はあちゅう童貞いじりを考える。「童貞」愛もdisりも揶揄も、一面的な「男らしさ」を押し付けている。

 今月17日、ブロガーで作家のはあちゅう氏が、過去に著名クリエイターから受けたセクシュアル・ハラスメント被害をBuzzFeedで証言した(はあちゅうが著名クリエイターのセクハラとパワハラを証言 岸氏「謝罪します」)。その反響は非常に大きなもので、今年10月にハリウッドの大物プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタイン氏が複数の女性からセクハラ・性暴力加害の告発を受けたことをきっかけに活発化した、「#metoo」を付記するツイートが日本でより広まる契機ともなっている。

 一方、セクハラや性暴力の被害者に対し、心無い言葉を浴びせたり、告発を無効化しようとする人びとがいる。加害者を非難するよりも、被害者のあら捜しが始まってしまうのである。はあちゅう氏に対しても「なぜ今になって証言するのか」といった誹謗中傷の声が上がっているのだが、こうした動きの中で特に注目されているものがある。はあちゅう氏による「童貞いじり」の問題だ。

 この問題は、これまでツイッターなどでたびたび「童貞いじり」を行ってきたはあちゅう氏に対して、「セクハラではないか」という非難の声が上がっている、というものだ。はあちゅう氏の告発を無効化するために「童貞いじり」を“利用”しているように見える人びともいるのだが、被害者や告発者が過去にどのような言動を行っていたとしても、被害の事実がなくなるわけでも、深刻さが薄まるわけでもない。「はあちゅう氏のセクハラ被害」と「童貞いじり」はそれぞれ独立した問題であり、こうした人びとに与することは望ましくない。

 しかし、だからといって「童貞いじり」には一切問題がない、ということでもない。むしろ「セクハラ」と「童貞いじり」は、「男らしさ/女らしさ」といった性規範の話としてあわせて考えられるものなのではないだろうか。

「童貞いじり」一連の流れ
 前述の通り、はあちゅう氏は以前より「童貞」についての発言を繰り返してきた。2014年頃から「童貞いじり」の頻度が高くなり、2017年12月2日には、永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン「チェリー」にて、同媒体編集長・霜田明寛氏と「はあちゅう『童貞をバカにしてる』に反論“オトナ童貞”徹底論争」を公開している。タイトルからもわかる通り、この記事(対談の様子は動画で公開)は、童貞発言への批判に、はあちゅう氏が応えるものとなっている。

 一部報道では、はあちゅう氏のセクハラ被害証言を機に「童貞いじり」批判が起きたとされているが、BuzzFeedの記事は12月17日に公開されているものであり、批判と応答はそれ以前から行われていた。決して告発の無効化のためだけに批判されている、というわけではない。

 12月19日、はあちゅう氏は自身のブログで、「童貞いじり」発言について、「『オトナ童貞』をコンセプトに掲げたメディアを運営している友人や童貞をブランディングに利用している友人と『童貞は誇ってよいブランドである』『童貞のおかげで今がある』『今の時代童貞がかっこいい』という話題をよくしており、その単語に愛着と親近感がある環境の中にいたために差別意識なく使っていましたが、ツイッターでご指摘を受けたように童貞=社会的弱者という言葉のニュアンスがあること、また、そのように受け止めてしまう人が多いことに対しての意識がありませんでした」とする謝罪を公開。

 2日後の21日には、「童貞に関しての件もそろそろ終わりにしようと思いますが、2014、15年、の友人へのエアリプ含むツイートがこのタイミングでまとめられ、言及すれば謝罪しろ、謝罪すれば活動やめろ、もう地獄なので最初から無視したらよかったかなと(少なくとも今ではなかった)ちょっと後悔しています。この件も以上!」とツイート。

 翌22日に、謝罪の撤回と該当記事を削除し、「やっぱ気持ちが弱くなってる時になんかやったらダメだわ…。あまりにもわーーっと大量に誹謗中傷がきたから、納得いかないけど、とりあえず謝って済まそうみたいな心境だった。私らしくなかった。どう考えても表現とセクハラは違う。堂々としていなくては」ともツイートしていた。

 以上が、「童貞いじり」に関する主な出来事だ。

童貞いじりの何が問題か
 はあちゅう氏の対応にはいくつもの問題点がある。

 まず謝罪文についてだが、先に引用した箇所に「童貞=社会的弱者という言葉のニュアンスがあること、また、そのように受け止めてしまう人が多い」とある。他にも「女性である私が男性にとって深いコンプレックスになりうる『童貞』を軽々しくネタにすることが表現の自由や感受性・価値観の違いとは受け止められない方がいることに気づかされました」という記述もあった。このような「問題は受け取る側にある」とする謝罪文は、批判を受けた企業に頻出するものとして、これまでもwezzyで批判を行ってきた。

 さらに、謝罪を公開数日後に撤回したこと。はあちゅう氏はその際、「とりあえず謝って済まそうみたいな心境だった」と書いている。告発の無効化を目的とした「童貞いじり」批判が少なからずあった以上、自分の証言と過去の言動によって、同じように声を上げた人たちに迷惑をかけてしまうと懸念し、十分に考える時間も余裕もないまま、「とりあえず謝罪」という選択をとってしまったところがあったのかもしれない。そのため、はあちゅう氏を過剰に批判することは避けたいが、とはいえブロガー・作家という言葉を扱う職業の人間であればすべきでない軽率な行動であった。

 そして本題の「童貞いじり」問題だ。

 「童貞」という言葉は「男らしさ」に強く紐付いた言葉だ。「童貞」であることは「男として劣ったもの」とされ、揶揄や嘲笑の対象になりがちだ。「まだ童貞なんだ(笑)」「だから童貞なんだよ」と、ネガティブな言葉として「童貞」が使われることは多い。

 「童貞」は女性との性体験を経験したことがない男性を指す。これを嘲笑することの前提には、「異性愛中心主義」があるのだろう。男性だからといって性的指向が女性に向いているとは限らない。同性愛者の男性もいれば、性的な関心をまったく持たない男性もいる。性体験のない男性を「童貞」嘲笑することは、「男なら女が好きで、セックスがしたいのが当たり前」と考えているということだ。

 「男らしさ」を体現するために、男性が女性との性体験に執着し、時に体験人数を競い合ったり、「◯◯とセックスした」と自慢げに語るとき、女性は「男らしさ」のためのモノとして扱われている。「童貞いじり」によって、「童貞」であることに焦りを覚えた男性が、こうした価値観を内面化することは、誰にとっても望ましいものではない。

 「童貞いじり」の害についてピンとこない人は、「童貞」といじられ続けた男性の切実な声が取り上げられている、弁護士ドットコムの「『童貞』といじられ続けた広告代理店の男性 『僕も #MeToo と声を上げてもよいでしょうか?』」という記事を参照してほしい。

 なお、はあちゅう氏は、「特定の誰かを童貞として笑ったわけではなく、童貞『的』なものについて語っていた」ともツイートしていた。

 「童貞」には、「女性と性体験したことのない男性」という意味以外にも、「童貞性」とでも言えるような、別のニュアンスが込められている言葉でもある。「童貞性」を簡単にまとめれば、モテないことにコンプレックスを持っていたり、異性とのコミュニケーションが不器用だったりする、「マッチョな男らしさ」とは対極の性質とでもいえるだろう。そして、事実としての「童貞」でなくとも、「童貞」期間が長かったがゆえに(あるいはそうでなくとも)、その後も「童貞性」を持ち続けているとされる人や自称する人がいる。はあちゅう氏が自身の中に「童貞を飼っている」と言っているのも、こうした「童貞性」がある、ということなのだろう。

 「童貞性」は、マッチョな男性ではない男性像などの意味で使われ、嘲笑の対象とされた「童貞」の価値観を転換し、ポジティブなものとして取り上げられることもままある。保守的でマッチョな「男らしさ」ではなく、優しさや思いありのある童貞性のもつ男性こそが、いいのだ、と。はあちゅう氏の「童貞いじり」もそうした意図があったのかもしれない。

