ママ友LINEグループの「教えてママ」に怒り爆発! 「保護者会には来ないのに!」と不満も

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 日々子育てに奔走するママ同士は、「持ちつ持たれつの関係」とよく言われ、頻繁に頼みごとが交わされているという。その内容は、例えば、「うちの子が〇〇ちゃんの持っているおもちゃを気に入ってしまったので貸してほしい」「万札しか持ち合わせていないので、ランチの支払いを一時的に立て替えてほしい」といった具合に、何かを貸してもらうケースが多いイメージがある。しかし、今はアプリでおもちゃの中古品が廉価で手に入り、たとえ現金がなくてもキャッシュレス決済ができるようになった。そのため、「〇〇を貸してほしい」より、「〇〇をやってほしい」という頼みごとが増えているという。モノや金銭の貸し借りに比べ、トラブルに発展しにくそうにも見えるが、そうとは言い切れない現状があるようだ。

「うちの子の写真も買っといて」ママ友の頼みごとに不満爆発

 恵里佳さん(仮名・33歳)は、関東近県のベッドタウンにある幼稚園に4歳になる女児を通わせている。数年前から、駅前や工場跡地などにマンションが建設されたため、ファミリー層の新規住民が増えたという。

「職場へのアクセスが良かったので引っ越しを決めました。自分たちと同じように、結婚や出産などで移住してきた人も多いですが、駅から少し離れると古い住宅地になるので、もともとの地元の人も結構住んでいるんです。幼稚園には『親子2代で通っている』という人もいます」

 こうした「自分もこの幼稚園の卒園生」という保護者が、行事などで率先して役員を手伝う“リーダー的な立場”にいるという。

「そのうちの一人である40代のAさんも、園で会うと、小学校の学区情報や夏祭りの情報などを共有してくれて、ほかのママより年上ということもあり、みんなのリーダー的存在になっています。でも、ちょっと困ったことがあって……Aさんって、スマホやパソコンを使うのが苦手みたいなんです。親しいママ友とのグループチャットで、『AさんはLINEで連絡が取りづらい』『スマホやパソコンを使う頼まれごとをされて困っている』と話題になったんです」

 その頼まれごとの一つが、園行事の写真購入を代行してほしいというものだ。

「うちの園では、プライバシーの問題から、カメラマンに撮影してもらった行事の写真を、園内に掲示しないことになっています。代わりに、専用の販売サイトからほしい写真を選び、有料で購入するんです。自宅にいながら、空いた時間にスマホやパソコンで写真を確認できるため、とても便利なのですが、Aさんから『私の娘の分も買って』と頼まれるようになって、正直面倒に感じています……」

 園専用の写真販売サイトは、専用のログインパスワードなどが付与され、関係者しか閲覧できない仕様になっている。

「ママ友とのランチで、『子どもの有料販売の写真を購入しているか』という話題になり、『私は毎回購入している』と答えたのがまずかったみたいで。Aさんから『買いたいけど、よくわからなくて。送料はこちらが払うから、私の娘の分も買ってくれないかしら』と言われて、つい承諾してしまったんです」

 後悔したような表情を浮かべる恵里佳さん。Aさんは、「うちの子が写っているものであれば、あなたの判断で選んでもらいたい」と頼んできたという。

「運動会などの大きなイベントの写真は、全部で100枚以上にもなります。子どもの顔を登録しておくことで、近い顔の画像が表示される機能もあるのですが、精度が低くて、同じ髪形の別の子の写真が表示されるんですよ。また、学年ごとに分けて表示されることもない。子どもの良い表情の写真が欲しければ、結局全ての写真に目を通すしかないんです」

 こうした実情を、親しいママ友とのグループチャットで愚痴ったという恵里佳さん。「確かにAさんってそういうところあるよね」などと盛り上がったそうだ。

「全ての画像を見るだけで一苦労なのに、送られてきた写真をAさんに渡すと、気に入らないのか『いらない』と言いたげな不機嫌な顔をされたりもします。仲の良いママ友から『毎回は面倒だよね、パシリみたいじゃん』『送料を浮かしたいママをグループチャットで探したらいいのに』と、グループチャットで励まされ、ちょっとすっきりしましたが……」

 このように、幼稚園や保育園では、保護者や保育士の負担を減らそうとIT化が進んでいるが、恵里佳さんのように、また別の負担を強いられるケースもあるようだ。

 都内にある認証保育園に4歳になる息子を通わせている保奈美さん(仮名)は、園からの連絡方法が全てプリントされた紙で渡されるのを、不便に感じている。

「親しいママ友が、課外学習の持ち物や保護者会の時間などを、毎回グループチャットで聞いてくるんです。わからないことを聞く手段として、グループチャットは便利なのですが、連絡帳に入っている配布物にきちんと目を通していないような気がして……。最近は『なんでもかんでも気軽に「教えて」と頼みすぎなのでは?』と感じるようになりました。そもそも園が、プリントではなくメールで連絡事項を送ってくれればいいんですけどね」

 保護者会で取り上げられた内容を、親切なママがグループチャットで共有することもあるという。

「仕事が忙しいのかもしれませんが、中にはたったの一度も顔を出さないママもいます。『誰かが教えてくれるから、別に行かなくてもいい』って空気を感じ、モヤモヤするんですよ。参加しているママたちは時間を割いているのに……保護者会後にだけグループチャットにやってきて、『教えてください』って、どうなんでしょう」

 一方、小学生の子どもを持つママたちにとって、「欠席の連絡」は頭を悩ませるものの一つだという。多くの公立小学校では、欠席の連絡のために、保護者が学校に電話するのが禁止事項となっている。なんでも、インフルエンザなどが流行した際、職員室の電話がつながらない状況になってしまうのを避けるためだという。その代わりに、家が近所の子や同じクラスの友達に、欠席の旨を書いた連絡帳を預け、担任の先生に渡してもらわなければならないそうだ。

 なんともアナログな方法での欠席連絡だが、入学前の説明会が行われる2月のシーズン、ネット上では「誰も知り合いがいない、欠席連絡はどうしよう」というママたちの悲痛な声を見かける。

 昨年から、都内にある小学校に息子を通わせている裕美さん(仮名)は、子どもの具合が悪くなると、自分も気分が落ち込むという。

「学区から遠い保育園に子どもを預けていたため、小学校に知り合いが誰もいなかったんです。入学してみると、すでに園時代のママ友たちがグループをつくっていて、欠席時の連絡帳の受け渡しもグループチャットでささっと連絡を取り合い、仲間同士で快くやっているようでした。私は、交流がなかった近所のママさんに、思いきってLINEの連絡先を交換してもらい、欠席の時には『連絡帳をお願いします』とメッセージを送りました」

 連絡帳をほかの児童に預ける場合、保護者にLINEであらかじめ頼むことが主流となっているようだ。

「うちの子は体調を崩しやすいタイプで、よく学校をお休みするんですが、LINEで『お願いします』と送ると、いつも『大丈夫ですよ』と一言しか返信がなくて……。このママさんと私は、PTAのメンバーで、彼女はそのグループチャットでは、とても張り切ってメッセージを送っているんです。そのギャップを見ると、自分が参加していないグループチャットで、『あの人は頼んできてばかりで図々しい』と言われていないか、勝手に心配になってしまいます」

 今はLINEのおかげで、頼みごとがしやすくなった半面、お礼などの礼節が欠けてしまっているのかもしれない。一方で、「こんな気軽に頼んでしまって、相手にどう思われているか」と過剰に不安に駆られるケースもある。そんな便利さゆえにこじれてしまう、ママ友コミュニケーションの側面を見たような気がした。

ママ友LINEグループの「教えてママ」に怒り爆発! 「保護者会には来ないのに!」と不満も

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 日々子育てに奔走するママ同士は、「持ちつ持たれつの関係」とよく言われ、頻繁に頼みごとが交わされているという。その内容は、例えば、「うちの子が〇〇ちゃんの持っているおもちゃを気に入ってしまったので貸してほしい」「万札しか持ち合わせていないので、ランチの支払いを一時的に立て替えてほしい」といった具合に、何かを貸してもらうケースが多いイメージがある。しかし、今はアプリでおもちゃの中古品が廉価で手に入り、たとえ現金がなくてもキャッシュレス決済ができるようになった。そのため、「〇〇を貸してほしい」より、「〇〇をやってほしい」という頼みごとが増えているという。モノや金銭の貸し借りに比べ、トラブルに発展しにくそうにも見えるが、そうとは言い切れない現状があるようだ。

