「米を送ってくださることも……」刑務所ライブ20年“受刑者のアイドル”と、懲役通算12年の元女囚が語る「受刑者と慰問」

 本誌連載「知られざる女子刑務所ライフ」が好評で、『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)として書籍化もされている元女囚・中野瑠美さんと、刑務所や少年院でのコンサート歴20年以上、その回数は504回にも上る“受刑者のアイドル”Paix²(ペペ)の2人が、受刑者の気持ちや慰問活動の葛藤を話します。

前編はこちら

息子を少年院に行かせてしまった

――懲役12年の瑠美さんが更生されたのは、どのようなきっかけだったのですか?

中野瑠美(以下、瑠美) 私が最後に逮捕された33歳の時ですね。「これで終わりにしよう。もう絶対に逮捕されないようにしよう」と、強く思えたんです。理由はいくつかあるんですが、もうムショはホンマに行きたくないと思ったことのほかに、子どもたちに申し訳ないという気持ちもありました。

 私が懲役に行ったことで、息子も少年院に行くことになってしまったんです。やっぱり「母親がいないと子育ては難しい」というのは、その通りやなと。息子は少年院に行く時に「おかんに会いたい」と言っていたそうです。これはつらかったですね。でも、息子は少年院で鍛えられて帰ってきました。

――少年院は教育が目的なので、規則なども厳しいそうですね。

瑠美 そうですね。しょっちゅう校庭を走らされていますし、勉強もさせられます。ムショは何も考えずに刑務官の指示通りに動いていればいいんですが、少年院はとにかく「自分で」考えさせられるんです。徹底的に自分に向き合うことで、出院(少年院を出ること)後もきちんと生きられるように、ちゅうことですね。自分に向き合って反省する環境にないから、ムショのほうが更生は難しいと思います。

 息子のいた少年院では、運動会でお母さんをおんぶして走る競技がありました。息子におんぶしてもらった時は感動しましたが、お母さんが来ない子も多いんです。私も寂しい思いをさせてしまって、息子のためにもクスリ(違法薬物)はもうやったらアカンなと思いました。いろいろありましたが、最終的には「覚醒剤をやめられて助かったな」と思っています。

 子どもたちにも子どもが生まれているので、孫は9人になりました。

Paix² 9人! すごいですね。

――あらためて、Paix²のお2人のプロフィールをお聞かせください。お2人は、もともとは違うお仕事をされていたんですよね?

Manami はい。私は岡山大学固体地球研究センター(現・地球物質科学研究センター)で、技術補佐員をしていました。

Megumi 私は看護師です。

瑠美 すごい(笑)。そこからの歌手なんですね。

Manami そうですね。歌手をめざしていたんですが、1998年の「日本縦断選抜歌謡祭」の鳥取県大会に出場した時に知り合いました。それで、今のマネジャーに「デュオでやってみてはどうか」と声をかけられたんです。インディーズデビューは2000年4月で、翌年の01年4月に日本コロムビアより「風のように春のように」でメジャーデビューしました。

瑠美 もう結成20年なんですね。

Megumi はい。インディーズ時代の00年9月に地元の鳥取県警倉吉警察署の「一日警察署長」を務めさせていただいた時に、署長さんから「歌がさわやかだから、刑務所の慰問をしてはどうか」とライブを勧められたんです。そこで、同じく地元の鳥取刑務所でやってみようということになりました。

Manami 私たちは鳥取県内ではテレビやラジオにも出ていたので、職員さんとのお話もすぐにまとまりました。

――そこからの「ライブ500回超え」なんですね。100%「ボランティア」だそうで、とても大変だと思います。マネジャーさんと3人で、自動車に機材を積んで全国の施設を回られているんですよね。

Manami はい。15年4月に法務省矯正支援官を委嘱されてからは、プリズン・コンサートに関する交通費などは経費としていただいていますが、採算は合わないですね。

Megumi それでもいろんな方に支えていただいて、ここまで来られました。やりがいはあります。

――出所後に、一般のライブに来てくださる元受刑者さんもいるそうですね。

Manami はい。会場に来られてCDを買ってくださる方もいらっしゃいます。

――そういう方もおられるのですね。きっと立派に更生されているのでしょうね。

Megumi そうですね。また、私たちの音楽活動を知って、お米などを送ってくださることもあります(笑)。「食えてるのか心配」などと、家族のように見守っていただいています。プリズン・コンサートを通じて、人の心の温かかさを知ることもできました。

