アカデミー賞3部門『Coda コーダ あいのうた』、より過激な仏版との絶妙な違い

 2022年のアカデミー賞は濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を受賞するなど、日本でも話題を振りまいた授賞式だった。まあ、世間の話題はウィル・スミスがプレゼンターのクリス・ロックを平手打ちした件、一色だったけれど……。

 

 そんな第94回アカデミー賞の作品賞ほか、3部門受賞に輝いたアメリカ・フランス・カナダの合作映画『Coda コーダ あいの…

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ウィル・スミス、アカデミー賞壇上でビンタ炸裂! 妻侮辱にNO突きつけ、主演男優賞も獲得する豪快さ

 3月27日(日本時間28日)に行われた「第94回アカデミー賞授賞式」で、前代未聞のハプニング発生した! 主演男優賞にノミネートされたウィル・スミスが、プレゼンテーターを務めるコメディアンのクリス・ロックにビンタを張ったのだ。

 壇上で、スミスの妻で脱毛症を公表しているジェイダ・ピンケット・スミスを侮辱する発言をしたクリス・ロック。スミスはつかつかとロックに歩いて近づき、目にも…

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『パワー・オブ・ザ・ドッグ』演技が難しい怒り―静かな怒りの描き方

 気鋭の俳優・宮下かな子さんによる映画コラム『宮下かな子と観るキネマのスタアたち』。宮下さんが今自分の周りで話題になっている中で興味を持った作品を取り上げていただきます。今週は米アカデミー賞で最多の11部門、12ノミネートを果たし、また先程、英国アカデミー賞2022で作品賞と監督賞の2冠を獲得したと発表されたNetflixオリジナ…

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のろけるマイリー・サイラス、はしゃぐエルトン・ジョン……セレブたちのアカデミー賞舞台裏

 3月4日、ロサンゼルスで第90回アカデミー賞授賞式が開催された。昨年作品賞を間違えて発表してしまい大恥をかいたウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイが今年もプレゼンターとして登場した瞬間、会場に緊張が走ったが、今回は無事正しい受賞作を発表。最多13部門ノミネートされた『シェイプ・オブ・ウォーター』が作品賞と監督賞など4部門で受賞し、ウォーレンとフェイも名誉挽回した。

 セレブたちは、1月に開催されたゴールデン・グローブ賞授賞式では黒いドレスやスーツを着用し、グラミー賞授賞式では白いバラを身につけることにより、セクハラや性暴力の撲滅を目指す「TIME’S UP」運動への支持を表明したが、アカデミーでは「TIME’S UP」と書かれた小さくシンプルなバッジを胸元につけるだけにとどまり、世界最大の映画の祭典らしく、レッドカーペットは華やかさなものとなった。また、アフターパーティーでは、授賞式以上に美しい装いで出席するセレブたちが続出。ファッション面では、授賞式以上の注目を集めた。

 今回は、そんなアカデミー賞授賞式やアフターパーティーに出席したセレブたちがインスタグラムに投稿した写真をご紹介しよう。

モンスター映画はアカデミー賞での受賞なるか? オタク監督の新作『シェイプ・オブ・ウォーター』

 日本時間で3月5日(月)に発表される米国アカデミー賞において、作品賞・監督賞・脚本賞・主演女優賞・助演女優賞ほか最多13部門でノミネートされている話題の映画『シェイプ・オブ・ウォーター』。日本の怪獣映画&ロボットアニメへの惜しみなきオマージュを捧げたSF大作『パシフィック・リム』(13)で知られる、ハリウッドきってのオタク監督、ギレルモ・デルトロの最新作だ。これまでオタク心満載な特撮ドラマを撮り続けてきたギレルモ監督だが、本作はアカデミー賞会員たちも認める今日的なテーマ性を持ちつつ、いつも以上にキテレツかつ娯楽性の高い作品となっている。

