『グッドワイフ』水原希子、徐々に受け入れられるも、昼食シーンに批判が……「食べ方が残念」北川景子の再来か

(これまでのレビューはこちらから)

 常盤貴子主演ドラマ『グッドワイフ』(TBS系)の第3話が1月27日放送され、平均視聴率9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 同日20時から人気アイドルグループ・嵐の活動休止に関しての記者会見があったため、関心がそちらに向かってしまったのか、ここにきて、一ケタ台を記録してしまいました。

 ですが、リアルタイムで見ていた視聴者からは賞賛の声が聞こえており、今回も存分に楽しめたよう。

 それでは、今週もあらすじから振り返っていきましょう。

■一度は許そうとした夫に再び裏切られてしまう杏子……

 鉄道脱線事故で死亡した運転手の遺族代理人になった杏子(常盤)は、依頼人から直々に指名されたということで、いつも以上に張り切って案件に取り組む。杏子たちは過重労働による賠償金を提案。しかし、相手の弁護士・河合映美(江口のりこ)が、ことあるごとに妊娠による体調不良を理由に交渉を中断し、話し合いが進展しないまま。次第に杏子たちは不利になっていく。

 そんな中、拘置所にいる夫・壮一郎(唐沢寿明)と面会した杏子に、壮一郎は何気ないアドバイスをする。しかし、そのアドバイスのおかげで、鉄道会社が日常的に起こしていたオーバーランを隠していた事実を発見。見事、賠償金を勝ち取ることに成功する。

 だが、この壮一郎のアドバイスは、実は、杏子をうまく使うために仕掛けられた罠だった、というのが今回のストーリーでした。

■唐沢寿明の手のひら返しがすごい!

 今回、ゲストに江口のりこが登場。最強妊婦弁護士ということで、すごく嫌味な弁護士役だったんですが、こういう役にぴったりな江口。ネットでは江口の演技に「すごいハマる(笑)」「嫌味っぷりがすごい! いい意味でね」と賞賛の声する声が多く上がっており、ハマり役となった様子。ちなみに、原作では、シーズンを重ねてからも、この妊婦弁護士が登場しており、人気キャラクターのひとつになっているようなので、是非、江口にも最終回手前でまた登場して欲しいものです。

 で、リーガルドラマではあるんですが、今回は弁護シーンよりも、杏子と壮一郎の関係の方がメインだといっていいかと。面会のときに壮一郎から息子が何度も自転車に乗っては転んでいたとの昔話を聞かされた杏子。壮一郎は続けて「自転車に原因があったんだ」と話すんですが、杏子はこれで、鉄道会社の点検ミスの事実を発見! ここまでなら夫のアドバイスで解決となっただけに、「あなたありがとう!」となるんでしょう。ですが、実際は夫が自分を陥れた元部下を陥れるために仕組んだ罠というか、妻をうまく利用したという……なんとも悲しいオチに。

 涙を流す杏子がかわいそうで見ていられないのですが、それよりもネットとは「唐沢さん怖い!」「唐沢さんのいい夫演技に騙された!」「うわ~嫌な夫」「ゲスの極み!」と唐沢の裏切りにショックが大きかった様子。ですが、同時に「唐沢さん出番そんなにないのにすごい存在感!」「この人が出てるとハズレないよね!」と唐沢の演技に満足している声も多く聞こえており、この夫婦の関係にも注目が集まっているよう。次回はどうなるのか、今から楽しみですね。

■相武紗季とのスキャンダルストーリーを早く!

 逮捕とともに、不貞行為までが明るみ担ってしまった壮一郎。この相手というのが、相武紗季が演じる女性なんですが、この女性との接点については、いまだ描かれていなく、ネットでは「じらしすぎ!」「いい加減にやって!」と不満タラタラ。

 ですが、不満が出るということは、“みんな楽しみにしてる”といっても過言ではありません! みんな、実生活でも役でも愛妻家である唐沢寿明が、不倫しているところを見たい(笑)……ハズ! 

 ちなみに、原作に出てくる夫は、愛妻家のフリをしながら、結構遊び人だったという衝撃設定に加え、あの女性とも関係が……。

 日本版が、この最低夫をどこまで忠実に描くかはわかりませんが、きっと、視聴者をあっと驚かせる描き方になってるかと思います。こちらも、今から待ち遠しいですね。

■水原希子、評判上々も“食べ方が汚い”

 ドラマのストーリーや演出に関しては、正直満足といったところ。スタッフや俳優が、原作と日本版、両者の良いところを引き出したいというのが感じられ、見ていてすごく面白いんです。

 ですが、今回、1つだけ、「ちょっとな~……」とガッカリした点が。それは、水原希子がラーメンを食べるシーンです。

 水原が麺をすすれないのか、途中で麺を歯で切って出しちゃうんですよ。その上、怒っているような真顔で食べているので、ラーメンがまったくおいしそうに見えない(笑)。別においしそうに見える必要はないのですが、これはちょっといただけないかと。すすれないなら、別にチャーハンとかでも良かったのにと思ってしまいました。

 ネットでも同じことが言われており、「ちょっとこれは嫌だな」「麺じゃないのにしてあげてよ」という声が続々。水原の演技に関しては初回放送時の辛らつな声がほとんど消えており、「結構ハマり役だよね!」「原作のカリンダっぽく見える!」とだいぶ良くなっていただけに、これは残念。

 ちなみに、芸能界で食べ方が汚い女優と言われていた北川景子は、その後マナー教室に通い、きれいな食べ方になりましたから。水原もマナー教室に通って、そういった声を払拭してほしいですね(笑)。

 以上、3話のレビューでした。

 さて、次回は壮一郎と友人で杏子に片思いしている多田先生(小泉孝太郎)が顔を合わせるということで、ハラハラ・ワクワクする展開が予想されます。人の不幸は蜜の味ですからね(笑)。期待して次回の放送を待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

『3年A組』「種明かし→新たな伏線」で視聴者をロックオンも、いまだ明かされぬ菅田将暉の”真の目的”

 1月20日に放送された『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)の第3話。

 このドラマには、犯人探し→説教→改心という流れがひとつのフォーマットとしてある。今回の柊一颯(菅田将暉)の授業の内容は、景山澪奈(上白石萌歌)を陥れたフェイク動画を撮影した生徒は誰なのか? というもの。結果、犯人は澪奈にフラれたことを根に持つ里見海斗(鈴木仁)だと判明した。

 澪奈を独占できないことを逆恨みしてフェイク動画を拡散した宇佐美香帆(川栄李奈)といい、生徒たちの攻撃の動機が一様にショボすぎる。こんなことが原因でひとつの命が失われたのかと思うと、ゾッとする。里見なんて、告ってフラれただけである。

 気になることがある。澪奈が、あまりにも多くの人から恨まれすぎではないだろうか? 敵が多すぎるのだ。さすがにこの毎日は、生きているのがつらくなるかもしれない。毎回、彼女の生活の中で起こっていた災難が明かされるのだから。

 そう、犯人は1人ではない。犯人かと思ったら、その背後に黒幕がいて、その黒幕を別の黒幕が操っていて……と、まるで数珠つなぎである。つまり、数人の生徒が別々の事情を抱え、それが偶然的に連鎖して関わった結果、澪奈は自殺してしまった。

 柊が3年A組に強いた軟禁生活には、生徒に贖罪の意識を持たせる目的がある。同調の空気を作っていたクラス全体が対象だし、特定すべき犯人も1人ではない。やはり、10日間が必要だった。

 今回は、郡司真人刑事(椎名桔平)が犯人の特定を外したため、柊の宣言通り5人の生徒が犠牲になった。自ら名乗り出た里見以外で柊が指名したのは、瀬尾雄大(望月歩)、堀部瑠奈(森七菜)、西崎颯真(今井悠貴)、結城美咲(箭内夢菜)の4人。なぜ、このメンツが選ばれたのだろう?

