遺族には上映会の案内のみ? 『ゼロ・ダーク・サーティ』が911被害者の声を無断使用

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 オサマ・ビンラディン殺害作戦決行の時間である「深夜0時半」を指す米軍事用語をタイトルとした映画『ゼロ・ダーク・サーティ』。物語は、この作戦に自分の持つ能力のすべてを捧げたCIA女性分析官の活躍を中心に描かれており、その完成度の高さは辛口の批評家たちをも唸らせている。アカデミー監督キャスリン・ビグローが手がけたこともあり、昨年12月19日の公開以来、9,000万ドル(約83億円)を超える興行収入を上げる大ヒット作となっているのだが、オバマ大統領から機密情報を見せてもらったのではないか、という疑惑や、CIAによる拷問のシーンが誤解を与えるなど、これまでいくつかの論争が巻き起こってきた。

 5部門にノミネートされ、1部門を獲得した第70回アカデミー賞授賞式から明けた2月25日、『ゼロ・ダーク・サーティ』はさらなる非難に見舞われた。911犠牲者の遺族がメディアに登場し、「息子が実家の留守番電話に残した最期のメッセージを無断で使用された」と怒りをぶちまけたのだ。