岡本圭人のHey! Say! JUMP脱退理由は素行不良? 痴漢で警察沙汰を起こした中島裕翔はなぜお咎めなしだったのか

 本日発売の「週刊文春」2018年6月28日号で、岡本圭人がHey! Say! JUMPから脱退する予定だと報道された。「女性セブン」(小学館)2018年5月3日号で上智大学国際教養学部を退学していたことを明かしたばかりの岡本圭人。今後は、海外への留学を視野に検討しており、グループからは脱退するものの、ジャニーズ事務所には残る方針だと「週刊文春」は報じている。

 岡本圭人はなぜこのタイミングで脱退するのか? 「週刊文春」記事では、民放関係者の証言として、<本人の素行不良と海外志向が理由だと聞いています。最近の岡本といえば、私生活では飲み歩く様子が伝えられ、学業優先を謳いながら大学は留年を繰り返し、昨夏、中退してしまいました>とのコメントが掲載されている。

 岡本は2013年に有村架純とのツーショットを「FRIDAY」(講談社)に掲載されたことがあり、今年に入ってからは、「週刊女性」(主婦と生活社)2018年5月8・15日号にて、関東近郊温泉地のキャバクラでの豪遊を報じられたりしているが、その程度が「素行不良」というならば、なぜ犯罪性のある「あの事件」はお咎めなしで見過ごされたのか疑問が残る。

 それは、同じHey! Say! JUMPのメンバーである中島裕翔による痴漢警察騒動。これは「週刊文春」2016年5月26日号で報じられた。事件は、2016年4月1 日早朝、30代女性会社員から「路上で男性に抱き付かれるなどした」との110番通報があり、警察官が現場へ向かうと、そこには泥酔した中島の姿があった、というものだ。

 女性が被害届を出さなかったため刑事事件にはならなかったが、ジャニーズ事務所側も、この一連の出来事が事実であることを認め、<泥酔下とはいえ、このような事態になりました点について、関係者の皆様に深くお詫び申し上げます。本人も深く反省しております>とコメントを出した。しかし、大手メディアは「週刊文春」報道を後追いすることはなく、なんのお咎めもなくスルー。その年の7月からは、中島主演の連続ドラマ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ)も、なにごともなかったかのように放送された。

 ジャニーズ事務所以外のプロダクションのタレントならば、ペナルティーもなく見逃されることはないのではなかろうか。

 それを端的に示す例が、今年3月、『仮面ライダー鎧武/ガイム』(テレビ朝日)などに出演した俳優の青木玄徳が逮捕された件だ。3月4日深夜、青木は歩道で信号を待っていた女性に背後から抱きついたうえ胸を触り、さらに首や腰に10日間の怪我を負わせたとして、強制わいせつ致傷容疑で逮捕された。青木は犯行当時、酒に酔っていたという。これを受けて、出演予定だった映画や舞台は降板することになり、所属事務所との契約も終了している。

 中島のケースでも何かしらの処罰を受けてしかるべきだったはずだが、結果は先に述べた通り、ジャニーズ事務所と、ジャニーズタブーに忖度するメディアによって握りつぶされて「なかったこと」にされた。

 岡本圭人のHey! Say! JUMP脱退が、本当に「週刊文春」報道の通り、「素行不良」によるものならば、なぜ中島裕翔は許されて、岡本圭人は許されなかったのか。疑問が残る。

(倉野尾 実)

岡本圭人のHey! Say! JUMP脱退理由は素行不良? 痴漢で警察沙汰を起こした中島裕翔はなぜお咎めなしだったのか

 本日発売の「週刊文春」2018年6月28日号で、岡本圭人がHey! Say! JUMPから脱退する予定だと報道された。「女性セブン」(小学館)2018年5月3日号で上智大学国際教養学部を退学していたことを明かしたばかりの岡本圭人。今後は、海外への留学を視野に検討しており、グループからは脱退するものの、ジャニーズ事務所には残る方針だと「週刊文春」は報じている。

 岡本圭人はなぜこのタイミングで脱退するのか? 「週刊文春」記事では、民放関係者の証言として、<本人の素行不良と海外志向が理由だと聞いています。最近の岡本といえば、私生活では飲み歩く様子が伝えられ、学業優先を謳いながら大学は留年を繰り返し、昨夏、中退してしまいました>とのコメントが掲載されている。

 岡本は2013年に有村架純とのツーショットを「FRIDAY」(講談社)に掲載されたことがあり、今年に入ってからは、「週刊女性」(主婦と生活社)2018年5月8・15日号にて、関東近郊温泉地のキャバクラでの豪遊を報じられたりしているが、その程度が「素行不良」というならば、なぜ犯罪性のある「あの事件」はお咎めなしで見過ごされたのか疑問が残る。

 それは、同じHey! Say! JUMPのメンバーである中島裕翔による痴漢警察騒動。これは「週刊文春」2016年5月26日号で報じられた。事件は、2016年4月1 日早朝、30代女性会社員から「路上で男性に抱き付かれるなどした」との110番通報があり、警察官が現場へ向かうと、そこには泥酔した中島の姿があった、というものだ。

 女性が被害届を出さなかったため刑事事件にはならなかったが、ジャニーズ事務所側も、この一連の出来事が事実であることを認め、<泥酔下とはいえ、このような事態になりました点について、関係者の皆様に深くお詫び申し上げます。本人も深く反省しております>とコメントを出した。しかし、大手メディアは「週刊文春」報道を後追いすることはなく、なんのお咎めもなくスルー。その年の7月からは、中島主演の連続ドラマ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ)も、なにごともなかったかのように放送された。

 ジャニーズ事務所以外のプロダクションのタレントならば、ペナルティーもなく見逃されることはないのではなかろうか。

 それを端的に示す例が、今年3月、『仮面ライダー鎧武/ガイム』(テレビ朝日)などに出演した俳優の青木玄徳が逮捕された件だ。3月4日深夜、青木は歩道で信号を待っていた女性に背後から抱きついたうえ胸を触り、さらに首や腰に10日間の怪我を負わせたとして、強制わいせつ致傷容疑で逮捕された。青木は犯行当時、酒に酔っていたという。これを受けて、出演予定だった映画や舞台は降板することになり、所属事務所との契約も終了している。

