日本人アニメーターを引き抜け! 中国アニメ業界の“厚遇ヘッドハント”で日本アニメが死ぬ日

 一部中国メディアが伝えた「なぜ中国のテレビから日本のアニメが消えてしまったのか」との記事が、アニメ関係者の間で話題になっている。

 同記事では、現在の中国ではテレビの地上波放送で、かつて人気だった日本のアニメがほとんど放送されておらず、その理由が「日中関係の悪化」に加え、「中国国内のアニメ産業発展」を打ち出す中国政府の方針に各テレビ局が追随している状況にあるからだという。

 日本のアニメ業界は「中国市場抜きではビジネスが成立しなくなっている」とも言われてきただけに、その売り先の縮小化はかなりの痛手になりそうだが、ある制作関係者に話を聞くと「ひそかに人材の流出も痛手になっている」というのだ。

「実は日本人のアニメ制作スタッフがたくさん中国で雇われているんですよ。Twitterで『上海旅行してきました』と書いている人が、実際には現地で仕事をしてきているんです。正直、中国アニメの仕事は年々、報酬が高くなっていますからね。ただ、それを公にすると日本の業界から裏切り者のレッテルを貼られたり、ファンから売国奴のように叩かれたりすることがあるので、隠れてやっている人が多いんです」(制作関係者)

 日本のアニメ業界は、低賃金の過酷労働が問題となっているが、中国では有能な人材であればその評価が、即賃金に反映される傾向が強くなっているという。

「3年前に上海企業が日本で会社を設立したとき、引き抜かれたアニメーターの待遇が日本企業より良かったという話がありましたけど、さらに中国に移住して仕事をするなら『もっと出す』というんですよ。昔の中国は日本アニメの安い下請けでしたが、本国のアニメが多数受注されるようになって、日本の有能な人材を欲しがるようになっているんです。中国アニメは日本と違って市場規模が大きいので、メジャー作になると、資金が日本の30倍高いなんてこともあります」(同)

 かつて中国では、街頭アンケートで8割以上の人々が「日本のアニメを見て育った」と答えていたが、15年に中国当局が日本のアニメ38作を配信禁止とし、『デスノート』や『進撃の巨人』、『東京喰種トーキョーグール』などが、いわゆるエロ・グロ規制を表向きの理由に放送できなくなった。

「ただ、その真意は中国のソフト産業強化のためなんです。現在でも『ワンピース』や『ドラえもん』、『名探偵コナン』といった作品は中国でも大人気ですけど、『剣王朝』、『実験品家族』、『天択記』、『蒼穹闘破』などたくさんの中華圏アニメも成果を挙げていて、次第に逆転しつつあります。それは日本人をアドバイザーに迎えての高品質化も大きいんですよ。過去の中華圏アニメは、どこか垢抜けない泥臭い感じで、いかにも政府の検閲が入ったようなものしかなかったのが、最近はそのまま日本で放送できるものもあるほど」(同)

 日本のアニメが長いこと作画、動画などを中国に下請けさせてきた経緯から、技術的には同等になっているが、それでも日本アニメは、そのストーリーや着想、制作進行のノウハウに至るまで、まだまだ価値が高いという。

「そこを中国が手に入れようとしているので、いま中国で働く日本人アニメーターは厚待遇ですね。ゆくゆくは中国市場で働くことが日本人アニメーターの主流になるのでは? 何しろ日本のアニメ産業は長年『永遠の薄利多売』といわれる“ブラック化”で衰退の危機にあって、経済産業省が業界の生産改革に乗り出しているほどです。それなら中国で働いた方がいいんです」(同)

 中国の求人サイトで見つけた日本人スタッフ募集は、「日本のアニメ業界で5年以上の勤務経験」を条件としているが、待遇は「1万8,000中国元」(約31万円)に加え昇給や福利厚生はもちろん「家賃無料のマンション住居」とあった。勤務地の上海は近年、物価が高まっているから昔ほどの“お得感”はないにしろ、日中の物価差を考えれば好条件といえる。前出関係者は「日本ではそれよりずっと安い報酬で働いているアニメ労働者がたくさんいて、月収17万円という人も珍しくないのだから、飛びついてもおかしくない」と話している。このままでは日中の逆転現象も近いか。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

「手数料もあこぎ」なLINEスタンプ、少々売れてもクリエイターは儲からない“悲惨な実情”

 華々しい数字とは裏腹に、まったく稼げない……。

 登場から4年を迎えた「LINEクリエイターズスタンプ」の作者泣かせな実情が明らかになってきている。

 誰でもLINEスタンプを制作・販売できるプラットフォーム「LINE Creators Market」が登場したのは、2014年の春。今では、登録クリエイターの数は世界で150万人あまりに成長。4年間の販売総額は530億円。売上上位の10人の平均販売額は、累計6億4,100万円を記録している。

 絵の描ける人なら手軽に稼げる方法。ともすれば、爆発的なヒットができるかも……と、取らぬ狸の皮算用のひとつでもしたくなる「LINEクリエイターズスタンプ」。だが、わずかな上位の輝かしい金額とは裏腹に、多くのクリエイターにとっては「売れても稼ぐことができない」ものとなっている。

「ここ3年ほどで、5万個ほどは売れています、けっこう頑張ってると思うのですが……」

 そう話すのは、シュール系ギャグを得意とする漫画家のK氏。K氏は3年前に単行本の発売にあわせて「LINEクリエイターズスタンプ」で、自信のキャラクターのスタンプを販売することにした。

