亀梨和也が“鼻水解禁”も、草なぎ剛には完敗!? フジ『FINAL CUT』キャラがブレブレで大コケ中

 初回からワンパターンすぎる展開が続き、回を追うごとに睡魔との闘いが激化している復讐ドラマ『FINAL CUT』(関西テレビ制作、フジテレビ系)。6日放送の第5話の平均視聴率は、前回より微増の6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。

 これまで主人公が「フフフ、復讐してまっせ」という雰囲気だけムンムンに出しといて、結局はターゲットが“自爆しているだけ”というお粗末な展開が目立った同作。脚本がアレなだけに、今回も心配です……が、とりあえず第5話もあらすじを振り返ります。

※これまでのレビューはこちら
http://www.cyzo.com/tag/FINAL-CUT

■今回のキメゼリフは『カイジ』パターン

 女児殺害事件の容疑者と思しき「翔太」の情報を得るため、妹の雪子(栗山千明)と若葉(橋本環奈)に、それぞれ別の偽名を名乗り接近。デートを繰り返していた慶介(KAT-TUN・亀梨和也)ですが、3人がバッティングしたため、即バレ。雪子も若葉も、慶介の目的が自分ではなく翔太であることを知ってしまいます。

 穴だらけの同作において、主人公が姉妹と交際していた設定には「復讐劇っぽい!」と期待していたのですが、こんなにあっさりバレるとは! 唯一、草なぎ剛が天才詐欺師を演じた復讐劇『嘘の戦争』(同)っぽくてワクワクしていただけに、「もったいない」という印象です。

 これまで、ワイドショー『ザ・プレミアワイド』のスタッフを1人ずつ脅迫してきた慶介ですが、今回のターゲットは、番組のボス的な存在であるカリスマ司会者の百々瀬(藤木直人)。慶介と協力者の大地(Hey! Say! JUMP・高木雄也)は早速、張り込みと盗撮を開始。百々瀬が警視庁の刑事部長・芳賀(鶴見辰吾)とズブズブである証拠などを掴みます。

 その後、なんだかんだあって、プロデューサーの井出(杉本哲太)から、12年前に自殺した恭子(裕木奈江)の息子から脅されていると打ち明けられる百々瀬。その晩、慶介がスポーツジムで汗を流す百々瀬に接触し、いつものように盗撮動画を見せるも、「君か、早川慶介くん」「これが動画ってやつか」と余裕の表情。しかし、百々瀬の妻とされる女性が、金で雇われた偽者だという証拠を映し出すと、表情が一変。

 そして今回の慶介は、「公開されたら人生終わり。精神的無期懲役。これがあなたの、ファイナルカットです」と、『カイジ』のナレーションのようなパターンでキメゼリフをかまします。

 しかし、翌日の『ザ・プレミアワイド』で、百々瀬が反撃。自ら慶介が盗撮した自身の動画をオンエアに乗せ、全てフェイクニュースだと説明。脅しに失敗した慶介が、鼻をヒクヒクさせて第5話は終了です。

■亀梨くんの鼻から……

 これまでの1話完結からガラリと変わり、今回から“続きもの”となった同作。これまでが酷すぎたため、第5話は比べ物にならないほど楽しく見られました。

 何より、キメゼリフをかました亀梨の鼻から、鼻水がツーッと垂れているのがよかった! やはり、主人公の鼻水やヨダレなくしては、復讐劇とは呼べません。それを私は、武田鉄矢や藤原竜也、草なぎから学びました。

 そういえば、当時スーパーアイドルだった亀梨が、『ごくせん』(日本テレビ系)で泣きの演技をした際、鼻水が垂れたため20万円かけて「CG処理で消した」というエピソードを思い出しました。当時はきっと、2.5次元的な存在だったんでしょうね。

 しかしながら、ボスキャラとも言うべき百々瀬のキャラがブレブレなのがどうしても気になる……。初回では「てえへんだ、てえへんだ!」と珍妙な長ゼリフをぶっ込んだり、オンエア中に突然、歌い始めたりと、「面白そうなキャラ!」とワクワクさせられましたが、第2話以降は急におとなしくなり、常識的なセリフばかりに……。スタッフに「みんなが見たいスクープを!」と過剰な圧力をかけたかと思いきや、スタッフのヤラセには「真実だけを持ってこい!」と至極真っ当な説教。そして、今回は自殺した恭子に対し「(事件の)最後はこのうえない幕引き」「最大の功労者だ」と酷い言葉を言い放つという……。

 正義か悪かはっきりさせないために、わざと視聴者を混乱させているんでしょうか? さすがにここまでキャラが不安定だと、「この脚本、大丈夫?」と不安になっちゃいますよ……。

 てなわけで、これまでよりは随分と面白味が増してきた『FINAL CUT』。視聴率も回復するといいですね!
(文=どらまっ子TAMOちゃん)

亀梨和也が“鼻水解禁”も、草なぎ剛には完敗!? フジ『FINAL CUT』キャラがブレブレで大コケ中

 初回からワンパターンすぎる展開が続き、回を追うごとに睡魔との闘いが激化している復讐ドラマ『FINAL CUT』(関西テレビ制作、フジテレビ系)。6日放送の第5話の平均視聴率は、前回より微増の6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。

 これまで主人公が「フフフ、復讐してまっせ」という雰囲気だけムンムンに出しといて、結局はターゲットが“自爆しているだけ”というお粗末な展開が目立った同作。脚本がアレなだけに、今回も心配です……が、とりあえず第5話もあらすじを振り返ります。

※これまでのレビューはこちら
http://www.cyzo.com/tag/FINAL-CUT

■今回のキメゼリフは『カイジ』パターン

 女児殺害事件の容疑者と思しき「翔太」の情報を得るため、妹の雪子(栗山千明)と若葉(橋本環奈)に、それぞれ別の偽名を名乗り接近。デートを繰り返していた慶介(KAT-TUN・亀梨和也)ですが、3人がバッティングしたため、即バレ。雪子も若葉も、慶介の目的が自分ではなく翔太であることを知ってしまいます。

 穴だらけの同作において、主人公が姉妹と交際していた設定には「復讐劇っぽい!」と期待していたのですが、こんなにあっさりバレるとは! 唯一、草なぎ剛が天才詐欺師を演じた復讐劇『嘘の戦争』(同)っぽくてワクワクしていただけに、「もったいない」という印象です。

 これまで、ワイドショー『ザ・プレミアワイド』のスタッフを1人ずつ脅迫してきた慶介ですが、今回のターゲットは、番組のボス的な存在であるカリスマ司会者の百々瀬(藤木直人)。慶介と協力者の大地(Hey! Say! JUMP・高木雄也)は早速、張り込みと盗撮を開始。百々瀬が警視庁の刑事部長・芳賀(鶴見辰吾)とズブズブである証拠などを掴みます。

 その後、なんだかんだあって、プロデューサーの井出(杉本哲太)から、12年前に自殺した恭子(裕木奈江)の息子から脅されていると打ち明けられる百々瀬。その晩、慶介がスポーツジムで汗を流す百々瀬に接触し、いつものように盗撮動画を見せるも、「君か、早川慶介くん」「これが動画ってやつか」と余裕の表情。しかし、百々瀬の妻とされる女性が、金で雇われた偽者だという証拠を映し出すと、表情が一変。

 そして今回の慶介は、「公開されたら人生終わり。精神的無期懲役。これがあなたの、ファイナルカットです」と、『カイジ』のナレーションのようなパターンでキメゼリフをかまします。

 しかし、翌日の『ザ・プレミアワイド』で、百々瀬が反撃。自ら慶介が盗撮した自身の動画をオンエアに乗せ、全てフェイクニュースだと説明。脅しに失敗した慶介が、鼻をヒクヒクさせて第5話は終了です。

■亀梨くんの鼻から……

 これまでの1話完結からガラリと変わり、今回から“続きもの”となった同作。これまでが酷すぎたため、第5話は比べ物にならないほど楽しく見られました。

 何より、キメゼリフをかました亀梨の鼻から、鼻水がツーッと垂れているのがよかった! やはり、主人公の鼻水やヨダレなくしては、復讐劇とは呼べません。それを私は、武田鉄矢や藤原竜也、草なぎから学びました。

 そういえば、当時スーパーアイドルだった亀梨が、『ごくせん』(日本テレビ系)で泣きの演技をした際、鼻水が垂れたため20万円かけて「CG処理で消した」というエピソードを思い出しました。当時はきっと、2.5次元的な存在だったんでしょうね。

