年末恒例『笑ってはいけない』シリーズで、松本人志を絶対にキレさせてはいけない事情

 もはや年の瀬の恒例行事となった日本テレビ系の年末特番『笑ってはいけない』シリーズ。今年は『絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター24時!』と題し、大晦日のオンエアとしては13回目となる。次々に繰り出される笑いのトラップ、「笑ってはいけない」というルールの下、繰り出されるケツバットをはじめとする問答無用のお仕置きによって視聴者の笑いのツボは無限に刺激される……。このおなじみの図式が今回も年またぎで放送されるのだが、当のスタッフたちは「撮影の仕込みが本当に地獄なんです」と嘆息する。

「13回もやってますから、ネタが尽きていることは事実。何をやってもかぶってしまうので、その調整が大変です。旬なタレントのキャスティングをギリギリまで粘ってやるので、スタッフはその調整や段取りでロケ1カ月前からほぼ寝られません。『24時』とうたってはいますが、実際には2日かけてロケをするのが一般的になってます。スタッフは秘密裏に仕込みを進めていますが、ラッピングバスを走らせただけでツイッターで拡散され、すぐバレてしまう。2017年末放送の回は山から盗撮までされましたし。松本さんがネタバレをすごく嫌う人なので、スタッフは戦々恐々としていました」(番組関係者)

 出演だけでなく企画構成まで細部に目を光らせる松本人志に、スタッフもテレビ局も頭が上がらないのは容易に想像がつくが、あるテレビ局のスタッフによると「もはや“やめ時”を失っている」という意見も。

「本当は10回目の年末特番で終了という話もあったのですが、安定して視聴率が狙えるため、日テレが続行をごり押し。代替案を考えた時期もあったそうですが、笑いのパッケージがしっかりしていて、旬なタレントをたくさん出せるこの企画は、テレビ業界にとってはかなり使い勝手のいいコンテンツ。天才・松本人志最大の発明品ともいわれてます。

 そのため、日本テレビと吉本興業とのギャラ交渉の結果、続行が決定。ギャラの額はさすがにトップシークレットなので知る由もありませんが、ダウンタウンの2人に関しては数千万円というのは間違いないでしょう。オンエア後のDVDも売れますし、未放送分だけで2時間特番もできますから、こんなにおいしいコンテンツはなかなかない。日テレの予算が続く限り、また主要出演者の不祥事でも起こらない限りは、まだまだ続くのではないでしょうか」(同)

お尻を顔面にうずめられ松本人志がガチギレ
 年末恒例のキラーコンテンツ『笑ってはいけない』シリーズを続けるもやめるも松本人志次第――。その雰囲気が、収録中でも感じられることが多々あるのだとか。

「2014年の『絶対に笑ってはいけない大脱獄24時』の収録中、松本さんがある芸人のお尻を顔面にうずめられるという罰ゲームを執行されたのですが、その“圧力”があまりにも強かったのか、松本さんがガチでブチギレ。その日の収録がストップしたということがあったそうです。以後、松本さんに対する罰ゲームのときはスタッフが何度もシミュレーションを行って『絶対に痛くない罰ゲーム』にすることになったとか。また、番組中盤で必ずある『鬼ごっこのコーナー』も松本さんのみ体調不良を理由にやらなくなって久しいですが、スタッフも気を使いすぎてそれを了承するしかないようですね」(某放送作家)

 テレビ局と事務所としてはなんとしてでも続けたい年の瀬の恒例番組『笑ってはいけない』シリーズ。とにかく“松本人志を絶対にキレさせてはいけない”という最大のミッションを、今年もクリアしなければいけないようだ。

(文/藤原三星)

広瀬すずの『紅白歌合戦』司会は大丈夫? いま明かされる「どうして照明さんになろうと思ったんだろう」失言の真相

 明日放送される『第69回NHK紅白歌合戦』。総合司会は内村光良(ウッチャンナンチャン)に桑子真帆アナウンサー、紅組司会は広瀬すず、白組司会は櫻井翔(嵐)が担当する。

 内村光良は二年連続。櫻井翔は単独での司会は初めてだが、2010年から2014年まで嵐全員で白組司会を務めており、『紅白歌合戦』の司会には手慣れている。そこで不安視されるのが、『紅白歌合戦』どころか生放送の番組で司会をやること自体が初めてとなる広瀬すずだ。

 広瀬すずの紅組司会が発表されるやいなやインターネット上には<紅白の司会にはまだ荷が重い気がする><広瀬すずちゃん紅白の司会するには若すぎない?>といった声が多く書き込まれることになった。

 その懸念の理由の最も大きな理由は、やはり、2015年の『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ)での舌禍事件だろう。

 「食わず嫌い王決定戦」でのトークで<どうして生まれてから大人になったときに、照明さんになろうと思ったんだろう><(録音部のスタッフは)なんで自分の人生を女優さんの声を録ることに懸けているんだろうって、すごい考えちゃいます>とスタッフをバカにしているとも捉えられかねない発言を行い、ネット上で大炎上。

 その後、自身のツイッターを通じ、<先日放送された、「とんねるずのみなさんのおかげでした」の中で、私の軽率な発言がありました。いつもお世話になっているスタッフの方々に誤解を与えるような発言をしてしまい申し訳ありませんでした。本当にごめんなさい>と謝罪することになった。

「どうして照明さんになろうと思ったんだろう」失言が出た理由
 あれから3年以上の時が経ち、主演女優として現場を引っ張ることも増えた彼女は大きく変わったようだ。

 2018年6月に出版されたエッセイ集『負けずぎらい。』(日経BP社)に、かつては周囲のスタッフとのコミュニケーションに苦手意識をもっていたと書かれている。

 広瀬は、<私はもともと人見知りな性格なので、スタッフさんとコミュニケーションをとることに苦手意識をもっていました。撮影中にみなさんの視線が自分に注がれているのが分かると、居心地が悪いなと思っていたんです。何だか観察されているような気持ちになりました>と語る。

 『とんねるずのみなさんのおかげでした』での炎上発言の内容を見ると、照明スタッフに対するものも、録音スタッフに対するものも、どちらも撮影中に広瀬の演技を見ている嫌悪感から来ているものであり、やはり、こういった苦手意識から出てきてしまった失言なのだろう。

 では、スタッフへの苦手意識が解消されたのはいつのことなのか? 『負けずぎらい。』によると、その契機は、2016年に公開された映画『ちはやふる–上の句–』撮影時のスタッフとの会話なのだという。

 

 この撮影の最中、彼女はスタッフに「撮影中は、どこを見ているんですか?」と質問した。その結果、返ってきたのは、「自分の仕事の部分を見てる」という、至極当たり前の答えだったのだが、しかし、当時の広瀬すずにとって、この答えは目が覚めるものだったようだ。

<良い作品を作るために、照明さんが細かい光の当たり方まで確認し、衣装さんは、衣装の質感が出ているかをチェックしている。自分が見られているなんて勘違いをして、「自意識過剰だったんだな、ごめんなさい」って感じになったんです(笑)>

 それから彼女はスタッフとの関わり方を改めた。『負けずぎらい。』では<「私は人見知りだからと距離を取っていてはダメだ、私からも何とかしないと」と徐々に思うようになっていきました>とも綴っている。

 こういった気持ちがある以上、前のような失言をしてしまうことは、もうないだろう。

頼れる先輩、櫻井翔の存在
 司会業をすること自体が初めての広瀬にとって、いきなりの『紅白』司会が重い役なのは間違いないが、しかし、『紅白』の司会は彼女ひとりだけでするわけではない。

 しかも、白組司会の櫻井は、2018年5月公開の映画『ラプラスの魔女』で共演をしている仲であり、頼れる存在でもある。「週刊女性」(主婦と生活社)2019年1月1・8日合併号のインタビューで広瀬は櫻井についてこのように語っている。

<舞台挨拶や地方でのキャンペーンなども一緒に回らせていただいたりしたので、すごく安心感があります。また“何かあったら遠慮なく言ってね”と言ってくださったのがすごく心強くて、本番も構えすぎず、なるべくリラックスした状態で臨めたらなと思っています>

 広瀬は2019年前期放送のNHK連続テレビ小説『なつぞら』で主演を務める。『紅白』でそつなく司会をこなし、朝ドラに弾みをつけてほしい。

(倉野尾 実)

山下智久のジャニーズ事務所退所、可能性は? 香取慎吾を「恩人」と慕う元飯島派

 今年11月に4年ぶりのアルバム『UNLEASHED』を発売した山下智久。『UNLEASHED』は初週8.3万枚を売り上げ、12月10日付けのオリコン週間アルバムランキングでは初登場1位を獲得した。2018年は映画『コード・ブルー』が大ヒットするなど俳優としての活動が目立っていたが、アーティストとしても才能を発揮している。

