映画『ドラクエ』は“5”が原案!? 正ヒロインを巡って論争勃発!

 2月13日放送の『news zero』(フジテレビ系)で、フル3DCGアニメーション映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』が2019年の8月2日に公開されることが発表された。ドラクエファンからは歓喜の声が上がっているが、同時に懐かしの“論争”が再燃している。

 この日番組には、『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005)や『永遠の0』(2013)などでお馴染みの映画監督・山崎貴が出演。ゲームの映画化を“鬼門”としていた山崎監督は、当初今回の企画を断っていたという。しかし“とあること”を思いついて、「すいません、やれる感じがしてきました」と承諾。その“とあること”は明かされていないが、『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』には確かな勝算があるようだった。

 そんな同映画の制作には、豪華スタッフ陣が集結。まず山崎監督は今回“総監督・脚本”という立ち位置で、監督には『STAND BY ME ドラえもん』(2014)で共に仕事をした八木竜一と花房真が。音楽は、シリーズを通して名曲を世に送り出してきたすぎやまこういちで、原作・監修には“ドラクエの生みの親”堀井雄二が関わっている。

「今回の映画は、シリーズの中でも熱狂的なファンが多い『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』が物語の原案となっているようです。堀井もTwitterで『ドラクエ5を原案にしています。台詞ひとつで深夜まで熱い議論を交わしたこともありました。形にしてくれた山崎監督に感謝です』とコメント。ファンからは『発表を見ただけでもう泣いた』『ドラクエ5原案で映画化はアツい』『堀井神が関わってるなら全面的に信頼できる』『めっちゃ壮大なストーリーだけどどんな映画になるんだろう』と期待の声が寄せられています」

 そんな中、ネット上では“ビアンカ”と“フローラ”のどちらが映画のヒロインになるかで論争が勃発。「どう考えても王道なのはビアンカ。よって映画もビアンカを嫁にするべき」「フローラがヒロインじゃなかったら映画見ない」「ビアンカは幼馴染だよ? ヒロインにならなかったらおかしいでしょ」「ビアンカを選ぶやつはお子様。フローラ以外ありえない」といった声が相次いでいた。

「『ドラクエ5』には主人公の花嫁を選択するシステムがあり、ビアンカを選ぶかフローラを選ぶかはファンの間でもわかれるところ。同ゲームは1992年に発売されたのですが、約27年が経った現在でも未だに“花嫁論争”が続いています。ゲームではプレイヤーの意思で選択できるのですが、それを映画で再現するのはかなり困難。『ビアンカバージョンとフローラバージョンを同時公開しないと戦争が起こりそう』との意見もありますが、山崎監督はこの問題をどう対処するのでしょうか」(同)

 とはいえ未だに“花嫁論争”がここまで盛り上がるのは、『ドラクエ5』が愛されている証拠。映画が公開されたらものすごい反響を呼びそうだ。

人気アニメ『黒執事』のセバスチャンが登場! 実はオタクに優しい『ザ! 世界仰天ニュース』

 1月8日放送の『ザ! 世界仰天ニュース』(日本テレビ系)では、ダイエットに挑戦した女性を紹介する“仰天チェンジ”を放送。コーナーの中でとあるアニメのキャラクターが登場し、「さすがオタクに優しい仰天ニュース!」と話題になっている。

 注目を集めたのは、千葉県出身の女性“まさこさん”の仰天チェンジ。彼女は幼少の頃から母の友人に面倒を見てもらっており、毎日大量のお菓子を振る舞ってもらっていた。すっかり食べ癖がついたまさこさんは、年を重ねるごとにどんどん体重が増加。高校に入ってからはダイエットに挑戦するも、途中で挫折して体重100kgオーバーを記録してしまう。

 そんな彼女が当時密かに思いを寄せていたのが、人気アニメ『黒執事』の“セバスチャン”というキャラクター。長身・黒髪のイケメンキャラで、まさこさんは彼に憧れコスプレをするようになったそうだ。

「番組ではアニメ『黒執事』の映像やグッズなどが多数登場。『お遊びは、後ほどと致しましょう』というセバスチャンの台詞まで放送されました。これにネット上では『仰天チェンジ見てたら急にセバスチャンが出てきた!』『まさかアニメの台詞も放送されるとは……』『小野大輔(セバスチャン役の声優)の声がいきなりテレビから流れてきてびっくりした』『テレビに出てきたグッズ私も何個か持ってる!』といった声が相次いでいます。また、まさこさんはセバスチャンを原動力にマイナス59kgの減量に成功しており、『セバスチャンダイエットすごいな』との声も。まさこさんのように『推しのためなら頑張れる』という人は少なくないようです」(芸能ライター)

『黒執事』の映像を放送し注目を集めた『ザ! 世界仰天ニュース』。実は以前からダイエット特集で度々アニメを紹介しており、「意外とガッツリ画面に映してくれる」と評判になっている。

「以前は『涼宮ハルヒ』シリーズのヒロイン“涼宮ハルヒ”に憧れる女性が登場。アニメファンの男性に告白するため、アニメ版ED『ハレ晴れユカイ』のダンスで体重を絞っていました。そのほか、まさこさんと同じくコスプレイヤーのダイエットを特集したことがあったのですが、再現VTRに登場した衣装が『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズに登場する美風藍の格好だと話題に。『藍様のためだったらダイエット続けられるよな』と共感を集めています」(同)