 ストーリーは極めてシンプル。異類婚姻譚『美女と野獣』をギレルモ流に振り切ってアレンジした内容だ。時代は1962年。主人公のイライザ(サリー・ホーキンス)は米国の極秘研究施設で清掃員として働いている。イライザは言葉を話すことができず、気のいい同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)とは手話で会話をしていた。そんな彼女たちの働く施設に、南米から不思議な生き物である“彼”が運ばれてきた。水槽に潜む彼の正体は、アマゾンの原住民たちが神として崇めている半魚人だった。軍人のストリックランド(マイケル・シャノン)は力づくで彼を服従させようとするが、逆に指を喰いちぎられるはめに。怒ったストリックランドは、電気棒で執拗に彼を殴りつける。

 南米から連れ去られてきた彼が虐待され続けるのを見かねたイライザは、昼休みにこっそり研究室に忍び込み、ゆで卵を水槽のふちに置くようになる。卵は彼の好物だった。ランチの差し入れをきっかけに、顔を合せるようになるイライザと彼。人間の言葉は通じない彼だったが、イライザの手話はボディランゲージとして彼にも理解することができた。やがてイライザはレコードプレイヤーを研究室に持ち込み、音楽やダンスを介して、彼と感情を共有しあうようになっていく。だが、研究のために彼が生体解剖される日が迫っていた。意を決したイライザは同じアパートに住む売れない画家ジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)やゼルダに協力を求め、研究施設から彼を脱走させる計画を実行することに―。

 90年の伝統を誇るアカデミー賞は人権問題などを扱った意識高い系の社会派作品や実録作品が最高賞である作品賞を受賞することが多く、SF映画や怪獣映画は特殊メークなどの限られた賞しか与えられないのが相場だった。ギレルモ監督作のアカデミー賞ノミネートは、ファシストと少女との闘いをファンタジー要素を交えて描いた『パンズ・ラビリンス』(06)以来のこと。今回の『シェイプ・オブ・ウォーター』は往年のユニバーサル怪奇映画『大アマゾンの半魚人』(54)とその続編『半魚人の逆襲』(55)をベースにしながら、半魚人/モンスターを恐怖の存在としてではなく、自分たちの文明社会と相容れない他者として描いているところがアカデミー賞会員たちのハートに響いているようだ。口の不自由なイライザとアマゾンでひとりぼっちで暮らしてきた彼とが、手話や音楽を通して心を通い合わせていく過程が見どころとなっている。

 とは言っても、ギレルモ監督はアカデミー賞狙いで優等生タイプの作品を撮ったわけではなく、本作は相当にアブノーマルな内容でもある。心が通じ合うようになったイライザと彼は、人間とモンスターという壁を越えて愛し合うようになっていく。英国の名女優サリー・ホーキンスはフルヌードを披露し、バスルームいっぱいに満たされた水中で、半魚人とSEXするシーンが用意されている。

 映画史に残りそうな水中SEXシーンだが、決してエログロ描写にはなっておらず、ギレルモ監督ならではの映画愛に溢れたロマンチックなシーンに仕上げられている。1964年生まれのギレルモ監督はメキシコで過ごした少年時代、東映動画作品を熱心に観ていたこともあって、宮崎駿監督をリスペクトしていることでも有名。人間と半魚人とのラブストーリーという点では『崖の上のポニョ』(08)、水中で愛を確かめ合うイライザと彼の姿は『未来少年コナン』(NHK総合)の第8話でコナンとラナが海中で口づけを交わす名シーンを連想する人もいるのではないだろうか。