 だがはあちゅう氏の「童貞いじり」は、「童貞性」が本来、マッチョな男らしさと紐付けられ、「童貞」とからかわれた経験のある男性がいることを踏まえているとは到底思えないものだ。たとえ「童貞性」をポジティブなものと捉えていたとしても、「童貞」に切実に悩まされてきた人間が「童貞が『html…エッチtmlってなんかエロいです』と言った時、私は、童貞というのは救う方法のない病気なのだと悟った。すごいね…ほんとにすごいね」「『ねえねえ童貞ってなんで童貞なの?』( ´ ▽ ` )ノ」といったツイートをみたとき、何を思うだろう。

 もうひとつ、誰が「童貞」を語るかという問題もある。ポジティブに「童貞」を語り合う男性がいたとしても、あるいは「童貞」を自虐ネタに使う男性がいたとしても、そのことは、誰もが「童貞いじり」をしてもいい、ということにはならない。「童貞」が嘲笑されてきたことに変わりはないし、自虐として笑いのネタにしなければならないほどのプレッシャーを感じてきたということでもあるからだ。「童貞」という言葉を、別の言葉に言い換えてみると想像しやすいと思う。

セクハラ被害が被害であることに変わりはない
 ここまで長々と考えられる限りの問題点を洗い出してみた。

 セクハラなどのハラスメントは、当事者間の権力勾配に偏りがあるほど起こりやすいものだ。社会において男性は女性に比べて権力を持ちやすい構造があり、そのため男性から女性に対するセクハラやパワハラが発生しやすい。「男らしさ」を内面化し、無自覚に女性をモノ扱いする男性もいる。はあちゅう氏の証言を無効化する流れの中には、「モノ言う女は生意気だ」という考えも少なからず影響していたのではないだろうか。

 だが、ハラスメントは必ずしも男性から女性に対してだけではない。同性間はもちろん、女性から男性に行われることもある。「童貞いじり」は男性が男性に行うことも、時に、はあちゅう氏のように、女性が男性に対して行うこともある。

 中盤以降、「童貞いじり」にばかり言及してきたので念のため断っておくが、はあちゅう氏のセクハラ被害とその証言は、はあちゅう氏の過去の言動がどんなものであれ、被害は被害であり、その問題の大小を左右するものではない。

 今月新刊を発売しているはあちゅう氏に対して、「書籍の宣伝のために証言したのではないか」と邪推する声もあった。だが、はあちゅう氏の取材は以前より行われており、また、「はあちゅうと #metoo への批判 ハラスメント社会を変えるために共感を広げるには」には「BuzzFeedへの連絡なしで、岸氏がBuzzFeedからの質問状と返答をネットにアップした。質問状が公開されているのに記事が出ないのは不自然だ。我々は急遽、その返信を含んだ形で記事を公開することにした」とある。「書籍宣伝のため」と事実無根の邪推もまた、被害や告発の無効化にほかならない。

 その上、はあちゅう氏の新刊には、アマゾンレビューで書籍の内容と関係のない批判や、批判するために書いたとしか思えないレビューが殺到している。たとえはあちゅう氏の「童貞いじり」に対する態度に不満を抱いたとしても、これら誹謗中傷を擁護することは一切できない。

こうした動きをみればみるほど、セクハラや性暴力の被害を告発することのハードルの高さを実感し、はあちゅう氏の行動は勇気あるものだったと改めて思う。だからこそ、語りにくい様々な「性」の問題を、私たちが内面化し、無自覚に縛られている性規範の問題を、性別に関係なく真剣に考えていかなければならない。
(wezzy編集部)

はあちゅう童貞いじりを考える。「童貞」愛もdisりも揶揄も、一面的な「男らしさ」を押し付けている。

 今月17日、ブロガーで作家のはあちゅう氏が、過去に著名クリエイターから受けたセクシュアル・ハラスメント被害をBuzzFeedで証言した(はあちゅうが著名クリエイターのセクハラとパワハラを証言 岸氏「謝罪します」)。その反響は非常に大きなもので、今年10月にハリウッドの大物プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタイン氏が複数の女性からセクハラ・性暴力加害の告発を受けたことをきっかけに活発化した、「#metoo」を付記するツイートが日本でより広まる契機ともなっている。

 一方、セクハラや性暴力の被害者に対し、心無い言葉を浴びせたり、告発を無効化しようとする人びとがいる。加害者を非難するよりも、被害者のあら捜しが始まってしまうのである。はあちゅう氏に対しても「なぜ今になって証言するのか」といった誹謗中傷の声が上がっているのだが、こうした動きの中で特に注目されているものがある。はあちゅう氏による「童貞いじり」の問題だ。

 この問題は、これまでツイッターなどでたびたび「童貞いじり」を行ってきたはあちゅう氏に対して、「セクハラではないか」という非難の声が上がっている、というものだ。はあちゅう氏の告発を無効化するために「童貞いじり」を“利用”しているように見える人びともいるのだが、被害者や告発者が過去にどのような言動を行っていたとしても、被害の事実がなくなるわけでも、深刻さが薄まるわけでもない。「はあちゅう氏のセクハラ被害」と「童貞いじり」はそれぞれ独立した問題であり、こうした人びとに与することは望ましくない。

 しかし、だからといって「童貞いじり」には一切問題がない、ということでもない。むしろ「セクハラ」と「童貞いじり」は、「男らしさ/女らしさ」といった性規範の話としてあわせて考えられるものなのではないだろうか。

「童貞いじり」一連の流れ
 前述の通り、はあちゅう氏は以前より「童貞」についての発言を繰り返してきた。2014年頃から「童貞いじり」の頻度が高くなり、2017年12月2日には、永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン「チェリー」にて、同媒体編集長・霜田明寛氏と「はあちゅう『童貞をバカにしてる』に反論“オトナ童貞”徹底論争」を公開している。タイトルからもわかる通り、この記事(対談の様子は動画で公開)は、童貞発言への批判に、はあちゅう氏が応えるものとなっている。

 一部報道では、はあちゅう氏のセクハラ被害証言を機に「童貞いじり」批判が起きたとされているが、BuzzFeedの記事は12月17日に公開されているものであり、批判と応答はそれ以前から行われていた。決して告発の無効化のためだけに批判されている、というわけではない。

 12月19日、はあちゅう氏は自身のブログで、「童貞いじり」発言について、「『オトナ童貞』をコンセプトに掲げたメディアを運営している友人や童貞をブランディングに利用している友人と『童貞は誇ってよいブランドである』『童貞のおかげで今がある』『今の時代童貞がかっこいい』という話題をよくしており、その単語に愛着と親近感がある環境の中にいたために差別意識なく使っていましたが、ツイッターでご指摘を受けたように童貞=社会的弱者という言葉のニュアンスがあること、また、そのように受け止めてしまう人が多いことに対しての意識がありませんでした」とする謝罪を公開。

 2日後の21日には、「童貞に関しての件もそろそろ終わりにしようと思いますが、2014、15年、の友人へのエアリプ含むツイートがこのタイミングでまとめられ、言及すれば謝罪しろ、謝罪すれば活動やめろ、もう地獄なので最初から無視したらよかったかなと(少なくとも今ではなかった)ちょっと後悔しています。この件も以上!」とツイート。

 翌22日に、謝罪の撤回と該当記事を削除し、「やっぱ気持ちが弱くなってる時になんかやったらダメだわ…。あまりにもわーーっと大量に誹謗中傷がきたから、納得いかないけど、とりあえず謝って済まそうみたいな心境だった。私らしくなかった。どう考えても表現とセクハラは違う。堂々としていなくては」ともツイートしていた。