 今後もちょくちょくオタクネタを取り上げていけば、新たな視聴者層を獲得できるかもしれない。

人気アニメ『黒執事』のセバスチャンが登場! 実はオタクに優しい『ザ! 世界仰天ニュース』

 1月8日放送の『ザ! 世界仰天ニュース』(日本テレビ系)では、ダイエットに挑戦した女性を紹介する“仰天チェンジ”を放送。コーナーの中でとあるアニメのキャラクターが登場し、「さすがオタクに優しい仰天ニュース!」と話題になっている。

 注目を集めたのは、千葉県出身の女性“まさこさん”の仰天チェンジ。彼女は幼少の頃から母の友人に面倒を見てもらっており、毎日大量のお菓子を振る舞ってもらっていた。すっかり食べ癖がついたまさこさんは、年を重ねるごとにどんどん体重が増加。高校に入ってからはダイエットに挑戦するも、途中で挫折して体重100kgオーバーを記録してしまう。

 そんな彼女が当時密かに思いを寄せていたのが、人気アニメ『黒執事』の“セバスチャン”というキャラクター。長身・黒髪のイケメンキャラで、まさこさんは彼に憧れコスプレをするようになったそうだ。

「番組ではアニメ『黒執事』の映像やグッズなどが多数登場。『お遊びは、後ほどと致しましょう』というセバスチャンの台詞まで放送されました。これにネット上では『仰天チェンジ見てたら急にセバスチャンが出てきた!』『まさかアニメの台詞も放送されるとは……』『小野大輔(セバスチャン役の声優)の声がいきなりテレビから流れてきてびっくりした』『テレビに出てきたグッズ私も何個か持ってる!』といった声が相次いでいます。また、まさこさんはセバスチャンを原動力にマイナス59kgの減量に成功しており、『セバスチャンダイエットすごいな』との声も。まさこさんのように『推しのためなら頑張れる』という人は少なくないようです」(芸能ライター)

『黒執事』の映像を放送し注目を集めた『ザ! 世界仰天ニュース』。実は以前からダイエット特集で度々アニメを紹介しており、「意外とガッツリ画面に映してくれる」と評判になっている。

「以前は『涼宮ハルヒ』シリーズのヒロイン“涼宮ハルヒ”に憧れる女性が登場。アニメファンの男性に告白するため、アニメ版ED『ハレ晴れユカイ』のダンスで体重を絞っていました。そのほか、まさこさんと同じくコスプレイヤーのダイエットを特集したことがあったのですが、再現VTRに登場した衣装が『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズに登場する美風藍の格好だと話題に。『藍様のためだったらダイエット続けられるよな』と共感を集めています」(同)

 今後もちょくちょくオタクネタを取り上げていけば、新たな視聴者層を獲得できるかもしれない。

『SSSS.GRIDMAN』同人誌の書店販売にストップ! だから、二次創作はグレーじゃなくてブラックなんだってば

 コミックマーケットを前に、二次創作の抱える根本的な問題が明らかになり、ひと騒動起きた。2018年の人気アニメ『SSSS.GRIDMAN』の同人誌に対して、公式サイドが書店委託を認めないことが明確になったのだ。

 このことが判明したのは12月25日の同人誌書店・メロンブックスの告知だ。

 メロンブックスは「版権元様より弊社での取り扱いを停止するよう、ご要望を頂きました」として『SSSS.GRIDMAN』の同人誌は取り扱わないことを告知した。同業のとらのあなのサイトも検索してみたが、27日時点で検索にヒットするのは説明文に「グリッドマン絵もあります」と書かれている同人誌が一点だけ。

 メロンブックスに限らず、同人誌書店は、取り扱わないよう足並みを揃えているようだ。

『SSSS.GRIDMAN』をめぐっては、すでに10月に抱き枕の販売を告知していた同人誌サークルが、権利者からの申し立てを受けて販売を中止。「ファンティア」「pixivFANBOX」にも同様の申し立てがあり、イラストが消滅し、騒動となっていた。

 こうした中、同作の製作委員会では二次創作のガイドラインを告知。ここでは「営利目的・商業目的での商品製作、頒布など、同人活動の範疇を超えていると判断したものは、販売差し止めなどの対応を行う場合があります」としている。

 いまや多くが「お目こぼし」を受けている中で安心感にあふれているが、二次創作はグレーではなくブラック。権利者から訴えられたら、まず勝ち目はない。

 とはいえ、なんとなく二次創作を通じてファンも増えるという印象があるために、多くの作品では「お目こぼし」をされてきた。とはいえ、同人誌即売会の会場だけでなく同人誌書店で頒布するとなれば、完全な商業活動。むしろ、そこまで大々的に人のふんどしで商売をして、怒られなかったほうが奇妙だったといえるだろう。

 現状『SSSS.GRIDMAN』に関しては、会場で頒布する同人誌にはストップがかかっていない。その点、製作委員会はむしろ譲歩しているといえる。

 この騒動は、同人誌における二次創作の立場を改めて知らしめることになりそうだ。
(文=是枝了以)

『SSSS.GRIDMAN』同人誌の書店販売にストップ! だから、二次創作はグレーじゃなくてブラックなんだってば

 コミックマーケットを前に、二次創作の抱える根本的な問題が明らかになり、ひと騒動起きた。2018年の人気アニメ『SSSS.GRIDMAN』の同人誌に対して、公式サイドが書店委託を認めないことが明確になったのだ。

