山里亮太、相次ぐジャニーズのCM契約見直しに「心配です」――全方位へのやんわりした忖度に思うこと

私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。

<今回の有名人>
「頑張っているタレントさんが、そのCMのある番組に出られないことになってしまわないか心配です」南海キャンディーズ・山里亮太
『DayDay.』(9月13日、日本テレビ系)

 9月7日に、ジャニーズ事務所による会見が行われた。事務所として、創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害を認めたことを受けて、大手スポンサー企業が同社との契約を見直すと相次いで発表している。

 同10日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)に出演したデーブ・スペクター氏は、「(ジャニーズ事務所を)いじめているような気もする。なんで(広告契約の見直し)表明をわざとらしくやるのか」とコメント。

 また、同13日放送の『DayDay』(日本テレビ系)でも、MCの南海キャンディーズ・山里亮太が「頑張っているタレントさんが、そのCMのある番組に出られないことになってしまわないか心配です」とタレントの今後を慮るような発言をしていた。

 確かにジャニーズタレントは、今回、同社との契約を見直すと発表した企業のCMだけでなく、スポンサーとなっている番組にも出られない可能性が出てくる。そうなると、ジャニーズ事務所、タレント双方にとって大打撃だろう。タレント本人が不祥事を起こしたわけではないのに、CMやテレビ出演の機会を失うのは気の毒だが、「ビジネスとして」考えるのなら、それも致し方ないのではないか。

少年隊は「本当にお行儀がいい」――テレビ局はなぜジャニーズを信用したのか?

 ビジネスシーンにおいては“信頼”が何よりも重要視される。テレビ局が大手事務所を丁重に扱うのは、人気タレントを多数有していることが一番大きな理由だろう。しかしそれ以外にも、長年の付き合いで事務所に信用があるからだと思う。

 テレビ局は、人気のあるタレントに出演してもらい、視聴率を稼いでほしいというのが本音だと思われるが、だからといって、コンプライアンスを遵守できない人物を出演させると、番組がお蔵入りとなりかねないので、それは避けたいところ。そういう時に「この子はちゃんと教育してあるので安全です、私どもが保証します」と“身元保証”するのが事務所の仕事だと思われる。

 その昔、演歌歌手の小林幸子が、『夜のヒットスタジオデラックス』(フジテレビ系)で、少年隊の3人を「本当にお行儀がいい」と褒めていたが、上下関係が厳しいとされる演歌界の人にそう言われるくらいだから、彼らの周囲に対する気配りは、相当なものだったのだろう。それは事務所内での教育が行き届いていた証しともいえるはずだ。

 視聴率を稼いでくれるスターがいる、しかも礼儀正しいとなると、 テレビ局はますます大手事務所を信頼するようになる。テレビ局は「あの事務所に頼めば、間違いない」と信頼し、一方で芸能界志望者も「あの事務所に入れば、チャンスがつかめる」と信じて、多くの才能が集まるだろう。

 しかし、長年ささやかれてきたジャニー氏による性加害をジャニーズ事務所が認めた今、ジャニーズ事務所の信頼は地に堕ちた。戦後、姉と力を合わせ、一代で芸能界にエンパイアを築き上げたというのが、これまでのジャニー氏のイメージだろうが、今では趣味と実益を兼ねて芸能事務所を作り、餌食となる少年たちを集めていたと言われても否定はできない。

 事務所に信頼がなくなれば仕事は来なくなる。テレビ局や企業が事務所に仕事を頼むということは、亡くなったとはいえ、性犯罪者が舵取りをしていた企業にお金を落とすことにつながるわけだから、タレントに非はなくても、取引をやめると考えたとておかしくはない。

 長年、芸能界にいる山里サンだけに、こんなことがわからないとも思えないので、おそらくタレントを傷つけないように、とはいえ企業側を叩きすぎないように気を使って 「頑張っているタレントさんが、そのCMのある番組に出られないことになってしまわないか心配です」 という表現を用いたのだと思われる。

 確かに、人を傷つけない、傷ついた人に寄り添うこと、また過度な批判は避けること は、時代が求めているものともいえるだろう。しかし、こうした全方位にやんわり忖度していると、視聴者に「発言がズレている、わかっていない、そういう問題ではない」と思われてしまい、となると、山里サンの信頼に関わってくるのではないか。

 9月10日放送の『Mr.サンデー』(同)で、MCのフリーアナウンサー・宮根誠司は「テレビとかは魅力あるジャニーズのタレントさんに出てもらいたいわけですよ」「視聴率を取りたいわけです。だから、そういううわさがあっても、あえて追及はしませんでした、誰も。これは本当に猛省しなければならない」と述べた。

 一方、TBSアナウンサー・安住紳一郎も、同9日放送の『情報7DAYSニュースキャスター』で、ジャニーズ事務所に対する忖度は「十分にあると思います」と認め、事務所から触れてほしくないと言われたことについては、「もしその約束を守らなければ、次からはこちらの依頼に応えてくれない、そういう損得勘定で仕事をしている部分はあります」と総括した。

 自身らの後ろ暗いところを、先に言ってしまえば、「なぜ疑惑を追及しなかったのか」「ジャニーズ忖度はしていなかったのか」 というネットユーザーからの批判を封じることができるし、正直なコメントだと好感を抱く人もいるだろう。宮根、安住アナといえば、アナウンサーとして絶大な人気を誇るが、やはり民意を捉えるのがうまいと感じる。

 彼らに比べると、山里サンはその「民意を捉える」ことができていないように思う。 彼のコメントについて、先ほど、全方位にやんわり忖度していると述べたが、腰が引けているともいえるのではないか。彼は 自分が芸人として認められることには熱心だけれど、実は他人のことにあまり興味はなく、共感性も薄いのかもしれない。だから、自分が他人にされた屈辱的なことはいつまでもいつまでも覚えている割に、他人の受けた痛みのようなニュースになると、途端にぼんやりしたコメントしかできなくなるように見える 。

 しかし、ワイドショーのMCである以上、視聴率を取る必要があるだろう。山里サンが本音を言うことが、視聴率が低迷する『DayDay.』の突破口 のように思えてならない。

U-NEXTの良かった点・おすすめ作品をユーザー歴3年の編集部員が紹介!

 こんばんは、編集部のNです! 先日、編集部員の雑談中に「なんの動画配信サービスと契約してる?」という話になりました。アマプラやHuluが上がる中、利用者数が一番多かったのが意外にもU-NEXTだっんです。あれ? Netflixじゃないんだ? と結構意外な結果だったんですが、そんな私もU-NEXTユーザー3年目。

 一方、利用してない人からは「U-NEXTのなにがそんなにいいの?」と質問もあったので、今回はU-NEXTの魅力をユーザー目線で解説していきます! ぜひ参考にしてみてください。

------------------------------------------------------------------------
本ページの情報は2023年9月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
------------------------------------------------------------------------

【はじめに】U-NEXTの特徴
【1】U-NEXTの良かった点
【2】U-NEXTのいまいちな点
【3】編集部員のおすすめU-NEXT作品リスト

【はじめに】U-NEXTの特徴3つ

 いくつもあるVOD(動画配信サービス)の中で、U-NEXTは他サービスとなにが違うのか? 3つのポイントからみていきます!

U-NEXTは、月額2,189円(税込)

 U-NEXTの月額料金は2,189円(税抜)です。映画・ドラマ・アニメなど29万本以上が見放題の動画サービスで、さらに有料タイトルは4万本(2023年7月時点)。2,189円で飽きるほど作品を見られるんです。

U-NEXTは、ポイントで有料タイトルが見られる!

 U-NEXT最大の特徴は、毎月1,200円分のポイントがもらえること。これを利用して有料タイトルを見ることができるんです。月額2,189円(税抜)といっても1,200円分がポイントで戻ってくるので、実質989円(税込)といえますね。また、1カ月無料トライアル期間中でも600ポイント付与されるので有料タイトルの最新作を無料で視聴できちゃいます!

U-NEXTは、洋・邦画・韓流・国内ドラマ・アニメの主要5ジャンルで見放題作品数1位!