 しかし、そんな山下智久に「ジャニーズ事務所を退所し“新しい地図に”合流するのでは?」という憶測が飛び交った。きっかけのひとつは、山下が2018年11月23日深夜放送の音楽番組『バズリズム』にゲスト出演した際、「忘れられない先輩・恩人」のひとりとして、元SMAPの香取慎吾の名前を挙げたことだ。

タブーであるはずの香取慎吾へ「感謝」を表明
 この日の番組では、山下智久の「あの時人生観変わった」という先輩や恩人のエピソードを、山下の人生年表とともに紐解く、という企画が行われた。山下は、自分の人生観を変えた人物として、TOKIOの松岡昌宏、リリー・フランキー、山崎努、安室奈美恵と、時系列に沿って紹介した。

 今年9月に引退した安室奈美恵のラストライブにサプライズで登場した山下智久は、自分の「ライブへの関わりが50%からになった」という。「関わり」というのは、演出・ライティング・ステージ・曲順などを指し、山下自身の年齢も上がりスタッフから意見を求められようになったこともあるようだが、7年ぶりに共演した安室奈美恵からは「佇まいからプロとしての空気感みたいなものをしっかり見させていただくことができたので、すごく学びが多かった」と振り返った。

 そして、MCを務めるバカリズムにライブ演出するようになったきっかけを尋ねられた山下智久は「きっかけは、香取慎吾さんに1回僕のコンサートをプロデュースしてもらって、その時に手取り足取り教えていただいて」「僕が今やっているコンサートは、香取さんが作ってきたコンサートの遺伝子を…」「仕事への関わり方みたいなものもしっかり学ばせてもらったような気がして。先輩から学ぶことは本当に大きい。だからやっぱり、誰に影響を与えてもらうかはすごく大事だと思いましたね」と答えたのだ。

 山下智久が所属するジャニーズ事務所にとって、元SMAPのメンバー3人、稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の存在は「タブー」というのが、少なくとも世間一般には定説となっている。香取ら3人は、昨年ジャニーズ事務所を退所した後、元SMAPチーフマネージャーの飯島三智氏率いる新事務所・CULENに移籍、「新しい地図」を発足した。今回『バズリズム』で、山下が香取の名前を挙げたことに驚いた視聴者は多かったようで、冒頭に述べたように「山Pも新しい地図に合流か?」と憶測されている。

 そういった噂が出回るのは今回が初めてではない。山下智久はかつて飯島氏のマネージメントを受けていたこともあって、飯島氏が新事務所・CULENを立ち上げた時点で、一部では「いずれ合流するのではないか」と囁かれていた。

 また山下は香取慎吾と2012年に期間限定でThe MONSTERSというユニットを結成し、2人が共同で作詞・作曲を手がけた「MONSTERS」をリリースした経験がある。この曲は香取・山下が共演した連続ドラマ『MONSTERS』(TBS系/2012年)の主題歌でもあるが、山下は今年開催された自身のライブツアーでも「MONSTERS」を披露したという。

 

山下智久は人生観の変化から“裏方”へ転身の可能性も?
 山下智久は11月23日放送の『アナザースカイ』(日本テレビ系)にもゲスト出演。アメリカ・ロサンゼルス(以下、LA)を訪れる模様が放送されたのだが、ここでも山下は、人生観の変化に言及している。

 ジャニーズJr.だった小学6年生の頃に仕事で初めて訪れたLAは、山下にとって「暇さえあれば訪れている」「自分をリセットさせてくれる場所」であり、今年5月には2か月滞在したという。車を借りて自らの運転でLAの街に繰り出す山下は、滞在中の限られた時間の中で、音楽プロデューサー、演技の先生、発音指導の先生、ウィル・スミスの息子ジェイデン・スミスなど、会いたい人たちに会いに行っては、流暢な英語で積極的にコミュニケーションを取っていた。山下は独学で英語を身に付けたという。

 LAで信頼する仲間たちと会い、「人に支えられてるんだなっていうのは改めて感じるというか。結局、人っていう。すべてそこに繋がってるなっていう感じはしましたね」「想いってちゃんと伝わる」と語る山下。子どもの頃から芸能活動をしてきた山下智久は「以前はもっとバリアを貼っていた」が、ひとりでLAを訪れ、仲間と交流していく中で「オープンマインドになった」「人は変われるっていうのを体感した」「思いを伝える、気持ちを伝えるっていうのができるようになってきたから」と。

 そして「自分は何者でもないなって思ってるし、だから今後何してるかわからないし、自分が表に出ることがすべてじゃないから」「新しい景色見たいってずっと思っている」「俳優じゃなくてもいいし、歌じゃなくてもいい。色んな人の話を聞いて面白いなと思ったらとにかく挑戦してみたい。いいメッセージを届けられる人になりたい」「どういう風に自分の腕で未来を築いていくか、これから大事なことだなって思っています」。俳優・アーティストなど、自分が表に出る活動だけにこだわるつもりはないことを仄めかしているようにも取れる。

 安室奈美恵や香取慎吾ら先輩・恩人に学んだことを大切にしつつも、英語を学びLAで仲間と交流するなど自ら世界を広げていく山下が、今までとは異なった活動を望んだとしても不自然ではなく、そういった意味で「新しい地図に合流」という選択肢もアリなのかもしれない。もし山下が本当に新しい地図に合流するとなれば、その時は正式に発表されるであろう。山下の今後の動向に注目していきたい。

山下智久のジャニーズ事務所退所、可能性は? 香取慎吾を「恩人」と慕う元飯島派

 今年11月に4年ぶりのアルバム『UNLEASHED』を発売した山下智久。『UNLEASHED』は初週8.3万枚を売り上げ、12月10日付けのオリコン週間アルバムランキングでは初登場1位を獲得した。2018年は映画『コード・ブルー』が大ヒットするなど俳優としての活動が目立っていたが、アーティストとしても才能を発揮している。

 しかし、そんな山下智久に「ジャニーズ事務所を退所し“新しい地図に”合流するのでは?」という憶測が飛び交った。きっかけのひとつは、山下が2018年11月23日深夜放送の音楽番組『バズリズム』にゲスト出演した際、「忘れられない先輩・恩人」のひとりとして、元SMAPの香取慎吾の名前を挙げたことだ。

タブーであるはずの香取慎吾へ「感謝」を表明
 この日の番組では、山下智久の「あの時人生観変わった」という先輩や恩人のエピソードを、山下の人生年表とともに紐解く、という企画が行われた。山下は、自分の人生観を変えた人物として、TOKIOの松岡昌宏、リリー・フランキー、山崎努、安室奈美恵と、時系列に沿って紹介した。

 今年9月に引退した安室奈美恵のラストライブにサプライズで登場した山下智久は、自分の「ライブへの関わりが50%からになった」という。「関わり」というのは、演出・ライティング・ステージ・曲順などを指し、山下自身の年齢も上がりスタッフから意見を求められようになったこともあるようだが、7年ぶりに共演した安室奈美恵からは「佇まいからプロとしての空気感みたいなものをしっかり見させていただくことができたので、すごく学びが多かった」と振り返った。

 そして、MCを務めるバカリズムにライブ演出するようになったきっかけを尋ねられた山下智久は「きっかけは、香取慎吾さんに1回僕のコンサートをプロデュースしてもらって、その時に手取り足取り教えていただいて」「僕が今やっているコンサートは、香取さんが作ってきたコンサートの遺伝子を…」「仕事への関わり方みたいなものもしっかり学ばせてもらったような気がして。先輩から学ぶことは本当に大きい。だからやっぱり、誰に影響を与えてもらうかはすごく大事だと思いましたね」と答えたのだ。

 山下智久が所属するジャニーズ事務所にとって、元SMAPのメンバー3人、稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の存在は「タブー」というのが、少なくとも世間一般には定説となっている。香取ら3人は、昨年ジャニーズ事務所を退所した後、元SMAPチーフマネージャーの飯島三智氏率いる新事務所・CULENに移籍、「新しい地図」を発足した。今回『バズリズム』で、山下が香取の名前を挙げたことに驚いた視聴者は多かったようで、冒頭に述べたように「山Pも新しい地図に合流か?」と憶測されている。

 そういった噂が出回るのは今回が初めてではない。山下智久はかつて飯島氏のマネージメントを受けていたこともあって、飯島氏が新事務所・CULENを立ち上げた時点で、一部では「いずれ合流するのではないか」と囁かれていた。