「うちの子の写真も買っといて」ママ友の頼みごとに不満爆発

 恵里佳さん(仮名・33歳)は、関東近県のベッドタウンにある幼稚園に4歳になる女児を通わせている。数年前から、駅前や工場跡地などにマンションが建設されたため、ファミリー層の新規住民が増えたという。

「職場へのアクセスが良かったので引っ越しを決めました。自分たちと同じように、結婚や出産などで移住してきた人も多いですが、駅から少し離れると古い住宅地になるので、もともとの地元の人も結構住んでいるんです。幼稚園には『親子2代で通っている』という人もいます」

 こうした「自分もこの幼稚園の卒園生」という保護者が、行事などで率先して役員を手伝う“リーダー的な立場”にいるという。

「そのうちの一人である40代のAさんも、園で会うと、小学校の学区情報や夏祭りの情報などを共有してくれて、ほかのママより年上ということもあり、みんなのリーダー的存在になっています。でも、ちょっと困ったことがあって……Aさんって、スマホやパソコンを使うのが苦手みたいなんです。親しいママ友とのグループチャットで、『AさんはLINEで連絡が取りづらい』『スマホやパソコンを使う頼まれごとをされて困っている』と話題になったんです」

 その頼まれごとの一つが、園行事の写真購入を代行してほしいというものだ。

「うちの園では、プライバシーの問題から、カメラマンに撮影してもらった行事の写真を、園内に掲示しないことになっています。代わりに、専用の販売サイトからほしい写真を選び、有料で購入するんです。自宅にいながら、空いた時間にスマホやパソコンで写真を確認できるため、とても便利なのですが、Aさんから『私の娘の分も買って』と頼まれるようになって、正直面倒に感じています……」

 園専用の写真販売サイトは、専用のログインパスワードなどが付与され、関係者しか閲覧できない仕様になっている。

「ママ友とのランチで、『子どもの有料販売の写真を購入しているか』という話題になり、『私は毎回購入している』と答えたのがまずかったみたいで。Aさんから『買いたいけど、よくわからなくて。送料はこちらが払うから、私の娘の分も買ってくれないかしら』と言われて、つい承諾してしまったんです」

 後悔したような表情を浮かべる恵里佳さん。Aさんは、「うちの子が写っているものであれば、あなたの判断で選んでもらいたい」と頼んできたという。

「運動会などの大きなイベントの写真は、全部で100枚以上にもなります。子どもの顔を登録しておくことで、近い顔の画像が表示される機能もあるのですが、精度が低くて、同じ髪形の別の子の写真が表示されるんですよ。また、学年ごとに分けて表示されることもない。子どもの良い表情の写真が欲しければ、結局全ての写真に目を通すしかないんです」

 こうした実情を、親しいママ友とのグループチャットで愚痴ったという恵里佳さん。「確かにAさんってそういうところあるよね」などと盛り上がったそうだ。

「全ての画像を見るだけで一苦労なのに、送られてきた写真をAさんに渡すと、気に入らないのか『いらない』と言いたげな不機嫌な顔をされたりもします。仲の良いママ友から『毎回は面倒だよね、パシリみたいじゃん』『送料を浮かしたいママをグループチャットで探したらいいのに』と、グループチャットで励まされ、ちょっとすっきりしましたが……」

 このように、幼稚園や保育園では、保護者や保育士の負担を減らそうとIT化が進んでいるが、恵里佳さんのように、また別の負担を強いられるケースもあるようだ。

 都内にある認証保育園に4歳になる息子を通わせている保奈美さん(仮名)は、園からの連絡方法が全てプリントされた紙で渡されるのを、不便に感じている。

「親しいママ友が、課外学習の持ち物や保護者会の時間などを、毎回グループチャットで聞いてくるんです。わからないことを聞く手段として、グループチャットは便利なのですが、連絡帳に入っている配布物にきちんと目を通していないような気がして……。最近は『なんでもかんでも気軽に「教えて」と頼みすぎなのでは?』と感じるようになりました。そもそも園が、プリントではなくメールで連絡事項を送ってくれればいいんですけどね」

 保護者会で取り上げられた内容を、親切なママがグループチャットで共有することもあるという。

「仕事が忙しいのかもしれませんが、中にはたったの一度も顔を出さないママもいます。『誰かが教えてくれるから、別に行かなくてもいい』って空気を感じ、モヤモヤするんですよ。参加しているママたちは時間を割いているのに……保護者会後にだけグループチャットにやってきて、『教えてください』って、どうなんでしょう」

 一方、小学生の子どもを持つママたちにとって、「欠席の連絡」は頭を悩ませるものの一つだという。多くの公立小学校では、欠席の連絡のために、保護者が学校に電話するのが禁止事項となっている。なんでも、インフルエンザなどが流行した際、職員室の電話がつながらない状況になってしまうのを避けるためだという。その代わりに、家が近所の子や同じクラスの友達に、欠席の旨を書いた連絡帳を預け、担任の先生に渡してもらわなければならないそうだ。

 なんともアナログな方法での欠席連絡だが、入学前の説明会が行われる2月のシーズン、ネット上では「誰も知り合いがいない、欠席連絡はどうしよう」というママたちの悲痛な声を見かける。

 昨年から、都内にある小学校に息子を通わせている裕美さん(仮名)は、子どもの具合が悪くなると、自分も気分が落ち込むという。

「学区から遠い保育園に子どもを預けていたため、小学校に知り合いが誰もいなかったんです。入学してみると、すでに園時代のママ友たちがグループをつくっていて、欠席時の連絡帳の受け渡しもグループチャットでささっと連絡を取り合い、仲間同士で快くやっているようでした。私は、交流がなかった近所のママさんに、思いきってLINEの連絡先を交換してもらい、欠席の時には『連絡帳をお願いします』とメッセージを送りました」

 連絡帳をほかの児童に預ける場合、保護者にLINEであらかじめ頼むことが主流となっているようだ。

「うちの子は体調を崩しやすいタイプで、よく学校をお休みするんですが、LINEで『お願いします』と送ると、いつも『大丈夫ですよ』と一言しか返信がなくて……。このママさんと私は、PTAのメンバーで、彼女はそのグループチャットでは、とても張り切ってメッセージを送っているんです。そのギャップを見ると、自分が参加していないグループチャットで、『あの人は頼んできてばかりで図々しい』と言われていないか、勝手に心配になってしまいます」

 今はLINEのおかげで、頼みごとがしやすくなった半面、お礼などの礼節が欠けてしまっているのかもしれない。一方で、「こんな気軽に頼んでしまって、相手にどう思われているか」と過剰に不安に駆られるケースもある。そんな便利さゆえにこじれてしまう、ママ友コミュニケーションの側面を見たような気がした。

母の死でわかった“一族の支配者”――「ママがいなくなったんだから……」優しい伯母の正体

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

 「ヨロヨロ・ドタリ」期の親を持ち、介護に直面している子ども、特に娘たちは、「ヨロヨロになって子どもの世話になる前に、さっさとこの世を去りたい」と口を揃える。「ただ、親を置いて先には逝けない」というのも、また共通した思いだ。それはつまり都合の良い「ピンピンコロリ」幻想でもある。それができるなら誰も苦労しない。ヨロヨロの親たちも、過去そう思って生きてきたはずなのだから。

女が強い家系

 浅倉貴代さん(仮名・37)は、5年前に母親を亡くした。母親はまだ50代。体調が悪くなり、検査をしたときにはがんが広がり、すでに手術もできない状態だった。たった半年の闘病であっけなく逝ってしまった。

 浅倉さんはもちろん、祖母や母の姉である伯母の悲しみは大きかった。というのも、浅倉さん一族は、自他ともに認める「女が強い家系」。祖母は、早くに亡くなった祖父に代わり事業を営んでいたし、その祖母と伯母一家は同居していた。そして、その離れに浅倉さん家族が住んでいて、伯父や浅倉さんの父親の影は薄かったという。

「祖母は、婿である伯父に事業を譲りましたが、自由になるお金も持っていたし、ずっと存在感は大きかった。私たち家族が出かけるときには、いつも祖母や伯母、従姉たちと一緒でした。夏休みや冬休みになると祖母が持っている別荘に滞在したり、年に1回は必ず一族の女たち全員でハワイに行って楽しんでいました」

 浅倉さんに女きょうだいはいないが、従姉は皆女。浅倉さんが夫と結婚したのも、伯母の紹介だった。だから夫との結婚後も、生活スタイルはそれまでとほとんど変わらなかった。