 このことが判明したのは12月25日の同人誌書店・メロンブックスの告知だ。

 メロンブックスは「版権元様より弊社での取り扱いを停止するよう、ご要望を頂きました」として『SSSS.GRIDMAN』の同人誌は取り扱わないことを告知した。同業のとらのあなのサイトも検索してみたが、27日時点で検索にヒットするのは説明文に「グリッドマン絵もあります」と書かれている同人誌が一点だけ。

 メロンブックスに限らず、同人誌書店は、取り扱わないよう足並みを揃えているようだ。

『SSSS.GRIDMAN』をめぐっては、すでに10月に抱き枕の販売を告知していた同人誌サークルが、権利者からの申し立てを受けて販売を中止。「ファンティア」「pixivFANBOX」にも同様の申し立てがあり、イラストが消滅し、騒動となっていた。

 こうした中、同作の製作委員会では二次創作のガイドラインを告知。ここでは「営利目的・商業目的での商品製作、頒布など、同人活動の範疇を超えていると判断したものは、販売差し止めなどの対応を行う場合があります」としている。

 いまや多くが「お目こぼし」を受けている中で安心感にあふれているが、二次創作はグレーではなくブラック。権利者から訴えられたら、まず勝ち目はない。

 とはいえ、なんとなく二次創作を通じてファンも増えるという印象があるために、多くの作品では「お目こぼし」をされてきた。とはいえ、同人誌即売会の会場だけでなく同人誌書店で頒布するとなれば、完全な商業活動。むしろ、そこまで大々的に人のふんどしで商売をして、怒られなかったほうが奇妙だったといえるだろう。

 現状『SSSS.GRIDMAN』に関しては、会場で頒布する同人誌にはストップがかかっていない。その点、製作委員会はむしろ譲歩しているといえる。

 この騒動は、同人誌における二次創作の立場を改めて知らしめることになりそうだ。
(文=是枝了以)

『アンゴルモア 元寇合戦記』は面白かったけど……「聖地巡礼」で人なんか来てなさそうな対馬の最果て感

 これは、あまりにもハードルが高い<聖地>だと思った。

 ふと、対馬にいってみようと思った。

 対馬は、いわずとしれた玄界灘に浮かぶ国境の島。大きさは日本で10番目の巨大な島だ。巨大ではあるものの、本土からははるかに遠い。

 今回、東京を離れて関西を旅するついでがなければ、あえて行ってみようとは思いもしなかった。何しろ、対馬へは飛行機も船もあるのだけれども、距離は長いし料金は高い。

 ただ、大阪までいってしまえば、時間さえ気にしなければ、距離はぐんと近くなる。大阪南港と新門司をつなぐフェリーは、一晩かかるとはいえネット限定で3,980円という激安料金で、九州まで運んでくれるのだ。

 というわけで、やってきた、大阪南港。今では船便も減ったためか、ターミナルの雰囲気はうらぶれている。でも、乗船客はそこそこ多い。運送業者は日常的に使っているし、最近はフェリーで一泊しながら向かう国内ツアーも盛んな様子。そのためか、旅客は時間に余裕のある老人が圧倒的に多い。

 17時発のフェリーは、アナウンスの流れる中を時間通り出港。途中、明石海峡大橋・瀬戸大橋・来島海峡大橋と夜景が美しい橋を3度もくぐるのが、この航路の名物。ただ、瀬戸大橋に達するのは深夜になってからなので、あえて見物するのは明石海峡大橋くらい。

 船の中にはゲームコーナーなどもあるにはあるけれど、娯楽としては物足りない。やたらと揚げ物が目立つ、バイキング形式のレストランで食事をした後は、風呂に入って寝るだけ。一応、展望風呂にはなっているけれども、日が暮れてしまえば窓の外にはなにも見えない。

 最安の二等は、雑魚寝である。平日ということもあってか、同室の客はもう一人だけ。

 特にすることもないので、風呂を終えればあとは寝るだけである。瀬戸内海を航行するフェリーはあまり揺れることもなく、ぐっすりと眠ることができる。

 翌朝。フェリーは午前5時過ぎに新門司港に到着する。ここからは、無料で小倉駅までバスで運んでくれるサービス付きである。小倉駅からは、一路電車で博多へ。通勤時間の電車は混み合っていて、ザックを背負う旅姿の自分は、少し肩身が狭い。

 博多駅からはバスに乗り換え、またフェリーターミナルへ。ここから対馬へは、フェリーか高速船。当然、選ぶのは料金の安いフェリーのほうである。

 係の人に「船は揺れますか?」と聞くと「今日は、そんなでもないですよ」という。ただ、それは慣れている人の言葉。玄界灘へと乗り出したフェリーは、時折ゆらりと大きく揺れる。途中、壱岐に寄港して対馬厳原港までは4時間半。船酔いを避けるためか、みんな50円の毛布を借りて、横になって寝ている。