――温かいですね。でも、今はコロナでライブはできないんですよね。

Manami はい。ようやく21年12月8日に都内でお客様に来ていただくライブを開催することができましたが、プリズン・コンサートは2年も開催できていません。

Megumi それで、この日のライブ映像をDVDにて全国の刑務所や少年院にお送りするための経費をクラウドファンディングで募ったら、なんと200%以上のご支援をいただきました。この場を借りて皆様に御礼申し上げます。
https://camp-fire.jp/projects/view/512360

瑠美 200%はすごいですね。おめでとうございます。

――すばらしいですね。また、プリズン・コンサート以外でもご活躍ですね。出身地・鳥取県の日本酒PRソング「日本酒で乾杯!~ふるさと鳥取ver.~」も歌われています。

Manami 鳥取県の日本酒は、とてもおいしいですよ。21年3月には、インド向けに鳥取県の日本酒を宣伝するための「英語バージョン」も作ったので、ぜひ聴いてみてください。県内13の蔵元が協力して、日本酒のおいしさをアピールしています。

瑠美 おもしろいことやっているんですね。

――更生支援は社会的にも重要と思いますが、刑務所の慰問については「悪者(受刑者)を応援するのはけしからん」という批判もあるようです。

Megumi そうですね、私たちもコンサートを始めて10回目くらいから葛藤がありました。塀の外には「被害者」の方がいて、塀の中には「加害者」の皆さんがいる……。最初は喜んでいただこうと思っていましたが、10回くらいライブをやっていると、「楽しいだけじゃだめだな」と思うようになりました。

Manami 演奏を聴きながら「自分はなぜ刑務所にいるのか」を考えていただけるように、受刑者のご家族からのお手紙を紹介したりしていたんです。そうしたら、「早く社会復帰したい」というような感想文が増えてきましたね。受刑者の方にも温かい気持ちになってほしいですね。

瑠美 懲役も人間やから「居場所」が欲しいんですよね。

Manami 居場所がなければストレスがたまりますし、ストレスが増えればトラブルも増えますね。

Megumi 「当たり前」の生活を送れない人たちの更生を支援するというより、私たちが「収容者と同じ目線に立つ」ことで社会の理解も得られるかなと思います。

Manami 受刑者の皆さんと真剣に向き合うといいますか、「心のスイッチを押す」ことですね。これはうちのマネジャーの言葉なんですが、スイッチを押すのは「愛」なんですよ。

瑠美 私も刑務所で、家族への愛は大事だと思いました。これからは私も入れていただいて、Paix³(ペペペ)でどうですか?(笑)

Paix² ぜひ! ありがとうございます(笑)。

【プロフィール】
中野瑠美(なかの・るみ)
懲役通算12年(すべて覚醒剤事件)の体験をつづったサイゾーウーマンの連載が好評。現在はラウンジ経営者やユーチューバーとしても活躍する。連載記事を2018年に『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)として刊行。
オフィシャルブログ:https://profile.ameba.jp/ameba/rumi1209n/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCBAPOeHNGhG5zznedulARog

Paix²(ぺぺ)
鳥取県出身のManami(北尾真奈美)とMegumi(井勝めぐみ)による女性デュオ。「Paix」(発音は「ペ」)はフランス語で「平和」の意味。2人なので二乗して「Paix²」に。アルバムに『しあわせ』(2015年、日本コロムビア)、著書に『塀の中のジャンヌ・ダルク Paix²プリズン・コンサート五〇〇回への軌跡』(20年、鹿砦社)。14年9月に法務省より保護司任命、15年4月に同省矯正支援官を委嘱されるなど矯正支援でも活躍中。
オフィシャルサイト:https://paix2.com/

元[Alexandros]庄村聡泰、DISH//祝紅白出場 全曲高密度のEP「沈丁花」を全曲レビューする

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覚醒剤で懲役通算12年の元女囚と、矯正施設ライブ504回“受刑者のアイドル”が見た「刑務所の実態」

 サイゾーウーマンで好評連載中「知られざる女子刑務所ライフ」の元女囚・中野瑠美さんと、20年以上刑務所や少年院などでのコンサートを続け、その回数504回を数える“受刑者のアイドル”Paix²(ペペ)の2人の座談会が実現。3人が見てきた刑務所内の実態を語ります。

