてみると……「サイズぴったり!!!!」。信じられないほどのシンデレラフィットでした。ああ、心臓がどきどきするゥ。この痺れる感覚がたまんねえ!

 そう、フリマアプリは“合法のギャンブル”。勝つか負けるか、商品が届くまでドキドキハラハラを楽しむことができるギャンブルツールなのです。私はほくほくしながら靴を靴箱に戻し、今までの購入ページを開いてみました。「あー、あんなのも買ったっけ。こんなのも買ったっけ」とニコニコしながらスクロールし、買ったか負けたかジャッジしたのです。その結果は……ワタクシ、トータル120万円ほど負けていました。ギャフン!!!!