 旅が楽しいからと、座ったり立ったりしていれば、すぐに船酔いをしてしまうからだ。

 船にはWi-Fiも飛んでいるが、陸地を離れれば電波は途切れがち。それに画面を見ていると、たちまち船酔いをしてしまいそう。だから、じっと横になっているしかない。

 いつまで、じっとしていればいいのだろう。

 じっと横になっているのも、面倒くさくなった頃、ようやくフェリーは厳原港へ到着した。

 博多を出港したのは、午前10時00分。厳原港到着は、14時45分だから、一日の大半を移動で潰してしまった気分である。

■バスがあるだけマシの観光客に厳しい島

 こうして降り立った厳原は、対馬の中心にあたる町である。だが、街には人の姿は少なかった。事前に聞いていた通り、島で目立つのは最近増えている韓国人観光客向けのハングルの案内。そう、歩いている島の外からやってきた人は、ほぼ韓国人ばかり。そもそも、博多からフェリーでやってきた乗客に旅行者然としていたのは、自分だけ。ほかは、出張らしきスーツ姿か作業着の人しかいなかったのだ。

 とにかく、滞在中に観光客らしき日本人の姿を目にすることは、まったくなかった。むしろ、どこの店でも「何をしに対馬に?」と、日本なのに日本人観光客が珍しがられるのである。

 それは観光案内所でも同様だった。島の地図や名所への行き方を尋ねようと入ってみたら、案内のブースに立っていたのは若い韓国人の女性だった。こちらが、日本語で尋ねると、何か韓国語で話してから、日本人を呼びに行った。

 筆者は旅先では必ず、地域の情報を得るために、まず観光案内所に立ち寄る。旅行者にとっては、はじめて話す現地の人のはずだが、対応はさまざま。親切にあちこち名所を教えてくれる人もいれば、冷たく最低限のことを教えて切り上げようとする人も。

 今回は、後者に近かった。

「和多都美神社に行きたいんですが……」

 そう聞くと「バス、あんまりないんですよね」と、時刻表をくれた。それに目を通していると、目に入ったのが今年アニメになった『アンゴルモア 元寇合戦記』のパンフレット。

 ここまで「聖地巡礼」に訪れるファンもいるのかと尋ねると「こないだは、ツアーも来ましたけど……」と、なぜか言葉少なげである。

 その理由は、それから島の人と話す中で、次第にわかった。半数の人はそんなアニメがあるのを知っている程度。降り立ってみれば決して大きくはない島だけど、そもそも、そんなアニメがあって観光PRをしようとしている人がいることすら知らない人も多かった(観光施設の窓口でも!)。

 今年、やはりアニメ化された『ゴールデンカムイ』は、関連で実施されたスタンプラリーが、北海道の広さを感じさせるものとして話題になった。『アンゴルモア 元寇合戦記』の聖地を巡ろうとすれば、それに比べると面積的には広くはない。ただ、島を訪れた旅行者が「どうやって行けばよいのだ?」と、頭を抱えるところばかり。

 アニメに出てきた金田城は、バスを乗り継げばなんとか行けるだけ、まだよいほう。最初の合戦が描かれた佐須なんて、山を越えた島の反対側なのだが、そもそも公共交通機関は存在しない。

 つまり「聖地巡礼」に限らずとも、観光はレンタカーが大前提。でも、幹線道路すらバスがすれ違いに苦慮するような狭さ。よほど運転に自信がなければ、事故を起こすことになるだろう。そんな島ゆえに「聖地巡礼」スポット選びにも苦悩したのか。なぜか、元寇とは関係ない清水山城(文禄・慶長の役に際してつくられた城)まで『アンゴルモア 元寇合戦記』の聖地として記載されているという状況。

 確かに、元寇の時にそのあたりで戦ったかも知れないし、厳原から歩いていける山城ではある。「アニメ関係ないけど苦渋の選択」と、いったところか。

 観光案内所に併設された食堂で、特産品の対州蕎麦を丁寧に解説してくれた人に、貼ってあった『アンゴルモア 元寇合戦記』のポスターを指さして「アニメの影響で来訪者が増えたりしてますか?」と尋ねると「あははは~」と苦笑して、はぐらかされた。それが、地域の住民のもっとも正直な反応といえるだろう。

 やはりアニメの「聖地巡礼」で地域が活性化していくというのは、限られた成功例が注目されているに過ぎないと、改めて感じた。

■とはいえ、対馬は魅力満点である

 だが、この「行くに行けない」という到達困難さが、逆に興味をそそる。今回、筆者が目指した和多都美神社は、かの神武天皇の祖父である彦火々出見尊(山幸彦)が、豊玉姫命と出会った神話の地。ここは、まだ公共交通機関で到達できる神社。

 とはいえ、バスは日に数本だけ。それも厳原からは約1時間。そして、バス停からは歩いて3キロあまりという立地。最近、休日は神社までバスが来るようになったというので、まだ観光客向けにマシにはなった様子。

 でも、その到達困難さゆえに、神社には圧倒される雰囲気がある。海へと連なる鳥居。本殿の裏手にある磐座は、日本の古来からの信仰を今に伝えてくれるのだ。

 ほかにも対馬には、見どころのある神社は、多い。厳原の街にある厳原八幡宮神社は、三韓征伐の時に、神功皇后が神を祀ったとされる由緒正しい神社。

 そんな神社なのだが、気になるのは境内を同じくする天神神社と若宮神社(合祀され社殿はひとつ)。

 まず天神神社の祭神は安徳天皇と菅原道真。なぜ、安徳天皇かといえば、対馬に伝わる安徳天皇が壇ノ浦で入水せずに逃れてきた伝説があるから。

 でも、これはまだわかる。もっと気になるのは、若宮神社のほうである。

 この祭神は小西マリア。よほど歴史好きでないと知らないだろうが関ヶ原の戦いで西軍について敗れた小西行長の娘である。マリアは、対馬藩主・宗義智に嫁いだが、父が敗れて処刑されたため離縁され、長崎でキリスト教を信仰しながら生涯を終えたという……。

 そんな女性を祀っているのが、この神社。

 わかるだろうか。日本の神社なのに、キリスト教徒を神様として祀っているという希有な神社なのである。なんだ、この妙な懐の深さは……?