 多くの視聴者の予想通り、柊は生徒を殺していなかった。恐らく、澪奈の自殺と関連性の薄い生徒を教室から間引いている。無関係な生徒を除外し、引き続き教育を行うべき生徒は教室に残しておく。前回のレビューで言った通り、このドラマは熱血教師の物語である。

■柊の目的は、A組への“命懸けの授業”だけではない?

 このドラマに、予想外の展開はあまり起きない。柊に殺されたと思った生徒たちが生きていたのも、予想通りだった。この事実を、3話にしてあっさりネタバレさせる今作。こんなことに重きを置くドラマではないのだ。だから、生徒存命の事実を長く引っ張って隠さなかった。

 ひとつの伏線はわかりやすいが種明かしが早く、次から次に謎の事実が登場する展開の速さ。今後、もっと核心に迫る予想外の展開が待ち受けているに違いない。

 では、現時点でどんな謎、伏線が残されているかを振り返りたい。

 第3話で登場したのは、郡司の前職が教師だったという過去だ。柊は郡司のことをよく知っている。

「ある日、1人の生徒が集団暴行を受けて亡くなった。男は教え子を救えなかった自分を責めたが、その怒りと悲しみを犯罪そのものに向けた。弱者を傷つける犯罪を横行しない世の中にする! そして男は、刑事になった。その男は自分が味わった負の感情を跳ね返して、明日を生きる活力に変えたんだ!」

 その後、監視カメラを通じて郡司と会話した柊は、笑みを浮かべて「やっぱり有能な刑事さんだ」とつぶやいた。

 郡司の記憶にはないが、2人の間には関係性がある。そして、柊は郡司に悪感情を抱いていない。そんなことが柊の様子からうかがい知れる。

 そして、もうひとつ。第3話の終盤で、柊がかつて交際していた相良文香(土村芳)の父・孝彦(矢島健一)のスマホが一瞬、映し出された。何者かとのチャット画面で、孝彦のアカウント名は「とある魁皇生」になっていた。ということは、孝彦が3年A組の教室にいるテイの内通者ということ!? 郡司とやりとりしていたのも孝彦だし、悪く言っていたはずの柊とも通じているということか……。

 郡司や孝彦を巻き込んでいるならば、澪奈が自殺に至った原因をあぶり出し、命懸けの授業を行うことのみが柊の目的ではないということになる。彼の目的はA組の外部とも関連する問題だ。次回予告で、文香が「私のためにこんなことをしているならやめて」と必死に諭していたのも気になる。

 柊が3年A組を人質に取った目的は何か? それが、このドラマを読み解く焦点。

「すべてを打ち明けよう」

 第4話の予告を観ると、柊は生徒たちに口を開く模様。ここで、柊の真の目的が明かされる。

(文=寺西ジャジューカ)

坂口健太郎主演『イノセンス』、中途半端すぎる作りで“ただイケメンを愛でる”ドラマに……

 坂口健太郎主演ドラマ『イノセンス〜冤罪弁護士〜』(日本テレビ系)の第1話が1月19日に放送され、初回平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 今期は各局でリーガルドラマが放送されていますが、その中で、初回は二桁を切ってしまうというワーストスタートとなってしまいましたが、肝心のストーリーはどうだったのでしょうか?

 ではでは、早速あらすじを振り返っていきましょう!

■3年で5件……最強の冤罪弁護士!

 保駿堂法律事務所に所属する弁護士・黒川拓(坂口)は、冤罪弁護を積極的に受け、何度も冤罪判決を勝ち取っている人物。やり手弁護士ではあるが、私生活は事務所の倉庫で生活。「だらしない」と新人弁護士・和倉楓(川口春奈)に毎日注意を受けている。

 そんな彼に自宅に放火した罪で起訴された被疑者・阿蘇重雄(吉田栄作)の妻・恵美子(中島ひろ子)から依頼が舞い込む。恵美子の話では、重雄は取り調べで自白を強要されてしまい、無実の罪で起訴されたという。

 拓は冤罪を証明するために、現場や調書からヒントを見つけていき、決定的な証拠を見つける……、といったストーリーでした。

■弁護士ドラマとしても推理ものとしても中途半端!

 1話を見て思ったことは、『リーガル・ハイ』と『ガリレオ』(ともにフジテレビ系)と『99.9』(TBS系)を足して3で割った感じだなと。人気ドラマのいい要素を詰め込んだってところでしょうか。

 ですが、全体的に中途半端なんです。『リーガル・ハイ』のように勝つためなら手段を選ばないぶっ飛んだ弁護士でもなく、『99.9』のようなクスッと笑えるコメディー要素もないない。その上、『ガリレオ』のように冤罪を証明するために科学実験をするんですが、その前に、真実となるシーンがなく(強要された自白の回想シーンはあるんですが)、視聴者が推理しようにもできない。

 ただ、単に坂口のかっこいい姿だけを見せつけられている感じで、楽しみようがないというか……。弁護士ドラマというよりも坂口ファンのための坂口を愛でるドラマといった方がいいし、コアなファン向けに作りすぎたために、一桁スタートとなったのでしょうね〜。正直、坂口ファン以外は苦痛。今後視聴率が上がることはそうないかなと思います。

■温泉地を名字に使っているけど……なんで?

 すごく疑問に思ってしまったのが、登場人物たちの名前が全員、温泉地なんです。湯布院に秋保、阿蘇に別府、登別……。温泉の素の名湯シリーズのようで(笑)。こ、これは、一体な〜ぜ〜……。これは弁護士となんの共通点が? さっぱりわかりません。

 じゃあ、このちょっとした面白(?)小ネタが、ネットで騒がれているのか思ったら、別に「あ〜、温泉行きたくなった」といった声だけ。別に騒がれてもいない。正直、さむいです。(温泉地名なのに、みんな湯冷めしてますけど……)

『99.9』みたいな話題になる小ネタを加えたいなら、坂口の彼女と噂されている高畑充希にまつわる何かを入れるとか、川口春奈のスポーツ選手好きを表す何かを入れるとか、そういうことぐらいしてほしいですよ(笑)。

 全然、笑えない小ネタは今後入れないでください。

■低視聴率俳優と女優がメインキャストって……

 坂口といえば、これまで出演するドラマが軒並み低視聴率を記録し、“数字を持っていない”若手俳優の一人。また、川口も同様。同じ事務所の杉咲花と志田未来が出演している『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)の方が好調で、明暗分かれている人物です。

 そんな二人が主役どころということで、放送前から「大丈夫?」なんて言われていたんですが、案の定ヤバイという結果に(笑)。

 元々、この枠はジャニーズタレント御用達枠だったんですが、今回はジャニーズ一切出演しないだけに、挑戦した感はありますが……。メインどころのキャスティングがあまりいいとはいえず……。やる気ありますか? これ(笑)。

 でも、ゲスト出演はめちゃくちゃ豪華なんですけど(笑)。そこに力使いすぎて、ちょっと何がしたいのかわかりません(笑)。

 メインどころがこれじゃ、この先不安が続くでしょう。

以上1話のレビューでした。

 次回はコンビニ強盗事件がテーマ。今回の放火事件も実際にあった事件だったので、2話もそうなのかと思います。また、ゲストに仙道敦子に山田裕貴という豪華さ。正直、もう、そこしか楽しめません〜(笑)! 2話もそれなりに期待して放送を待ちましょう。

(どらまっ子KOROちゃん)

坂口健太郎主演『イノセンス』、中途半端すぎる作りで“ただイケメンを愛でる”ドラマに……

 坂口健太郎主演ドラマ『イノセンス〜冤罪弁護士〜』(日本テレビ系)の第1話が1月19日に放送され、初回平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 今期は各局でリーガルドラマが放送されていますが、その中で、初回は二桁を切ってしまうというワーストスタートとなってしまいましたが、肝心のストーリーはどうだったのでしょうか?