 以上が、「童貞いじり」に関する主な出来事だ。

童貞いじりの何が問題か
 はあちゅう氏の対応にはいくつもの問題点がある。

 まず謝罪文についてだが、先に引用した箇所に「童貞=社会的弱者という言葉のニュアンスがあること、また、そのように受け止めてしまう人が多い」とある。他にも「女性である私が男性にとって深いコンプレックスになりうる『童貞』を軽々しくネタにすることが表現の自由や感受性・価値観の違いとは受け止められない方がいることに気づかされました」という記述もあった。このような「問題は受け取る側にある」とする謝罪文は、批判を受けた企業に頻出するものとして、これまでもwezzyで批判を行ってきた。

 さらに、謝罪を公開数日後に撤回したこと。はあちゅう氏はその際、「とりあえず謝って済まそうみたいな心境だった」と書いている。告発の無効化を目的とした「童貞いじり」批判が少なからずあった以上、自分の証言と過去の言動によって、同じように声を上げた人たちに迷惑をかけてしまうと懸念し、十分に考える時間も余裕もないまま、「とりあえず謝罪」という選択をとってしまったところがあったのかもしれない。そのため、はあちゅう氏を過剰に批判することは避けたいが、とはいえブロガー・作家という言葉を扱う職業の人間であればすべきでない軽率な行動であった。

 そして本題の「童貞いじり」問題だ。

 「童貞」という言葉は「男らしさ」に強く紐付いた言葉だ。「童貞」であることは「男として劣ったもの」とされ、揶揄や嘲笑の対象になりがちだ。「まだ童貞なんだ(笑)」「だから童貞なんだよ」と、ネガティブな言葉として「童貞」が使われることは多い。

 「童貞」は女性との性体験を経験したことがない男性を指す。これを嘲笑することの前提には、「異性愛中心主義」があるのだろう。男性だからといって性的指向が女性に向いているとは限らない。同性愛者の男性もいれば、性的な関心をまったく持たない男性もいる。性体験のない男性を「童貞」嘲笑することは、「男なら女が好きで、セックスがしたいのが当たり前」と考えているということだ。

 「男らしさ」を体現するために、男性が女性との性体験に執着し、時に体験人数を競い合ったり、「◯◯とセックスした」と自慢げに語るとき、女性は「男らしさ」のためのモノとして扱われている。「童貞いじり」によって、「童貞」であることに焦りを覚えた男性が、こうした価値観を内面化することは、誰にとっても望ましいものではない。

 「童貞いじり」の害についてピンとこない人は、「童貞」といじられ続けた男性の切実な声が取り上げられている、弁護士ドットコムの「『童貞』といじられ続けた広告代理店の男性 『僕も #MeToo と声を上げてもよいでしょうか?』」という記事を参照してほしい。

 なお、はあちゅう氏は、「特定の誰かを童貞として笑ったわけではなく、童貞『的』なものについて語っていた」ともツイートしていた。

 「童貞」には、「女性と性体験したことのない男性」という意味以外にも、「童貞性」とでも言えるような、別のニュアンスが込められている言葉でもある。「童貞性」を簡単にまとめれば、モテないことにコンプレックスを持っていたり、異性とのコミュニケーションが不器用だったりする、「マッチョな男らしさ」とは対極の性質とでもいえるだろう。そして、事実としての「童貞」でなくとも、「童貞」期間が長かったがゆえに(あるいはそうでなくとも)、その後も「童貞性」を持ち続けているとされる人や自称する人がいる。はあちゅう氏が自身の中に「童貞を飼っている」と言っているのも、こうした「童貞性」がある、ということなのだろう。

 「童貞性」は、マッチョな男性ではない男性像などの意味で使われ、嘲笑の対象とされた「童貞」の価値観を転換し、ポジティブなものとして取り上げられることもままある。保守的でマッチョな「男らしさ」ではなく、優しさや思いありのある童貞性のもつ男性こそが、いいのだ、と。はあちゅう氏の「童貞いじり」もそうした意図があったのかもしれない。

 だがはあちゅう氏の「童貞いじり」は、「童貞性」が本来、マッチョな男らしさと紐付けられ、「童貞」とからかわれた経験のある男性がいることを踏まえているとは到底思えないものだ。たとえ「童貞性」をポジティブなものと捉えていたとしても、「童貞」に切実に悩まされてきた人間が「童貞が『html…エッチtmlってなんかエロいです』と言った時、私は、童貞というのは救う方法のない病気なのだと悟った。すごいね…ほんとにすごいね」「『ねえねえ童貞ってなんで童貞なの?』( ´ ▽ ` )ノ」といったツイートをみたとき、何を思うだろう。

 もうひとつ、誰が「童貞」を語るかという問題もある。ポジティブに「童貞」を語り合う男性がいたとしても、あるいは「童貞」を自虐ネタに使う男性がいたとしても、そのことは、誰もが「童貞いじり」をしてもいい、ということにはならない。「童貞」が嘲笑されてきたことに変わりはないし、自虐として笑いのネタにしなければならないほどのプレッシャーを感じてきたということでもあるからだ。「童貞」という言葉を、別の言葉に言い換えてみると想像しやすいと思う。

セクハラ被害が被害であることに変わりはない
 ここまで長々と考えられる限りの問題点を洗い出してみた。

 セクハラなどのハラスメントは、当事者間の権力勾配に偏りがあるほど起こりやすいものだ。社会において男性は女性に比べて権力を持ちやすい構造があり、そのため男性から女性に対するセクハラやパワハラが発生しやすい。「男らしさ」を内面化し、無自覚に女性をモノ扱いする男性もいる。はあちゅう氏の証言を無効化する流れの中には、「モノ言う女は生意気だ」という考えも少なからず影響していたのではないだろうか。

 だが、ハラスメントは必ずしも男性から女性に対してだけではない。同性間はもちろん、女性から男性に行われることもある。「童貞いじり」は男性が男性に行うことも、時に、はあちゅう氏のように、女性が男性に対して行うこともある。

 中盤以降、「童貞いじり」にばかり言及してきたので念のため断っておくが、はあちゅう氏のセクハラ被害とその証言は、はあちゅう氏の過去の言動がどんなものであれ、被害は被害であり、その問題の大小を左右するものではない。

 今月新刊を発売しているはあちゅう氏に対して、「書籍の宣伝のために証言したのではないか」と邪推する声もあった。だが、はあちゅう氏の取材は以前より行われており、また、「はあちゅうと #metoo への批判 ハラスメント社会を変えるために共感を広げるには」には「BuzzFeedへの連絡なしで、岸氏がBuzzFeedからの質問状と返答をネットにアップした。質問状が公開されているのに記事が出ないのは不自然だ。我々は急遽、その返信を含んだ形で記事を公開することにした」とある。「書籍宣伝のため」と事実無根の邪推もまた、被害や告発の無効化にほかならない。

 その上、はあちゅう氏の新刊には、アマゾンレビューで書籍の内容と関係のない批判や、批判するために書いたとしか思えないレビューが殺到している。たとえはあちゅう氏の「童貞いじり」に対する態度に不満を抱いたとしても、これら誹謗中傷を擁護することは一切できない。

こうした動きをみればみるほど、セクハラや性暴力の被害を告発することのハードルの高さを実感し、はあちゅう氏の行動は勇気あるものだったと改めて思う。だからこそ、語りにくい様々な「性」の問題を、私たちが内面化し、無自覚に縛られている性規範の問題を、性別に関係なく真剣に考えていかなければならない。
(wezzy編集部)

桂文枝、“イチモツ写真”再流出の恐れ! 愛人への“エロメール”も晒され「吉本は大慌て」

 昨年、愛人騒動で大炎上した桂文枝が、再び“渦中の人”となった。前回とはまったく別の元愛人女性が、12月27日発売の「週刊新潮」(新潮社)に登場し、告発を行ったのだ。誌面では、文枝から送られてきたという“エロメール”が多数掲載されているが、女性の隠し持つ“さらなる爆弾”の存在に、文枝所属の吉本興業は大慌てのようだ。