 U-NEXTの4つ目の特徴は、なんといっても洋画、邦画、韓流・アジアドラマ、国内ドラマ、アニメの主要5ジャンルにて、見放題作品数1位を獲得していること! どんな作品があるのか気になったら、ぜひ無料トライアルに登録してみてください。

【1】U-NEXTの良かった点

 U-NEXTは作品の数とジャンルがとにかく充実しています。洋画も邦画も海外ドラマも「U-NEXTでしか見られない」タイトルがザックザク! 実際に契約していてわかった良かった点は9つあります。

他VODサービスと比べて圧倒的な作品数!

 U-NEXTの特徴3つでもお伝えした、洋画、邦画、韓流・アジアドラマ、国内ドラマ、アニメの主要5ジャンル見放題作品数1位という点がやはり一番の満足ポイント! U-NEXTが配信している見放題作品数は、Netflixのおよそ5倍、Amazonプライム・ビデオのおよそ3倍です。他VODサービスを圧倒的な差をつけてトップなので、U-NEXTにない作品は「ない」といえると思います。

  また、他VODでは有料だったり未配信の作品がU-NEXTでは見放題タイトルに入っていることも多々。見たい作品が決まっているときは、U-NEXTで検索することをおすすめします。

おすすめ特集の精度が高い

 U-NEXTは視聴履歴に合わせた特集を提案してくれるんです。その提案内容の的確さは特筆もの! 各ジャンルのプロが5,000を超える特集を用意しているんだとか。だから、いつ見ても新鮮な切り口の特集に出会えちゃうんです。なお、女性が主人公の作品やサスペンスものを好んで視聴している私には、こんな感じでおすすめしてくれます。このおすすめが本当に的確で、「時間を無駄にした……」とガッカリしたことがありません。

雑誌も読み放題できた!

 U-NEXTでは、追加料金なしで140誌以上の雑誌がいつでも読み放題できるんです。アイドル雑誌の「WiNK UP」や、女性週刊誌、女性ファッション誌ももちろんラインナップ。雑誌読み放題サービスのdマガジンに加入していたのですが、解約して月400円を節約できました! 

人気作家の小説が先行配信で読める!

 U-NEXTはマンガや書籍も読み放題。実は、U-NEXTオリジナルとして書籍に先行してデジタル配信している作品もあるんです。なかでも注目は、9月8日から先行配信が始まった吉川トリコさんの中編小説『コンビニエンス・ラブ』。「アーティストであって、アイドルじゃない」5人組ダンスグループGAME BREAKERSに所属する成瀬愛生(通称:アッキー)の葛藤が生々しく描かれていて、アイドルファンなら夢中で読み進めてしまうこと間違いなし! ほかにも、井上荒野さんの『不幸の****』などなど気になるタイトルが並んでいます。

2.5次元ミュージカルや人気アニメも多数見放題!

 U-NEXTではアニメの見放題作品もそろっているため、人気漫画原作のタイトルや懐かしい作品とも出会えちゃいます。私はこないだ『メイプルタウン物語』と出会って懐かしさに涙腺が緩みました! 

 また、2.5次元人気のはしりとなったミュージカル『テニスの王子様』をはじめ、ミュージカル『刀剣乱舞』舞台『鬼滅の刃』なども見放題。気軽に見れちゃいます!

アカウントを無料で4つ作れた!

 U-NEXTでは、1つの契約でアカウントを無料で3つ追加できるんです。私は妹とアカウントを分けて使ってますが、それぞれのアカウントで同時に動画が視聴できますし、閲覧履歴もバレないので、他人に知られると気まずいタイトルも臆することなく見られます! 家族4人で使えば、月に実質1人500円で楽しめます。

スマホにダウンロード可能

 自宅のWi-Fi環境などで予め動画・書籍をダウンロードしておけば、通勤時間に視聴できちゃいます。外出先でも通信料を気にせず楽しめるのはうれしいですよね!

31日間無料トライアル中もポイントが600円分

 U-NEXTの特徴で挙げた「ポイント」が無料トライアル中でももらえるんです。600円分のポイントを使って、最新作も無料で見ることができちゃいます。気になったら、ぜひ31日間の無料トライアルに登録してみてください

キャリア決済で簡単登録

 クレジットカードでの決済は個人的に控えているのですが、U-NEXTはなんとキャリア決済が可能でした。カードを使いたくない人に優しいサービスですね。

【2】U-NEXTのいまいちだった点

 U-NEXTを使っていて楽しい半面、イマイチだなぁ……と感じる部分も。私が感じたのはこの2つです。

月額料金が高い

 U-NEXTは月額2,189円(税込)なので他VODと比べると正直高いです。ただ、ポイントが1,200円分つくので実質989円と考えれば、相場といえるかもしれません。そのポイントを使って、映画を無料で見ることも可能。私は映画『Gメン』を0円で見てきました。またNetflixは同時視聴数が可能な台数によって金額が変わり、3つ以上だと1,980円(税込)。U-NEXTは2,189円(税込)で4アカウントまで利用できるので良心的ですよね。気になる人は、まずは31日間の無料トライアルに登録してみてください

オリジナル制作の作品がない

 Netflixなどに比べるとオリジナル作品の数が少ないのは事実。しかし、U-NEXTは配信作品数が圧倒的で、特にアメリカの人気テレビ局「HBO」の作品が見られるのはU-NEXTだけ! 『セックス・アンド・ザ・シティ』の続編『AND JUST LIKE THAT...』や『GIRLS』『THE IDOL』などHBOの人気タイトルが勢ぞろい。オリジナルがなくても十分満足しています。

【3】U-NEXTのオススメ作品

 U-NEXTユーザーのサイゾーウーマン編集部員3人が、U-NEXTでしか見られないおすすめ作品をご紹介!

映画『ザ・ハント』

 森の中で目覚めた12人の男女。なぜ自分がここにいるのかわからず茫然としていると、そこには1匹の豚と多数の武器が収められた巨大な木箱が。すると、突然銃声が鳴り響き、命を狙われていたことを察した彼らは、武器を手に取って逃げ惑うことに。実は彼らは、富裕層の娯楽である「人間狩り」の標的にされていたのだった――。

 アメリカ社会への痛烈な風刺が物議を醸し、全米で一時公開中止になったという問題作。開始早々、訳もわからぬまま大殺戮が行われ、見ているこちらもハラハラドキドキ。狩られる側が反撃していく様は見ものですよ! ぜひ無料トライアルでチェックしてみてください。(編集部J子)

『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』

 2001年公開のシリーズ第1作の公開から20周年を祝して制作されたドキュメンタリー番組。歴代キャストや監督が撮影の舞台裏を語る同窓会的な内容で、日本語吹き替え版も、小野賢章らおなじみの声優陣が勢ぞろいしています。
 
 さまざまなエピソードが飛び出す中、特に注目なのが、キャストの恋愛事情。ハーマイオニー役のエマ・ワトソンは、初恋相手であるマルフォイ役のトム・フェルトンを“好きになった瞬間”を告白。また、ハリーポッター役のダニエル・ラドクリフも、役同士が敵対関係にあったあの人に片思いしていたそう。この番組を見れば、また別の角度で映画が楽しめること間違いなしです。ぜひ無料トライアルでチェックしてみてください。(編集部M)

『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』

 大人気シリーズ『SEX AND THE CITY』の新シリーズ『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』のシーズン2。シーズン1ではキャリーの夫ミスタービッグが亡くなる衝撃の展開でしたが、今シーズンはキャリーの元婚約者エイダンが登場し、関係が復活。ミランダとシャーロットもそれぞれ人生に転機を迎えます。

 なかでも第2シーズンの第6話「凍えるNY」は『SATC』本編のエッセンスが感じられて秀逸! ミランダ役のシンシア・ニクソンが監督を担当した回だけあって、「そうそう『SATC』ってこの感じ!」と興奮しました。吹雪の中、ドレスアップした格好で猛然と進むキャリーたちの姿にグッときちゃいますよ。(編集N)

 編集部おすすめ作品が気になる方は、ぜひ無料トライアルでチェックしてみてください

U-NEXTをまずは31日間無料で試してみる

 U-NEXTの無料期間は31日間。本契約と同じように見放題作品の視聴が可能です。さらに、登録時に600円分のポイントがもらえるので、最新作などの有料タイトルをポイントで見ることができるんです。無料トライアルを始めれば、いろんなジャンルの作品を見放題して楽しめちゃいますね。

 登録はスマホでもPCでも簡単に完了。私はスマホでやったのですが、サクサク契約できちゃいました! ぜひ、この機会に31日間の無料トライアルに登録してみてくださいね

メルカリで売り上げ130万円達成なるか!? 新作ジュエリー欲しさに金策に走る【前編】

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 きええええええええええい! 出たぞ、出たぞお!! kataokaさんの新作が出たぞおおおおお!!!! このコラムの愛読者様ならもうおわかりでしょう。私の敬愛するジュエリーブランドから新作が出たのです!!!!!!!!!!