 ではでは、早速あらすじを振り返っていきましょう!

■3年で5件……最強の冤罪弁護士!

 保駿堂法律事務所に所属する弁護士・黒川拓(坂口)は、冤罪弁護を積極的に受け、何度も冤罪判決を勝ち取っている人物。やり手弁護士ではあるが、私生活は事務所の倉庫で生活。「だらしない」と新人弁護士・和倉楓(川口春奈)に毎日注意を受けている。

 そんな彼に自宅に放火した罪で起訴された被疑者・阿蘇重雄(吉田栄作)の妻・恵美子(中島ひろ子)から依頼が舞い込む。恵美子の話では、重雄は取り調べで自白を強要されてしまい、無実の罪で起訴されたという。

 拓は冤罪を証明するために、現場や調書からヒントを見つけていき、決定的な証拠を見つける……、といったストーリーでした。

■弁護士ドラマとしても推理ものとしても中途半端!

 1話を見て思ったことは、『リーガル・ハイ』と『ガリレオ』(ともにフジテレビ系)と『99.9』(TBS系)を足して3で割った感じだなと。人気ドラマのいい要素を詰め込んだってところでしょうか。

 ですが、全体的に中途半端なんです。『リーガル・ハイ』のように勝つためなら手段を選ばないぶっ飛んだ弁護士でもなく、『99.9』のようなクスッと笑えるコメディー要素もないない。その上、『ガリレオ』のように冤罪を証明するために科学実験をするんですが、その前に、真実となるシーンがなく(強要された自白の回想シーンはあるんですが)、視聴者が推理しようにもできない。

 ただ、単に坂口のかっこいい姿だけを見せつけられている感じで、楽しみようがないというか……。弁護士ドラマというよりも坂口ファンのための坂口を愛でるドラマといった方がいいし、コアなファン向けに作りすぎたために、一桁スタートとなったのでしょうね〜。正直、坂口ファン以外は苦痛。今後視聴率が上がることはそうないかなと思います。

■温泉地を名字に使っているけど……なんで?

 すごく疑問に思ってしまったのが、登場人物たちの名前が全員、温泉地なんです。湯布院に秋保、阿蘇に別府、登別……。温泉の素の名湯シリーズのようで(笑)。こ、これは、一体な〜ぜ〜……。これは弁護士となんの共通点が? さっぱりわかりません。

 じゃあ、このちょっとした面白(?)小ネタが、ネットで騒がれているのか思ったら、別に「あ〜、温泉行きたくなった」といった声だけ。別に騒がれてもいない。正直、さむいです。(温泉地名なのに、みんな湯冷めしてますけど……)

『99.9』みたいな話題になる小ネタを加えたいなら、坂口の彼女と噂されている高畑充希にまつわる何かを入れるとか、川口春奈のスポーツ選手好きを表す何かを入れるとか、そういうことぐらいしてほしいですよ(笑)。

 全然、笑えない小ネタは今後入れないでください。

■低視聴率俳優と女優がメインキャストって……

 坂口といえば、これまで出演するドラマが軒並み低視聴率を記録し、“数字を持っていない”若手俳優の一人。また、川口も同様。同じ事務所の杉咲花と志田未来が出演している『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)の方が好調で、明暗分かれている人物です。

 そんな二人が主役どころということで、放送前から「大丈夫?」なんて言われていたんですが、案の定ヤバイという結果に(笑)。

 元々、この枠はジャニーズタレント御用達枠だったんですが、今回はジャニーズ一切出演しないだけに、挑戦した感はありますが……。メインどころのキャスティングがあまりいいとはいえず……。やる気ありますか? これ(笑)。

 でも、ゲスト出演はめちゃくちゃ豪華なんですけど(笑)。そこに力使いすぎて、ちょっと何がしたいのかわかりません(笑)。

 メインどころがこれじゃ、この先不安が続くでしょう。

以上1話のレビューでした。

 次回はコンビニ強盗事件がテーマ。今回の放火事件も実際にあった事件だったので、2話もそうなのかと思います。また、ゲストに仙道敦子に山田裕貴という豪華さ。正直、もう、そこしか楽しめません〜(笑)! 2話もそれなりに期待して放送を待ちましょう。

(どらまっ子KOROちゃん)

遊川和彦がAV業界を敵に回す大暴言!! 杉咲花が子泣きジジイ化した『ハケン占い師アタル』第2話

 毒気の強い遊川和彦の脚本と、若手演技派女優・杉咲花とのマッチングで話題のお仕事コメディ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)。「わかりました、あなたを鑑(み)ます!」という決め台詞と共に、杉咲演じる派遣社員アタルが職場の同僚たちの悩みを占いでいっきに解決しちゃいます。間宮祥太朗が物語の中心となった第2話を振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 舞台は都内にあるイベント会社。かつて天才占い少女として活躍した派遣社員のアタル(杉咲花)が鑑定することになるのは、お坊ちゃまタイプの目黒(間宮祥太朗)です。早くに母親を亡くしたものの、実家が裕福だったことから不自由することなく育ちました。性格は明るく、仕事に対して常に前向きなのですが、お坊ちゃん育ちのため世間的常識にうとく、職場では浮いた存在です。心配症の大崎課長(板谷由夏)からは、まともな仕事を回してもらえません。

 目黒はけっこうイケメンなのに、恋人もなし。婚活アプリに登録しても、なかなかタイプの女の子と出逢えません。初主演映画『全員死刑』(17)で連続殺人鬼役をヤバいくらいに大熱演した間宮祥太朗が、瞳をキラキラさせながらも空振りを続ける残念な若者役を演じているギャップがいい感じです。

 例によって、調子のいい上司・代々木部長(及川光博)が「特撮ヒーローの新作発表イベントを企画してくれ」と急な仕事を振ってきました。伝説のイベントを成功させた実績のある上野(小沢征悦)は他の仕事に追われ、手が回りません。そこで子どもの頃から特撮ドラマが大好きだった目黒が立候補して、企画を初めて担当することに。特撮ヒーローに対する愛情だけは人一倍あるようですが、果たして大丈夫でしょうか。

 

■問題発言「お前はAV男優みたいなもの」

 予算は考えずに、自分がやりたい特撮ヒーローイベントを考えた目黒の趣味色の強い企画案となりましたが、目玉となっているのは芸能界を引退している往年の人気特撮ドラマ「ミラクルヒーロー」の初代主演俳優をイベントに引っ張り出すというものです。これは常識の範囲でしか考えない田端(野波麻帆)たちには考えつかなかったナイスアイデアでした。目黒が熱心に説得したことで、芸能界から去っていた初代ミラクルレッドの八王子(湯江タケユキ)はイベントに出演するだけでなく、コンペにもサプライズゲストとして参加してくれるそうです。ここまでは目黒くん、万々歳でした。

 やる気まんまんの目黒は、クライアントへのプレゼンも自分がやると言い出します。声がデカいことから、いつもプレゼン役を務めている上野はこれに反対。代々木部長から「部下を育てるのも上司の仕事」と言われていた大崎課長とケンカを始めてしまいます。自分がケンカの原因だとは知らず、「ケンカはやめましょう。俺らは仲間じゃないですか」と目黒が仲裁に入ったことから、上野はブチ切れるのでした。

「お前はAV男優みたいなもの。お前が何をしても誰も見てないし、仲間なんて誰も思ってないよ」。コネ入社した目黒に対し、積もり積もっていた感情を爆発させる上野でした。でも、これは大暴言! AV男優に対して、失礼というものでしょう。AV男優たちが持てるテクニックとサービス精神のすべてを駆使することで、AV女優は輝きを放っているのです。AV男優は、縁の下の力持ち。英語にすると「Unsung Hero」です。AV業界を敵に回しかねないほど、遊川和彦の脚本はどぎついです。AV男優ならずとも、いつも能天気な目黒もこの大放言にはショックを受けてしまいます。

■杉咲花が妖怪子泣きジジイに大変身!!