 中島のケースでも何かしらの処罰を受けてしかるべきだったはずだが、結果は先に述べた通り、ジャニーズ事務所と、ジャニーズタブーに忖度するメディアによって握りつぶされて「なかったこと」にされた。

 岡本圭人のHey! Say! JUMP脱退が、本当に「週刊文春」報道の通り、「素行不良」によるものならば、なぜ中島裕翔は許されて、岡本圭人は許されなかったのか。疑問が残る。

(倉野尾 実)

中居正広『おじゃMAP!!』発言でも、“新しい地図”への合流が考えづらい理由

 6月14日放送の『ナカイの窓』(日本テレビ系)で、中居正広(45)が「おじゃMAPみたい」と発言したことが、ファンをざわつかせた。この日の番組では結婚式場に出張し、カリスマウエディングプランナーなどの業界人とトーク。番組の終盤、中居正広とみやぞん(33)が実際の披露宴にサプライズ登場することになった。

 出番まで2人は、披露宴の様子を控室でモニタリングしていたのだが、この時に中居正広がぽろっとこぼしたのが「おじゃMAPみたい」発言だった。そう、香取慎吾(41)がMCを務めていた『おじゃMAP!!』(フジテレビ系)では、結婚式プロデュース企画が行われていた。同番組でも香取が披露宴にサプライズ登場するくだりがあったため、そのことが中居正広の脳裏をよぎったのだろう。

 その他にも今回の『ナカイの窓』には“SMAP匂わせ”があった。みやぞんは久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」を熱唱。この曲は木村拓哉(45)の主演ドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)の主題歌だ。

 中居正広は以前にも自身のラジオで「雨上がりのステップ」を流すなどSMAPを匂わせる行動をしていたが、この時期の『おじゃMAP!!』への言及はファンにとって特別な意味を持つ。なぜなら6月は、中居正広がジャニーズ事務所に契約更新の意思を表明することになっているからだ。そのため、香取慎吾、草なぎ剛(43)、稲垣吾郎(44)らに合流するのか、それともジャニーズに残留するのかを巡り様々な憶測が飛びかうことも仕方がない。ただでさえ彼の一挙手一投足に注目が集まっている中で『おじゃMAP!!』というワードが飛び出したら、ファンもざわつかずにはいられない。

 しかし、近い将来に残留組が“3人”に合流して“5人”になるようなことはありえるのだろうか。

 木村拓哉は『BG』(テレビ朝日系)のシリーズ化、および来年10月クールのTBS日曜劇場主演が早くも決定したようだ。「週刊文春」(文藝春秋)によれば、一年一本ペースでドラマ主演を継続していく方針だという。8月には二宮和也(35)とW主演を務める映画『検察側の罪人』が公開。来年も東野圭吾原作の主演映画『マスカレード・ホテル』の公開が予定されており、俳優として磐石の体制が整っている。次女のKōki,(コウキ/15)がモデルとして世間にお披露目されたこともあり、ここで木村がジャニーズを辞めるわけにはいかない事情は山ほどある。

 一方で中居正広だけが退所して合流するという説をとっても、1年前の段階で事務所に残ることを決断した中居が今さらその判断を覆すことは考えづらい。また、SMAP解散以降は渋谷すばるの退所や山口達也の事件、NEWS問題などなど激震続きのジャニーズ事務所にとっては、これ以上の離脱者が出ることは大打撃だろう。中居正広が自分のこと以上にスタッフや後輩のことを気にかけていることはファンならずとも有名な話だ。今、彼が大きな決断をするとは思えない。

 『ナカイの窓』での発言は、やはり彼なりのファンサービスだったのかもしれない。

(ボンゾ)

市川海老蔵の娘・麗禾ちゃんの“ママ代わり”を美談にする気持ち悪さ

 歌舞伎俳優・市川海老蔵(40)とその長男である堀越勸玄くん(5)が出演する「七月大歌舞伎」(東京・歌舞伎座)。17日、都内で取材会が開催され、海老蔵と勸玄くんが揃って出席した。海老蔵は勸玄くんが稽古に励む様子を「(勸玄は)毎日泣きながらやってます。今朝も泣いてました。パパが厳しすぎるという感じですね」と語り、また、勸玄くんは父の日のカードを海老蔵にサプライズプレゼント。稽古についても「楽しい」と話した上で、「7月歌舞伎座、頑張るのでよろしくお願いします」と笑顔でアピールしたというから、5歳にして大物である。

 一方で、昨年6月22日に亡くなった小林麻央さん(享年34)の命日が迫り、海老蔵一家を取り巻く報道は再び活発化している。6月19日発売の「週刊女性」(主婦と生活社)は、海老蔵一家の近況について少し気になる記事を掲載した。その記事のタイトルは「海老蔵と麗禾ちゃんが熱演する 勸玄くんの“ママ”という大役」。母である小林麻央さんが亡くなってからというもの、ときにはふさぎ込むこともあった娘の麗禾ちゃん(6)だが、最近はそんな麗禾ちゃんに<ママ代わり>の責任感が芽生え始めているという内容だ。

 同誌では梨園関係者が「自宅で勸玄くんが日本舞踊のお稽古をしているときに、“もう一回やる?”“やろーねぇ”“上手”などと、お姉ちゃんが率先して声をかけてあげているそうです」「“早くお料理が作れるようにならなくっちゃ”とも話していました」とコメント。さらには海老蔵も麗禾ちゃんも「勸玄を一人前の歌舞伎役者にする」という亡き麻央さんの意思を継ぐという思いを改めて強くしており、ふたりは勸玄くんのパパとお姉ちゃんだけではなく<ママとしての役割>をすべく奮闘している、というのだが……。

 なんだろう、この激しい違和感は。ママ代わりとして奮闘……いや、海老蔵はわかる。彼は勸玄くんの父なのだからして、麻央さん亡きいま、父と母を務めようとしているという話には頷けるし、素直に「頑張っているんだな」と応援できる。だが、麗禾ちゃんまでもがそうなる必要はあるのだろうか? 彼女はまだ6歳である。母親が突然この世からいなくなってしまった現実を、そううまく受け入れられはしないだろうし、悲しみも癒えてはいないかもしれない。そんな彼女に<ママ代わり>の務めを果たさねばならない必要がどこにあるというのだろう?