 巨大な島に散らばる名所をめぐるための交通網は、観光客にはまったく優しくない。だが、この観光客にまったく慣れていないがゆえの独特の冷たさは、どこにいっても「町おこし」が盛んな現代においては、味わえぬもの。

 来年には、長崎県立対馬歴史民俗資料館の移転・改修も終わり対馬博物館としてオープン予定というが、雰囲気に変化は訪れるのだろうか。

 本土から遠く離れた島で、限れた商店は努力しなくても客は来るのか、大して愛想もよくない。そんな独特の感覚は、そう簡単には変わりはしないだろう。

 むしろ、その独特さこそが、やたらと過剰なサービスとかマニュアルがあふれる現代にあっては、新鮮である。

『アンゴルモア 元寇合戦記』でも用いられた「率土の最果て」という言葉が似合う島・対馬。観光とか「聖地巡礼」では味わえない最果て感を、あえて味わいにいってもよさそうだ。
(文=昼間たかし)

JRが自ら招いた破綻への道のり……「阿佐ヶ谷アニメストリート」は、なぜ“死んだ街”になったか

「やはり、マンガやアニメにはエロもあるじゃないですか。秋葉原の街なんか、そんなものであふれ返っている。でもね、阿佐ヶ谷アニメストリートは、エロはダメなんです」

 聞いてもいないのに、担当者がそんなことを言いだしたのには驚いた。

 2014年、鳴り物入りでオープンしたJR総武線・中央線高架下の「阿佐ヶ谷アニメストリート」が、来年2月末をもって閉鎖されることが発表された。もはや、この件すら話題にもなっていないことが、この新たなオタクの街が、どういった目で見られていたかを示している。

 JR東日本都市開発が、高円寺駅~阿佐ヶ谷駅間の高架下に「阿佐ヶ谷アニメストリート」をオープンすると発表したのは、13年6月のことだった。同区間高架下は生活道路として利用され、駐車場や倉庫も並んでいる。そこにアニメの関連ショップを並べて新たな街を創出するというのが目論見だった。

 杉並区は、全国で練馬区に次いで2番目にアニメ関連企業が集中する地域。その当時、すでに日本最初の本格アニメ関連展示施設である「杉並アニメーションミュージアム」や、西武新宿線上井草駅前に作られた「ガンダムモニュメント」が話題になっていた。予定では、約100メートル、2,000平方メートルあまりの敷地を使い、そこにフィギュア工房、コスプレ衣装のオーダーメイド店、撮影スタジオ、配信スタジオなどの「クリエイターズ・アンテナショップzone」、キャラクターグッズやCD・DVDなどの「物販zone」、さらには「製作スタジオzone」、展示・イベントスペースを併設した「カフェ」、専門学校のサテライト教室や就業体験ができる「大学・専門学校zone」とエリア分けし、多種多様な店舗が軒を連ねるとされていた。

「総武線の黄色い電車がアニメ文化のひとつの軸となることを目指しているんです」

 担当者は、総武線・中央線沿線の秋葉原や「中野ブロードウェイ」がある中野とつながる新たなオタクの街の夢を語った。だが、その次に語った冒頭の言葉。それを聞いたときから、この計画には暗雲が立ちこめているように見えた。

 翌14年3月29日に、阿佐ヶ谷アニメストリートは開所式を迎えた。軒を連ねるオフィシャルショップでは声優らによるイベントも開催され、多くの人で賑わっていた。当初の担当者の言葉は不安を感じさせたが、これなら徐々に新たなスポットとして定着していくのではないかと思わせるものだった。

 だが、まったくそんなことはなかった。1年もたたない間に「閑古鳥が鳴いている」と揶揄されるようになった。撤退する店舗も出ている。その実情を、阿佐ヶ谷アニメストリートをプロデュースし、ストリート内にオフィスも構える作戦本部株式会社の代表取締役で「作戦本部長」の鴨志田由貴に尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「これは想定内のことであって、最初の2年間はお客さんが来るとは考えていませんでした。定着するまで3年はかかると思っていますから」

 阿佐ヶ谷アニメストリートの前に、鴨志田はJR秋葉原駅~御徒町駅間の高架下を利用した商業施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN」を手がけていた。ここは現在も多くの人が足を運ぶ人気スポットになっている。ただ、それまでには3年あまりかかった。だから、阿佐ヶ谷アニメストリートも人が来るように、大家であるJR東日本都市開発と店子が一体となって街を育てていかなくてはいけない。そんなことを鴨志田は考えていた。

 だが、成功した「2k540 AKI-OKA ARTISAN」とは違い、阿佐ヶ谷アニメストリートは想定外の我欲に満ちたボタンの掛け違えにあふれていた。

 例えば、店舗前に設置したイベントや商品の案内を記したチラシ用のラックの設置が、それである。店舗面積も限られているわけだから、ラックはどうしても通路にはみ出す形になる。それは、どこの街でも通行人の迷惑にならないように気を使いつつ、当たり前に行われていること。ところがJR東日本都市開発は、強行に「通路上にラックを置かないように」と主張。鴨志田が何度も説明してラックが設置できるようになるまで、1年あまりを費やすこととなった。