和歌山刑務所でPaix²のライブを体験した中野さん

――Paix²のお2人は、2000年に鳥取刑務所で『第1回Prison コンサート』を開催されてから、全国の少年院など刑事収容施設で504回もライブ演奏を続けてこられました。中野さんは、服役中に獄中でライブを体験されているそうですね。

中野瑠美(以下、瑠美) はい、和歌山刑務所でしたね。あの頃、お2人はもうムショで有名人で、とても楽しみやったのを覚えています。でも、今日の座談会のほうがぜんぜん楽しみでした。あの頃は舞台の「下」からお2人を見上げてたのに、今日は同じ目線ですから。お2人から座談会のオファーをいただいた時は、めっちゃうれしかったです。

Manami ありがとうございます。私たちも瑠美さんのファンなので、前からお会いしたいと思っていました。

瑠美 照れますねー。なんかすごく不思議な気持ちと、うれしい気持ちでいっぱいです。うちのお店(大阪府堺市・ラウンジ祭)のカラオケでも、Paix²の代表曲の「元気だせよ」とかは盛り上がります。私も歌っていますよ。
https://www.youtube.com/watch?v=un3Ieou9CqU&t=1s 

Megumi ありがとうございます。感想をお手紙でいただくことは多いのですが、直接お聞きする機会は少ないので、とてもうれしいです。

瑠美 たしかに懲役(受刑者)は、慰問に来られる人とは話せませんね。

Manami そうなんです。でも、感想文でもうれしいですね。以前に「Paix²は俺たちのことをわかってくれている」というお手紙をいただいたことがあり、わかり合うっていいなあと思いました。

――一般のライブと違って、プリズン・コンサートは制約がありますね。

Manami はい。基本的には、膝に手を置いて静かに聴くのが規則です。立ち上がるのはもちろん、腕を上げるのもダメで、終わった時の拍手だけが許されているんです。初めてプリズン・コンサートを開催した時は、その規則を知らなかったので、「受け入れてもらえなかったのかな?」と落ち込んでしまいました。

 でも、あとでいただいた感想文を読んだら、実はとても好評で、「演奏中は騒いではいけない規則」だったことも知りました。今では演奏中に手をたたいたり、拳を突き上げたりして盛り上がってもらうこともあります。

瑠美 あんまり盛り上がるとアカンみたいやけど、「Paix²なら大丈夫」みたいなところはあるんでしょうね。

――信頼関係があるんですね。女子刑務所と男子刑務所の違いなどもあるのですか?

Megumi ありますね。最初の頃は、男性よりも女性の刑務所に気を使って、「服装は派手にしたらいけないかな?」とか思っていたんです。でも、実際には女子刑務所のほうが規制は厳しくないんですよ。たとえば女子刑務所では演奏中にステージから下りることもできますが、男子刑務所は無理です。

瑠美 危ないですもんね。所長さんにもよると思いますが、男子刑務所ではステージから下りたり握手をしたりはムリですね。

――なるほど。たしかに女性のほうが大騒ぎはしないイメージがありますね。静かに見ていても、慰問は楽しみですよね。

瑠美 はい、慰問は楽しみでした。誰ともしゃべらずに音楽や講話を聴いていればいいのでラクやったし。Paix²は、みんなが楽しみにしてましたよ。今日の座談会のこともムショ仲間に自慢して、うらやましがられてきました。

Paix² ありがとうございます(笑)。

――慰問はお菓子も出る一大イベントだそうですね。

瑠美 そうです。ムショでは、どんなにお金を持っていても食べ物は買えなくて、出されたものだけを食べるんです。お菓子を食べられるのは、慰問や運動会などのイベントの時だけなので、とても楽しみなんです。

――ほかに、心に残る慰問はありましたか?

瑠美 あるコンサートで、曲の歌詞カードが配られたことがありました。コンサートの後にゆっくり歌詞を読むことができて、その歌をもっと好きになりましたね。

 あとは八代亜紀さん! きれいな上に、めちゃくちゃいい匂いがしました。みんなで「なんの香水やろ?」と話していました。ムショは香水もつけられないので、「早く社会復帰して、やり直そう」「香水や化粧品を買えるようにがんばろう」と思えました。

Paix² 参考になりますね。

――最近は、「刑務所に入りたい」とか「死刑になりたい」と考えて事件を起こす例が目立ちますが、どう思われますか?

