※本記事はドラマのネタバレを含みます。
皆さんご存じ「科捜研の女」(テレビ朝日)。説明するまでもなく、沢口靖子さんが主演で、1999年から放送されており、現在放送中の連続シリーズとしては最長寿となっているドラマだ。
そんな国民的ドラマに「女芸人No.1決定戦THE W2020」でチャンピオンになった吉住さんが1月10日に放送された「科捜研の女Season21」…
※本記事はドラマのネタバレを含みます。
皆さんご存じ「科捜研の女」(テレビ朝日)。説明するまでもなく、沢口靖子さんが主演で、1999年から放送されており、現在放送中の連続シリーズとしては最長寿となっているドラマだ。
そんな国民的ドラマに「女芸人No.1決定戦THE W2020」でチャンピオンになった吉住さんが1月10日に放送された「科捜研の女Season21」…
ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。
昨年はいろいろと忙しく、当コラムがあまり更新できませんでした。反省も踏まえ、2021年のエセ・スピリチュアル界隈の出来事をざっくり振り返りつつ、今年はどうなっていくかを考察したいと思います。
まず、当コラムではおなじみの長崎県壱岐市(壱岐島)に移住して3年目を迎えた「子宮委員長」の動向からお伝えしましょう。昨年はFacebook上で「吉野紗弥佳(さやりんご)」と名乗るようになり、「実業家&アーティストとして行政に頼らない“可愛い”離島活性を目指しています」という自己紹介を公開。オリジナルブランドの化粧品や雑貨などを売りつつ、相変わらず自らを「億女(億を稼ぐ女性)」と称し、オンラインサロンを運営しているようです。
SNSやブログを見ると、充実感を漂わせる投稿が目に入ります。壱岐島の由緒ある神社の宮司と再婚し、ファンから出資を募ってポルシェを購入したとか(億女がそんなことする……?)。さらに、親族を東北から壱岐市に呼び寄せたことも明かしています。
そんな悠々自適の暮らしに憧れた熱心な信者たちは、GoToトラベルを利用せずとも、新年は「教祖様詣で」をしたようで、その様子はSNSに投稿されていました。さやりんごとしても、今年も引き続き離島生活を満喫しているとアピールして視線を集めたいでしょうから、信者たちのSNS投稿はいい宣伝になったはずです。
さやりんごに会うべく壱岐市を訪れる人がいるため、ある意味「島の観光資源」と見る人もいるかもしれませんが、そう単純な話ではないようです。昨年6月には、「週刊新潮」(新潮社)が「『小林麻耶』もハマった”子宮系”が壱岐島に上陸で島民は困惑 『子宮の声を聞く』怪しげな集団」として否定的に取り上げ、私も依頼を受けコメントしました。
このような話題で耳目を集める存在がいては、観光地として痛手なのではないかと感じます。あるスピウォッチャーさんの情報によると、最近のさやりんごは、やけに家事育児をアピールしているようです。教祖様の私生活の充実なんぞ個人的には全く興味がありませんが、「ママ」をターゲットにした新たなビジネスへの動きもあるそうで、引き続き注目していきたいですね。
それに加え、「シン・教祖様」とばかりに、今年は新たな勢力も島に上陸する見込み。当コラムでも以前取り上げた、子宮系スピリチュアルから派生した「子宮推命」の考案者・假屋舞氏が、壱岐市に移住を決めたようなのです。
「子宮推命」は世間的にポピュラーな占い「四柱推命」のような名前ですが、その中身は得体がしれません。假屋氏は自身のブログで「占いの統計データという知識をあてにせず、私自身が今『こうだ!』と思うことを勝手に星の解釈にしている占いです」と説明しており、自他共に認めるデタラメな占い。
