ラクマでカルティエ時計が3万円引きに! それでも購入しなかったワケ【後編】

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 カルティエの腕時計「パンテール」のサイズ選びって、本当に難しい……。え? お前、メルカリで40万円出してSMサイズを買ってただろって? そうなんだけど、でもでも、後からいろいろ調べてみたら、やっぱりSMサイズよりも小さい「ミニ」のほうがよかったんじゃないかって思い始めたのよ~!

 だって、ミニは今、ラクマで62万円で出品されているから……5%オフクーポンが発行されている時を狙えば、59万円くらいで買えるのよ……! そんなお金どこにもないだろって? シャラーップ! お金は作るものなのよ! 毎日せこせこと必死に働いていれば、いつか返せるわっ!! 

 そう、千葉N子という女は妥協しない女なの。安さに目がくらんでパンテールのSMサイズを買ったけれど、ミニのほうがよければ買い直すわっ! それこそ買い物狂いってもんよお!!!!!!!!!!

 そんなわけで、SMサイズの時計の到着を待つ間、私は「パンテール SM ミニ サイズ どっち」「パンテールSM レビュー」「パンテールミニ 見えにくい」など、さまざまなワードでネット検索をし、情報収集を行うことに。その結果、仕入れた情報は以下のようなものでした。

ミニサイズ
・サイズが小さいので軽い
・文字盤サイズが1cm四方しかないので、老眼になると視認しにくくなる
・小ぶりでかわいいので、特にダイヤ付きはジュエリー感覚で身につけられる

SMサイズ
・ミニのワンサイズ上なので、時計の文字盤がよく見える
・ミニよりは重い(重すぎてつけられないという人も?)
・ジュエリーと時計のちょうど中間くらいの雰囲気
・フォーマルな場にもよし

 すでにSMサイズを買ってしまっているので、どうしても「SMのほうが良い」というレビューを多く探してしまったのですが、ミニを選んだ人の中に「SMは重い」と書いている人を見て、衝撃を受けました。お、お、重いだってえ~~~~~? 重い時計なんて、私だって無理無理無理!!!!!!!!!!

 そこで、SMの重さを調べてみると、長さ15cmほどのもので約40g、16.5cmくらいで約50gということが判明。はて、50gの時計って重いの? 私が持っているカルティエの「タンクアメリカン」の時計の重さは40gちょっとでした。全然重さを感じないけど、50gになるとぐっと重くなるの?

 同じ重さのものを探している中で目に留まったのはリングケース。10gちょっとの重さだったため、タンクの上にリングケースを乗せてみました。でも、わからん……これ、重いのか……?

 さらに調査を進めていくと、「レディースの場合、~50gはとっても軽い印象、60~80gで普通、100g以上で重いと感じる」というコラムを発見。ふむふむふむ……! ってことは、ミニに比べれば(ミニは30~40g程度らしい)ちょっと重いけれど、時計全体から見たら、それほど重くないってわけね!

 最後にサイズ感ですが、私はどうしてもミニのほうが好き。でも、「年齢を重ねると文字盤が見えづらくなる」というコメントも心に響きました。これだけいろいろ調査したけれど、実物を見れば一発よねぇ。さあて、どうしようか………。

【後日談】
 結局、私の老眼も進行するかもしれない、ということでミニの購入はあきらめました。いや、本当のことをいうと、新しいジュエリーが気になっちゃったのよお~! どこまでも続くジュエリー大好きババアの収集癖。いつ治まってくれることやら……。

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 2020年3月から連載中の人気コラム『“買い物狂い”の散財日記』が、ここでしか読めない書き下ろしエピソードを大量に収録して初の書籍化! 

 “買い物狂い”の千葉N子氏が、日々の散財ぶりはもちろん、フリマアプリの活用法や通販サイト利用時の注意点など、知っておけば必ず得をする買い物術から失敗話までを赤裸々に綴ります。さらに、“買い物狂い”のひと月の散財リストや1年の散財額も大公開! 物欲が刺激されること間違いなしの一冊です。

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病院に無理難題を突き付ける父――怒鳴り声で「虐待」がフラッシュバックした

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

父と会うたびにフラッシュバックが

 この連載の「母から刃物で刺され、父からは性的虐待……“記憶にふた”をして生き延びた女性が『親の介護』に直面したら」に登場してくださった黒沢美紀さん(仮名・45)は、幼い頃から両親に壮絶な虐待を受けてきた。統合失調症だった母・良江さん(仮名・70)は、幸い体に合う薬が見つかり、おっとりとした優しい性格を取り戻した。幼女になったような母と、少しでも長く穏やかな日々を過ごしたいと願っている。

 その一方で、美紀さんが受けた傷はまだ癒えたわけではない。脳梗塞の後に自宅で転倒し骨折した父・昇二さん(仮名・75)とはどうしても会わざるを得ないこともある。会うと暴言を吐かれ、フラッシュバックを起こしそうになる。

 先日もこんなことがあったという。

「退院に向けてのカンファレンスがあったのですが、父がお医者さんやスタッフに怒鳴りながら、めちゃくちゃな要求をしたんです。スタッフが折衷案を出すと、さらに声を荒げて……」

 美紀さんはずっと我慢していたが、ついに涙が出てきた。

「やばい! フラッシュバックが起こりかけている」

 慌てて席を外し、ロビーで休んでいたが、フラッシュバックは激しくなり意識も朦朧としてきた。

「こんなに怖くて苦しい思いはもうしたくないと思いました。好き嫌いや、許す許さないの前に、父と接すること自体、私には無理なんだと思い知りました。これから私はどうすればいいのか……先が見えなくて不安でいっぱいです」