 コンペ当日、失意の目黒はコンペには参加せず、先週入ったばかりの新人社員・アタルと留守番することに。いつも異様に明るい目黒があまりにどんよりしていることから、妊娠して母性本能が高まっている神田(志田未来)は放っておけません。アタルがかつて天才占い少女だったことを目黒にバラしてしまいます。アタルからは「他の人に教えたら、ぶっ殺す」とクギを刺されていた神田ですが、しれっとしたものです。母親になると、女性は急にタフになるようです。

「わかりました、あなたを鑑ます!」

 迷子の仔猫のようなウルウルした瞳をした目黒を、アタルは鑑定することに。目黒からの質問は3つ。1)どうして、俺はモテないのか? 2)俺が褒められるには、どうすればいい? 3)俺に何かいいところはある? 何だか中学生男子みたいな質問ですね。まぁ、それが目黒の精神年齢なのでしょう。

 アタルの鑑定結果は実にシンプルです。1)の答えは、女性を外見でしか判断していないから、モテないのだというものでした。人を外見でしか評価できない人は、逆にその人自身も薄っぺらい評価しかもらえません。

 次の2)の質問に答えるために、アタルは目黒の幼年期へと記憶の時流を遡っていきます。母親を亡くして間もない少年時代の目黒は、父親(中野剛)に背負われていました。このとき、なぜか少年時代の目黒にアタルは成り済まし、目黒の父親におんぶされています。笑う杉咲花は、まるで妖怪子泣きジジイのようでした。アタルのミステリアスさを演出しているのでしょうが、杉咲が“年齢不詳顔”なこともあって、かなりの不気味さでした。将来は『京都妖怪地図 嵯峨野に生きる900歳の新妻』のリメイク版に主演するといいかもしれません。

 肝心の2)の回答ですが、母親を亡くして不安だったのは幼い目黒よりも、父親でした。子どもに涙を見せるわけにいかないから、父親は顔が見えないように幼い目黒を背中に負っていたのだとアタルは説明します。要はいつまでも褒められて喜ぶ子どものままではダメだということです。精神的な自立が目黒には求められていたのです。現実の職場でも「私、褒められると伸びる子なんです」と口にする若手社員がいますが、いい加減に早く大人になりましょう。

 ズドーンと目一杯落ち込んでいる目黒に対し、アタルは3つめの答えを返します。目黒のよさは「中身が空っぽ」なことだとアタルは言います。これって、褒め言葉なのでしょうか? アタルいわく「中身が空っぽ=邪気がない」ということだそうです。苦労知らずのお坊ちゃんと周囲からバカにされ続けてきた目黒ですが、見方を変えればそんなイノセントさこそが目黒の最大の長所だったのです。

 

■筒井康隆のSF小説との類似性

 一方、コンペの場は大変なトラブルに見舞われていました。サプライズゲストとしてプレゼンの最後に登場するはずだった初代ミラクルレッドの八王子が「やっぱり、今さら人前に出るのはイヤ」と言い出したのでした。若い頃は子どもたちが憧れるヒーローを演じて大人気だった八王子ですが、今ではアルコール依存症のオッサンです。1975年に放映された『秘密戦隊ゴレンジャー』に始まるスーパー戦隊シリーズ、2000年スタートの『仮面ライダークウガ』を皮切りにした平成仮面ライダーを生み出し、スーパーヒーローのインフレ状態を招いたテレビ朝日の暗い闇を見てしまった瞬間です。品川役の志尊淳は『烈車戦隊トッキュウジャー』のトッキュウ1号を演じていましたが、勝ち組として残れてラッキーでした。八王子のゲロを浴びたくらい、ドンマイです。

 現場に駆け付けた目黒とアタルが何とかなだめることで、八王子はプレゼンの最後の最後にギリギリ登場することができ、かっこよくミラクルポーズを決めてみせました。コンペ会場は大盛り上がりです。残念ながらコンペは出来レースで、他社に勝ちを譲ってしまいます。みんなで繰り出した居酒屋は、残念会となってしまいましたが、目黒は大満足でした。「お前なんか仲間じゃない。俺たちなんて言うな」と邪険にしていた上野が「俺たちに乾杯だ!」と口にしたからです。目黒は自分もみんなの仲間になれたことを実感するのでした。めでたし、めでたし。

 特撮ヒーローに憧れて育ったオタク心をモチーフにうまくまとめた内容の第2話の視聴率は、10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。第1話の12.1%に続いて、遊川自身が引き続き演出した第2話も二ケタをキープしました。予定調和的なドラマ運びとはいえ、「あなたにも必ずいいところがある」と励まされたがっている視聴者はけっこういるようです。

 それにしても杉咲花が演じるアタルの眼力はすごい。サングラスを外しただけで、目の前にいる人の頭の中がするっと読めてしまい、本人が封印していた遠い過去まであっさり見抜いてしまいます。占いというよりは超能力ですね。筒井康隆の人気SF小説『家族八景』はテレパス少女・火田七瀬がお手伝い先の家庭で次々とトラブルに巻き込まれるお話でしたが、『ハケン占い師アタル』は七瀬が派遣社員になったようなコメディです。

 ブラックユーモア溢れる『家族八景』で人気を博した七瀬は、続編『七瀬ふたたび』『エディプスの刃』で超人ゆえに思いがけない運命に遭遇します。アタルも実の母親らしき謎の女性(若村麻由美)との因縁がこれから明かされ、驚愕の展開が待っているのでしょうか。この予想がアタルかどうか、次週もチェックしたいと思います。
(文=長野辰次)

西島秀俊の“ツンデレ”が炸裂! 高畑充希『メゾン・ド・ポリス』好調キープも、懸念は 事件の“陳腐”さ

 高畑充希主演『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)18日放送の第2話の視聴率は12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回から0.3ポイントダウンしたものの、これまた2ケタを獲得。ネット上では、「西島秀俊」「胸キュン」の文字が躍っているようですが、いったいどんな展開となったのか、まずはあらすじからふりかえっていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■「老人が自殺」の真相は……

 独居老人・平松祥恵(内田尋子)が、自宅のトイレで死亡する事件が発生。前回、シェアハウスで暮らす元警察官のおじさん5人とチーム「メゾン・ド・ポリス」を結成した(させられた)新米刑事・牧野ひより(高畑)は、元熱血デカの迫田さん(角野卓造)と元科捜研のチャラ男・藤堂さん(野口五郎)を連れて事件現場へ。