 浅倉さんが、東北にある夫の実家に行くのは年に1回あるかないか。娘2人が生まれると、移動が大変だという理由でますます足が遠のいた。浅倉さんが友人と会うときには、実家に娘を預けるか、母親が浅倉さん宅に泊まり込んで娘たちの世話をしてくれる。夫はおとなしい人だったので、実家べったりの浅倉さんに対して、意見をすることもなかった。

「夫は仕事も忙しかったので、私が実家の母に子育てを手伝ってもらえてラッキーくらいにしか考えていなかったんだと思います。お正月やお盆などでも夫の実家に帰らずに、祖母の別荘に滞在して、夫が仕事に戻ったあとも母と娘、祖母、伯母、従姉たちと女ばかりで楽しんでいました」

 母親の死は、祖母や伯母にとっても、ぽっかり大きな穴が開いたようだった。

「それでも伯母は、早くに母を亡くした私のことを不憫に思ったんでしょう。それまで母がやってくれたように、私が出かけるときは娘たちを預かってくれたり、娘を迎えに行くと夕食のおかずを作っておいてくれたりしました。だから、もちろん母が突然亡くなったのは悲しかったのですが、伯母や祖母、従姉たちがいてくれることはまだ恵まれていると、感謝していたんです」

 そんな関係に少しずつ変化が表れてきたのは、母親の三回忌が終わった頃だった。

「実家に父の様子を見に行ったついでに、祖母のところにも顔を出したんです。というか、父のところに行こうとすると、必ず祖母と伯母の家の敷地を通らないといけなくなっているんです。すると、伯母からこんなことを言われました。『別荘に行くのはいいけれど、貴代ちゃんの子どもたちが使ったものが出しっぱなしだったり、掃除ができていなかったりする。これまでは貴代ちゃんのママが気を配ってきれいにしてくれていたし、別荘の使用料や管理費を毎年おばあちゃんに払ってくれていたのよ。貴代ちゃんは知らなかったかもしれないけど、別荘を維持するのに結構な金額がかかっているの。ママがいなくなったんだから、これからは貴代ちゃんにも使った分の費用くらいは払ってね』って」

――後編は2月23日更新

 

母の死でわかった“一族の支配者”――「ママがいなくなったんだから……」優しい伯母の正体

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

 「ヨロヨロ・ドタリ」期の親を持ち、介護に直面している子ども、特に娘たちは、「ヨロヨロになって子どもの世話になる前に、さっさとこの世を去りたい」と口を揃える。「ただ、親を置いて先には逝けない」というのも、また共通した思いだ。それはつまり都合の良い「ピンピンコロリ」幻想でもある。それができるなら誰も苦労しない。ヨロヨロの親たちも、過去そう思って生きてきたはずなのだから。

女が強い家系

 浅倉貴代さん(仮名・37)は、5年前に母親を亡くした。母親はまだ50代。体調が悪くなり、検査をしたときにはがんが広がり、すでに手術もできない状態だった。たった半年の闘病であっけなく逝ってしまった。

 浅倉さんはもちろん、祖母や母の姉である伯母の悲しみは大きかった。というのも、浅倉さん一族は、自他ともに認める「女が強い家系」。祖母は、早くに亡くなった祖父に代わり事業を営んでいたし、その祖母と伯母一家は同居していた。そして、その離れに浅倉さん家族が住んでいて、伯父や浅倉さんの父親の影は薄かったという。

「祖母は、婿である伯父に事業を譲りましたが、自由になるお金も持っていたし、ずっと存在感は大きかった。私たち家族が出かけるときには、いつも祖母や伯母、従姉たちと一緒でした。夏休みや冬休みになると祖母が持っている別荘に滞在したり、年に1回は必ず一族の女たち全員でハワイに行って楽しんでいました」

 浅倉さんに女きょうだいはいないが、従姉は皆女。浅倉さんが夫と結婚したのも、伯母の紹介だった。だから夫との結婚後も、生活スタイルはそれまでとほとんど変わらなかった。

 浅倉さんが、東北にある夫の実家に行くのは年に1回あるかないか。娘2人が生まれると、移動が大変だという理由でますます足が遠のいた。浅倉さんが友人と会うときには、実家に娘を預けるか、母親が浅倉さん宅に泊まり込んで娘たちの世話をしてくれる。夫はおとなしい人だったので、実家べったりの浅倉さんに対して、意見をすることもなかった。

「夫は仕事も忙しかったので、私が実家の母に子育てを手伝ってもらえてラッキーくらいにしか考えていなかったんだと思います。お正月やお盆などでも夫の実家に帰らずに、祖母の別荘に滞在して、夫が仕事に戻ったあとも母と娘、祖母、伯母、従姉たちと女ばかりで楽しんでいました」

 母親の死は、祖母や伯母にとっても、ぽっかり大きな穴が開いたようだった。

「それでも伯母は、早くに母を亡くした私のことを不憫に思ったんでしょう。それまで母がやってくれたように、私が出かけるときは娘たちを預かってくれたり、娘を迎えに行くと夕食のおかずを作っておいてくれたりしました。だから、もちろん母が突然亡くなったのは悲しかったのですが、伯母や祖母、従姉たちがいてくれることはまだ恵まれていると、感謝していたんです」

 そんな関係に少しずつ変化が表れてきたのは、母親の三回忌が終わった頃だった。

「実家に父の様子を見に行ったついでに、祖母のところにも顔を出したんです。というか、父のところに行こうとすると、必ず祖母と伯母の家の敷地を通らないといけなくなっているんです。すると、伯母からこんなことを言われました。『別荘に行くのはいいけれど、貴代ちゃんの子どもたちが使ったものが出しっぱなしだったり、掃除ができていなかったりする。これまでは貴代ちゃんのママが気を配ってきれいにしてくれていたし、別荘の使用料や管理費を毎年おばあちゃんに払ってくれていたのよ。貴代ちゃんは知らなかったかもしれないけど、別荘を維持するのに結構な金額がかかっているの。ママがいなくなったんだから、これからは貴代ちゃんにも使った分の費用くらいは払ってね』って」

――後編は2月23日更新

 

明治天皇の”スペオキ”女官は「口ベタなとこが逆にいい」!? 女の嫉妬渦巻く宮廷の側室【日本のアウト皇室史】

皇室が特別な存在であることを日本中が改めて再認識する機会となった、平成から令和への改元。「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な天皇家のエピソードを教えてもらいます!

――明治天皇は、原則的に、同時期に複数の女官を側室にはしなかった。それが後宮の暗黙の掟掟として存在していたのでは、というお話を前回伺いました。新しい側室ができるということは、前の側室はクビになるということですよね……。

堀江宏樹(以下、堀江) そうですね。理由はさまざまですけど、天皇と女官の話し合いで側室としての進退は決まるみたいですよ。たとえば、大正天皇のご生母となった柳原愛子(やなぎわらなるこ)は、明治6年(1873年)に、明治天皇の権典侍になりました。そして彼女は明治12年(1879年)、のちの大正天皇となる明宮(はるのみや)親王を幸運にも授かります。

 しかしそれまでに、二人のお子さまが夭折する悲しみも味わいました。また、「産後の肥立ちが悪い」などの理由で、明宮親王誕生後は、権典侍の職を辞退……つまり側室を辞めさせてほしいと明治天皇に訴え、その願いを叶えられました。

 妊娠・出産にダメージを感じやすい体質の話もありますが……もしかしたら、同僚の女官から、妬まれたりするのがイヤだったのかも。しかし、側室のお役目を辞退した後も柳原愛子と明治天皇の仲は、天皇が晩年になっても良好で、親密ですらあったようです。ちょっとした贈り物を、ものかげに呼び出して柳原愛子に明治天皇がお渡しになる姿が目撃されています(坂東登女子『椿の局の記』)。

 明治天皇は、ほんとうに仲が良い女官には女官名とは別に「あだ名」を与えるクセがあり、柳原愛子は「ちゃぼ」と呼ばれていました。側室たちの中では、数少ないケースです。ま、「ちゃぼ」とは観賞用の小型のニワトリの品種名であろうと推測され、普通の仲の良さでは相手から嫌がられてもしかたありません。それを普通に受け入れてしまう柳原愛子と明治天皇は信頼関係はとても深かったのでしょうね。

――それは女官たちもザワついてしまいますね。楽ではなかったという女官生活、争い事の記録などはないのですか?