 昇二さんはこれまで外面はよかった。それが、病院で怒鳴り散らしたこともショックだったという。

「父は足の装具を付けなかったから、家で転んで骨折することになったのに、看護師さんがいくら説得しても『絶対に装具は付けない』と言い切っていたし、転んだ理由も『リハビリが週3回もあるからだ』と言いがかりのようなことをまくしたてて、とうとうリハビリの回数を減らさせました。どうやら、競馬や買い物に行くのに加え、リハビリにも行っていたら休みがなくなる――というのが、父の勝手な理論だったようです」

 昇二さんの無理難題は枚挙にいとまがない。

「介護保険で、実家の庭をアスファルトにすると言い張り、ケアマネさんから『それは市から許可が下りない』と言われると、『これやから役所仕事はかなんわ!』と怒鳴る……もうめちゃくちゃで、いたたまれませんでした」

 こんなことでは、また転んで骨折するだろう。不安は増すばかりだ。

コロナで苦しむ夫のため、母に運転を頼むことに

 先日は、美紀さんと夫がコロナに感染してしまった。美紀さんは回復したが、彼女からうつった夫はかなり重篤な状態になった。

「苦しそうでフラフラになっていました。病院に電話して診察をお願いしたのですが、看護師さんから『車がないんですか!? 車で待機してもらわないといけないので、車がなかったらどこも受け入れてくれないと思いますよ』と言われてしまったんです。私は免許を持っていなくて、途方に暮れました」

 背に腹は代えられないと、免許を持っている良江さんにお願いすることにした。美紀さんのマンションから実家までは遠い。良江さんに頼むと、昇二さんは間違いなくついてくるだろう。退院時のカンファレンスでフラッシュバックを起こしたことを思い出すと恐怖だったが、夫のためにほかに選択肢はない。意を決して、良江さんに連絡を取った。

続きは6月18日公開

中田敦彦、松本人志批判の“ヤな感じ”――強い者いじめに見えるワケ

私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。

<今回の有名人>
「テレビとかYouTubeとか関係なく2人だけで話せばいいじゃん。連絡待ってる!」ダウンタウン・松本人志
(Twitter、5月30日)

 ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所名誉所長の教授・山中伸弥氏が、自著『賢く生きるより、辛抱強いバカになれ』(飯森和夫氏との共著/朝日文庫)で、日本で優秀な研究者が育たない背景について触れていた。

 要約すると、アメリカで「自分はこんな研究をやってみたい」と話した場合、周りはとりあえず「いいね、やってみなよ」と言ってくれるが、日本では先に「でも、それだと……」とダメな部分を指摘されてしまうので、研究内容が固定化されやすいという。

 また、日本では「教授が絶対」という考え方が根強く、教授がいい反応を示さないと、はっきりダメと言われたわけではないのに、学生が「この実験はムダなのだ、やっても意味がないのだ」と勝手に判断して、やめてしまう傾向があるそうだ。日本で優秀な研究者が育たないのは、こういったことも影響しているのではないかと分析していた。

 権威ある人の発言はすべて正しいと、深く考えずに信用してしまうのは、「権威バイアス」といわれる思い込みだが、このバイアスは日本社会のあらゆる場所に深く根付いているのではないだろうか。芸能界を見ても、大御所が何か発言すると、周囲は決まって手を叩いて大笑いするが、同じことを新人が言ったら、それほどウケないだろうと思うこともある。

 なので、オリエンタルラジオ・中田敦彦が配信したYouTube動画「【松本人志への提言】審査員という権力」の発言内容はわからないでもない。中田は『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)など、名だたる賞レースの審査員を松本が務めることで「松本さんに対して、何も物が言えない空気っていうのがすごくある」「全部のジャンルの審査委員長が松本人志さんという、とんでもない状況」「松本さんが面白いと言うか言わないかで、新人のキャリアが変わる」と、松本に権力が集中することを憂えていた。

 確かにそういう部分はあるだろう。が、今回の中田のやり口は、2つの理由で、個人的にとっても“ヤな感じ”だと思った。

 この“ヤな感じ”の1つ目の理由は、中田がテレビ局を悪く言わないからだ。もし松本が番組制作者やテレビ局に対し、「賞レース番組の審査員は全部俺にやらせろ! ほかの人にやらせることは許さない!」と命じ、審査員の座を独占しているのだとしたら、それこそ「権力の集中」に当たるので、松本が批判されても仕方ないだろう。

 が、実際は、テレビ局に頼まれて審査員を引き受けていると考えるほうが自然である。中田がもし本気で、松本の権力独占を憂うなら、オファーをかけている番組の制作者もしくはテレビ局に「松本にばかり審査員を頼むな」と文句を言うべきだろう。それをしないのは、中田に「文句を言ってテレビ局を敵に回したくない、一時は遠ざかったけれど、やっぱりテレビには出たい」という気持ちがあるからのように思えてならない。

 “ヤな感じ”の2つ目の理由は、中田のしていることが“強い者いじめ”に見えるからである。今の時代、先輩が後輩を批判する動画を流したら、確実に「パワハラ」と言われるだろう。しかし、後輩が先輩を批判する場合、そうは言われない。批判された側の先輩が後輩に対して、ちょっと怒りを見せたり、強い口調で物を言えば、これもまた「パワハラ」だとか「オトナげない」と言われかねない。こうなると、知名度やキャリアのある強い人ほど、理不尽なことをされても怒ることができず、“強い者いじめ”のターゲットになってしまうのだ。