 睡眠薬を飲んだ平松は、内側から接着剤で密閉されたトイレの中で硫化水素を発生させ命を絶っていました。玄関には鍵がかかり遺書も見つかったことから、警察上層部は自殺として処理しようとしますが、

・接着剤でドアを密閉することは、隙間にノズルを挿入すれば外側からでもできる
・平松は小学校の見守り隊に参加するなど、生きがいがあった
・72歳のおばあちゃんがスマホで遺書を書くか(とすればなぜ老眼鏡を使っていないのか)

 などなど、不自然な点も……。さらに、藤堂さんはクローゼットの中の派手な衣類から何かの「毛」を発見し、コッソリ持ち帰って自宅の研究室で調べることに。

 そんな藤堂さん、実はひよりの良き相談相手である鑑識の杉岡さん(西田尚美)とは元夫婦でした。思わぬ形で藤堂さんと顔を合わせることとなり、ストレスMAXの杉岡さんは元夫に嫌味を吐き、ひよりにも「現役の刑事がこんな老人ホームに力貸してもらってプライドはないの?」と当たり散らかします。その言葉を受けて、ひよりはおじさんたちには頼らず、1人で捜査を進めることに。

 第一発見者である三上(中山エミリ)に話を聞くため、ひよりが小学校を訪れると、元捜査一課のエリート・夏目(西島秀俊)さんが勝手に乗り込んできて、三上に尋問を開始。威圧感たっぷりの夏目に、三上は動揺を隠せません。

 しかし、後日その三上はマンションの屋上から飛び降りて死亡。彼女と不倫関係にあったPTA会長・本橋(大場泰正)によれば、平松に不倫を知られた三上は、口止め料として毎月金を巻き上げられ、やがてその金を捻出できなくなった彼女は、PTA会費を横領。本橋にも金を貸してくれないかと頼んできたそうです。また、クレジットカードの使用履歴から接着剤と睡眠薬を購入していたことが判明し、平松殺しの犯人は三上だと確定されました。

 しかし、平松の家の玄関の鍵がかかっていたことがひっかかるひよりは、事件の真相をつきとめるため、メゾン・ド・ポリスのおじさんたちに頭を下げて協力を要請。迫田さんが集めた情報や藤堂さんの鑑定、そしてもはやパナソニックのCMにしか見えない、アイロンがけをしながらの西島さん、ではなく夏目さんの超推理(?)の結果、三上には共犯者がおり、その人物は、次期PTA会長に選出された森元(白羽ゆり)だったことが判明します。

 インスタでキラキラした生活ぶりをアピールしていた森元は、平松に“偽装”を知られてしまい、弱みを握られていた三上と共に平松を殺害。トイレで自殺を図ったように偽装し、三上が家を出た後、森元は玄関の鍵を閉めてクローゼットの中に隠れ、管理人とともに三上が家に入って来たタイミングを見て、森元は平松の家から抜け出した――というのが密室のトリックです。 

 その後、森本は「金を貸してほしい」という三上のお願いを断ったところ、平松殺害の犯行を全てバラすと脅されたため、三上を屋上から突き落として殺害。亡くなった三上が手に握っていたウサギの毛は、そのとき掴んだ三上のコートのファーで、平松の服に付着していたのも彼女のものでした。

 事件解決後、スナックと化したメゾン・ド・ポリスで盛り上がるおじさんたちに飲まされ、ベロンベロン状態のひよりが夏目さんにボソッと、「警察が自殺だって思ってても、自殺じゃないことってあるんですね」と意味深発言をしたところで、今回のお話は終了です。

■今回も、事件そのものは“陳腐”

 さて、今回もおじさんたちの力を借りて事件を解決したひより。前回のレビューで「捜査情報がガバガバ」と書きましたが、2話では警察の無能っぷりも露呈されました。

「1人暮らしの老人が自宅で死亡」「現場は二重の密室」というだけで「孤独を苦にした自殺」って決めつけるし、「容疑者候補が屋上から転落して死亡」とあれば、「事件が明るみに出るのを恐れて自殺」とみてろくに捜査もしません。まあ、そうでないと、メゾン・ド・ポリスのおじさんたちの出番はなくなってしまうので、仕方ないっちゃ仕方ないんですが、犯行の動機やトリックも小学生でもわかるくらい簡単なものなので、謎が明かされていくスリルが全くといっていいほどないんです。

 まだ序盤だからいいですが、この調子が続くと、視聴者は飽きてしまうんじゃないかなと勝手に心配してしまいます。

 ただ、森元役を演じた白羽ゆりさんのお芝居は、前回犯人役を演じた小久保寿人さんと同様に、人間の汚いところがよく出ていてとってもよかったなあと思いました。事件は極めて単純なものだけど、犯人役の俳優のお芝居で説得力を持たせてるようにも思えます。

 特に、森元のインスタを見て、旦那さんの瞳に別の景色が映っていることに気づいた夏目さんとひよりが彼女を追い詰める場面で、不敵な笑みを浮かべた後、

「あの写真は旦那じゃないの」
「フリー素材の知らない男よォオオオ!」

 と声を上げ、泣き笑いするシーンは、元宝塚トップ娘役の美しいお顔が狂気で満ちていたし、鬼気迫る演技は、数多くの舞台に立ってきただけある、さすがの表現力でした。

 それにしても、この作品に出てくる犯人は、みんなサイコパスなんですかね……。

 

■ツンデレがすぎる西島秀俊

「俺だってお前なんかと一緒に居たくない」とか言いながら、「牧野、結婚するぞ」とひよりと夫婦になりすまして公園にいるママたちに話を聞いたり、「おい、ひより」とちゃっかり呼び捨てにしてみるなど、今話の夏目さんはツンデレが爆発。

 高畑さんと西島さんは、2016年にNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』で親子役を演じていただけに、ネット上では「夫婦じゃなくて親子だろうが」というひよりのメタ的発言に反応する声や「キュンとした」「私も夏目さんに『結婚するぞ!』って言われたい」「ありがとうございます 仕事頑張れます」という声が上がるなど、視聴者は大興奮のようすでした。

 また、刑事としては優秀なのに「メゾン・ド・ポリス」の中では、先輩たちに言われるがまま、されるがままのおもちゃ扱いをされていて、不器用なくせに世話好きのツンデレというギャップがありまくりな役は、「全女子の需要を詰め込みすぎじゃない?」「血塗れの世界で生きてるより、優しいおじちゃん達にヨシヨシされて生きる方が数万倍輝くしその方がかわいい」と、西島さんファンからも好評のようです。

 メゾン・ド・ポリスでのシーンは基本ワチャワチャしていて楽しいので、この中の誰かが“闇堕ち”してそれが崩れたら嫌だなあと思うのですが……。

 

■なんだか不穏な雰囲気が……

 ラストで父親が自殺した(他殺の可能性があるっぽい)ひよりが、夏目さんに「警察が自殺だって思ってても、自殺じゃないことってあるんですね」とポロッとつぶやきましたが、夏目さんは何か心当たりがあるようだし、陰でコッソリ会話を聞いていた伊達さんも、何やら神妙な面持ちでした。

 まさか、夏目さんが当時の担当者で、警視庁元副総監だった伊達さんの命令でひよりの父の死の真相を闇に葬ったとか、そんな欝エンドはないですよね。なんとなく嫌な予感がするのは筆者の思い込みであることを祈りたいです。はい。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