堀江 明治41年(1908年)から25年間、御内儀に出仕する男性役人「仕人(つこうど)」として勤めた小川金男という人が「昔は(略)廊下に蛇を投げ込んで、気に喰わぬ相手の女官に悲鳴を上げさせた」という宮中に伝わっていた逸話を書いています。

 ウワサの類が語り継がれたもので、それが生じた時期は定かではないにせよ、明治天皇がより女性関係にアクティブだった明治初期のお話でしょうか。さすがに蛇が廊下にいるのは見ていないにせよ、小川金男は女官同士が大声で相手の悪口を言い合っている姿をよく見たそうですよ。

――口ゲンカですか!?

堀江 それが微妙に違うんです。女官たちは大嫌いな相手がいま、そこにいることをわかった上で、あえて素知らぬ顔をして、大声をあげて相手に聞こえるように「あの女は、こういう理由でほんとに気に食わないわ!」などと罵るのだそうです(笑)。それが何度も何度もあったそうな(小川金男『宮廷』)。

 天皇ではなく皇后と、ある女官が「親密」に見えても、別の女官たちからは激しく嫉妬されてしまいました。山川三千子が『女官 明治宮中出仕の記』(講談社)で語るところによると、皇后陛下と仲良く話をしているところを見られてしまうと、「新入りのクセに、皇后様に取り入るなんて末恐ろしい女だこと!」などと先輩女官からネチネチ言われたそうです。それこそ蛇のような執拗さでお互いを監視しあっている女社会の闇ですね。

――山川三千子さんは、明治天皇からはどう扱われていたのでしょうか?

堀江 そもそも彼女が並み居るライバルを押しのけて採用されたのは、明治天皇の鶴の一声でした。あまり口が達者ではなかったところが逆に天皇には好印象だったようです。

 それだからといって明治天皇から言い寄られるようなこともなく、純粋によい主従関係だったようですね。山川三千子によると、明治後期の頃は高等女官の私室である「局(つぼね)」に、明治後期の頃、明治天皇がこっそり出かけるなんてことは、絶対になかったとのことです。

 ところが、別の女官の記録によると、むかし明治天皇の権典侍だった女性……たとえば、大正天皇の生母である早蕨典侍(さわらびのすけ)こと柳原愛子さんなどは、明治天皇から事あるごとに手招きされ、ものかげに呼ばれてちょっとした贈り物を渡されている姿が目撃されていたそうです(『椿の局の記』)。

 一方で、山川三千子は明治天皇夫妻の大ファンでしたが、それは明治天皇がダンディなのに、女性関係には(すくなくとも当時は)「清潔」だった点が、彼女の最大の萌えポイントだったみたいですね。明治天皇が「早蕨(さわらび)」こと柳原愛子に贈り物をしている姿について言及しているのは、山川の後輩女官で、「椿の局」といわれた坂東登女子という女性です。先輩にあたる山川三千子がそういう天皇の姿を見ていないはずもない。しかし、そういうのは清潔な明治天皇のイメージを損ねると彼女は思ったから、書かないんでしょうね。

 ほんとに清潔すぎて、昔から情愛を示すようなことが何もなければ、明治天皇には皇子も皇女もお生まれにはなってはいないのですが(笑)、そこらへんについて山川三千子はいっさい触れません。そんな山川三千子ですが、大正天皇夫妻には非常にシビアな目を向けているのです。

――山川さんは、大正天皇から好意をほのめかされたのですか?

堀江 はい。でもその時、彼女はかなりはっきりと大正天皇の好意を退けているのです。大正天皇(正確には当時はまだ皇太子ですが、今回はわかりやすいように、大正天皇とお呼びします)との「出会い」は、明治45年(1912年)7月30日の明治天皇崩御の後におとずれました。

 大正天皇は当時、まだ青山御所にお住まいでしたが、皇居にご出勤なさるようになられていました。廊下ですれちがった山川三千子に、大正天皇が「まさかのお声がけ」をなさったというのです。

――まさかの?

堀江 そう。当時の山川三千子は、宮中の仕事をはじめてまだ日の浅い女官です。そういう目下の女官ほど、宮中の廊下は天皇が通るであろう時間を避け、あらかじめ用事を済ませてしまうなど、高位の方々の御目につかない工夫をしなければなりませんでした。それが身分社会のマナーです。もし天皇にバッタリ出会ったところで、女官は廊下のすみに立って、黙礼しつつ、天皇が通り過ぎるのを待つだけです。女官からお声がけをする、もしくは天皇からお声がけをされてしまうなどということは、基本的にありません。

 ところが、大正天皇に廊下でバッタリ出くわしてしまった山川三千子に、大正天皇はお声がけをなさいました。しかもロクに彼女のことを知りもしないのにしつこく話しかけてきたわけですね(笑)。いわゆる「ナンパ」です。すくなくとも山川三千子はそう感じました。

 「お前は絵が上手だってね」とか「では何か歌がうたえるだろう」……などと会話の糸口を探るべく、山川三千子が「違います」「歌えません」などと言っているのに、しつこく絡んだうえ、天皇は本題を切り出されます。それは「(おまえは)自分(=山川)の写真を持っていないか」というものでした。しかも、このやり取りの最中、ジリジリと彼女は後退し、一方で彼女を追いかけるように、一歩ずつ距離を詰めようと近づいてくる大正天皇のお姿があったそうな。

――山川三千子さんの大ピンチですが、次回につづきます!

YouTube×スピリチュアルは相性バツグン!? 新たな“教祖様”「スピチューバー」に要注意!

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 最近は、猫も杓子もYouTubeですね。落ち目な芸能人が一発逆転を狙うだけでなく、不祥事を起こした人の「再出発の場」にもなっています。素人でも、企画が当たればネット上で有名になれる時代の中で、根拠の薄い“怪しいスピリチュアル”を流布し、注目を集める人もいるようです。今回は、私たちスピウォッチャーもまだ把握しきれていない「スピリチュアルYouTuber」の急増に警報を鳴らしたいと思います。

 YouTubeで何気なく「スピリチュアル」と検索したところ、サムネイルを見やすく整え、それっぽい誘い文句を付け、10分前後の動画に仕上げてアップする「スピリチュアルYouTuber」(以下、「スピチューバー」と呼びます)を大勢見つけました。登録者が数万人というチャンネルも珍しくなく、一つひとつの動画も何万回と再生されています。これまで、このコラムで取り上げてきた教祖様たちよりも、はるかに人気なのでは……!?

 というわけで、いろいろと視聴した中から、ツッコミどころ満載な人気スピチューバーの動画をピックアップ。ここで紹介すると再生数が伸びるでしょうから、スピチューバ―の皆さんは感謝してくださいね。

「誰でも言える」ことを“ドヤ顔”で語るスピチューバー

 真っ先に目に付いたのは、『ワンネスチャンネル』(登録者約4.8万人)の“使命発見アドバイザー”Yurieさん。「【2020年】未来を大予測!荒れる新時代が始まる…!?」というタイトルの動画では、「高次元の存在が日本に何が必要だと言っているのか皆さんにシェアしたい」と語りだし、「『臨機応変に対応しなさい』とのメッセージがある」「ポンッと行動できるような柔軟性とか思い切り、対応力が必要になってくる」と話していました(新入社員へのアドバイスか?)。この人に限らず、スピチューバーは「なんであなたにそれがわかるの?」とか、「そんなの誰でも言えるわ!」ということを“ドヤ顔”でしゃべるので、ツッコミがいがあります。

 Yurieさんが最近配信した動画の中で、特に「うわぁ……」と変な声が出たのは、「あなたがインフルにかかる本当の理由とは?予防法をお伝えします!」なる動画。Yurieさんいわく、インフルエンザは「なりやすい傾向であったり、なっちゃう意味っていうのがあります」とのこと。インフルエンザになりやすいタイプには「共通点がある」そうで、「今、やりたいことをやっていない人、やりたくないことをやっている人」だといいます。なぜならば、「やりたくないことをやっていると免疫力がガクンと下がっちゃう」ため、ウイルスが体に入りやすくなるのだそう。「やりたいことをやる」ことで免疫力を上げ、ストレスを感じない生活をするのが、インフルエンザ予防になると語っていました。

 「ストレスは万病のもと」と言いますし、あながち間違ってないのかもしれませんが、同じ動画の中でYurieさんが「免疫力が上がる」ことの一例として、「精製された白砂糖をとらない」と話していたのが気になりました。白砂糖が体に悪いというのは、極端な自然派信仰ではよく言われていることで、「砂糖が白くなるのは漂白しているから」「茶色の砂糖は体にいい」なんて説を聞いたことがあるかもしれません。しかし、2018年1月22日放送の『あさイチ』(NHK)で、砂糖について解説していた女子栄養大学短期大学部・松田早苗教授によると、茶と白の砂糖は成分に「微々たる」違いしかないそうです。また、「白砂糖は漂白されている」説については、製造工程を説明しながらキッパリ否定、「茶色い砂糖が体にいい」という説も、NHKの調査により「科学的根拠を示すものはない」とされていました。