 中田に批判された松本は、Twitterで「テレビとかYouTubeとか関係なく2人だけで話せばいいじゃん。連絡待ってる!」と、おそらく中田向けであろうメッセージをツイートした。今のように、人目にさらされた状態では、話がどう転んでも、確実に松本が損だといえるだけに、「2人だけで」と提案したのだろう。

 松本のこのツイートの秀逸な点は「連絡待ってる」と添えたことだと思う。これはつまり、今後をどうするかについての決定権を、中田に委ねたということであり、この一文があることで「松本が中田を避けている」疑惑を回避することができたわけだ。

 これは100%私の推測だが、中田は松本と2人きりで対峙することを望んでいないような気がする。なぜなら、ギャラリーのいない場所で、芸人同士がぶつかったら、キャリアが勝るほうが強いように思うからだ。それに、テレビやYouTubeに関係のないところで話し合っても、その様子を放送・配信できないのであれば、視聴率や視聴回数につながらないだけに、中田にとってうまみはないだろう。

 いろいろな大学の調査で、SNSはメンタルヘルスに悪影響を与えるとされているけれど、YouTubeも同じなのではないだろうか。中田はYouTubeに参入して成功を収めた1人だが、自身が中心となってコンテンツを作り続け、配信するというのは過酷な作業だし、ネタ枯れの不安もある。これだけYouTuberが増えれば、登録者数や視聴回数が頭打ちになっても本人のせいではない。けれど、もともと誇大妄想的な発想をする人なだけに、その反動で数字が伸びないと「もうオレはダメだ」と必要以上に落ち込んだり、攻撃的になったりするのではないだろうか。

 1982年生まれの中田は、今年が厄年(本厄)なはず。非科学的なことは信じないタイプだろうが、溜め込んだ疲れが出やすい時期かもしれないので、ぜひ心身の健康には気を付けていただきたい。いっそのこと松本を見習って、筋トレを始めてみたらどうだろうか。メンタルヘルスにいいことが証明されているだけに、ぜひおすすめしたいものだ。

【プウ美ねえさんのお悩み相談】気になる男性から、LINEを「2日未読スルー」されています

家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。

<今回のお悩み>
「これは脈ナシということでしょうか」
 学生時代の男友達のことが「下心あり」で気になっており、先日、LINEで、日程の候補とともにご飯に誘いました。しかし、2日ほど未読スルーされている状況でして、これは脈ナシ……ということでしょうか。LINEの返信を後回しにするタイプもいると聞きますが、どう判断していいか悩んでしまいます。もう私からは誘わないほうがいいでしょうか。もしくは「この前の件どうかな?」と送ってみてもいいでしょうか(ことり、29歳)

【プウ美ねえさんの回答】
 これをお読みになる頃にはなんらかの結果が出ているのでしょうか。以前どなたかからのご相談でもお答えしましたが、恋愛は追いかける側こそが、それを楽しんでいる勝者です。そしてすべての恋の悩みは生き死にに関係ない贅沢行為です。まずそれを理解し、気をしっかり持って満喫してください。

 この先あなたが取る方法は2つあると思います。ひとつはガンガン気持ちを伝え、結果をもぎとる方法です。恋のゴールは、他人に自慢できる関係や、死ぬまでそい遂げることなどではありません。笑顔やぬくもりや齟齬や絶望、その瞬間瞬間を味わうことです。おねえさん的には突き進んでほしいですが、LINEの連打だけは誰がみてもうつくしくないので、別の手段を。紙のお手紙なり待ちぶせなり、犯罪にならない範囲で楽しくやってほしいものです。

 もうひとつは当然、待ちです。おねえさんは大の苦手でおすすめしたくもありません。リズムやタイミングの合わない恋なんてつまらないものです。携帯紛失とかご病気とか、あとから聞けばしかたない、と思うような未読の理由もありましょうが、指ひとつ動かせないような重態ならともかく「ちょっと待ってね」ぐらいの返信はできます。それも怠るような奴はどうせ先々なんの優しい行為もできやしねぇんだよフザけんじゃねぇ他人の時間をなんだと思ってやがるんだおねえさんなんか50過ぎて人生の残り時間じたいが減ってるんだぞエサ待たされてる犬じゃねぇやいさっさと返信しろバカモンが、と叫ばずにいられないものです。むだなヤキモキを避けるため、メールやりとりなら2週間、セックスなら半年間またされた時点でその人を完全に人生から抹消します。

【今月のエプロンメモ】
昨今は便利な連絡ツールや出会いツールがたくさんありますが、しょせん道具です。未読スルーは何日めから脈ナシだとかどうとか、ヤングなルールを気にするうちは本気の恋ではありません。もっと激しい愛や劣情をぶちまけて、世界を鮮やかに彩ってほしいと願うものです。

<お悩み大募集>
サイゾーウーマン読者の皆さんから、プウ美ねえさんに相談したいお悩みを募集しています。下記フォームよりご応募ください。

【プウ美ねえさんのお悩み相談】気になる男性から、LINEを「2日未読スルー」されています




メルカリで、ライバルにバレずに値下げ交渉する方法とは? カルティエ時計をめぐり奮闘【中編】

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

【前回のあらすじ】 
 千葉N子はTwitterで見たカルティエの「パンテール」という時計に一目惚れ! なんとか安く買おうといろんなサイトを見た結果、楽天ショップとメルカリの商品に目を付けた。楽天ショップのほうは64万円だけど、保証書があり、購入の際はローンを組むことも可能。メルカリのほうは保証書のない40万円の品。うぐぐぐ……どっちにする!?

