窪田正孝『ラジエーションハウス』めでたし結末も、結局本田翼記憶取り戻さず……「続編商法」とブーイング

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 窪田正孝主演ドラマ『ラジエーションハウス』(フジテレビ系)の最終回が6月17日に放送され、平均視聴率13.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 自己最高視聴率を更新し、有終の美を飾った最終回となりました(拍手)。結構めでたしめでたしな終わり方でしたが……視聴者の感想はどうだったでしょうか。

 ではでは、今週もあらすじから。

ついに医師免許所持がバレてしまい……

 杏(本田翼)の父であり前院長の正一(佐戸井けん太)が、検査の結果、うつ病ではなく低髄液圧症であることが発覚。手術で治るとわかり、杏は喜ぶ。だが、突然正一は意識障害を起してしまう。緊急手術を行なわないといけないのだが、甘春病院にはできる医師がおらず、困る面々。一刻を争う状態の中、杏は自分が担当すると言い出し、手術に挑むことに。しかし、父を想う杏は手が止まってしまい、動けなくなる。そんな杏を見かねて、唯織(窪田)は、代わると言い自分は医師免許を持っていると隠していた秘密を打ち明ける。

 手術は成功したものの、技師たちは唯織が自分たちに医師免許があることを隠していたことに激怒。さらに、この件がマスコミにスッパ抜かれてしまい、大問題に。唯織は窮地に陥ってしまうのだが……、というストーリーでした。

 とりあえず、先に言っておくと、視聴者の多くが「最終回なのに、一番悪い回になった」との感想でした。

 というのも、ツッコミやブーイングが起こりそうなシーンがたくさんだったんです。

 で、今回は“特に”という部分を挙げていこうかと。

 まず、唯織が医者免許を持っていることがわかり、一気に技師たちが手のひら返しするという展開です。

 技師たちは秘密にしていたことに怒り、人を直接助けられる医師免許あるのにも関わらず技師として仕事していたにも激怒し、唯織をハブるという感じだったんです。

 ですが、視聴者は隠していたことがそんなに悪いことなのかと、この設定に懐疑的で。むしろ、驚いて「だから病気に詳しかったのね!」「すごいじゃん!」「もっと早く言ってよ」と、普通なら喜んであげるとツッコミの嵐でして……。確かに、それぐらいで仲間はずれは酷いし、現実社会ではありえない。う~ん、リアリティに掛けている感じはします。それにね、また急に優しくなってアメリカへ行く唯織のために送別会開くって展開がもう、なんだか……酷すぎましたね(苦笑)。

最後のベタ演出に萎える人続出!

 ドラマ終盤で、唯織が甘春病院をやめることを知った杏が、唯織を追いかけるって展開があったんですが、これにもブーイングが。

 どこかというと、空港へ行くバスに乗る唯織のもとに、杏や辻村(鈴木伸之)ほかにも技師たちや鏑木(浅野和之)現院長(和久井映見)がお別れを言いに行くんです。

 それはそれは、勢ぞろい。さらに、このドラマお得意の横一列で(笑)。

 この演出が嫌だったらしく、ネットには「なに、この展開!」「平成は終わったのに、古臭い演出だな」「まさしく『HERO』っぽいって感じ全開で萎える(苦笑)」といった感じで大ブーイングの嵐。さらに、「感動が一気に冷めた」なんて声も。

 まあ、確かに、ちょっとやりすぎって感じもなきもあらずってな感じがしました(笑)。ですが、それ以上に私は本田翼の演技の方が大事な最後のシーンから感動を奪ったと想ってます(笑)。

最終回なのにうっすい内容!

 そんな感じなので、まあ、最終回全体を通してもブーイングがすごいんですよ。「最終回なのに内容が薄すぎる」との声がほとんど。まあ、そういわれるのも仕方なくて、最終回でやった内容は大まかに言うと、杏のお父さんの手術。さらに唯織が医師免許持っていることがバレて問題化。で、アメリカへ戻るっていう内容のみ……なんか一番大事な件忘れてませんか? 杏の過去の記憶を取り戻すって下りはどうしたんでしょうか?

 この点がやっぱり、視聴者も腑に落ちないって感じで。「結局思い出さないってなに?」「見てて損した気分」「続編商法」と、やっぱりブーイングが。

 しかしながら、現在原作では、杏が記憶を取り戻すっていう展開真っ最中。脚本が原作者であるだけに、原作よりも先にこの展開をやって結末つけるって言うのはさすがにアカンと思ったんでしょう。

 でも、その分、原作には描けなかった部分を書き足すことはできたはず。正一が手術成功して現場復帰するとか、リハビリ始めるとか。そいうったシーンを増やしてストーリーを濃くすることはできたんじゃないかと。

 う~ん、次回に特別編を放送するって言ってましたが、それを放送するなら、せっかくの最終回をもっと濃くして欲しかったです。

 以上、最終回のレビューでした。

 連ドラとしては最終回を迎えた同ドラマですが、なんだか、続編もありそうな雰囲気がありますからね。また放送してくれることを楽しみ待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

福山雅治が“正論おじさん”になっちゃったよ!? 緊張感のないクライマックス『集団左遷!!』第9話

 福山雅治主演ドラマ『集団左遷!!』(TBS系)も残すところ2話となりました。番組の最後に原作本『集団左遷』『銀行支店長』(講談社)の視聴者プレゼントの告知が行われましたが、三井銀行(現三井住友銀行)出身の作家・江波戸哲夫が執筆した原作小説の要素が『集団左遷!!』にはほとんど入ってないことにプレゼント当選者はびっくりするのではないでしょうか。綿密な伏線を張ることなく、強引にクライマックスを迎えた第9話を振り返りたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

 三友銀行に勤める片岡(福山雅治)は蒲田支店が廃店となり、本部へと帰還しましたが、今では三友銀行そのものの存在が危うくなっています。大型リストラを進める横山専務(三上博史)の暴走を止めるべく、片岡は裏金を受け取っていた役員たちのリストを公表するのですが、横山専務の名前だけが忽然と消えていました。土壇場で藤田頭取(市村正親)が片岡を裏切り、横山専務と手を組んだのです。

 横山専務とは距離を置いている隅田常務(別所哲也)の解説によると、非主流派である藤田頭取は横山専務を命拾いさせることで、外資系ネット通販サイト「ダイバーサーチ」との提携を進めようとしているとのことです。従来の銀行とは異なる、まったく新しい多国籍企業へと生まれ変わろうとしていたのです。

 記者会見が始まります。三友銀行は「ダイバーサーチ」と資本提携することを発表。さらに9,500人の行員をリストラすることも明らかになります。現場で汗水流している行員たちを冷たく切り捨てようとする横山専務のやり方に、片岡は怒り心頭です。