 「糖分を摂りすぎないように」と助言するならまだしも(これも誰だって言えるけど)、医師でも専門家でもない“使命発見アドバイザー”が世間に向けていい加減な発言をし、それがネット上で延々と配信されている状況は、非常に危ういと感じます。インフルエンザの予防法に期待して動画を見た人は、さぞガッカリしたことでしょうね。これがストレスになって、免疫力が下がらなければよいのですが。

 次は、英国在住(らしい)MOMOYOさんの『MOMOYO channel』(登録者約4.6万人)です。彼女の場合、不思議な雰囲気のお部屋と、「あの」「ええっと」「なんか」「っていうか」といった口癖が気になって、全然内容が入ってきません。また、動画「龍の意識に目覚める」の中で、「何度『龍ってなんですか?』って問いただしても、なんか『命』っていう言葉が返ってくる」「大切なのは龍のことを考えること」とおっしゃっています(なんかよくわかりませんが、濃密な情報をありがとうございます)。

 スピリチュアルで注目を浴びたい人って、龍とか神様とか宇宙とか、“エネルギーがあるぽいもの”を持ちだして、それっぽく語るのが本当にお好きですよね。ちなみに、最近スピリチュアル界隈では「龍」ブームが来ている様子。“ウォーキング健康法”で知られるデューク更家氏は、「8歳の頃から龍が見える」そうですが、デューク氏が著書で表明して以降、なぜか「自分も龍が見える」と言う人が増え続けています。「これは商売になる!」とでも思ったのでしょうかね(ほかのものを自分で探せって)。

【関連記事】心屋仁之助氏・デューク更家氏も出演――スピリチュアルイベント『龍の日』で目撃した一部始終

 続いて『潜在意識コーチングHonami』さん(登録者約4.5万人)は、「【決定版】お金の引き寄せの潜在意識書き換え3ステップ!年収100倍の体験談」といった、スピ好きでなくても思わずクリックしてしまいそうな動画を公開中。「今ある豊かさに目を向ける」「数字を意識して月収設定」「どんな豊かさか具体的にイメージ」と、お金を引き寄せる方法をアドバイスしています。意識とイメージで年収100倍になるなんて、楽勝……なわけあるか!

 Honamiさんの自己紹介文には、「自己啓発セミナーに1000万円投資」し、そこから「月商8000万を達成」したとあります。どうやら今月、新チャンネルへ移行するらしく、そちらでは「見た瞬間から人生・お仕事がうまくいく秘訣を発信」するとのこと。彼女は単に“スピっぽいこと”を発信しているのではなく、動画をきっかけに“スピリチュアルビジネス”を展開したいという意識が強すぎます。投稿動画の概要欄で「無料オンラインセミナー」の宣伝をしていたのでURLをクリックしてみたところ、情報商材の販売サイトっぽい、超うさんくさいサイトに飛びました。「怪しい話に乗っちゃダメ!」という例として、このサイトを教科書に載せるのはいかがでしょうか?

 ほかにも多くのスピチューバーがいて、それら動画のコメント欄にも「あなたに出会えてよかった!」「毎日動画見てます!」と、スピ情報に飢えているらしいファンがうごめいています。こうした動画は、まさに「誰でも見られる無料自己啓発セミナー」の様相。お手軽な分、高額セミナーなどに誘導されやすいので、注意が必要です。たとえばYurieさんは、各動画の概要欄に必ずオンラインサロンの宣伝を載せています。メンバー限定動画が見られる「ワンネス クラスルーム」は年会費2万3,333円、Yurieさんが会員の悩みに直接答える「ワンネス コーチング」は月額1万6,500円です。これだけの価値が伴っているかどうかは、立ち止まってしっかり検証するべきでしょう。

 YouTubeはチャンネル登録者数が1,000人を超えれば収益化でき、再生数がお金になります。ガイドラインに違反している「差別的な内容」「著作権を侵害するもの」「アダルトコンテンツ」などは、アップロード後すぐに削除されるようですが、「思想的、宗教的なもの」「信ぴょう性や根拠なし」の動画は現状特にお咎めがなく、野放しになっています。つまり、サムネイルやタイトルで人の興味を引けば、口先だけでこの秩序のない世界に生息でき、簡単にスピリチュアルビジネスを展開できてしまうのです。ニッチな話題でそれなりに愛好者がいるスピリチュアルと、YouTubeの相性はかなり良いのではないでしょうか。

 片っ端からチャンネル登録をして、毎日のように動画を再生する熱心なファンだけでなく、なんとなく気になったから時間をつぶすために動画を見る人も多いはず。こうした気軽な再生でも、数字が積み重なるうちに「人気者」として影響力を持ってしまうし、表向きは「多くの信用を得ている人」になります。当然、その数字は人格や思想の健全さを担保するものではありません。軽妙なBGMの中で、人気スピチューバーがいくら成功体験や神秘的なことを語っても、「真実を述べている」「不思議な力を持っている」「この人は本物だ」と信じるのは危険だと感じます。

 神様、龍、宇宙、アセンション、潜在意識や引き寄せなどなど、根拠に乏しいことばかり語っても稼げるスピチューバー。好きな時間に好きなように動画を配信し、カモの飛来を待つことができるYouTubeは、いわば「教祖様のお池」のよう。スピチューバーたちの無料動画をきっかけに、セミナーや情報商材にお金を払うところまで深入りしてもよいのか、慎重に考えてもらいたいです。気軽な視聴の先に、あなたを一般社会と乖離した思想や価値観に染める教祖様がいる可能性を、絶対に忘れないでください。

 最後に、このコラムを読んでいる方も楽しめそうな、個人的オススメチャンネルを紹介します。

■カルト研究室

 女性3人組によるラジオ番組。最近チャンネル登録者数が1,000人を超えたばかりですが、取り上げるテーマは国内外問わず、カルト集団や問題を起こした宗教など幅広いです。勉強熱心な女性たちが、飾ることなく軽快に談義しています。当コラムではおなじみ「子宮信仰(子宮系)」の回もありますよ。

■山口敏太郎タートルカンパニー公式チャンネル

 オカルト研究の第一人者・山口敏太郎さんによる「ATLASラジオ」を配信。長年の研究に裏打ちされた山口さんのオカルト知識は、エンターテインメント性があります。スピリチュアルビジネスを展開する教祖様の浅い思想にはかなり批判的で、最近は弁舌鋭く「スピ詐欺ワーカーをぶっ潰せ!」とも。こうした怒りを表明する、専門性のある人が増えてほしいです。

YouTube×スピリチュアルは相性バツグン!? 新たな“教祖様”「スピチューバー」に要注意!

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 最近は、猫も杓子もYouTubeですね。落ち目な芸能人が一発逆転を狙うだけでなく、不祥事を起こした人の「再出発の場」にもなっています。素人でも、企画が当たればネット上で有名になれる時代の中で、根拠の薄い“怪しいスピリチュアル”を流布し、注目を集める人もいるようです。今回は、私たちスピウォッチャーもまだ把握しきれていない「スピリチュアルYouTuber」の急増に警報を鳴らしたいと思います。

 YouTubeで何気なく「スピリチュアル」と検索したところ、サムネイルを見やすく整え、それっぽい誘い文句を付け、10分前後の動画に仕上げてアップする「スピリチュアルYouTuber」(以下、「スピチューバー」と呼びます)を大勢見つけました。登録者が数万人というチャンネルも珍しくなく、一つひとつの動画も何万回と再生されています。これまで、このコラムで取り上げてきた教祖様たちよりも、はるかに人気なのでは……!?