 ただでさえ、歌舞伎という世界は<男のもの>であり、梨園に生まれた女性は疎外感を抱くことがあるとされる。いまや大女優の風格を漂わす寺島しのぶ(45)も、梨園に生まれ、女だからという理由で舞台に上がれない悔しさややるせなさについて度々インタビューなどで語っているではないか。ママを亡くし、パパや周囲は弟の勸玄くんを一人前の舞台役者にすべき奔走する。まだ幼い麗禾ちゃんが、そこに理不尽さや寂しさを感じたとしてもなんら不思議ではない。けれど、それを上手に言葉で伝える術をまだ持っていないのかもしれない。そんな感情も見せることなく<ママ代わり>を率先して務めているとしたら、それはもしかしたら彼女なりのSOSなのではないだろうかと考えてしまうのは、深読みしすぎなのだろうか。

 健気な少女と家族の美談にまとめられようとしている記事を読んで違和感を抱いた筆者は、『はなちゃんのみそ汁』を連想した。『24時間テレビ』(日本テレビ系)内のスペシャルドラマとして2014年に放送され、2015年には映画も公開された作品である。原作は、乳癌を患う千恵さん(2008年33歳で死去)の闘病とその最中に出産した娘のはなちゃん、夫・信吾さんの生活を綴ったブログを書籍化したものだ。本の出版後やドラマ化された際には、娘に『妻』『母親』の役割を背負わせていることを問題視する議論があり、様々な意見が飛び交ったことは記憶に新しい。

 母を亡くした子ども、特に女児が、家事を引き受け弟や妹(ときには父の)の面倒を見る。そんな風に<ママ代わり>として生きることを負わされている現実を、美談として消費する流れは、ものすごく気持ちが悪くはないだろうか。子どもは子どもなのだ。母が亡くなったからといって、急いで大人にならなければならない理由はないし、まして他の家族のために<ママ代わり>として振舞うことは美談でもなんでもない。むしろ大人のサポートが必要な局面だ。

 「週刊女性」の記事には「家事などは麻央さんのお母さん、舞台や歌舞伎関連のことは海老蔵さんの母の希実子さんや海老蔵さんの妹のぼたんさんと、役割分担をしています」との梨園関係者のコメントも掲載されている。そう、実際には海老蔵一家には麗禾ちゃんの祖母や叔母がいる。もちろんお手伝いさんだっているだろう。母方にも祖母や叔母(小林麻耶)もいるではないか。海老蔵一家をフォローする大人はたくさんいる。なにも麗禾ちゃんが<ママ代わり>をする必要なんてどこにもないのだ。

 最後になるが、同誌の中で海老蔵が夜遊びを一切やめ、家庭ひとすじのマイホームパパになっていることをことさらに称賛するのも「なんだかな……」という思いがぬぐえない。だって、これがもし女親だったら絶対こんなふうには書かれないはずだから。シングルマザーが飲み会を控え家で待つ子どものためにまっすぐ帰宅することを、どこの誰が「素晴らしい!」と称賛してくれるだろう。海老蔵と同じことをシングルマザーがしたところで「当然だ」「母なんだから当たり前」と言われてしまうに違いない。この日本の風潮、言葉にすると「なんだかな……」としかいいようがないぐらいやるせなさを感じてしまうのは筆者だけであろうか。

(エリザベス松本)

市川海老蔵の娘・麗禾ちゃんの“ママ代わり”を美談にする気持ち悪さ

 歌舞伎俳優・市川海老蔵(40)とその長男である堀越勸玄くん(5)が出演する「七月大歌舞伎」(東京・歌舞伎座)。17日、都内で取材会が開催され、海老蔵と勸玄くんが揃って出席した。海老蔵は勸玄くんが稽古に励む様子を「(勸玄は)毎日泣きながらやってます。今朝も泣いてました。パパが厳しすぎるという感じですね」と語り、また、勸玄くんは父の日のカードを海老蔵にサプライズプレゼント。稽古についても「楽しい」と話した上で、「7月歌舞伎座、頑張るのでよろしくお願いします」と笑顔でアピールしたというから、5歳にして大物である。

 一方で、昨年6月22日に亡くなった小林麻央さん(享年34)の命日が迫り、海老蔵一家を取り巻く報道は再び活発化している。6月19日発売の「週刊女性」(主婦と生活社)は、海老蔵一家の近況について少し気になる記事を掲載した。その記事のタイトルは「海老蔵と麗禾ちゃんが熱演する 勸玄くんの“ママ”という大役」。母である小林麻央さんが亡くなってからというもの、ときにはふさぎ込むこともあった娘の麗禾ちゃん(6)だが、最近はそんな麗禾ちゃんに<ママ代わり>の責任感が芽生え始めているという内容だ。

 同誌では梨園関係者が「自宅で勸玄くんが日本舞踊のお稽古をしているときに、“もう一回やる?”“やろーねぇ”“上手”などと、お姉ちゃんが率先して声をかけてあげているそうです」「“早くお料理が作れるようにならなくっちゃ”とも話していました」とコメント。さらには海老蔵も麗禾ちゃんも「勸玄を一人前の歌舞伎役者にする」という亡き麻央さんの意思を継ぐという思いを改めて強くしており、ふたりは勸玄くんのパパとお姉ちゃんだけではなく<ママとしての役割>をすべく奮闘している、というのだが……。

 なんだろう、この激しい違和感は。ママ代わりとして奮闘……いや、海老蔵はわかる。彼は勸玄くんの父なのだからして、麻央さん亡きいま、父と母を務めようとしているという話には頷けるし、素直に「頑張っているんだな」と応援できる。だが、麗禾ちゃんまでもがそうなる必要はあるのだろうか? 彼女はまだ6歳である。母親が突然この世からいなくなってしまった現実を、そううまく受け入れられはしないだろうし、悲しみも癒えてはいないかもしれない。そんな彼女に<ママ代わり>の務めを果たさねばならない必要がどこにあるというのだろう?