そんなものを布教して一部で名を馳せた假屋氏は、ファンから出資を募り(あなたたち、儲けているなら自分で出しなさいよ……)、壱岐市に居住用の豪華ログハウスを建設するとのこと。ローンもあるでしょうから、移住後の事業拡大は必定だと思われます。
ちなみに現在は、某漫画家さんが作画したカードを使う高額セッション「イケメンいきものがたり」や、宝石の販売など、「子宮推命」以外にも手広くやっているようです。子宮委員長の信者から“教祖”へと成り上がった假屋氏がどのように活動するのか……。島民は今年も引き続き、「子宮系女子」に頭を悩ませることになるかもしれません。
子宮系スピ界隈のお歴々が壱岐島に目をつけた発端は、元・壱岐市観光大使で自称スピリチュアリスト・happyの存在が大きいと思われます。昨年1月に「SACHI TAKEKOSHI(サチ・タケコシ)」という名義で歌手デビューしたhappyは、有名デザイナーやスタイリストなどの協力も取り付け、ライブやイベントに力を入れる1年だったようです。
子宮委員長の親友で、スピリチュアル・ブロガーだった過去をロンダリングするような姿勢にはヒヤヒヤしたものですが、幸い、一般ウケはしませんでしたね。
しかし、そんなhappyの行動力に声援を送る人は今も健在で、むしろますます盛況のよう。この界隈では、最も固い支持者層を形成した気配すらあります。やはり「機を見るに敏」なhappyは、最近は人数限定で入会金150万円の「ビジネス塾」を開始すると発表。応募が数百人もあった(自称)というから驚きです。
心配なのは、この塾のために「借金しようか悩む」などという声がネット上にチラホラ見受けられること。「投資して」「お金を恵んで」と、実名や口座番号を晒している人も見かけました。数年前の「子宮系女子」ブーム全盛の頃、このような信者の危うい言動を頻繁に目にしたことを思い出します。
happyは18年に壱岐島で「縄文祭」というイベントを開催。騒音問題を起こしたり、公園を荒らしたりして、ネット上のみならず地元メディアからもバッシングを浴び、後に観光大使を解嘱。しかし、謝罪せずに姿をくらませ、一連の騒動はうやむやのまま。
今は当時ほど“スピリチュアル色”を前面に出さずに活動しているとはいえ、高額講座などを続けていることを考えると、再び世間に「危うい人」と認知され、警戒されてほしいものです。
ビジネスとはいえ、人の金銭感覚を大きく狂わせてしまうようなことが、エセスピ界隈ではいまだに起きています。“個人の趣味”の範疇を越えてこの界隈に入れ込んでも、何も残らないことを知っていただきたいと願っています。
最後に、子宮委員長やhappyらが長く活動の場としてきた「Amebaブログ」も、今年こそ転換期を迎えることに期待しています。先日、インターネットテレビ局「ABEMA」の番組に生出演させていただく機会があり、思い切って「Amebaブログはエセ・スピリチュアルに甘い」と発言させていただきました。
コロナ禍において、デマや誤情報の蔓延は特に深刻な問題だと認識され、主要メディアも連日のように取り上げています。そんな中でAmebaブログには、スピリチュアルと関連づけた極端な自然派、反ワクチン、陰謀論めいた言説を繰り広げるブロガーが、いくつかのアクセスランキングで上位に食い込んでしまっています。
この「人気」が「情報の信頼度」の指数になってしまうようで、書籍の出版やセミナーの開催につながり、その結果「プチカルト」の様相を呈しているケースまで……。Ameba側はこの現状をきちんと把握し、過去さまざまな“教祖様”にお墨付きを与えてしまったことも顧みて、自浄作用を働かせる1年にしていただきたいものです。
読者の皆様方も引き続き感染予防を心がけることに合わせ、スピリチュアル界隈などの信者ビジネスを繰り広げる怪しい勢力にもぜひ注意してください。今年も油断は禁物ですよ。