 また山下は香取慎吾と2012年に期間限定でThe MONSTERSというユニットを結成し、2人が共同で作詞・作曲を手がけた「MONSTERS」をリリースした経験がある。この曲は香取・山下が共演した連続ドラマ『MONSTERS』(TBS系/2012年)の主題歌でもあるが、山下は今年開催された自身のライブツアーでも「MONSTERS」を披露したという。

 

山下智久は人生観の変化から“裏方”へ転身の可能性も?
 山下智久は11月23日放送の『アナザースカイ』(日本テレビ系)にもゲスト出演。アメリカ・ロサンゼルス(以下、LA)を訪れる模様が放送されたのだが、ここでも山下は、人生観の変化に言及している。

 ジャニーズJr.だった小学6年生の頃に仕事で初めて訪れたLAは、山下にとって「暇さえあれば訪れている」「自分をリセットさせてくれる場所」であり、今年5月には2か月滞在したという。車を借りて自らの運転でLAの街に繰り出す山下は、滞在中の限られた時間の中で、音楽プロデューサー、演技の先生、発音指導の先生、ウィル・スミスの息子ジェイデン・スミスなど、会いたい人たちに会いに行っては、流暢な英語で積極的にコミュニケーションを取っていた。山下は独学で英語を身に付けたという。

 LAで信頼する仲間たちと会い、「人に支えられてるんだなっていうのは改めて感じるというか。結局、人っていう。すべてそこに繋がってるなっていう感じはしましたね」「想いってちゃんと伝わる」と語る山下。子どもの頃から芸能活動をしてきた山下智久は「以前はもっとバリアを貼っていた」が、ひとりでLAを訪れ、仲間と交流していく中で「オープンマインドになった」「人は変われるっていうのを体感した」「思いを伝える、気持ちを伝えるっていうのができるようになってきたから」と。

 そして「自分は何者でもないなって思ってるし、だから今後何してるかわからないし、自分が表に出ることがすべてじゃないから」「新しい景色見たいってずっと思っている」「俳優じゃなくてもいいし、歌じゃなくてもいい。色んな人の話を聞いて面白いなと思ったらとにかく挑戦してみたい。いいメッセージを届けられる人になりたい」「どういう風に自分の腕で未来を築いていくか、これから大事なことだなって思っています」。俳優・アーティストなど、自分が表に出る活動だけにこだわるつもりはないことを仄めかしているようにも取れる。

 安室奈美恵や香取慎吾ら先輩・恩人に学んだことを大切にしつつも、英語を学びLAで仲間と交流するなど自ら世界を広げていく山下が、今までとは異なった活動を望んだとしても不自然ではなく、そういった意味で「新しい地図に合流」という選択肢もアリなのかもしれない。もし山下が本当に新しい地図に合流するとなれば、その時は正式に発表されるであろう。山下の今後の動向に注目していきたい。

河野景子さん暴露で花田家また泥沼の様相 元貴乃花は「息子は花田姓を名乗る資格ない」

 元貴乃花親方こと花田光司氏、および花田一家に大きな注目が集まった一年だった。花田氏と日本相撲協会の軋轢が明るみになり、花田氏は相撲界を引退して部屋も消滅。これだけで十分に大きなニュースだったが、11月には花田氏と景子さんの離婚が公表され、さらに花田家の長男で靴職人兼タレントの花田優一氏も、不倫疑惑にスピード離婚、所属事務所からの解雇、靴のオーダーを巡るクレームなど話題に事欠かない。

 ワイドショーネタとしては100点満点の評価を得ているであろう花田家のゴタゴタだが、来年もまだこのネタは続くのかもしれない。離婚し旧姓に戻った元妻・河野景子さんの芸能界復帰が真実味を帯びているからだ。

 景子さんは12月28日放送の『バイキング・ザ・ゴールデン』(フジテレビ系)に出演。元貴乃花親方との結婚生活、1998年の“洗脳騒動”や、2010年の“貴の乱”について激白するほか、離婚の真相についても明かされるという。

 元フジテレビアナウンサーである河野景子さんが芸能界に復帰する、という噂は、今年早い段階から囁かれてきた。初夏までに「親方が相撲協会で降格。収入が下がるため景子さんがテレビ復帰して稼ぐようだ」との週刊誌記事が相次いだ。一方で、「景子さんはもう親方に愛想を尽かした。離婚すべく再就職の意向だ」と、離婚を匂わせる報道も出始め、しかしいずれにしろ“テレビ業界への復帰は規定路線”と見られていたのである。

 古巣・フジテレビの情報番組でキャスターを担当するのではないかとの見方も強かったが、フジ『バイキング』のゴールデンスペシャルに登場するとなれば、その可能性はますます濃厚だろう。

 しかし景子さんが元貴乃花親方との結婚生活、1998年の“洗脳騒動”、2010年の“貴の乱”などに言及するとあっては、花田氏からの異論・反論も免れない。

 

 11月に離婚が報じられた際、『スッキリ!』(日本テレビ系)に生出演した花田氏は、景子さんについて「私の本職を支えながらつらい思いをしてきて、家内も50(歳)ちょい。これからゆっくり行けるんじゃないかなと思った」と語っていた。景子さんへの思いやりとも取れる言葉だ。景子さんは1995年に元貴乃花親方と結婚しているが、何かと注目を集める花田家に嫁いだゆえの苦労は並大抵のものではなかったと思われる。

 だが離婚後に様々な媒体で、長男・優一氏の教育方針をめぐる夫婦間の対立があったと伝えられるようになり、景子さんが優一氏を溺愛していることも盛んに取り沙汰されるようになった。すると花田氏はまたメディアに登場し、息子の現在について饒舌に語っている。

 12月26日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で花田氏は、10時間に渡って「激白」。<今後は彼女なりに自分の人生を謳歌して欲しい>と元妻にエールを送りながらも、<息子を擁護する元妻と意見が合わなくなっていたのは事実です>とした。

 靴職人の道を選んだ優一氏が芸能活動を行うことに、花田氏は父親として<一貫して反対の立場>だったといい、批判的だ。

<職人を語る以上、チャラチャラと表に出ている暇があったら、靴を作って土台をしっかり築くべき。まずは一流の職人になるのが先ですよ。タレントになりたいのなら、中途半端に靴職人の肩書きを使っちゃいけない。本当の職人さんに対して失礼です>

<自分に力がないのに、親の名前でメシを喰おうとしているのが現状です。今はチヤホヤされるかもしれないけど、世の中はそんなに甘くない。我が子ながら、恥ずかしくないのかと思います。私の靴ですか? もちろん作らせていません。百年早いですよ>

<父の背中を見て育ったと言うのなら、私の教えには反している。今のままハンパな生き方をするとすれば、息子は花田姓を名乗る資格はありません>

 花田姓を名乗る資格はないとまで厳しく突き放している。ただし、絶縁というよりも、今は手を差し伸べる時期ではないと、判断しているようにも見えるが……。

 自身の真意と異なる見方については、徹底して反論する花田氏。相撲協会を離れた今、自身の立場から口をつぐむことはもうないだろう。『バイキング・ザ・ゴールデン』での景子さんの発言にも、異論があれば口を開くはずだ。家族とはいえそれぞれに価値観は違い、同じことを体験しても見方が異なる場合もあるが、景子さんは何を語るのだろうか。

アメリカでも二宮和也・伊藤綾子と同じことが起きていた!? ジャスティン・ビーバーの婚約者が嫉妬するファンの中傷に激怒

 今年の7月、婚約が報じられて世界中を驚かせた、ジャスティン・ビーバーとヘイリー・ボールドウィン。しかし、世界的なポップスターと、セレブ一家に生まれ育ったスーパーモデルのカップルは、祝福の声ばかりで迎えられたわけではなかった。

 ジャスティン・ビーバーとの婚約がわかってからというもの、ヘイリー・ボールドウィンのもとには嫉妬するファンからの批判が殺到したのだ。

 たとえば10月に、ジャスティン・ビーバーとの交際を長きに渡ってパパラッチされてきたセレーナ・ゴメスが体調不良で入院したニュースが流れると、その原因がヘイリー・ボールドウィンにあるとの声が殺到。ヘイリー・ボールドウィンのインスタグラムには彼女を非難するコメントが大量に寄せられた。

