『アンナチュラル』地獄を味わったミコトの複雑なキャラクターと、自殺事件を見事に覆す展開が魅力的!

 石原さとみが、暗い過去をもつ法医解剖医役を演じるドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の第2話が19日に放送され、平均視聴率13.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.4ポイントアップとなりました。

 さて今回、三澄ミコト(石原さとみ)率いる不自然死究明研究所(Unnatural Death Investigation Laboratory)、通称UDIラボの面々は、警察の依頼により、4人の男女が練炭自殺した現場へと赴くことになりました。

 4人の遺体の肌はすべて、一酸化炭素中毒死の症状であるサーモンピンク色に変色。また、死者は自殺サイトを通じて知り合ったこともわかったため、刑事の毛利忠治(大倉孝二)は自殺に間違いなしと断定します。

 しかし、解剖の結果、若い女性だけが“凍死”だったことが判明。さらに、手首には縛られたような痣、髪の毛には塩粒が付着し、胃の中からは豚や牛とは異なる性質の肉と、「ユキオトコノイ…タスケテ花…」とダイイングメッセージらしきものが書かれたメモ紙が検出されます。

 凍死の場合も一酸化炭素中毒死と同じく、肌がピンク色に変色する。ミコトは、何者かが女性の遺体を自殺現場に紛れ込ませたのだと推測し、真犯人の手がかりを掴むための独自調査を開始します。

 一方、ダイイングメッセージから“花”と思われた女性の名前は、本名はわからないものの通称“ミケ”であることが判明。普段から自殺願望をほのめかしていたこともわかり、毛利は自殺の線で事件を片付けようとします。

 そんな警察のやる気のなさを尻目に、ミコトは部下の久部六郎(窪田正孝)を伴い温泉地へ。その土地の湧き水の塩分濃度が海水よりも2倍も濃く、鹿の肉が名産ということで、ミケが殺されたのはその場所だったのではないかと推測したのです。

 調査の結果、やはりミケはその温泉地で殺されたらしいことがわかるものの、凍死の謎は解けません。調査が行き詰まるかと思えたその時、ミコトはある民家の庭先に冷凍トラックを発見。さらに、車内からは結束バンドと、ダイイングメッセージの途切れた箇所が書かれたメモ紙が見つかり、ミケが本当は、「ユキオトコノイエ タスケテ花イル」というメッセージを残そうとしていたことが発覚します。

 一方、毛利の調査により、ミケの殺害には自殺サイトで“ユキ”と名乗るネットオカマ・大沼悟(栄信)が関わったことが判明。つまりミケは、ユキが男であること、さらに松倉花(松村沙友理)という女性と一緒に監禁されていることを、自らが死んだ後も警察に伝わるようメッセージを残したのでした。

 事件解決かと思いきや、ミコトと久部は大沼によって冷凍庫内に閉じ込められてしまい、さらにトラックごと貯水池に落とされ、絶体絶命のピンチを迎えます。窮地から脱するべく、ミコトはUDIラボの先輩・中堂系(井浦新)に電話。水質簡易キットによって調べた池水の成分を伝え、場所の特定を任せます。そして、中堂が貯水池の場所を正確に特定したことで、ミコトと久部は九死に一生を得ることに。大沼は逮捕され、監禁されていた花は無事に保護。一件落着となりました。

 さて、感想。前回のラスト、ミコトが一家心中でただ1人生き残った過去があることを久部が突き止めました。そして今回の序盤では、その心中事件発生時、ミコトだけが家族とは別室で寝ていたことが判明しました。これに対して久部は、母親がミコトだけ生き長らえさせようとしたのではないかと推測。筆者はその謎をシーズン終盤まで引っ張るのではないかと予想したのですが、今回あっさりミコトの口から明かされました。

 ミコトは母親から睡眠薬を渡されたものの苦くて口に合わず、こっそり吐き出していたんですね。そして、家族が眠るリビングではなく自室に移動して寝た。そのため助かった。しかし、救助があと30分ほども遅れていたら死んでいた。しかもどうやら、室内に一酸化炭素が充満する途中で目覚めたものの、体の自由が利かず自力では逃げ出せない“地獄”を味わったらしい。