 同誌で告発を行ったのは、日舞の講師をしているという現在56歳の女性・夏目恵美子さん(仮名)。文枝とは2008年にたまたま知り合い、アプローチを受けた末に、男女の関係を持ったという。夏目さんにとって、文枝は初めて肉体関係を結んだ男性で、不倫ということは理解しつつも、「一生大事にします」と約束した文枝に、のめり込んでいたという。

「しかし、夏目さんは徐々に弄ばれているだけと気付き始めたそう。13年に寄席に行った際、文枝の弟子とイザコザを起こして、警察沙汰になって以降は、冷めた関係になったといいます」(スポーツ紙記者)

 記事には文枝が送ってきたという「まえあきパンティ思い出しながら頑張るね」といった卑猥なメールが掲載されているほか、「イチモツをアップにした写真が頻繁にメールで届いた」という記述もある。

 文枝は昨年も、「フライデー」(講談社)による不倫報道で大炎上。お相手の歌手・紫艶が、同誌で20年にわたる不倫関係を告発し、最終的に文枝が謝罪会見を行うという事態にまで発展した。

「文枝は会見で涙ながらに『(彼女は)自分の子どもぐらいの年で、そういう感じで応援していた』などと、男女の関係を否定してしまった。これが紫艶の怒りを爆発させたようで、後日、彼女のFacebookには、全裸でベッドに腰かけ、カメラに目線を向ける文枝の『全裸写真』がアップされたんです。いくらリベンジポルノの被害を受けたとはいえ、保身のために大嘘をついて逃げ切ろうとした文枝師匠には、社内からも批判する声が出ていたものです」(吉本興業関係者)

 こうした“前科”があるだけに、吉本は今回の報道に対して、「とにかく逃げの一手で押し切ろうとしている」(テレビ局関係者)ようだ。

「今回の記事では、夏目さんが所有していると見られる“イチモツ写真”の掲載は見送られましたが、今後の文枝の言動次第では、紫艶の時と同様に、写真が世に出てしまう可能性も。よって、とにかく吉本サイドは文枝にしゃべらせないよう、厳戒態勢を敷く方針のようです」(テレビ局関係者)

 なお、夏目さんは紫艶とは違い、“お手当”は一度も受け取っていなかったことも告白している。さらなる愛人の存在を知った紫艶が、再び炎上を仕掛けてくる危険性も考えられるとあって、吉本や文枝にとっては、“最低の年末”となってしまうようだ。

今井絵理子が自民党会合の接待要員として大活躍――これっておかしくないですか!?

 今年も昨年に引き続き、著名人の不倫騒動が数多く巻き起こった年であったとつくづく思う。私生活を監視して暴いて騒いでいるのは基本的に外野であることを考えれば、「お騒がせしてすみません」と当事者たちが謝罪するのも変な話ではあるのだが、“公人”である以上やはりそうもいかない。

 元SPEEDの今井絵理子参議院議員(34)もそのひとりである。今井議員と妻子ある元神戸市議の橋本健氏(37)の不倫が発覚したのは7月のことだった。今井議員が宿泊先のホテルで撮影された<すっぴん・濡れ髪・パジャマ写真>や、新幹線車内で撮影された<手つなぎ爆睡写真>など、衝撃的な写真の数々が「週刊新潮」(新潮社)の誌面を彩ったのだ。橋本氏は週刊誌に記事が掲載された直後に会見を開き、「(お互い惹かれあってはいるものの)一線は超えてない」「妻との婚姻関係は4~5年前から事実上破綻」と釈明した。

 今井議員は「(橋本)市議から交際の申し込みがありました」と相手から熱烈に求められていることをブログに綴ったうえで、「一線は超えてない」「略奪不倫では断じてありません」と清廉潔白をアピール。だが、橋本氏の妻は「(夫は)昨年8月に一方的に離婚を言い出し、家に帰らなくなった」と食い違う証言。昨年8月とは橋本氏と今井議員が勉強会を通して知り合った4カ月後となるため、橋本氏の心変わりの影には今井議員の存在があることは濃厚だろうと推測され、ふたりの関係はひどくバッシングされた。

 9月に放送された『Mr.サンデー』(フジテレビ系)は橋本氏の妻が作成したという書面を提示。妻は書面で「今井さんからは謝罪どころか何のご連絡もありません。どう責任を取るおつもりでしょうか。私としてもこのままで終わらせることは一切考えておりません」としており、番組内では今井議員を提訴する可能性があることについて触れていたのだが、この件についての続報はいまのところないようだ。なお橋本議員は市政報告チラシの印刷代を架空請求していたことが発覚し、8月29日に市議を辞職している。

 そして非難が集中した今井議員も、その後、公の場に姿を現すことがなくなっていた。12月19日発売の「女性自身」(光文社)はそんな今井議員の近況を記事にしている。

 12月中旬のある夜、東京都内の高級フランス料理の前に横づけされた一台の高級車を見送るために、店内からぞろぞろと人が現れたそうで、その中にはパンツスーツを着た今井議員の姿が。政界関係者のコメントによると、今井議員は不倫騒動の影響で有権者からはすっかり嫌われてはいるものの、人目を気にしなくてもいい議員同士の会合ではやはり人気が高く会合によく呼ばれているのだという。つまりは体のいい接待要員ということか。

 彼女も彼女で自身の不倫騒動で所属する自民党の足を引っ張ってしまったとの思いが強く、先輩議員に呼ばれたら必ず会合に顔を出すようにしているというのだが……。いや、ちょっと待ってくださいよ。これってドラマ『民衆の敵』風に言わせてもらうなら「世の中、おかしくないですか!?」ではないだろうか。

 今井議員は2016年7月の参院瀬で当選したばかりのまだまだ新人議員である。当選直後に『池上彰の参院選ライブ』(テレビ東京系)の中継で、池上彰氏に自身の出身地である沖縄の基地問題についてどう考えているのかを問われると「これから向き合う」と理解を深めていない様子を見せていた。この返答には池上氏も「沖縄の問題については認識を深めて、自身はどのように考えるのか、自民党の政策はどうなっているのかを知った上で立候補されているのかと思っていましたが……。ある意味正直ですが、ちょっとびっくりしました」と戸惑いを見せており、今井議員が本当に政治に興味があるのか、一体どうして立候補したのか正直わからないと筆者も疑問に思った。

 もともとは山東昭子元参院副議長(今井議員の立候補を後押しした人物)率いる山東派に属していた今井議員。だが山東派は17年7月には麻生派に事実上の合併吸収されており、最近の今井は会食で派閥の立ち回りの辛さを吐露することもあるという。この日、隠れ家フレンチの前で手を後ろに組んで深々とお辞儀をしながら黒塗りの車を見送る姿はまるで応援団のようだったというのだが……。なんとも理解しがたいものがある。自民党は、はなから彼女を接待要員として扱うために立候補させたのだろうか。新人議員である彼女に、地元・沖縄についての問題もよく知らないと話す彼女に、政治について学ぶことを勧める先輩議員はいないのだろうか。不倫騒動で迷惑をかけた禊が“接待従事”なのだろうか。

 今井議員は「障がい者福祉の充実を目指すことを決意して」立候補を決断している。選挙公約は「教育・福祉・環境」であり、障がいがある人とない人がもっと交流を図ってほしい。そんな理想を実現したいとの思いで作った公約だという。今井議員の長男には聴覚障がいがあり、議員は長男が産まれてからずっとボランティアで特別支援学校や、ろう学校、幼児擁護施設を訪れて講演やミニライブを開催するなどして関わってきた。その経験から「いつかはNPO団体を立ち上げたい」、そんな思いがあったことを当選直後のネットインタビューで語っている。

 しかし現在の今井議員は接待漬けで日々忙しく、長男が待つ自宅には帰れない日々が続いているのだという。留守中は長男の面倒は実母がみているというが、接待接待また接待の現状に今井議員は納得しているのだろうか。「障がい者福祉の充実を目指す」ための足がかりとして、下働きを務めていればいずれ報われると思っているのか。その本音が知りたい。

(コラムニスト:エリザベス松本)