 しかしながら、ボスキャラとも言うべき百々瀬のキャラがブレブレなのがどうしても気になる……。初回では「てえへんだ、てえへんだ!」と珍妙な長ゼリフをぶっ込んだり、オンエア中に突然、歌い始めたりと、「面白そうなキャラ!」とワクワクさせられましたが、第2話以降は急におとなしくなり、常識的なセリフばかりに……。スタッフに「みんなが見たいスクープを!」と過剰な圧力をかけたかと思いきや、スタッフのヤラセには「真実だけを持ってこい!」と至極真っ当な説教。そして、今回は自殺した恭子に対し「(事件の)最後はこのうえない幕引き」「最大の功労者だ」と酷い言葉を言い放つという……。

 正義か悪かはっきりさせないために、わざと視聴者を混乱させているんでしょうか? さすがにここまでキャラが不安定だと、「この脚本、大丈夫?」と不安になっちゃいますよ……。

 てなわけで、これまでよりは随分と面白味が増してきた『FINAL CUT』。視聴率も回復するといいですね!
(文=どらまっ子TAMOちゃん)

低空飛行続くフジテレビ月9『海月姫』芳根京子の「覚醒」と脇役たちの“味”がいい!

 オタク女子だけが住む共同アパート・天水館を舞台に、主人公のクラゲオタク・月海(芳根京子)の恋模様などを描くラブコメディ『海月姫』(フジテレビ系)。第4話は視聴率7.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と1.6ポイントの上昇! 振り返ります。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■ドラマ始まって以来の重い空気

 

 千絵子(富山えり子)やジジ(木南晴夏)に男では疑われる蔵之介(瀬戸康史)。しかし、男子が欲しかった政治家の家系の方針で、鯉淵家内では「蔵之介」という男として扱われており、本当は「蔵子」という女であるという、ヤケクソな言い逃れを試みる。これに千絵子は「あの子はね、ベルばらのオスカルだったのよ」と涙ながらに信じ込み、危機一髪のピンチを乗り切る。

 その疑惑の説明を受ける際、蔵之介が千絵子らに北京ダックをご馳走したと知ったまやや(内田理央)とばんば(松井玲奈)は、蔵之介に連絡しにかかる。

 クラブ(チャラい方)に遊びにきている女装した蔵之介の元に、北京ダックに目が眩んだまやや・ばんばと巻き添えを食らった月海が到着。

 バタフライというクラブ名を蝶々マニアの集いだと思って駆けつけたが、蔵之介のオシャレな後輩ら(クリエイティブ臭のする社会人)に見た目を笑われ、固まってしまう場違いクラブの3オタク。

 蔵之介は3人のことを「友達」だと庇い、クラブを出てご馳走を食べに行こうと誘うも、ばんばもまややも強く拒絶して帰宅。月海も従う。

「私たちとは住む世界が違う。あの人たちはあっち側の人間なんだから」と考えながら、手の甲に付いたクラブの入場スタンプを洗う月海。ばんば・まややが拒絶したのも、そこなのだろう。

 そんな中、蔵之介の後輩・桐山琴音(最上もが)が、今度プロデュースをするミュージックビデオの衣装にクラゲドレスを使いたいと申し出、他のダンサーの衣装も天水館の住人(尼~ず)で作ることに。もちろん毎度のごとく蔵之介が決めたことで、それで買収されそうな天水館を救おうという狙い。

 しかし、クラブでの件があるからかばんばとまややは拒絶。

「お前が来てから天水館の生活が壊れた」「早くあっちの世界に帰れ」と蔵之介を追い出しにかかるばんば。ドラマ始まって以来、初めての重い空気。

 

■稲荷が本気で修を好きに?

 

 一方、蔵之介の父で議員の鯉淵慶一郎(北大路欣也)は、出世のため天水地区再開発を進めたい考えで、息子で秘書の修(蔵之介の弟・工藤阿須加)に色仕掛け丸出しのデベロッパー・稲荷翔子(泉里香)と繋がることを暗に提案する。月海を想い、悩む修。

 前回、稲荷との誤解を解こうと修が天水館にやってきたが、そのとき修に会わなかった心情を語る月海。

「悲しいことや嫌なことがあったときは、心の中にある小さな箱に閉じ込めて(中略)ガムテープでぐるぐるに巻いてして二度と開かないようにしてしまえば、それは忘れたのと同じ」

 修への誤解を解くため、2人で会う機会をセッティングする蔵之介。今のところ完全に弟の恋をサポートする体制だ。

 しかし、稲荷は電話で自殺をほのめかし修をテンパらせ誘導、簡単に引っかかり月海との待ち合わせをすっぽかす修。女性に免疫がないが故の悲劇。

 修が駆けつけるや否やドッキリだとチャラけて種明かしをする稲荷。その瞬間、本気で心配した修のビンタが炸裂。

「バカヤロー!」これにより稲荷が本気で修を好きになりだすという例の展開。

 

■ばんばさんが男前

 

 蔵子(蔵之介)のいない尼~ずだけの天水館の食卓は、どこか元気がない。

 特に、蔵子にきつく当たったばんばは元気がなかったが、夜が明けると一心不乱にドレスのデザインをするばんばの姿が。

「蔵子を呼べ!」

 この時のばんばは、かなり男前。しかしドレスは新幹線を模した鉄オタでも着なそうな鉄オタ風味。ドラマ開始以来初めてばんばの男前な人物像が掘り下げられ、もっとこういうのがあってもいいのにと感じました。

 ばんばのデザインは採用されなかったが、前向きなばんばをきっかけに月海が「覚醒」、クラゲデザインを量産、なんとか2日で10着完成させる。ハサミを居合抜きのように振り回し立ち回る月海の姿がイカす。

 ここで初めて自分が愛人の子で、修とは異母兄弟であることなどが蔵之介から月海に語られる。ドレスに惹かれるのも、母親が舞台女優だったかららしい。

 養育費を払うのではなく、蔵之介を引き取ったのは代々政治家だから男はいくらでも欲しかったかららしい。設定変更の説明に聞こえなくもないが、もやもやをスッキリさせる。

「でも俺は母さんの近くに居たかった」

 もし自分が女だったら、母親の近くにいられたこと、母親の残したアクセサリー等があったことなどから女物の服に興味を持ったのではと、蔵之介は自己分析。母親は今現在どこにいるのかもわからないという。

 高級焼肉に連れていくと騙して、前回のように尼~ず全員をドレスアップさせ、琴音のMV撮影現場に連れていく蔵之介。場違いだと帰りたがる月海らに蔵之介は言う。

「前に言ったよね? オシャレは強く生きるための武器だって」

「今のみんなは武器を手にしてるんだから大丈夫」

「その証拠に、琴音が月海たちを見ても、前に会った人たちだって気付かなかったでしょ?」

 このたびたび出てくる「オシャレ=武器」理論。わかるようなわからないような……素直に納得したくないような部分もある。これは言ってる作家を受け入れられるかどうかという問題になってくるのだろうか。

 今回のMVに使用したドレス11着を元にブランドを立ち上げるという。ブランド名はジェリーフィッシュ(クラゲ)。

 

■三角関係がよりくっきりと

 

 自分のような人間と一緒にいて恥ずかしくないのか? といつまでも卑屈な月海に「俺が月海を変身させてるのは、普段の月海が恥ずかしいって思ってるからじゃない! 月海が本当はかわいい女の子だって思ってるからだろ?」と本音を言ってしまってから照れる蔵之介。

 そういえば、修に待ち合わせをすっぽかされた月海を迎えに来た蔵之介は、涙を我慢し、明るく努める月海をまっすぐに見つめていた。この「告白」で、月海は初めて蔵之介を意識しだし、蔵之介もドキドキしだし、いびつな三角関係がより明確に。

 これは、映画『恋しくて』(1987年)や漫画『タッチ』(小学館)など、恋に不器用な友人(兄弟)のためにいろいろレクチャーしたり譲ったりするが、影武者なり裏方のつもりだった自分の気持ちがどんどん大きくなって世話を焼くほどに苦しむという、距離の近い者同士がいる三角関係の王道パターンで、筆者はこの感じが好みなので、とことん苦しむのを期待したい。

 その頃、天水地区再開発を進めたい慶一郎は稲荷と会食の場に騙し打ちで修を同席させ、修が買収用地に住む月海に恋していることに触れる。

「政治に個人的な感情を持ち込まれては困る」「その通りだと思います」とシンクロする古狸と女狐。むしろ「個人的な感情に政治を持ち込んでる」だけなのだが、真面目な修はどうするのか。

 最後は、重機で天水館が取り壊されるような煽り方で来週へ。

 今回はギャグ的なパートよりシリアスな部分が多く、やや新鮮な回。ようやく話が繋がってきた感じなので、ここから物語的には見やすくなるのではないでしょうか?