「M-1グランプリ 2021」が、錦鯉の優勝で幕を閉じた昨年12月、次の賞レースの1回戦がひっそりと始まっていた。
『R-1グランプリ2022』、ピン芸ナンバーワンを決める大会だ。
R-1は21年大会からリニューアル。芸歴を10年以内に制限して若手発掘の大会へと方向転換した。
その結果21年の決勝進出者はZAZY、土屋、森本サイダー、吉住、寺田寛…
近年、ファンテックという言葉が広がりつつある。これは、エンターテイメントや芸能人、もしくはアーティストを愛する「ファン」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語だ。ビジネス的には、旧来からあるファンサービスを、デジタル技術で提供する新たな動きを総称する言葉となっている。
ここ数年、クリエイターや芸能人がYouTubeやインスタグラムなどSNSを通じてコンテンツを配信し、視聴され…
――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
おかげさまで結婚してから半年がたちました。夫婦仲良く、毎日楽しく過ごしております。どんな日々を送っているかというと、朝、というか昼過ぎに起きると、そこにはステディお手製の昼食が用意されており、それを食べてソファで昼寝。ステディはその間、仕事をしたり、洗濯をしてくれて、私は午後4時過ぎに起きて、それから仕事。8時に仕事を終えると、ステディが夕食を作ってくれて、おいしくご飯をいただいた後はステディと映画を見たり、ゲームセンターに行ったり、ダーツをする毎日です。ね、これを幸せと言わずして何と呼ぶ? おかげで10キロも体重増量しちゃったけどさっ!!
そんなわけで、幸せな新婚生活を送っている私ですが、去年の暮れに母からこんなことを言われました。
母「あんた、親戚に結婚したって報告はしないの? 年賀はがきでいいから結婚報告しなさい!」
あのねえ……もとはと言えば、母が「妹の初孫祝いで親戚にお金もらったばっかりだから、あんたのご祝儀までもらったらねえ……。あんたたちの結婚は報告しなくてよろしい!」って言ったんでしょーが!! それが昨夏の話で、とりあえず隣に住むおばちゃんにだけはあいさつしたのですが、母の兄弟であるおじちゃんの家にはあいさつに行かなかったのです。
それから月日は流れ、年賀はがきで結婚報告に至ったのですが、義理堅いおじちゃんは結婚祝いを母に届けてくれたそう。慌てた母は「お返しを考えなさい!!」と慌てて私に電話をしてきました。お、お返しって言ったって、70歳過ぎのおじちゃんに一体、なにを送れと……。
母もそれには悩んでいたらしく、「70歳過ぎじゃねえ……もうモノはいらないって状態なのよねえ。私も欲しいモノなんてないし……」と口ごもりました。そうだよねえ。毎年、母に「誕生日に何ほしい?」って聞いても「いらない」って言われて終わりだもんなあ。
私「じゃあさ、食べ物はどう? カニとか」
母「バカねえ。消えモノじゃダメなのよ! 結婚した記念なんだから!」
私「(そういうもんなのか……)じゃあ、Cちゃん(いとこのお姉ちゃん)が結婚したときはお祝い何をもらったの?」
母「Cちゃんは石垣島で結婚式したから、黒真珠のネックレスをもらったわ。あのときは気が利いてるなあって思った」
私「(ぐぬぬ……。しゃれておる……)」
とはいえ、私は挙式をしていないし、なんの脈絡もなく「おばちゃんにどうぞ」ってネックレスを渡したところで、おじちゃんは喜ばないだろうし……。プレゼント選びに苦戦し、私は頭を抱えました。すると……。
母「防災グッズは? 防災グッズなら欲しい」
と母が言いました。防災グッズ? 結婚の内祝いに防災グッズってアリ……?
