
「まじで言ってくれちゃってるわけ?」
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「女とは美しくあるべし」という古来より続く考えに、取りつかれてしまった女たち――。「若くありたい」「美人になりたい」という女たちの思いは、いつしか度を越し、数々のあり得ない珍美容法を生み出した。今回は、まさに、美への執念の“結晶”ともいうべき、古今東西の珍美容法を紹介する。
■汚いはきれい、きれいは汚い!? 糞美容術
一千年以上前から使用され、今でも美容業界で重宝されている美容品がある。商品としても出回り、かつての日本の美人たちにとっては、「売れ筋コスメ」として扱われたことも。
その正体は「鶯の糞(うぐいすのふん)」……その名の通り、ウグイスのウンチである。日本では古来よりウグイスのさえずりをこよなく愛し、春を感じてきた。しかしそれだけではなく、その排泄物を利用してきたのだ。
そういえば筆者の祖母も、まだ家庭でのウグイスの飼育が許されていた頃、祖父が竹製の鳥かごの中で飼っていたウグイスさまの糞を集め、日干しにしていたような……。「これで顔を洗うと美人になるのよ~」と言っていたが、子どもながらに「流石に鳥のウンチで顔を洗いたくないなぁ~」と思った。
ちなみに今では鳥獣保護の法律により、国内のウグイスを含む野鳥は、捕ったり飼ったり食ったりすることが許されていない。また、海外のウグイス類もワシントン条約によって、日本には輸入できなくなっているのだという。
しかし、糞商品はしっかり存在する。その仕組みとは近種の野鳥を適法に輸入し、業者で糞を生産しているのだとか。ということで、ウグイスの種類について調べてみると「スズメ目ウグイス科」と記されているのだが、その種類の鳥が豊富なこと豊富なこと。今、市販されている「鶯の糞」を名乗る製品は、「どの鳥やねん!?」というわけだ。いくら調べても、鳥の名前を特定することは不可ということだった。
ところで、なぜウグイスの糞が「美」に役立つのだろうか。鳥は食生活により独特の糞をする。ウグイスの場合、好物は毛虫。毛虫を食べたウグイスは、胃や腸で強力な消化酵素を分泌し、食べた毛虫を消化するのだが、腸が短いため蛋白質や脂肪の分解酵素などが糞にたくさん含まれたまま排出されるとか。中でもリゾチームなどの、加水分解酵素が美白に効く成分なのだそうだ。「鶯の糞」の美容品は、現在パックや洗顔料などいろいろと販売中なので、そのスーパー糞の美白技をぜひ体験してみてほしい。
そのほかにも、糞パワーは至るところでその力を発揮している。例えば、古来から漢方薬として用いられたり、インドでは今でも各種の動物の糞から医薬品や石けん、シャンプー、歯磨き粉などの衛生用品など、非常に幅広く利用されているとか。日本でも戦国時代に「馬糞治療」が存在していた(そういえば、海外の番組で、ゾウなどの動物の糞で髪を染めるという衝撃的なシーンを見たような思い出も)。