 その後、一晩……いや、2時間ほど悩み、私は再びメルカリのアプリを開きました。そして、カルティエのパンテール時計……ではなく、同じ出品者の、誰も「いいね」をつけていない商品のページに飛び、こっそり「カルティエのパンテールはお値下げ可能商品でしょうか……?」とコメントしました。

 その理由は、カルティエのパンテール時計には、70件以上の「いいね」がついていたから。私がコメントすれば、その70人に「コメントがつきました」と通知が届くんです。ということは、私が値下げ交渉している間に、シュッと光の速さで横から誰かに買われてしまうかもしれないってワケ。ライバルにバレずに交渉したい場合は、あえて違う商品にコメントするのが吉なのだ!

 そうして別の商品にメッセージを送ったものの、何時間たっても回答はもらえませんでした。これは……出品者さんはあえて私のコメントを無視してる? それとも仕事の関係でスマホが見られない状況なのかしら……? ああん、この時間も焦る、焦るゥ! 早くパンテールを買ってしまいたいっ!!

 一度火がついた千葉N子は誰にも止められません。今度は楽天のサイトを開いて時計をチェックすると、64万円のほか、53万円のパンテールが出てきて、「はて……?」となりました。なんでこんなに値段の差があるの?

 調べてみると、パンテールには「ミニ」「SM」「MM」の3つのサイズ展開があり、64万円のほうは「ミニ」で、53万円は「SM」であることがわかりました。一方、公式サイトで確認したところ、サイズが上がるにつれて価格も10万円ほど高くなっています。しかし、「ミニ」のみ、ダイヤがたくさんついたモデルが売られており、小さいサイズのほうが人気な様子。

 私が結局どちらにしたのかというと、一度は「じゃあ、人気のミニサイズをいただきますっ!」と威勢よく楽天で購入ボタンを押したのですが、いざローンを組むという段階になり「これから36カ月も月2万円を払っていくのか……」と思ったら、どんどん気持ちがしょんぼりしてしまいまして、結局40万円の「SM」サイズに落ち着きました。

 どうかなあ、大きすぎるかなあ? ウーン、心配……。でも、今更キャンセルはできませんし、ドキドキしながら到着を待ちたいと思います!

(後編につづく)

■今回の出費
カルティエ「パンテール」 40万円

電子書籍『“買い物狂い”の散財日記~千葉N子のリアルな家計簿大公開~』発売中!

 2020年3月から連載中の人気コラム『“買い物狂い”の散財日記』が、ここでしか読めない書き下ろしエピソードを大量に収録して初の書籍化! 

 “買い物狂い”の千葉N子氏が、日々の散財ぶりはもちろん、フリマアプリの活用法や通販サイト利用時の注意点など、知っておけば必ず得をする買い物術から失敗話までを赤裸々に綴ります。さらに、“買い物狂い”のひと月の散財リストや1年の散財額も大公開! 物欲が刺激されること間違いなしの一冊です。

発売元:サイゾー
発売日:2022年9月1日
価格:950円(税込み)

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子どもの預かり、ママ友へのお礼の正解は? マックカードを受け取り拒否され困惑!

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係には、さまざまな暗黙のルールがあるらしい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、暗黙ルールを考察する。

 保育園や学童が休みの日曜日に、どうしても外出が必要となった場合、預け先に困るママは多い。実家が遠方で親には頼れない、突発的に対応してくれる地域のサポートセンターや保育園などは数が少なく、利用料も高いなるべく選択肢から外したい――そんなママにとって、子どもを預かってもらう最後の頼みの綱はママ友なのではないか。

 今回は、ママ友に子どもを預かってもらったというあるお母さんが、相手への「お礼」に頭を悩ませたという話を取り上げる。

私の休日出勤と夫の出張が重なって……ママ友が子どもを預かってくれることに

 綾香さん(仮名・34歳)は、百貨店で接客業をしながら小学3年生になる女児を育てている。夫は平日出勤のサラリーマンとして働いており、綾香さんが残業したり、土日出勤をする際は、ワンオペで子どもを見ているそうだ。

「娘は、小3の時に学童に入ることができなかったので、放課後はお稽古や公文などに通わせています。夫はIT系の企業に勤務していて、コロナ禍はリモートワークも併用していたので、私の帰りが遅い時には娘の送迎を頼んでいました。でもこの4月から、夫も出勤が増え、しかも土日に地方出張の仕事が入るようになってしまったんです」

 綾香さんは、娘と同い年の女児のママである菫さん(仮名・33歳)に、自分の出勤日と夫の出張日がかぶったある土曜日、娘の預かりを頼んだという。

「菫さんの娘とうちの子は保育園時代から仲が良く、一緒にスイミングスクールに通っています。私が娘の預かりをどうしようと悩んでいると、菫さんが『土曜はスイミングがあるから、一緒に送っていくよ。終わったらそのままうちに遊びに来て』と言ってくれたんです。これまでも、私の迎えが遅くなった時、短い時間ですが預かってもらったこともあるのですが、スイミングの送迎から夕方まで預けることになったので、さすがにお礼をしなければと悩みました」