そういえば、母は隣の家のおばちゃんへの内祝いには「非接触体温計」がいいとか言ってたし、どこまでも実用性バツグンなものを送りたがる人。とはいえ、ほかにいい案も思いつかなかった私は、“消えもの”はNGという教えを守りつつ、母の言う通りに防災グッズを購入することに。
具体的な価格は伏せますが、保存食などは含まない、アルミの毛布やラジオ、懐中電灯などがセットになったものをチョイス。しかし、実際にに防災グッズを取り寄せた後、「本当にこれでいいのか……?」という疑念が生じてきました。
もしかしたら、というかしなくても、ラジオや懐中電灯くらいあるだろうし、「こんなのうちに山ほどあるよ!!」とか言われたらどうしよう……。しかも、防災グッズはリュックに入った状態で届いたのですが、大きすぎてラッピングもできなかったので、そのままドーンと送るにははばかられる感じだったのです。ウーンウーン、どうしよう……。
そんなわけで、私は一抹の不安を覚えながら、ごあいさつに行く日を迎えました。当日の朝、起きてみると、「じゃじゃーん! 見て!」と私に件の防災グッズを見せてくるステディ。なんと、熨斗が張られていて、とってもそれらしい雰囲気になっているではありませんか……!
ステディ「見よう見まねでやってみた!」
私「すごーい!!!!」
これなら格好がつくぜと俄然勇気を得た私は、防災グッズを手に、ステディと母と一緒におじちゃんの家へ。不安を感じつつも防災グッズを渡すと「こういうのが一個あると安心だよな」と言って受け取ってくれました。やった~~~~~!!!!!!!!!!
それに帰り際、おじちゃんから「イイ男見つけたなあ」とも言われ、鼻高々で帰宅しました。フー! 一時はどうなることかと思ったけど、母ちゃんのナイス・アイディアとステディの機転のおかげで助かったあ!! 結婚祝いに防災グッズは正しいのかわかりませんが、年配の方への贈り物を考えている人の参考になれば幸いですっ!!
YouTubeの投げ銭「スーパーチャット(通称スパチャ)」。これを集計したデータが公開され、衝撃の内容となっている。ワールドワイドの集計で、トップ10のうち、9名が日本のVTuberで占められ、ナンバーワンの累計スパチャ額は2億円に迫る数字を叩き出しているのだ。
このデータを公開しているのは、YouTubeのデータを集計している韓国のPlayboardというサイトで、続きを読む
――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
私、千葉N子、お酒に弱い人からは「お酒強くて羨ましい」と言われるのですが、お酒が強い人は強いなりに悩みもあるんですよ。それは、“簡単に酔えない!”ということ。カクテル数杯じゃ酔えないし、ハイボールを飲んでもいまいち酔えず……。だからといって日本酒は癖が強くてグビグビいけないし……。
そんなある日、YouTubeで韓国のお酒「チャミスル」と「ジョウンデー」の飲み比べ動画を目にしました。
チャミスルとジョウンデーは、韓国の焼酎のこと。フルーツのフレーバーでとても飲みやすく、韓国好きや若い世代を中心に人気が広がっているそうです。名前の違いは、その焼酎を作っている会社の違いなのだそう。飲みやすいのに、度数は13~14%! こりゃ、ワイン並みだよ、奥様!!
そんなわけで、私はすっかりチャミスルとジョウンデーが飲みたくて仕方なくなってしまったのです……!! 早速Amazonで調べたところ、5本セットが2,100円ほど(送料込み)。 スーパーでは290円くらいで売られているらしく、Amazonだとちょっと割高の1本525円でした(送料がかかるから仕方ないんだと思います)。
もしかして、近くの酒屋さんでも売っているのでは……? と思った私は、近くの酒屋さんに電話で問い合わせてみることに。すると、「扱ってますよ~。チャミスルとジョウンデー、どっちも扱ってます!」と回答があり、その言葉を聞いた瞬間、私は自転車にまたがり、酒屋さんにぶっ飛んでいきました。
いやあ、最近、Amazonやら楽天ばかり使っていたので、「珍しいものを買う=通販」と思っていましたが、意外にもチャミスルやジョウンデーはすでに世間に浸透していたようです。お店に着くと、かなりいろんな種類が置いてありました。ブルーベリー、もも、ゆず、いちご、すもも、マスカット……。ううううん、どれもおいしそう!!!!