 1月末に来日したギレルモ監督は、会見の席で『シェイプ・オブ・ウォーター』に込めたメッセージ性をこのように語っている。

ギレルモ「我々とは異なる他者や異種を恐れてしまう今の時代に、この物語は必要だと考えました。でも、現代の設定にすると、なかなか耳を傾けてもらえません。それでお伽噺という形にしたんです。“アメリカを再び偉大に”という言葉がトランプ政権と共に言われるようになりましたが、本作の舞台となっている1962年が、まさにその偉大な時代でした。世界大戦が終わり、みんな裕福になり、未来への希望を抱いていた。宇宙開発が進み、ホワイトハウスにはケネディがいた。でも、現実的には1962年には今と同じように人種差別問題があり、ソ連との冷戦が続いていました。1962年と現代はまったく同じ時代として描いています。1960年代はテレビが普及して、映画業界の衰退が始まった時代でもありました。その点でも今と似ています。そんな時代への愛を、映画への愛を込めて描いた作品です」

 本作で半魚人の彼を演じたのは、ギレルモ監督の人気作『ヘルボーイ』(04)と『ヘルボーイ/ゴールデンアーミー』(08)で水棲人エイブを演じたダグ・ジョーンズ。日本ではスーツアクターは裏方的存在だが、特殊スーツをまといながらクリーチャーになりきってみせるダグ・ジョーンズの情感たっぷりな芝居は米国では高く評価されている。ギレルモ作品に欠かせない盟友ダグ・ジョーンズの演技を、ギレルモ監督は日本の古典芸能に例えて語った。

ギレルモ「ダグは世界的にも希有な素晴しい役者です。日本には文楽という古典芸能がありますね。文楽の人形遣いでまぁまぁな人はうまく人形を操ります。でも、文楽の最高の人形遣いは、自分自身が人形と一心同体化してみせます。ダグもそういったタイプの役者なんです。あの特殊スーツを着たら、完璧にあのキャラクターになってしまうんです。ダグが完全にキャラクターになっていることで、サリー・ホーキンス演じるヒロインも彼に愛を感じることができたんです」

 日本のオタク文化だけでなく、日本の古典芸能や浮世絵などへの関心も高いギレルモ監督。『パシフィック・リム』に出演した菊地凛子との久しぶりの再会を喜んだ記者会見の最後には「メキシコの兄弟を助けるつもりで、映画館に足を運んでね」と大きな体で謙虚にアピールしてみせた。オタク監督が異形の愛を描いた『シェイプ・オブ・ウォーター』、果たしてアカデミー賞ではどんな結果を残すだろうか。
(取材・文=長野辰次)

『シェイプ・オブ・ウォーター』
製作・原案・脚本・監督/ギレルモ・デルトロ 
脚本/ヴァネッサ・テイラー 撮影監督/ダン・ローストセン 美術/ポール・デナム・オースタベリー 編集/シドニー・ウォリンスキー 音楽/アレクサンドル・デスプラ 衣装/ルイス・セケイラ
出演/サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スツールバーグ、オクタヴィア・スペンサー 
配給/20世紀フォックス R15+ 3月1日(木)よりTOHOシネマズ シャンテほかロードショー
(c)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
http://www.foxmovies-jp.com/shapeofwater

 

「なんちゅうファックなことが!?」ハル・ベリー、伝説の“アカデミー賞キス事件”を語る

 ハル・ベリー(50)が主演男優賞のプレゼンターを務めた2002年のアカデミー賞のステージで、受賞者のエイドリアン・ブロディ(44)から情熱的なキスをされた時、頭の中で「なんちゅうファックなことが起きてるの!?」と考えていたことを最近になって明かした。これまでも「湿ったキスだった」と発言していたことがあるが、最中の気持ちを語ったのはこれが初めて。ネット上は、「確かに、そんな顔してた!」「大女優なのに飾らないハル、最高!」と大盛り上がりしている。

 01年に『チョコレート』で、アフリカ系の血が流れるアメリカ人女性として初のアカデミー主演女優賞を獲得したハルは、翌年のアカデミー主演男優賞のプレゼンターとして登場。『戦場のピアニスト』に主演したエイドリアン・ブロディの名を読み上げ、トロフィーを手渡した。