Megumi 刑務所に入りたくなる前に、誰かひとりでも愛を感じられる人と出会えればいいのでしょうが……。こればかりは自分で見つけないと、とも思いますね。

瑠美 刑務所に行きたくて事件を起こした人は、収監されて、めっちゃ後悔してるのとちがいますかね。

 女子刑務所はまさに「女の世界」ですから、いじめはめちゃくちゃしんどかったです。所長は男性が多いですが、あとはほぼ女性ですからね。本にも書きましたけど、懲役同士のいじめは陰湿です。歯ブラシを便器に入れられたり、化粧水のボトルにおしっこを入れられたりと、それはもうひどいもんです。

 男子刑務所は、もっと直接の暴力もありますから、しんどいと思いますよ。

――ひどいですね。

瑠美 と思います。でも、懲役の問題は、むしろ出所後ですよ。無期懲役や死刑判決はともかく、有期刑の人は、出所後はますます居場所はないですよ。前科者を雇ってくれる職場は、まだ少ないですからね。

 それに、獄中(なか)で刑務作業をすることでもらえる「作業賞与金」はもともと少ないから、すぐに使ってしまいます。シャバでは、お金がないとどうにもならないでしょう。

瑠美 あと、保護司さんとの相性もあります。仮釈放されたら保護司さんの指導を受けなくてはならないのですが、保護司さんは元教師とか元議員さんとかのエリートばっかりで、不良になる人の気持ちなんかわからない。それでも定期的に会って話を聞かされるのはイヤでしたね。

 そういうのがわかっている私が、保護司になりたいと思っています。Paix²のお2人は、保護司もされていてうらやましいです。

Megumi はい、2014年に2人で法務省から保護司に任命されました。

――瑠美さんのような経験のある方が保護司になったら、保護観察処分を受けている方も安心できるでしょうね。

瑠美 そうだといいですね。
(後編に続く)

【プロフィール】
中野瑠美(なかの・るみ)
懲役通算12年(すべて覚醒剤事件)の体験を綴ったサイゾーウーマンの連載が好評。現在はラウンジ経営者やユーチューバーとしても活躍する。連載記事を2018年に『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)として刊行。
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YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCBAPOeHNGhG5zznedulARog

Paix²(ぺぺ)
鳥取県出身のManami(北尾真奈美)とMegumi(井勝めぐみ)による女性デュオ。「Paix」(発音は「ペ」)はフランス語で「平和」の意味。2人なので二乗して「Paix²」に。アルバムに『しあわせ』(2015年、日本コロムビア)、著書に『塀の中のジャンヌ・ダルク Paix²プリズン・コンサート五〇〇回への軌跡』(20年、鹿砦社)。14年9月に法務省より保護司任命、15年4月に同省矯正支援官を委嘱されるなど矯正支援でも活躍中。
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CMから“料理を作る女性”が消えた? コンプライアンスを気にする広告の行方

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「コンプライアンスを気にしているの一言に尽きますね。女性の社会進出が進み、共働き世帯が増えているいま、家父長的な“家事や育児は女性の仕事”という古い価値観を消費者に押し付けることには無理がある。女性が料理をしている姿が“当たり前”のように描かれているように見えてしまうと、『妻が料理することを当然と思う…

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カードの支払い額が月96万円を超えた買い物狂い、“メルカリ断ち”を決意した直後に7万円を散財したワケ

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 あー! もういや~~~~!!!! 買い物をしてしまうあたしをなんとかしなくちゃいけない!!!! そうじゃなきゃ、あたし、なんのために仕事しているのかわかんないわっ!! そう、ここ最近、私はマジでヤバいのです。 

 前回も言いましたが、今月のお支払い額96万円!!!!

 しかも、しかもね。そのうち10万円くらいは「失敗したなあ……」と思う買い物なでんすよ。なんでかっちゅーと、毎晩メルカリを見ては「おほー! これは安くなってる~!! お買い得だあ!!」と盛り上がり、実物も見ないで購入するから。実際に家に届いてみて、「うむう……、こりゃ実物見てたら買わなかったわ……」ということになるのです。

 それでね、私、決めたっ! 「もうアプリをスマホから消す! メルカリ断ちする!」ってね!! はあはあ……言ったわ。言ってしまったわ。と、とりあえず1週間はフリマアプリを消すわ?(「1週間かよ!!」ってツッコまれそうだけど、だまらっしゃい! あたしが1週間もフリマアプリを見ないなんてありえないんだからっ!!)