 この件以外にも、ジャスティン・ビーバーとの関係が明るみになって以来、ヘイリー・ボールドウィンに対する中傷の言葉が日々インターネット上を飛び交う状況となっている。

 そんななか、ヘイリー・ボールドウィンがインスタグラムのストーリーで自身の精神的な窮状を訴えた。

 彼女は、<インスタグラムを見ないのは本当に最高。インスタグラムを休むたびに、私は人間としてより幸せな気分になる。だけど、インスタグラムを再開した途端、悲しくなって取り乱して、不安に襲われてしまう>(筆者訳、以下同)と、フォロワーから寄せられるコメントに傷ついていることを吐露した。

 

 そして、ヘイリー・ボールドウィンは続けて<インスタグラムを開くたび誰かが、仕事、結婚生活、そのほか私の人生を豊かにしてくれるものを引き裂こうとしてくるなかで、幸福な生活や精神的な健康を保つことは難しい>と、その内実を明かしている。

 ヘイリー・ボールドウィンはなにか悪いことをしたわけではない。ただ「ジャスティン・ビーバーと婚約した」、それだけのことだ。それで中傷のコメントが殺到するのは異常な状況である。SNSの普及がもたらした負の側面の象徴といえるかもしれない。

 また、彼女はストーリーのなかで、<自分とはなんの関係もない人たちが、いとも簡単に他人の人生に口出しする世の中に生きなくてはならないなんて信じられない>と現状のおかしさを訴えたうえで、<私たちは立ち戻って、より多くの愛を表現し、誰かの生活を壊したり批判するのではなく、お互いに励まし合うべき>と呼びかけた。

 そして、<この世界にはもうすでに憎しみ、苦痛、痛みが溢れているし、私たちにはもうこれ以上、ネガティブなもの、憎悪、分断は必要ない>との文章で締められている。

伊藤綾子に向けられた二宮和也ファンのバッシングも同じ構図
 こうしたヘイリー・ボールドウィンの言葉を読んで思い起こさずにはいられないのが、二宮和也(嵐)とフリーアナウンサーの伊藤綾子カップルにおける、異常な伊藤綾子バッシングである。

 伊藤綾子は2016年7月に「女性セブン」(小学館)によって二宮和也との交際を報じられて以降、インターネット上を中心に苛烈なバッシングに合い続けてきた。

 交際発覚以降、二宮のファンによって彼女は、これまで発信してきた文章や写真を徹底的に掘り返された。そして、「二宮が着ていたのと同じカーディガンやTシャツを着用していた」「嵐のCDと一緒に写った写真をブログに投稿していた」「二宮のメンバーカラーである黄色をやたら強調している」といったちょっとしたことでも「匂わせ」であるとして徹底的に叩かれたのだ。

 伊藤は今年3月末に所属芸能プロダクションのセント・フォースを辞めている。二宮との交際およびバッシングとの因果関係があるのかどうかはわからないが、伊藤自身はセント・フォースを離れた理由を<メディアに関わる仕事からいったん離れたい>(2018年4月2日付ニュースサイト「スポニチアネックス」)と話しており、なんらかの関連性はあると捉えるのが自然だろう。

 しかし、バッシングは彼女が表舞台から姿を消しても収束することはなかった。

 週刊誌などの報道によれば、二人の交際はまだ続いていると見られているが、その一方で、2020年の東京オリンピックが終わるまでは結婚できないのではないかとの見解を芸能リポーターの井上公造が示しているなど(2018年11月放送『キャッチ!』/中京テレビ)、情報は錯綜している。

 いずれにせよ重要なのは、二宮と伊藤の関係の真相ではない。「スターと結婚(もしくは交際)しているということを理由に、プライバシーの領域まで踏み込んでバッシングすることは断じて許されない」ということだ。

 ジャスティン・ビーバーとヘイリー・ボールドウィンの一件は、アメリカにおいても二宮和也・伊藤綾子カップルとほとんど同じ構図の現象が起きているということを教えてくれる。

 彼女に対してバッシングを繰り返しているファンたちは、ヘイリー・ボールドウィンの訴えから考えを改めるべきだろう。

(倉野尾 実)

【ルポルタージュ】コスプレイヤー……それは、ただの現在に過ぎない自分。『アスペちゃん』そして、オフパコマンガ。赤木クロの目指す世界

【ルポルタージュ】コスプレイヤー……それは、ただの現在に過ぎない自分。『アスペちゃん』そして、オフパコマンガ。赤木クロの目指す世界の画像1

 昨年の春頃から、赤木クロは「人気コスプレイヤー」の一人として、しばしばネットメディアに紹介されるようになった。「クール&セクシー」「色気あふれる」「美しすぎて神の領域」。そんな礼賛の言葉と共に、Twitterのフォロワーも増えた。イベントに参加した時だけではなく、新しい衣装の写真にコメントを添えてツイートするだけでニュースになることもある。リツイートや「いいね!」はやまない。Instagramでは、海外からも英語や顔文字。そして、知らない国の言葉のコメントが滝の流れのように絶え間なく増えていく。撮影会はもとより、企業イベントに招待されることも増えた。

 でも、彼女自身は、今の立場に安住するつもりはない。

 自分のセクシーなコスプレを紹介するための短いネットニュース。その写真に添えられた短い文章のまとめに、ごくまれに触れられること。赤木が自身の体験を綴るマンガ『アスペちゃん』。それは、人気を得たコスプレイヤーの余技ではない。赤木がコスプレと並んで、人生の貴重な時間と情熱とを割いているもの。でも、コスプレイヤーとしての人気とは裏腹に、まだその情熱に気づいている者は少ない。

『アスペちゃん』は、赤木自身の体験を基にした「アスペルガーあるあるな日常マンガ」だ。間が空くこともあるが、更新は週一回(註:現在は、より読みやすい構成にするためのリブートの準備中により更新を休止しているとのこと)。そこで、赤木は自身の体験してきたことをマンガにして工夫を凝らしながらも率直に綴っている。

 そこで描かれているのは、物心ついた時から、指摘されることが当たり前になっていた「ふつうにできないの?」という問いかけ。「動きが変」という指摘。人の言葉を真に受けてしまうことから起こるトラブル。予想外のことが起こるとパニックになってしまう特性。作品を読み進めれば、診断を受けているいないにかかわらず「発達障害」ではないかと自覚したり、指摘されたことのある人ならば「自分もそうだ」ということが、ひとつやふたつ、あるいはそれ以上見つかるはずだ。

 正直なところ、マンガを表現する技術は、決してこなれたものではない。それでも、Twitterやpixivが更新されるたびに、ふっとこのマンガに目が行ってしまうはずだ。

 それはなぜだろう。

 ひとつ考えられるのは、わかりやすさだ。ここでいうわかりやすさとは、学問的な背景や知識があって、説明が上手ということではない。語られる言葉が、常に読者と同じ目線上にある。あたかも、心を許した信頼できる友人と身の上を語り合っているような感覚がある。文章でもそうだが、描き手のほうが「自分はなんでも知っている」「自分ほど、強烈な体験をした者はいない」そんな自負心を持つと、読者はすぐに見透かす。「なんだ、この上から目線は」と。

『アスペちゃん』で描かれるのは、赤木のこれまでの体験談。今までの人生の中で、自分ではちゃんとやっているつもりなのに、怒られたり、奇異な目で見られたりしたエピソードは無数にある。人間は決して強い生き物ではない。ともすれば、そのような身の上に生まれしまった我が身を呪ったり、自分を理解してくれない世間に怨嗟を抱いたりするものだ。その結果として、過去の体験を話す時は、なにかごてごてとした飾りをつけたような言葉を並べがちだ。

 でも『アスペちゃん』には、それがない。

 ひとつひとつのエピソードには苦悩もあるはずなのに、赤木はフラットな気持ちで自身を描く。それこそが、独特の「わかりやすさ」の源になっている。そんな特異ともいえる「わかりやすさ」を補強するのは、背景に感じるなにかを伝えたいという赤木の秘めた情熱だ。

【ルポルタージュ】コスプレイヤー……それは、ただの現在に過ぎない自分。『アスペちゃん』そして、オフパコマンガ。赤木クロの目指す世界の画像2

 赤木が、自身の体験を基にした『アスペちゃん』を描こうと思いたったのは、昨年の冬のことだった。きっかけを現すキーワードをあげるとすれば「マウンティング」である。

《これまでの人生は、なにかと人にマウンティングをされがちでしたね》

 赤木は、それまでの人生をそんな風に振り返る。相手より自分が上だと誇示しようとする行為「マウンティング」。マウントを取る・取られるは、日常生活のさまざまな局面で見られる。とりわけ、自分に自信のない者は、狩りをする獲物のように自分より劣っているに違いない人間を探すことに躍起になっている。どちらかといえば控えめな赤木は、そうした自分より弱い者を見つけて優越感を得たい者の餌食にされがちだった。