 そして、肝心の出店した店舗にも、街を育てようという意識は薄かった。家賃が高めに設定されたために、出店したのは大半が企業系の店舗になってしまったのだ。

「企業系の店舗を運営する人の意識は、やはりサラリーマン的になってしまいます。家賃を下げて、中野ブロードウェイのように個人店が入居できるようにしたほうがいいでしょう」

 そう鴨志田はJR東日本都市開発を説得したが、大企業の意識を変えることは容易ではなかった。しかも、入居希望者を選ぶ立場にあるはずのJR東日本都市開発は、とんでもない企業が入り込んでいるのも見極められなかった。

 家賃を払っているのに、まったく営業をしていない店舗があったのである。そんな店舗が、余計に「閑古鳥」の雰囲気を濃くしていた。営業していないと名指しされる店舗は2つあった。ひとつは、教育プログラムを企画開発しているマイクロミュージアムラボラトリーが運営していた「マイクロミュージアム・カフェ」。取材を申し込んでもなしのつぶてだったが、関係者は誰もが「JRや杉並区から仕事を受注するべく、“地域に店舗を運営している”という既成事実を得るために出店したのではないか」とウワサしていた。

 もうひとつの店舗は、萌え系イラストをフィーチャーしてLEDバックライトパネルを販売する「ピカットアニメ」。同社は店舗内での販売は行っておらず、全面をガラス張りにして、中に商品を展示する無人のショールームとして利用していた。ところが取材すると、営業していないことを問題とする指摘には、真っ向から反論した。

「JRとは最初の段階から、このような使い方をするということで、暗黙の了解を得ていました。書類の上でも、オープン以降すべての曜日を休業日として、JRに提出していました。ところが、昨年の8月頃から突然(営業していないことを)問題だと言い始めたんです」

 これに加えて、店舗として借りているはずが、実態は事務所として利用している企業もあった。もはや街は育たないと判断したのか撤退も相次ぎ、15年10月になると、16区画の中で営業しているのは4店舗にまで減ってしまった。

 そして、阿佐ヶ谷アニメストリートには、鴨志田がさまざまなアイデアを考えたところで、人が足を運ばない巨大な問題があった。最寄りの阿佐ヶ谷駅からの導線が、あまりにもひどかったのである。阿佐ヶ谷アニメストリートのオープン当初から、阿佐ヶ谷駅から向かう場合に通らなければならない、高架下の商店街・ゴールド街の建て替えに伴う立ち退きが泥沼化していたのだ。

 半ば廃墟となった商店街を通り抜けなければ、たどり着けないという状況は、街の成長を決定的に疎外していた。立ち退き問題が一段落してからは、さらにひどくなった。本来の通路が工事で使えなくなった結果、飲食店の勝手口などがある裏口を通らなければならなくなってしまったのだ。

 17年7月にゴールド街だった場所は「ビーンズ阿佐ヶ谷」として再オープンしたが、すでに手遅れだった。この間も、鴨志田は個人店の出店や、期間限定での店舗の利用を受け付けるなどのアイデアを出していたが、JR東日本都市開発は聞く耳を持たなかったようだ。

 国鉄が民営化されてJRが発足してから30年を超えた。首都圏の駅は、どこもキラキラした店舗が並ぶ空間となっている。でも、かつて鉄道駅が持っていたような泥臭さのある店舗が消えた駅は、どこか寂しい。阿佐ヶ谷アニメストリートの失敗の本質は、そうした現状ともリンクしているようにみえる。
(取材・文=昼間たかし)

※取材対象者の発言は当時のものです。

JRが自ら招いた破綻への道のり……「阿佐ヶ谷アニメストリート」は、なぜ“死んだ街”になったか

「やはり、マンガやアニメにはエロもあるじゃないですか。秋葉原の街なんか、そんなものであふれ返っている。でもね、阿佐ヶ谷アニメストリートは、エロはダメなんです」

 聞いてもいないのに、担当者がそんなことを言いだしたのには驚いた。

 2014年、鳴り物入りでオープンしたJR総武線・中央線高架下の「阿佐ヶ谷アニメストリート」が、来年2月末をもって閉鎖されることが発表された。もはや、この件すら話題にもなっていないことが、この新たなオタクの街が、どういった目で見られていたかを示している。

 JR東日本都市開発が、高円寺駅~阿佐ヶ谷駅間の高架下に「阿佐ヶ谷アニメストリート」をオープンすると発表したのは、13年6月のことだった。同区間高架下は生活道路として利用され、駐車場や倉庫も並んでいる。そこにアニメの関連ショップを並べて新たな街を創出するというのが目論見だった。

 杉並区は、全国で練馬区に次いで2番目にアニメ関連企業が集中する地域。その当時、すでに日本最初の本格アニメ関連展示施設である「杉並アニメーションミュージアム」や、西武新宿線上井草駅前に作られた「ガンダムモニュメント」が話題になっていた。予定では、約100メートル、2,000平方メートルあまりの敷地を使い、そこにフィギュア工房、コスプレ衣装のオーダーメイド店、撮影スタジオ、配信スタジオなどの「クリエイターズ・アンテナショップzone」、キャラクターグッズやCD・DVDなどの「物販zone」、さらには「製作スタジオzone」、展示・イベントスペースを併設した「カフェ」、専門学校のサテライト教室や就業体験ができる「大学・専門学校zone」とエリア分けし、多種多様な店舗が軒を連ねるとされていた。

