今夜ついに最終回を迎える、火曜ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)。念のため触れておきますが、先週放送の第10話の視聴率は、5.2%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)という悲惨な結果でした。同時間帯にはサッカーW杯日本代表の初戦となるコロンビア戦(後半)がNHKで生中継されていましたから、致し方ない結果でしょう……。
前回(参照記事)、晴(King & Prince・平野紫耀)の父・巌(滝藤賢一)の提案により、天馬と柔道・剣道・弓道の3種目で勝負をすることになった晴。今話では、いよいよその戦いが幕を開けます。大事な一戦はロシアだけでなく、ドラマの中でも行われていたのです。さらには、前シリーズの『花より男子』から、松田翔太演じる「F4」西門総二郎も登場し、Twitterでは「#西門さん」「#西門総二郎」がトレンド入りするなど、W杯の陰で盛り上がりを見せました。ということで、最終回前の予習がてら、今回もあらすじから振り返っていきましょう。
*前回までのレビューはこちらから
■紺野さんが視聴者の気持ちを代弁
晴に抱きしめられたことで、晴のことが好きだとやっと認めた音(杉咲花)。でも、「これで終わりにする」と自分の気持ちには蓋をして、天馬(中川大志)とちゃんと向き合いたいという音に、紺野さん(木南晴夏)は厳しく言います。
「音っちは結局、自分が傷つくのが怖いだけじゃん。周りのことばっか気にして、自分の気持ち後回しで、結局どっちつかずで、そういうのが一番人を傷つけてるって分かんない!?」
まさにその通り。冒頭から紺野さんが全視聴者の気持ちを代弁してくれました。でも、幼いころから一緒に過ごしてきた天馬くんとの時間を失いたくないと、紺野さんの愛のこもった説教を無視して音は天馬の元へ。晴の試合も、天馬くんを応援すると約束するのでした。
そんないつまで経っても踏ん切りがつかない音とは対称的に、晴はメグリン(飯豊まりえ)を呼び出し「どうしても江戸川が好きだ」「俺と別れてくれ」と土下座。音をかけて天馬と勝負し、負けたら音を諦めて父の言うとおりにすると約束したことを伝えます。そんなことをされたら一気に熱が冷めそうなものですが、一途なメグリンは「私にもまだチャンスがあるはず」と、晴と別れる気はないようす。どこまででも健気です。いっそのこと天馬とメグリンがくっつけばいいのに……。もちろん冗談ですが。
■松田翔太の壁ドン&アノ人の名前も
柔道・剣道・弓道の3種目で全国チャンピオンの腕前を持つ天馬と勝負する晴、どう考えても無謀ですが、音だけは晴が勝つかもしれないと信じていました。そしてそんな音に感化されたC5メンバーは、筋肉キャラで武道に長けている杉丸(中田圭祐)が道場の師範代を集めたり、頭脳明晰な海斗(濱田龍臣)がトレーニングプランを組んであげたり、愛莉(今田美桜)は筋トレに付き合ってあげたりと、晴に協力します。
さらに、家が華道の家元である一茶(鈴木仁)は、家元仲間である「F4」メンバーの一人、西門総二郎を晴の弓道の先生として招き、道明寺オタクであり、「F4」にも強い憧れを抱く晴は大興奮。「仕方ないよ、俺カッコいいから」というナルシスト発言も全然嫌味に聞こえないし、若干お年を召された感はありますが、悪い意味ではなく、さらに色気が増した印象です。左肩を出した「肌脱ぎ」と呼ばれる弓道着姿がたまらなく色っぽくて、晴同様、視聴者は大興奮だったこと間違いなしです。はい。
西門さんの指導のおかげで、最初は弓を持つことすらままならなかった晴も、的まで弓を飛ばすことができるように。偶然、天馬の付き添いで練習場を訪れた音は、そんな晴の姿に思わず口元が緩みます。そして晴の想い人が音だと気づいた西門さんは、「最後までその気持ちに真正面からぶつかっていけよ」「人生、一期一会だ」と、おなじみの台詞で背中を押します。