 いくつかの事務所に入って活動するようになってからも「お前はブスだから売れないし仕事がこない」というパワハラまがいの言葉を、幾度も投げつけられていた。

 コスプレイヤーとして、もっと上を目指したい。そう思って所属した事務所は良いところもあり仲良くしてくれる子や先輩もいたが、組織に属するのは自分に合っていないなとも感じた。「もう人に頼るのはやめて、自分の力で活動しよう」。友人からの指摘をきっかけに、いくつかの経緯を経て「自分がアスペルガーなんだ」と気づいたのは、そんな決意を固めてから数カ月後のことだった。

 自分の人生を振り返る機会が増えた頃、また「マウンティング」をされてしまった。同人誌即売会での話である。詳細な言及は避けるが、あるきっかけでその絵師と知り合った赤木はイベントで売り子をすることになったのだが、その現場ではなにかと行動の端々で差別的な扱いや態度、見下したような言葉を投げつけられているのに気がついた。

 悔しかったが、それよりも大して親しくもない自分に、なんでそんな態度を取ってくるのかが、わからなかった。「自分が絵師ではなくコスプレイヤーだからなのか? ……おとなしいからなめられているのか?」。すぐには、答えは出なかった。

 しばらくして、ふとその作家の本を手に取った。パラパラとページをめくり、それから一ページずつなめるように読んだ。

《漫画としては面白くなかったんです。絵の上手さでは勝てないけど、マンガの構成力で勝てるかな? と思ったんです》

 こんな時、凡庸な人はこんなことを考えて満足する。「売れているかもしれないが、自分はコスプレイヤーとして人気者なんだ」と。ようは別のベクトルで自慰的に「マウンティング」をやり返すのである。でも、赤木はそうではなかった。思いも寄らない考えが浮かんだのだ。「だったら、相手の土俵に上がって勝てばいい」。突然、ふつふつと心が燃え始めた。

《漫画の構成力には自分でもどこからくるかわからない謎の自信があったので、私でもできる! と思い、その日のうちに描き始めました(笑)》

 マンガを描いた経験はほとんどなかった。記憶をたどれば、中学生の時に親しい友人と交換日記のようなイラストやマンガを描いた程度だった。つまり、人に見てもらうようなものを描いた経験は皆無。でも、やれるという確信があったので、すぐに描かずにはいられなかった。幸いにも、コスプレ活動している過程で知り合った友人たちにマンガを描くと言ったら、いろいろと機材を提供してくれた。うまい人の絵を見て書くと、すぐに上手くなると絵描きの友人にアドバイスされたので、必死でうまい人の絵を真似て描いた。

 パソコンにクリスタ(CLIP STUDIO)を導入し、友人のマンガ家から液タブも譲り受け、描きたいこともたちまち浮かんできた。とりわけ柱になっていたのは「自分の体験したことをアレンジしてネタにしよう!」というもの。試行錯誤しながら、コスプレイヤーとして経験した、楽しいことや嫌なことを同人誌に描き、コミケで配布した。

 そうやって毎日のようにマンガを描きながら、自分の描くべき方向性を探る日々も続いた。そんな時、田中圭一の『うつヌケ~うつトンネルを抜けた人たち~』を読んだ。父親の本棚にあって、子供の時から大好きな作品だった『ドクター秩父山』の作者が、描く自身の鬱病の体験を綴る作品。それを通じて、作者が、学校や職場での体験、日常の中の苦悩や喜びを描くエッセイコミックというジャンルの魅力に気づいた。

《田中さんの作品を読んでいく中で、自分の人生のエピソードがいくつも浮かびました。そんないくつものエピソードをつなぐのが「アスペルガー」という言葉だったんです》

 こうして『アスペちゃん』という物語ははじまった。

《社会のアスペルガーに対する許容性のなさ……受け手側に知識がないとアスペルガーは理解されない……アスペルガーの知識が広まっていない社会にマンガで訴えることができると思ったんです。それで、マウンティングや差別された時の悔しい気持ちも発散できるかなと思って。もちろんきれい事だけではなく、馬鹿にしてきた人たちに復讐したい、見返したいという考えもありました》

 もし、この言葉通りの作品だったならば『アスペちゃん』は、決して読み手を惹きつける作品にはなり得なかった。ただ、コスプレイヤーが手慰みにやっている下手くそなマンガ……そんな悪罵を投げつけられて終わっていただろう。一種の「怨念」から始まったはずなのに、そんなことは微塵も感じさせない共感性の高い作品となっている。

 そこには「セクシー」とか「色気」という言葉で表現されるコスプレイヤーにとどまらない、赤木の独特の魅力があるのではないか……。

※※※※※※※※※

 今回、なぜ赤木を取材しようと思ったのか。その経緯を記しておかなくてはならない。

 マンガやアニメなどのキャラクターの衣装を身につけるコスプレが、ビジネスとなってから長い。人気コスプレイヤーは趣味の枠を超えて職業となっている。雑誌の表紙やグラビアページを飾ったり、テレビ番組に出演するコスプレイヤーも、当たり前のように見かけることが多くなった。

 近年、企業の新商品の発表会や映画の試写会では「インフルエンサー」と呼ばれる人が招かれることがある。TwitterやInstagramなどのSNSで、多くのフォロワーを持っている人のことだ。そうした人々の発信力は、これまでになかった形で大衆に購買意欲を湧かせ、劇場へと足を運ばせる。コスプレイヤーもまた同様だ。テレビの情報番組やネットで、新商品や新作品の話題では当たり前のように「来場したコスプレイヤーの○○さん」という表現が使われるようになった。

 毎年、夏冬に開催される世界最大の同人誌即売会であるコミックマーケットはコスプレ参加者も多く、今やコスプレを単に見せるためだけの場ではない。サークル出展し、自身のコスプレ写真を収録したDVD写真集……DVD-ROMを用いていることから「コスROM」と呼ばれるモノを頒布するコスプレイヤーの数は、10年前とは比べものにならないほどに増えている。その中には、露出度の高い衣装を身にまとい、セクシーなショットを収録したものをサークルのスペースに並べるコスプレイヤーも多い。

 かつては、コミックマーケットの作法を知らぬ者がトラブルを起こすこともあったが、今はコミックマーケットの理念の中で表現するためのジャンルの一つとして確立している。セクシーな内容のROMの被写体となる当人たちは「露出レイヤー」などとも呼ばれる。取りようはさまざまある「露出」という言葉だが、それは性別を超えた一種の夢と憧れを包容した言葉。マンガやアニメのキャラクターをベースにした、セクシーな写真。それを媒介に、興奮や称賛が生まれ、交流が始まる。

 そうしたコスプレイヤーとファンの交流の中でも、赤木は独自性を放つ。多くのコスプレイヤーがファンとの交流に使うのは、Twitterだ。誰もが毎日、セクシーな画像を公開したり、制作している衣装のことを語ったり。あるいは、アニメや食べ物などの話題を振りまく。赤木もまた、そうした話題を綴るのだが、時に驚くような話題を挿入する。ある時、観賞して面白かったと記した映画は『鬼畜』。そして『砂の器』。さらに、楽しく読んでいる本として挙げていたのは、増田俊也の『木村政彦外伝』。

【ルポルタージュ】コスプレイヤー……それは、ただの現在に過ぎない自分。『アスペちゃん』そして、オフパコマンガ。赤木クロの目指す世界の画像3

 もちろん、どれも面白い映画であるし、読みふけってしまうノンフィクションであることに異論はない。でも「可愛い」だとか「セクシー」というキーワードでファンを獲得するコスプレイヤーがツイートするようなものには思えない。作為的に特異なキャラクターを演じているのだろうか。もしも、演技ではなく本当に好きなのだとしたら、その個性は誰にも真似できない赤木だけが持ち得る魅力。それこそが、彼女が徐々に注目されている本当の理由なのではないか。そんなことを考えて取材の前から期待はやまなかった。

 もともと「この赤木クロさんを取材しませんか?」と、このページの担当である女性編集者が言い出したのも、彼女自身が赤木だけが持つなにかを感じ取ったからである。

 それは、今年の夏のコミックマーケット2日目のことだった。「なにか、ネタを探して書きましょう」。単なるレポートとは違う独自性のある切り口の記事になるネタを要求する編集者と足を運んだのは、コスプレイヤーたちが「コスROM」を頒布している「島」だった。その数カ月前に『アスペちゃん』を取り上げた海外メディアの記事を読んでいたが、どういう人物なのかは知り得なかった。