『刑事ゼロ』“超絶逆回転誘拐”の大風呂敷をキレイに畳めずガッカリな結末に……

 沢村一樹が20年分の記憶を失ってしまった刑事役で主演を務めるドラマ『刑事ゼロ』(テレビ朝日系)の第3話が24日に放送され、平均視聴率11.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.4ポイントアップとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 今回、京都府警捜査一課刑事の時矢暦彦(沢村)が追うのは誘拐事件。といっても、普通の誘拐事件とは異なり、“逆回転”で展開します。

 事の発端は、ある夜、貴金属買取チェーンの会長・夏富輝一郎(竜雷太)の娘婿の武臣(佐伯新)が不審な電話を受け取ったところから。加工した声の主は、「身代金は受け取った。息子は解放する」とのメッセージを寄越してきたのですが、高校1年生の息子・輝(中島凱斗)は在宅だったため、武臣はいたずら電話とみなしてスルーしてしまいます。

 ところがその翌日、輝一郎が商談相手との取引のため、1億円が入ったアタッシェケースを搬送していたところ、何者かに強奪されてしまう事件が発生。そして、通報を受けた時矢と相棒の新人刑事・佐相智佳(瀧本美織)が夏富家を訪ねたところ、郵便受けから1万円札ととともに、「現金1億円を夏富会長に持たせて駐車場まで来い」とのメッセージが書かれたメモと、縮れ毛が入った袋が見つかります。

 その後、その1万円札が奪われた1億円の中の1枚であることが発覚。さらに武臣には、子に恵まれなかったため養子として迎え入れた、永久(ながひさ)という長男がいることが判明します。

 しかし永久は、輝が誕生した後は輝一郎から邪魔者扱いされてしまい、長らく引きこもり状態が続いているとのこと。時矢が彼の部屋に踏み入ったところ、パソコンの画面には「夏富永久は誘拐した」の文字が。また、1万円札と一緒に送られて来た縮れ毛は、永久のものであることが判明します。

 時矢は、通常の誘拐と真逆の順序で進行していることから、この事件を“超絶逆回転誘拐事件”と名づけ捜査を開始。家庭内での恵まれない立場からまずは永久の自演を疑い、実の父親が経営する工場を訪ねることにします。

 ところが工場はすでに潰れ、永久の実父は1カ月前に交通事故がもとで他界してしまったことが判明。永久の叔母にあたる女性から、その葬式の際、永久らしき青年ともう1人、少年の姿を見かけたと知らされ、時矢は輝も共犯なのではないかと疑います。

 その矢先、輝の誘拐事件が発生。時矢が夏富家に駆け付けた時にはすでに、輝一郎が身代金3億円を手に出発した後でした。しかし、武臣が機転を利かせ、アタッシェケースにGPS発信機を忍ばせていたため、時矢は急いで輝一郎の後を追います。

 そして辿り着いた先は夏富家の別荘地。そこで監禁されていた輝を救出したところ、“逆回転誘拐”は、家庭で居場所を失った永久の存在感を示すために共謀したことが判明。ところが、輝一郎の側近の茂木潤三(大浦龍宇一)が身代金を横取りしたというのです。その説明を受けている最中、発砲音が轟き、時矢は慌てて現場へ向かいます。

 するとそこには、輝一郎に猟銃を向け、今まさに3億円を奪い取ろうとする茂木の姿が。しかし、時矢の先輩刑事・福知市郎(寺島進)らが駆け付け、最後は智佳が茂木に強烈な回し蹴りを決めたところで一件落着となったのでした。

“超絶逆回転誘拐事件”というキャッチーなフレーズを用いた今回。特にミステリー好きの関心を引く効果は抜群だったのではないでしょうか。筆者も前回終了後に流れた予告動画を見て期待感が高まり、今回の途中までワクワクしながら見ていました。通常どおりの犯行でも困難な誘拐を真逆の順序で行うという、とんでもない手間をかけるぐらいですから、余程の動機があるのだろうなと。なんらかの必然性があっての犯行なのだろうなと予想したのです。

 ところが犯人たちの動機は、金の亡者の祖父・輝一郎に永久の存在を認めさせることにあり、そのためにわざと奇をてらった犯行に及んだと、輝の回想シーンで明らかになった途端、「はぁ?」と脱力してしまいました。その説明を受けて時矢は、“たしかに異常性があるから輝一郎の関心を引ける”みたいな感じで納得した様子を見せましたが、こちらとしてはかなり肩透かしをくらった感が否めません。

 おまけに、最後に漁夫の利を狙った茂木は、それまでほとんど画面に登場していなかったため、「誰だっけ、こいつ?」状態。大風呂敷を広げるだけ広げておいてキレイに畳めないガッカリな結末となってしまいました。

 初回は犯人探しに源氏物語を絡め、前回は密室モノ。本格ミステリー風の流れが続いていましたが、今回でバッサリ断ち切られたように感じました。時矢が“通常の誘拐事件”の順序を説明した際に挿入されたイラストの雰囲気などを含め、かつて同局放送で人気を博した『トリック』シリーズのようなB級サスペンス路線を狙っているようにも思えます。同作での仲間由紀恵&阿部寛のコンビ同様、沢村と滝本のボケとツッコミの関係性はおもしろいのですが、本格刑事モノを期待していただけに今回の路線変更はちょっと残念でした。

 次回は“透明人間の殺人犯”が登場とのことで、また荒唐無稽な話となってしまうのか、あるいは驚きのトリックを繰り出すことになるのか注目です。
(文=大羽鴨乃)

『刑事ゼロ』“超絶逆回転誘拐”の大風呂敷をキレイに畳めずガッカリな結末に……

 沢村一樹が20年分の記憶を失ってしまった刑事役で主演を務めるドラマ『刑事ゼロ』(テレビ朝日系)の第3話が24日に放送され、平均視聴率11.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.4ポイントアップとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 今回、京都府警捜査一課刑事の時矢暦彦(沢村)が追うのは誘拐事件。といっても、普通の誘拐事件とは異なり、“逆回転”で展開します。

 事の発端は、ある夜、貴金属買取チェーンの会長・夏富輝一郎(竜雷太)の娘婿の武臣(佐伯新)が不審な電話を受け取ったところから。加工した声の主は、「身代金は受け取った。息子は解放する」とのメッセージを寄越してきたのですが、高校1年生の息子・輝(中島凱斗)は在宅だったため、武臣はいたずら電話とみなしてスルーしてしまいます。

 ところがその翌日、輝一郎が商談相手との取引のため、1億円が入ったアタッシェケースを搬送していたところ、何者かに強奪されてしまう事件が発生。そして、通報を受けた時矢と相棒の新人刑事・佐相智佳(瀧本美織)が夏富家を訪ねたところ、郵便受けから1万円札ととともに、「現金1億円を夏富会長に持たせて駐車場まで来い」とのメッセージが書かれたメモと、縮れ毛が入った袋が見つかります。

 その後、その1万円札が奪われた1億円の中の1枚であることが発覚。さらに武臣には、子に恵まれなかったため養子として迎え入れた、永久(ながひさ)という長男がいることが判明します。

 しかし永久は、輝が誕生した後は輝一郎から邪魔者扱いされてしまい、長らく引きこもり状態が続いているとのこと。時矢が彼の部屋に踏み入ったところ、パソコンの画面には「夏富永久は誘拐した」の文字が。また、1万円札と一緒に送られて来た縮れ毛は、永久のものであることが判明します。

 時矢は、通常の誘拐と真逆の順序で進行していることから、この事件を“超絶逆回転誘拐事件”と名づけ捜査を開始。家庭内での恵まれない立場からまずは永久の自演を疑い、実の父親が経営する工場を訪ねることにします。