 

鮫島がとった行動が不可解すぎる

 片岡のもとに、日本橋支店の副支店長となった真山(香川照之)、以前は片岡に反抗的だった滝川(神木隆之介)、さらにはスーパーマーケットに出向させられた花沢(高橋和也)ら今はなき蒲田支店のメンバーが再集結します。金融庁に影響力を持つ国会議員・島津(石丸謙二郎)との癒着が怪しまれる横山専務の弱点を旧蒲田支店チームで調べようと盛り上がります。

 シリーズ前半に登場していた懐かしい顔ぶれたちとの感動の再会シーンなのですが、彼らが銀行内の不正を暴くための密談場所が普通の居酒屋やカラオケ店なのはいただけません。店員や他の客たちに密談内容が丸聞こえです。案の定、横山派の梅ちゃん(尾美としのり)に立ち聞きされてしまいます。片岡たちは伝統ある銀行を守るための、いわば“勤王の志士”なのですが、どうも緊張感がないため、ドラマのクライマックスも緊張感に欠けたまま進んでいくのでした。

 それ以上に第9話で首を捻ったのは、横山派の番犬・鮫島(小手伸也)の言動です。横山専務のお陰で出向を解かれ、本部の支店統括部長にまで昇進できた梅ちゃん。そんな梅ちゃんが今でも片岡と繋がっていることに不満を覚えた鮫島は、思い切った行動に出ます。横山専務が個人的に動かしている裏金の流れをメモした秘密手帳を、なんと梅ちゃんに預けるのです。横山専務への忠誠心を試そうというものでした。

 鮫島はバカなのでしょうか? それとも鮫島は切れ者の仮面を被った、大バカものでしょうか? その答えは、どこからどう見ても鮫島はやっぱり正真正銘の超大バカものだったということです。

 同期の片岡から「若い行員たちのために、俺らが不正を止めないでどうするんだ」と責められ、梅ちゃんは「出向したことのない人間には分からないよ」と反論します。きれいごとだけでは生きていけない先行き不透明な時代です。家族を食べさせることもできませんし、老後のために2,000万円を蓄えることも不可能です。

 それでも、福山雅治演じる片岡はワイドショーで話題の“正論おじさん”のように「不正は許せない」と繰り返します。心根の優しく、それゆえに出世コースからは外れていたであろう梅ちゃんは、結局は横山派にとって命取りとなる秘密手帳を真山経由で片岡に手渡してしまうのです。

 ベテラン俳優・尾美としのりが味わい深い演技を見せた第9話でしたが、鮫島のあまりのアホっぷりが強烈すぎて、印象が薄れてしまったのが残念です。鮫島はやっぱり、詐欺師コメディ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)の五十嵐が変装した仮の姿で、最終回にはダー子(長澤まさみ)が現われるんじゃないかと妄想してしまいます。『集団左遷!!』が『コンフィデンスマンJP』を上回る大ドンデン返しを見せてくれれば、この妄想イメージも払拭できるかもしれません。鮫島、期待しているよ。

 

原作本のラストは超ブラック!

 さて、福山雅治が会社に居場所のない“正論おじさん”化してしまった第9話の気になる視聴率は? 本部編がスタートした第7話が9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第8話が11.9%、そして第9話が10.1%。2週連続で二ケタをキープできました。これまでの全9話の平均視聴率は10.02%。薄氷感たっぷりですが、最終回でも10%をキープできれば、なんとか平均二ケタを死守することができます。

 紆余曲折ありましたが、次週はいよいよ最終回。原作本をほとんど無視している『集団左遷!!』ですが、ちなみに原作本のひとつ『銀行支店長』では主人公・片岡は異動先の支店で高額の投資詐欺に引っ掛かった責任をとって銀行を退職します。もうひとつの原作本『集団左遷!!』はもっと悲惨です。リストラ要員たちを束ねて懸命なサバイバルを試みた主人公・篠田部長は、副社長・横山の不正を暴くことができず、自暴自棄に陥って酒に酔って憤死を遂げます。原作本はどちらも苦い終わり方を迎えます。

 新しい時代を切り開くためなら犠牲はやむなしと考えるリアリスト・横山専務と“正論おじさん”化した理想主義者・片岡部長、最後に勝つのは果たしてどちらでしょうか? 最終戦の行方を見届けたいと思います。

(文=長野辰次)

『インハンド』クライマックスへ向けて盛り上がるも、視聴率は上がらずシリーズ化は微妙?

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)の第9話が7日に放送され、平均視聴率8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.9ポイントアップとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 ある日、紐倉哲(山下)の研究所に高家春馬(濱田岳)の母・良子(宮崎美子)が訪問。高家の恩師で医師の小泉陽子(市毛良枝)が倒れて入院しているため、様子を見に行くように促します。

 しかし、陽子が入院しているのは、高家のかつての勤務先で、院長の黒野秀之(正名僕蔵)と揉めて懲戒解雇になった台田病院。1人で行くのは心細いと、高家は何とか紐倉を説き伏せ、一緒に病院へと向かいます。

 そうして陽子の病室へやって来た2人は、下痢や嘔吐の症状で寝たきりになっている陽子に対して、水分輸液の処置しかとられていないことや、担当医師が黒野であることに違和感を抱きます。

 陽子の病気は一体なんなのか。研究所に戻り考査した紐倉は、陽子が国境なき医師団の一員として海外での勤務経験が豊富なことや、洋食を好んでいたこと、倒れる前に喘息を患ったことなどから、小麦などに含まれるグルテンに異常な免疫反応を示すセリアック病なのではないかと推測します。

 しかし、セリアック病を患っている場合、体内からグルテンが除去されれば症状は軽くなるハズ。それでも治らないとなれば、難治性のセリアック病に罹っている可能性が高いため、黒野の目を盗んで別の病院へと陽子を移動させます。

 ところが、難治性セリアック病の治療法については紐倉もお手上げ状態。かつての上司で、現在は最先端の科学技術を駆使したビジネスを展開するフューチャージーンという会社のCEOを務める福山和成(時任三郎)に助言を求めるも、協力は得られません。

 しかし、それを見かねた福山の息子・新太(磯村勇斗)が協力を名乗り出て、難治性セリアック病の研究者とパイプを繋いでくれたことで、紐倉はアメリカ鉤虫の細菌を使った治療法を思いつきます。

 ただ、水分輸液にグルテンが混入されていることが発覚したため、陽子は難治性ではなく通常のセリアック病を患っていることが判明。つまり、黒野は故意に陽子の病状を重くしていたのです。