何から買っていいかわからなかったので、YouTubeのレビューを頼りに、ジョウンデーのブルーベリー味を手に取りました。えーと、あとはチャミスルのマスカットともも、ゆず、いちご味を買ってみようかなあ。結局、5本も手にしてお会計へ。金額は1,500円ほどでした。なんてリーズナブルなんだ……!!!!
その安さに感動した私は、購入したばかりのお酒たちを自転車の前かごに乗せ、ガチャガチャ言わせながら家に戻ります。家に着くと、母が1人で晩酌しており、その中に混じって一緒にお酒を飲んでみることにしました。
■韓国の焼酎「チャミスル」と「ジョウンデー」、そのお味は……!?
まず最初に飲んでみたのは、チャミスルのマスカット味! 度数が高かったので、アルコールの「えぐっ」という感じが来たらどうしよう……と思いましたが、飲んでみると、すっきりさわやか! めちゃくちゃ飲みやすいお酒でした。
ほえ~。こりゃ、仕事終わりに飲んだら、調子に乗ってどんどん飲み進めちゃって酔いつぶれるやつだわ。私の体感ではアルコール度数5%くらいのカクテルと同じくらいの飲み口よ!
マスカット味をくいくい飲み干し、次に手にしたのはジョウンデーのブルーベリー味。これはYouTuberたちが絶賛していたフレーバー。いざ飲んでみると、確かにおいしいのですが、チャミスルのマスカット味と比べると、かなりアルコールっぽさがあります。お酒好きにはいいと思うのですが、「お酒の味はあまり得意じゃない」という方にはちょっとキツいかも。でも、味は甘くておいしいので、氷を入れて、ちょっと溶けた頃に飲んだら、すっきりして飲みやすくなりました。
その後、母とシェアしながら2本開けた私はふらっふら!! けっこうお酒に強い人でも、1本の半分くらい飲んだら酔ってくると思います。「私、お酒強いから何を飲んでも酔えないのよね。でも、アルコールがきついやつは飲みたくない」という人におすすめ!! もし、スーパーで見かけた際はぜひお試しあれ♪
■今回の出費
「ジョウンデー」ブルーベリー味
「チャミスル」マスカット、もも、ゆず、いちご味 合計 1,500円
“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)
そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。
石田和弘さん(仮名・56)の母・澄子さん(仮名・82)は認知症が進み、いったんは東北地方の実家近くに住む妹・真理さん(仮名・54)のもとで暮らしていたが、間もなく真理さんの夫と折り合いが悪くなり、ホームに入ることになった。コロナ禍で実家に帰ることもままならない石田さんは妹夫婦に大きな負担をかけたことを申し訳なく思い、澄子さんがホームでプロの介護を受けて暮らせることに安心していた。
▼前編はこちら▼
ところが、澄子さんがホームに入って数カ月すると、真理さんの夫から石田さんに電話が入った。
「真理が出ていった」と――。
「母のことで参った妹のダンナが出ていったというのなら、まだわかります。でも出て行ったのは妹の方だというので、キツネにつままれたようでした。母のことで妹夫婦はお互いにイヤな思いをしたとは思いますが、それまで妹夫婦の仲が悪かったなんてまったく気づかなかったし、もちろん妹からも愚痴めいたことを聞いたこともありませんでした」
義弟の長い嘆きの電話を聞いて、石田さんは真理さんが水面下で周到に家を出る準備をしていたことを知り、愕然とした。それでも、少なくとも澄子さんを真理さんの自宅に引き取ったときまでは、家を出ることは考えていなかったはずだ。何が真理さんのスイッチを押したのか――。
義弟にも、真理さんが家を出た理由はまったくわからないという。ただ石田さんは、澄子さんを看ていた真理さんが、自分のこれからを真剣に考えるようになったのかもしれないと思う。