 あと、このドラマは尼~ずキャストのなりきりぶりの評判が悪くないのだが、他の脇役がいい味を出している。鯉淵家の運転手・花森役の要潤は律儀なギャップある壊れ方が似合ってるし、稲荷の同僚の佐々木公平役の安井順平(元アクシャン)は「あれはあれで」人を食ったいい味を出している。

 次回はさらに新キャラも登場するし、彼らにも今回のばんばのようないい見せ場が今後あることを期待しつつ、来週へ。
(文=柿田太郎)

 

女性から嫌われまくるキョドコの運命はいかに!? 胸の谷間が脳裏に焼き付く『きみ棲み』第3話

 吉岡里帆の純白のブラジャー姿が、脳裏に鮮明に焼き付いた『きみが心に棲みついた』(TBS系)の第3話。スレンダーなのに意外と豊乳な吉岡里帆の胸の谷間に目線を奪われ、正直なところストーリーはほとんど頭に入ってきませんでした。第3話のオンエア以降、『胸の谷間が頭に棲みついた』状態です。でも、そこは初主演ドラマに体を張る吉岡里帆の度胸を讃え、吉岡演じるキョドコが下着姿になった第3話の流れを振り返ってみましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 下着メーカーに勤める小川今日子(吉岡里帆)ことキョドコは、自己評価が極端に低い女子です。そんなキョドコを唯一受け入れてくれた大学時代の先輩・星名(向井理)が職場の上司として現われたことで、キョドコの挙動不審ぶりにますます拍車が掛かるのでした。

 第2話でキョドコと同じ材料課に勤める飯田(石橋杏奈)と親密そうにタクシーに乗り込み、キョドコの嫉妬心を煽る星名は、そうとうのWARUです。会社の業績アップを口実に、社内の女子社員たちを思いのままに操り、ほくそ笑んでいます。カリスマ性のあるやり手社員って、往々にセックスアピールにも優れていたりもするものなので、全否定しにくいわけです。星名はそんなグレイゾーンを巧みに生き抜いてきた男です。

 星名の呪縛から何とか逃れようとするキョドコですが、星名が優しい顔を見せると、ついつい星名に依存しきっていた大学時代の関係に戻ってしまいます。新作ランジェリーの発表会の人手が足りないから、手伝ってほしいと職場の上司でもある星名から頼まれ、キョドコは断ることができません。社外の会場を借りて行なわれる新作発表会には、展示物の設営やランジェリーのディスプレイをコマネズミのように動き回ってせっせと手伝うキョドコの姿がありました。

 いよいよ多くのギャラリーを集めた発表会が始まり、スタイル抜群な外国人モデルたちが、レッド、ブルー、ブラック……と色とりどりなセクシーランジェリーをまとって会場内に設置されたランウェイをウォーキングします。ちょっとしたパリコレのようです。取材のために来場していた漫画家のスズキ(ムロツヨシ)は鼻の下を伸ばし、同行した編集者の吉崎(桐谷健太)は目のやり場に困っています。そして問題シーンの登場です。

 外国人モデルたちによる新作ランジェリーに続き、ホワイトデイにちなんだホワイトデイ・スペシャル・ランジェリーの発表です。バレンタインのお返しに、男性がプレゼントしたくなるような逸品だとアナウンスは告げています。このとき、会場がざわめきました。さっきまでの堂々とした外国人モデルから一転して、小柄な日本人の女性が下着姿でおどおどとランウェイを歩き始めたからです。

 顔をこわばらせながら歩いている下着モデルは、キョドコではありませんか。普段はおとなしそうにしているキョドコですが、星名に命じられてマゾヒズム性を公衆の面前でさらけ出してしまいます。下半身はフリルのついたミニスカふうのウェアですが、上半身は白いブラジャーのみで、胸の谷間があらわになっています。大いなる胸の谷間の出現に、吉崎も視聴者も驚きを隠せません。

 星名の興味が、職場の後輩である飯田に向かっていることを懸念した、キョドコの体当たりのアピールでした。星名を失うことを恐れるあまり、星名に命じられるがまま、恥も外聞も棄てて下着姿になったキョドコ。しかし、足元がおぼつかずにランウェイの途中でへたれ込んでしまい、余計に醜態をさらすはめに。キョドコは前のめりでうずくまったため、胸の谷間を強調した女豹ポーズのようになってしまいます。キョドコをここまで辱める星名の悪魔ぶりにもびっくりですが、人気俳優同士によるSMプレイが地上波テレビで堂々とオンエアされたことにもびっくりです。いや、このシーンを否定するつもりはないんです。テレビドラマって放送コードさえ守れば、アンモラルな描写もOKなんですね。人間の内面や恋愛事情はモラルの物差しでは到底計れないものなので、TBSにはぜひ今後も頑張ってもらいたいです。

 キョドコは星名の愛情を自分だけのものにしたくて、このような羞恥プレイに挑んだわけですが、キョドコを演じる吉岡里帆の場合は、連ドラ初主演に自分を抜擢してくれた番組プロデューサーやディレクターたちの期待に応えたくて、体を張ったんだなぁと考えると、女優としての業(ごう)だとか性(さが)みたいなものまで感じられてきます。常盤貴子は若手時代に出演した連続ドラマ『悪魔のKISS』(フジテレビ系)でファッションヘルス嬢に扮し、見事な美乳を披露しましたが、常盤貴子がブレイクした後、『悪魔のKISS』はソフト化されることはありませんでした。『きみ棲み』第3話もお宝映像となる日が訪れるのでしょうか。

■キョドコはなぜ同性から嫌われるのか?

 

 ランウェイの真ん中で身動きできない状態になったキョドコを救出したのは、やはり吉崎でした。キョドコがなぜ下着モデルになったのか内情を知らないまま、男気溢れる吉崎はランウェイに上がるや、「ここでゲストの方にもお話をお聞きましょう。人気漫画家・スズキ先生です」と強引にギャラリーの注目を自分たちのほうに集め、キョドコをこっそりと退場させるのでした。吉崎とアドリブでトークする漫画家・スズキを演じた、桐谷健太&ムロツヨシの好感度が視聴者の間でぐ~んとアップした瞬間でした。

 ひと騒動落ち着いた後、吉崎が後輩編集者の為末(田中真琴)たちと呑んでいると、為末はキョドコが下着モデルをした一件を「私、信じられない」と蒸し返します。下着メーカーに戻った飯田は、「小川さんって何か怖いです」と星名を相手にディスっています。どうも、キョドコには周囲の人間、特に同性をイラつかせてしまうものがあるようです。

 キョドコは幼い頃から母親(中島ひろ子)の愛情を感じることができず、大学に入って星名に依存するようになりました。ところが、星名に依存しすぎて、校内ストリップまでやらされました。星名から自立したいと考えたキョドコは、合コンで知り合った吉崎に交際を迫ります。星名とはタイプの異なる吉崎と付き合えば、これまでとは違う自分になれると思ったのです。でも、それは依存の相手を替えるだけであって、キョドコ自身には主体性というものがありません。

 メンズインナーから新ブランドのプロジェクトに抜擢されたデザイナー・八木(鈴木紗理奈)は、キョドコの書いた企画書にはキョドコの主体性、本音が抜け落ちていることを指摘します。相手の顔色をうかがい、周囲に流されるままに生きていたキョドコが、ひとりの女性として、社会人として成長できるのかどうかが『きみ棲み』の本当のテーマのようです。

 さて、吉岡ランジェリー効果による、『きみ棲み』の視聴率はどうだったのでしょうか? 第1話が9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話が8.5%、そして第3話は8.4%という結果でした。TBSサイドとしては第1話の校内ストリップに続く、吉岡のセクシーショットで数字を稼ぎ、第4話以降のドロドロ展開への弾みにしたかったと思われますが、視聴者はなかなかシビアです。