 でも待って。私、今度の東京旅行の予算は100万円だったわけなんだけど、足りるかしら? ステディは引いていましたが、それでも……この新作のラインナップを見ると心もとない。だって、商品は安くても40万円。でも、もはや私はときめかず、50~60万円になってくるとワクワクしてくるの。70~80万円は好みドンピシャ、そして100万円を超えると、もう買ったこと自体が誇り。

 私が今狙っているのは、「Nebula Opal Necklace」というアイテムで、66万円くらい。「なーんだ、66万」と思ったかしら? そうね、私もそれだけなら、そう思うわ。でもね、私は欲望に任せて、この旅で自分の好きなものを2個買うと決めているのよ!

 「欲望のトリガーを引いちゃいな」と自分で自分に言い聞かせて、もう一度よくラインアップを見ると、今までノーマークだったものが急に光り輝いて見え始めました。それは、「Rainbow Moonstone Necklace Supreme」という商品で、お値段なんと124万800円……。くあああああ~~~~~!!!!!!!!!!

 でも、説明文がまた、いいんですよ。

「しっかりとした重みのある石は 光をたっぷりと取り込み 静かに流れる清流のような 柔らかな輝きを放ちます。芸術性とデザイン性 そして自然の美が高度に共存する 細部にまでわたって丁寧に紡がれた 一点ものの作品です」

 「一点物の作品」としっかり明記されているのは、この子だけ。きっと、イチオシ商品に違いありません。前述したネックレス以外に、すでに購入すると決めていたリングは71万2,800円だから、124万円のネックレスを選べば、トータル195万。ボーナス払いで購入するとして、それまでに用意できるのは70万くらい。残り約130万円……どうする!?

 私はため息をつきながら、自分のジュエリーケースをじっと睨みました。最近使っていない子を、メルカリでお嫁に出す。それしか方法はないっ! 目標金額は130万円! 果たしてN子の金策はうまくいくのか――次回に続くっ!!!!

電子書籍『“買い物狂い”の散財日記2~借金300万でも尽きない物欲~』発売中!

 昨年9月に販売した電子書籍『“買い物狂い”の散財日記~千葉N子のリアルな家計簿大公開~』の続編となる『“買い物狂い”の散財日記2~借金300万でも尽きない物欲~』がこのたび発売いたしました。

 日々の散財っぷりはもちろん、Amazonで買えるおすすめ商品、さらに数あるコレクションの中から、“一軍ジュエリー”も写真つきで公開! 

 また、夫や家族、友人との面白おかしいやりとりなど、買い物時の出来事がユーモアたっぷりにつづられており、気持ちのいい買い物っぷりは、読む人に爽快感を与えてくれるはずです。Amazon Kindleストアでの独占販売となりますので、千葉N子ファンの皆様は、ぜひご一読ください。

発売元:サイゾー
発売日:2023年6月30日
価格:950円(税込み)

<ご購入はこちらから!>
Amazon Kindleストア https://www.amazon.co.jp/dp/B0C9QRTMYM

脳梗塞の介護に疲れ、父を見殺しに? 救急車を呼ぶまでの「タイムラグ」と母への疑惑

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

 いったん自分の近くに義母の令子さん(仮名・91)を呼び寄せた峰まゆみさん(仮名・63)夫婦は、これ以上令子さんの一人暮らしが難しくなったことから有料老人ホームに移した。峰さんの心身の負担は軽くなったが、令子さんは意欲がなくなり、自室で寝てばかりいる。

▼前編はこちら

「あのとき、死にたかった」義母の本心

 令子さんは昨年末にコロナに感染したという。

「無事回復しました。面会ができなかったので、病状はよくわからなかったのですが、熱はそれほど高くなく、食欲が数日落ちただけで済んだらしいです。実は、コロナに感染したと聞いて、義母も90歳を過ぎていますし、お正月は迎えられないだろうと覚悟したんです。それがすんなり回復したというから、よほど生命力があったんでしょうね」

 回復したのは幸運だった、と峰さんは振り返るが、令子さんにとってはそうではなかったようだ。令子さんは「あのときに、死にたかった」と何度も繰り返す。

「『死にたかった』と言う割に、今は物欲がすごいんです。携帯は持っていないので、そのあたりの紙に書いた手紙が頻繁に届きます。手紙というか、欲しいものリストですよ。この店のこんなお菓子を買って持ってきてほしいとか、このブランドのこんな服を買ってきてほしいとか」

 ホームに入ってからは生きる気力もなくなったようで、食事のときに部屋を出る以外はベッドで横になってばかりいた令子さんだ。それがコロナから回復すると、俄然さまざまな「欲」が出てきたのだという。

 服は、最近仲良くなったホームの入居者が着ているのと同じようなものが欲しくなったらしい。お菓子は、スタッフに付け届けするためだと峰さんは苦笑する。そんなことをしなくても、スタッフは十分よくやってくれているのに、と思うが、人より少しでも良い待遇を得たいという思いからなのか――。

 「コロナで死にたかった」という令子さんと、その言葉の対極にある物欲――それを峰さんは「生への執着」だと言うが、この矛盾する言動が峰さんにはどうしても理解できないという。

義母は義父を見殺しにした

「実は、義母は義父を見殺しにしたようなんです」

 あくまでも推測だが、と断りつつも、峰さんはサラリと明かした。

 20年近く前のこと。脳梗塞を起こした義父を長く介護していた義母は、義父が2回目の脳梗塞を起こしたとき、すぐに救急車を呼ばなかった、というのだ。

「その時の様子を後日義母から聞いていて、救急車を呼ぶまでの間にタイムラグがあるのに気づいたんです。義母は半身が不自由だった義父の介護に疲れていたのかもしれませんし、不自由な体でなんとか生きてきた義父を不憫に思って、もうこの辺で終わりにしようと思ったのかもしれません。だから、義母のことを責めるつもりはありません。夫はこのことに気づいていないのか、何も言わないので私も自分の胸にとどめているのですが」

 令子さんは、しばらくしてから救急車を呼び、義父は病院に着いてまもなく亡くなったという。

 もし一命をとりとめたとしても、義父はもっと状態が悪くなっていただろうから、義父も義母もつらい思いをすることになっただろうと峰さんは言う。だから、病院で死ぬことのできた義父はまだ幸運だったとも思う。

 それだけに、義父の死を選択するボタンを押した義母が、「あのときに死にたかった」と言いながら、峰さんに見せる「生への執着」に戸惑っているのかもしれない。

娘が「すみっコぐらし」のグッズを友達にあげてしまった! お礼は折り紙と手紙だけって許せる?