「女子中学生の性器がしゃべりだす」漫画が連載中止になったワケと、“2年生”に突入した狙い

 「あいこ」は、ちょっと天然な中学1年生の女の子。ある日、彼女の性器に突然顔が現れ、「げぼっ!」と吐血。あいこはしゃべりだした自分の性器に「まーちゃん」と名付け、楽しく会話をしながら学校生活を送っていく……。

 大胆な設定で、思春期女子の成長&性徴を描いたコミック『あいこのまーちゃん』。この作品は、もともとコアミックスが運営するWEB漫画サイト「ぜにょん」で連載され、その後に徳間書店から単行本として発売される予定だった。しかし、連載開始2日前に、徳間書店の担当者から「有害図書指定に当たる可能性があり、出版できない」との連絡があり、連載が中止となってしまう。

 作者のやまもとありさ氏は、掲載予定だった作品を別のWEB漫画サイトで発表。さらにクラウドファンディングにて制作資金を募って、単行本化にまでこぎ着けた。現在は、続編『あいこのまーちゃん2年生』をWEBコミック誌「comicエスタス」で連載している。読者の間でも、女性器の表現や出版業界の自主規制について議論されることとなった『あいこのまーちゃん』の変遷とWEB漫画の現状について、やまもと氏に伺った。

■萌え漫画に出てくる女性キャラは、あまり生きてる感じがしない

『あいこのまーちゃん2年生』より
――そもそも「女性器を擬人化してしゃべらせる」というアイデアは、ふと降りてきたような感覚ということですが……。

やまもとありさ氏(以下、やまもと) そうなんですよ。でもやっぱり「降ってきた」というからには、頭の上に何かしらモヤモヤがたまっていて、それが満タンになってバサッと落ちてきたんじゃないかなって思います。もっと単純に、女性器について、楽しく読んで学べるみたいな漫画もいいんじゃないかなっていうことも考えていました。

――過激な表現と見なされて、規制を受けてしまうというような反響は予想してましたか?

やまもと 若干の危惧はありました。でも、なにか行きすぎた表現があれば、編集者さんが止めてくれるって思っていたんです。実際に「どうですかね? 大丈夫ですかね?」って見せたら、すごくウケてくださったんで、じゃあイケるんじゃないかなって思ってたんですけど、結局、ダメでしたね(笑)。

――性器の表現だけでなく、女子中学生という設定が引っかかったのかもしれないですね。でも、「初潮」というテーマを描くなら、思春期の女の子じゃないと成立しないですよね。

やまもと やっぱり年齢も低いところから描いていかないと面白くないな、とは思っていました。男性の読者に対しては、女の子は生き物というかナマモノっていうことを感じてもらえたらっていう……なんかちょっと偉そうなことも考えていたんですよ。いわゆる萌え漫画に出てくる女性キャラは、あまり生きてる感じがしないなと感じていて。女はもっと生々しいし、血が出るぞっていう部分を出したかったという思いがありました。

――男性は、そういう部分から目をそらしがちですね。

やまもと 毎月出てるものだし、本当に細かい悩みはめちゃくちゃあるんです。そういう女性の思春期の機微みたいなものを描きたかったっていうのが大きかったですね。でも、表現が過激っていうのもわかっていたので、賛否はあるだろうなとは思っていました。ただやっぱりインパクトが欲しかったというか、毒にも薬にもならない作品にはしたくなかったので……。

――否定の意見も届きましたか?

やまもと 一番多いのが「気持ち悪い」。今でもグーグル検索で「あいこのまーちゃん」で検索すると「気持ち悪い」って出るんですよ(笑)。あと、「実際に血はこんなに出ない」とか、現実的なところで責めてくる人とかもいました。

――それを言ったら、エロ漫画だって、実際はあんなに液体は出ないぞっていう話ですよね(笑)。

やまもと そうですよね。ただ「まーちゃん」は、絵柄と内容のギャップに違和感を抱いた方が多かったと思うんですよ。私も意図的にやったんですけど、こんな可愛くてファンシーで無垢な女の子から血が出るっていうことを感じてもらいたかった。そのギャップ感で引っ張りつつ、心の機微のほうに入っていくみたいな構想だったんです。

――最後まで読むと、思春期特有の感覚というか、今振り返ると、あまり穏やかでない、ちょっと心がザラッとするようなことまで踏み込んでいるのを感じました。

やまもと 思春期に感じた、もう自分でも思い出したくないようなことを描くっていうのは、やりたかったことなんで。それが一巻で収まらなかったので、エスタスさんに「2年生」という形で続きを載せていただくことになって。これが終わっても、手が空いた時に、3年生、高校生って書いていこうかなって考えています。多分どこにも載せてもらえないかもしれないですけど、もう今は個人で電子書籍も出せますから。

 

■「あ、これ面白い、知らなかった」っていう出会いが雑誌にはある

『あいこのまーちゃん2年生』より
――連載中止騒動について、いまはどう思われてますか?

やまもと 連載中止になったことで、インタビューはかなり受けましたね。私としては、ありのままの経緯をお話しさせていただくだけだったんですけど、表現規制についてどう思うかみたいなことを問われる機会が多くて。そういう問題に自分が直面するとは思わなかったので、考える良いきっかけになりましたね。おかげさまで注目されましたし、こんな無名で新人の漫画家なのに、クラウドファンディングでもお金が集まって単行本も出せたし、今までやったことない経験がたくさんできたので、今となっては「連載中止にしてくれてありがとう」って感じです(笑)。

――出版社から単行本が発売中止になっても、ネットを使えば自分らしい表現ができるというのは実感として得られましたか?

やまもと 騒動になる前は、やっぱり漫画は紙の雑誌に連載して単行本化――みたいな考えに縛られていたので、価値観が変わったというか、転機にはなりました。でも、ネットはネットで問題があるんですよね。最初は、だったらネットで発表しまくってやる! という気持ちになったんですけど、なんか手応えがなかった。お金もネットで稼ぐのってめちゃくちゃ大変で、ちゃんと収入になるかなんてイチかバチかなんですよ。

――ネットという発表の場があっても、お金にするには紙にして書店に並べるというのが、現状では一番わかりやすいシステムなんですね。

やまもと なんだかんだで、それには勝てないですよね。うまく宣伝すれば、ネット発でも導線が作れると思うんですけど、そのマーケティングを考えるのは難しく感じています。私もいろいろな経験から、いま『つればり』っていうWEB雑誌を自分で作ってるんですけど、それもひとつの挑戦ですね。

――雑誌という形式にこだわってらっしゃるんですか?

やまもと やっぱりネットで作品名で検索してると、読みたいものしか目に入らなくなっちゃうと思うんです。パラッと読んでて、「あ、これ面白い、知らなかった」っていう出会いが雑誌にはあると思うし、私の作品もそれに便乗したい。でも、紙の雑誌を作って即売会に出したりしてたんですけど、やっぱりぜんぜんもうからないんです。会場に払うお金とか、交通費とか飲み代とか、いろいろ考えたら、WEBで雑誌を作った方がいいと思ったんですよ。

■薄毛について突き詰めたら、他者との付き合い方に行き着いた

――やまもとさんが「wezzy」で連載されている『おんな薄毛道~生やしてみせます』も好評です。

やまもと 『あいこのまーちゃん』騒動が落ち着いて、仕事がないって時に、なにか自分のことで漫画にできないかなってたどり着いたのが「薄毛」でした(笑)。エッセイ漫画は全然書いたことがなかったので、売れてる作品を研究して、頑張って描いてます。