 自宅で夫の家業の手伝いをしている菫さんは、自分があまり家を空けられないのもあって、人を招くことが好きだそうだ。

「菫さんが面倒見のいい性格なのもあって、毎日のように家に誰かが遊びに来ている感じなんです。うちの娘も、しょっちゅうお邪魔していますよ。菫さんの家では猫を飼っているんですが、わが家はペット不可のマンションなのもあって、猫好きな娘が行きたがるんですよね。これまでも、娘が学校帰りに菫さんの家に寄り道していたことがあり、『家に帰る前にお邪魔するのはいけない』と言い聞かせました。でもその時も、菫さんは『別に気にしないで』と言ってくれましたね」

 綾香さんは、菫さんの家にばかり負担をかけていることが気がかりだった。

「わが家は狭いマンションなので、菫さんの娘を呼びづらい。そのため、預かることができないので、向こうにばかり娘の面倒を見てもらうのは悪いなって感じていました。子どもが遊びに行くときは、ちょっとしたお菓子を持たせていたのですが、食べずに持って帰ってきたことも。でも今回は、休みの日にわざわざ預かってもらうので、マクドナルドで使えるギフトカードを渡したんです」

 しかし、そんな綾香さんの気遣いが裏目に出てしまったという。

「娘を迎えに行った時、マックカードを渡したところ、菫さんに『金品はいらない』と、受け取りを拒否されてしまいました。学童のような場所に預けたらお金がかかるわけだし、こちらも預けっぱなしだと心苦しいので、受け取ってほしかったんですが……。しかも娘が『おなか空いた』と言い、焼きそばまで食べさせてもらったと聞いて、『ごはん代だけでも!』と代金を渡そうとしたものの、『家にあったものだから気にしないで』と言われました」

 綾香さんは菫さんがお礼を受けとらない理由を聞いて、困惑した。

「菫さんは、『うちも預かってもらうことがあるかもしれないから、気にしないで』と言うんです。娘は、菫さんの子と仲が良いので、『私の家にも遊びに来てね』とよく話しているようですが、うちは狭いし、夫がリモートワークで在宅していることもあるので気軽には呼べない……。どうせなら、ギフトカードを受け取ってもらったほうが、気が楽でした。こちらはお礼として渡しているので、いったんは受け取るのが暗黙のルールじゃないでしょうか」

 休日の子どもの預け先について、頭を悩ませているママは少なくない。ほんの数時間の預かりのために、民間の学童サービスやシッターを使うと、利用料だけでその日の収入がなくなってしまうケースもある。しかし、子どもを1人で留守番をさせておくのも防犯上、不安が残るものだ。

 その場合、家が近く、気心の知れているママ友に頼むというのは一つの手だろう。子どもが未就学児童の場合、おむつ替えや食事などで手間がかかるだけに、相手にも敬遠されがちだが、小学生になれば身の回りのことは自分で行えるようになるので、比較的受け入れてもらいやすいだろう。

 ただ、その際のお礼となると、明確な答えはない。今回の菫さんは、善意で子どもを預かっており、むしろ「娘の友達が遊びに来てくれた」という感覚なのではないか。その場合、金品のようなものを受け取るのは荷が重いのだろう。また、金額によってはお返しをしなければならないと考えたのかもしれない。

 しかし、綾香さんが、「うちも預かってもらうことがあるかもしれないから、気にしないで」という言葉にかえって困ってしまうのであれば、「うちは狭いし、夫がリモートワークをしていることもあって、なかなか預かることができない」と伝えた上で、子どもを迎えに行く時ではなく、送りに行く際、「娘を預かってもらっている間、みんなで食べられるものを差し入れしたい」というような言い方で、マクドナルドのギフトカードや食べ物、飲み物を渡せば、菫さんにも受け取ってもらいやすいのではないか。

 ママの中には、確かに「ママ友の子どもを預かったら、今度は自分の子どもを預けてもいい」と考えている人もいる。その際、トラブルにならないように、相手に謝意を伝えながら、家庭の事情を説明し、どうすればお礼を受け取ってもらいやすいかを考える。それが子どもの預かりをめぐる暗黙のママ友ルールといえる。

中学受験を小6で撤退――「公立中学の内申点」に不信感を抱く母が、3年間でわかったこと

 “親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子関係を、『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などの著書で知られ、長年中学受験を取材し続けてきた鳥居りんこ氏がつづる。

 中学受験を志望する理由はご家庭によってさまざまだろうが、その中に高校受験の選考で参考にされる「内申点」への不信感が含まれる場合がある。

 高校受験では多くの場合、「内申書(調査書)」が合否判定の資料として使用されるのだが、ここに記載される成績のことを内申点と呼ぶ。学期ごとの学業成績を、5段階の評定×9教科=45点満点を“素点”として数値化するのだが、テストの点以外にも、課題提出や授業態度などが加味される(なお、都道府県によって、実技教科の得点が重視されるなど計算方法は微妙に違う)。

 この内申書には、内申点だけではなく、生徒の学校生活のまとめも記載され、出欠記録、部活・委員会活動での活躍の度合い、ボランティア活動の有無なども反映される。

 高校受験の合否判定は、内申書と当日の学力試験の結果で総合的に判断される(受験する高校によってこの比率は異なる)だけに、内申点を含む内申書は非常に重要なものといえる。

 ただし、この内申書は中学校の先生が作成するものなので、「個人的主観で評価される面が大きい」という声があるのも事実。それゆえ「結局は先生の好き嫌いで評定が決まってしまう」と話す人も多い評価制度なのだ。保護者の中には、「提出物をちゃんと出して、先生に気に入られる振る舞いをすれば、評定は上がるが、それができなければ、お先真っ暗」と捉える人もいるだろう。