 で、でね……。これでもうメルカリは見ない、と決めて、私、メルカリを開いたんですよ。いわばこれは別れの儀。別れの新着チェックをしてみたのです。

 そしたら、ははは……。案の定、欲しいものを見つけちゃった……。それは、「HARPO(ハルポ)SILVER Navajo Mix pearl 45cmNecklace」というアクセサリー。アメリカの南西部に先住するインディアン部族・ナバホ族に古くから伝わる技法で作られたナバホパールは、でき上がりが真珠のように美しかったことから、その名前がついたんですって!

 なんといってもキュンときたのは、出品者さんが「L'Appartement(アパルトモン)」の店舗で購入したと言っていたこと。あたしゃ、アパルトモンというセレクトショップが大好きなのよ。「アパルトモンの商品=おしゃれ」という図式が頭にインプットされているの。アパルトモンが仕入れてきたのなら、絶対イケてるものに違いないっ!!!!

 でも待って? 私、もうこれ以上買い物をしないと決めて、見納めの儀としてメルカリを開いたのよね……。即決はよくない、即決は……。

 私はそう思いなおし、そっと画面を閉じたのですが、やはり一度目にしてしまうと忘れることができず、「ぐぬ~~~~~」と言いながら、サイトに戻りました。

 そ、そうだ、評判だ。評判を聞こう、このネックレスの! 私の得意技、それは商品検索!! 買い物狂いの私のスキルをもってすれば、ハルポの商品レビューはいくらでも見つかるのだ、HAHAHAHAHA!! その結果……。

「こちらはそのまま着用しても存在感がありますが、重ねづけするとかなり雰囲気出ます。ロングで合わせても可愛かったです。こちらも非常に軽く、付けていてもストレスを感じません。合わせ方によって、また人によって個性が出る、非常に素敵なネックレスです!」

「たまたま店舗で見て着用したら、カジュアルにもシックにも合う素敵なネックレスで購入致しました。重くなくストレスフリーです。購入して正解でした!」

 くわわわわわ~~~~~!!!!!!!!!! みんな絶賛してる~~~~~!!!!!!!!!! 「楽天」でもハルポの商品が売っていたのでチェックしたのですが、みんな最高評価! ううう、こうなるとあたしゃあもうだめなのよ……か、か、買います~~~~~!! 

 そんなわけで、長さの違うネックレスを重ねづけしたい私は、メルカリにて45cmのネックレスを3万800円で購入し、楽天で120cmのネックレスを4万2,900円で購入!!

 またやっちまった~~~~! 「もう買い納めだ!!」と言って、その10分後に7万円以上を散財するってどういうことだよおおおおお!! はあはあ……、もう終わりなんだからっ!! 本当に終わりの終わりよっ!!!! でもなあ……1週間の謹慎が開けたら、きっとまた買っちゃうんだろうなあ……(遠い目)。

■今回の出費
HARPO(ハルポ)「SILVER Navajo Mix pearl 45cmNecklace」
45cm 3万800円
・120cm 4万2900円
合計 7万3,700円

自分の実家には2年帰れていなのに……「近くの義実家に行く気が失せる」ママの悩み

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 年末年始ともなると、“義実家への帰省”について頭を悩ませるママたちが多いようだ。昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大により、政府は県をまたぐ移動を控えるよう呼び掛けていた。しかし、今年は10月に首都圏をはじめとする19都道府県に発令されていた緊急事態宣言が解除され、新規感染者数も減少していることから、帰省を計画している人も多いだろう。今回は、義実家への帰省に悩むママのエピソードを紹介する。

コロナ禍で2年間、実家への帰省はなし

 明子さん(36歳・仮名)は、都内で5歳になる娘を育児している。愛媛の実家には、ここ2年ほど帰省していないそうだ。

「大学進学で上京をしてから、ずっと東京に住んでいます。気づけば、地元に住んでいた期間と、こっちに来てからの期間が同じくらいになっていました。子どもが赤ちゃんの頃は何度か帰省をしたのですが、コロナ禍以降、実家には帰っていません」

 対して明子さんの夫の実家は千葉県にあるため、コロナ禍でも2カ月に1度は帰省しているという。

「我が家から夫の実家までは、車や電車で片道1時間ちょっと。子連れで帰るのは大変ですが、新幹線に乗るほどの距離ではなく、義母から『今週、こっちに遊びに来ない』という電話がよくかかってくるため、断りきれないんです」