 ただでさえ、歌舞伎という世界は<男のもの>であり、梨園に生まれた女性は疎外感を抱くことがあるとされる。いまや大女優の風格を漂わす寺島しのぶ(45)も、梨園に生まれ、女だからという理由で舞台に上がれない悔しさややるせなさについて度々インタビューなどで語っているではないか。ママを亡くし、パパや周囲は弟の勸玄くんを一人前の舞台役者にすべき奔走する。まだ幼い麗禾ちゃんが、そこに理不尽さや寂しさを感じたとしてもなんら不思議ではない。けれど、それを上手に言葉で伝える術をまだ持っていないのかもしれない。そんな感情も見せることなく<ママ代わり>を率先して務めているとしたら、それはもしかしたら彼女なりのSOSなのではないだろうかと考えてしまうのは、深読みしすぎなのだろうか。

 健気な少女と家族の美談にまとめられようとしている記事を読んで違和感を抱いた筆者は、『はなちゃんのみそ汁』を連想した。『24時間テレビ』(日本テレビ系)内のスペシャルドラマとして2014年に放送され、2015年には映画も公開された作品である。原作は、乳癌を患う千恵さん(2008年33歳で死去)の闘病とその最中に出産した娘のはなちゃん、夫・信吾さんの生活を綴ったブログを書籍化したものだ。本の出版後やドラマ化された際には、娘に『妻』『母親』の役割を背負わせていることを問題視する議論があり、様々な意見が飛び交ったことは記憶に新しい。

 母を亡くした子ども、特に女児が、家事を引き受け弟や妹(ときには父の)の面倒を見る。そんな風に<ママ代わり>として生きることを負わされている現実を、美談として消費する流れは、ものすごく気持ちが悪くはないだろうか。子どもは子どもなのだ。母が亡くなったからといって、急いで大人にならなければならない理由はないし、まして他の家族のために<ママ代わり>として振舞うことは美談でもなんでもない。むしろ大人のサポートが必要な局面だ。

 「週刊女性」の記事には「家事などは麻央さんのお母さん、舞台や歌舞伎関連のことは海老蔵さんの母の希実子さんや海老蔵さんの妹のぼたんさんと、役割分担をしています」との梨園関係者のコメントも掲載されている。そう、実際には海老蔵一家には麗禾ちゃんの祖母や叔母がいる。もちろんお手伝いさんだっているだろう。母方にも祖母や叔母(小林麻耶)もいるではないか。海老蔵一家をフォローする大人はたくさんいる。なにも麗禾ちゃんが<ママ代わり>をする必要なんてどこにもないのだ。

 最後になるが、同誌の中で海老蔵が夜遊びを一切やめ、家庭ひとすじのマイホームパパになっていることをことさらに称賛するのも「なんだかな……」という思いがぬぐえない。だって、これがもし女親だったら絶対こんなふうには書かれないはずだから。シングルマザーが飲み会を控え家で待つ子どものためにまっすぐ帰宅することを、どこの誰が「素晴らしい!」と称賛してくれるだろう。海老蔵と同じことをシングルマザーがしたところで「当然だ」「母なんだから当たり前」と言われてしまうに違いない。この日本の風潮、言葉にすると「なんだかな……」としかいいようがないぐらいやるせなさを感じてしまうのは筆者だけであろうか。

(エリザベス松本)

真木よう子が過剰なバッシングから復活、フリーランス女優としてファン交流も?

 真木よう子(35)の身辺が、平穏を取り戻しつつあるようだ。2017年は度重なる炎上騒動やトラブルで騒がれ、バッシングも相次ぎ、今年1月に所属していた芸能プロダクションから独立。2017年の騒動を振り返ると、まず6月にTwitter公式アカウントを開設し、7月に主演ドラマ『セシルのもくろみ』(フジテレビ系)を宣伝する“土下座動画”を投稿するなど話題を集めたまでは良かったが、8月にクラウドファンディングで募った資金をもとに写真集を作り、コミックマーケットで販売すると発表したことで“炎上”に発展していた。

 結果的に真木よう子はクラウドファンディングに謝罪文を掲載して、コミックマーケット参加を辞退。Twitterも非公開設定にしたが、「????騙された????」という意味深なアカウント名に変更したことで、様々な憶測を呼んだ。ほどなくして彼女のTwitterアカウントは完全に削除され、週刊誌でも「精神状態が不安定になっているようだ」と推察する記事が乱発。あげく、週刊誌記事をもとにワイドショーで「育児放棄」と罵られることさえあった。11月にはクランクイン間近だった映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』への出演を降板していた。

 しかし充電期間を経て、現在は出演作品の公開にあわせたメディア露出も増えてきた。6月22日には映画『焼肉ドラゴン』の公開を控えている。『焼肉ドラゴン』は、高度経済成長期に地方都市の片隅で営業する小さな焼肉店の日々を描いた物語。真木よう子は同店で働く在日コリアンの3姉妹の長女・静花役を演じる。5月22日に行われた舞台挨拶では3姉妹の母親を演じるイ・ジョンウンの手紙が読まれ、真木よう子は「私は自分のお母さんのように思っていて、寂しくなったらイ・ジョンウンさんにギュッと抱きしめてもらいナデナデしてもらってました」とコメント。共演者との関係も良好で、良い雰囲気の中で撮影に臨めたようだ。

 今年は5月12日公開の映画『孤狼の血』にも出演していた真木よう子。人気クラブのママ・高木里佳子役で、役所広司(62)が演じる主人公・大上章吾の良き理解者という役どころ。広島の呉に伝わる方言“呉弁”にも挑戦した。

 こうした出演作品の公開にあわせた宣伝で真木よう子はイベント登壇やテレビ番組出演など活発に動いているが、昨年の喧騒が嘘のように、良くも悪くも無風だ。振り返れば、彼女の騒動はTwitterでの発信が主な原因となっており、Twitterアカウントを削除し、Instagramの更新も停止した現在は、炎上の火種は特にないということかもしれない。

 前述のとおり、今年1月には長年所属していた事務所「フライングボックス」から独立し、フリーランスになった真木。昨年のクラウドファンディング騒動では、「芸能人としてではなく、ひとりの人間として多くの皆様とコミュニケーションが取れる場が欲しい」「女優という職業は、事務所の方針もあり、ファンクラブを自ら作る事は出来ず、ゆえにファンイベントの様な催しは出来ない」等と発言しており、ファンとの交流を強く望んでいる様子であったが、フリーランスとなったこれからは、積極的にファンイベントなども行っていくのだろうか。今後の真木よう子は、女優という枠に捉われない活動をしていく可能性もある。

(ボンゾ)

真木よう子が過剰なバッシングから復活、フリーランス女優としてファン交流も?