 実は陽子は、故郷の栃木県・相羽村に土地を所有しているのですが、そこにBSL4(バイオセーフティーレベル4)の危険な細菌を取り扱う研究所を建設しようと暗躍する厚生労働省と揉めていたため、病で倒れたことをチャンスとばかり、同省と癒着関係にある黒野が始末役にあてがわれていたのです。

 そして、その研究所建設の主導役を担っているのがフューチャージーンであり、今回は福山と紐倉、厚労省の役人が揃い踏みして何やら秘密の会合を始めたところで終了となりました。

 さて感想。第6話から前回までは1話完結スタイルでしたが、今回から再びフューチャージーンの陰謀がストーリーに絡んできて、クライマックスへ向け盛り上がってきました。

 福山が何やら暗躍している様子の演出が目立ちますが、実はかつての部下で紐倉の助手だった入谷廻(松下優也)がエボラウイルスに感染した時に助けられなかったことを悔やみ、厚労省を利用して正義のために研究所を建設しようとしているのではないか、とも思え、この先の展開が気になるところです。

 また、今回の最後に紐倉は何の意図があって福山に会いに行ったのか。さらには、内閣官房サイエンス・メディカル対策室の内部に裏切り者がいるのではないかという疑惑も持ち上がり、次回へ向けて気になる点ばかり。脚本に無駄がなくテンポが良いので引き込まれてしまいます。

 ストーリーの流れだけでなく、キャラクターやそれぞれの関係性の変化の描き方も秀逸。高家が紐倉に頼みごとをする際、あまのじゃくな性格を利用して、わざとすぐに諦めるフリをして関心を引くテクニックを覚えたり、牧野巴(菜々緒)が紐倉と高家を意のままに操りたい時には、わざと「勝手なことをするな」と念を押すことで、その“勝手なこと”をするように仕向けたりと、お互いの性格を知ったからこその駆け引きが随所に挿入されているため、随所でクスリとさせられます。

 また、今回の序盤、高家が勝手に医師を辞めてしまったことを良子に謝る姿を目撃してしまった紐倉は、黒野に陽子の不適切な処置を咎める際、良子がそばにいることを意識して、患者に対して情熱を注ぐ高家の方がよっぽど医師らしいと褒め称えるなど、初回と比べると嘘のように他者を思いやる心が芽生えたように思います。

 その成長をもっと見たい。シリーズ化を期待したいところですが、視聴率が微妙なんですよね。最終回へ向けて何とか右肩上がりを願いつつ、次回放送を待ちたいと思います。

(文=大羽鴨乃)

『執事 西園寺の名推理2』スーパー執事が安楽椅子探偵となり活躍するも、ゲイの描き方が酷すぎる?

 上川隆也が完全無欠なスーパー執事役で主演を務めるドラマ『執事 西園寺の名推理2』(テレビ東京系)の第7話が7日に放送され、平均視聴率7.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.3ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 資産家の奥様・伊集院百合子(吉行和子)は、旧知の仲の衆議院議員・大川龍之介(古谷一行)の国家公安委員長就任を祝うため、自宅で晩さん会を開くことに。しかし、出張料理に来る予定のシェフ・友坂純一郎(内海光司)が殺人事件に巻き込まれ、身動きが取れなくなってしまいます。

 そこで執事の西園寺一(上川)が、現地にいる刑事の丸山昭雄(佐藤二朗)と電話連絡を取り、殺人事件の究明をしつつコース料理を作ることになります。

 その丸山の話によると、殺害されたのは料理評論家の桶川貞則(柏原収史)。事件当日、友人らを自宅に招いた樋川は、1人きりで散歩をしている途中に崖から転落。しかし、その真下の岩場に血だまりがあるものの、すぐ近くの川辺まで遺体が移動しているため、殺人事件として捜査を開始したとのことです。

 容疑者は樋川に招かれた客たちということになり、丸山が目をつけたのは、離婚寸前状態だった樋川の妻・恵(西尾まり)や、樋川と肉体関係はないものの不倫に近い関係になっていたグルメライターの西口真衣(岩井堂聖子)の女性陣だったのですが、彼女たちが犯人だという決定打は見つかりません。

 また、樋川の高校時代からの友人でカフェプロデューサーの天城圭介(斉藤陽一郎)に話を聞いたところ、樋川が新規事業を起こそうと画策していたことが判明します。

 西園寺に命じられ、樋川の部屋の中を捜索した丸山は、ある本の中からラベルにロシア語が書かれた薬を発見します。また、西園寺の指示によって殺害現場の川の下流を調べたところ、指輪を発見するのでした。

 その薬が骨肉腫患者用のものであることや、指輪の宝石が12月の誕生石であることを知った西園寺は、余命3カ月だった樋川が愛する人によって崖から落とされ、その恋人が犯人だとバレないように指輪を川に捨てたことを見抜きます。

 丸山は容疑者たちを集め、電話で西園寺にアシストされながら推理を展開。誕生石から犯人が天城であることを指摘します。天城は、樋川からプロポーズされたものの、仕事が忙しくそれどころではなかったために拒否をし、言い争いをした弾みで樋川を崖の上から落としてしまったことを白状し、一件落着となったのでした。

 今回は西園寺が殺人現場とは別の場所で推理する、いわゆる安楽椅子探偵として活躍する回となりました。そのため、丸山が犯人を言い当てる場面では、西園寺がキッチンでメイドに向かって「醤油をください」と言ったのを、丸山が推理の一部だと勘違いしてそのまま喋ってしまい、容疑者や後輩刑事たちがポカンとするといったコミカルなシチュエーションが生まれ、これまでにない面白みがありました。

 ただ、肝心の事件の背景、といいますか樋川の描き方が杜撰だったように思います。なぜ恵と結婚したのかわかりませんし、真衣に対して思わせぶりな態度を取っていた意味も不明です。世間体を気にしてのカムフラージュ的な説明がありましたが、余命3カ月の男がそんなことする必要があったのでしょうか。

 樋川が死の間際になっても、たとえ崖から突き落とされても天城のことを守るため、腕時計を壊してアリバイを確保してあげたり、川に指輪を流したりと、無償の愛を描こうとする演出に関しては、感動の押し売りといった感が否めませんでした。

 森の中で2人がイチャつくシーンについては、どこかゲイカップルを馬鹿にさえしているように感じたのですが、ここ最近のドラマは何がなんでもLGBT問題を組み入れなきゃいけないという決まり事でもあるんですかね。テーマとして扱っているドラマが乱立しているように思えてなりません。

 今回はストーリー以上に、元・光GENJIの内海が出演したことがネット上では話題になったみたいですね。第3話には佐藤アツヒロが出演していましたし、制作陣に当時のファンがいるのでしょうか。筆者はその世代ではないのでありがたみがわからなかったのですが、それよりも樋川役を演じた柏原を久しぶりに見て、「老けたなぁ~」というのが1番印象的でした。

 次回はいよいよ最終話となるのですが、18年前に亡くなった西園寺の婚約者・山崎美鈴(声:林原めぐみ)の妹・和歌子(観月ありさ)が西園寺と相対するとのことで、スーパー執事の謎のベールに包まれた過去が明らかになる回となるのではないでしょうか。楽しみに待ちたいと思います。

(文=大羽鴨乃)

『ストロベリーナイト・サーガ』冒頭ナレーションに中途半端なとこでソロ曲……“亀梨和也のムダ使い”に視聴者大爆笑!