 第3話のラストでは、星名のもとに姉からの手紙が届き、母親が刑務所にいることが明かされます。また、キョドコの窮地を救った“いい人”吉崎の前には元カノである人気作家・成川映美(中村アン)が現われ、キョドコが見ている前で吉崎の唇を奪います。大きな暗雲が垂れ込めるキョドコの恋愛予想図。キョドコはどこまで堕ちていくのでしょうか。マジで新興宗教や薬物依存に走らないか、キョドコの行く末が心配になってきます。
(文=長野辰次)

女性から嫌われまくるキョドコの運命はいかに!? 胸の谷間が脳裏に焼き付く『きみ棲み』第3話

 吉岡里帆の純白のブラジャー姿が、脳裏に鮮明に焼き付いた『きみが心に棲みついた』(TBS系)の第3話。スレンダーなのに意外と豊乳な吉岡里帆の胸の谷間に目線を奪われ、正直なところストーリーはほとんど頭に入ってきませんでした。第3話のオンエア以降、『胸の谷間が頭に棲みついた』状態です。でも、そこは初主演ドラマに体を張る吉岡里帆の度胸を讃え、吉岡演じるキョドコが下着姿になった第3話の流れを振り返ってみましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 下着メーカーに勤める小川今日子(吉岡里帆)ことキョドコは、自己評価が極端に低い女子です。そんなキョドコを唯一受け入れてくれた大学時代の先輩・星名(向井理)が職場の上司として現われたことで、キョドコの挙動不審ぶりにますます拍車が掛かるのでした。

 第2話でキョドコと同じ材料課に勤める飯田(石橋杏奈)と親密そうにタクシーに乗り込み、キョドコの嫉妬心を煽る星名は、そうとうのWARUです。会社の業績アップを口実に、社内の女子社員たちを思いのままに操り、ほくそ笑んでいます。カリスマ性のあるやり手社員って、往々にセックスアピールにも優れていたりもするものなので、全否定しにくいわけです。星名はそんなグレイゾーンを巧みに生き抜いてきた男です。

 星名の呪縛から何とか逃れようとするキョドコですが、星名が優しい顔を見せると、ついつい星名に依存しきっていた大学時代の関係に戻ってしまいます。新作ランジェリーの発表会の人手が足りないから、手伝ってほしいと職場の上司でもある星名から頼まれ、キョドコは断ることができません。社外の会場を借りて行なわれる新作発表会には、展示物の設営やランジェリーのディスプレイをコマネズミのように動き回ってせっせと手伝うキョドコの姿がありました。

 いよいよ多くのギャラリーを集めた発表会が始まり、スタイル抜群な外国人モデルたちが、レッド、ブルー、ブラック……と色とりどりなセクシーランジェリーをまとって会場内に設置されたランウェイをウォーキングします。ちょっとしたパリコレのようです。取材のために来場していた漫画家のスズキ(ムロツヨシ)は鼻の下を伸ばし、同行した編集者の吉崎(桐谷健太)は目のやり場に困っています。そして問題シーンの登場です。

 外国人モデルたちによる新作ランジェリーに続き、ホワイトデイにちなんだホワイトデイ・スペシャル・ランジェリーの発表です。バレンタインのお返しに、男性がプレゼントしたくなるような逸品だとアナウンスは告げています。このとき、会場がざわめきました。さっきまでの堂々とした外国人モデルから一転して、小柄な日本人の女性が下着姿でおどおどとランウェイを歩き始めたからです。

 顔をこわばらせながら歩いている下着モデルは、キョドコではありませんか。普段はおとなしそうにしているキョドコですが、星名に命じられてマゾヒズム性を公衆の面前でさらけ出してしまいます。下半身はフリルのついたミニスカふうのウェアですが、上半身は白いブラジャーのみで、胸の谷間があらわになっています。大いなる胸の谷間の出現に、吉崎も視聴者も驚きを隠せません。

 星名の興味が、職場の後輩である飯田に向かっていることを懸念した、キョドコの体当たりのアピールでした。星名を失うことを恐れるあまり、星名に命じられるがまま、恥も外聞も棄てて下着姿になったキョドコ。しかし、足元がおぼつかずにランウェイの途中でへたれ込んでしまい、余計に醜態をさらすはめに。キョドコは前のめりでうずくまったため、胸の谷間を強調した女豹ポーズのようになってしまいます。キョドコをここまで辱める星名の悪魔ぶりにもびっくりですが、人気俳優同士によるSMプレイが地上波テレビで堂々とオンエアされたことにもびっくりです。いや、このシーンを否定するつもりはないんです。テレビドラマって放送コードさえ守れば、アンモラルな描写もOKなんですね。人間の内面や恋愛事情はモラルの物差しでは到底計れないものなので、TBSにはぜひ今後も頑張ってもらいたいです。

 キョドコは星名の愛情を自分だけのものにしたくて、このような羞恥プレイに挑んだわけですが、キョドコを演じる吉岡里帆の場合は、連ドラ初主演に自分を抜擢してくれた番組プロデューサーやディレクターたちの期待に応えたくて、体を張ったんだなぁと考えると、女優としての業(ごう)だとか性(さが)みたいなものまで感じられてきます。常盤貴子は若手時代に出演した連続ドラマ『悪魔のKISS』(フジテレビ系)でファッションヘルス嬢に扮し、見事な美乳を披露しましたが、常盤貴子がブレイクした後、『悪魔のKISS』はソフト化されることはありませんでした。『きみ棲み』第3話もお宝映像となる日が訪れるのでしょうか。

■キョドコはなぜ同性から嫌われるのか?

 

 ランウェイの真ん中で身動きできない状態になったキョドコを救出したのは、やはり吉崎でした。キョドコがなぜ下着モデルになったのか内情を知らないまま、男気溢れる吉崎はランウェイに上がるや、「ここでゲストの方にもお話をお聞きましょう。人気漫画家・スズキ先生です」と強引にギャラリーの注目を自分たちのほうに集め、キョドコをこっそりと退場させるのでした。吉崎とアドリブでトークする漫画家・スズキを演じた、桐谷健太&ムロツヨシの好感度が視聴者の間でぐ~んとアップした瞬間でした。

 ひと騒動落ち着いた後、吉崎が後輩編集者の為末(田中真琴)たちと呑んでいると、為末はキョドコが下着モデルをした一件を「私、信じられない」と蒸し返します。下着メーカーに戻った飯田は、「小川さんって何か怖いです」と星名を相手にディスっています。どうも、キョドコには周囲の人間、特に同性をイラつかせてしまうものがあるようです。

 キョドコは幼い頃から母親(中島ひろ子)の愛情を感じることができず、大学に入って星名に依存するようになりました。ところが、星名に依存しすぎて、校内ストリップまでやらされました。星名から自立したいと考えたキョドコは、合コンで知り合った吉崎に交際を迫ります。星名とはタイプの異なる吉崎と付き合えば、これまでとは違う自分になれると思ったのです。でも、それは依存の相手を替えるだけであって、キョドコ自身には主体性というものがありません。

 メンズインナーから新ブランドのプロジェクトに抜擢されたデザイナー・八木(鈴木紗理奈)は、キョドコの書いた企画書にはキョドコの主体性、本音が抜け落ちていることを指摘します。相手の顔色をうかがい、周囲に流されるままに生きていたキョドコが、ひとりの女性として、社会人として成長できるのかどうかが『きみ棲み』の本当のテーマのようです。

 さて、吉岡ランジェリー効果による、『きみ棲み』の視聴率はどうだったのでしょうか? 第1話が9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話が8.5%、そして第3話は8.4%という結果でした。TBSサイドとしては第1話の校内ストリップに続く、吉岡のセクシーショットで数字を稼ぎ、第4話以降のドロドロ展開への弾みにしたかったと思われますが、視聴者はなかなかシビアです。

 第3話のラストでは、星名のもとに姉からの手紙が届き、母親が刑務所にいることが明かされます。また、キョドコの窮地を救った“いい人”吉崎の前には元カノである人気作家・成川映美(中村アン)が現われ、キョドコが見ている前で吉崎の唇を奪います。大きな暗雲が垂れ込めるキョドコの恋愛予想図。キョドコはどこまで堕ちていくのでしょうか。マジで新興宗教や薬物依存に走らないか、キョドコの行く末が心配になってきます。
(文=長野辰次)

日テレ・山田涼介『もみ消して冬』好調2ケタキープも……不明瞭な終わり方にモヤモヤ

 現時点で全話2ケタキープ中のHey! Say! JUMP・山田涼介のコメディドラマ『もみ消して冬 ~わが家の問題なかったことに~』(日本テレビ系)。3日放送の第4話の平均視聴率は、前回より0.1ポイントダウンの11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。

 ストーリーに粗さはあるものの、ギャグシーンの押し付けがましさも軽減され、回を追うごとに見やすくなってきた同作。早速、あらすじを振り返ります。

※過去のレビューはこちら
http://www.cyzo.com/tag/もみ消して冬

■波瑠がキスしまくり?