 真木よう子(35)の身辺が、平穏を取り戻しつつあるようだ。2017年は度重なる炎上騒動やトラブルで騒がれ、バッシングも相次ぎ、今年1月に所属していた芸能プロダクションから独立。2017年の騒動を振り返ると、まず6月にTwitter公式アカウントを開設し、7月に主演ドラマ『セシルのもくろみ』(フジテレビ系)を宣伝する“土下座動画”を投稿するなど話題を集めたまでは良かったが、8月にクラウドファンディングで募った資金をもとに写真集を作り、コミックマーケットで販売すると発表したことで“炎上”に発展していた。

 結果的に真木よう子はクラウドファンディングに謝罪文を掲載して、コミックマーケット参加を辞退。Twitterも非公開設定にしたが、「????騙された????」という意味深なアカウント名に変更したことで、様々な憶測を呼んだ。ほどなくして彼女のTwitterアカウントは完全に削除され、週刊誌でも「精神状態が不安定になっているようだ」と推察する記事が乱発。あげく、週刊誌記事をもとにワイドショーで「育児放棄」と罵られることさえあった。11月にはクランクイン間近だった映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』への出演を降板していた。

 しかし充電期間を経て、現在は出演作品の公開にあわせたメディア露出も増えてきた。6月22日には映画『焼肉ドラゴン』の公開を控えている。『焼肉ドラゴン』は、高度経済成長期に地方都市の片隅で営業する小さな焼肉店の日々を描いた物語。真木よう子は同店で働く在日コリアンの3姉妹の長女・静花役を演じる。5月22日に行われた舞台挨拶では3姉妹の母親を演じるイ・ジョンウンの手紙が読まれ、真木よう子は「私は自分のお母さんのように思っていて、寂しくなったらイ・ジョンウンさんにギュッと抱きしめてもらいナデナデしてもらってました」とコメント。共演者との関係も良好で、良い雰囲気の中で撮影に臨めたようだ。

 今年は5月12日公開の映画『孤狼の血』にも出演していた真木よう子。人気クラブのママ・高木里佳子役で、役所広司(62)が演じる主人公・大上章吾の良き理解者という役どころ。広島の呉に伝わる方言“呉弁”にも挑戦した。

 こうした出演作品の公開にあわせた宣伝で真木よう子はイベント登壇やテレビ番組出演など活発に動いているが、昨年の喧騒が嘘のように、良くも悪くも無風だ。振り返れば、彼女の騒動はTwitterでの発信が主な原因となっており、Twitterアカウントを削除し、Instagramの更新も停止した現在は、炎上の火種は特にないということかもしれない。

 前述のとおり、今年1月には長年所属していた事務所「フライングボックス」から独立し、フリーランスになった真木。昨年のクラウドファンディング騒動では、「芸能人としてではなく、ひとりの人間として多くの皆様とコミュニケーションが取れる場が欲しい」「女優という職業は、事務所の方針もあり、ファンクラブを自ら作る事は出来ず、ゆえにファンイベントの様な催しは出来ない」等と発言しており、ファンとの交流を強く望んでいる様子であったが、フリーランスとなったこれからは、積極的にファンイベントなども行っていくのだろうか。今後の真木よう子は、女優という枠に捉われない活動をしていく可能性もある。

(ボンゾ)

眞子さま・小室圭氏の婚約はなぜ問題化したか?

 2018年5月25日、宮内庁は、秋篠宮家の長女・眞子内親王の結婚延期をめぐる一部週刊誌の報道に、天皇、皇后両陛下が心を痛めているとの声明を同庁ホームページで公開した。2017年末以降、眞子内親王の婚約者・小室圭氏の母親の400万円を超える借金トラブルが週刊誌やワイドショーで取り沙汰され、今年2月には宮内庁より2人の結婚延期が発表されたのは周知の通り。しかし、この結婚延期騒動を「小室家側に問題があった」で片付けてよいのだろうか?

 日本近現代史が専門の歴史学者で、近代以降の皇室の在り方にも詳しい小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授の話をもとに、過去に起きた皇室の婚姻トラブルを参照しながら騒動の背景を全3回に分けて考察する。

皇太子嘉仁親王婚約解消事件と「宮中某重大事件」
 戦前における皇室の婚姻トラブルで特に有名なものとして、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の婚約解消事件と、「宮中某重大事件」の2つがある。このうち前者は、1893(明治26)年5月、明治天皇は嘉仁親王の妃として、翌月に満8歳の誕生日を控えていた伏見宮禎子(さちこ)女王を内定したが、その6年後に突如婚約が取り消されてしまった事件である。

「婚約取り消しの理由は、禎子さんに肺病の疑いがあったためです。実は、明治天皇は取り消しには反対だったんです。しかし皇太子もまた病弱だったので、なおさら妃候補は健康な女性が望ましいという侍医団の強い要請に、最終的に明治天皇が折れた格好です」(小田部雄次氏、以下同)

 なぜ健康な女性が望ましいかといえば、健康な男子を産んでもらわなければならないから。つまり、男系男子による皇位継承のためである。そして、禎子女王に代わる妃候補として浮上したのが、のちの貞明皇后である九条節子(さだこ)だった。

1912(明治45・大正元)年の、皇太子妃節子。公爵九条道孝の四女であり、1900(明治33)年、15歳で皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)と婚約した。(写真はウィキペディアより)
「節子さんは子どものころは農家で育てられた、およそ九条家という公家のお嬢様とは思えないおてんば娘で“九条の黒姫”ともいわれましたが、体は健康そのものでした。実際、大正天皇との間に4人の男子をもうけ、皇位継承者問題も一件落着しました」

 なお、婚約破棄の憂き目にあった禎子女王はその後、華族(旧公家や旧武家の上層階級)の山内家に嫁いだが、子宝には恵まれなかった。それを、明治天皇の側近が明治天皇に伝えたところ、明治天皇は激怒したという逸話が残されている。

「そんなものは結果論でしかないですからね。それくらい明治天皇は禎子さんのことを気に入っていたということなのでしょうが、それでも『世継ぎを産んでもらわなければ困る』という侍医の意見を無視することはできなかったのでしょう」