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係は、価値観や環境の違いからさまざまなすれ違いが起きやすい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、ママ友トラブルの解決策を考える。

 子どもの頃、香りのついた消しゴムや小さな便せんなど、可愛らしい文房具を友達同士で交換したことがある人は少なくないだろう。令和の小学生の間でも、友達同士でプレゼントを贈り合う風習は残っているようだ。しかし、そこにはトラブルも潜んでいる。今回は、娘の友達付き合いをめぐり、ママ友の対応に頭を悩ませているお母さんの声を取り上げる。

小学校の帰り道にある我が家は子どもの溜まり場に

 都内に住む歩美さん(仮名・43歳)は、私立大学の事務として勤務しながら中学1年生になる息子と、小学3年生の娘の育児をしている。

「娘の愛理(仮名)はコロナ禍の時に小学校へ入学した影響からか、新しい友達ができにくかったんです。当時は子どもの保育園が同じだったママ友とLINEのグループを作って、子どもたち同士で遊ぶ機会を作るようにしていましたが、今では愛理も、小学校にたくさん友達ができました」

 戸建て住宅である歩美さんの家は現在、子どもたちが集う場所になっているそうだ。

「我が家はちょうど小学校の帰り道にあるので、よく娘が友達を家に連れて来ているようです」

 放課後、子どもたちが歩美さん宅で過ごすことは、ママ友たちも了承しているそうだ。というのも、歩美さんの家には中学生の息子がおり、小学生だけで留守番しているわけではないため、「安心感があるみたいですね」とのこと。

「小学校の周りには高額な民間学童しかないため、当初は仲が良いママ同士で『お互いの家で子どもを留守番させよう』とも話していたんです。実際に、娘もママ友の家で遊んでいたのですが、ほかのお宅はみんなマンションでして、『一軒家のほうが広い』という理由から、自然とうちに子どもたちが集まるようになった感じですね」

 歩美さんの家では、息子さんが小学生の頃も、友達がよく遊びに来ていたそうだ。

「私は時短勤務で午後4時には退社できるので、フルタイムで働いているママの子どもがよく遊びに来ていました。ママ友にうちまで迎えに来てもらうのは悪いなぁと思い、子どもたちには『帰る時間があまり遅くならないようにね』とよく伝えていました。それでもゲームに熱中して、なかなか帰らないこともあって、それには困ってしまいましたね」

 子どもたちが集まる家ならではの悩みはほかにもある。

「息子と友達は当時、ポケモンカードや『Nintendo Switch』でよく遊んでいました。ある時、そのゲームソフトがなくなってしまい、一緒に遊んでいたママ友にLINEをして探してもらったことがあるんです。どうやら友達が、息子にソフトを借りたまま持って帰ってしまっていたのです。そういう子ども同士のトラブルがあると、『うちで遊んでもらうのは嫌だな……』と思ってしまいます」

 最近、歩美さんは、愛理さんの友達付き合いで困っていることがあるそうだ。

「息子は、特定の少数の友達と仲良くするのではなく、大勢のクラスメイトが一気にうちへ遊びに来て、途中で公園に行く……という遊び方をしていたのですが、愛理は仲のいい2~3人の女の子とばかり一緒に過ごしていて、その子たちが代わる代わる毎日遊びに来ています。そのうちの1人は、ママに会ったことがないので、何かあった時に困るなぁとは常々思っていました」

 ある時、愛理さんの持ち物で気になることがあった。

「愛理の筆箱を見たら、鉛筆や消しゴムが減っているんです。それにぬいぐるみも1つなくなっていました。『この前、買ってあげたばかりじゃない』と聞いたら、家に遊びに来た三奈ちゃん(仮名)にあげてしまったと言うんです。三奈ちゃんは、3年生になって初めて同じクラスになった子で、さっき話した“ママと面識がない子”。三奈ちゃんは娘の好きな『すみっコぐらし』のキャラクターを気に入って、『欲しい』と言ったみたいで、愛理がプレゼントしたそうです」

 もともと家に遊びに来ていたのは保育園で一緒だったママさんの子どもが多かったので、「気軽に連絡が取れた」という歩美さん。しかし子どもが小3にもなると、交友関係が広がり、相手の家庭を把握しきれなくなったそうだ。

「三奈ちゃんのママは、あまり保護者会などには来ないので、顔もよくわからないんです。息子の時のゲームソフトのように高額ではないですが、ノートや文房具、ぬいぐるみなどを勝手にあげるのはよくないと思いました。娘にも『金銭のやりとりではないけれど、パパとママが働いて買ったものなのだから、そういうことはしないで』と伝えたんです」

 しかし、愛理さんから驚くような反論をされたという。

「愛理は『あげたんじゃない。お礼をくれたよ』と言い、折り紙の作品や、メッセージの書かれたノートの切れ端が入ったビニール袋を持って来たんです。子ども同士なので悪気はないのでしょうが、新品の文房具やぬいぐるみのお礼を、折り紙や手紙で済ませてしまっていることに、強い違和感を抱きました」

 そこで、歩美さんは三奈ちゃんのママに手紙を書いたそうだ。

「もしかしたら、うちに遊びに来ていることを知らないかもしれないので、手紙にはまずそのことを書きました。それから、愛理が文房具やぬいぐるみをあげてしまったことを記し、『お互いそういうことはしないようにしませんか』『ご家庭でも三奈ちゃんに注意してほしい』と書きました」

 その手紙を三奈ちゃんに『パパかママに渡してね』と伝え、託したという歩美さん。しかし――。

「その後、公開授業で三奈ちゃんのママと会う機会があったのですが、何も話しかけてこなかったんです。私だったらすぐ謝るのに……。たまらずこちらから『こんにちは』と声を掛けたのですが、『こんにちは』と受け流されてしまって、『私の手紙読んだのかな』『読んだのに何も伝わってない?』と、それ以来モヤモヤしています」

 物の貸し借りや、もらったりあげたりをめぐり、子ども同士、また親同士がトラブルになるケースはよくある話。最近は、おもちゃや文房具も高額化しているが、「親の知らぬところで、子どもが友達に貸したり、あげたりしてしまう」ことは、ママたちの悩みの種になっているようだ。実際、筆者も、気づかぬうちに子どもが自分の文房具を友達にあげていたことがあった。

 小学校中学年くらいまでの子どもは、物の価格や価値はわからないだけに、キャラクターものなど、周りの友達が欲しがるグッズは、できるだけ学校や学童には持っていかせず、家の中だけで使うのが得策といえる。しかし、愛理ちゃんと三奈ちゃんは自宅で遊ぶ仲だけに、それでは防ぎきれない。

 となると、やはり「もともと付き合いがあり、コミュニケーションが取れるママの子どもしか家に招かない」ようにするしかない。たとえ親しいママ友同士でも、おもちゃがなくなったことを伝えたり、子どもがあげたつもりのものを返してほしいとお願いするのは、気が引けるものだし、あまり知らない相手であった場合、それはなおのこと難しいだろう。

 三奈ちゃんのママは、実際のところ手紙を読んでいないかもしれないが、子ども同士のトラブルに介入するのを嫌がるタイプの可能性もある。しかし、お互いに「物の貸し借りは、親に確認してからじゃないとしない」「持ち物を勝手にあげたりしない」というルールを明確に共有できているママではない場合は、自分の目が届く場所で、子どもたちを大勢かつ公園で遊ばせるなど、個人同士だけの付き合いにならない工夫をする必要があるかもしれない。

 そうこうしているうちに、子どもも成長し、物の価格や価値を理解できるようになって、こうしたトラブルはなくなっていくはずだ。

『らんまん』神木演じる主人公、“性のエネルギー”が破天荒! 女遊びで数百万円放蕩、セクハラで大問題に

天才植物学者・牧野富太郎をモデルにしたNHKの連続テレビ小説『らんまん』。そんな牧野について「私生活はクズの中のクズ。横綱級のクズだったといえるでしょう」と語るのは、歴史エッセイストの堀江宏樹氏。同氏が朝ドラ『らんまん』主人公の史実をひもとく!

 天才なのかもしれないけれど、凄まじい浪費家で、借金だらけの植物学者・牧野富太郎。彼の尻拭いをし続けたのは、牧野より11歳年下の妻・寿衛(すえ)でした。

 十代半ばで彼の妻となった寿衛も、40代後半を迎えると、あいかわらず身勝手な夫の世話だけでなく、成長してきた7人の子どもたちの学費捻出に苦労を感じるようになります。

 そんな寿衛が金策のため、宴会場つきのラブホテルに相当する「待合」といわれる営業形態のお店を、東京・渋谷の荒木山(現在の円山町)で経営していたことは有名です。牧野は回想録の中で、寿衛だけが家族を置いて家を出て、渋谷で待合を経営していたといっているようですが、実情としては渋谷の色街に牧野一家全員が越したというのに近かったのではないか、と推察されます。

 現在の文京区で駄菓子屋の経営をしていたとされる寿衛ですが、知人女性の勧めもあって、大正15年(1926年)、荒木山に古い一軒家を借り、待合兼料理屋を開業しました。渋谷・荒木山は明治後半に発展しはじめたばかりの新興の色街ゆえに、一般家庭が暮らす住宅もまだまだ混在していたようです。

 牧野の回想によると、開業費用はわずか3円だったそうですが(現在の数万円程度)、当時の貨幣価値に照らし合わせても、あまりに安すぎるため、寿衛が牧野には嘘の数字を教え、夫に有り金を奪われることに備えた結果かもしれません。

 寿衛は最初から経営に挑戦したというより、渋谷の待合の女中としてパートタイム勤務した結果、なかなか稼げると踏んだ末の決断だったようですが、「いまむら」開業時は、すでに53歳になっていました(ちなみに牧野は64歳)。

 これ以前にも、牧野家の財政問題には紆余(うよ)曲折があったのですが、ここで少し、振り返ってみましょう。

数億円の借金を抱えても女遊びにセクハラ?