「総武線の黄色い電車がアニメ文化のひとつの軸となることを目指しているんです」

 担当者は、総武線・中央線沿線の秋葉原や「中野ブロードウェイ」がある中野とつながる新たなオタクの街の夢を語った。だが、その次に語った冒頭の言葉。それを聞いたときから、この計画には暗雲が立ちこめているように見えた。

 翌14年3月29日に、阿佐ヶ谷アニメストリートは開所式を迎えた。軒を連ねるオフィシャルショップでは声優らによるイベントも開催され、多くの人で賑わっていた。当初の担当者の言葉は不安を感じさせたが、これなら徐々に新たなスポットとして定着していくのではないかと思わせるものだった。

 だが、まったくそんなことはなかった。1年もたたない間に「閑古鳥が鳴いている」と揶揄されるようになった。撤退する店舗も出ている。その実情を、阿佐ヶ谷アニメストリートをプロデュースし、ストリート内にオフィスも構える作戦本部株式会社の代表取締役で「作戦本部長」の鴨志田由貴に尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「これは想定内のことであって、最初の2年間はお客さんが来るとは考えていませんでした。定着するまで3年はかかると思っていますから」

 阿佐ヶ谷アニメストリートの前に、鴨志田はJR秋葉原駅~御徒町駅間の高架下を利用した商業施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN」を手がけていた。ここは現在も多くの人が足を運ぶ人気スポットになっている。ただ、それまでには3年あまりかかった。だから、阿佐ヶ谷アニメストリートも人が来るように、大家であるJR東日本都市開発と店子が一体となって街を育てていかなくてはいけない。そんなことを鴨志田は考えていた。

 だが、成功した「2k540 AKI-OKA ARTISAN」とは違い、阿佐ヶ谷アニメストリートは想定外の我欲に満ちたボタンの掛け違えにあふれていた。

 例えば、店舗前に設置したイベントや商品の案内を記したチラシ用のラックの設置が、それである。店舗面積も限られているわけだから、ラックはどうしても通路にはみ出す形になる。それは、どこの街でも通行人の迷惑にならないように気を使いつつ、当たり前に行われていること。ところがJR東日本都市開発は、強行に「通路上にラックを置かないように」と主張。鴨志田が何度も説明してラックが設置できるようになるまで、1年あまりを費やすこととなった。

 そして、肝心の出店した店舗にも、街を育てようという意識は薄かった。家賃が高めに設定されたために、出店したのは大半が企業系の店舗になってしまったのだ。

「企業系の店舗を運営する人の意識は、やはりサラリーマン的になってしまいます。家賃を下げて、中野ブロードウェイのように個人店が入居できるようにしたほうがいいでしょう」

 そう鴨志田はJR東日本都市開発を説得したが、大企業の意識を変えることは容易ではなかった。しかも、入居希望者を選ぶ立場にあるはずのJR東日本都市開発は、とんでもない企業が入り込んでいるのも見極められなかった。

 家賃を払っているのに、まったく営業をしていない店舗があったのである。そんな店舗が、余計に「閑古鳥」の雰囲気を濃くしていた。営業していないと名指しされる店舗は2つあった。ひとつは、教育プログラムを企画開発しているマイクロミュージアムラボラトリーが運営していた「マイクロミュージアム・カフェ」。取材を申し込んでもなしのつぶてだったが、関係者は誰もが「JRや杉並区から仕事を受注するべく、“地域に店舗を運営している”という既成事実を得るために出店したのではないか」とウワサしていた。

 もうひとつの店舗は、萌え系イラストをフィーチャーしてLEDバックライトパネルを販売する「ピカットアニメ」。同社は店舗内での販売は行っておらず、全面をガラス張りにして、中に商品を展示する無人のショールームとして利用していた。ところが取材すると、営業していないことを問題とする指摘には、真っ向から反論した。

「JRとは最初の段階から、このような使い方をするということで、暗黙の了解を得ていました。書類の上でも、オープン以降すべての曜日を休業日として、JRに提出していました。ところが、昨年の8月頃から突然(営業していないことを)問題だと言い始めたんです」

 これに加えて、店舗として借りているはずが、実態は事務所として利用している企業もあった。もはや街は育たないと判断したのか撤退も相次ぎ、15年10月になると、16区画の中で営業しているのは4店舗にまで減ってしまった。

 そして、阿佐ヶ谷アニメストリートには、鴨志田がさまざまなアイデアを考えたところで、人が足を運ばない巨大な問題があった。最寄りの阿佐ヶ谷駅からの導線が、あまりにもひどかったのである。阿佐ヶ谷アニメストリートのオープン当初から、阿佐ヶ谷駅から向かう場合に通らなければならない、高架下の商店街・ゴールド街の建て替えに伴う立ち退きが泥沼化していたのだ。

 半ば廃墟となった商店街を通り抜けなければ、たどり着けないという状況は、街の成長を決定的に疎外していた。立ち退き問題が一段落してからは、さらにひどくなった。本来の通路が工事で使えなくなった結果、飲食店の勝手口などがある裏口を通らなければならなくなってしまったのだ。