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 二階堂ふみ、KAT-TUN亀梨和也主演ドラマ『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)の第9話が6月6日に放送され、平均視聴率6.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 前回から、1ポイント増! というても、低視聴率は変らず……。役者が演技を頑張っている分、なんだか可哀想になってきます。

 それでは、今回もあらすじから振り返りましょう。

班が解体し、姫川はひとり新天地へ

 追っていた柳井(ジャニーズJr.寺内拓人)が自殺し、さらに自分の目の前で牧田(山本耕史)が刺され死亡してしまい、ショックを隠せずにいる姫川(二階堂)。事件は解決し、後日警察は記者会見を開くことになるが、過去の不祥事が露呈しないようにと、長岡刑事部長(小市慢太郎)が部下たちに言及すのだが……。

 時は過ぎ1年後、姫川班は解体されたため、姫川はひとり池袋署へ配属に。買い取り業者を回り「闇取引業界」への手がかりを集めていたのだが……というストーリーでした。

 前回インビジブルレインを放送しましたが、その後の話が今回の前半に放送。もうね、正直1週間たってるから、意味がないんですよ(怒)!「やるなら、前回にまとめるか、今回1話丸ごと使ってくれ!」そんな気持ちでいっぱいなんですが、もう放送しちゃったので言及しません。

 で、今回もっと言いたいことがあるんです(笑)。それは恋した牧田が目の前で死んでショックを受ける姫川の心情があまりにもあっさりしているんですよ~。映画版ではもっと落ち込んでたのに(それに、映画版だと牧田もその場で死なず、結構時間経って死ぬんですが、ここもあっさり(怒)!)。尺ないからって言ってもね。ここって結構大事な部分じゃないですか~。何でこんな描き方したのかよくわかりません(怒)。

“亀梨のムダ使い”連続に大爆笑!

 1週間またいだせいで前回のストーリー忘れたって人もいたと思います。が、今回ご丁寧にあらすじを教えてくれるんですよ、冒頭で。

 でもね、それが亀梨のナレーションでさらっと。今までなかった演出だったんで、視聴者からは「急に亀梨の声が(笑)」「なに、この演出?」と失笑を買ってたんですよ(笑)。で、そういう演出が中間にもあって……。姫川班が解体され、姫川と菊田がさよならするシーンで突然亀梨のソロ曲が! この曲はいつも最後にかかっていたため、視聴者は「もうかよ(笑)?」「出番早いよ(笑)」と大爆笑だったんですよ(笑)。もうね、正直、亀梨の無駄使いのひと言につきます! 視聴者が見たい亀梨ではないんですよね(笑)。演技している姿で見たいんですよ。

 なんか、演技シーンが少ない分、足りない分はそれ以外ってのがもうイヤ~(笑)。主演なんだから、もっと演技シーンを増やして欲しかったです。

“変な構成”で視聴者から戸惑いが!

 今回は前半がインビジブルレインの残りで、後半がアンダーカバーという、ドラマではありえない2部構成に。そのため、視聴者の中には戸惑いを隠せない人がたくさんいました。

 その上、アンダーカバーの方が面白かったんです! 今までのリメイク回以上に(笑)。新しいメンバーと姫川の掛け合いが絶妙で! 正直姫川班のメンバーよりもいい(笑)。ですが、それが今回の正味30分限りということで、視聴者からはブーイングが。「これを後半でちょっとしかやらないとか、まじない」「今までの中でこれが一番面白いわ(笑)」といった声が殺到しており、構成に不満だったようです。

 確かに、インビジブルレインを2話と今回の15分程度であっさりと放送し、評判いいアンダーカバーを30分程度で放送するなら、いっそ、インビジブルレインを3話にして、アンダーカバーを1話で放送したほうがよかったかと(そうしたほうが、視聴率も上がったでしょうね)。

 まあ、斬新さはありましたけどね(苦笑)。 でも、こういう構成は正直もう見たくないです。

 以上、9話のレビューでした。

 次回はお待ちかねブルーマーダーの前編です。要潤がゲスト出演するらしくツイッターで減量しているとツイートしてましたが……。一体どんな感じなんでしょうか! そこにも期待して放送を待ちたいです!

(どらまっ子KOROちゃん)

『わたし、定時で帰ります。』ユースケ・サンタマリアが怖すぎ! 士気上げる福永に「お前も働け」の声殺到

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 吉高由里子主演ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)の第9話が6月11日に放送され、平均視聴率10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 またまた二ケタになりました(拍手)! この調子で、来週の最終回も二ケタ、さらにk自己最高ってなって欲しいですね!

 それでは、今週もあらすじからいきましょう!

残業続きでチーム崩壊の危機?

 星印工業の案件のチーフを任されることとなった結衣(吉高)はチームが残業しないようにと意気込むが、部長の福永(ユースケ・サンタマリア)の策略により、結衣の知らないところで、サービス残業を強いられていることを知る。それを知った種田(向井理)は福永に電話し、「サービス残業ではなく、会社で残業するように。それでも仕事が進まないなら自分がその分の穴埋めをするから」と言う。

 一方、見かねた結衣も残業をするように。すると、婚約者の巧(KAT-TUN中丸雄一)とのすれ違いが増えてしまいなかなか上手くいかず……。

 そんな中、後輩の来栖(泉澤祐希)が倒れてしまう。結衣は来栖に休むようにと言うが、来栖は「種田さんみたいになりたい」という信念を持っており、言うことを聞かず、悩む結衣。そんな結衣に種田の弟でニートの柊(桜田通)が「来栖に会ってみたい」と提案。柊は来栖に、自分がどうしてにーとになったのかを説明。その上で、死ぬ気で頑張るなんて考えないで欲しい、僕のようになってはいけない、と告げる。それを聞いた来栖は改心する。

 そんな折、星印工業の担当者が変更に。新しい担当者はホームページの制作は任せるが、運営はコンペで決めたいと言い、ライバル会社であるベイシック・オンの名前が出てきて、結衣たちは困惑。その帰り道、ベイシック・オンの担当者が巧と知りさらに困惑するのだった……、というのが今週のストーリーでした。

 今回は残業を推奨する福永との戦いがメインでした。

 まあ、この福永が結構嫌なヤツでして。管理部の人から「残業は80時間まで」と言われて、星印チームの面々を言いくるめて、ファミレスでサービス残業をさせるという暴挙を見せ、本当にずるがしこいというか……。

 その上、部長というだけでチームのフォローもせず。するといったら、飲み物運びだけ(笑)。あとはただ見ているだけで、種田のようにフォローもしないんですよ。

 案の定というか、やっぱりそんな福永の働いてない姿が鼻につくようで、視聴者からは「お前も働けよ!」との声が殺到。一応に嫌悪感を持ったようです(そう思わせるユースケの演技力に脱帽です!)