自らの今後を考えていたのは義弟もそうだ。石田さんよりも年上の義弟は、定年延長せずに勤め先を辞め、先祖代々の農地で本格的に農業をはじめていた。その老後像に真理さんはついていけなかったのではないか。
真理さんは一人娘が巣立ったあと、パートをはじめていた。澄子さんの介護があったので、パートをするくらいが精いっぱいだったのだろう。
「妹のダンナが言うには、家を出る半月ほど前にパートを辞めていたらしいんです。苦笑してしまうのが、その送別会のために義弟が送迎までしていたというんです。何も知らなかった義弟が哀れで……」
澄子さんが入ったホームも、家を出たあとのことを考えて選んでいたことに思い当たって、石田さんは背筋が凍る思いがした。
「ボクは、単に周辺環境や価格で選んだと思っていたんですが、それよりもっと優先した条件があったんです」
それが交通の便だった。
「妹は家を出て、一人娘が住んでいる大きな街に行き、そこで二人で暮らせるマンションを借りたらしい。その街から母の住むホームには特急1本で行ける、ということを義弟から聞いてゾッとしました」
つまりこういうことだ。石田さんの実家や真理さんの自宅のある町は、在来線の駅からさらにバスを乗り継がないといけない。その町や周辺にホームは多くはないが、まったくないわけではない。しかし、真理さんが選んだホームは特急列車が停まる大きな駅のすぐ近くにあった。真理さんは、娘の住む街から澄子さんのホームに通うことまで考えて選んでいたのだ。
「そういうことか、と義弟は腑に落ちたそうです。いやぁ、女ってコワいですねぇ」
石田さんは「女はコワい」と繰り返す。コロナ感染予防のため、ホームは今も県外からの面会者は受け付けていない。真理さんは住民票を移すことなく、娘と住む街から月に数回、特急列車に乗って澄子さんに会いに行っているらしい。
「だからコロナワクチンも自宅のある町で受けたそうです。その間は空き家になった実家で過ごしていたというので、また変な汗をかきました。妹の読みの深さ、冷静さがとにかくコワい……」
石田さんは、問わず語りに続けた。
「妹は、学生時代に付き合っていた男性と結婚の約束をしていたんです。県外の人でした。でも、ボクが東京で就職して地元に帰ってくることはないだろうからと、親が妹に地元にいてほしいと頼んだんです。そして地元の公務員と見合いをして、実家近くで家庭を持った」
真理さんは、それから父親を見送って、一時は澄子さんを引き取って介護もしてくれた。
「だから、今妹が田舎を離れてどんな毎日を送っているのか、これから先のことをどう考えているのかはわからないけれど、妹の好きにさせてやりたいと思うんです。ときどき、妹のダンナがボクに『なんとかならないですかね』と電話で泣きついてきます。義弟には申し訳ないけれど、今は義弟の話を聞いてあげるくらいしかできません。そうして陰ながら妹を応援してやりたいと思っています」
真理さんは「離婚はしない」と言っているらしい。それは義弟への情なのか、老後の計算なのかはわからない。澄子さんのもとに通う生活がどれくらい続くのか、夫婦の関係が今後どう変わっていくのか、冷静な真理さんにも読めないのだろう。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の話をしますか。遂にコイツが公開されてしまった。いやはや本当に昨今の”情報の波”足るものの凄まじさよ。
ご存じの通りこちら、映画史上最も巨大と言っても過言ではない”ネタバレ厳禁”モノであった為、出来るだけ早く、出来るだけ良い席で、と自身のスケジュールも調整しつつ、映画館の座席情報も日々更新…
1月21日より『ブラックボックス:音声分析捜査』が公開されている。本作は本国フランスで観客動員数100万人を突破した大ヒット作だ。
タイトルのブラックボックスとは、飛行データと操縦室の会話と音声を記録する、実際に航空機に搭載されているボイスレコーダーのこと。その名前の由来は、墜落時の衝撃と熱に耐えられるよう…
Ad Plugin made by Free Wordpress Themes