 中学受験組の中には、この高校受験のための内申点への不安から、私立中高一貫校進学を選択しようと考えるご家庭もあるのが実情だ。

 現在、高校1年生の拓海くん(仮名)の母・ひかりさん(仮名)も、かつてその1人だった。ひかりさんが住んでいるのは、小学校の1クラスのうち、約半分が中学受験組という地域。「公立中学の内申制度を避けるため」という理由で、中学受験に参戦する家庭が多かったという。

「拓海が小学校に入った頃から、学区の公立中学に入った子のお母さんたちから『内申を取るのが大変!』という話をたくさん聞いていました。『提出物を出せない子は無理』とか『行事でリーダーになる子が有利』とか『“授業をちゃんと聞いてる”アピールをできる子が可愛がられる』とか『先生の贔屓がひどい』とか……そういう話を聞いているうちに、だんだん公立中学が怖くなっちゃったんです」

 そこでひかりさんは、小学4年生から拓海くんを大手進学塾に通わせたそうだが、「期待するようには成績が伸びてはいかなかった」そうだ。

「当時の拓海は勉強嫌いというか、ただただ幼いというか。塾には喜んで行くんですが、塾の宿題すらもやっていないという状態でした。課題の提出が苦手なんて、まさに公立中学で内申点を取りづらいタイプで、だからこそ中学受験をさせようと思ったわけですが……(苦笑)。『夜まで友達と一緒にいられるのが楽しい』というだけで、塾に通っていたようなものです」

 成績としては、塾の真ん中あたりのクラスで、そこから下がりもしなければ上がりもしないという状況だったという。その拓海君に変化が訪れたのは小6の春だった。

「拓海が『受験をやめる!』って言い出したんですよ。ずっと少年野球をやっていたんですが、『野球魂に火がついた』とか言って、『野球に専念したい』と。レギュラーは6年生から選ばれることが多いらしく、『中学受験をしたい!』より『少年野球チームのレギュラーになりたい!』という気持ちが勝ったとのことでした」

 ひかりさんは、拓海くんに野球で活躍できるほどの運動神経があるとは思えなかったそうだが、「このまま受験しても、私が希望するような名の通った私立中学に行ける可能性は低い」と冷静に判断したという。

 塾にも意外とあっさり退塾を認めてもらい、野球に専念できる環境を得た拓海くん。しかし、大きな大会に出場したものの、チームはあっという間に敗退。ひかりさんいわく「結局、拓海は遊んでいるだけの小学生」になり、そのまま卒業。公立中学に進学したという。

「最初はすごく心配しました。『提出物は出せるのかな?』とか『先生に逆らって内申点が取れなかったらどうしよう?』とか……。でも、それが意外にも杞憂だったんです」

 拓海くんは公立中学でも野球部に入り、野球を継続。3年間レギュラーには定着できなかったものの、腐ることなく裏方仕事に徹していたという。拓海くんのそうした姿勢は、顧問の先生から担任の先生に伝えられていたらしく、中学3年時の三者面談で褒められたそうだ。

「『先生たち、俺のこと、意外とよく見ててくれるんだな』って、拓海はまんざらでもなさそうでしたね。良い先生が多かったというのもあって、私は『もし内申点が取れないのであれば、それは先生ではなくて、やっぱり(そう評価される)生徒が悪い』って思うようになりました(笑)」

 ひかりさんは中学受験への参入を決めた当時を振り返って、「近所の公立中学のことをよく知りもせず、イメージやうわさ話だけで、『先生個人の主観だけで内申点をつけている』と決めつけていたのは反省しています」と述べる。

「でも、中学受験塾に通わせていたのは後悔していません。やっぱり、そのおかげで相当、基礎学力が付いたなと思うんです。それに、ここだけの話ですが、中学受験で賢い子たちがみんな抜けてくれたおかげで、中1の中間テストは、あの拓海でも上位の成績が出たんですよ。それに気を良くして、拓海は新たに行き出した高校受験塾で頑張るようになって、おかげさまでこの春、県立高校の上位校に入学することができました。きっと勉強って、親が無理やりやらせるものではないんですよね」

 受験には適齢期があるというのは、よく聞く話だ。「馬を水辺に連れて行けても水を飲ますことはできない」ということわざがあるが、これは子育てにこそ当てはまるのかもしれない。

 やはり親は、無理に我が子を受験に向かわせるのではなく、まずは、子ども自身が「こうしたい」と希望を伝えてくれるのを待ち、それを聞くことができたら、黙って寄り添う。中学受験する/しないにかかわらず、これが子育てでは一番、大切なことなのかもしれない。

東山紀之、ジャニー氏性加害問題めぐる「後輩に待ってもらった」発言の危うさとは?

私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。

<今回の有名人>
「この件に関しましては、最年長である私が最初に口を開くべきだと思い、後輩には極力待ってもらいました」東山紀之
『サンデーLIVE!!』(5月21日、テレビ朝日系)

 ジャニーズ事務所創業者の故・ジャニー喜多川氏による少年への性加害問題を、「週刊文春」(文藝春秋)が詳細に報じたのは1999年のこと。かなり衝撃的な内容で、これが本当なら、ジャニー氏の信用は地に堕ちる。当然、ジャニー氏と事務所は文藝春秋を名誉棄損で訴えた。両社は裁判で争うことになり、東京高裁はジャニー氏による性加害を事実と認定。しかし、このニュースをテレビが扱うことはなかったと記憶している。