 父の泰蔵(中村梅雀)から見合い話を持ちかけられた敏腕弁護士の長女・知晶(波瑠)。泰蔵は強く勧めるも、知晶は「興味ない」と拒否。いわく、恋人はいないが「気になってる人はいる」とのこと。

 一方、前々から知晶が執事見習いの楠木(千葉雄大)に好意を寄せているのではと疑っている次男の秀作(山田)は、3日前に酔っ払った知晶がリビングで楠木の“顎”にキスをしたことを知り、あたふた……。

 さらに後日、家族で恵方巻きを食べていると、知晶と楠木のキスを偶然目撃したという長男の博文(小澤征悦)が、「俺は見てしまった。お前たちがキスしているところを!」と突然報告。これが発端で、見合い話を進めたい泰蔵と、嫌がる知晶がケンカになってしまいます。

 そもそも、泰蔵がこの見合い相手をプッシュするのには、政略的な理由が。お相手は、泰蔵が3年後に高等部を新設しようとしている土地の地主の息子で、その地主には土地代を破格の値段で提示してもらっているとか。ただ、知晶はこのことを知りません。

 父に「どうにかしろ」と命じられた秀作は、お見合い相手である角居(駿河太郎)のもとを訪れ、偶然を装い知晶に近づくための計画を提案。これに、角居も乗り気です。

 しかし、後日、角居は「僕は降ります」とご立腹の様子。秀作の計画通り、2人は知り合ったものの、知晶がバーで角居に“意中の男”に関するノロケ話を聞かせたといいます。

 その晩、楠木のことが好きなんだろと、本人を問い詰める博文。知晶の目の前で楠木に電話をかけ、「知晶を異性としてどう思うか?」と詰問すると、楠木は「全然タイプではございません」ときっぱり。これをスピーカー越しに聞いた知晶は、顔色を変えず「ばっかじゃないの? だから言ったでしょ」と博文を責め立てます。

 この数日後、自宅で開いたホームパーティーで、ワインボトル片手に上機嫌な知晶。酔っ払った勢いで、来訪者の男性の頬にキスを繰り返します。

 しかし、楠木や家族に見せびらかすようにキスをする知晶を前に、秀作は「姉さんはまさに演じているのだ! 酔っ払ったら誰にもキスする女を!」と確信。秀作の心の声いわく、知晶は「姉さんは昔から頭が良すぎて損をしてきた人」だといい、「本能では(楠木の)唇を求めてしまったものの、理性が急ブレーキをかけて顎にとどめてしまった」のだそう。そんな不器用な知晶を秀作が愛おしそうな表情で見つめ、第4話は終了です。

■モヤモヤ……この主人公、信じていいの?

 最後の秀作の推測(心の声)って、結局、正解だったのでしょうか? これまで「え……」とドン引きするような行動や、勘違いを繰り返してきた秀作だけに、イマイチ信用できないんですが……。それに、知晶の不器用な部分とか、これまで全然描かれてないし……。

 ほかにも、知晶がどの程度、楠木に本気だったのか? そもそも結婚願望があるのか? など、不明瞭なことが多く、最後までモヤモヤが残ってしまいました。

 どうしても、視聴する側はスパッと気持ちよく問題が解決する展開を求めてしまいがちですが、同作は、それよりもキャラの心の探り合いや、それぞれが密かに抱える切ない心情なんかを描きたいんでしょうね。ただ、キャラの行動描写が雑だからか、「急に繊細に描かれても……」と、正直、この不安定なペースについていけない部分もあります。

 また、今回は、複数のカットで秀作の声だけ明らかにアフレコの場面が……。山田の体調の都合か、録音ミスかはわかりませんが、不自然すぎて会話が頭に入ってきませんでした。

 とはいえ、気軽に見られるコメディとしては、ますます話題を呼びそうな同作。わかりやすいギャグシーンは、特に子どもたちから人気が出そうですね。
(文=どらまっ子TAMOちゃん)

嵐・松本潤『99.9』視聴率アップも、タイトル詐欺なストーリー展開&堤幸彦ドラマの二番煎じな演出がスベリ気味……

 嵐・松本潤が終始ニヤニヤ顔を浮かべ、変わり者の刑事弁護士役を演じるドラマ『99.9 -刑事専門弁護士- SEASONII』(TBS系)の第4話が4日に放送され、平均視聴率16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.6ポイントアップとなりました。

 今回、深山大翔(松本潤)が弁護を担当することになった案件は、工場経営者の岩村直樹(ユリオカ超特Q)が、取引先のタナハシ機械製作所専務・棚橋幸次郎を殺害し、その後に自殺したという事件。被害者の兄で同製作所社長の政一郎(迫田孝也)が3億円の損害賠償請求をしてきたため、岩村の妻・梢(有森也実)が夫の無実を証明したいというのです。

 しかし、被疑者が死亡している場合は裁判が開かれないため、深山は損害賠償を巡る民事訴訟を起こし、その法廷内で岩村の無実を証明することに。早速、事件現場の調査へと向かいます。

 事件のあらましは以下の通り。事件当日18時30分頃、タナハシ機械製作所の入り口前で幸次郎と面会した岩村は、契約の打ち切りを言い渡されたためカッとなり、スパナで撲殺。その後、数百メートル離れたくらもと倉庫へ徒歩で移動し、その屋上から18時52分に飛び降り自殺したというのです。

 しかし、深山が調査したところ、岩村は18時40分に自宅で料理番組を見ていたことが判明。さらに、岩村と幸次郎は密かに新会社設立を計画していたものの、政一郎が快く思っていなかったことや、岩村の会社ではエンジンに関する莫大な富を生む特許を所有していることもわかります。

 以上のことから深山は、政一郎が、会社の経営権と特許を奪うため、2人を殺したのではないかと推測。まずは岩村の無実を証明するため、事件当日、自宅から直接くらもと倉庫に向かったという証拠を探し始めます。

 すると、くらもと倉庫へ向かう岩村の姿が映った防犯カメラの映像を発見。一方、政一郎の弁護士・森本貴(近藤芳正)は、タナハシ機械製作所からくらもと倉庫へ向かう岩村の姿を目撃したという足立靖男(ドランクドラゴン・塚地武雅)を証人として法廷へ招きます。

 しかし実は、足立は、タナハシ機械製作所の下請け会社の社長で、政一郎に丸め込まれた偽の目撃証人。事件当日、岩村がセーターを着ていたと証言するのですが、深山が用意した防犯カメラの映像では、岩村はコートを着用。矛盾点を突っつかれるとあっけなく、偽証を頼まれたことを白状してしまうのです。

 その結果、判明した事件の真相は以下の通り。事件当日、政一郎はまず、弟・幸次郎を撲殺。そして、くらもと倉庫に呼び寄せておいた岩村を屋上から突き落とした。しかしその際、自分の血が付着してしまったため、岩村のコートを回収したのです。その辺りの詳細を足立としっかり打ち合わせしていなかったため、ボロが出てしまったわけですね。

 さて、感想ですが、うーん……。日本の刑事事件における裁判有罪率“99.9”%をタイトルに用い、0.1%の可能性に賭けて無罪を証明する、というのがテーマの同ドラマですが、今シーズンはどれも名前倒れのショボい事件ばかり。その中でも特に今回は駄作に感じてしまいました。

 初回レビューから毎回指摘してますけど、そもそもの事件の捜査が甘すぎる。いくらなんでも警察の能力をナメすぎじゃないですかね。深山がちょっと調べただけで、矛盾点や見落としがボロボロと出てくる。

 今回に関しても、棚橋兄弟には経営を巡って確執があったのに、警察はなぜ察知できなかったのでしょうか。また、スパナに指紋が付着していただけで岩村が犯人と決めつけるのも、あまりに短絡的すぎやしませんかね。