 というわけで、いろいろと視聴した中から、ツッコミどころ満載な人気スピチューバーの動画をピックアップ。ここで紹介すると再生数が伸びるでしょうから、スピチューバ―の皆さんは感謝してくださいね。

「誰でも言える」ことを“ドヤ顔”で語るスピチューバー

 真っ先に目に付いたのは、『ワンネスチャンネル』(登録者約4.8万人)の“使命発見アドバイザー”Yurieさん。「【2020年】未来を大予測!荒れる新時代が始まる…!?」というタイトルの動画では、「高次元の存在が日本に何が必要だと言っているのか皆さんにシェアしたい」と語りだし、「『臨機応変に対応しなさい』とのメッセージがある」「ポンッと行動できるような柔軟性とか思い切り、対応力が必要になってくる」と話していました(新入社員へのアドバイスか?)。この人に限らず、スピチューバーは「なんであなたにそれがわかるの?」とか、「そんなの誰でも言えるわ!」ということを“ドヤ顔”でしゃべるので、ツッコミがいがあります。

 Yurieさんが最近配信した動画の中で、特に「うわぁ……」と変な声が出たのは、「あなたがインフルにかかる本当の理由とは?予防法をお伝えします!」なる動画。Yurieさんいわく、インフルエンザは「なりやすい傾向であったり、なっちゃう意味っていうのがあります」とのこと。インフルエンザになりやすいタイプには「共通点がある」そうで、「今、やりたいことをやっていない人、やりたくないことをやっている人」だといいます。なぜならば、「やりたくないことをやっていると免疫力がガクンと下がっちゃう」ため、ウイルスが体に入りやすくなるのだそう。「やりたいことをやる」ことで免疫力を上げ、ストレスを感じない生活をするのが、インフルエンザ予防になると語っていました。

 「ストレスは万病のもと」と言いますし、あながち間違ってないのかもしれませんが、同じ動画の中でYurieさんが「免疫力が上がる」ことの一例として、「精製された白砂糖をとらない」と話していたのが気になりました。白砂糖が体に悪いというのは、極端な自然派信仰ではよく言われていることで、「砂糖が白くなるのは漂白しているから」「茶色の砂糖は体にいい」なんて説を聞いたことがあるかもしれません。しかし、2018年1月22日放送の『あさイチ』(NHK)で、砂糖について解説していた女子栄養大学短期大学部・松田早苗教授によると、茶と白の砂糖は成分に「微々たる」違いしかないそうです。また、「白砂糖は漂白されている」説については、製造工程を説明しながらキッパリ否定、「茶色い砂糖が体にいい」という説も、NHKの調査により「科学的根拠を示すものはない」とされていました。

 「糖分を摂りすぎないように」と助言するならまだしも(これも誰だって言えるけど)、医師でも専門家でもない“使命発見アドバイザー”が世間に向けていい加減な発言をし、それがネット上で延々と配信されている状況は、非常に危ういと感じます。インフルエンザの予防法に期待して動画を見た人は、さぞガッカリしたことでしょうね。これがストレスになって、免疫力が下がらなければよいのですが。

 次は、英国在住(らしい)MOMOYOさんの『MOMOYO channel』(登録者約4.6万人)です。彼女の場合、不思議な雰囲気のお部屋と、「あの」「ええっと」「なんか」「っていうか」といった口癖が気になって、全然内容が入ってきません。また、動画「龍の意識に目覚める」の中で、「何度『龍ってなんですか?』って問いただしても、なんか『命』っていう言葉が返ってくる」「大切なのは龍のことを考えること」とおっしゃっています(なんかよくわかりませんが、濃密な情報をありがとうございます)。

 スピリチュアルで注目を浴びたい人って、龍とか神様とか宇宙とか、“エネルギーがあるぽいもの”を持ちだして、それっぽく語るのが本当にお好きですよね。ちなみに、最近スピリチュアル界隈では「龍」ブームが来ている様子。“ウォーキング健康法”で知られるデューク更家氏は、「8歳の頃から龍が見える」そうですが、デューク氏が著書で表明して以降、なぜか「自分も龍が見える」と言う人が増え続けています。「これは商売になる!」とでも思ったのでしょうかね(ほかのものを自分で探せって)。

【関連記事】心屋仁之助氏・デューク更家氏も出演――スピリチュアルイベント『龍の日』で目撃した一部始終

 続いて『潜在意識コーチングHonami』さん(登録者約4.5万人)は、「【決定版】お金の引き寄せの潜在意識書き換え3ステップ!年収100倍の体験談」といった、スピ好きでなくても思わずクリックしてしまいそうな動画を公開中。「今ある豊かさに目を向ける」「数字を意識して月収設定」「どんな豊かさか具体的にイメージ」と、お金を引き寄せる方法をアドバイスしています。意識とイメージで年収100倍になるなんて、楽勝……なわけあるか!

 Honamiさんの自己紹介文には、「自己啓発セミナーに1000万円投資」し、そこから「月商8000万を達成」したとあります。どうやら今月、新チャンネルへ移行するらしく、そちらでは「見た瞬間から人生・お仕事がうまくいく秘訣を発信」するとのこと。彼女は単に“スピっぽいこと”を発信しているのではなく、動画をきっかけに“スピリチュアルビジネス”を展開したいという意識が強すぎます。投稿動画の概要欄で「無料オンラインセミナー」の宣伝をしていたのでURLをクリックしてみたところ、情報商材の販売サイトっぽい、超うさんくさいサイトに飛びました。「怪しい話に乗っちゃダメ!」という例として、このサイトを教科書に載せるのはいかがでしょうか?

 ほかにも多くのスピチューバーがいて、それら動画のコメント欄にも「あなたに出会えてよかった!」「毎日動画見てます!」と、スピ情報に飢えているらしいファンがうごめいています。こうした動画は、まさに「誰でも見られる無料自己啓発セミナー」の様相。お手軽な分、高額セミナーなどに誘導されやすいので、注意が必要です。たとえばYurieさんは、各動画の概要欄に必ずオンラインサロンの宣伝を載せています。メンバー限定動画が見られる「ワンネス クラスルーム」は年会費2万3,333円、Yurieさんが会員の悩みに直接答える「ワンネス コーチング」は月額1万6,500円です。これだけの価値が伴っているかどうかは、立ち止まってしっかり検証するべきでしょう。

 YouTubeはチャンネル登録者数が1,000人を超えれば収益化でき、再生数がお金になります。ガイドラインに違反している「差別的な内容」「著作権を侵害するもの」「アダルトコンテンツ」などは、アップロード後すぐに削除されるようですが、「思想的、宗教的なもの」「信ぴょう性や根拠なし」の動画は現状特にお咎めがなく、野放しになっています。つまり、サムネイルやタイトルで人の興味を引けば、口先だけでこの秩序のない世界に生息でき、簡単にスピリチュアルビジネスを展開できてしまうのです。ニッチな話題でそれなりに愛好者がいるスピリチュアルと、YouTubeの相性はかなり良いのではないでしょうか。

 片っ端からチャンネル登録をして、毎日のように動画を再生する熱心なファンだけでなく、なんとなく気になったから時間をつぶすために動画を見る人も多いはず。こうした気軽な再生でも、数字が積み重なるうちに「人気者」として影響力を持ってしまうし、表向きは「多くの信用を得ている人」になります。当然、その数字は人格や思想の健全さを担保するものではありません。軽妙なBGMの中で、人気スピチューバーがいくら成功体験や神秘的なことを語っても、「真実を述べている」「不思議な力を持っている」「この人は本物だ」と信じるのは危険だと感じます。

 神様、龍、宇宙、アセンション、潜在意識や引き寄せなどなど、根拠に乏しいことばかり語っても稼げるスピチューバー。好きな時間に好きなように動画を配信し、カモの飛来を待つことができるYouTubeは、いわば「教祖様のお池」のよう。スピチューバーたちの無料動画をきっかけに、セミナーや情報商材にお金を払うところまで深入りしてもよいのか、慎重に考えてもらいたいです。気軽な視聴の先に、あなたを一般社会と乖離した思想や価値観に染める教祖様がいる可能性を、絶対に忘れないでください。

 最後に、このコラムを読んでいる方も楽しめそうな、個人的オススメチャンネルを紹介します。

■カルト研究室

 女性3人組によるラジオ番組。最近チャンネル登録者数が1,000人を超えたばかりですが、取り上げるテーマは国内外問わず、カルト集団や問題を起こした宗教など幅広いです。勉強熱心な女性たちが、飾ることなく軽快に談義しています。当コラムではおなじみ「子宮信仰(子宮系)」の回もありますよ。

■山口敏太郎タートルカンパニー公式チャンネル

 オカルト研究の第一人者・山口敏太郎さんによる「ATLASラジオ」を配信。長年の研究に裏打ちされた山口さんのオカルト知識は、エンターテインメント性があります。スピリチュアルビジネスを展開する教祖様の浅い思想にはかなり批判的で、最近は弁舌鋭く「スピ詐欺ワーカーをぶっ潰せ!」とも。こうした怒りを表明する、専門性のある人が増えてほしいです。

ジーユー(GU)「マシュマロパンプス」大ヒット! 「安い靴は質が悪い」を覆す、無印&ワークマンの靴とは

――ファッションライター・南充浩氏が、いま話題のファッションニュースに斬り込む!