 今年3月、イギリス公共放送(BBC)が、ジャニー氏の性加害問題を追及するドキュメント番組『Predator:The Secet Scandal of J-pop』を放送、また4月に元ジャニーズJr.でアーティストのカウアン・オカモト氏が日本外国特派員協会で記者会見を開き、性被害を告発したことで、SNSでも話題になり、日本の大手メディアも取り上げずにはいられなくなったようだ。

 こうした状況を受け、ジャニーズ事務所も重い腰を上げた。現社長の藤島ジュリー景子氏は5月14日、「知らなかったでは決して済まされない話だと思っておりますが、知りませんでした」などとコメントする謝罪動画を公開。社長として、精一杯譲歩して、被害者に寄り添ったつもりかもしれないが、上述した通り、自分の会社が「文春」と裁判をしていたわけだから、ちょっとこの言い訳は苦しいのではないだろうか。

 ジャニーズ事務所のタレントといえば、報道の分野にも多数携わっている。嵐・櫻井翔は『news zero』(日本テレビ系)の月曜キャスターとして出演しているが、同15日放送の同番組では、メインキャスターの有働由美子が「この件(ジャニー氏の性加害問題)については、番組で話し合って私が話します」と番組の判断であることを示した後に、席を外した。櫻井が何も語らなかったことに対して、SNSでは「キャスターなのにダンマリ」といった批判的な意見も見受けられた。

 一方、ジャニーズ事務所の“長男坊”東山紀之は5月21日、メインキャスターを務める『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)でこの問題に触れ、「この件に関しましては、最年長である私が最初に口を開くべきだと思い、後輩には極力待ってもらいました」とコメント。櫻井が黙っていたのは、この問題から逃げたのではなく、先輩から頼まれたからなのだとホッとした人もいたことだろう。

 しかし、私には、これがテレビの独立性や中立性がいかに危ういかの証左のように思えてならなかった。報道番組にタレントを起用することは、芸能事務所によるテレビの私物化につながるのではないか。

 まず、これはジャニーズ事務所に限ったことではないが、タレントをキャスターに起用した場合、その番組が所属事務所の不祥事を放送することは非常に難しくなるだろう。その結果、番組内で、事務所のネガティブな話題はアンタッチャブルとなり、そうした姿勢を取ることで、“報道”としての信頼度も落ちるし、事務所が悪い意味で権力化してしまうようにも思う。さらに言うと、タレントもその気になれば、権力を振りかざせるという状況を生み出しかねない。

 今回の問題は、性加害というデリケートな問題なので、現所属タレントたちがコメントしづらいことは確かだ。東山の「後輩に待ってもらった」という発言は、自分が先陣を切ることで後輩を守りたい一心であったことは理解できる。

 しかし、誰が何をどんなふうに話すのかについて、指示する権利や責任を持つのは番組のプロデューサーやディレクターのはず。もし本当に他番組にレギュラー出演している「後輩に待ってもらった」のなら、番組の制作者よりも、ジャニーズ事務所の先輩のほうが「力を持っている」ことにならないか。

 繰り返すが、もちろん、東山にそんな意図はないと理解している。しかし、報道番組がタレントを起用することは、番組が“事務所びいき”となるだけでなく、先輩後輩関係を理由に、他番組のタレントの発言すらも操れるという危険性も出てきてしまう。報道番組に独立性、中立性が不可欠なことを考えると、これは非常に問題だと思うのだ。

 そもそも、なぜいちタレントが所属事務所創業者の不祥事についてコメントを出さねばならないのか、私には不思議でならない。今回の件を一般的な企業に置き換えて考えてみると、カリスマとして崇められていた会社の創業者が、生前、悪行を働いていたことが明らかになり、同社の従業員が謝罪を行ったということであり、それはあまりに不自然だろう。この場合、コメントすべきは現社長であって従業員ではない。矢面に立たされ、あれこれ言われるタレントが気の毒な気がしてしまう。

 視聴率が重要視されるテレビ、特に民放各局は、できるだけ人気タレントに出演してもらいたいだろう。なので、人気者を抱える事務所を怒らせたくないと忖度してしまうことは、容易に想像できる。しかし、報道など、その論理を持ち込んではいけない分野もあるはずだ。今回の件を機に、テレビは「芸能事務所と線を引く方法」を考えなければいけない。このようなことが今後も続くとしたら、視聴者のテレビ離れはますます進んでいくように思えてならない。

メルカリ、「保証書ナシ」のブランド品は買ってもいい? 40万円のカルティエ時計に悩む【前編】

 ――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 Twitter、それは欲望の喚起システム……。私はほぼジュエリーのことしかつぶやいていないし、ジュエリー好きな人にフォローされたり、したりしているので、タイムラインにはキラキラしたものばかり流れてきます。

 そんな中、たまーに目にするのがカルティエの時計なのよ! 「お気に入りの子です♪」とか「うちのかわいこちゃんです♪」なーんてコメントとともに写真が投稿されているの。

 ある日出会ったのは、カルティエの「パンテール」という時計。ダイヤがついていてギラギラしててとーっても可愛い! これほち~~~~~~~~~~い!! 

 私はすぐさま「カルティエ パンテール ダイヤ 中古」とネット検索をかけました。だってだって、新品なんて絶対無理だもの。ざっと400万円くらいするんでないの?