 それだけ嫌われてしまった福永ですが、来週どうやって結衣が彼を成敗するのか。そこがポイントとなるだけに、変な風にまる~く収めるってのはやって欲しくない! きちんとダメなことはダメと相手が上司でも教えてあげる、というストーリーを期待しています!

やたら年上女とくっつく火曜10時ドラマ

 今週、最後の最後で巧が「結婚できない」と宣言し、家を出てってしまうという展開となったんですが、これに対し、ネットは「上等だよ!」といった様子。事故物件扱いされていたためこんな反応ばかりでした(笑)。

 その一方で、気になるのは2人の今後。なんだか、巧がバツイチ女上司といい感じになりそうなフラグが今回立ってたんですよ~! もしかしたらですが、結衣は種田と元サヤに。巧はその女上司といい感じになるのかな~と思っているんですが、どうでしょうか? まあ、これが一番いい展開だと思います(笑)。

 で、これを考えながら、ふと思ったのが、「火曜10時枠ってやたらと主人公の元カレ的な立ち位置の人物が年上女とくっつくよな~」と思ったんです!

『中学聖日記』でも主人公の元婚約者が年上女上司と仲良くなってたし、『ダメな私に恋してください』でも主人公にプロポーズした2人の男性のうち一人は一夜とともにした年上女性とデキてたような! それに『義母と娘のブルース』も40歳過ぎの主人公に青年が恋するというストーリー! ほら、火曜10時ドラマは年上女性にやさしい時間なんですよ(笑)!

 やっぱり、アラサーアラフォーあたりの女性視聴者が多いための、忖度なのか……? でも、いいですよね~! 夢があって。 わたしもアラサーなんでこういう展開好きです。(ただ、同ドラマに関しては、中丸くんより、向井理のほうがいいですが(笑))。

 まあ来週、恋模様も最終回を迎えますので、それを楽しみに一週間過しましょう!

 以上、9話のレビューでした。

 正直、今週はあまり取り上げるような部分が少なくて……(苦笑)。面白くなかったわけではないんですが、ほかの回と比べるとあまり面白くなったというのが本音です。ですが、来週は最終回! 最高な終わり方を期待して放送を待ちたいなと思います。 

(どらまっ子KOROちゃん)

本当の気持ちに気づいた二人の心の行方は?――ドラマ『パーフェクトワールド』第8話

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 東日本大震災の時、私は東京にいた。ビルの6階にあった事務所で、今まで経験したこともないような揺れを感じ、机の下にもぐりこみながら「これはヤバイかも」と思っていた。

 都内の電車はすべて止まり、道には人と車が溢れていた。親戚や知り合いと連絡を取りながら、30kmほど離れたところにある自宅まで、都内を歩いた。幸い、私自身や近い身内は大きな被害を受けずに済んだのだが、あの日の経験は、忘れることが出来ない記憶となって残り、その後の生き方にも影響したと思っている。

 ドラマ『パーフェクトワールド』(フジテレビ系)第8話は、そんな地震によるアクシデントから始まった。

 

地震によって気づく本当の思い

 樹(松坂桃李)とつぐみ(山本美月)が、仕事で松本へ戻っていた時、長野県地域を地震が襲う。実家にいたつぐみは、樹のことが心配になり連絡を取ろうとするが、電話は繋がらず、行き先もわからない。まずは行きそうなところを探そうと、家を飛び出す。

 その頃樹は、震源地近くのモデルルームで、倒れてきた木材の下敷きになっていた。人を呼んでも誰もおらず、圏外で電波も繋がらない。排尿ができない状況のため、尿毒症、さらには命の危険にまでさらされていた。薄れゆく意識の中で、樹はつぐみとの日々を思い出す。極限の状態で心の中に浮かんだ人。樹は改めて、つぐみが自分にとってどれほど大切な存在か気づいたことだろう。

 東京では、地震を知ったつぐみの婚約者・是枝(瀬戸康史)と、樹のヘルパー・長沢(中村ゆり)が、合流して松本に向かうことになる。

 松本で、樹の救出に向かったつぐみは、なんとか場所を突き止め、樹を救い出すことに成功する。「無事でよかった」と涙を流すつぐみを、樹は思わず抱きしめるのだった。

 無事に救い出された樹だが、道が通行止めになっているため家に帰ることはできず、やむなく避難所に泊まることとなる。しかも、避難所でも場所が空いていないということで、スタッフの車の中で一夜を過ごすことになるのだ。

 樹に付き添うつぐみ。樹は、「このまま死ぬのかもと思った時、つぐみのことを思い出した」と告白する。それを聞いてつぐみは涙を流す。「樹と別れ、是枝と結婚するという自分の決断は間違っていなかったのか」そんな思いに苛まれていたのかもしれない。

 翌朝、助けに来た是枝と長沢が避難所にやってくる。つぐみは是枝と、樹は長沢と抱きしめ合う。そんな姿を、それぞれがそれぞれの思いを抱いて見ている。

 もし、愛情の深さを数値化できるとしたなら、それぞれの思いは、どんな大きさになっているのだろう。樹のことを思う長沢とつぐみ。そして、つぐみを思う樹と是枝。誰の気持ちが一番大きいのか。現実にそんなことはないのだけれど、より強い愛情を持っている人が、幸せになってほしいと考えてしまう。

 是枝に昨夜のことを聞かれたつぐみは、車の中ではなく避難所で休んだと嘘をつく。樹はそれを聞いて、つぐみとの間にまた新たな秘密を持ってしまったことを感じる。そして、是枝は、ふとしたことから、つぐみが一緒に車の中にいたことを知ってしまう。