そして、晴と音の姿に、かつての道明寺(松本潤)とつくし(井上真央)の姿を重ねたのでしょう。F4きってのプレイボーイでもある西門さんは、音に壁ドンをしてからかいつつも、「君とあいつを見て思っただけ。歴史は繰り返されるなぁって」とポツリ。おなじみのハーレーにまたがり、「もしもし あきら?」と電話をかけ、「今すっごい面白いことあってさ」と楽しそうに報告します。この「あきら」とはもちろん、「F4」メンバーの美作あきら(阿部力)。残念ながら本人の出演はありませんでしたが、原作でもあきらが登場するのはまだまだ先のこと。そのほかにも西門さんの口から道明寺や花沢類の名前も登場しましたし、『花男』ファンにとってはたまらない演出だったかと思います。スタッフさんの愛を感じますね。
■自分の「しょーもなさ」に気がついた音
「好きな人に応援されたら嬉しいと思う」とメグリンに鈍感発言を浴びせた音。「それ音が言う?」と凍りついた表情のメグリンの心情たるや……。鋼のメンタルを持つメグリンもさすがに限界だったようで、晴と天馬が戦う本当の意味を音に打ち明けます。
「分かってるよね? 音が応援しなきゃいけない相手は誰なのか。天馬くんだよ?」
ことあるごとに「しょーもない」と言ってきた音ですが、本当に「しょーもない」のは自分だとようやく気がつきます。天馬とちゃんと話そうと会いに行くと、彼は音にこう言います。
「神楽木とさえ離れれば、元の自分達に戻れる。音を幸せにするのは僕だ」
この思いつめた天馬の言葉に、真面目で責任感の強い音は、自分が天馬を元に戻さなくてはと、天馬のそばにいることを決心するのでした。なんかもう、自分で自分の首を絞めてしまっているようにしか思えません。
そうして迎えた晴と天馬の「武道三種 交流試合」。ルールは簡単、3番勝負で先に2番勝利したほうが勝ち。両校とも生徒が応援に駆けつけるなか、英徳の制服を着た音は、天馬の母・利恵さん(高岡早紀)と、母・由紀恵(菊池桃子)と一緒に、真っ白な制服に身を包んだ桃乃園の生徒たちに混じって天馬の応援に。会場には巌パパとメグリンの姿もあります。
一回戦は柔道。響き渡る声援の中、いよいよ試合開始となりますが、天馬は容赦なく晴につかみかかり、あっという間に一本背負いを決めます。試合開始からほんの数十秒のことでした。挙句、手首を負傷してしまったようです。この後どうなっちゃうの……!? というところで10話は終わりです。
■音へのイライラが最高潮に
7話以降、晴と天馬くんの間を行ったりきたりして、ブレッブレな音ちゃん。冒頭の紺野さんのみならず、往生際の悪さに苛立っているのは、愛莉も同じでした。これまで音&晴推しだった愛莉ですが、9話でメグリンの一途さにかつての自分を重ね、音と晴を素直に応援できなくなってしまっています。
そんなところに、メグリンと付き合っていたはずの晴が音のために天馬と戦うと聞けば、そりゃあ「だから最初っから愛莉は音だって言ってたのに!」と怒りたくなる気持ちもわかります。でも晴は「これ以上、自分に嘘はつけない」と、自分の弱さを認めた上で、気持ちに正直になることを選びました。
一方の音はというと、自分の気持ちから逃げてばかり。でも、父の会社が倒産してからは、出稼ぎ中の父に代わって、世間知らずで根っからのお嬢様である母を支えながら、バイトをして苦しい家計を助けてきた音は、自然とそうなるしかなかったのかもしれません。婚約者である天馬と結ばれれば家計も今よりは楽になるだろうし、おまけに利恵さんは、音の父を化粧品部門の責任者として迎え入れ、家族3人で住める部屋も手配してくれるっていうし……。家族想いな音だからこそ、天馬のそばを離れられないんだと思います。
それに、1話で紺野さんに暴言を言った晴を肉の塊で殴ったり、4話で家出をした愛莉を雨の中探しに行って助け出したり、カッコいい姿を見せてくれただけに、このところはウジウジしっぱなしで、良いところが全然でていなかった音。晴はとっくに腹をくくっているので、「私のためにケンカしないでー」なんてしょうもないことを言わず、自分の気持ちを1番にして行動してくれることを願いたいと思います。
さて、いよいよ最終回。天馬信者の近衛(嘉島陸)による英徳や音への嫌がらせ事件も結局保留になったままだし、晴と天馬の勝負の行方を含めて、最後まで見守りたいと思います。きっと“晴エンド”でも“天馬エンド”でもネット上は荒れるんでしょうが……。
(文=どらまっ子TAROちゃん)