 質屋のサイトを見ていると、中古商品がずらずらと出てくる中、私が欲しいモデルは……63万円で販売されていました。「こだわりのアフターダイヤ」と書いてあります。アフターダイヤとは、直訳の通り、あとからダイヤをつけたしたもの。

 カルティエの純正品ではないので、メンテナンスは受けられないらしいんだけど……そもそもカルティエでオーバーホール(時計の部品を分解して汚れを洗浄し、必要であれば部品交換も行った後に再度組み立てて、新品時の性能状態に戻す作業のこと)をしたら、めちゃくちゃ費用がかかりそう。だったら、アフターダイヤの商品でもいいんじゃない?

 そう思いながらさらに調べていくと、メルカリにて40万円で出品されているものを発見! これはお安い!! ただし、出品者さんいわく、保証書はなくしてしまったとのこと……。ウーン、本物である証拠がないのは痛いなあ……。

 ほかにも、5万円で売られているものもあったんですよ。でも、取引評価がゼロで、いかにも怪しい雰囲気だったので偽物を出品している悪質なユーザーだと判断しましたが、まあまあの高額だったら、判断に迷う。

 前回のコラムにも書きましたが、この間、私は危うく偽物を買うところだったのよ。ロエベの「パズルバッグ」が15万円ほどで出品されていて、商品説明欄には「質屋に持っていったらこの値段だったので、安かったので持って帰ってきたのですが、やっぱり売ることにします。質屋でついた値段で出しています」と書かれていたわけ。

 商品画像もめちゃくちゃきれいで、領収書も写っていました。ところが、「もっとよく見せてほしい」というコメントが届いてから数時間後に、そのバッグの出品が取りやめに。しかも、ラクマを見たら、値段も出品者もまったく違うのに、メルカリと同じ写真が使い回されていたんです。これ、明らかに“クロ”ですよね?

 今回の時計は、保証書がないだけで、怪しい点は見つかりません。確実に本物である質屋の63万円の時計と、安いけどひょっとしたら偽物かもしれないメルカリの40万円の品……。ウーン、まさに博打!

(続く)

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ここに座っていた人がもういない……突然親を亡くした女性の“淋しさ”とは?

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

 宮坂志満さん(仮名・60)は自宅で父が急死し、数時間に及ぶ事情聴取と家宅捜索を受けた。検死が終わった父の遺体は“モノ”として扱われていたように感じ、父の具合が悪いとわかったときに救急車を呼ぶべきだったと自分を責めた。

父とは同志のように生きてきた

 さて、葬儀が終わり、死後の事務手続きに追われていたときのことだ。水道や電気の領収書などはないかと引き出しを開けていた宮坂さんは、金庫のカギがあるのを発見した。

「引き出しの上に、普通に入っていました。え? 警察はこれを見逃したの? と驚きました。あれだけしつこく事情聴取をして、家じゅう大捜索をして、検死までして、それでも保険金目当ての殺人などが見逃されるって、どれだけ巧妙なんだろうと、妙なところで感心していましたが、金庫のカギを見逃すくらいだから、警察も意外とザルなのかもしれませんね」

 金庫を開けてみた。いくつか契約していた保険証券はあったが、遺言書など父が書き残したものはなかった。これから相続手続きで、長く音信不通だった妹に連絡を取る必要が出てくる。宮坂さんは、葬儀にも出てこなかった妹とのやりとりを考えると気が重い。孤立無援の心細さが襲ってくる。体を強風が吹き抜け、足をすくわれるようだ。

「妹が親とぶつかり家を出てから、精神的に不安定になった母が心配で、20年ほど前に両親をこちらに呼び寄せました。父はまだ60代で、田舎を離れたくないと抵抗していましたが、最終的に母とともに知り合いもいないこの土地に来てくれました。それからは、父と二人、同志のようにして生きてきたんです。もちろん常に意見が合ったわけではありませんでしたし、腹が立ったこともありました。父も同じだったでしょう。それでも父がいなくなって、これまで父の存在に支えられていたことがわかったんです」

もう父のために元気でいる必要もない

 昨日まで、ここに座っていた人が今日はもういない。いつものように座椅子に座り、夕方には酒を飲んでいるんじゃないかと思う。暗くなると、父の家に入るのが怖い。父の不在を思い知らされるのが嫌で、行けなくなる。

 母を失ったとき、大きな痛手を受けなかったのは、父がいてくれたからだと思う。父とはいつもふるさとの言葉で話していた。父がいたから、20代で離れたふるさとともつながっていられたのだと思う。もう自分にはふるさとがなくなってしまったという淋しさも押し寄せてくる。

 毎年数回、里帰りをして旧友や親戚と会っていた父だったが、コロナ禍になってからは帰省するのをやめさせていた。理由はコロナだけではない。田舎では車がないと移動がむずかしい。帰省中、自分で車を運転してあちこちに出かける父を叔父が心配して、運転させないように言われていたのも帰省を止めていた大きな理由だったのだ。

 そしてこの3年あまり、ふるさとに帰ることができないまま、逝かせたのを申し訳なく思う。それと同時に、事故を起こさずに済んだこと、事故を起こしていないか心配しなくて済むことにはホッとしている。きっと今ごろ父は自由になった体でふるさとに帰り、懐かしい人たちにあいさつしていると思う。

 人はいつか死ぬ。十分わかっていたはずなのに、別れの覚悟ができないまま、突然いなくなった父。「ヨロヨロ」することなく、「ドタリ」と倒れ、誰の世話にもならず逝ってしまった。

「元気な人だったから、私のほうが先に病気になったり、死んでしまったりすることになったらどうしようとも思っていました。もう父のために元気でいなくてもいいんだ、と肩の荷が下りたようです」

 そう微笑みながらも、父の死を受け入れるにはまだ時間がかかりそうだ。