 死の縁を覗くような経験をしたからこそ、生の尊さを知り、人間の生命力の強さを信じる。ミコトのそんな死生観は、冷凍庫に閉じ込められ、池水が浸水するという絶体絶命の状況下での「人間は意外とシブとい」という言葉や、弱気になる久部を励ましつつ、脱出を絶対に諦めない姿勢にあらわれていました。それが、同僚の東海林夕子(市川実日子)との普段のコミカルなやり取りとはギャップになり、前回よりもさらに複雑かつ魅力的なキャラになったように思います。

 また、事件の真相究明の部分に関しても、ともすれば自殺事件で片づけられてしまった状況を見事に覆した流れは、前回以上に見応えがありました。多少のツッコミどころ(中堂はどうやって貯水池を特定できたのか? など)はありますが、会話のテンポの良さや主要キャスト陣が皆、キャラ立ちしていることなどを含め、これからますます面白い展開が期待できそうです。
(文=大羽鴨乃)

『アンナチュラル』地獄を味わったミコトの複雑なキャラクターと、自殺事件を見事に覆す展開が魅力的!

 石原さとみが、暗い過去をもつ法医解剖医役を演じるドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の第2話が19日に放送され、平均視聴率13.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.4ポイントアップとなりました。

 さて今回、三澄ミコト(石原さとみ)率いる不自然死究明研究所(Unnatural Death Investigation Laboratory)、通称UDIラボの面々は、警察の依頼により、4人の男女が練炭自殺した現場へと赴くことになりました。

 4人の遺体の肌はすべて、一酸化炭素中毒死の症状であるサーモンピンク色に変色。また、死者は自殺サイトを通じて知り合ったこともわかったため、刑事の毛利忠治(大倉孝二)は自殺に間違いなしと断定します。

 しかし、解剖の結果、若い女性だけが“凍死”だったことが判明。さらに、手首には縛られたような痣、髪の毛には塩粒が付着し、胃の中からは豚や牛とは異なる性質の肉と、「ユキオトコノイ…タスケテ花…」とダイイングメッセージらしきものが書かれたメモ紙が検出されます。

 凍死の場合も一酸化炭素中毒死と同じく、肌がピンク色に変色する。ミコトは、何者かが女性の遺体を自殺現場に紛れ込ませたのだと推測し、真犯人の手がかりを掴むための独自調査を開始します。

 一方、ダイイングメッセージから“花”と思われた女性の名前は、本名はわからないものの通称“ミケ”であることが判明。普段から自殺願望をほのめかしていたこともわかり、毛利は自殺の線で事件を片付けようとします。

 そんな警察のやる気のなさを尻目に、ミコトは部下の久部六郎(窪田正孝)を伴い温泉地へ。その土地の湧き水の塩分濃度が海水よりも2倍も濃く、鹿の肉が名産ということで、ミケが殺されたのはその場所だったのではないかと推測したのです。

 調査の結果、やはりミケはその温泉地で殺されたらしいことがわかるものの、凍死の謎は解けません。調査が行き詰まるかと思えたその時、ミコトはある民家の庭先に冷凍トラックを発見。さらに、車内からは結束バンドと、ダイイングメッセージの途切れた箇所が書かれたメモ紙が見つかり、ミケが本当は、「ユキオトコノイエ タスケテ花イル」というメッセージを残そうとしていたことが発覚します。

 一方、毛利の調査により、ミケの殺害には自殺サイトで“ユキ”と名乗るネットオカマ・大沼悟(栄信)が関わったことが判明。つまりミケは、ユキが男であること、さらに松倉花(松村沙友理)という女性と一緒に監禁されていることを、自らが死んだ後も警察に伝わるようメッセージを残したのでした。