 ところが工場はすでに潰れ、永久の実父は1カ月前に交通事故がもとで他界してしまったことが判明。永久の叔母にあたる女性から、その葬式の際、永久らしき青年ともう1人、少年の姿を見かけたと知らされ、時矢は輝も共犯なのではないかと疑います。

 その矢先、輝の誘拐事件が発生。時矢が夏富家に駆け付けた時にはすでに、輝一郎が身代金3億円を手に出発した後でした。しかし、武臣が機転を利かせ、アタッシェケースにGPS発信機を忍ばせていたため、時矢は急いで輝一郎の後を追います。

 そして辿り着いた先は夏富家の別荘地。そこで監禁されていた輝を救出したところ、“逆回転誘拐”は、家庭で居場所を失った永久の存在感を示すために共謀したことが判明。ところが、輝一郎の側近の茂木潤三(大浦龍宇一)が身代金を横取りしたというのです。その説明を受けている最中、発砲音が轟き、時矢は慌てて現場へ向かいます。

 するとそこには、輝一郎に猟銃を向け、今まさに3億円を奪い取ろうとする茂木の姿が。しかし、時矢の先輩刑事・福知市郎(寺島進)らが駆け付け、最後は智佳が茂木に強烈な回し蹴りを決めたところで一件落着となったのでした。

“超絶逆回転誘拐事件”というキャッチーなフレーズを用いた今回。特にミステリー好きの関心を引く効果は抜群だったのではないでしょうか。筆者も前回終了後に流れた予告動画を見て期待感が高まり、今回の途中までワクワクしながら見ていました。通常どおりの犯行でも困難な誘拐を真逆の順序で行うという、とんでもない手間をかけるぐらいですから、余程の動機があるのだろうなと。なんらかの必然性があっての犯行なのだろうなと予想したのです。

 ところが犯人たちの動機は、金の亡者の祖父・輝一郎に永久の存在を認めさせることにあり、そのためにわざと奇をてらった犯行に及んだと、輝の回想シーンで明らかになった途端、「はぁ?」と脱力してしまいました。その説明を受けて時矢は、“たしかに異常性があるから輝一郎の関心を引ける”みたいな感じで納得した様子を見せましたが、こちらとしてはかなり肩透かしをくらった感が否めません。

 おまけに、最後に漁夫の利を狙った茂木は、それまでほとんど画面に登場していなかったため、「誰だっけ、こいつ?」状態。大風呂敷を広げるだけ広げておいてキレイに畳めないガッカリな結末となってしまいました。

 初回は犯人探しに源氏物語を絡め、前回は密室モノ。本格ミステリー風の流れが続いていましたが、今回でバッサリ断ち切られたように感じました。時矢が“通常の誘拐事件”の順序を説明した際に挿入されたイラストの雰囲気などを含め、かつて同局放送で人気を博した『トリック』シリーズのようなB級サスペンス路線を狙っているようにも思えます。同作での仲間由紀恵&阿部寛のコンビ同様、沢村と滝本のボケとツッコミの関係性はおもしろいのですが、本格刑事モノを期待していただけに今回の路線変更はちょっと残念でした。

 次回は“透明人間の殺人犯”が登場とのことで、また荒唐無稽な話となってしまうのか、あるいは驚きのトリックを繰り出すことになるのか注目です。
(文=大羽鴨乃)

『家売るオンナの逆襲』LGBT問題を詰め込みすぎて雑な展開に! 腐女子狙いのボーイズラブ演出をプッシュ?

 北川景子が営業マシーンのごとく不動産を売りまくるドラマ『家売るオンナの逆襲』(日本テレビ系)の第3話が放送され、平均視聴率11.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。前回から1.5ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 今回、テーコー不動産は売却が困難とされる3つの物件を集中して現地販売するキャンペーンを実施。狭い道の奥に家が建つ、竿についた旗のような形をした“旗竿地”と、スキャンダルで相撲界を追放された“元力士の家”、天井に照明用のバトンがついた“元画家のアトリエ”を、三軒家万智(北川)の統括のもと、3チームに分かれて売り出すことになります。

 その中で最初に売却に成功したのは、庭野聖司(工藤阿須加)が担当した元画家のアトリエだったのですが、その顧客がゲイだったため、テーコー不動産ではLGBT問題について議論を交わすこととなります。

 そんな中、真島みどり(沢井美優)と車田智代(芳野友美)の女性客2人に内見案内をしていた足立聡(千葉雄大)は、彼女たちがレズビアン・カップルであり、それを知った家主が激怒してしまう、という騒動に直面してしまいます。

 一方、庭野は、夫・剛史(池田鉄洋)と娘の三人で住む家を探しているというキャリアウーマンの木村真奈美(佐藤仁美)を担当することに。真奈美は仕事で忙しい剛史から物件選びを託されているとのことですが、それを傍で聞いていた万智は違和感を覚え、終業後に庭野を引き連れ剛史が勤務する会社を訪れます。

 退社後の剛史を尾行したところ、自宅とは別にマンションを借り、そこでスーツから着物に着替えて、“きょうこ”という女性として過ごす時間を設けていることが発覚します。剛史はトランスジェンダーだったのです。

 剛史が女性として生きていきたいと願う気持ちや苦悩を真奈美は理解するものの、思春期の娘への影響を気遣い、家では“男”であることを強要していたのです。そのことを知った万智は、ある秘策を考えつきます。

 その妙案とは、庭野ら男性社員たちに女装させ、木村夫妻を“元力士の家”へ案内すること。この奇妙な内見案内に木村夫妻は眉をひそめ、自分たちの苦しみは他人にはわからないと憤るのですが、そこへ万智があらかじめ呼んでいた娘が姿を現し、父親のありのままの姿をすんなり受け入れたことで問題は解決。家を売却することに成功するのでした。

 一方、足立が担当するレズビアン・カップルは、同性愛を隠さずに堂々と振る舞いたいという智代に対して、なるべくひっそり暮らしたいというみどりの意見が噛み合わず、なかなか物件が見つかりません。

 困った足立は、趣味のフェンシング・クラブで知り合ったフリーランスの不動産屋・留守堂謙治(松田翔太)に相談します。すると留守堂は、智代とみどりに“旗竿地”を紹介し、その特異な立地柄から2人の関係性をオープンにするも閉鎖的に暮らすも自由だと半ば強引に説得し、売却に成功。この様子を盗み聞きしていた万智が、留守堂に対して猛烈な対抗意識を抱いたところで今回は終了となりました。

 初回はYouTuber、前回はネットカフェ難民と、社会問題に真っ向から挑む同ドラマですが、今回はLGBT問題を取り上げ、課長の屋代大(仲村トオル)がホワイトボードを使って新人社員の鍵村洋一(超特急・草川拓弥)にレクチャーする場面なんかもありました。

 その際、同性愛者や異性愛者も含まれるトランスジェンダーの複雑性に頭を抱えた鍵村に対して万智が、「この世に生まれ出た者の命はみな同じ重さです。天才的不動産屋の私の命も足りない頭でやる気もない売買仲介営業課のお荷物・鍵村の命も同じ重さであるように」と、軽く毒を吐く場面があったのですが、万智と鍵村のキャラを踏まえたセリフで笑いを誘いつつ、メッセージ性の強い言葉を際立たせるという、脚本の妙が光った場面でした。

 さらに、「人の気持ちなぞ理解できなくて当然だ。理解し合えると思うことこそ傲慢である」と万智が言う場面もあったのですが、LGBT問題が過剰に取り沙汰されることによって逆に息苦しい世の中になってしまう、という警鐘を鳴らしたセリフだったように思います。