 ジーユー(GU)の「マシュマロパンプス」が、発売後1年弱の期間で170万足を売り上げました。理由は1,990~2,490円という低価格と、クッション性の良さから、パンプスやヒールでありながらも「歩きやすい」ことを実現した点にあります。「低価格+高機能」というのは、ジーユーとユニクロを展開するファーストリテイリングのお家芸とも言え、この方程式が当てはまった過去の開発商品は、ヒートテックしかりウルトラライトダウンしかり、ほぼヒットしています。今回は、低価格ブランドの靴について見てみたいと思います。

 靴に関していえば、ユニクロよりもジーユーの方が、圧倒的に品揃えが多く、売上高も大きいのです。ユニクロの靴は、長年取り組んでいる割にはなかなか成功せずに今に至ります。最近だと、レディースのブーツとスニーカーがそれぞれ1型、パンプスが3型、世界的デザイナーであるクリストフ・ルメール氏とのコラボラインである「ユニクロU」で数型展開している程度になり、靴というアイテムだけで見ると、ユニクロというブランドで購入するという選択肢はほとんどありません。

 一方、ジーユーの靴の発展ぶりには目を見張るものがあります。型数も圧倒的に多く、レディース用のパンプスだけで8型、ブーツも8型、スニーカーに至っては14型。ほかにもフラットシューズなど、幅広く靴を取り揃えているのです。この種の類豊富さに加え、メンズ・レディースともに低価格でありながら、高機能かつそこそこの耐久性があり、相当に使い勝手が良いと言えます。

 ただし、どの商品を選んでも問題なしとは言いきれない面もあるので、留意するべきは、

1.奇抜すぎる形状デザインや色柄は避ける
2.試着して履き心地を試す

の2点でしょう。なるべくベーシックでブランド名がわかりにくい物を選べば、価格以上の品質価値はあります。

 さて、そんなジーユーの靴で、「マシュマロパンプス」以外に注目しているのが、「アクティブスマートダービーシューズ」。こちらはメンズの商品ですが、マシュマロパンプスのクッション性が導入されています。これはいわゆる「革靴」で、価格は2,000円台、本革ではなく合皮を使っています。クッション性が高いので、通常の革靴よりも足裏が疲れにくくなっているほか、合皮のアッパー素材が幾分かチープには見えるものの、その分メンテナンスは手軽。本革を使った高額なドレスシューズは、確かに格調高く美しいですが、ソールのクッション性が乏しく、アッパーのレザーのメンテナンスが面倒くさいものなのです。スーツで外を歩き回るタイプの職業人なら、アクティブスマートダービーシューズの方が使い勝手が良いでしょう。

 またスニーカー類は、レディース/メンズともにそれなりに充実しており、アクが強くないベーシックタイプのデザインを選べば「ジーユーばれ」せずに活用できます。ジーユーは、売れ残り商品をどんどん値下げするのが特徴ですので、1,000円未満になったタイミングで購入できれば、コスパは格段に高いと言えます。

無印のスニーカー、ワークマンのレインシューズは買って損ナシ!?

 ジーユーのほかに、アイテムの価格帯が低めで靴も展開するブランドといえば、無印良品が思い浮かびます。靴というジャンルにおいては、無印の方が歴史は長く、現状では「ジーユーが無印に迫りつつある」という印象を受けます。

 そんな無印のオススメできる「低価格+高品質な靴」といえば、ロングセラーであるユニセックス対応の撥水加工キャンバススニーカー「疲れにくい 撥水スニーカー」でしょう。コンバースのオールスターを彷彿とさせるベーシックなデザインでありながら、アッパーのキャンバス地には撥水加工が施されており、小雨程度なら水が浸み込みません。また商品名に「(足が)疲れにくい」と付いている通り、独特の形状に開発されたインソールによって、通常のスポーツブランドやファッションブランドの低価格キャンバススニーカーに比べて、足裏が疲れにくくなっています。私も一足持っていますが、長距離を歩いても疲労感はそこまでありません。価格は2,990円ですが、無印良品週間や夏冬のバーゲン時期には1,990円に値下がりすることもあるので、その時は迷わずに購入しましょう。絶対に損はしません。

 もう一つ侮れないのが、ワークマンの靴でしょう。価格はジーユーより安い商品もあり、もともとが肉体労働用に作られていますから、機能性は格別です。中でもベーシックなキャンバススニーカー「Wクッション キャンバスシューズ」はユニセックス対応でなおかつ980円という低価格ですので、見つけたら買っておいても損はありません。また、フランスブランド「パラディウム」のシューズ「エスラッシュ」という商品にデザインが似た、ユニセックス対応のレインシューズ「PVC防水シューズ」にも注目すべき。価格も1,500円と格安で、アッパー素材は防水性の高いポリ塩化ビニル(PVC)。SNSでも話題となっており、かなりの人気商品です。

 アパレル業界で「ライフスタイル提案型」という言葉がはやり、洋服ブランドが靴やバッグを扱うことが増えましたが、元来、靴と服は製造ノウハウがまったく違います。そのため、洋服ブランドが製造する靴はあまり出来が良くなく、靴は他ブランドからの仕入れに頼ることが多いものの、製造ルートやノウハウが徐々にオープン化された結果、圧倒的数量を企画製造するこれらの低価格ブランドが、一定のクオリティ、デザイン性を実現できるようになりました。高価格靴ブランドのような「素材の風合いの良さ」はありませんが、ブランド名を気にしないのであれば、デイリーカジュアルファッションに十分に取り入れられる水準に達していると言えます。今まで履き慣れていないデザインの靴を、低価格ブランドの商品で試してみるというのもいいかもしれません。
(南充浩)

ひとえ・奥ぶたえは「悩みの種」じゃない! アイプチ担当者が考える「ふたえ」に縛られない商品

「わざわざ調べるほどじゃないけど、なんか気になる」「知らなくても損しないけど、どうせなら覚えておきたい」……日常にあふれる“素朴なギモン”、ズバッと聞いてきました!

 毎年、年末にアメリカの映画評論サイト「TC Candler」が発表する「世界で最も美しい顔100人」。世界中の女性有名人を対象にしたランキングだが、サイト運営者の男性が“個人の主観”によって選出しただけで、な~んの影響力もないことは、ネットの動向に詳しい人なら知っているはず。とはいえ、国内においては、あの時事通信社が運営するニュースサイト「時事ドットコム」や、大手スポーツ紙のウェブ版が報じるほどの注目度で、このランキングが「美しさの基準」と考える人も少なくないだろう。

 最新の2019年版を確認したところ、ある共通点を見つけた。それは、ほとんどの女性が「ふたえまぶた」だということ。“美しい顔”とされる女性たちのふたえ率が、なぜか驚異的に高い! しかし、このランキングが“個人の主観”で決まっているように、「ふたえだから美しい」という根拠はない。しかし、こんなランキングからもわかるように、「ふたえ」を美しさの条件だとする。

 こうした背景がある中で、遡ること20数年。筆者が中学~高校の頃、周囲の友人たちが軒並み手にし始めたのが「アイプチ」だった。「アイプチ」とは、まぶたにのり状の液体を塗り、ふたえを形成するコスメアイテムのこと。製造元のイミュ株式会社が持つブランドの名前でもあるが、ふたえ形成コスメアイテム全般を「アイプチ」と呼んでいる消費者も多い。今考えれば「アイプチ」は、「ふたえだから美しい」という思い込みから普及した商品にほかならない。

 そんな“ふたえグッズ”を生みだした「アイプチ」が、ひとえ・奥ぶたえ向けのマスカラとアイラッシュカーラーを、今年3月6日に発売するという。「アイプチ ビューティ シリーズ」という新たなシリーズを立ち上げるらしいが、「どうして今?」という疑問が残る。これは、教室でふたえに狂乱していた友人たちを間近で見た者として、聞かずにはいられない……!

アイプチさん、「ふたえのり」の代名詞がなぜ「ひとえ・奥ぶたえ用商品」を作ったんですか?