 事件解決かと思いきや、ミコトと久部は大沼によって冷凍庫内に閉じ込められてしまい、さらにトラックごと貯水池に落とされ、絶体絶命のピンチを迎えます。窮地から脱するべく、ミコトはUDIラボの先輩・中堂系(井浦新)に電話。水質簡易キットによって調べた池水の成分を伝え、場所の特定を任せます。そして、中堂が貯水池の場所を正確に特定したことで、ミコトと久部は九死に一生を得ることに。大沼は逮捕され、監禁されていた花は無事に保護。一件落着となりました。

 さて、感想。前回のラスト、ミコトが一家心中でただ1人生き残った過去があることを久部が突き止めました。そして今回の序盤では、その心中事件発生時、ミコトだけが家族とは別室で寝ていたことが判明しました。これに対して久部は、母親がミコトだけ生き長らえさせようとしたのではないかと推測。筆者はその謎をシーズン終盤まで引っ張るのではないかと予想したのですが、今回あっさりミコトの口から明かされました。

 ミコトは母親から睡眠薬を渡されたものの苦くて口に合わず、こっそり吐き出していたんですね。そして、家族が眠るリビングではなく自室に移動して寝た。そのため助かった。しかし、救助があと30分ほども遅れていたら死んでいた。しかもどうやら、室内に一酸化炭素が充満する途中で目覚めたものの、体の自由が利かず自力では逃げ出せない“地獄”を味わったらしい。

 死の縁を覗くような経験をしたからこそ、生の尊さを知り、人間の生命力の強さを信じる。ミコトのそんな死生観は、冷凍庫に閉じ込められ、池水が浸水するという絶体絶命の状況下での「人間は意外とシブとい」という言葉や、弱気になる久部を励ましつつ、脱出を絶対に諦めない姿勢にあらわれていました。それが、同僚の東海林夕子(市川実日子)との普段のコミカルなやり取りとはギャップになり、前回よりもさらに複雑かつ魅力的なキャラになったように思います。

 また、事件の真相究明の部分に関しても、ともすれば自殺事件で片づけられてしまった状況を見事に覆した流れは、前回以上に見応えがありました。多少のツッコミどころ(中堂はどうやって貯水池を特定できたのか? など)はありますが、会話のテンポの良さや主要キャスト陣が皆、キャラ立ちしていることなどを含め、これからますます面白い展開が期待できそうです。
(文=大羽鴨乃)

『アンナチュラル』石原さとみが小綺麗で“7K”にリアリティーないものの、孤独を背負うキャラクターが魅力的!

 石原さとみが法解剖医を演じるドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の第1話が12日に放送され、平均視聴率12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。好調なスタートとなりました。

 ドラマの舞台は、変死体の死因を究明する不自然死究明研究所(Unnatural Death Investigation Laboratory)、通称UDIラボ。年間約400体の法医解剖を行う同研究所には現在、三澄ミコト(石原さとみ)と中堂系(井浦新)がそれぞれ筆頭医を務める2チームが存在します。

 そのUDIにある日、中年夫婦が訪れます。息子・高野島渡(野村修一)が突然死したものの、警察は事件性がないと判断。解剖も行われないまま死因は虚血性心疾患(心不全)と断定されたのですが、生前の高野島は至って健康体だったため、疑問を抱いているというのです。

 担当を任されたミコトが早速解剖を行ってみたところ、心臓に異変は見つからず。その代わり、急性腎不全の症状を発見。毒殺の可能性を疑うのですが、体内から毒物は検出されません。しかし、新種の毒物が用いられた可能性もある。というわけで、ミコトは臨床検査技師の東海林夕子(市川実日子)、記録員の久部六郎(窪田正孝)を伴い、高野島の身辺調査を開始します。

 高野島の勤務先を訪れたミコトたち3人は、高野島が亡くなった翌日、同僚の敷島由果も突然死したことを知ります。しかも、高野島と由果には交際のウワサがあった。そのことを知った久部は、高野島の婚約者・馬場路子(山口紗弥加)が嫉妬に狂って毒を盛ったのではないかと疑います。路子はフィアンセの死に淡々としていて、おまけに職業は劇薬毒物製品の開発者と怪しさ満点。久部は単独で刑事ばりの調査を開始します。