――実は『まーちゃん』とテーマが似てるといいますか、最終的に自身のコンプレックスを掘り下げる作業ですよね。

やまもと 漫画にするまで、薄毛について、ここまで考えたこともなかったんですけど、なんで気になるのかと突き詰めたら、やっぱり他者との付き合い方というか、この世界を生きるには、みたいなことになるんですよね。もともと私は共感することが苦手で、学生時代に女の子同士で「これ可愛いよね」「ねー」というようことを言えないタイプだったんです。まぁ、ひねくれてるだけなんですけど、でも、その群れにいた人たちの中にも、疎外感を抱いていた人が絶対にいるはず。共感を求めてるとか、すり寄って描いてるつもりはないんですけど、私と同じような生きづらさを感じたことがある人に届いてほしいという思いはありますね。矛盾してるような気がしますし、まだまだ技術的にも拙いですけど、これから磨いて、ちゃんと自分の表現として伝わればいいなと思っています。
(賀俵雄志/清談社)

やまもとありさ
2013年に「コミックゼノン」に読み切り作『路上の唄』が掲載されデビュー。現在は『あいこのまーちゃん 2年生』のほか、WEBサイト「wezzy」で『おんな薄毛道』などを連載中。電子雑誌「つればり」の編集も手がける。『あいこのまーちゃん2年生』は、WEBコミックレーベル「comicエスタス」にて連載中(月1回更新)。12月下旬より、分冊版第1巻がAmazon Kindlrストアほか、各電子書店にて発売予定。
・「comicエスタス」ニコニコ静画版

『花より男子』続編、ジャニーズJr・平野紫耀が出演決定! 主演に杉咲花、中川大志も

 人気漫画『花のち晴れ~花男 Next Season~』(集英社)が、TBS系で来年4月クールに連続ドラマとして放送されることがわかった。主演を務めるのは杉咲花、その相手役にはジャニーズJr.でMr.KINGの一員としても活動中の平野紫耀が内定しているという。

『花のち晴れ』は、漫画家・神尾葉子のヒット作『花より男子』(同)の続編で、後者は2005年に井上真央主演、相手役に嵐・松本潤を起用して連続ドラマ化。07年には第2シリーズが放送され、08年には同シリーズの完結編が映画化されるなど盛り上がりをみせた。ちなみに、松本は作中のイケメン4人組「F4」のリーダー・道明寺司を演じ、ほかのメンバーも小栗旬、松田翔太、阿部力といった豪華な顔ぶれで話題に。

「今回新たに連ドラ化する『花のち晴れ』にも、F4ならぬ『コレクト5』と呼ばれる5人組が登場します。平野はそのリーダー・神楽木晴を演じ、残りの4人のうち1人は女子メンバーですが、あとの3人はやはり人気の若手イケメンをそろえるようです。また、主人公の江戸川音(杉咲)のいいなずけで、神楽木のライバルとなる馳天馬役は、中川大志が務めることが決まっています」(テレビ局関係者)

 一方で、業界内では以前、同じく来年4月クールに広瀬すず主演で『花男』がリメークされるという情報が駆けめぐっていた。

「関係者の間に出回っていた情報も、完全に間違っていたわけではないようです。正確には、『花男』ではなくその続編の連ドラ化だったのですが、当初はやはり広瀬が主演する予定だったとか。しかし、どうしても広瀬側のスケジュールが合わず、杉咲主演の形で落ちついたそうです」(芸能プロ関係者)

 ともあれ、「広瀬の『花男』が放送される」といった情報が流れた際、ネット上では「イメージと違う」「絶対反対」などとブーイングの嵐だっただけに、結果的にはこれで良かったのかもしれない。広瀬に比べるとアンチが少ない印象の杉咲だが、井上の『花男』のように視聴者を魅了することができるだろうか。

『花より男子』続編、ジャニーズJr・平野紫耀が出演決定! 主演に杉咲花、中川大志も

 人気漫画『花のち晴れ~花男 Next Season~』(集英社)が、TBS系で来年4月クールに連続ドラマとして放送されることがわかった。主演を務めるのは杉咲花、その相手役にはジャニーズJr.でMr.KINGの一員としても活動中の平野紫耀が内定しているという。

『花のち晴れ』は、漫画家・神尾葉子のヒット作『花より男子』(同)の続編で、後者は2005年に井上真央主演、相手役に嵐・松本潤を起用して連続ドラマ化。07年には第2シリーズが放送され、08年には同シリーズの完結編が映画化されるなど盛り上がりをみせた。ちなみに、松本は作中のイケメン4人組「F4」のリーダー・道明寺司を演じ、ほかのメンバーも小栗旬、松田翔太、阿部力といった豪華な顔ぶれで話題に。

「今回新たに連ドラ化する『花のち晴れ』にも、F4ならぬ『コレクト5』と呼ばれる5人組が登場します。平野はそのリーダー・神楽木晴を演じ、残りの4人のうち1人は女子メンバーですが、あとの3人はやはり人気の若手イケメンをそろえるようです。また、主人公の江戸川音(杉咲)のいいなずけで、神楽木のライバルとなる馳天馬役は、中川大志が務めることが決まっています」(テレビ局関係者)

 一方で、業界内では以前、同じく来年4月クールに広瀬すず主演で『花男』がリメークされるという情報が駆けめぐっていた。

「関係者の間に出回っていた情報も、完全に間違っていたわけではないようです。正確には、『花男』ではなくその続編の連ドラ化だったのですが、当初はやはり広瀬が主演する予定だったとか。しかし、どうしても広瀬側のスケジュールが合わず、杉咲主演の形で落ちついたそうです」(芸能プロ関係者)

 ともあれ、「広瀬の『花男』が放送される」といった情報が流れた際、ネット上では「イメージと違う」「絶対反対」などとブーイングの嵐だっただけに、結果的にはこれで良かったのかもしれない。広瀬に比べるとアンチが少ない印象の杉咲だが、井上の『花男』のように視聴者を魅了することができるだろうか。

中学生メンバーに「生足ペロペロ」!! SKE48のメンバーが「蕁麻疹出てた」握手会の実態がヤバすぎる

 今年いっぱいでSKE48としての活動を終える後藤理沙子(20)が、SKEメンバーの松村香織(27)と高木由麻奈(24)と共に、握手会で遭遇した嫌なオタクについて赤裸々に語った。

 AKB48グループの握手会については、これまでに一部のメンバーがファンからセクハラを受けたことを報告している。今年10月にも、AKB48の大家志津香(25)がTwitterで、握手会で胸の大きさをイジってくるファンに対し「結構キモいよ!!笑」と発言し話題を集めた。2014年に発生したAKB48握手会襲撃事件の際には、手に唾液や精液を塗って握手会に参加しているファンもいる、という実態を報じているメディアもある。

 3人は、12月23日にラジオ『SKE48 1+1+1は3じゃないよ!』(東海ラジオ)に出演。ラジオの中盤、後藤が「お父さんがちょっと嫌な時期ってあるじゃん、女の子って」と切り出し、続いて「ファンの人に対してそれを思っちゃって。これはちょっと笑えない、ネタに出来ないくらいガチで、ホントに……嫌だった」と一部のファンへの嫌悪感を露わにした。

 12歳でSKE48のメンバー入りした後藤は、父と同世代の男性ファンのことを「お父さんとして見てた」時期があったそうだが、ファンの言動は「お父さんよりヤバイ」と話す。中学生メンバーに「生足ペロペロ」といったセクハラ発言をするファンや、「『自分は客だぞ』みたいな。『客は神だ』みたいな感じで来る」ファンに耐えられず、「本当に蕁麻疹が出てた」そうだ。アレルギーを抑える薬を飲みながら握手会に臨んでいたとも明かしている。

 当時について、後藤は「中学生だったからお仕事として割り切れなかった。反抗期でした」と振り返っているが、まず蕁麻疹が出るほどの環境で握手会をさせられていたことがヤバすぎる。後藤はそういう悪質ファンに対し「あっちは子供のままじゃん。いつまで経ってもペロペロとか言ってるじゃん。私の心が広くなった」「“塩対応”をしながら(良いファンと悪いファンを)厳選していった」と話している。10代でその処世術を身に付けざるを得ない状況に置かれていたことも深刻だ。