 一見すると“家売るマシーン”のような万智ですが、営業成績が優れているのは人心を読む力が抜群に高いためであり、だからこそどんな近しい関係であっても完全に理解し合うのは無理だと達観している。けれど、努力して寄り添うことはできるハズだ、との信念や願いを抱いているように感じました。

 ただ、1話だけでゲイ、レズビアン・カップル、トランスジェンダーの問題を抱えた家族を描くのは、さすがに盛り込みすぎだったのではないでしょうか。木村夫妻の娘に勝手に父親の秘密をバラし、娘がそれをあっさり受け入れるという展開は、あまりに強引かつ雑すぎだったように思います。

 また、それらに加えて足立と留守堂のボーイズラブ風の演出もあり、同性愛についてかなり濃い内容の回となりました。足立の方が回を追うごとに熱を上げている様子ですが、この先、腐女子を狙った演出をプッシュしていくつもりなんですかね。

 その一方で留守堂は、万智のことを嗅ぎ回るため足立に近づいているとニオわせるシーンがあり、真の狙いが気になるところ。次週は『団塊VSゆとり』のジェネレーションギャップがテーマとのことで楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

はあちゅう、電通、伊藤詩織さん……全方位を愚弄する竹内結子『QUEEN』の“激ヤバ”度

 これは、本当にヤバい作品かもしれない。17日に放送された竹内結子主演のドラマ『スキャンダル専門弁護士QUEEN』(フジテレビ系)第2話の視聴率は、初回から半減しての5.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。本当に、下がってよかったと思います。すごく人を傷つけるよ、こういうドラマは。前回はアイドルを職業とする女の子たちを丸めて「どうせ全員、色情魔のズベ公だろ」と切って捨てた『QUEEN』でしたが、今回もまたやりました。現実の出来事をモチーフにするなら、これは本当にやっちゃいけないレベルのマナー違反ですよ。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■はあちゅうと伊藤詩織さんのハイブリッド

 今回、スキャンダル専門弁護士たちのクライアントは、電通をモデルにしたD社という大手広告代理店のトップクリエイター。モデルは東京五輪のロゴデザインでパクリ騒動を起こした佐野研二郎さんです。

 その佐野さん……じゃなくて、谷さん(波岡一喜)が、部下の派遣社員の女性にセクハラをしたとかしないとかで週刊誌にスッパ抜かれ、世の女性たちが抗議デモを起こしているところから始まります。

 匿名で被害を訴え出たのは、はあちゅうをモデルにした佐藤瑠璃(成海璃子)という人物。さらには伊藤詩織さんのように、セクハラを告発する本を出版するというので、D社は大慌てです。

 なお、ここまで「モデルにした」と断定調で書いていますが、別にフジテレビがそれらを「モデルにしました」と明言しているわけではないので、誤解なきよう。ただ、広告代理店がD社だったり、パクリ騒動が五輪ロゴだったり、告白本のタイトルが『ブラックダイアリー』だったりするので(伊藤さんの告発本のタイトルは『ブラックボックス』)、「モデルじゃないよ」は通らないだろうなと思って断定しています。

 続けます。

 瑠璃さんは、谷さんとD社に謝罪を求めていますが、D社側はそれには応じないといいます。そのD社が主人公・氷見(竹内)たちに依頼したのが、「謝罪はしない、沈静化しろ」というリスク回避の仕事でした。ちなみにD社は否定していますが、実際、谷さんは瑠璃さんにセクハラ・パワハラをしているというお話です。

 最初は匿名だった瑠璃さんでしたが、意を決して顔出しでテレビの取材に応えます。ここも伊藤詩織さんからの引用でしょう。

 成海璃子が美人だからなのかなんなのか、世間からは瑠璃さんへの批判が殺到します。「売名行為」「したたかな女」など、ネットは大炎上。瑠璃さんのキラキラインスタを見つけた氷見たちも「これで風向きが変わる(矛先が瑠璃さんに向く)」とニンマリです。ニンマリて。

 ちなみにドラマが、はあちゅう、もとい伊藤さん、もとい瑠璃さんの告発について表明した論調は、以下のようなものです。

「契約を切られたときに被害者意識を持ったってことなんでしょうね」
「悲劇のヒロインが戦う本です」
「あざとすぎましたね」
「あーいう女には絶対裏がある」
「野心の塊」

 えっぐい。悪口じゃんね。

 ちなみに、いろいろあってD社と谷さんは謝罪会見を開くわけですが、最後までドラマの瑠璃さんへの評価は変わりません。瑠璃さんが谷さんと過去に付き合っていたことを引き合いに出して「付き合ってたんだったら、セクハラっつってもねえ……」みたいな謎理論で谷さんの卑劣な行為への断罪を切り上げると、「そもそもこれは周りを巻き込まなくても2人が話し合えば解決できる問題じゃないんですか」「セクハラがあったことは事実です。でもそれを利用して人を貶め、周りを振り回す必要までありますか?」などと告発そのものの意義を貶める説得を試み、さらには氷見たちが所属する法律事務所の副所長役であるバカリズムに「元カノが性格悪かったって話でしょ?」と吐き捨てさせます。

 完全に悪意です。視聴者に現実のニュースを連想させている時点で、この悪意は、はあちゅうや伊藤詩織さんに向けられたものでもあります。作り手にどんな意図があろうと、見る側は現実を投影するからです。

 もっともヤバいと感じたのは、瑠璃さんと谷さんが過去に交際していたことが“真実”として報じられ、それによって『ブラックダイアリー』が発売中止となったことです。

 いったい、いつから元カノへのセクハラは“痛み分け”ということになったのでしょう。このドラマを作った人たちは、一度でもヤッたことがある女には何をしても許されると思っているのでしょうか。「ステキな思いもしたでしょう(だから事を荒立てるな)」と竹内結子が成海璃子を諭すシーンなど、サイコホラーの趣きです。

 前回、『QUEEN』における女性へのゲスな視点について「オッサン的」と書きましたが、もはやオッサンでもない、聞いたこともない醜悪な価値観です。怖いよ。

 そのほか、D社の人事部長役には50歳を超えて今なお妖艶の極みにある国生さゆりを据え、「仕事に人生を捧げてきた女は惨めである」「若くて美しい男に誘惑されると、ガードがゆるくなる」といったシーンを演じさせる場面もありました。そして、その若い男に「俺はババアを楽しませるために弁護士になったんじゃない!」と吐き捨てさせます。このあたりになってくると、何を見せられているのかわからなくなってきます。

 氷見さんたちは、あくまで「なぁなぁ」な着地を試みます。どっちもどっちだろ、というスタンスを崩しません。意図としてはシニカルかつニヒルに、扇動に弱いネット民たちを皮肉ったつもりなのでしょうが、完全に失敗しているし、竹内結子がいちいち芝居が上手いもんだから、本当に心無い人に見えてくる。大損ですよ。

 

■何がヤバいって……

 かくして、今後も猛毒をまき散らしそうな『QUEEN』ですが、何がヤバいって脚本家が女性だということです。女性が、ここまで女性の尊厳を踏みにじるセリフを書いている。しかも、倉光泰子さんという人は前回担当した『刑事ゆがみ』で、実に繊細に女性の自意識に寄り添って見せた健筆の人です。これ(記事参照)と同じ人が書いていると思うと、上からの強烈なディレクションを感じるし、むしろそこに本当のパワハラがあるんじゃないかと勘繰りたくなるくらいです。

 あー。あと10回くらいこんな論調の原稿を納品しなければならないのかと思うと、気が重いですよ!

(文=どらまっ子AKIちゃん)