 結論からいってしまえば、これは久部と視聴者を騙すミスリード。路子は純然たるシロで、高野島と由果の間にも実際には男女の関係はなかったのです。しかし、久部が入手したお菓子から、高野島がここ最近、サウジアラビアへ出張したことをミコトは知り、そこから死因がMERS(中東呼吸器症候群)であったことを発見。その結果、死に至る病原菌を持ち込んだことが世間に知れ渡り、高野島と遺族はまるで犯罪者のように批判の矢面に立たされてしまうのです。

 図らずも、死者に汚名を着せてしまったことで落ち込むミコト。しかし、突然死する数日前に高野島と性交渉に及んだという路子はMERSに感染していないため、感染源は別の場所にあると気づきます。そして、高野島が帰国後、健康診断のため訪れた東央病院が怪しいと睨み、調査開始。すると、同病院ではここ1カ月、患者の死亡率が急激に上がっていることが発覚します。

 そんな折、東央病院で死亡した患者の告別式が行われるという情報が伝わり、ミコトは火葬場へと直行し、遺族の許可を得て遺体を解剖します。すると案の定、MERS感染の症状が見つかり、さらには東央病院がMERSの簡易検査キットを購入していたことも発覚。高野島の名誉を挽回し、東央病院の隠蔽工作を暴いたところで終了となりました。

 さて、ここからは感想。石原さとみが主演、さらに脚本を務めるのが、2016年に新垣結衣主演で大ヒットしたラブコメディ・ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)を担当した野木亜紀子とあって、放送前から注目度が高かった今回のドラマ。序盤は野木脚本らしい軽いコメディタッチで描かれ、不自然死究明研究所という特殊な舞台を視聴者がすんなり受け入れられる展開となったのですが、遺体解剖を中堂とどちらが担当するかじゃんけんで決めようとするなど、ミコトの言動が不謹慎にも思えました。

 また、冒頭シーンでは、UDIが7K(危険・汚い・きつい・規則が厳しい・休暇がとれない・化粧がのらない・結婚できない)の最悪な職場環境であることが強調されるのですが、石原が小綺麗にメイクして登場するため、少なくとも“汚い”と“化粧がのらない”は微塵も感じられません。

 しかし、シーンが進むにつれ、ミコトの印象は徐々に変わりました。死者に対する軽はずみにも思える言動は、そうしていなければ自我を保てないからなのではないかと。日常的に遺体と接するミコトにとって、一般人が抱く“死=厳粛”といった概念はなく、それは寄り添うようにしてあるもの。生死は相反するものではなく隣り合い、そしてミコトは生よりもむしろ、死の方へと半身を置いている。それは特殊な仕事によるものだけでなく、今回のラストに明らかになった、幼少時の一家無理心中の経験も背景にあるのでしょう。

 家族を失ったトラウマのためフィアンセとも真に心を通わすことができず、“結婚できない”孤独感を石原が上手く表現しているのも印象的でした。ただキュートなだけではない、これまでとは違った魅力が発揮され、次回からの展開も楽しみです。
(文=大羽鴨乃)

『アンナチュラル』石原さとみが小綺麗で“7K”にリアリティーないものの、孤独を背負うキャラクターが魅力的!

 石原さとみが法解剖医を演じるドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の第1話が12日に放送され、平均視聴率12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。好調なスタートとなりました。

 ドラマの舞台は、変死体の死因を究明する不自然死究明研究所(Unnatural Death Investigation Laboratory)、通称UDIラボ。年間約400体の法医解剖を行う同研究所には現在、三澄ミコト(石原さとみ)と中堂系(井浦新)がそれぞれ筆頭医を務める2チームが存在します。

 そのUDIにある日、中年夫婦が訪れます。息子・高野島渡(野村修一)が突然死したものの、警察は事件性がないと判断。解剖も行われないまま死因は虚血性心疾患(心不全)と断定されたのですが、生前の高野島は至って健康体だったため、疑問を抱いているというのです。