 その一方、深山が用意した証拠も弱い。岩村が18時40分に自宅にいたことが、梢の証言と料理番組のメモによって立証されたことになっていましたが、スマホが普及した今日日、テレビなんてどこででも見られますし、家族のアリバイ証言は信用性が極めて低いハズです。防犯カメラの映像にしても、岩村の後ろ姿しか映っていなかったため、証拠能力がはたしてどれほどのものなのか疑問に思ってしまいました。

 そんな、捜査部分の甘さを補おうとしたのかわかりませんが、今回は無駄なシーンが多かった印象です。冒頭、斑目法律事務所のパラリーガル・明石達也(ラーメンズ・片桐仁)が晴れて弁護士になって出廷するものの、法廷内にいる人々から射殺されてしまう、という夢の中のシーンが流れたのですが、今回のストーリーにまったく関係がない。なぜこれを最初のシーンに採用したのか意味不明でした。

 さらにいってしまえば、尾崎舞子(木村文乃)の腹話術好きなキャラクターや、ちょくちょく挿入される小ネタもスベリ気味。演出を担当する木村ひさしは、堤幸彦の助監督経験があるとのことですが、堤ドラマの二番煎じといった印象が否めません。

 これまでのところ、タイトル詐欺といわれても仕方がないような内容続きですが、はたして次回はどうなるのか。あまり期待せずに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

新田真剣佑が“闇堕ち”!? クズっぷりが気持ち良い『トドメの接吻』、視聴率巻き返しなるか……

 山崎賢人のクズ男ぶりもだいぶ見慣れてきたドラマ『トドメの接吻』(日本テレビ系)。第4話の平均視聴率は6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、第2話から0.4ポイントダウンしてしまいました。

 1話7.4%→2話6.5%→3話7.1%と、上がったり下がったりの本作。3話では、主人公・旺太郎(山崎賢人)とキス女・宰子(門脇麦)との間に恋愛フラグがプンプン臭い、旺太郎がモノにしようとしているご令嬢・美尊ちゃん(新木優子)が、兄である尊氏(新田真剣佑)にプロポーズされるというラブ要素強めの展開となりましたが、視聴率の回復はそんなに甘くなかったようですね。

“成り上がる”ためだったら何でもする主人公・旺太郎のように、どうにかして視聴率的にも下剋上を図ってほしいところですが……。ということで、4話のあらすじから振り返ります。

*これまでのレビューはこちらから

 

■山崎賢人のクズっぷりが気持ち良い

 

「キスをしたら望みを一つ叶える」という“キスの契約”を拒む宰子に対し、何としてでも尊氏のプロポーズを阻止したい旺太郎は、「俺はお前を信じてる!」と、胡散臭い笑顔を浮かべながら、ビルの屋上から自ら飛び降ります。思わず「狂ってる」とつぶやく宰子ですが、そんなイカレた男が死んでいくのを見過ごすことはできず、まんまとキス。タイムリープさせて旺太郎を救うのです。

 命を懸けた大胆な作戦により、7日前にタイムリープした旺太郎は、尊氏よりも先に美尊ちゃんにプロポーズ。突然のことに戸惑う美尊ちゃんに「僕は真剣だってことを知ってほしかった」と、誠実さをアピールします。その甲斐あってか(?)、襲ってきた後輩ホストの和馬(志尊淳)から助けた代わりに美尊から乗馬を教えてもらったり、幼なじみの結婚式に付き添ってもらったりと、なんだかイイ感じ。

 しかも、この結婚式、No.1ホストの“エイト”でもある旺太郎が、お金で雇った自分の客の女の子に開かせた完全なるフェイク。幼なじみのフリをさせた上、自分の不幸な身の上話(※これも嘘)を吹き込ませ、美尊ちゃんからの同情を買うことに成功した旺太郎は、その後ちゃっかり食事にも誘われちゃいます。もちろん、この計画に協力してくれた女の子へのフォローも忘れることはなく、後日ホテルでしっかり“お礼”をするわけです。いやぁ、クズオブクズ!

 そりゃあ、12年前の事故で弟は行方不明のままだし、父・旺(光石研)に課せられた3億円の賠償金を肩代わりしなくちゃいけないし、姑息な手を使ってでも、100億(=美尊ちゃん)を手に入れたくなるのも仕方ないのかもしれません……(遠い目)。現実的に考えたらどうしようもない男ですが、なんたってこれはドラマです。「ホスト」という設定に加えて、綺麗な顔の山崎賢人くんが演じているからこそ、一周回って、逆にそのクズっぷりが気持ちよく感じてきます。

 

■無自覚系“ツンデレ”旺太郎、必ずしも思い通りの未来にはできない

 ストリートミュージシャン・春海(菅田将暉)に「大金持ちのパパを紹介してもらうんだよ~(ハートマーク)」と、ルンルンで話す旺太郎の前に現れた宰子。病床の祖母の最期を看取ることができなかった彼女は、自ら旺太郎にキスをします。「人の命を救うためにしかキスをしない」と言っていた宰子が、初めて自分のためにキスの力を使おうとするのです。

 タイムリープで遡ることができるのは、キスから7日前。宰子は、それよりも前から病気を患っていたおばあちゃんを助けることはできませんし、死を避けることもできません。当然、旺太郎も12年前の事故をなかったことにはできないのです。ですが、キスの力により、宰子は「おばあちゃんに残されたわずかな時間を一緒に過ごす」というほんの小さな幸せを手にしました。それでも、「事故に遭った時、私を助けてくれた男の子たちは死んだから、私だけ幸せにならない。幸せになっちゃいけない」と、罪悪感を抱く彼女に、旺太郎は言います。

「俺も似たようなことがガキの頃にあったよ。弟を事故で亡くしたんだ。けど俺は、弟の分まで幸せになるって決めた。でなきゃ、生きてる意味ないだろ」

「いくら時間を戻せても、何もしなきゃ結果は同じだ。でも、前に進めば人生を変えられる。俺たちは幸せになれるんだよ」

 口がうまいホストなので、どこまでが本心なのかは全くわかりませんが、少なくとも100%の嘘ではない気がします。去り際の「キスしてほしくなったら言えよ」という謎の上から目線にイラッとしながらも、ツンデレ具合には少しキュンとしたし、旺太郎は今後、自分の都合だけで無理やり宰子の唇を奪おうとはしないだろなと、今まで皆無だった旺太郎の株が、ほんのちょっと上がりました(当社比)。

 しかし、その裏で、これまで自分にとって都合の悪い未来をうまいこと回避してきた旺太郎の計画に大きな“ズレ”が生じてしまいます。入院中だった美尊ちゃんの父・尊(山田明郷)が亡くなり、とうとう尊氏が美尊ちゃんにプロポーズをしてしまうのです――。

 

■ブラック尊氏が覚醒、クズVSクズの戦いへ

 

 尊氏といえば、目の奥は死んでいるし、どことなく闇を抱えていそうな気配がありましたが、3話で彼は、社長秘書でもある叔父の郡次(小市慢太郎)から「海難事故の証拠」という防犯カメラのテープをチラつかされ、自分を副社長にするよう脅されていました。今話では、そんな彼に隠された秘密、つまり事故の真相が明らになりました。

 12年前のあの日、サンタさんからクリスマスプレゼントの馬の像をもらってルンルンの尊氏(子どもがそれをもらってうれしいのかは謎ですが)は、父が養子である自分には会社を継がせる気がないこと、自分は必要とされていなかったことを偶然にも知ってしまいます。深く傷ついた尊氏は、機械室に逃げ込み、行き場のない気持ちを吐き出すように、大事に持っていた馬の像を機械に投げつけると、火花が上がります。船の事故の原因は、尊氏にあったようです。

 それを知った尊は、これをひた隠し、尊氏に一生不自由のない生活を与えることと引き替えに、美尊を“陰で”支えていくよう命令。その約束の通り、彼は“兄”として妹を支えるべく、“異性”としての美尊ちゃんへの想いを封印しようとします。

 が、「初めて男の人を守ってあげたいって思ったの」と、旺太郎に心を動かされつつある美尊ちゃんの姿に焦りを感じていたところに、郡次からもせっつかれ、今にも命が尽きそうな父からも“あの約束”を口酸っぱく言われ、我慢も限界。「陰で支える人生なんてうんざりだ。これからは好きにさせてもらう」と、容態が悪化して苦しみ悶える父の姿を、あの死んだ魚みたいな冷たい目でただただ見下ろすのでした。