 明治26年(1893年)、31歳の牧野は、東大に助手として採用されることになりました。後には講師に昇格しています。しかし、稼ぎといえるほどの稼ぎはないまま、例によって莫大な私費を投じた研究生活だけでなく、植物関係のフィールドワークに出かける時も、一流仕立ての洋服に身を包み、一等車に乗って、一流旅館に泊まるという奇癖のせいで、借金は膨れ上がる一方でした。

 その頃、岩崎弥之助(三菱の創業者・岩崎弥太郎の弟)が、土佐(現在の高知県)を同郷とする者同士のよしみということで、牧野の数千円(現在の数千万円)の借金を肩代わりしてくれたそうです。しかし、それからわずか10年足らずの大正初期には借金はふたたび膨れ上がり、今度は以前の約10倍、数万円(=数億円)にも達していたとか。「東大の先生」という牧野の肩書が、それだけの巨額の借金を可能にしていたことにも驚きを禁じえませんが……。

 こうして首が完全に回らなくなった50代の牧野ですが、岩崎弥之助に次ぐ、救いの神が現れました。当時25歳で、学生だったにもかかわらず、莫大な遺産を継承した池長孟(いけなが・たけし)という神戸在住の篤志家が支援を申し出てくれたので、牧野とその家族の生命は首の皮一枚で繋がりました。この話は新聞でも大きく報道され、美談として世間の話題となっています。

 このような幸運が牧野の人生にはなぜか何度も訪れたそうですが、今回も、現在の貨幣価値で数億円もの借金が帳消しになって気が大きくなった牧野は、福原地区の安女郎屋・長谷川楼にいりびたり、「数百円(=数百万円)」を女遊びで一気に蕩尽してしまいました。

 さらに池長所有の別荘に滞在している時、そこで彼の世話をするメイドにセクハラをして大問題となり、池長孟からは見捨てられるという実に不名誉な結末となりました。当時、牧野は50代後半ですが、自分の年齢よりも半分くらいの若者から正論で殴られるような説教をされても、何一つ言い返せなかったそうですね。

東大関係者の間で広がった牧野の怪情報とは

 結局、こんなダメ人間の夫がいるからこそ、寿衛も40代後半くらいから、駄菓子屋の女将、新興色街の渋谷・荒木山の待合の女中、そして同地で待合を経営する女将として、夫以上に稼がざるをえなくなったのでした。大勢いる子どもたちの世話も大変だったでしょうが、一般的には更年期といわれる体調不良の時期ですから、つらかったと思いますよ。しかし、寿衛の待合開業は、他人に支えられっぱなしの牧野の人生における、3度目の幸運の到来となりました。

 荒木山の待合「いまむら」は評判で、一流とまではいえないまでも、二流くらいの待合として人気を取るようになりました。待合は料亭とは異なり、基本的に調理設備はなく、料理は他店から取り寄せなのですが、「いまむら」は、古い民家を利用した店だったので、台所もついていたのでしょう。小料理も提供していたそうです。

 しかし、待合には宿泊用の布団が用意されているのが常でした。荒木山には評判のよい銭湯がありましたし、近くの飲み屋で酔っ払った男たちが枕営業の芸者たちを連れて来店したり、人目を避けたカップルが訪れたり……そういう客が「いまむら」にも多かったのではないかと推察されます。そして、その中には、どうやら東大の学生や教授たちもいたようですね。

 一流の待合に近づけば近づくほど、政治家たちが談合する場所として利用もされたそうです。「料亭政治」の少しカジュアルなバージョンが「待合政治」でしたが、二流の待合「いまむら」では毎晩、何が繰り広げられていたのやら……。しかし、「牧野が荒木山の待合に出入りしている」という怪情報は徐々に東大関係者の間で広がっていったのです。

 待合の経営は想像以上に儲かりました。純利益が毎月60円(=60万円)はあったそうですし、チップを受け取ることもできたので、寿衛はかなり貯蓄できたようです。しかし、水商売で失敗したのならともかく、稼げてしまっていたので、ついに東大からクレームが入りました。ある意味、嫉妬なのですが、「東大関係者・牧野富太郎の妻が何をして稼いでいようが、文句は挟めない」といいながらも、やんわり批判されてしまった寿衛と牧野は、「いまむら」を畳むことにしました。

牧野富太郎は欲求に忠実だった

 不幸中の幸いだったのは、「いまむら」の営業権を知り合いに譲渡するという形態での閉業で、この時に得られた現金によって、寿衛は生活力のない牧野と、子どもたちのために現在の練馬区・東大泉に700坪もの土地を買い取り、家屋も新築することができたそうです。

 無理を重ねた結果、昭和3年(1928年)、寿衛は55歳の若さで、亡くなりました。死因は公表されていませんが、子宮がんだったようです。牧野は「恋女房」だった寿衛の名前を自身で発見した新種の笹に付けて悼んだといいます。

 その後は90歳ごろまでは60代の若さに見え、彼女もいたらしい牧野ですが、さすがに最晩年にあたる94、5歳にもなると自慢の足腰も弱りがちとなり、寝ている時間が増えていきました。

 牧野が、壁に貼られた寿衛の写真を黙って見つめている姿が家族に目撃される一方、亡くなる数カ月前まで、牧野が訪問看護婦を「美しい」といって口説く姿が同居の孫にも目撃されており、最後の最後まで、牧野富太郎は自身の欲求に忠実でした。

〈性(せい)の力の尽きたる人は/呼吸(いき)をしている/死んだ人〉。

 牧野が残した川柳を見れば、植物学者としての牧野の偉業も、そして一人の男としての破天荒な私生活も、すべては彼に備わった膨大な性のエネルギーを駆使した結果なのかもしれません。

中学受験の大手塾に憤慨! 算数の成績下落、「先生が無理」という娘の主張はわがままなのか?

 “親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子関係を、『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などの著書で知られ、長年中学受験を取材し続けてきた鳥居りんこ氏がつづる。

 中学受験は、難関校になればなるほど試験の難易度が高く 、出題範囲も非常に広い。それゆえ、受験生は専門塾に通うのが一般的だ。

 もちろん、子どもが喜んで塾に通っているのであれば、親としては 万々歳なのだが、子どもによっては塾通いが苦痛でしかないケースもある。「勉強が嫌い」「成績が上がらない」「友人関係がうまくいかない」など、その理由はさまざまで、意外と「塾の先生との相性が悪い」という事例も多い。

 現在、中学1年生の娘・桃花さん(仮名)を持つ詩織さん(仮名)も、この問題で苦労した経験者だ。

 桃花さんは小3から大手塾に入り、難関校T学園を目指して頑張っていたという。その甲斐あって、小5春のクラス替えでは、念願の最上位クラスに。桃花さんは、この結果をすごく喜び、「クラス落ちしないように、勉強、頑張る!」と、より一層、身を入れて勉強するようになったそうだ。

 ところが、クラスアップしたその月から、算数の成績だけが、ズルズルと下がっていったという。

「それまでは、算数も決して苦手ではなかったと思います。けれど、下のクラスにいた時よりも偏差値が下がっていくので、『最上位クラスの算数にはついていけないのかな?』と心配していました」

 そこで詩織さんは、桃花さんに「算数の成績が下がってるけど、何か 心当たりはある?」と聞いてみたそうだ。すると桃花さんが「算数のA先生が 無理!」と言うので驚いたという。