 愛情、嫉妬、疑念、迷い。そんな気持ちを抱いたまま、是枝はつぐみとの結婚の準備を進める。

 一方、東京に戻った樹は、今まで以上にバリバリと仕事をこなしていた。そして、松本の案件は、後輩の沢田(池岡亮介)に引き継ぐことにした。つぐみとは、次の地鎮祭で会うのが、最後になる。

 地鎮祭を終え、東京に戻る車中、樹はふいに車を降り、つぐみの元に引き返す。つぐみも樹の元に向かう。改めて再会した二人は、しっかりと向き合い、気持ちを口にする――。

 今回は、見ていてハッとした点が2つあった。

 ひとつは、地震の後、久しぶりに食べ物を口にした樹と是枝の言葉だ。どちらもひと口食べた後、言うのだ「生き返る」。もしかして、このシンクロは、樹と是枝がどこか似ているところがあるという、製作者側のメッセージではないだろうか。タイプは違って見えても、ともにつぐみを愛し、つぐみに愛されているのだ。その根底に、似たものがあっても不思議はない。

 そして、もうひとつはスローモーションの使い方である。今回、それが印象的に使われたシーンが2つある。

 まずは、避難所から、つぐみと是枝が帰っていくシーン。これは、樹の目線と心の動きを表したものだろう。次に、地鎮祭が終わり、つぐみと樹が分かれるシーン。こちらは、双方の目線、そして心情が表れているように思う。

 思いが溢れて、心が現実に追いつかない。そんな状況を、スローモーションという手法で表現したのではないか。確かに、このシーンで切なさが伝わってきた。演出は成功と言える。

 今回、地震というアクシデントを経験して、二人は本当の気持ちに気づいてしまった。心にフタをして忘れようとしていた気持ち。気づいてしまった以上、あとは、判断だ。多分、どの道を選んだからといって、不幸になるわけではない。是枝と一緒になれば、そういう幸せがあるし、樹と一緒になれば、また違った幸せがあるのだ。状況をしっかりと見つめ、自分の心に問いかける。彼女たちが出す結論は、一体どんなものなのか。終盤に向け、波乱の展開がやってきそうだ。

(文=プレヤード)

『白衣の戦士!』安田顕の涙に視聴者もらい泣き! 中条と水川は恋愛描写増で「お仕事ドラマ」の体が崩れる

 中条あやみと水川あさみがW主演を務める『白衣の戦士!』第8話が6月5日に放送され、平均視聴率は8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回より0.7ポイントアップと、7話に引き続き、今回も微増しました。連続ドラマは終盤になると視聴率が上がりやすい傾向にありますが、この作品にも同じことが言えそうです。

“ヤスケン”こと安田顕の良い医者っぷり以外、正直、何がプラス要素になったのかまったくわからなかった第8話ですが、今週もあらすじから振り返っていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

 

結婚式に命を懸ける花嫁

 前回ラストで、お互いが“イイ感じ”の恋愛関係であることを知ったはるか(中条)&斎藤(小瀧望/ジャニーズWEST)と、夏美(水川)&本城(沢村一樹)の4人は、まるでWデートのごとく食事に行き、それぞれの関係を秘密にしようと話し合うのですが、同じ店で一人飲みをしていた柳楽先生(安田顕)とたまたま鉢合わせ、病院でも冷やかされてしまうハメに……。

 そんな柳楽先生はというと、元ナースの妻・静香(遼河はるひ)に浮気を疑われ、家を追い出されていました。13年前にも腹膜炎の手術を担当した腸閉塞の入院患者・沙織(足立梨花)が結婚式を直前に控えていると知って嬉しさを感じつつも、幸せいっぱいの彼女とその旦那に夫婦円満の秘訣を聞かれ、複雑な表情を浮かべます。

 その後無事退院し、1年前から予約していたという、婚活中の夏美も憧れる人気の式場で結婚式を挙げるものの、お腹の痛みを我慢して無理をしていたせいか、式当日にその場に倒れてしまう沙織。会場の様子と沙織のドレス姿をチラッと見ようとその場を訪れていた夏美とはるかの的確な対処と、柳楽先生による緊急オペで一命をとりとめますが、自分のせいで式を台無しにしてしまったと悲観的になります。

 そんな彼女に柳楽先生は、昔沙織が入院していたときに仲の良かった少女の命を救えなかったこと、その少女は生きたかったけど生きることができなかったことを話し、命の尊さに気付いた沙織は、改めて柳楽に感謝し、命を大切にして生きていくことを誓いました。

 こうして沙織の命を救った柳楽先生に、今度は本城から救いの手が。元部下である静香を説得したおかげで、家に帰ってきていいと静香からお許しをもらい、無事仲直り。

 一方、イイ感じの雰囲気でありながら、なかなか進展がないはるかと斎藤は、いつもの居酒屋で斎藤から「俺は、立花のこと……」と話を切り出したものの、100円のビールを目当てに乱入してきた先輩ナースたちに邪魔されるというオチでした。

ツッコミどころ満載の演出に萎える

 挙げるとキリがないのですが、はるかと斎藤が2人で訪れた定食屋さんで、はるかが注文した料理を、「おいしそう! 映える~!」とスマホでパシャパシャ写真に撮る傍若無人なカップルたちの姿は、脚本家のインスタ映えを狙う若者イメージはこうなんだろうなぁと、なんだか虚しい気持ちになりました。

 また、呼ばれもしない結婚式に「ちょっとだけなら……」と顔を出すはるかと夏美も、あまりにも非常識ではないかと。そもそも部外者が入れるかという疑問があります。

 さらに、結婚式当日に倒れ、「一生の思い出になるはずだった」「みんなに合わせる顔がない」「このまま 消えてなくなりたい」とネガティブモード全開の花嫁・沙織については、その気持ちは分からなくもないのですが、「事前キャンセルなら招待客も美容室行ったり、着付けしたりしなくて済んだのに」「余計迷惑かけてること、いい加減気づいて」といったごもっともな意見が、視聴者からも上がっていました。

「まぁ、ドラマだから……」の一言で済むことではあるのですが、コメディとはいえ、リアリティとかけ離れた演出はいかがなものかと……。

 なお、沙織役でゲスト出演した足立梨花について「こんな顔だったっけ?」「顔パンパンだけどどうしたの?」「浮腫んでる?」「役作り?」といった声も上がっていました……。

 

ヤスケンはいい。

 今回はヤスケン演じる柳楽先生のメイン回。夏美役の水川あさみと本城役の沢村一樹との居酒屋のシーンは、落ち着いた大人の雰囲気と3人の安定感のあるお芝居が見ていて心地良かったし、このドラマに滅多に出てこない手術シーンも、ヤスケンは違和感なく演じていました。

 医師として1人でも多くの命を救おうと、昔救ってあげられなかった少女にもらったペンを自分への戒めとして持ち続けていた柳楽先生。「一生の思い出なんかより、命のほうが大事だ」「命さえあれば、また新しい明日が来る」と、目に涙をいっぱい溜めながら沙織を諭す姿は、優しさのなかに医師としての責任と力強さを感じるいいシーンだったと思います。「柳楽先生の涙ずるいわ……泣いたわ……」「医者役似合うよなぁ」「良い役者さんだな~」などと、ネット上の視聴者たちも、ヤスケンのお芝居に圧倒されたようでした。

 

でも、中条あやみと水川あさみが主人公なはずじゃ……?