 以前までの良いお兄ちゃんオーラはゼロ、ドス黒いオーラを纏った尊氏は、美尊にプロポーズをし、12年前に船を沈めたのは船長だった旺太郎の父親だと、罪をなすりつけるのです。そうして旺太郎から美尊ちゃんを奪い返し、闇の帝王、いや、並木グループのトップとなりました。

 ということで、来週からは旺太郎と尊氏が“クズバトル”を繰り広げる模様。ラストで宰子に接触していた春海も気になりますが、一体彼が何者なのかは、ドラマ終盤まで引っ張りそうです。彼だけは“白”であってほしいところですが……。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

新田真剣佑が“闇堕ち”!? クズっぷりが気持ち良い『トドメの接吻』、視聴率巻き返しなるか……

 山崎賢人のクズ男ぶりもだいぶ見慣れてきたドラマ『トドメの接吻』(日本テレビ系)。第4話の平均視聴率は6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、第2話から0.4ポイントダウンしてしまいました。

 1話7.4%→2話6.5%→3話7.1%と、上がったり下がったりの本作。3話では、主人公・旺太郎(山崎賢人)とキス女・宰子(門脇麦)との間に恋愛フラグがプンプン臭い、旺太郎がモノにしようとしているご令嬢・美尊ちゃん(新木優子)が、兄である尊氏(新田真剣佑)にプロポーズされるというラブ要素強めの展開となりましたが、視聴率の回復はそんなに甘くなかったようですね。

“成り上がる”ためだったら何でもする主人公・旺太郎のように、どうにかして視聴率的にも下剋上を図ってほしいところですが……。ということで、4話のあらすじから振り返ります。

*これまでのレビューはこちらから

 

■山崎賢人のクズっぷりが気持ち良い

 

「キスをしたら望みを一つ叶える」という“キスの契約”を拒む宰子に対し、何としてでも尊氏のプロポーズを阻止したい旺太郎は、「俺はお前を信じてる!」と、胡散臭い笑顔を浮かべながら、ビルの屋上から自ら飛び降ります。思わず「狂ってる」とつぶやく宰子ですが、そんなイカレた男が死んでいくのを見過ごすことはできず、まんまとキス。タイムリープさせて旺太郎を救うのです。

 命を懸けた大胆な作戦により、7日前にタイムリープした旺太郎は、尊氏よりも先に美尊ちゃんにプロポーズ。突然のことに戸惑う美尊ちゃんに「僕は真剣だってことを知ってほしかった」と、誠実さをアピールします。その甲斐あってか(?)、襲ってきた後輩ホストの和馬(志尊淳)から助けた代わりに美尊から乗馬を教えてもらったり、幼なじみの結婚式に付き添ってもらったりと、なんだかイイ感じ。

 しかも、この結婚式、No.1ホストの“エイト”でもある旺太郎が、お金で雇った自分の客の女の子に開かせた完全なるフェイク。幼なじみのフリをさせた上、自分の不幸な身の上話(※これも嘘)を吹き込ませ、美尊ちゃんからの同情を買うことに成功した旺太郎は、その後ちゃっかり食事にも誘われちゃいます。もちろん、この計画に協力してくれた女の子へのフォローも忘れることはなく、後日ホテルでしっかり“お礼”をするわけです。いやぁ、クズオブクズ!

 そりゃあ、12年前の事故で弟は行方不明のままだし、父・旺(光石研)に課せられた3億円の賠償金を肩代わりしなくちゃいけないし、姑息な手を使ってでも、100億(=美尊ちゃん)を手に入れたくなるのも仕方ないのかもしれません……(遠い目)。現実的に考えたらどうしようもない男ですが、なんたってこれはドラマです。「ホスト」という設定に加えて、綺麗な顔の山崎賢人くんが演じているからこそ、一周回って、逆にそのクズっぷりが気持ちよく感じてきます。

 

■無自覚系“ツンデレ”旺太郎、必ずしも思い通りの未来にはできない

 ストリートミュージシャン・春海(菅田将暉)に「大金持ちのパパを紹介してもらうんだよ~(ハートマーク)」と、ルンルンで話す旺太郎の前に現れた宰子。病床の祖母の最期を看取ることができなかった彼女は、自ら旺太郎にキスをします。「人の命を救うためにしかキスをしない」と言っていた宰子が、初めて自分のためにキスの力を使おうとするのです。

 タイムリープで遡ることができるのは、キスから7日前。宰子は、それよりも前から病気を患っていたおばあちゃんを助けることはできませんし、死を避けることもできません。当然、旺太郎も12年前の事故をなかったことにはできないのです。ですが、キスの力により、宰子は「おばあちゃんに残されたわずかな時間を一緒に過ごす」というほんの小さな幸せを手にしました。それでも、「事故に遭った時、私を助けてくれた男の子たちは死んだから、私だけ幸せにならない。幸せになっちゃいけない」と、罪悪感を抱く彼女に、旺太郎は言います。

「俺も似たようなことがガキの頃にあったよ。弟を事故で亡くしたんだ。けど俺は、弟の分まで幸せになるって決めた。でなきゃ、生きてる意味ないだろ」

「いくら時間を戻せても、何もしなきゃ結果は同じだ。でも、前に進めば人生を変えられる。俺たちは幸せになれるんだよ」

 口がうまいホストなので、どこまでが本心なのかは全くわかりませんが、少なくとも100%の嘘ではない気がします。去り際の「キスしてほしくなったら言えよ」という謎の上から目線にイラッとしながらも、ツンデレ具合には少しキュンとしたし、旺太郎は今後、自分の都合だけで無理やり宰子の唇を奪おうとはしないだろなと、今まで皆無だった旺太郎の株が、ほんのちょっと上がりました(当社比)。

 しかし、その裏で、これまで自分にとって都合の悪い未来をうまいこと回避してきた旺太郎の計画に大きな“ズレ”が生じてしまいます。入院中だった美尊ちゃんの父・尊(山田明郷)が亡くなり、とうとう尊氏が美尊ちゃんにプロポーズをしてしまうのです――。

 

■ブラック尊氏が覚醒、クズVSクズの戦いへ

 

 尊氏といえば、目の奥は死んでいるし、どことなく闇を抱えていそうな気配がありましたが、3話で彼は、社長秘書でもある叔父の郡次(小市慢太郎)から「海難事故の証拠」という防犯カメラのテープをチラつかされ、自分を副社長にするよう脅されていました。今話では、そんな彼に隠された秘密、つまり事故の真相が明らになりました。

 12年前のあの日、サンタさんからクリスマスプレゼントの馬の像をもらってルンルンの尊氏(子どもがそれをもらってうれしいのかは謎ですが)は、父が養子である自分には会社を継がせる気がないこと、自分は必要とされていなかったことを偶然にも知ってしまいます。深く傷ついた尊氏は、機械室に逃げ込み、行き場のない気持ちを吐き出すように、大事に持っていた馬の像を機械に投げつけると、火花が上がります。船の事故の原因は、尊氏にあったようです。

 それを知った尊は、これをひた隠し、尊氏に一生不自由のない生活を与えることと引き替えに、美尊を“陰で”支えていくよう命令。その約束の通り、彼は“兄”として妹を支えるべく、“異性”としての美尊ちゃんへの想いを封印しようとします。

 が、「初めて男の人を守ってあげたいって思ったの」と、旺太郎に心を動かされつつある美尊ちゃんの姿に焦りを感じていたところに、郡次からもせっつかれ、今にも命が尽きそうな父からも“あの約束”を口酸っぱく言われ、我慢も限界。「陰で支える人生なんてうんざりだ。これからは好きにさせてもらう」と、容態が悪化して苦しみ悶える父の姿を、あの死んだ魚みたいな冷たい目でただただ見下ろすのでした。

 以前までの良いお兄ちゃんオーラはゼロ、ドス黒いオーラを纏った尊氏は、美尊にプロポーズをし、12年前に船を沈めたのは船長だった旺太郎の父親だと、罪をなすりつけるのです。そうして旺太郎から美尊ちゃんを奪い返し、闇の帝王、いや、並木グループのトップとなりました。

 ということで、来週からは旺太郎と尊氏が“クズバトル”を繰り広げる模様。ラストで宰子に接触していた春海も気になりますが、一体彼が何者なのかは、ドラマ終盤まで引っ張りそうです。彼だけは“白”であってほしいところですが……。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