アイプチPR担当者(以下、担当者) まず「アイプチ」は、イミュ株式会社のグループ会社の商標なのですが、「ふたえまぶた化粧品の総称」と誤認されているかもしれません。しかしながら、当社としては、「ひとえ・奥ぶたえの方のためのブランド」として、ふたえまぶた化粧品に限らず、ひとえ・奥ぶたえの方のニーズに応える製品を開発すべく、長年研究・開発を続けてきております。その研究の過程で、「厚みのあるまぶたが邪魔をして、アイラッシュカーラ―を使用するのが難しい」という、ひとえ・奥ぶたえの方のお悩みをキャッチし、ひとえ・奥ぶたえの方でも根本からまつげをカールさせて、目がパッチリと見えるアイラッシュカーラーを開発、13年2月15日に発売いたしました。

 ええ!? そんなに前から販売してたとは。これは失礼しました! 今年3月に発売される「アイプチ ビューティ シリーズ」は、もともと発売していた商品の“進化版”ってことなんですね。

――13年に「ひとえ・奥ぶたえ用カーラー」を発売後、使用者からはどんな声が届きましたか?

担当者 「自分向けだと一目でわかる製品が発売されたことで、自分のまぶたが肯定されているようなうれしさがあった」「自分のまぶたにぴったりで目が大きくなったように見える」など、ご好評をいただいています。製品の良さをご実感いただいているだけでなく、ひとえ・奥ぶたえの自分が肯定されている気持ちになったり、メイクが楽しくなったりという気持ちの面で喜びを感じてくださったことも、発売してよかったと大きな感動を覚えました。

 巷では「ひとえをふたえにするメイク」ばかりあふれているけど、もともとのひとえや奥ぶたえを生かしてメイクがしたいと思うのは、至極当然のこと! やはりこうした声が、「アイプチ ビューティ シリーズ」の発売につながったのだろうか?

担当者 ひとえ・奥ぶたえのお客様へのインタビュー調査を繰り返し、「ひとえ・奥ぶたえ向けの製品がふたえまぶた化粧品しかなく、『ふたえにしたいだろう』と決めつけられている感じがする」「ひとえ・奥ぶたえのままメイクをしようとしても、『クールビューティメイク』『アジアンビューティメイク』など、自分のニーズに合わないメイクを提案されることに不満を感じている」といったお悩みが強いことを、あらためて感じました。また、多様性を認める時代であることも、開発背景にあります。

 あくまでも、今回の「アイプチ ビューティ シリーズ」は「生まれつきのまぶたを生かしてキレイになりたい」という、ひとえ・奥ぶたえの方のひとつのニーズに応えた製品であり、「ふたえにしてキレイになりたい」というニーズにも応え続けていきたいと思っております。今後も「アイプチ」は、「ひとえ・奥ぶたえの方のためのブランド」として、お客様のニーズをキャッチし、それに応えた製品を開発、発売していきます。

 ひとえ・奥ぶたえを“悩みの種”として捉えがちなメイク業界だが、多様性がキーワードの昨今、「アイプチ」の新シリーズは、その存在意義を各方面に見せつけてくれそうだ。

★★★★★日常の“素朴なギモン”を大募集!★★★★★

 サイゾーウーマン読者の皆さんに代わって、気になることをズバッと聞いてきます! 下記よりご応募ください。

【応募フォームはこちら】

ひとえ・奥ぶたえは「悩みの種」じゃない! アイプチ担当者が考える「ふたえ」に縛られない商品

「わざわざ調べるほどじゃないけど、なんか気になる」「知らなくても損しないけど、どうせなら覚えておきたい」……日常にあふれる“素朴なギモン”、ズバッと聞いてきました!

 毎年、年末にアメリカの映画評論サイト「TC Candler」が発表する「世界で最も美しい顔100人」。世界中の女性有名人を対象にしたランキングだが、サイト運営者の男性が“個人の主観”によって選出しただけで、な~んの影響力もないことは、ネットの動向に詳しい人なら知っているはず。とはいえ、国内においては、あの時事通信社が運営するニュースサイト「時事ドットコム」や、大手スポーツ紙のウェブ版が報じるほどの注目度で、このランキングが「美しさの基準」と考える人も少なくないだろう。

 最新の2019年版を確認したところ、ある共通点を見つけた。それは、ほとんどの女性が「ふたえまぶた」だということ。“美しい顔”とされる女性たちのふたえ率が、なぜか驚異的に高い! しかし、このランキングが“個人の主観”で決まっているように、「ふたえだから美しい」という根拠はない。しかし、こんなランキングからもわかるように、「ふたえ」を美しさの条件だとする。

 こうした背景がある中で、遡ること20数年。筆者が中学~高校の頃、周囲の友人たちが軒並み手にし始めたのが「アイプチ」だった。「アイプチ」とは、まぶたにのり状の液体を塗り、ふたえを形成するコスメアイテムのこと。製造元のイミュ株式会社が持つブランドの名前でもあるが、ふたえ形成コスメアイテム全般を「アイプチ」と呼んでいる消費者も多い。今考えれば「アイプチ」は、「ふたえだから美しい」という思い込みから普及した商品にほかならない。

 そんな“ふたえグッズ”を生みだした「アイプチ」が、ひとえ・奥ぶたえ向けのマスカラとアイラッシュカーラーを、今年3月6日に発売するという。「アイプチ ビューティ シリーズ」という新たなシリーズを立ち上げるらしいが、「どうして今?」という疑問が残る。これは、教室でふたえに狂乱していた友人たちを間近で見た者として、聞かずにはいられない……!

アイプチさん、「ふたえのり」の代名詞がなぜ「ひとえ・奥ぶたえ用商品」を作ったんですか?

アイプチPR担当者(以下、担当者) まず「アイプチ」は、イミュ株式会社のグループ会社の商標なのですが、「ふたえまぶた化粧品の総称」と誤認されているかもしれません。しかしながら、当社としては、「ひとえ・奥ぶたえの方のためのブランド」として、ふたえまぶた化粧品に限らず、ひとえ・奥ぶたえの方のニーズに応える製品を開発すべく、長年研究・開発を続けてきております。その研究の過程で、「厚みのあるまぶたが邪魔をして、アイラッシュカーラ―を使用するのが難しい」という、ひとえ・奥ぶたえの方のお悩みをキャッチし、ひとえ・奥ぶたえの方でも根本からまつげをカールさせて、目がパッチリと見えるアイラッシュカーラーを開発、13年2月15日に発売いたしました。

 ええ!? そんなに前から販売してたとは。これは失礼しました! 今年3月に発売される「アイプチ ビューティ シリーズ」は、もともと発売していた商品の“進化版”ってことなんですね。

――13年に「ひとえ・奥ぶたえ用カーラー」を発売後、使用者からはどんな声が届きましたか?

担当者 「自分向けだと一目でわかる製品が発売されたことで、自分のまぶたが肯定されているようなうれしさがあった」「自分のまぶたにぴったりで目が大きくなったように見える」など、ご好評をいただいています。製品の良さをご実感いただいているだけでなく、ひとえ・奥ぶたえの自分が肯定されている気持ちになったり、メイクが楽しくなったりという気持ちの面で喜びを感じてくださったことも、発売してよかったと大きな感動を覚えました。

 巷では「ひとえをふたえにするメイク」ばかりあふれているけど、もともとのひとえや奥ぶたえを生かしてメイクがしたいと思うのは、至極当然のこと! やはりこうした声が、「アイプチ ビューティ シリーズ」の発売につながったのだろうか?

担当者 ひとえ・奥ぶたえのお客様へのインタビュー調査を繰り返し、「ひとえ・奥ぶたえ向けの製品がふたえまぶた化粧品しかなく、『ふたえにしたいだろう』と決めつけられている感じがする」「ひとえ・奥ぶたえのままメイクをしようとしても、『クールビューティメイク』『アジアンビューティメイク』など、自分のニーズに合わないメイクを提案されることに不満を感じている」といったお悩みが強いことを、あらためて感じました。また、多様性を認める時代であることも、開発背景にあります。

 あくまでも、今回の「アイプチ ビューティ シリーズ」は「生まれつきのまぶたを生かしてキレイになりたい」という、ひとえ・奥ぶたえの方のひとつのニーズに応えた製品であり、「ふたえにしてキレイになりたい」というニーズにも応え続けていきたいと思っております。今後も「アイプチ」は、「ひとえ・奥ぶたえの方のためのブランド」として、お客様のニーズをキャッチし、それに応えた製品を開発、発売していきます。

 ひとえ・奥ぶたえを“悩みの種”として捉えがちなメイク業界だが、多様性がキーワードの昨今、「アイプチ」の新シリーズは、その存在意義を各方面に見せつけてくれそうだ。

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