 桃花さんの言う「A先生が無理な理由」はこれだった。

・お気に入りの女の子の名前だけを呼び捨てにする
・上から目線で常に偉そう
・自分勝手で生徒の話を聞かない

「最上位クラスの講師は、下のクラスとは違う先生方でした。最上位クラスは優秀なやり手の先生で固められていると聞いていたので、期待感があっただけに、すごくショックでしたね。桃花は『A先生が教えるなら、もう算数の授業は受けない!』とまで言い出す始末で……。私としてはやっぱり、最上位クラスにいてほしいという欲目があったので、『出会う人すべてが『いい人』とは限らない、中には『苦手』と感じる人もいるよ。 それにA先生とは受験終了までのお付き合いなんだから、やり過ごせば? なんたって、最上位クラスを受け持っている優秀な先生なんでしょ?』と説得したんですが、桃花には『ママって、そんな人だったんだ……』と軽蔑されてしまって。どうしたものか……と悩んでいました」

 しかし、桃花さんによくよく授業の様子を聞いてみたところ、以下のような状態だということもわかってきたという。

・解説もなく、いきなり問題ばかり解かせる
・授業中の質問を受け付けずに一方的に講義する
・黒板の文字を写し終えていないのに、すごいスピードで消してしまうが、自分の流儀だと言ってあらためない

「桃花がA先生を毛嫌いしている理由が、『なんとなく生理的に無理』というだけなら、室長に抗議にはいかなかったと思うんです。でも、もし講義方法が桃花の言っている通りならば、桃花の成績は上がらない。『算数が入試のカギ 』といわれるT学園が、このままでは高嶺の花になってしまう! と焦りました」

 詩織さんは、室長にアポを取り、面談してもらうことに。ところが、面談結果は芳しいものではなかったという。

「最初、『こういうわけなので、算数だけ、下のクラスでいいので受講できないか?』と聞いたんです。でも、答えは『NO』でした。それで、思いきって『だったら4科とも、元のクラスにしてもらえないか?』と言ったんですが、『それだとT学園には届きませんよ。それでいいんですか?』と言われ、最後に『私は、A先生は人気のある良い先生だと思いますけどね』と。まるで、桃花のわがままだと言わんばかりの口ぶりだったので憤慨しました」

 詩織さんが桃花さんに転塾を勧めても、「仲良しの友達ができたから、今さら、出たくない」と首を縦に振らず。なにより「A先生の算数は受けない!」という桃花さんの決意は固く、算数のみ自主休講し、ウェブ講座で自宅学習をしていたという。

 しかし、時は5年生の秋。新単元が目白押しの大事な時期ゆえに、融通が利かない塾にも、頑なな娘の態度にも、詩織さんのイライラは募るばかりだったそうだ。

「夫は海外に単身赴任をしているので、なかなか相談とかもできなかったんです。でも、夏休みに一時帰国をした際、夫が桃花に言ったんです。『根性あるな!』って。『嫌なことは嫌! って言えるのは、すごくいいことだ。日本人にはそれが足らない! ってパパはいつも思っている』って。そして、『別にA先生でなくても、T学園に合格すればいいんだろ? パパと一緒に勉強しないか?』と提案したんです。桃花も最初は乗り気だったんですが、すぐに思惑は外れました。やはり“父親塾”はうまくいくはずもなく、あえなく決裂です(笑)」

 そうこうしているうちに、新6年生になる時期が間近に迫った。その頃、ようやく予約していたプロ家庭教師の枠が空いたため、算数をお任せすることができたそうだ。

「地獄に仏でしたね……。さすがプロだけあって、教え上手で、褒め上手で、乗せ上手。桃花に『自習だけで、こんなに理解できているのはすごい!』と言って、自信を付けてくださって、理解が及んでいない部分とT学園対策を並行してやってくださったんです。わずか1年の間に、桃花は『算数、大好き!』というくらい成績が伸びました。まあ、お金は余分にかかりましたが、結果オーライです」

 こうして、桃花さんは初志貫徹で、無事にT学園に合格。

「りんこさん、私、学んだんです。人間関係には相性があります。私たちの世代は、どんなに嫌でも、目上の相手に対しては、我慢しながら、折り合いをつけて付き合っていく のが正しいとされてきました。でも、どうしても嫌ならば、人でもなんでも、その我慢は必要とは言えません。もちろん、我慢を放棄した分、より一層の努力は必要でしょうが、嫌なことを跳ねのけるパワーを見せてくれた桃花のことは、ちょっと見直しました」

 そんな誇らし気な詩織さんだが、最近、彼女にも変化があったという。

「私、転職したんです。実は、長年、理不尽な上司に振り回されてメンタルをやられそうになっていたんですが、この年齢では転職は無理だと思って、ずっと我慢していました。でも、それって美談でもなんでもないなって思って、辞めました。それで一念発起して、資格を取得し、先日、無事希望の職場に採用されたんです!」

 「今、私が楽しい毎日が送れているのも、桃花の決断を見守った 経験があったからですよね」と笑う詩織さん。その表情はとても明るいものだった。

「ジャニーズイズム」ってなんだろう? ジャニー色を排する「ジャニーズ事務所」の1年後、10年後は?

 サイゾーウーマン編集部員が週替わりで近況をつづっていく「編集部コラム」。半径1メートルの身近な話からジャニーズや芸能ニュースのネタまで縦横無尽に話題が飛び出します! 

 こんばんは、編集部Nです! ジャニーズ事務所の会見についてのニュースで今日は一色ですね。サイゾーウーマンも今回初めてジャニーズから正式な案内を受けて入場してきました。

 まず会見が終わって記者と話したのは、「寒い」「トイレ行きたい」ということ。4時間に及んだので途中で尿意を感じたのはもちろん、会場がとにかく寒かったんですよ! 登壇者に近い前列のほうだけかもしれませんが、冷房ガン利き。Nは指がかじかんでしまったほどでした。横にいた記者も、寒気のあまり眠気に襲われたそうで。おかげで私は本日微熱となっています。

 そんな余談もありつつ、会見では藤島ジュリー景子氏の印象が変わりました。

 はじめにお伝えしておきたいのですが、私個人としてはジュリー氏の得意とする“チーム男子”的なアイドルプロデュース方法が好きで、事務所社長としての一連の対応の是非は別として、アイドルプロデューサーとしての彼女の辞任には同情する気持ちもあります。

 そのジュリー氏がジャニーズファンに向けて、涙ながらに口にしたこの言葉……

「いろいろなことが起きているなかで、全く変わらず私どものタレントを応援してくださっているファンの皆様には、本当に感謝の気持ちしかございません。ご理解いただきたいのは、みんながそういうことがあってスターになっているわけではなく、一人一人のタレントが本当に努力してそれぞれの地位を勝ち取っているので、そこだけは失望も誤解もしていただきたくないです。安心して応援してやっていただきたいです」

 これについて、芝居がかったウソ泣きだとか、必死にファンをつなぎ止めようとしてる、などともネット上ではいわれているようですが。あくまで私個人は、言葉の裏に彼らへの強い愛情と自身のプロデューサー業への誇りを感じて、鼻の奥がツーーーーーン。もらい泣きしそうになってしまいました。

メリー氏とジュリー氏の母娘関係

 そこに、ズドーンと重たいものをもたらしたのが、メリー氏との母娘関係です。

 井ノ原快彦が「印象的だったのは、晩年にジャニーさんとジュリーさんとメリーさんが3人でいたのを初めて見たことです。それぐらいお三方(は一緒)にあまりお会いしてなかったんだなというふうに思います。ちょっと写真撮りたいぐらいでした。それぐらい僕は……3人が集まったのを初めて見ました」と明かし、ジュリー氏も「多分普通の親子関係とは全く違いまして、私とメリーがざっくばらんに話すっていう感じはございませんでした」と振り返っていました。

 また、ジュリー氏は「2008年から今の乃木坂の新事務所に移るまでは、旧事務所には出社しておりませんでしたので、仕事場でメリーと会うということもなく、唯一私の娘がおりましたので、その孫を通して話すっていうことはございましたが、それ以外で、頻繁に何か会話するという関係ではございませんでした」とも説明。

 同族経営、母から娘へバトンタッチされた事実から、親子間のコミュニケーションはそれなりに存在するかと思っていたので、メリー氏が対タレントへ見せてきたという母親のように厳しくも愛情深い姿をジュリー氏には向けておらず、ドライに接していたことには驚きでした。

 なによりメリー氏は弟と一心同体。多くのタレントと弟のために時間を費やす母親の姿が娘としては当たり前だったと思われますが、一方で「普通の親子関係」ではないことに思うところもあったのではないか……。ジャニーズ事務所の継承者として生まれたときからメリー氏によって英才教育を受けていたジュリー氏。しかし、「娘」としての彼女の人生について考えると、どこかつらい気持ちになってしまいます。

東山紀之の「ジャニーズイズム」への回答

 ところで、会見で「ジャニーズイズム」について質問されたときの東山紀之新社長の回答を覚えていますか?