 が、肝心の主人公・はるかと夏美の見せ場はほとんどありません。今話も、お互いの恋愛模様にキャッキャウフフしたり、病院でも病院の外でもお互い相手とイチャイチャしてみせるだけ。

 公式サイトには、「仕事に恋に悪戦苦闘! 白衣の天使ならぬ戦士が、病院という『命と戦う場所』で、笑って、泣いて、成長する痛快お仕事ドラマ」とあるのですが、このところはどちらかといえば恋に比重が偏っていて、とても「お仕事ドラマ」とは言いがたい状況になっているような気が……。

 4話の時点(レビューはこちらから)からすでに中条あやみちゃんは“ガヤ芸人”的ポジションで水川あさみメインのストーリーを盛り上げていましたが、片瀬那奈演じる主任ナースの不倫を描いた5話あたりから、徐々に水川さんもそちら側へポジショニングを替え、ついには主役の2人ともがサブ的扱いに。本来、メインが魅せるべきお仕事要素を、他に任せっぱなしって、どうなんでしょうか。

 極端な話、主人公2人がいなくても成立するエピソードが続いているし、主人公がナースである必要性をあまり感じません。

 特に、夏美のほうは看護師の仕事にやりがいを見出し、結婚相談所を退会。結婚相手に立候補してきた本城とイイ感じ――と変化がみられたものの、はるかの仕事ぶりをみていると、まだ“一人前”とは呼びがたい状況で、成長したとは言い切れませんし、斎藤とも(おそらく)両想いながら、くっつくまでには至らずで、視聴者を焦らしまくります。

 最終回まで残り2話。スッキリ納得のいくラストに向けて、主人公2人にフォーカスを絞った展開を期待したいところです。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

窪田正孝『ラジエーションハウス』本田翼の髪色がどんどん明るく!? “やる気のなさ”の表れか

(これまでのレビューはこちらから)

 窪田正孝主演ドラマ『ラジエーションハウス』(フジテレビ系)の第10話が6月10日に放送され、平均視聴率13.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 自己最高視聴率タイということで、来週の最終回はもっと上がりそうな予感が!? 

 ではでは、前置きはこのぐらいにして、今週もあらすじから振り返りましょう!

骨折続く乳児、本当の病を暴く!

 甘春病院に前院長で杏(本田翼)の父である正一(佐戸井けん太)がやってくる。もともと人望があった正一だが、うつ病になり引退。一気に老けた姿に、ラジエーションハウスの面々はショックを隠せず。そんな中、正一が病院の受付で倒れ、鏑木(浅野和之)がちょうど発見。大事には至らなかったものの、唯織(窪田)は不審に思う。

 時同じくして、甘春病院に嶋田光という乳児が来る。泣きやまず、「何かの病気では?」という母親の茜(西原亜紀)に対し、辻村(鈴木伸之)はレントゲン検査を指示。すると、たまき(山口紗弥香)は3カ月前にも光が骨折でレントゲン検査を受けたことを思い出す。検査を行なうと、今回は鎖骨を骨折していることがわかり、虐待の疑惑も浮上する。

 だが、骨折しやすいというと点に疑問を持った辻村は、唯織に相談。一緒に病気の正体が「くる病」だと突き止める。安心して帰る茜だったが、その帰り道、光の様態が悪化。唯織は神経餓死を併発しているかもといい、緊急手術を行なうことに。しかし、患者は乳児。大人とはわけが違うため、困難を極めてしまうのだが、そこへ鏑木がやってきて……、というストーリーでした。

 今回は、鏑木先生が大活躍の回でした!

 同ドラマでは結構、意地悪でいつも唯織に敵意むき出しのため、“無能感”が漂ってたんですが、一気に花開いた感が(笑)。ちなみに原作では唯織に対し、それなりに優しさもあり、ドラマほど意地悪じゃないんですけど、ドラマで一気にいい人感出すには、意地悪度を上げて正解だったと思います! 

 ですが、鏑木の活躍ぶりに賞賛が起こっていた反面、一部からは「予告詐欺だ」という声も。というのも先週の予告で、足だけ写るシーンがあり、もう1人登場人物が出てきそうな雰囲気だったんです。そのため、「誰だ? 誰だ?」とネットは騒いでいたんですが、蓋を開けたら、鏑木先生。ちょっとガッカリしてしまったようです。

 でもでも、仕事はすごいけど、プライベートは可哀想というギャップも面白かったし、「いい回だった」「面白かった」という声が多く、みんな満足したんじゃないでしょうか?

本田翼の髪色が1話と違う!

 気になったのが、やっぱり本田翼なんですが……。今回気になったのは演技ではなく髪色。細かいといわれてしまいそうですが、髪色が1話と全然違うんですよ。すごく明るくなっていて。ここまで明るいと「ストーリー全体の繋がりは大丈夫?」って心配ぐらいに明るくなっていたんです……。

 もしかしたら、色が落ちてきたのかもしれないと思ったんですが、根元から同じ色で落ちることってありますか? 意図的に染めてるとしか思えないですよね(笑)。

 ちょっと、女優としてありえないと思うんですよね。撮影中に急に髪色変えるって。そういうところが、彼女の“やる気のなさ”を物語るというか……(笑)。

 もうね、このドラマ終わったら、YouTuberもう一回始めて、そっちに専念したほうがいいと思います!!