 人混みをかき分けてたどり着いた赤木のスペース。少し長くなった行列に並び、自分たちの番が来る。編集者が挨拶をして、話をしている最中に、何枚かの「コスROM」を手に取った。コミックマーケットのために準備していた500円硬貨で代金を支払う。

《ああ、500玉……私もしてるんです、500円玉貯金》

 なんでそこに注目したのだろうと思い、ふと目線を下げると「コスROM」よりも一段低い場所に並べられていた同人誌が目に入った。

『パコり手のバラッド』というタイトルの記された本を手に取る。それは、ゲーム『Fate/Grand Order』の水着ネロの衣装を身にまとったコスプレイヤーが凌辱される18禁の同人誌。独特のタッチの絵には、不思議な魅力があった。なによりも、“現役レイヤーが、レイヤーが凌辱される同人誌を売っている”こと自体が、数万のサークルが無数の同人誌を頒布するコミックマーケットでも見たことのない光景だった。

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 パラパラとページをめくり、裏表紙を見た時。その本以上のものを、この夏のコミックマーケットで手に入れることはできないのではないかと思った。そこには、水着ネロの衣装を身にまとった赤木自身の写真。丸く囲まれた写真の下には、こう記されていた。

“私が描きました”

 スーパーマーケットで販売されている野菜に、時々ついている表示。「私が作りました」という言葉が添えられた農家の人たちが微笑む写真のようだった。それは、奇妙だけど、ほのぼのとしていた。そして、精魂込めて描いたのだということを、押しつけがましくなく伝えてくれているような気がした。

 帰宅してから、改めてページを開くと、今度は「えっ!」と、声を出して驚いてしまった。

 1ページ目に記されたのは人物紹介。そこには、エロマンガの必然として男に凌辱されるヒロインと、凌辱するほうの男。そして、その他大勢の設定が記されていた。

曖昧みぃ(19)
 キャスネロのコスプレをしている普通のコスプレイヤー。バイトを探している。

菌 太魔男(47)
 同人コスプレAVサークル「GOLDBOY」を運営している。GOLDBOYは金を持っている男という意味でつけた。(註:赤木によれば、元ネタは『1・2の三四郎』の金田麻男だという)

 エロマンガの文法として、わざわざ1ページ目に人物紹介を記載するという手法は、ついぞみたことがない。それに、名付けのセンスが独特すぎた。昭和のエロマンガだったらあったかも知れない一周回った泥臭さを感じさせる独特のセンス。それを、平成最後の年に最先端のジャンルともいえる「コスROM」のサークルが。それも、被写体であるコスプレイヤー本人がやっている。それは、別にウケ狙いでやっているようには見えなかった。なぜなら、絵の巧拙も気にならない生々しいドラマ性が本編にはあったからだ。

 物語は、とある有名レイヤーが、菌太魔男の運営する同人コスプレAVサークルの動画に出演しているかのようなツイートをバラ撒かれる風評被害を受けるところから始まり、太魔男がさらなる利益追求のために曖昧みぃというレイヤーを騙して、コミケ会場でハメ撮り撮影を敢行するというストーリー。

 近年、倫理規制の強化を避けてアダルトビデオを制作する業者が同人コスプレAVへと移行している動きは実際にある。そこでは、注目を高めるために、あたかも本物の人気コスプレイヤーが、顔をモザイクで隠して出演しているかのような情報が振りまかれることがしばしばある。なにより「コスプレイヤー」には敷居の低さがある。会場に行ってコスプレをすれば「コスプレイヤーである」と、言い切れてしまう。そうした、ともすれば「いかがわしい」とも評される背景を知っていればこその生々しさがページの端々から匂っている。そうした血の通った人間の匂いのする生々しさは、登場人物の吐くセリフにも現れていた。

「女を間近に見れないオタク共は、同じ衣装ってだけで本人だと思い込むからな~!」

「エロ同人よりやっぱ本物だよな」

「あいつレイヤーは全員エロいとか裏●ノ マガジンのクソ記事並みのこと言ってたし」

 一面では、読者に対してすら容赦ない言葉が、あちこちに散りばめられていた。裏表のない言葉で描かれる『アスペちゃん』。一方、こちらの作品では突き刺さるような言葉を次から次へと重ねていく。

『アスペちゃん』が読者と寄り添っているような感覚を与えるのに対して、こちらは股間と脳とを混乱と興奮の渦へとたたき込もうとする情念に満ちている。エロマンガにおいて、絵の巧拙はさほど重要なことではない。リピドーとか情念とかは、インクと紙を通して伝わってくる。もし、それがなければ、どんなに美麗な絵であっても読者にインパクトを与えることはない。

『パコり手のバラッド』には、常識的な性的な興奮ともまた違う興奮があった。「ほかに、どんな作品があるのだろうか、もっと読んでみたい……」。もう一冊、同じくコスプレイヤーを題材にした同人誌があったのに購入しなかったことを後悔した。

 赤木のTwitterを見ると、翌日、別のサークルでも同人誌を頒布していることがわかった。慌てて駆けつけて購入した、その同人誌『19才Gカップコスプレイヤー 浜風ちゃん』もまた、手に取ると熱さのある同人誌だった。こちらもまた読者が「これ絶対に登場人物は実在するだろう」と確信する作品だった。

 赤木に、なにかを期待して取材を提案したのは同行していた編集者のほうだった。彼女は、また別の視点から赤木の頒布している姿を見ていた。

「あの楽しさは、なんなんでしょう。隣にいた売り子の男性(のちに赤木に尋ねたところ「格ゲーの師匠である『ストIII3rd』勢」とのことだった)も一緒になって、買いに来る人と一緒にお祭りの屋台みたいに楽しんでいる雰囲気……」

 それを創り出しているのは、赤木の存在感ではないかと思った。だったら、どうしてそういうものが生まれたのか。そして、これからどうなっていくのか。俄然興味がわいた。

「単にエッチなコスプレイヤーの紹介記事だったらやらないけど……そうじゃないのだったら、話を聞いてみたいな」

「もちろんですよ」

 もう数年の付き合いになる編集者は、話が早かった。

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 赤木が生まれ育ったのは、関東地方の大きな街。その人生のはじまりには、最初からマンガやアニメ、ゲームがあった。なにかをきっかけに、オタク文化に接するようになったのではなく、幼い頃から日常の中に溶け込んでいた。

 物心がついた頃の記憶は父親と一緒に『機動戦士ガンダム』のアニメを観ていた時のことだ。父親が楽しそうに観ているアニメを一緒に見るのはいつものこと。本棚にズラリと並んでいるマンガも勧められるまでもなく、一冊一冊読んだ。父親はガンダム、マンガ、プロレスを愛する、当時で言うところのマニアであった。

《面白そうだなって思って、マンガを読み始めた記憶はないですね……周りにいっぱいあったから、読んでみようかなと》

 その頃に読んだ『北斗の拳』や『キン肉マン』は今でも血肉になっている。そして、ゲーム。被写体となる時に着用する衣装には格闘ゲームも多い赤木だが、それにはちゃんとした理由がある。

《父親はゲームも好きだったんですよね。メガドライブでアクションやシューティング。ネオジオでよく格闘ゲームをやっているのを観てました》

 2018年の今、ネオジオは過去に存在したマイナーなゲーム機程度にしか記憶されていない。少なくとも、大多数の人にとっては、そんな認識だろう。でも、コアな人々にとってはそうではない。かつて、ネオジオは本体もソフトも驚くほど高価だったが、ゲームセンターと同等のクオリティが楽しめる家庭用ゲーム機として多くのファンを獲得していた。

 その当時、SNKの販売戦略は凄まじく、スーパーマーケットやビデオレンタル屋、町の駄菓子屋、クリーニング屋の軒先までMVS筐体をリースで置きまくりゲーム小僧たちを量産し魅了した。

 その全盛期である90年代後半。ネオジオをプレイし購入する人々が楽しんでいた大きなジャンルの一つが格闘ゲームだった。『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズや『サムライスピリッツ』シリーズなど数多の作品が世を熱狂させていた。熱狂の時代が終わった後も、ファンは飽きることなくネオジオを楽しんでいるといわれる。「父は大阪・江坂にあったネオジオランドにも足を運んだこともあった古強者なんです」と、赤木は尊敬の念をこめて話す。

 母親から教わったのは『美少女戦士セーラームーン』。父親ほどマニアではないという母親が教えてくれたこの作品もまた、幼い心に深く刻まれている。そうした両親のもとで育った赤木は面白いものに出会えば、思ったまま「面白い」といえる正直さ。そして、時には他人とは共感しあえない時もある悲しさを、幼い時から体験していた。