 義両親は近くに住んでいるため娘の誕生日や保育園の行事などに参加できているものの、明子さんの両親は遠方に住んでいるため、娘と会う機会すら少なく、「不満に感じている」という。

「うちの両親はもう高齢だし、地元を出たこともほとんどないので、東京に気軽に来られないのは仕方ないと思っています。でも、娘の誕生日に夫の実家に帰ったり、保育園の行事に義両親が来たりすると、なんだか娘を取られた気分になってしまって……」

 そんな明子さんは、仲が良いママ友との間で、今年の年末年始は実家に帰省するか否か、話題になったという。

「まだコロナ感染への不安が続いているので、ママ友の中には帰省をどうするか悩んでいる人も多いですね。今は感染者数が減っているので、仕事の休みを前倒しにして、ピーク時を避けて人が少ない時に帰省をするというママもいました。私のように、実家には帰省しにくいのに、義実家には帰らなければいけないという人はほかにもいたので、『なんだか不平等だよね』とLINEでメッセージを送り合っています」

 なお、明子さん自身も、実家への帰省を迷っているという。

「私も今年は帰省したかったんですが、地元の感染者数がゼロということもあって、親もあまり歓迎していないんです。何日か実家に滞在したいと考えていたのですが、母親は喘息気味ですし、知らぬ間にコロナをうつしてしまったらと思うと、帰るのをためらいますね」

 明子さんいわく、コロナの影響で、周りのママ友たちも、距離が近いほうの実家との付き合いが濃厚になっているという。

「娘と仲が良い男の子のママによると、コロナ禍ということもあり、七五三のお参りは、近所の神社を訪れて参拝したそうなのですが、関東に住む夫の両親は来られたけれど、地方に住む自分の両親には来られず、写真を送るだけになったらしいんです。そんな話を聞くと、うちも2年後の七五三はどうなるのかと今から不安ですね。『このまま、私の親だけ祝い事に参加できないのかな』って思うと、なんだか義実家に行く気が失せてしまって……」

 明子さんは、義実家への帰省中も、「コロナの感染予防対策で外出を避け、家の中で過ごすことも多くなりがち」と語る。

「義母は外食を嫌うので、お寿司をよくテイクアウトしています。買い出しなどに行く際も、義実家の車に乗って移動するので、義父母とずっと一緒。さらに一度義実家に行くと、長い時間滞在してほしいみたいで、『泊まっていきなさいよ』と毎回引き留められるんです。義母は『またいつ感染者数が増えるかわからないから、今のうちにゆっくりしていってほしい』と言うのですが、気軽に行き来していた頃と比べて、滞在時間が延びていることが苦痛です」

 そんな明子さんは、ママ友数人とランチをした際に、どちらの実家にもこの2年間帰省していないというママから、「今、長距離移動するのは良くない」と言われたそうだ。

「ママ友の中には、コロナが流行してから、近所のドラッグストアやスーパーにしか出かけていないという人もいるんです。仲が良いママ友からは、『地方の実家に帰ろうか悩んでいるって話は、あまりしないほうがいいかもね』とLINEが来て以来、同じ境遇の人にしか話さないよう気を付けています」

 ママ友間では、「旅行に行く」という話題も出しづらいという。そのため、遠方の実家への帰省は隠さざるを得ない状況で、子どもにも「実家に帰る」という話は友達にしないよう、言い聞かせなければならないようだ。

「子どもを介して長距離移動を反対しているママに帰省することがバレたりしたら反感を買いそうですし、バレないように気を使わなければならず、面倒ですね。それに、電車や車で1~2時間の場所に実家があるママ友は、気軽に子どもと一緒に帰省できる一方、私は飛行機や新幹線に乗らないとなかなか実家には帰られないので、うらやましく感じることは多い。私の親も、『会っていない間にどんどん孫が大きくなっちゃう』と寂しがっていますね。同じように義実家への帰省をしなくても良いならいいのですが、義実家には年末に顔を出さねばならず、モヤモヤしてしまいます」

 そんな明子さんは、同じような悩みを抱えるママ友とLINEを送り合っているという。

「ドラマの話や『M-1グランプリ』といったお笑い番組など、帰省には関係ない話題でお互いに気を紛らわせています。今までみたいに自由に出かけられるのであれば、『年末の義実家への帰省はめんどうだね』という話で済んだのですが、コロナ禍で自分の実家には帰られなかったり、『旅行に出かける』とは言いにくい状況もあって、余計にストレスが溜まりますね」

 明子さんは、同じ境遇のママ友と悩みを共有することで、「自分だけではないのだと安心できる」そうだ。コロナ収束までの間は特に、周りのママ友と交流を持ち互いの愚痴を吐き出しながら、なるべくストレスを溜めずに生活していきたいものだ。

嫁はフィリピン人。「ダイジョーブよ、母ちゃん」認知症の義母の失敗も笑い飛ばす、まるでコメディアン

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

ダイジョーブよ、母ちゃん!