 明治天皇は、嘉仁親王の成婚式のあと、禎子女王を気の毒に思ったのか、彼女に5万円(現在の2億円程度に相当)の公債証書を与えてもいる。いうなれば、破談になってしまったことに対する慰謝料である。

 この大正天皇の婚姻トラブルは皇位継承問題に起因するわけだが、正室ではなく側室に男子を産ませるという選択肢はなかったのか。というのも、明治天皇と皇后である昭憲皇太后との間に実子はなく、5人の側室との間に5男10女をもうけ、男子で唯一成人した嘉仁親王が皇位を継承しているからだ。

「明治に入り日本はヨーロッパの国々と交流するようになるわけですが、それらはキリスト教文化圏の国々であり、一夫一婦制なんです。あちら側の価値観からすれば、側室=一夫多妻制というのは野蛮なんですよね。民間からも側室制度を疑問視する声が上がっていて、その一例がジャーナリストの黒岩涙香が当時の有名雑誌に連載していた『弊風一斑 蓄妾の実例』です。これは「蓄妾」(ちくしょう)と「畜生」をかけていて、現在は文庫本(現代教養文庫)にもなっているのですが、要は西園寺公望には妾がいるとか九条節子は側室の子だとか、かなりの数の名門の家系を調べ上げ、側室や妾はみっともないと批判しているんです」

 ただ、当時は名門が側室を置くのは当たり前であり、金を持っている男は妾を囲っていた。それが大正期になって少しずつ側室や妾に対して否定的な空気が醸成され、また日本の近代化をアピールする対外政策との絡みで徐々に一夫一妻制に傾いていったという。

「事実、大正天皇は側室を置かず、実質的に側室を廃止した天皇ともいえますし、続く昭和天皇は女官制度を改革して側室を廃止しようとしました。その意味では、時代の空気を敏感に読み取ったという見方もできるでしょう。また、明治天皇も側室の子であり、二代続いて側室の子が天皇になっているので、そろそろ正室の子を天皇にしたいという思いが強くなっていたかもしれません。もしくは、その両方でしょうね」

極めて政治的に定義づけられた「皇族」
 昨今の皇位継承問題をめぐる議論において、旧宮家(旧皇族)の復活を求める声もある。つまり、旧宮家の子孫の男系男子を皇室に入れ、皇位継承資格者を確保しようというのだ。であれば、大正天皇の皇位継承者も、宮家から選出することは可能だったのではないか。その前に、宮家について簡単に説明しよう。

 江戸期までは、「四親王家」と呼ばれる伏見宮、有栖川宮、桂宮、閑院宮が、天皇家の血統が断絶した場合の皇位継承者を出す宮家として存在した。しかし明治維新前後の混乱の中、新しい宮家が次々と創設され、「皇族」の定義は流動的となる。これを確定させたのが、1889(明治22)年に大日本帝国憲法と同時に制定された、旧皇室典範である。

「要するに、明治に入り天皇制国家を築くために皇族をたくさんつくったのですが、増えすぎても予算がかかって困るから、これ以上作ってはいけませんというルールを決めたわけです」

 その意味では、極めて政治的に「皇族」が定義づけられたともいえる。結果として、この旧皇室典範制定後、宮家は計15となるが、そのうち桂宮と有栖川宮は早々に廃絶。一方で子沢山だった伏見宮の系統に宮家が新設され(閑院宮も伏見宮から養子を入れることで廃絶を免れた)、これが戦前のいわゆる11宮家となる。

「今上天皇に連なる天皇家と、15宮家の系譜」 戦前皇族の多くを占めた伏見宮系の皇族たちは、南北朝時代の北朝3代崇光天皇(在位:1348〜1351年)までさかのぼらないと、今上天皇につながる血統とは交わらない。(※略した代数は、天皇は皇位継承の代数、皇族は当主の代数を示す)
「しかし、この伏見宮は南北朝期の北朝第3代崇光天皇(在位1348~51年)の血統で、換言すれば、11宮家の皇族たちは、南北朝期までさかのぼらなければ天皇と祖先を同じくしない。だから血縁としては非常に遠く、本来なら皇族にならない家柄だったんですよね」

 では、なぜそんな血縁の遠い家柄が宮家となり得たのか。

「明治期につくられた宮家というのは、皇位継承者を出す家というよりは、天皇の娘の嫁ぎ先という意味合いが強かった。もっといえば、内親王(皇女)の嫁ぎ先は皇族であってほしいというのが、明治天皇の望みだったんです。実際、11宮家のうち、旧皇室典範制定後の1906(明治39)年に明治天皇の意向で例外として創設された竹田宮、東久邇宮、朝香宮は、まさにそのためにつくられたといっていい。当時、明治天皇には4人の成人した娘がいたのに、結婚適齢期の男子が北白川宮にしかいなかった。だから、嫁ぎ先としての宮家を新たにつくらせたんです」

 11宮家は“傍系”であり、天皇家としては、直系の男子に皇位を継がせたいという思惑があったというわけである。

元老・山縣有朋、のちの昭和天皇の后候補に反対

1924(大正13)年の結婚直後の皇太子裕仁親王と、親王妃良子。(写真はウィキペディアより)
 続いて、近代皇室における最も有名な婚姻トラブルであり、歴史の教科書にも登場する「宮中某重大事件」について見ていこう。これは1921(大正10)年、皇太子裕仁親王(のちの昭和天皇)の妃に内定していた久邇宮良子(ながこ)女王(のちの香淳皇后)の家系に色覚異常の遺伝があるとの噂が流され、元老・山縣有朋らが良子女王および久邇宮家に婚約辞退を迫った事件である。

「結婚に反対した山縣の大義名分は、陸海軍の大元帥になる将来の天皇に、色覚異常が遺伝しては困るというものでした。これに対し、裕仁親王と良子さんの結婚は大正天皇の裁可を得ていたので、皇室サイドは『一度天皇が決めたことを覆すとは何事か』と反対した。当時、大正天皇は病気療養中だったので、貞明皇后をはじめ宮中で結束して抗った結果、婚約破棄されることなくご成婚に至りました」