 担当を任されたミコトが早速解剖を行ってみたところ、心臓に異変は見つからず。その代わり、急性腎不全の症状を発見。毒殺の可能性を疑うのですが、体内から毒物は検出されません。しかし、新種の毒物が用いられた可能性もある。というわけで、ミコトは臨床検査技師の東海林夕子(市川実日子)、記録員の久部六郎(窪田正孝)を伴い、高野島の身辺調査を開始します。

 高野島の勤務先を訪れたミコトたち3人は、高野島が亡くなった翌日、同僚の敷島由果も突然死したことを知ります。しかも、高野島と由果には交際のウワサがあった。そのことを知った久部は、高野島の婚約者・馬場路子(山口紗弥加)が嫉妬に狂って毒を盛ったのではないかと疑います。路子はフィアンセの死に淡々としていて、おまけに職業は劇薬毒物製品の開発者と怪しさ満点。久部は単独で刑事ばりの調査を開始します。

 結論からいってしまえば、これは久部と視聴者を騙すミスリード。路子は純然たるシロで、高野島と由果の間にも実際には男女の関係はなかったのです。しかし、久部が入手したお菓子から、高野島がここ最近、サウジアラビアへ出張したことをミコトは知り、そこから死因がMERS(中東呼吸器症候群)であったことを発見。その結果、死に至る病原菌を持ち込んだことが世間に知れ渡り、高野島と遺族はまるで犯罪者のように批判の矢面に立たされてしまうのです。

 図らずも、死者に汚名を着せてしまったことで落ち込むミコト。しかし、突然死する数日前に高野島と性交渉に及んだという路子はMERSに感染していないため、感染源は別の場所にあると気づきます。そして、高野島が帰国後、健康診断のため訪れた東央病院が怪しいと睨み、調査開始。すると、同病院ではここ1カ月、患者の死亡率が急激に上がっていることが発覚します。

 そんな折、東央病院で死亡した患者の告別式が行われるという情報が伝わり、ミコトは火葬場へと直行し、遺族の許可を得て遺体を解剖します。すると案の定、MERS感染の症状が見つかり、さらには東央病院がMERSの簡易検査キットを購入していたことも発覚。高野島の名誉を挽回し、東央病院の隠蔽工作を暴いたところで終了となりました。

 さて、ここからは感想。石原さとみが主演、さらに脚本を務めるのが、2016年に新垣結衣主演で大ヒットしたラブコメディ・ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)を担当した野木亜紀子とあって、放送前から注目度が高かった今回のドラマ。序盤は野木脚本らしい軽いコメディタッチで描かれ、不自然死究明研究所という特殊な舞台を視聴者がすんなり受け入れられる展開となったのですが、遺体解剖を中堂とどちらが担当するかじゃんけんで決めようとするなど、ミコトの言動が不謹慎にも思えました。

 また、冒頭シーンでは、UDIが7K(危険・汚い・きつい・規則が厳しい・休暇がとれない・化粧がのらない・結婚できない)の最悪な職場環境であることが強調されるのですが、石原が小綺麗にメイクして登場するため、少なくとも“汚い”と“化粧がのらない”は微塵も感じられません。

 しかし、シーンが進むにつれ、ミコトの印象は徐々に変わりました。死者に対する軽はずみにも思える言動は、そうしていなければ自我を保てないからなのではないかと。日常的に遺体と接するミコトにとって、一般人が抱く“死=厳粛”といった概念はなく、それは寄り添うようにしてあるもの。生死は相反するものではなく隣り合い、そしてミコトは生よりもむしろ、死の方へと半身を置いている。それは特殊な仕事によるものだけでなく、今回のラストに明らかになった、幼少時の一家無理心中の経験も背景にあるのでしょう。

 家族を失ったトラウマのためフィアンセとも真に心を通わすことができず、“結婚できない”孤独感を石原が上手く表現しているのも印象的でした。ただキュートなだけではない、これまでとは違った魅力が発揮され、次回からの展開も楽しみです。
(文=大羽鴨乃)