記者:今後について東山社長におうかがいしたいのですけれども、ジャニー氏が作り上げてきたタレント、ジャニーズJr.の育成の方法やプロデュースの手法などジャニーズイズムというものを継承していかれるんでしょうか?

東山:ジャニーズイズムというとどういったものご想像されますか?

記者:先ほどおっしゃったようにジャニーズJr.を合宿所などで集中的に育成し、CDデビューなどに繋げるような一連の御社のシステムのことをイメージしています。

東山:合宿所というところを開く予定はないです。

 思わず拍子抜け。この質問のあとには「ご自身は社長としての資質が十分にあるのか」という問いへの回答も続いていたので、短く切り上げてしまったとも思いますが、一方でジャニーズイズムについて、東山自身がまだ思考中で言語化できなかったとも考えられないでしょうか。

 実際、「ジャニーズイズム」ってなんなんでしょう? みなさんはなんだと思いますか?

 そんなイズムの話が出た一方で、ジャニー喜多川氏の要素は徹底して排除していくと強く表明しましたよね。物事の指針として「ジャニーだったらどうするか?」という考えはやめると。となると、今後はジャニーズファンにまったくなじみのない演出や世界観が提示されていくことになるんでしょうか。「ジャニーズ事務所」という名が残ったものの、その中身は別物のなにか……。

 それが大衆に支持されるかどうかは数年後までわかりませんが、1年後、10年後のジャニーズ事務所がどうなっているのか? しっかり注目していきたいと思っています。 

ハイヒールモモコはLINEの友達が2,500人! コミュ力が高い人の3つの共通点とは?

私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。

<今回の有名人>
「LINEの友達は2,500人くらい」ハイヒールモモコ
『上田と女が吠える夜』(9月6日、日本テレビ系)

 9月6日放送の『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)のテーマは、「友達が多い女・少ない女のコンプレックス解放SP」。最近のテレビでは、「友達がいないです」というタレントは多くても、「友達が多いです」という人はあまり見かけない。「友達が多い人」はどんな人なのかと思いながら番組を見ていたところ、彼女たちの考え方には共通点があることに気づかされた。

『上田と女が吠える夜』ハイヒールモモコら「友達が多い人」3つの共通点

特徴(1)友達の条件が緩い

 出演者の中で、友達が多い派は、ハイヒールモモコ、元NHKアナウンサー・久保純子、元サッカー日本代表、丸山桂里奈ら。モモコは「LINEの友達は2,500人くらい」というから、驚いてしまう。これだけ人数が多いと、相手の顔を覚えていないこともあり、そんな時は「久しぶり~」と表面上は和やかに会話しつつ、自分のそばにいる人に「この人、誰?」と腹話術で聞くらしい。

 会った時に誰かわからない人を友達と呼んでいいのかについては、意見が分かれると思うが、モモコにとっては「誰かわからなくても、友達」「向こうから声をかけてくるのは、友達だから」というルールがあるのではないか。

 丸山も友達認定のルールについては緩めのようだ。丸山といえば、番組の共演者にお菓子を渡すことで有名だが、彼女は「お菓子をあげた人はみんな友達」だそうだ。同番組の共演者全員にもお菓子をあげたというので、丸山理論でいうと、全員友達となる。

特徴(2)友達付き合いは「自分が楽しいかどうか」が基準

 久保純子は、芸術家・草間彌生氏ファン友人のために、“草間彌生縛り”の誕生日パーティーを開催したという。その時の写真が披露されたが、久保をはじめとした参加者はそれぞれ、草間氏のように赤い髪のウィッグをかぶり、手作りの水玉の洋服を着ていた。

 司会のくりぃむしちゅー・上田晋也は「めんどくせぇパーティー」「次の誕生日に『またなんかしなきゃ』ってなるじゃんね」と、久保の負担の大きさを感じたようだが、当の本人は「次何する? 何が好き? (と友人に)リサーチ(するの)も好き」と、そのプロセスも楽しんでいると明かしていた。

 自分はあまり凝ったパーティーは好きではないけれど、もし、友達のためにいろいろと準備をしたというのなら、その頑張りが報われないと感じた時にガッカリしてしまうだろう。しかし、久保のようにリサーチ段階から「自分が楽しい」と思えるのなら、その時点で満足しているわけだから、あまり徒労感に襲われることはないだろう。そのため、相手との友人関係は長く続くのではないだろうか。

特徴(3)「自分の生活が充実するかどうか」が友達作りのポイント

 久保は、ディズニーランドに1人で行くことは「絶対にダメ」だそうだ。「ビッグサンダーマウンテン乗ったら、『うわぁ~うわぁ~!』っていうのを共有しなきゃいけないし、写真撮られますよね。その時にみんなでこう(一緒のポーズ作りたい)」と大勢でディズニーに行くことによって、気分が盛り上がると話していた。

 モモコは「あんたジュース買いに行くからな、私こっちに並んどく並んどく」と、友達と行動すると効率的に動けるというメリットがあると話していた。また「テレビ局でも、私ケータリングの子と各局仲良くなる」といい、その子の用意してくれたお菓子を褒めつつ、「でも私、コーンパンも好きやねんやんか」と自分の好みを伝えると、次回コーンパンを買ってきてくれるそうだ。

 久保とモモコのエピソードからわかるのは、相手との相性の良さというより、自分がしたいことや好みがまずあって、それを叶えてくれる相手かどうかが、友達作りのポイントなのかもしれない。

 それに対し、友達が少ない派は、ちょっと考えすぎというか、細かい部分があるのかもしれない。

 元テレビ東京アナウンサー・森香澄は「服を見るときに、店員さんが話しかけてくれる状況がスゴく苦手で」「何かを見ていて、ちょっとほかの店に寄って、『あれかわいかったな』と思って戻った時、(店員に)『お帰りなさ~い』と言われるのが本当に苦手」と話していた。

 お店の人は声をかけるのが仕事だし、お帰りさないと言うのも「私はあなたをちゃんと覚えていますよ」というアピールだと思うが(人によっては覚えていないということで、気分を害するかもしれない)、森は「検討しに行ってるだけ」なのに「絶対に買わなくちゃいけないんだ」と思ってしまうそうだ。

 この話を受け、モモコは「もう一回見せてくださ~い!」と素直に言えとアドバイスする。「それだとすごい優柔不断というか、こいつ、ただ冷やかしに来ているだけじゃないかと思われる」と、友達が少ない派の女優・大友花恋がかぶせると、モモコは「めちゃくちゃ悩むタイプやね~ん」と返し方を伝授した。

 一般に、友達が多い人はコミュ力が高いと言われる。では、コミュ力とは具体的に何かをモモコの例から考えると「自分があること」なのではないだろうか。「自分はこれがしたい、私はこれが楽しい」という軸がしっかりあるからこそ、「私はあれがしたい、これが好き。一緒にどう?」と気軽に人を誘え、友達が増えていく。

 それに対し、自称・友達が少ない人は、相手の反応や言動についていちいち考えすぎるから、相手にカチンと来たり、落ち込んだりするのではないかと思う。だから結果的に友達が少ないという状況になってしまう。

 自分がしっかりあって、ある意味他人に興味がない。「友達がほしいのに、どうやって作ればいいのかわからない」という人は、そんなモモコ流人付き合いのコツを参考にしてみるのもいいかもしれない。

月9『真夏のシンデレラ』は今年一番の“スベり芸”ドラマ! 脚本家は北川悦吏子大先生の正しい後継者

テレビ・エンタメウォッチャー界のはみ出し者、佃野デボラが「下から目線」であらゆる「人」「もの」「こと」をホメゴロシます。

【今回のホメゴロシ!】「北川悦吏子メソッド」を律儀に踏襲、調べずに「山勘」で書く作劇に驚愕しきりの『真夏のシンデレラ』

 “月9”『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)が、「物語」が一つも存在しないまま、最終章に突入。最終章……という言い方もどうなんだ? と思ってしまう。そもそも「章」もへったくれもなく、雑……あ、いや、元気でカラフルなエピソードを思いつくままに羅列しただけの「動画」なのである。しかしこうした、ドラマとは呼び難い「動画」のほうが、若年層には訴求するのかもしれない。するんだろう。うん。