 そもそも、色覚異常が見られたのは良子女王の兄である久邇宮朝融(あさあきら)王であり、それが彼女に遺伝しているという確証はなかったという。

「良子さんはご成婚後、日本画を描き続けているんですよ。これはある人に言わせると『自分は色覚異常ではない』という証明をしているのではないか、と。いわば無言の抗議ですね」

 この「宮中某重大事件」は、良子女王の母・邦彦王妃俔子(くによしおうひ・ちかこ)が旧薩摩藩藩主の公爵・島津忠義の娘であったことから「旧長州藩出身の山縣有朋が、皇室に薩摩の血が入るのを嫌がった」との見方もされる。つまり薩長の派閥争いが背景にあるのではないかというわけである。

「それもなくはないでしょうが、当時はむしろ久邇宮家と長州閥との争いが目立ちました。久邇宮家としては自分の家の娘が将来の皇后になるのを妨げられたわけだから、右翼まで使って実弾(現金)を飛ばしたんです。それが裏では問題になり、貞明皇后は久邇宮に対して『自分が勝ったと思うな』とくぎを刺した。つまり、皇室としては久邇宮の娘が欲しかったのではなくて、あくまで天皇の決定を覆されるのが嫌だったんだと。もし覆されれば、それは皇室の威信に関わりますから」

 もちろん、裕仁親王が良子女王に特別な好意を持っていたことが大前提にあることはいうまでもない。

「良子さんは、当時としては非常に西洋的で、洋装の似合う女性でした。裕仁親王もヨーロッパの文化に強く影響を受けた方だったので、伝統的な姫でありながらも近代的でおしゃれな良子さんは魅力的に見えたことでしょう」

 ここで興味深いのは、良子女王の兄の久邇宮朝融王は、宮中某重大事件のわずか3年後の1924(大正13)年に、婚約中だった酒井菊子との婚約を解消していることだ。

「原因は、いわゆる性格の不一致だと思われます。実際、お互いに対して『身持ちが悪い』だの罵詈雑言を飛ばしあっていたんですよ。朝融王も評判のいい人ではなかったのですが、菊子さんも菊子さんで、娘の酒井美意子の回想録などを読むと、戦後になって母娘でGHQ相手の社交クラブを経営して難局を切り抜けたといった記述もあり、したたかで奔放な女性だったことがうかがえます。推測に過ぎませんが、双方ともに当時の上流階級の女遊び・男遊びに興じるタイプで、朝融王としては、夫としてのプライドを保てないとの判断があったのではないでしょうか」

 この騒動は宮内大臣・牧野伸顕も巻き込み、最終的に宮内省が酒井家側から結婚辞退の申し出をさせることで収束した。どこからか横やりが入ったのではなく、当人たちが勝手に喧嘩別れして周りに迷惑をかけた残念な事例といえる。

 さて、宮中某重大事件は、最初に触れた大正天皇の婚約トラブルとは正反対の結論が出ている。つまり、前者は危機を乗り越え結婚まで至り、後者は破談になった。両者の明暗を分けた要因の一つとして、男系男子による皇位継承問題があったのは先に述べた通り。そして、男系継承は現在における皇位継承問題でも最大の懸案事項となっているが、実は男系継承は「たまたまそれが続いただけ」であり、男系男子という言葉も明治期に初めて明文化された、いわば「後付けの伝統」なのである。

 次回はその点を掘り下げるとともに、その他の皇室における婚姻トラブルを見ていきたい。

(構成/須藤 輝)

小田部雄次(おたべ・ゆうじ)
1952年生まれの歴史学者で、静岡福祉大学名誉教授。専門は日本近現代史。皇室史、華族史などに詳しく、著書に『皇族―天皇家の近現代史』(中公新書)、『肖像で見る歴代天皇125代』 (角川新書)などがある。

東方神起ユンホの「反日アピール」を、ファンが「あり得ない」と思う理由

 東方神起のユンホ(32)が、6月10日に横浜市の日産スタジアムで行われたライブ「東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~」のステージ上で、「猿まね」に該当するような変顔や動作を行った……という、ネットニュースが広まった。「wezzy」もこの情報を記事化していた。同日のライブはWOWOWで生中継されていたことから、ネット上で写真や動画が拡散されている。

 しかし端的に言って、これは誤解である。私は、2日目の公演を日産スタジアムに見に行き、3日目はWOWOWで見た。

 今回「猿まねをした」と批判されているのは、「SUMMER DREAM」という曲の間奏で変顔などの面白いパフォーマンスをして、観客に真似させるというコンサートでの定番コーナーだ。5人時代のコンサートから10年以上ずっとやっていることである。

 ファンとしては、「毎回のコンサートで違うパフォーマンスをやるから、今回の件もその一つに過ぎない」という認識で、何も思うところはなかった。そこに特別な意図、つまり日本人へのヘイト感情があるとは感じられなかったのだ。

 ユンホには、頭で考えるより、身体が先に動いてしまうところがある……と、いちファンとしては思う。その“変顔”が日本においてどう受け止められるか、差別的な記号を持っているものに類似していないかという考えが、少し足りなかったところはあるかもしれない。その点で思慮が浅いというお叱りを受けるのは仕方がないと思う。

 しかしファンとして擁護させてもらえば、ユンホは、目の前にいる人が韓国人だろうと日本人だろうと、とにかく全力で楽しませようとする人だ。

 東方神起は、既に韓国内で人気絶頂だったのに、2005年に来日、ショッピングモールとか大学の学園祭とかのショボいステージでのドサ回りからスタートして日本での人気が出た後に分裂騒動が起き、2人で再始動して現在の立場を築いた。分裂騒動のときは相当な痛手だったはずだが、脱退した3人のことを悪く言ったことは全くない。韓国でアンチファンに接着剤入りのジュースを飲まされて入院した時も、ファンを責めることはなかった。

 私が東方神起のファンになって9年が経つが、ユンホはとにかく人の悪口を言わない。寄付など慈善行為も当たり前に行ってきた。ちょっと空気が読めなくて真面目すぎるところもあるだろうが、幅広い年齢層に好かれ、だからこそ日産スタジアムでコンサートができるレベルの人数のファンがついた。

 また、日産で連続3日間公演は、チケット代が11800円(プレミアムシートは24,800円)で7万席のうち1万席が機材やステージでつぶれていたとしても、1日あたり7億円×3日間で20億円ほどの額が東方神起のために動いている。もしも万が一、ユンホに日本人へのヘイト感情があったとしても、この3日間は大人しくしよう、と思う桁の金額ではないだろうか。