 エイドリアンは、『アバウト・シュミット』のジャック・ニコルソン、『愛の落日』のマイケル・ケイン、『ギャング・オブ・ニューヨーク』のダニエル・デイ=ルイス、『アダプテーション』のニコラス・ケイジら有名俳優らを押さえて見事賞を獲得。29歳という史上最年少での受賞でもあり、会場は拍手喝采に包まれた。そしてステージに上がったエイドリアンが次に起こした行動に、会場はさらに沸いた。トロフィーを手に祝福ムードで出迎えてくれたハルをぐいっと抱き寄せ、唇にブチュ〜っとキスをしたからだ。

 エイドリアンに抱きしめられ、右手で背中を、左手で頭をがっしりと押さえられたハルに逃げ場はなし。体が反るほど強引にキスされたのだが、ハルは抵抗することなくエイドリアンの首に腕を回しキスを受け止めた。キスを終えたエイドリアンは、受賞したことが本当に信じられないという表情を浮かべ、一方のハルは、大きく口を開けて「WTF(はぁ? なに!?)」という混乱した表情を浮かべていた。

 マイクの前に立ったエイドリアンは開口一番、「これも特典だって、みなさん知らなかっただろうねぇ」とハルとのキスを説明。ステージの後方に立っていたハルは指で唇の横を拭いながら、混乱したままの表情で苦笑いをしていた。受賞スピーチの終わりには、3日前の3月20日に米軍がイラク侵略戦争を開始したことについて触れて会場をしんみりとさせた。そして拍手喝采の中、後方で待っていたハルたちと共にステージを去ったのだが、この時もエイドリアンはハルにべったり。肩に手を回されたハルはにこやかな笑顔を浮かべ、会場は祝福ムードに包まれた。

 このアカデミー史に残るハプニングに、世間は「さすがに仕込みでしょ」「脚本に書いてあったんでしょ」「2人とも演技をする役者だし」と臆測。しかし、ハルがなんとも妙な表情をしていたため、「いや、エイドリアンが勢いでキスして、ハルも思わず受けてしまったのでは」「ハルは『わけわかんない』という顔をしている。無理やり唇を奪われたものの、突き放したらかわいそうと思ったんだろう」と推測する声も多く上がった。

 この「今なお語り継がれるキス」について、このたび当事者であるハルが正直な感想を述べたのだ。

 現地時間8月3日に放送された人気深夜トーク番組『Watch What Happens Live』に出演したハルは、視聴者から電話で質問を受けるコーナーで「アカデミー賞でエイドリアン・ブロディにキスされた時、何を考えていたか知りたいです」と聞かれた。

 質問を受けたハルは、フッと笑い視線を下にそらしたが「事前に打ち合わせていたことだったんですか?」とたたみかけられると、「ノー」と顔を上げて真顔で否定。「あれは計画されたことじゃなかったわ。私は何も知らなかったもの」と首を振りながら言い、ニヤニヤ笑いながら「ふ~ん」と聞いている司会者のアンディに向かって「マジで言っちゃっていいかしら?」と確認を取り、「なんちゅうファックなことが起きてるの!?」「今、ここで! ねぇ!!」と、眉間にシワを寄せ「ファック」を強調しながら、エイドリアンにキスされた時に考えていたことを激白した。

 このハルの爆弾発言に、横に座っていたもう1人のゲスト女優トニ・コレットは思わず噴き出してしまう。が、ハルは表情を崩すことなく、これ以上はないという真顔で「何を考えていたかって、ズバリこうよ」と熱く語った。

「その前年、私も同じ立場だったから、舞い上がっちゃう気持ちはわかるわけ。だから、『ファック! このままやっちゃえ~!』ってね」とエイドリアンの行動をフォローしながら、キスを受け止めたことを笑いながら告白した。

 そんなハルにアンディは「で、キス自体はどうだったの?」と質問。ハルは「わかんないわ。だって頭の中は、マジで『なんちゅうファックなことが起きてるの!?』でぐるぐるだったから。全然わからないわ」と再び混乱したような真顔で答え、アンディは「最高だね」と大喜びしていた。