《友達とマンガやアニメの話をしてもレベルが合わない。私だけ『セーラームーン』で、みんな『プリキュア』とか……。それに世代じゃないから玩具も売っていなくて。ただ、すごく悲しかったことは覚えています》

『アスペちゃん』の中で描いている「人と違うな」という感じはずっとあった。

《歩き方が変だとか、言われることが多くて、すごく困りました。周りに合わせて動きを直そうとおもっても直らず幼い頃は落ち込むこともありました》

 どうしてそうなってしまうのか。赤木は自分でもわからなかった。「変だ」ということだけはわかっていた。今にして思えば、母親も自分と同じだった。三者面談の時のこと。教室の前の廊下に並べられた椅子に座り、二人で待っている時、母親はずっと体操をしていた。「お母さん、それなに?」と赤木が聞くと、母親は「なにもしていないよ?」と怪訝な顔で問い返してきた。自分も変だという自覚があった赤木は、それ以上指摘することはなかった。

 赤木は落ち着きのないタイプではなかったので、成績は決して悪くなかった。だから「動きや受け答えが、少しおかしな子ども」とだけ見られていた。それゆえ、余計に自分は人とは違うと感じることも多かった。自分でも「変だ」とは思っていても、変える術もわからなかった。授業中は黙って聞いているふりをしながら絵を描いたり、居眠りしていた。一種の特技なのか、小学生の頃から先生にわからないように聞いているふりをしながら寝るのは、めっぽううまかった。そうして成長する中で「変だ」と指摘されることも、自覚する瞬間もしだいに前向きに考えるようになった。

《なにが変なのと聞いてみると「全部」とかいわれて困ることもありました。でも、成長してからは、多少動きが変でも、それで笑ってくれるならいいかと思って……》

 前向きに考えて、さまざまなことに挑戦した。でも、社会との関係性はうまく折り合いのつくことばかりではなかった。中学生の時である。ふと「アイドルになりたいな」と思った赤木は、オーディションに履歴書を送ったり、近所にあったダンススクールに通うことを思い立った。

 ダンススクールで練習をしていると「うちは、アイドル養成所もやっているので来てみないか」と誘われた。今まで予想もしなかった人生が開けるチャンスだと思った。でも、養成所のスタジオで、ほかのアイドル志望の女の子たちと一緒になった時、それはとても困難な道のりだと気づいた。

 あるレッスンの時、順番にダンスを披露することになった。何人かが踊って、赤木の番がやってきた。音楽が鳴り、赤木が踊り出すと一瞬ざわつく声がして、それから静かになった。自分でも「これは、ロボットダンスだな」と思っていたから、むしろざわつく周囲のことを冷静に見ていた。「これが歌となれば、どうなるのだろう。自分は歌が、すごく下手なのに……」そんなことを考えていたら、歌を披露する時もやってきた。やはり、ざわめきが起こった。

 それでもどういうことか、地元の小さなライブハウスで複数のアイドル志望者と共に出演する機会があった。自分の音痴は自覚していたけれど、それでも挑戦はしてみたかった。前奏が流れ、歌が始まる。マイクに向かって歌い出すと、なにか違和感があった。

 自分のマイクだけ、スイッチが入っていなかったのだ。出演させておきながらの「戦力外通告」。通例なら、落ち込んだり怒ったりするところだが、赤木は別のことを考えていた。

《これならこれで、いいかなと……。自分は歌がうまくないから、歌わなくて許されるのだったらいいかな……》

 でも「アイドルは無理だな」ということは、自分でも実感していた。だから、アイドルの夢からはすっぱりと足を洗った。無理だとわかっていながら、世間に認められたい虚栄心が邪魔して、ずるずると続けてしまうなんてことは、赤木には想像もつかなかった。

《今思うとアスペルガーは運動が苦手なので、ダンスが下手なのも当然だったんですけどね》

『アスペちゃん』を描き始めたことにも通ずる、思い立てばなににも遠慮することなく、すぐに動き出す。それは、赤木が人生で幾度も経験してきたことだった。なにかに挫折しても、家に引き込もってしまうなんてこともない。ただ「次へ次へ」といつも前向きだった。

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 高校生の時のアルバイトを皮切りに、働いてお金をもらうようになってからのエピソードは多い。いくつものバイト先を「やる気がないなら辞めて」と言われ、言葉通りに受け取り、その場で「じゃあ辞めます」と返すと、お説教が始まる。理不尽な人間関係や社会を恨んだり落ち込んだりはしても、引きこもることもしなかった。人生で初めてのアルバイトは「家から歩いて行けるところにある」理由で選んだ、マクドナルドだった。

《続かなかったですね……笑顔が足りないとか動きが変とお客さんに怒られたりして。その次はファミレス。それから、薬局とか。一番続いたのは、マンガ喫茶かな。あまり人と関わらなくてよかったから……》

 決してコミュニケーション能力が低いとか、人と普通に会話をするといった社交性がないわけではない。言われたことを額面通りに受け取ってしまう特性が時に軋轢を生むのだった。

《事務のアルバイトをしている時ですね。ほかの部署の人が仕事をしながらケーキを食べていたので、じゃあいいかなと思って、じゃがりこを食べていたら「うるさい」って怒られて……。「今すぐ処分してこい」と言うので、廊下で全部食べたんです》

 その時、赤木は思った。「ケーキを食べながら仕事をしている人がいるんだから、じゃがりこを食べながらでもいいじゃないか……」。

《あと自分の仕事が終わったらお昼寝したり、定時退社をすると怒られたりもしましたね。「自分の仕事が終わっているならいいはずなのになんでだろう?」と非合理的なことを言われたままにやってる周囲がおかしいと思いつつも、合わせなきゃと思うとつらかったですね》

 注意されて従いながらも「なんで?」という疑問は常につきまとっていた。「自分の仕事が終わっているならいいはずなのになんでだろう?」と非合理的なことを言われたままにやってる周囲がおかしいと思いつつも、「合わせなきゃ」と思う職場は辛かった。一般社会では「空気を読む」ことが、過剰なほどに求められる時代にあって、赤木のアスペルガーゆえの超合理的な感性は必ずしも受け入れられるものではなかった。でも、彼女は幸運だった。

 通例、こうした特性の持ち主は、学校生活でも孤立したりしがちである。でも、いつでもどこか前向きな赤木は、そうはならなかった。初めてのコスプレは友達に誘われてだった。小学校6年生の時のことだ。クラスの中でもイケているクラスメイトからは「ちょっと変な子」と言われていた。でも、すでにオタクな趣味が開花し始めているクラスメイトは、赤木のことをそうは思っていなかった。毎日、マンガやアニメの話をしているうちに、地元で開かれるコスプレイベントにお揃いの衣装で出かけようと誘われた。

 断る理由はなかった。

 友人が提案したのは『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波とアスカの制服だった。すぐに貯めていたお年玉を握りしめて、衣装を売っている店へ行った。それから「写ルンです」を買って二人で出かけた。「デジカメだと、親に見られたら恥ずかしい」と思って買った「写ルンです」だが、現像する時に店の人に見られることのほうが恥ずかしいと思って、その次からはデジカメを持って行くようになった。

《その友達は、小中がずっと一緒で。高校は別になったんですが、同じ電車で通学していました。凄くお世話してくれて、今思うと、その子の兄弟が同じように発達障害だったから、私にも優しくしてくれたのかもしれません……》

 ちょうど「ニコニコ動画」が新たなムーブメントとして定着し、オタク文化が下の世代へとより広く、縦にも横にも広がっていた時代。もとより両親の影響でオタク文化に慣れ親しんできた赤木にとって、世界が広がっていくことは、このうえなく魅力的だった。

 誰もが作品を作ったりするのが当たり前に楽しいことになり、世間に公開することも容易にできるようになっていた。だから「これは面白い」と思ったことは、なんでも試した。友達と交換日記ならぬブログの共同運営もした。「ニコニコ動画」に「踊ってみた」をアップしたりもした。

 同人誌という未知の世界を知ったのは、中学生になった頃だった。

《最初は、たまたま本屋さんで『テニスの王子様』とか『家庭教師ヒットマンREBORN!』のアンソロを見つけたんです》

 絵柄も違うけど、分厚いしなんなのだろうと不思議に思いながら買った本。家でページをめくってみると、ドキドキしながらも引き込まれた。慣れ親しんでいるキャラクターが作品によって、さまざまなタッチで今まで知らなかった物語を繰り広げる。全年齢なのに、女のコならばドキドキしてしまうようなページもある。