 2日目のコンサート中のMCで2人は、2013年の日産スタジアム公演に触れ、「もうできないと思っていた、また日産スタジアムでコンサートができることが嬉しい」という旨のことを語っていた。そして2日目も3日目も、アンコールの後にユンホは「おかげさま」という言葉を何度もファンに伝えた。

 ユンホは、同じメンバーのチャンミンに比べると日本語が得意ではなく、SNSでも全然日本語が出てこない。そんなユンホが言葉につっかえながらも「おかげさま」という言葉を何度も繰り返す姿からは、今回の日産スタジアム公演ができたのはファンのおかげだと感謝していることが伝わってきた。

 私が今回のコンサートに参加して感じたのは、韓国人だろうが日本人だろうが、とにかく2人はファンを大事にしているということだ。だからこそ、今回の件で確かにユンホは軽率だったかもしれないが、何よりも腹立たしく思うのは、ユンホのことを全く知らない、ただ韓国が嫌いなだけの人が一部分を切り取って“炎上”に便乗していることである。

 ファンがどれだけユンホは誠実だと思っているかを説明しても、ファンだからそう見えるだけ、と言われてしまうかもしれないが、今回の件は彼には侮辱の意図はないとファンとして信じている。

(犬咲マコト)

『万引き家族』是枝監督への批判に覚える危機感 私たちは日本に感謝して生きなければいけないのか

 第71回カンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞した映画『万引き家族』。日本映画として21年ぶりの快挙で、是枝裕和監督がはにかみながら記念の盾を持つ姿が記憶に新しいでしょう。6月8日には上映が開始されました。

 『万引き家族』は日本の最貧困層の家族を描いた映画です。貧困などの社会問題に触れているものの、政治色の強い作品ではありません。しかし、この映画は受賞直後から政治的な争いの中に置かれました。

 例えば、アメリカの週刊誌『ハリウッド・リポーター』は日系イギリス人のカズオ・イシグロさんがノーベル文学賞を受賞したときには安倍首相が祝辞を出したのに、是枝監督には電話もメッセージも無かったと指摘。対応に差があるのは、映画の内容が保守派の安倍首相を怒らせたからではないかと憶測しました。また、フランスの『フィガロ紙』も、同様の言及がありました。

 この件は国会でも、立憲民主党の神本美恵子議員が「政府は是枝監督を祝福しないのか」と林芳正文部科学大臣に質問しました。それに対し林大臣は「『万引き家族』がパルムドールを受賞したことは誠に喜ばしく、世界的にも高い評価を受けたことは誇らしい。来てもらえるかわからないが、是枝監督への呼びかけを私からしたい」と、回答。この政府が表明した「祝意」について、是枝監督はブログで下記を表明しています。

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実は受賞直後からいくつかの団体や自治体から今回の受賞を顕彰したいのだが、という問い合わせを頂きました。有り難いのですが現在まで全てお断りさせて頂いております。

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映画がかつて、「国益」や「国策」と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、大げさなようですがこのような「平時」においても公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています。

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今回の『万引き家族』は文化庁の助成金を頂いております。ありがとうございます。助かりました。しかし、日本の映画産業の規模を考えるとまだまだ映画文化振興の為の予算は少ないです。映画製作の「現場を鼓舞する」方法はこのような「祝意」以外の形で野党のみなさんも一緒にご検討頂ければ幸いです。

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 この是枝監督の文章に、保守派と思われる人がSNSにて「公権力とは距離を保つと言いながら助成金はもらうのか」と一斉に批判。そこに著名人や政治家まで加わり出しました。

 群馬県伊勢崎市議会議員の伊藤純子氏は「作品の寸評はさておき、是枝監督の『公権力から潔く距離を保つ』発言には呆れた。映画製作のために、文科省から補助金を受けておきながら、それはないだろう。まるで、原発反対の意向を示しながら、国から迷惑施設との名目で補助金を受けている自治体と同じ響きがして、ダサい」とツイート。また、兵庫県神戸市会議員の上畠寛弘氏もツイッターで「是枝監督の『公権力とは距離を置かなくてはならない』という考えもあると思いましたが、国から助成金をもらっていた…。 マイケルムーアもびっくり」と是枝監督の姿勢を批判しています。

 何人かの著名人もこの流れに乗っかっています。「ZOZOTOWN」を展開する株式会社スタートトゥデイのコミュニケーションデザイン室長の田端信太郎氏も「『金を出すなら、口も出す』というのが、古今東西、普遍の真理。国民から預かった「血税」のわけですからね」とツイート。また、経済評論家の渡邉哲也氏も「フランス政府が始めたカンヌ映画祭のパルムドールと文化庁からの助成金を返納しないと理屈が合わない」とツイートしました。

 私はこういった批判に危機感を覚えます。なぜなら、日本が国民主権の国であることが置き去りにされているように感じるからです。

 そもそも、助成金制度は、誰が、誰のために設立したのでしょう。政府が国民のために設立してあげたものだから、国民がそれを利用するなら、政府に感謝し礼儀を見せるべき、というのが一部の保守派の理屈なのだと思います。

 しかしこの理屈は、まるで政府と国民が対等か、もしくは政府の方が上の立場のように捉えられています。しかし間違っていけないのは、あくまで国民に主権がある、ということです。政府は国民が支払う税金の一部を給料として雇われ、国民から信任を受けて執政する人々に過ぎません。つまり、助成金制度は国民が政府という機関を通して作った、国民のためのサービスです。是枝監督は一国民としてその制度を利用したまでです。

 それに、一部の保守派がいうような理屈では、公共施設や社会保障を利用している私たちは、日々国に感謝し、礼儀を尽くさなければいけないということになるでしょう。

 ほとんどの人々は是枝監督を批判する人たちに呆れ、くださなさを感じていると思います。しかし、伊藤純子氏と上畠寛弘氏のように、国民主権を厳守しなければならない立場なのにも関わらず、それを無下にする発言をする現職の政治家がいることについては、私は重く受け止め、危機を感じています。有権者としてこういった政治家もいることを心に留めておきたいです。

(北川アオニ)