 ほか、3人は握手会の時にファンのツバが飛んでくることや、ファンの臭い対策で握手会のレーンにアロマオイルをかけた石が設置されていたことを話していた。これまでにも握手会が「キツイ」という話はメンバーたちから数多く語られてきたが、ここまで辛らつ、且つ細かく本音を吐露することはさすがに珍しい。握手会は想像以上に苦痛を伴うようだ。

35歳と38歳の恋愛、何がそんなに違う?〜たんぽぽ川村エミコさんのジレンマと突破口/桃山商事『生き抜くための恋愛相談』

“失恋ホスト”として1000人以上の女性たちのお悩みに耳を傾けてきた桃山商事と、最新著書『生き抜くための恋愛相談』(イースト・プレス)を読んだ、たんぽぽの川村エミコさんとの鼎談。前編では、川村さんが個人主義者であるという、意外とも思えるカッコいい一面が明らかになりました。

後編では、「でも、結婚をせず、ずっと一人でいることに恐怖を抱いている」「それなのに、年を重ねるごとに恋がし辛くなっている」という、複雑なジレンマについて、桃山商事が掘り下げていきます。

▼前編
恋はケースバイケース〜たんぽぽ川村エミコさんの超個人主義な恋愛観

複雑化する38歳
清田代表(以下、清田) 一生一人かもしれない、結婚ができないかもしれないというのは、なぜ、そう思うんですか?

川村エミコ(以下、川村) 38歳という年齢は大きいですよね。38歳になると、男性と家で二人きりになっても、そういう関係にならないですから。それが、35歳以上と以下の違いだと思います。

清田 ちなみに、前回の恋はどうやって始まったんですか?

川村 違う二人の人から、「川村に合いそうな人がいるから紹介するよ」と言われて、会ってみようと思ったのがきっかけです。みんなで食事会をしてLINE交換をし、向こうから積極的にアプローチをしてくれて……という感じで始まりました。

清田 そのときは、今みたいなブレーキはかからなかった?

川村 かからなかったですね。合わないかもしれないという気持ちはあったけど、他に相手がいるわけでもないし、せっかく相手は好きだと言ってくれてるし……という感じでした。35歳ということもあって、後先を考えていなかったんだと思います。

森田雄飛(以下、森田) 3歳という差が、それほど影響を与えるものなんですね……。35歳と38歳、川村さんの中では、どういう違いが大きいのでしょうか。

川村 自分自身のエネルギーがなくなるんですよ。自信がなくなって、私は無理だと思ってしまう。こちらから仕掛けても断られるんじゃないかと想像して、いざというときに踏み込めなくなるんです。やっぱり、38歳は傷ついたときの落ち込み方が、途轍もないんですよ。ブラックホールのレベルがすごい。前の彼と別れた後もひどくて、『ZIP!』の枡(太一)アナが『ポンポンポポポンZIP!でポン!』とやっているのを見るだけで、涙が出てきましたから。そのときに、「あ、私、傷ついてる」って実感しました。弱音も吐けなくなってくるし……。

清田 弱音も吐けなくなってくる、というのは?

川村 あまり人の弱音を聞きたくないと思っているので、自分でも言わないようにしてるんです。

清田 女子会など、恋バナをする機会も減っていくんですか?

川村 若い子がいたらします。そう、今、ヤバいと思っているのは、若い子と飲むのが楽しいことなんですよ。女の子だけじゃなく、男の子でも。私がお金を払って、キャバクラ的なノリで飲んでるんですけど、すごく気が楽なんです。一緒に飲んでいる相手に「もしかしたら、川村さん俺のこと好きなのかな?」と思われることがしんどいなって思っていて、お金を払うことでそれを回避できるというか。

清田 川村さん的には、実際に恋愛関係になることは望んでいないという感じなんですか。

川村 本当は愛されたいし好きにもなりたいけど、やっぱりフラれるのが怖いっていう気持ちが大きくなっているんですよ。「恋をしなきゃ」とは思っているんだけど、前の彼氏が一生で最後の恋だったかもしれないと思っている自分もいて。恋をするためには外に出ていくしかないと答えは出ているのに、出ていけない自分がいます。

清田 それは、ジレンマですね……。

川村 そうなんです。私は恋を諦めるという覚悟しなければいけないんじゃないかって気持ちと、でも、諦めたら終わりだから次に進みたいという気持ちが一緒にあるんです。そして、かわいい子は歩いているだけで恋愛が転がってくるけど、私のようなブスは、そうじゃないから出歩かなきゃいけない。だから、飲み会があると行くけど、その一方で、どうせ無理だという気持ちを持っているというね……。今年の夏、ハワイに行ったんですけど、なんて幸せな場所なんだろうと思い、恋がしたくなりました。誰かに愛されたいって思ったんですよ。

清田 ハワイのパワーすごい!

川村 『生き抜くための恋愛相談』には“現在地”という言葉が出てきますよね。それで私も、今現在の自分が置かれている状況みたいなものを考えてみたんです。「38歳になりました」とか「月のお休みは火曜日と水曜日が多いです」とか事実を書き出したりして。でも、自分をアップデートする仕方さえ、今はよくわからないなと思いました。意見がだんだん変えられなくなってくる年齢ですね。複雑化する38歳。だからこそ、もっと若いうちに恋をしておけばよかったなって思ったんです。できるうちに、もっと経験をして、ルールを見つけておけばよかったなと。

過去の恋愛アルバムを捨てる必要ある?

(撮影/尾藤能暢)
清田 先ほどから何度も「ブスは~しなければいけない」という話が出ていますが、それについてもう少し詳しくお聞きしてもいいですか?

川村 「ブスは出歩け、ブスは待て、ブスは喋るな」ですね。この場合の“ブス”はすなわち自分のことです。他人に対して言ってるわけじゃない。

“出歩け”は、先ほども少し話したように、向こうから声がかかるかわいい子とは違うので、飲み会などには参加しようということです。
“待て”は、私の経験上、自分からグイグイ行ってもうまくいった試しがないから。重いといわれる催促をしたりもしてはいけないんです。
“喋るな”は、人に恋愛話をするとうまくいかなくなることが多かったので、恋をしても誰にも言わないし秘密裏に進めるようにしているんです。全部、川村流ですね。

清田 それをキャッチーな表現にするため、“ブス”という強い言葉を使っている。

川村 わかりやすいというのがひとつと、あと自分を戒めるためでもあります。「お前は一番、底辺にいる人間なんだぞ」と言い聞かせるというか。

清田 そんなに戒めなくても……。

川村 それで、この前の恋が最後だったかもしれないと思う自分がいるから、前の彼との思い出が詰まっているアルバムを捨てられないんです。相手のことを忘れられないから捨てられないというわけではなく、これが最後の恋だったら、おばあちゃんになったときにすがる思い出が何もないんじゃないかと思って。それが怖くて捨てられない。

清田 それは無理に捨てなくてもいいんじゃないですか? アルバムを見ることでつらくなるなら捨てたほうがいいかもしれないけど、あの時代にこういう時間を過ごしたなということを思い出すためのツールにしたいということなら、捨てる必要はないと思いますが……。

川村 え、いいんですか? みんな捨てたほうがいいって言うんですよ? 友だちも、タクシーの運転手さんも。

森田 すでにしっかりと心の整理ができているなら、持ってたって全然いいじゃないですか。お友だちやタクシー運転手さんの“恋愛の方程式”に合わせる必要はないと思います。みんなきっと、川村さんみたいにサッパリと物事を考えられないのかもしれない。

川村 初めてです、捨てなくていいと言われたの。

森田 恋愛で生じる気持ちの動きって人それぞれで多様だから、「こうしなきゃだめ!」なんてことは、どんなことであれ、誰にも言えないと思います。

清田 むしろ進歩的な恋愛観にすら感じます。

川村 そうかな~、全然、わからないけど(笑)。

清田 少し話は戻りますが、一人でいることが怖いということですが、川村さんにとって恋人がいることと、生活上のパートナーがいるということは、違うものですか? というのは、我々が相談を受ける中で、「生きていく上でパートナーがほしい」という意見を、よく耳にするんです。「結婚したい」という気持ちを因数分解して考えてみると、自分は仕事をしたいし、趣味もある。友だちもいる。でも、一緒に伴走していけるパートナーが欲しいという人が結構多いなと感じていて。

川村 なるほど。それで言うと、伴走とはちょっと違うかもしれません。単純に、何でもない話ができる相手がほしいんです。例えば歯医者さんに黒夢の清春さんが来ていたことがあって、あんなにロックなのに歯医者に来る、ちゃんとした人なんだと思ったんですけど、そういうどうでもいい話をしたい。誰に言うことでもないなという話を、今は日記に書いているけど、伝えられる人。やっぱり一人って淋しいんですよ。同じように伴走したいということではなく、それぞれ自立はしていて、でも、ふとしたときに話せる人がほしい。

森田 それはすごく素敵な考え方だし、本質的なことだと思います。川村さんは、そのような存在になる人が、この先、見つからないかもしれないことが恐怖なんですね。

清田 ちなみに、前の彼にはそういう“どうでもいい話”はできたんですか?