 「キュートでロマンティックな“月9王道”のラブストーリー」という触れ込みの本作、トレンディドラマの再来を狙っているようだが、さすがにこれと一緒にされては、往年のトレンディドラマ出身の野島伸司(敬称略、以下同)や坂元裕二も「おいおい、いくらなんでも、ここまで“キュートでロマンティック”ではなかったぞ(苦笑)」と待ったをかけるのではないだろうか。

 本作は、湘南が地元である女子3人組の蒼井夏海(森七奈)、滝川愛梨(吉川愛)、小椋理沙(仁村紗和)と、東京から来た男子3人組の水島健人(間宮祥太朗)、佐々木修(萩原利久)、山内守(白濱亜嵐)を中心に繰り広げる、ひと夏のラブストーリー。脚本を手がけるのは、2022年にヤングシナリオ大賞を受賞したての市東さやかだ。

 自社ドラマに「新しい風」を呼び込もうというフジテレビの思惑なのだろう。昨年のヒットドラマ『silent』(フジテレビ系)でも、前年のヤングシナリオ大賞を受賞して間もない生方美久を脚本に起用している。しかし、社会現象にまでなった『silent』と比べると、二番煎じを狙った本作は、パンサー尾形も嫉妬するほどの“スベり芸”ドラマになっている印象だ。

 ところで注目すべきは、市東の作劇スタイルが、あのトレンディドラマ界の“重鎮”北川悦吏子大センセイにとてもよく似ているということだ。

 筆者はこれまで、『半分、青い。』(NHK総合)『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)『ロングバケーション』(フジテレビ系)と、北川作品の“魅力”を研究・解明してきたが、『真夏のシンデレラ』は、これらの作品に通底する「北川メソッド」との類似点が非常に多い。令和5年、北川イズムの正しき継承者がここに降臨、といったところ。いや〜よかったですね、北川大センセイ。

 さて、『真夏のシンデレラ』と北川悦吏子作品は、具体的にどう似ているのか。特筆すべき類似点を3つ挙げてみたい。

『真夏のシンデレラ』、北川悦吏子作品との類似点(1)
「こういう人なんです」という設定を読み上げる――説明ゼリフで仕上げる人物造形

 北川悦吏子作品の登場人物といえば、「えっとね〜、この子はね〜、長身でメガネをかけていて天才でね〜、(漫画の作画の)カケアミもできてね〜、クリームパフェを作るのが得意でね〜」と、大センセイがリカちゃん遊び感覚で考えた設定を施されることで有名だ。そしてそのキャラクター設定を、その人物ならではの行動や態度によって描写するのでなく、セリフによる「説明」で視聴者に訴えようとすることが多い。

 『真夏のシンデレラ』もこれと同様に、ヒロイン・夏海の「サバサバしてるけど恋愛偏差値の低い奥手女子」「シングルファザー家庭で家業に家事に奮闘する、蒼井家のお母さん的存在」という設定を、周りの人物たちにセリフで言わせることで、「こういう人なんです」と視聴者の記憶に刷り込ませる手法を取っている。「ったく夏海は鈍感だからな〜」「夏海ってほんとお母さんみたいだよね〜」といったセリフを、脇役たちに何度も何度も叫ばせる。それをドラマと呼べるのか? という問題は、今は脇に置いておこう。

 さらに、この番組のテーマであるらしい「住む世界が違う男女同士の、ひと夏の恋物語」を強調するために、「住んでる世界が違うね」というセリフを登場人物たちがマントラのように繰り返し唱えるのも、見どころだ。あまりにしつこく繰り返すので、しまいには笑えてくる。何度も繰り返す。これは「スベり芸」の真髄とも言えるだろう。出川哲朗のギャグ「ヤバイよヤバイよ」も、30年の間、何度も繰り返すことで、いぶし銀の境地に達したのだ。

 また、夏海の恋人で、「東大卒で頭がいい」という設定である健人の「頭がいい」の“描写”が、「暗算ができる」「屋台の射的で『当たると倒れる』仕組みを物理学っぽく説明できる」といったもので、これまた見る者を大いに和ませてくれる。

 北川作品は、登場人物の誰もが1日に30分ぐらいしか働いてなさそうだし、ヒロインはたいした努力も自己研鑽もなしに、ヒロインであるという理由だけで、すぐに望んだ仕事に就けてしまうという、職業描写の“おおらかさ”でおなじみだ。

 『真夏のシンデレラ』のヒロイン・夏海は、サップのインストラクターをしながら家業の食堂を切り盛りしている。「アタシ、この仕事、好きなんだよね」と、うわごとのように繰り返すものの、「How」が描かれない。どのように好きなのか、好きになったのか、どこにやりがいを見いだしているのか、矜持はあるのか。まったくわからない。家業の食堂は自転車操業でカツカツのはずなのに、なにかといえばすぐ内輪で集まって貸切にしてしまう。

 健人は大手建設会社の御曹司で、なおかつ社員として働いており、「仕事がデキる」「忙しい」という設定らしいが、しょっちゅう湘南の別荘でリモートワークをして、1日の半分は夏海のそばをウロウロしていたりと、たいそうゆったりしている。なるほど、働き方改革を見据えた令和のドラマ、ということか。また、健人が取引先と電話で話す際の「ファサードパースイメージはレンダリングしてからお送りいたします」と、ネットでサッと調べて取ってつけたようなセリフも実にフレッシュでよい。

 ほかにも、研修医(修)、大工(夏海の幼なじみの牧野匠/神尾楓珠)、美容師(愛梨)など、さまざまな職業に従事している設定の人物がいるが、誰もがいつでも暇そうで、平日の湘南の街を手ぶらでプラプラ歩いているか、防波堤に腰掛けて海を眺めている。そしてなにかと集う。

 よって視聴者は、「登場人物の仕事なんていうのは形だけのものなんでね。細部を気にしたら負けっすわ」と腹を括って見るしかない。

『真夏のシンデレラ』、北川悦吏子作品との類似点(3)
「知らない・調べない・取材しない」の三拍子。大胆な「山勘脚本」

 北川大センセイといえば、「リサーチしないよ。想像の翼を折るから」という名(迷)言を有言実行して、すべての脚本を勘で書いていることで知られるが、「令和の北川悦吏子」の有望株・市東さやかも、“師匠”のスタイルをしっかりと踏襲している。

 まず、舞台である「湘南」についての認識がめちゃくちゃだ。前述の「住んでる世界が違う」というセリフを多用しながら、なにかと「(作者が思う)東京と(作者が思う)田舎」の二項対立に持ち込む。このような作劇は、北川作品でも非常によく見かける。例えば、湘南地元女子3人組に「東京とここ(湘南)は違うから」「田舎だから星が綺麗でしょ」「東京人とは価値観のギャップが」などと言わせる。サップボードの展示会で東京を訪れた夏海は、東京駅に降り立つなり「やっぱ東京って、すっごいな〜!」などと言いながら周りをキョロキョロして、完全に「おのぼりさん」状態だ。

 湘南地域は長らくベッドタウンとして認知されており、過去20年間人口が増加し続けている。東京からの移住者も非常に多く、海に近く環境の良い街に暮らしながら、都内に通勤するというライフスタイルを選ぶ人が年々増えているのだ。「郊外」ではあっても「田舎」とは言い難い。

 また、愛梨が守と東京で遊んでいたら電車がなくなり、修のマンションに泊まるというシーンがあるが、街の様子はどう見ても夜10時過ぎぐらい。小田急線なら新宿を夜11時34分、東海道線なら品川を0時4分に出れば片瀬江ノ島駅まで帰れるのだが……。

 こうした、知らないうえに調べないで「こんなもんだろ」と勘頼みで書くという「北川メソッド」を律儀に継承する作劇に感心する。

 ……といったチェックポイントに加えて、毎回タンクトップとショートパンツ姿で跳ね回る森七菜の健康美や、内心では首を傾げながら演じていそうな間宮祥太朗の死んだ目など、見どころがたっぷりだ。なんとか最終回まで見届けたい。