「1個売れるごとに通常は37円がクリエイターの収入になります。LINEウェブストアから購入された場合は1個50円になるそうですが、そんなところから買う人はいないですよね」

 ちなみに販売価格は150円。諸々の諸経費を引かれた末にクリエイターに入るのは37円というわけだ。

 37円×5万個で、収入は185万円。となると、多いように見えるが、3年で割ると1年あたり約61万円。月額で約5万円。

 労働せずとも毎月5万円が振り込まれるのはオイシイように見えるかもしれないが、キャラヴァリエーションを生み出すために要する時間からすると、まったく報われない数字だ。

「ちなみに、売上を引き落とすときにも600円くらいの手数料がかかるんです。でも、LINE Pay(ペイ)にすると手数料がタダ! あこぎだと思いますよ」

 この上、確定申告をする手間もあることを考えれば、LINEという会社のためだけにスタンプを売っているようなものだ。

 とはいえ、話を聞いたH氏は、単行本を出版している漫画家でもあり、まだ売れているほう。

 さらに底辺なクリエイターあたりは「まったく売れない、儲からない」という人が多数いる。

 小銭でもいいから収入がほしい。その程度に目標を設定しなければ「LINEクリエイターズスタンプ」はオイシくないようだ。
(文=是枝了以)

結局、二次創作はどうなの? 「pixivFANBOX」に議論噴出! ……でも、やってみなくちゃわからない?

 イラストコミュニケーションサービス「pixiv」を運営するピクシブの新サービス「pixivFANBOX」が、予想外の視点から議論を呼んでいる。4月、本格的に稼働を始めた「pixivFANBOX」は、クリエイターの創作活動を継続的に支援するサービスだ。

 ファンは、クリエイターが設定した支援プランの中から、提示されたさまざまな内容や金額を任意に選択し、クリエイターを支援することができる。課金は月額制。

 同様のスタイルで、ファンがさまざまなジャンルの人を支援するシステムは存在する。そうした中で登場した「pixivFANBOX」は、ファンが好きなクリエイターを支援するコミュニティを、より身近なものにすることになりそうだ。

 しかし、ここに思わぬ問題が起きている。

 二次創作の扱いをめぐる問題がそれだ。よく知られているように「pixiv」には、二次創作作品も多数。もし、こうした作品を公開しているクリエイターが、ファンからお金を集めて作品を描くことは「著作権的にアウト」「海賊行為だ」などと指摘されているのだ。

 一方で「個人を支援してるのであって、二次創作された作品を買っているわけではないから、セーフではないか」という意見も、

 こうした議論が溢れる状況に「pixivFANBOX」の公式Twitterは、すぐに反応。ユーザーの問い合わせに対して、次のようなツイートを行っている。

 実際、どういった作品を支援されたクリエイターが作っていくのか。二次創作された作品に対して権利者が、著作権侵害を申し立てるかなどは、起こってみないとわからない。

 現に、コミックマーケットのような同人誌即売会や、同人誌などをショップで販売する行為は当たり前に行われている。でも、これも権利者に訴えられたらアウト。あくまで権利者の「お目こぼし」で、同人誌は存在しているもの。

「pixivFANBOX」は、原則的にはクリエイターもファンも喜ぶ理想的なシステム。とはいえ、さまざまなケーススタディが蓄積されていない状況ではトラブルも発生するであろう。

 今後、どのように発展していくのか。利用しながら検証してきたい。
(文=是枝了以)

結局、二次創作はどうなの? 「pixivFANBOX」に議論噴出! ……でも、やってみなくちゃわからない?

 イラストコミュニケーションサービス「pixiv」を運営するピクシブの新サービス「pixivFANBOX」が、予想外の視点から議論を呼んでいる。4月、本格的に稼働を始めた「pixivFANBOX」は、クリエイターの創作活動を継続的に支援するサービスだ。

 ファンは、クリエイターが設定した支援プランの中から、提示されたさまざまな内容や金額を任意に選択し、クリエイターを支援することができる。課金は月額制。

 同様のスタイルで、ファンがさまざまなジャンルの人を支援するシステムは存在する。そうした中で登場した「pixivFANBOX」は、ファンが好きなクリエイターを支援するコミュニティを、より身近なものにすることになりそうだ。

 しかし、ここに思わぬ問題が起きている。

 二次創作の扱いをめぐる問題がそれだ。よく知られているように「pixiv」には、二次創作作品も多数。もし、こうした作品を公開しているクリエイターが、ファンからお金を集めて作品を描くことは「著作権的にアウト」「海賊行為だ」などと指摘されているのだ。

 一方で「個人を支援してるのであって、二次創作された作品を買っているわけではないから、セーフではないか」という意見も、

 こうした議論が溢れる状況に「pixivFANBOX」の公式Twitterは、すぐに反応。ユーザーの問い合わせに対して、次のようなツイートを行っている。

 実際、どういった作品を支援されたクリエイターが作っていくのか。二次創作された作品に対して権利者が、著作権侵害を申し立てるかなどは、起こってみないとわからない。

 現に、コミックマーケットのような同人誌即売会や、同人誌などをショップで販売する行為は当たり前に行われている。でも、これも権利者に訴えられたらアウト。あくまで権利者の「お目こぼし」で、同人誌は存在しているもの。

「pixivFANBOX」は、原則的にはクリエイターもファンも喜ぶ理想的なシステム。とはいえ、さまざまなケーススタディが蓄積されていない状況ではトラブルも発生するであろう。

 今後、どのように発展していくのか。利用しながら検証してきたい。
(文=是枝了以)