吉高由里子主演のドラマ『正義のセ』(日本テレビ系)の第7話が5月23日に放送され、平均視聴率は9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.5ポイントダウンしました。
マンネリ化したストーリー展開に飽き飽きする同ドラマですが、ここに来てガクンとダウン。推測ですが、直前まで日大アメフト部の記者会見があり、視聴者の関心はちょうど裏番組の『報道ステーション』(テレビ朝日系)にいってしまったのかと。ダウンは残念ですが、マンネリ化したご都合主義ドラマを見るよりは、タイムリーな責任転嫁する監督の言い訳を見たほうが正しいと思います(笑)。
今週も頭から軽く貶しのジャブを入れてしまいましたが、早速あらすじから振り返りましょう!
■園児の大ケガから園長の不正が発覚!
保育士が目を離したすきに園児が大ケガを負ったという事件が発生した。梅宮支部長(寺脇康文)から、女性ということでこの事件を担当することになった凜々子(吉高)は早速やる気を見せる。
保育園側の「遊具から落下した事故」との説明に納得がいかない園児の父・小峰雄一(近藤公園)は、聞き取りで園児が普段からケガをしていたために「虐待があったのでは?」と疑い、被害届を提出したと告白。凜々子と担当事務官・相原(安田顕)は「もし虐待があったとしたら許せない」と事件解決に乗り出していく。
その日の夕方、2人は事件が起きた保育園へ。園長・瀬川弥生(朝加真由美)や園児の担当保育士・水田早希(益田恵梨菜)から話を聞くと、事故を起こしてしまったことには謝罪しながらも、保育園側の過失については否定した。そんな保育園側の言い分もわかると悩んでしまう凜々子。真相はわからないまま、この日の調査は終わった。
自宅に帰った凜々子。そこに、相原が凜々子の忘れ物を届けに訪れる。竹原家族に歓迎され、久しぶりの家族団らんの雰囲気に触れた相原は、離婚して元妻に引き取られたためになかなか会えない娘への思いを唐突に告白。すると、元妻から「明日ら娘に会っていい」と連絡が入り、相原は浮かれながら帰宅した。
翌日、凜々子は当該園児・小峰宏尚(佐藤令旺)に聞き取りしたところ、「お外に出て遊具に登った。そしたら落ちちゃった」と事件の経緯を説明。それを聞いた雄一は、保育園を疑った自分を責め、被害届を取り下げると保育園に謝罪した。
しかし、腑に落ちない凜々子はさらに調査を続ける。すると、事件当日、宏尚のクラスには保育士1人しかいなかったという事実にたどり着く。瀬川にそれを問い詰めたところ1人だけだったとこは認めたが、不慮の事故だったと再度主張し、再び暗礁に乗り上げた。
そんな折、園児が港南支部に忘れたおもちゃを届けに園児の自宅に向かった相原が、常時1人体制で保育していた証拠を発見。その証拠を港南支部に持ち帰ったところ、なんと保育園の補助金不正受給疑惑が浮上。港南支部総動員で調査を始める。
そんな中、凜々子と相原は水田に補助金の不正受給を問い詰めたところ、事実だと告白。これをもとに瀬川を追及。ついに自白を取ることに成功した、というのが6話の内容でした。
■相原が大活躍する神回と大好評!
今回は子どもを扱ったストーリーということで、子どもがいる相原が大活躍。演じた安田の演技が素晴らしく、最後の娘と会うシーンに涙した人も多かったようで、Twitterでは“相原祭り”が。
これまで、脇役が活躍しないと嘆いていましたが、やっとスポットを当てたことに、ホッとしました。まあ、7話でやっと、というところには、「もっと早く気付けよ!」とツッコミたくなりますが……。
また、今までまったく意味のなかった竹原家のシーンが、子ども思いの相原を引き出すのにうまく使われていたのにびっくり。やればできるんじゃないですか! どうして今までやってこなかったのでしょう。ただ、凜々子の妹・温子(広瀬アリス)が彼氏とスカイツリー前でイチャイチャするシーンはまったく必要なかった。制作側は広瀬姉妹の姉を使っているという自慢をしたいのでしょうか? ここも今後、うまく使うなら、彼氏が被疑者になって凜々子の前に現れ、妹と意見が対立する、というストーリーがあるといいですね。ラブラブっぷりだけを見せられて、はいめでたしめでたし、だと納得できない。もし、後者だったら抗議したいぐらいです(笑)。
それと、不正受給に至った理由を述べる瀬川に相原が諭すシーンも、上辺っぽくなく良かったです。いつもは凜々子がするのですが、被害者の気持ちを激昂した声でしゃべるだけで、いつも「こんなんじゃ説得できないよ」と思ってましたが、今回は子どもを持つ親の気持ちを同じ境遇の相原が代弁していたので胸に響きました。
ネットでは、吉高の気ぜわしい演技に嫌気がさしてた人も「今回は楽しかった!」と大好評。せっかく演技がうまい役者を集めているですから、今回みたいな回が続くことを望みます。
■実際にあった事件を扱ったとこはいい!