川村 言えなかったですね。電話をして、彼が「今日こんなことがあってね」と喋って、私が「そっか、大変だったね。私はね……」と話そうとすると、いきなり「じゃあね」って電話を切る人でしたから(笑)。でも、私が付き合う相手はそういう人が多いんです。自分の話を聞いてほしい男の人が意外と多いことは経験上わかっているのでいいんですけど、だから、私のどうでもいい話はできなかった。

清田 コミュニケーションが取れる人がいいですよね。我々もよく記事で書くんですが、男性にはどうも“プレゼンテーション”のことをコミュニケーションだと勘違いしている人が多いような気がしていて。というのも、「俺の好きなものや俺の魅力をお前に説明するぞ」とか、「俺の面白い話を聞け」というのは、一方向的なプレゼンテーションですよね。

「こんな本を読んだ、とかいう話ばかり。それが楽しい」
森田 そういう意味で言うと、さっきお話に出てきた年下の男性はどうなんですか?

清田 年下で、「リスペクトしてます!」という感じで川村さんに好意を持つ男子もいると思います。

森田 相手の女性を尊敬できないと付き合えないという若い男性の話を最近よく聞きますし。

清田 川村さんの個人主義的な考え方とか、カッコいいじゃないですか。ヨイショじゃないですよ! そういう価値観や、仕事に対するスタンスの話を年下男子に友人感覚で話したら、川村さんへのリスペクトが芽生え、それが恋愛感情につながっていくという可能性だってあると思うんですよね。

森田 ちなみに、年下の男子とキャバクラ的に接するのが楽しいと言っていましたが、キャバクラ的にしないコミュニケーションは無理なんですか? お金を払うことで好きだと思われないようにしているとおっしゃっていた通り、お金を全部払うたびに恋愛から離れていくんじゃないかと思うんです。そうすると、もしもその中に川村さんのことを恋愛的にいいなと感じる男子がいても、「俺はそういう対象じゃないんだ」となってしまう。もしそうだったら、すごくもったいないんじゃないかなって。

川村 どうなんですかね……? その人のことは年下だけど尊敬してるし、面白いなと思っていて。あ、でも今度びっくりするようなことを言ってみようかと企んでいて、突然「一緒に住んでみない?」って提案しようかなと。そしたらなんて言うのかなっていう楽しみがあるんですよ(笑)。

清田 え、ちょっと待って! キャバクラ的に飲んでいるというから複数の若い男子をはべらせていると思い込んでいたけど……。

川村 ひとりです(笑)。

清田 それだと話が変わってきますよ!

森田 よく考えたら、恋愛の文脈でその人の話が出てきたんですもんね。何か、いい意味で引っかかっているところがあるように思うのですが……?

川村 すごくタイプではあるんです。でも、傷つきたくないから、お金を払うことで“好きとかではないよの切符”を買っているというか(笑)。

清田 彼はどう受け取っているんですかね。「今日は自分に出させてください」とか、もしかしたら今後あるかも……!

森田 ちなみに、その人には恋人はいるんですか?

川村 そういう話はしていないんです。こんな本を読んだとか、そういう話ばかり。でも、それが楽しい。

清田 それは楽しそう! ていうか、全然キャバクラじゃないですよそれ! 彼はお金を出してもらえるから川村さんと会ってるわけじゃないだろうし。

川村 そうですかね……? 確かに、こないだは向こうからコーヒー飲みませんかって誘ってくれたことがありました。自分が傷つかないようにしすぎてるだけなのかも。じゃあ、今度はお金払うのやめてみようかな。ポップに「今日は奢って」って、言えるかな……。支払うという行為が私の心を支えていますからね(笑)。

森田 奢る/奢るのをやめるというオールorナッシングで考えなくても、ご飯をごちそうしたら、その後のカフェは奢ってもらうとか、そういうグラデーション的に変化させていくことも可能ではないかと思います。

清田 いい時間が積み重なっていくことを願ってます!

川村 自分なりに頑張ってみます。いい恋しよう……!

■川村エミコ(かわむら・えみこ) 
1979年12月17日生まれ、神奈川県出身。ピン芸人として活動した後、2008年10月に白鳥久美子とたんぽぽを結成。『めちゃ²イケてるッ!』(フジテレビ系)、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)など多数のテレビ番組に出演中。
ブログ『川村エミコのカエルが寄ってきます…。』

(構成/重信綾)

▼前編
恋はケースバイケース〜たんぽぽ川村エミコさんの超個人主義な恋愛観

AKB48、乃木坂46、欅坂46「18歳未満の水着写真NG」に! 「メンバーの今後考えて」と運営関係者談

 現在、女性アイドル業界のトップに君臨するAKB48グループと坂道シリーズが、この年末、出版社に対して、ある厳重な“禁止令”を発令したという。秋元康氏プロデュースの全グループを対象とした、その禁止令は「18歳未満、または高校生以下のメンバーの水着写真NG」で、業界内に大きな波紋を呼んでいるそうだ。

「乃木坂46・白石麻衣が今年2月に発売した写真集『パスポート』(講談社)は、同社の“ソロ写真集史上最高発行部数”となる25万部を記録。今月19日発売の欅坂46・長濱ねるの写真集『ここから』(同)も、白石の初動記録を上回る初版12万部を達成しています。両グループは、ほかのメンバーも写真集が売れまくっており、グラビア業界の“主柱”となっているんです」(出版関係者)

 そんな中、水着写真に年齢制限が課せられるようになったのは、なぜなのか。

「AKB創成期から、高校生メンバーの水着撮影は普通にあったものの、運営は『アダルトに寄りすぎないように』といったルールを作っていました。しかしグループが発展し、メンバー数が果てしなく増加した昨今では、運営サイドの写真チェックが現場に委ねられるようになっていったんです。雑誌の編集者によっては、アダルト路線を前面に押し出そうとするケースがあり、またスタッフが制止しても、自ら“エロ売り”に走ろうとするメンバーがいる。そのため近頃では、エロさを重視したグラビアが散見されるようになってしまいました。運営としては、この事態に歯止めをかけるべく、年齢制限を設けることにしたわけです」(AKB運営関係者)

 これは各メンバーの今後や、グループの将来まで考えてこその規制のようだ。

「18歳未満の過激なグラビアは一時的にこそ話題を呼ぶこともありますが、一部からの批判も根強い。それに、例えば女性誌などでは、過去に水着グラビアをやった経験があるというだけで、そのメンバーの起用にNGを出すこともあるんです。ほかのメンバーや、ひいてはグループ全体にも、よからぬ影響を及ぼす可能性も否めません」(同)

 雑誌編集者からは「特に欧米では、未成年の肌の露出を禁忌とする風潮が強く、今後さらに海外進出を進めていく上で、運営側はルールを厳正化したいのでは」という声も。国内最高峰の女性アイドルグループの決定は、今後、業界全体に何かしらの影響をもたらすのだろうか。