 介護施設やデイサービスで、外国人の介護職員を見ることも珍しくなくなった。こんな人がいてくれたら気持ちが安らぐだろうと思うこともよくある。

 訪問ヘルパーをしている押野和恵さん(仮名・53)が担当している丸田孝子さん(仮名・85)の息子の嫁、マリアさん(仮名・40)はフィリピン人だ。押野さんはマリアさんに理想の介護者像を見るという。

「マリアさんは丸田さんの息子さんとパブで知り合って、数年前に結婚されたらしいのですが、丸田さんはそのことを恥じているらしく、私にもよく愚痴をこぼされています。確かに丸田さんの気持ちもわからないではないですが、マリアさんを見ていると、逆によくぞ丸田さんの息子さんと結婚してくれたと思わずにはいられません」

 マリアさんは日本語があまり達者ではない。それも丸田さんをいら立たせる原因の一つのようだ。押野さんが訪問している間も、マリアさんに嫌味を言ったり、邪険にしたりする場面に出くわすことが多い。

「マリアさんも結婚以来、丸田さんにはさんざんイヤな思いをさせられてきたんだろうと思います。息子さんと結婚したのもお金目当てだと丸田さんは言っていますが、私に言わせればずっと独身だったアラフィフの息子さんが結婚できたんだから、マリアさんに感謝してほしいくらいです」

 その息子は仕事の関係で、今は単身赴任中だ。夫婦には子どもがいないので、マリアさんと丸田さんと二人きりでいる時間が長い。

「息子さんがいないので、マリアさんは一人で丸田さんの嫌みやいじわるを受け止めています。それでも、私が見ていると丸田さんはマリアさんの明るい性格に救われているのではないかと思います」

 マリアさんは丸田さんがどんなことを言おうと、どんな仕打ちをしようと、いつも屈託なく笑っている。日本語がうまく理解できていないことも幸いしているのかもしれない。

「丸田さんは認知症もあって、急に不機嫌になって暴言を吐いたり、時には排泄の失敗をしたりすることもあるのですが、マリアさんは『ダイジョーブよ、母ちゃん!』と笑い飛ばすんです。まるでコメディアンのようだなと感心します。マリアさんのこの対応はヘルパーや介護をしている家族にも学んでほしいといつも思います」

 丸田さんはプライドが高いのだろうと押野さんは想像している。フィリピン人の嫁を受け入れられないのもそうだが、認知症が進むにつれてデイサービスやケアマネジャーとの面談も拒否するようになった。近くに住む娘の瑞枝さん(仮名・50)との関係にも影響が出てきている。

「丸田さんのご主人の法事をするときに丸田さんにも出席してもらうよう準備をしていらっしゃったのに、当日になって着物を着るのに抵抗されて、とうとう法事には出席できなかったと娘さんが嘆いていました。着付けのときに、体を触られることがどうしてもイヤだったようです」

 それからしばらくして、丸田さんは急に体調が悪くなって救急車で運ばれた。救急車が来るまでの間、慌てて実家に駆けつけた瑞枝さんが丸田さんを抱いて支えようとしても手を払いのけ、頑として触らせなかったという。ところが意外なことに、マリアさんが差し出した手は受け入れたのだ。そして救急隊の言葉にも素直に従い、病院に搬送された。

「娘さんは大きなショックを受けていらっしゃいました。マリアさんは受け入れられて、実の娘である自分は拒否されたのですから、無理はありません。ただ、丸田さんが娘さんを拒否されたのは、丸田さんのプライドだったんではないかと私は思うんです」

 元気だったころの自分を知らないフィリピン人の嫁には老いて弱った自分を見せられても、自分が育ててきた娘の前ではそれができない――それが丸田さんのプライドだったのではないかと押野さんは言う。