 ハルは以前にもこのキスについて聞かれており、06年に米芸能番組『Access Hollywood』から「エイドリアンのキスは上手だった?」と聞かれた際には、「ちゃんとしたキスじゃなかったから何とも言えないわ。でも、1つだけ確かなことがある。湿ってたわ」と回答。米芸能誌「People」でも「湿ったキスをする人だった」と言い、「キスは受けただけで、私から唇を押し付け返すなんてことはしなかった。ま、キスをやめさせようともしなかったけどね」と笑っていた。

 一方のエイドリアンは「People」に対して、ハルにキスをしたのは「あんなことをしても許される、唯一の時だったから」だと説明。

 15年に受けた雑誌「Vanity Fair」のインタビューでは、「まさに忘れられない瞬間だったね。時間がものすごくゆっくりと流れているように感じて。実際、そうだったんだと思うよ。キスし終わった後、『ステージから降りろ』ってライトが点滅してたから」と笑い、予想外の出来事に驚いたのか、進行側が「スピーチ終了」という合図のライトを点滅させていたことを告白。「本当に自分が受賞するなんて思っていなかったんだ。イラク侵略した48時間後だったかな、あの授賞式が行われたのは。そこで、まさか戦争を生き延びた男を演じた自分が賞を獲得するなんて」と、しんみりとした口調で語った。

 まとめてみると、「エイドリアンは喜びと複雑な気持ちが混じり合い、壇上で出迎えてくれた美しいハルを見て感極まり、抱きしめて勢いのままキスをしてしまった」「ハルはわけがわからず混乱したが、受賞した瞬間のふわふわした気持ちは理解できるし、抵抗したりビンタしたりしたら喜びの瞬間を台無しにしてしまうから受け止めた」ということなのだろう。ネット上も、14年経った今、このキスのことを「アカデミー史上最高のキス」と呼び、懐かしむ声が多く上がっている。

 ハルは『Watch What Happens Live』でこのインタビューの後、企画ゲーム「黙秘します」に挑戦。3つの質問のうち、1つだけ「黙秘権」を使えるというゲームで、手に持っていたシャンパンをぐいっと飲み干して挑んだ。

「『X-MEN』のヒュー・ジャックマン、イアン・マッケラン、パトリック・スチュワートの中で、シャグ(セックス)、結婚、殺したい人はそれぞれ誰?」という最初の質問には、「そりゃ、シャグするのはヒューでしょ」と回答。アンディは「ま、よく共演するしね」と納得し、「結婚したい人は?」と聞く。しかし、ハルは「それ以上は、黙秘権を使うわ。殺したい人を選ばなくちゃいけないだなんて」と華麗にかわした。

 2つ目の質問は「トレイ・ソングスが7月25日、『たった今ハル・ベリーにDMを送った』とツイートしていましたが、何が書いてあったんですか? それに対して返信しましたか?」。甘いマスクのイケメンR&B歌手のトレイ(32)が、「ハルにDMを送った」「返信してくれるよう神に祈ってるとこだ」とツイートして話題騒然となったばかりだったためだ。

 ハルはクスクスとうれしそうに笑い、「えぇ、読みました。内容は、私が瞑想している写真がとても気に入ったということ。それだけよ」と明かし、「返信は、『あなたのコメント、気に入ったわ』よ」と両手を広げて肩をすくめて見せた。

 アンディはこの答えに「ということは、ハル・ベリーは受け取ったDMをチェックするんですね」とコメント。ハルは「まあね。世界中からトレイ(のDMを)チェックしな! トレイをチェックしな! って言われればね」と、おどけながら答えた。

 最後の質問は「映画『キャットウーマン』には、10点満点で何点をつけますか?」。ハルは、戸惑いながら「私に聞いているの?」と自分を指差しながら確認。「イエス」と言われると「100点」と即答し、口を大きく開けて大爆笑した。