「だったら、馬鹿のほうがいい──」フジテレビ『隣の家族は青く見える』深田恭子の“汚顔”が美しい

 ある集合住宅(コーポラティブハウス)を舞台に、そこに住む4組それぞれの「家族」の価値観の違いを軽やかに描く『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)。

 第3話は、ゲイカップルであることを隠していた広瀬渉(眞島秀和)と青木朔(さく・北村匠海)が中庭でキスしてるところを五十嵐奈々(深田恭子)に見られてしまった続きからスタート。

(前回のレビューはこちらから)

 

■ゲイだと打ち明ける朔

 

「親戚間のスキンシップ」だと、動揺しまくりでごまかす広瀬と「何それ、かえって気持ちわるいよ」と笑顔で動じない朔のスタンスの違いがクッキリ。

 奈々は「大丈夫です」と理解を示して立ち去るが、「何が大丈夫なの? ねえ?」と朔にすがる広瀬。ダンディだったのに、朔の前ではペース乱されまくりで取り乱す広瀬が可愛く見えてくるのがニクい。

 次の日、ゲイであることを公言していない立場の広瀬(クローゼットというらしい)のために、秘密にしてほしいと奈々に頼む朔。広瀬を振り回しながらも、しっかり想っているのが伝わる。

 朔に嫉妬してないフリして、すごく嫉妬してくる夫・大器(松山ケンイチ)をニヤニヤ見つめる奈々。さぞ大器を可愛く思ったことだろう。

 そんな奈々は、不妊治療でクロミッドと呼ばれる排卵誘発剤を飲むことに。妊娠の確率が上がるというが、これがある意味、今回のドラマを引き起こす。

 不妊治療の出費がかさむこと、去年から都が助成金を出していること、しかし年齢制限(妻が35歳未満)で、奈々たちがぎりぎり受給できないことなどリアルな情報(夫婦の所得合算730万未満なども)も、さりげなく盛り込む。深キョンがあまりに昔ながらの見た目なのでピンとこなかったけど(褒めてます)。

 

■イラつく奈々

 

 一足先に妊娠している大器の妹・琴音(伊藤沙莉)が、胎動があったと実家で騒動になっているのを、いつものように少しだけ傷つきながら、それでも笑顔を保つ奈々。琴音の実母・聡子(高畑淳子)の親バカぶりや、奈々の不妊への開けっぴろげな接し方など、一世代前の肝っ玉母さんぶりが見事。

 ここまで他に比べるとおしどり的な五十嵐夫妻だったが、薬の副作用なのか、奈々は少しイライラしてしまうとの自覚が。主治医(伊藤かずえ)に「妊活はできるだけリラックスして行うことが大切」だと言われ、夫もそう感じている可能性があるから話し合うようにと勧められる。費用の件もそうだが、不妊治療にのしかかる現実を細かく描き、経験者からの共感の声も多いようだ。

■「子ども」で揉める川村家と小宮山家

 

 川村亮司(平山浩行)は、急死した前妻との間にいる10歳の子ども(亮太・和田庵)を引き取ろうと考えていると現在のパートナー・杉崎ちひろ(高橋メアリージュン)に告げる。前回亮太と一緒にいるのを目撃して不信感を募らせていたちひろは素直に受け入れられない。

 伝えるのが遅くなったこと詫びつつ「亮太を引き取ってこの家で暮らしたい」という亮司。

「もしちひろが嫌なら……」

「嫌なら何? 引き取るのやめる? それとも私と別れる?」

 気持ちをぶつけるちひろに「父親としての責任」として「引き取らないという選択肢はない」と言い切るが「婚約者としての責任は?」と問うちひろ。2人は子どもを持たないことを条件に婚約したのだが「事情が変わったんだ。本当にすまない」と亮司に言い切られてしまう。

 後日、式場の解約や自分が引っ越すことなどを気丈にも笑顔(のフリ)で伝えるちひろ。そんなちひろに何も声をかけられない亮司。

 小宮山家の長女・優香(安藤美優)は厳しい母親・深雪(真飛聖)に内緒で友人とダンスに励んでいるが、帰りが遅くなり激昂される。本当は今度あるダンスのオーデションに参加したいらしいのだが、それも言えず従うしかできない。

 この日は求職中で時間を潰す父・真一郎(野間口徹)と図書館付近でニアミスしかけたし、広瀬や朔と話したそうな雰囲気も時折見せており、それを嫌がる深雪と今後何かありそうだ。

 今回もイライラが止まらない深雪だが次女の萌香(古川凛)の無垢な笑顔に救われた顔も見せる。

 

■ついに妊娠か?

 

 そんな中、仕事帰りの奈々が自宅前で倒れる。たまたま通りかかった朔が五十嵐家に運び介抱するが、そこへ帰宅した大器は、いきなり激怒。奈々は大したことなかったが、いくら事情を説明しても信じない大器に朔は全告白する。

「俺ゲイなんです」「女の人に興味ないんです」「広瀬渉の恋人なんです」

 落ち着いた後、深々と謝る大器。照れ隠しなのか「彼イケメンだから……」と言い訳するも「私、そんな面食いじゃないからね!」と奈々に言われ、言葉を失う大器。それを茶化しつつ大器とも打ち解ける朔。

 基礎体温の高温期が続き、生理も来ていないため、妊娠の可能性で活気づく大器と奈々。妊娠検査薬を買いに行った際に、うまい具合に義母・聡子に出くわしごまかすものの、しっかり見破る聡子。

 奈々の妊娠を喜び、我を忘れるほど大喜びする高畑のドタバタ芝居が本当に素晴らしく、女優としての底力を感じる。しっかり者でクレバーな次女役の伊藤沙莉との相性も実によく、この2人の「親子漫才」だけ15分ほど見ていたくなるほど。

 亮司ともめて家を飛び出した際に植木鉢を割ってしまったお詫びに、奈々を訪ねてきたちひろ。奈々はちひろを初めて家に招く。うっかり卓上に置きっ放しにしていた検査薬を見られてしまい、それきっかけで不妊治療をしていることを打ち明ける。検査薬使用前に生理がきて「リセット」してしまったことも、ここで語られた。

 少し他の家庭と距離を取っていたちひろだが、打ち明ける奈々に心許すように自分たちが別れることになったことを語りだす。

 子どもを引き取ることは「不可抗力」だとしながらも「私を説得するわけでもなく、あっさり結婚を諦めちゃったのがショックでさ」と本音を吐き「まあその程度の女だったってことだよ」と強がり笑う。

「そこまで愛されてなかった」から説得されなかったんだと納得しようとするちひろだが、奈々に言われた「愛してるからじゃないかな」「好きな人に無理させることほど辛いことってないと思うから」という言葉が沁みる。

■「だったら馬鹿の方がいい」

 

 翌日、落ち込む奈々の気持ちを汲んでか、気分転換に外へ連れ出す大器。富士山麓にある、胎内に見立てた洞窟や御胎内神社で安産祈願をし、うまくいかなくても目の前にある幸せを前向きに楽しむその2人の姿は、不妊だけでなく多くの価値観にとらわれる人々に何かを伝えるはずだ。

 その日の夕食時、大器作のお好み焼きを食べながらリラックスした奈々が打ち明けたのは、大器の妹・琴音の妊娠発覚時、実は喜んであげられなかったという本音。「不妊治療をしだしてから嫌な人間になってそうで辛い」と言う奈々を励ます大器。

 自分はいくら苦労しても妊娠できないのに、いきなりできちゃった他人(身内ではあるが)の妊娠。

「それで喜んでたら、お人好し通りこして馬鹿だよ?」

「だったら馬鹿のほうがいい」

 汚い泣き顔で言う奈々が綺麗でした。

 直後のセリフ「5枚焼くからね、絶対食べてよ?」は、おそらく松ケンのアドリブ。現場でもムードを作ってそうな彼に対する安心感があるから、深キョンはいい芝居ができたのではないかなと勝手に思ってます。

 あと、ソースとマヨネーズをすごい勢いでお好み焼きに噴射する手際のよさが尋常ではなく「何かやってたのか?」と途中から気になってしまい、その後、集中できなかったことを記しておきます。

 今回は、朔と大器とか、奈々とちひろとか、登場人物が今までより深く触れ合うことで、解決までいかなくても見えていなかった価値を感じたり見つめ直すシーンが印象的でした。来週は奈々の母が来て一悶着あるみたいで、そちらも楽しみです。
(文=柿田太郎)