 17年7月にゴールド街だった場所は「ビーンズ阿佐ヶ谷」として再オープンしたが、すでに手遅れだった。この間も、鴨志田は個人店の出店や、期間限定での店舗の利用を受け付けるなどのアイデアを出していたが、JR東日本都市開発は聞く耳を持たなかったようだ。

 国鉄が民営化されてJRが発足してから30年を超えた。首都圏の駅は、どこもキラキラした店舗が並ぶ空間となっている。でも、かつて鉄道駅が持っていたような泥臭さのある店舗が消えた駅は、どこか寂しい。阿佐ヶ谷アニメストリートの失敗の本質は、そうした現状ともリンクしているようにみえる。
(取材・文=昼間たかし)

※取材対象者の発言は当時のものです。

「当初予定していたスタッフの確保が厳しく」制作発表しても人手不足で作れない! アニメ業界は地獄への片道列車か

 11月末、テレビアニメ『ガーリッシュ ナンバー 修羅』の制作中止が公式サイトで告知され、注目を集めた。

 この作品は、渡航(原案)QP:flapper(キャラクター原案)によるアニメ『ガーリッシュ ナンバー』(2016年TBSにてテレビアニメ化)を池澤真・津留崎優が4コマ漫画化したスピンオフ作品。公式ながら、半ば二次創作のような展開が話題となり2017年にアニメ化が発表された作品であった。

 アニメ化の発表から1年半あまりを経ての制作中止宣言ということもあってか、アニメファンの間でも大きな批判は見られない。むしろ、作品そのものが大して注目を集めていなかったことが冷笑的に捉えられているようだ。

 公式発表では、制作中止の理由として「当初予定していたスタッフの確保が厳しくなり、クオリティ、スケジュールについての保証が難しいと判断致しました」という説明を行っている。

 事実、アニメ業界は深刻な人手不足に陥っている。

「すでに知られているように、アニメ業界は低賃金・長時間労働の極めてブラックな業界です。とりわけ、近年はそうした話題がネットでも頻繁に見られるようになったので、優秀な人材はどんどん離れていっています。よほどアニメへの愛が強い人を除けば、ゲームだとかよりマシな業界のほうを選択するのです。もはや、アニメ業界は限られた優秀な人材をお互いに引き抜き合うような状態になっています。そんな状態で、スケジュール通りに、クオリティも確保された作品をつくるのは、かなり難しいことなんです」(アニメ制作会社社員)

 アニメ業界で輝く未来を夢見て入ってきた人材も、10人いて1人残ればよいといわれる現状。当たり前のように存在する深夜アニメも、いつまでも続くものではない。
(文=是枝了以)

『FNS歌謡祭』上坂すみれの歌唱中に放送事故!? “謎の男性”が映し出され「怖い」と話題に

 12月5日に『2018 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)が放送され、人気女性声優の上坂すみれがパフォーマンスを披露。人気アニメ『ポプテピピック』の主題歌「POP TEAM EPIC」を歌ったのだが、背後の巨大スクリーンに“謎の男性”が映し出され視聴者をざわつかせている。

 この日上坂は黒いドレスに身を包んで登場。スクリーンには『ポプテピピック』のOP映像が映し出され、バックダンサーが踊る中「POP TEAM EPIC」を歌唱した。しかし曲の後半にさしかかると、スクリーンに実写の男性がアップで登場。それまではアニメーションの映像が映されていたため相当浮いており、ステージで歌う上坂よりも目立ってしまう。

 突然の異変に視聴者からは、「あれ? 放送事故?」「映像間違えたのかな?」「後ろの男性誰……」「なんか怖い」といった声が。その後突然スクリーンに現れた男性は何故か走り出し、『ポプテピピック』のキャラクター“ピピ美&ポプ子”と共に飛んで行った。一体上坂のパフォーマンスで何が起こったのだろうか。

「スクリーンに登場した男性は人気声優の蒼井翔太です。彼は『ポプテピピック』最終話のラストに“本人役”で登場。今回映されたのはそんな最終話の映像だったのですが、事情を知らない視聴者は困惑してしまったのかもしれません。“クソ4コマ”を自称する同名漫画をアニメ化した『ポプテピピック』は、主要人物の声優を毎回変えるなど斬新な手法が話題に。Twitter上で世界のトレンドに『ポプテピピック』が入るほど注目を集めました。そんな“クソアニメ”の締めくくりとして登場したのが実写の蒼井で、それまで“イケメン声優”として人気を博してきた彼がすっかり“芸人枠”に。声優ファンからは『ポプテピピック最大の被害者』などとも囁かれています」(芸能ライター)

 アニメのみならず『2018 FNS歌謡祭』でも“全て持っていった”蒼井だが、戸惑っているのは視聴者だけではない模様。蒼井本人も、自分自身の登場に混乱していたという。

「蒼井は『2018 FNS歌謡祭』をTwitterで実況していたのですが、例の映像が映し出されると『ちょっと!!!!!』『あかんて!!!!!!!』と狼狽。『すみぺ殿の大事なテレビ出演の時に……すみぺ殿、すいません』とも投稿していました。本当に知らなかった訳ではないと思うのですが、見事なTwitter芸でファンは大盛り上がり。ちなみにTwitterのトレンドでは、『上坂すみれ』を超えて『蒼井翔太』が2位にランクインしています」(同)

 アニメさながらの“謎演出”で注目を集めた『ポプテピピック』。アウェイと見られていた『2018 FNS歌謡祭』でも爪痕を残しており、やはりバズるべくしてバズったのだろう。