 アンディは敬意を込めた目で「あなたはオスカー像を手に持ち、ラジー賞を受け取りに行ったんですよね。あれ、本当に素晴らしいことだったと思います」と絶賛。「この上なく勇敢で、クールだった!」と褒められたハルは、当然という表情で「だって私のものだもの。私が獲得したんだから全て引き取るわよ」と語り、会場から拍手喝采を受けた。

 ハルは04年に公開された『キャットウーマン』でゴールデンラズベリー賞最低主演女優賞を与えられた時、不名誉ゆえに受賞者が誰も出席しない同賞の会場にアカデミー賞のトロフィーを持って現れ、受賞スピーチを行った。まさかの「最低主演女優」の登場に、会場は総立ちで大盛り上がり。トロフィーを受け取ったハルは、泣き叫ぶ演技をし「ありがとうございます。まさかここに立つ日が来るなんて!!」と同作に関わった全ての人をディス。最後に「冗談はここまで。私が今ここにいるのは、幼い頃母から、『最高の敗者だけが最高の勝者になれる』『批判を受け止められなければ勝つ意味なんてない』って言われたからなのよ」と告白。黒人とのミックスでつらい思いをすることが多いハルを『強い人間に育てたい』と白人の母親が言った、深い意味を持つ言葉を会場は真剣に受け止めた。

 続けてハルは、「女優になる前に美人コンテストに出てたんだけど。きっとそんなことしてたから今、ここに立ってるんでしょうねぇ。で、最初の3つの大会は優勝したんだけど、ミス・USAはブロンドの青い瞳の子に負けたの」「母の言う通りにしたけど、頭の中ではファッキングにビンタしたい! って思ってたわ! 今日もそうしたいけど、しない。母の教訓通りにするわ。そしてあなた方に二度と会わなくてすむよう神に祈るわ。本当にみなさん、ありがとう!」と述べ、ハリウッドだけでなく世界中から大絶賛された。

 今なお性差別、人種差別がはびこると批判されるハリウッドで、全てを受け止めた上で言いたいことを主張し、わだかまりを持たずに笑い飛ばすことができる懐が深いハル。2人の子どもを産み育てる50歳の母親には見えないほど、いつまでも艶っぽく美しく輝いている。先日も、サンディエゴで開催されたコミコンにて新作映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』のパネルディスカッションに参加し、ウィスキーを一気飲みし観客を熱狂させたばかり。今回のインタビューでの発言も、思いっきりチャーミングなものだとネット上を大喜びさせている。

AKB48大島優子、アカデミー賞に寄せて「ともちん卒業」を語る場違いぶり

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この勢いでアカデミー賞もいけちゃう?
(撮影:後藤秀二)

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎やったもん勝ちのギネス挑戦
 芸能人・アナウンサーなど、有名人ランナーがめっきり減った今年の東京マラソン。「1回走ったからもういいや」なのがあからさま。そのかわり、今年の中継で、盛り上げ要素として持ち込まれていたのが「ギネスに挑戦!」であった。結果、4つの記録が生まれたらしいが。「夫婦が走るフルマラソンの合計記録」だの「20ポンドの荷物を背負って」だの「60ポンドの荷物を背負って」だの。何かこう、「ギネス記録」というものの「何でもアリかい」の身もフタもなさが目立つ記録続出であった。あれがアリなんだったら、「放送禁止用語だけを叫びながらフルマラソン」「1枚の都こんぶを、飲み込まずにしゃぶりながらフルマラソン」「三歩歩いて二歩下がってのフルマラソン」なんてのもイケるんじゃないだろうか。それくらいガッチャガチャ。「鼻から豆を飛ばしながらフルマラソン」ってのもアリかもしれん。柴田理恵、スタジオで泣き女なんかやってる場合か。次回に向けて、今から梅ちゃんと走り込みだ!