もうスペシャル版放送の雰囲気が……

 次週で最終回を迎える同ドラマですが、なんだか、雰囲気的にスペシャル版とか二期の放送がありそうなフラグが立っていると、実はネットで話題になっているんです。

 というのも、最終回は杏の父・正一の手術で唯織がついに医者だとバレるというストーリーだけで進むと予測されており、そうなると、尺的に杏が消えた幼少期時代の記憶を取り戻すという下りは「放送できないのでは?」と言われているんです。

 う~ん。確かに、そのくだりを次週入れると結構てんやわんやして「ぶっこみすぎ」と批判が起こりそうですよね~。

 そうなると、スペシャル版や二期をやったほうがいいのかも……なんて思ってしまいますよね~。でも、結構面白いし、それはそれで嬉しい! ちょっと、期待してもいいかなと思います。

以上、10話のレビューでした。

 次週ついに最終回です! 唯織が医者としてどう活躍するのか……最後まで目が離せません! 放送を楽しみに待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

福山雅治主演ドラマの脚本家を終盤にきて変更!! ドラマ制作の正義とは何か『集団左遷!!』第8話

 視聴率が低迷していることで話題となっている福山雅治主演ドラマ『集団左遷!!』(TBS系)。エンドロールにクレジットされる脚本家の名前も変わり、ますます『半沢直樹』(TBS系)そっくりになってきました。終盤になってからのテコ入れ、吉と出るか凶となるか。第8話を振り返りたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

 脚本家が野球ドラマ『ROOKIES』(TBS系)のいずみ吉紘から、今年2月に公開された池井戸潤原作の企業サスペンス映画『七つの会議』の脚本に参加していた李正美に変わりました。第2章本部編からは三友銀行に勤める片岡(福山雅治)の奥さま・かおり(八木亜希子)も、岩盤浴仲間だった幼なじみ(パパイヤ鈴木、赤堀雅秋)らも姿を消してしまいました。確実に数字が期待できる香川照之と三上博史らだけが残り、まったく別の企業ドラマになった感があります。

 蒲田支店が廃店となり、三友銀行本部の融資部へ異動となった片岡。融資担当の隅田常務(別所哲也)から、横山専務(三上博史)の怪しい動きを探るように命じられます。なんだか高橋克典が主演した『特命係長・只野仁』(テレビ朝日系)みたいな展開です。残念なことに、お色気シーンはありませんが。

 片岡は日本橋支店の副支店長となっていた真山(香川照之)と連絡を取り合い、日本橋支店に三友銀行の重大な秘密が隠されていることを察知します。入居率90%という人気を誇るシェアハウスを経営する「レジーナ・ホームズ」に横山専務は多大な融資を進めていましたが、ネット上での評判はよくありません。そこで片岡と真山が「レジーナ・ホームズ」に出向いて直接問いただすと、入居率90%は表向きなもので、実際は50%だったことがあっさりと判明します。三友銀行本部の審査部は何をしていたのでしょうか?

 この不正事実を片岡たちが隅田常務に報告すると、横山専務は先手を打って、みずから「レジーナ・ホームズ」の不正を暴露します。三友銀行の株価は下落しますが、寸前のところで横山専務は逃げ切ったのです。素晴しい危機回避能力です。

 

ついに明かされたメガバンクの闇とは?

 この騒動の煽りを喰らったのは、日本橋支店の支店長・金村(川原和久)でした。不正に気づかなかった責任を問われて退職。代わりに横山専務への忠誠心が厚い鮫島(小手伸也)が新しい支店長に就任します。日本橋支店に代々伝わる三友銀行上層部の秘密を守ろうとします。

 横山専務らが必死で隠そうとする巨大企業の闇とは、いったい何でしょうか? 三友銀行から去った金村のもとを訪ねた片岡が、「これは金村さんにとって正しいことなんでしょうか」と中学校の学級委員みたいな台詞を口にすると、金村はあっさりゲロします。日本橋支店は代々にわたって秘密口座を管理し、役員たちに裏金を流していたのでした。

 裏金を受け取っていた役員たちの名前がリスト化された金村メモは、反横山派である藤田頭取(市村正親)の手に渡ります。藤田頭取はその場で歌い踊り出しそうなほど大喜びです。雌雄を決する役員会議の日がやってきました。意気揚々と会議の場でリストを公表する片岡。しかし、そのリストからは横山専務の名前だけが忽然と消えていました。土壇場になって、藤田頭取は横山専務と手を組むことにしたのです。またしても横山専務に先回りされてしまいした。横山専務は邪魔な役員たちを一掃でき、満面の笑みです。思わず、苦虫を噛み潰す片岡でした。

 前回はカルロス・ゴーン逮捕ネタでしたが、今回はスルガ銀行の不正事件とレオパレスの偽装問題を一緒にしたような内容でした。とりあえず時事ネタを取り上げて、社会派ドラマっぽくしています。また、役員会議の日を迎えたことを知らせるように、あざとく太陽が映し出されます。思いっきり、『半沢直樹』まんまの世界となった本部編でした。

 さて、第8話の気になる視聴率は? 第1章蒲田編の完結となった第6話が7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2章本部編が始まった第7話が9.4%、そして今週の第8話は11.9%! よもやの2ケタ台復帰です。福山雅治の出世作『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)で妹・小梅を演じた大路恵美が金村の奥さん役でゲスト出演するも1シーンだけで見せ場なし……などの不満はいろいろありましたが、恥も外聞もなく、池井戸潤ドラマふうにしたことで視聴率が劇的に回復したのでした。

 第3話の10.1%以来の視聴率二ケタ復帰で、福山雅治やプロデューサーたちは大喜びでしょう。でも、そこでふと思うのは、福山演じる片岡がよく口にする「銀行員にとっての正しいこと」という台詞です。節操なく路線変更して視聴率を10%台に戻した『集団左遷!!』ですが、ドラマ制作者にとっての正しいこととは何だろうかと考えさせます。ドラマ制作者としての正義、もちろんそれは少しでも高い視聴率をとることでしょう。でも、数字を稼ぐことだけが正義なら、それはちょっと寂しいことです。

 

クライマックスのキーパーソンは!?

 第8話の演出を担当した平川雄一朗ディレクターは、『ROOKIES』をヒットさせた他にも『白夜行』(TBS系)や『義母と娘のブルース』(TBS系)などの秀作ドラマを手掛けてきました。組織の論理では計れないものを描いてきたディレクターです。『半沢直樹』や7月から始まる日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』の福澤克雄ディレクターがTBS社員なのに対し、平川ディレクターは社外スタッフです。そんな平山ディレクターがどんなサラリーマンものを描くのか、少しだけ期待していました。でも、数字の論理の前で、平川色は出せないままとなっています。

 横山派の一員となった梅原(尾美としのり)は窓際族となった宿利部長(酒向芳)の後任部長へと出世しましたが、リストラの危機に遭いながらも銀行員としての正義を貫こうとする同期入社の片岡のことを冷たく拒絶することができずにいます。自分の身の安全、そして家族のことを優先して考える梅原は、「がんばる」から「銀行員としての正義」が口癖になった片岡よりも、人間味を感じさせるキャラクターです。平山ディレクターもいちばん感情移入しているのではないでしょうか。クライマックスのキーパーソンとなりそうな梅原の動向に注目したいと思います。

(文=長野辰次)