今回の補助金不正受給の件は、兵庫・姫路市であった保育園が2015、16年度に合わせて約1億円の不正受給を行っていた事件をモデルにしていたようです。不正受給した補助金で定員異常の園児を受け入れていたというところも同じです。
たぶん実際の事件を調べながら脚本を書いたのでしょう。今までになくリアルで、ストーリーもわかりやすかった。ですが、どうして今までしてなかったのか、甚だ疑問です。検事のお仕事ドラマなら、扱う事件はリアルさを追及してほしい。
まあ、検事のドラマと言いながら、吉高由里子主演の「遠山の金さん」のようなドラマですからね。制作側は最後の花吹雪の刺青だけを見せたいだけなんしょう。事件のリアリティーなんて必要ないのかもしれませんね。
ちなみに、今後やるならタイムリーな日大アメフト部の事件をもとにしたストーリーをぜひドラマ化してほしいですね。これなら、凜々子が被疑者にするうっすーい上辺だけの説教も、いい感じに視聴者に伝わってくると思います。
■保育園を題材するも……保育士たちからは批判殺到!
保育園を題材にするドラマは少なく、今回テーマにしてくれたことに、放送前のTwitterでは、保育士の方々から賞賛する声があがっていました。
しかし、その声はいつの間にか批判の声に。そうなった一番の原因は保育園の描かれ方。
最近では、待機児童が多い理由は、“保育士不足”が原因とよくマスコミが報道しています。しかし、今回それが起こる原因については深く掘り下げずじまい。補助金不正受給の理由を「働く親のために入所できる子どもを増やすため」「園長の私腹を肥やすため」としていましたが、これに批判殺到。
保育士不足が起こる大きな理由として、過酷な労働環境なのに手取り20万もいかない安い給料ということです。補助金なしではやっていけないし、その補助金の金額は保育士の数×園児の数で決まる。そのため保育士の水増しが起こる。そこを一切伝えてない上に、先の理由にまとめたのが、保育士の方々の癇に触れてしまったよう。さらに、凜々子を正義のヒロインにするため、園長を悪く書き過ぎたことに、保育園に悪いイメージを持たれると懸念する声もありました。
前回にも言いましたが、検事以外の描き方が下手過ぎます。ろくに調べもせず、ツメが
甘いんです。人気脚本家の中園ミホ氏は『やまとなでしこ』(フジテレビ系)の脚本を書き上げるために、CAの合コンに参加し彼女たちの態度を研究したそうで、結果それがヒットに繋がったと『ゴロウ・デラックス』(TBS系)で語っていたことがあります。同ドラマの脚本家はそういった追求ができないんでしょうか。連ドラというのはスピーディーですから、時間がなくてできないんでしょうか。だったら、同局の『NEWS ZERO』では、よく「待機児童問題」の特集やっているので、そのスタッフに聞けばいいのでは?
さらに、下調べしてない決定的な証拠は、瀬川が凜々子に「あなた子どもいますか?」と問うところ。「保育士がこのような偏見ととられかねない発言は決してしない」という声も現役保育士の方から聞こえていました。保育士の方々に話を聞いているんでしょうか?
それと、不正受給の証拠となる水田の証言を使って瀬川の自白を促そうと、凜々子が「水田さんから聞きました」というのは、証人保護の面から考えてNGです。水田にも今後の人生があります。前にも言いましたが、検事は国家公務員ですから、ペラペラしゃべるのは法律違反です。以後(もう残り2、3話しかありませんが)気をつけてほしいものです。
以上、7話のレビューでした。
次回、『HERO』(フジテレビ系)にも出演していた正名僕蔵が被疑者役でゲスト登場するということで、話題になっていました。もう、思い切って『HERO』のオマージュをするのでしょうか? 来週もお見逃しなく!
(どらまっ子KOROちゃん)