「第三者である私の目にはそう映りましたが、娘さんには納得できないでしょうね」

 丸田さんはその後施設に移った。コロナ禍で面会もなかなかかなわない中、マリアさんは洗濯物を届けに足しげく施設に通っている。そんな姿を見た施設の職員から介護士を目指さないかと誘われ、目下日本語を猛勉強しているという。

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メルカリで5万のマフラーが、ディスカウントショップで3万円!? 買い物狂い、危うく詐欺サイトの被害に

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 今月のあたしには買い物狂いの神が宿っていたわ。みんな、耳をかっぽじってよ~~~く聞きなさい!! 12月のあたしの買い物額は、どひ~~~~!! 96万円也~~~~~~!!!! あ、あんたねえ……いい加減にしなさいよ。一体、どこからその金が出てくるのよ……(震え声)。

 今月、メルカリでジュエリーを売ったとはいえ、さすがに96万円も用意するのは難しい……。ああ、それなのにそれなのに! あたしといったら、夜な夜なスマホでメルカリを覗いてはアイテムを物色しているのよ……!!!!

 そしたら、また見つけてしまったわ……? 「GUSHILOW&COLE(ガシュロウアンドコール)」というブランドのファー! お値段5万6,666円!! お高いわ……お高いんだけど、それ以上に私は一目ぼれてしまったの。黒と灰色のツートンカラーがなんとも可愛い……!! まるでディズニー映画『101匹わんちゃん』に出てくる悪女・クルエラのようだわ!

 そのファーの商品説明欄には、「最終値下げ。これ以上は値下げしません」と書かれており、その文句もまた私の心を打ちました。最終値下げ……ちゅーことは、このファーの元値は一体……?

 私はこの出品者さんが売りに出しているほかの商品をチェックすることに。うむむ、この出品者さんはあまり安売りはしないタイプっぽいから、7~8万円ってとこかしら?? ああ、でもでも「新品未使用」って書いてあるし、全然いいっ!! 悩んでいる時間がもったいないわ!! あたしこれ買います~~~~~!!!!!!!!!!

 「最悪の場合、リボ払いにすればいい」という恐ろしい考えを持っている千葉N子は、そんなわけでポチっとその商品を買ってしまいました。フーーーっ! 買ってしまった!!

 時刻は深夜2時。私は興奮で眠れなくなり、お目当てのファーは買ったというのに、またポチポチとスマホをいじり始めました。私が購入したファーがいくらくらいのものなのか市場調査しようと思ったのです。そして、調査を始めること5分。

「ぬあに~~~~~~~~~~!?!?!?!?!?」

 私は真夜中だというのに奇声を上げました。なななななななんと、私の購入したものとまったく同じものが、とあるディスカウントショップで3万3,000円で売られていたのです。しかも、「参考価格5万6,666円」ってなってる~~~!!!!!! 私、定価で買ったのかよ!!!!!!!!!!

 「で、でもさ……どうせこれは中古でしょ?」と思って、説明文をよく読んでみると、「新品未使用」との但し書きが……!!

 ギャオ~~~~~!! 私、完全に損したやんけ~~~~~~~!!!!!!!!!! 悔しくて悔しくて目を血走らせながら、メルカリに戻り、「なにが最終価格だよ~! 定価じゃねえか~!」と思いながら、ファーの写真を見ていると「おや……?」と疑問が浮かびました。同じ商品なのはわかるけど、商品写真自体も全部同じじゃね?

 そう、そうなのです。よくよく見比べてみましたが、やっぱり私の買ったファーの商品写真とディスカウントショップのファーの商品写真がまるっきり一緒だったのです。こんなことってある? このディスカウントショップがメルカリを利用しているわけではなさそうだし……。

 私は嫌な予感がして、「問い合わせ先」と書かれているメールアドレスをGoogleの検索窓に打ち込んでみました。すると、「それは詐欺サイトです」という警告文が!!!! ギャ~~~~~!!!!!!!!!! 

 というわけで、私が買ったファーはまぎれもなく本物で、ディスカウントショップのものが偽物だということがわかりました。ホッ……。その後、出品者さんと連絡も取れ、話を聞いたところ、「海外のものを取り扱うインポートショップで9万円ほどで購入しました」だって!! 

 あの時衝動的にメルカリでポチっていなかったら、値段が安いディスカウントショップのファーをまんまと買って、詐欺被害に遭うところでした。結果的にいいものが買えてよかった~~~~~!!!!!!!!!!

■今回の出費
ガシュロウアンドコール「ファーマフラー」5万6,666円