 それが同人誌というもので、同人誌即売会にいけば、もっと薄くてさまざま種類の本を買うことができることは、すぐに知った。

 幸いにも、首都圏の街ゆえに情報もすぐに入った。最初に出かけたのは「HARU COMIC CITY」だった。圧倒的な人の群れに驚きながら『遊戯王』『ジョジョの奇妙な冒険』『賭博黙示録カイジ』の同人誌を買った。

 読むだけでは満足できなくなり、イラストも描くようになった。友達と交換マンガをしたり、pixivのアカウントを作って、他人に見せるようにもなった。でも、ちゃんとしたマンガを描こうという気持ちにはならなかった。同じ時期に楽しくなっていたコスプレの反応が良くて、そちらのほうが心が弾んだからだ。

 でも、そのコスプレも趣味の範疇は出なかった。前述のように、今ではTwitterに新しい衣装の写真を公開するだけで話題になる赤木だが、この路線になったのは、つい2年ほど前のことだった。それまでは、ごくごく地味な「普通のコスプレイヤー」。あまりイベントに熱心に参加するわけでもなく、友達とコスプレ合わせをしたり、気心の知れた友人とスタジオで撮影する程度だった。

 それも、楽しいことばかりではなかった。

 男女問わず、コスプレという共通の趣味を通じて友人は増えた。ただ、その中には友人と呼ぶには、どこか首をかしげたくなる者もいた。とりわけ、人前では赤木との仲の良さをアピールしてくる、ある女性コスプレイヤーがそうだった。赤木は友人として、対等に仲良くしているつもりなのに、言葉の端々で自分のことを下に見ているのに気づいた。なぜ、自分が下僕のように扱われているのかと思うと、どうしようもない気持ちになった。

 いろいろと思い悩んだが、赤木が行動を起こすよりも前に、ある時その女性コスプレイヤーがとある事件に巻き込まれたことで縁が切れた。ふと、コスプレへの情熱も途切れかけた。

《でも、一人になったら凄い心が楽になったんです。その時、タイミング良く的確なアドバイスをくれる方も現れて……だから人に引きずられて、流されるのではなく、自分一人でやってみようと思って》

 それまで、赤木はコスプレを楽しみながらも、どこか受け身だった。でも、もっとどこまで頑張れるかを試してみたくなった。「今、自分にできることはなんだろう?」。そう考えて、導き出された答えは、シンプルに自身の実力を上げ、知名度とバリューを上げるということだった。露出の高い衣装を着るのは好きなキャラが「セクシーでレオタード系の衣装を着たキャラ」というのもあるが、「若いうちにきれいな肌を見せなくては意味がない」という赤木のいうところの「超合理主義」の発想から出たものだ。

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 いわゆるこの「露出」というジャンルに足を踏み入れる時に、多くの人が躊躇するのは、そうした趣味の持ち主以外にバレることだ。「親バレ」「職場バレ」……。さまざまな要素が、そこに一歩踏み出すことを躊躇させる。でも、赤木はそうしたハードルを驚くほど簡単に越えた。

《バレて怒られるみたいなことは、今でも考えていません。もの知らぬ浅はかな者どもがあれこれと世話を焼きたがり、毒にも薬にもならない駄菓子如きの助言をする人もたくさんいましたが……老後のオシメの世話までしてくれる人の言うこと以外聞くことはないかなと(笑)。発言と行動がブレてる人で成功している人を見たことがないですし。

 若い時期の体の魅力は女の財産であり武器だと思っています。各自が自分の持っている能力、顔の良さやセクシーさで惹き付けるのも何でもありかと。持てる武器をすべて動員して……あとで風呂敷を畳めばいいやと思っています》

 一度やろうと決めたからには努力は惜しまない。この2年あまりで制作した「コスROM」も結構な枚数になった。売れるためには、もちろん流行しているキャラクターの衣装を選ばなくてはならない。でも、写真というのは不思議なもので、人気作品のファン層への媚び狙いが先行して作品自体をよく知らないとか、好きでもないキャラクターの衣装を着ると、どことなくわかってしまうものだ。だから、流行と好きなものを選ぶのとは違う。

 撮影の時も、カメラマンに指示されるがままの人形になっていては、満足いくものにはならない。普段から、どういうコンセプトで、どのように撮影してもらうのか。考えるために割く時間は多い。ほかのコスプレイヤーのポーズを参考にしたり、同人誌やエロマンガも買って「いかに魅せるか」を考える。そうして集めた資料フォルダを持参して、撮影へと臨んでいる。もちろんカメラマンは、コスプレの撮影に慣れた信頼できる相手。それでも、自分の意志を明確に伝えなければ、人が手に取ってくれるような作品はできないと信じている。

 そうした努力の結果として「人気コスプレイヤー」と呼ばれるようになった。でも、ある種「性」を売り物にしているがため、当然のことも起こる。Twitterには、ときどき「ヌキ報告」であるとか、性行為を要求するようなメッセージも届く。だからといって、萎縮したりはしない。その証拠に、少し遠慮がちにそのことを尋ねた時、赤木は苦笑するように、でも正直に気持ちを語ったのだ。

《直接的な表現は困りますね。なぜって……「めっちゃヌケました」と言われても、つまらない言い方だと返事の仕方が難しいじゃないですか。もっと、エンタメ性をもって面白い表現で言ってほしいな。ダイレクトメッセージで局部の画像を送ってくる人もいます。やっぱり困るのは、返事のしようがないことですよね。そんなことをする暇があるならリツイートして私を広めてほしいですね……。あとは女の子の嫌がることをして反応をもらいたい“小学生の恋愛的”精神構造だとモテないからやめときなって言いたいですね。何事も素直に褒めること、女の子への前戯は「ふぁぼリツ」から始まっているんだぞと(笑)》

 人生は常によいことばかりではない。そうした困惑も、赤木自身が注目されていることのひとつの証左。それで折れてしまうような弱さはない。それらの体験は、また赤木に新たなやる気を引き起こした。

 先に記した、レイヤーが凌辱されるエロマンガを自分で描くという挑戦も、露出をする決断がなければ、あり得なかった。

《ネタがレイヤーのマンガになったのは、私が描けばみんな「実体験かな?」と思ってくれるかと思ったんです。それも即売会の時は、同じ衣装で売ればもっと面白くなるかなって。ただ、自分の写真を入れないと、サークルを手伝ってくれる男性陣たちが影の原作者と思われるかなと思って……》

 読者に「実体験かな?」と思わせるような赤木の描くエロマンガ。もちろん、その内容はフィクションである。登場人物がことごとく、ひどい名前なのは赤木ならではのシャレであり気遣い。

「実在する人のいる名前ではダメ……」と、考えた結果生まれたのが、あり得ないほどにダジャレを含んだひどい名前。でも作中の登場人物に「モデルみたいな人はいる」のも事実である。華やかさとセクシーさばかりが取り上げられるコスプレイヤーの世界。でも、光あるところに影があるのは必然。赤木が気づいた、さまざまな影が作品に反映している。そうした物語を描きたくなるのも、はたまた、独特のセリフ回しも、これまでの赤木の経験の積み重ねの結果だ。

《小学生の時から、推理小説が好きで。東野圭吾の『白夜行』も読んでいました。ああいった、男女の愛憎のもつれとか……情念が陰惨に絡み合う物語になぜか惹かれてしまうんです》

 メディアの種類を問わず、そうした物語に惹きつけられてしまう。アダルトゲームも愛好しているが好きな作品は三角関係が描かれる『WHITE ALBUM2』。そして『月姫』、『沙耶の唄』、さらには『さよならを教えて』……。おおよそ愛憎や情念、陰惨さを描く物語性が評価された作品は、どれも忘れられないものばかり。ちなみにラノベは『冴えない彼女の育てかた』が一番好きらしく、ここにも赤木の趣味趣向がうかがえる。そうした蓄積が、絵や文字になってあふれ出している。

 結局「人気コスプレイヤー」という肩書は、今の赤木のごくごく一部を説明する肩書に過ぎない。それに、その肩書きも完成したものではなく「現在」の赤木を説明しているだけだ。

 いま、赤木がコスプレ以上に情熱を燃やそうとしているのは、マンガだ。もちろん、まだ赤木の作品は発展途上。評価してくれる者は少ない。即売会で「コスROM」を買い求めるファンであっても同様だ。そのことを赤木は「超合理的」に、驚くほど冷静に見ている。

《正直なところ「まあマンガも、買うか」と思って買ってくれる人はいるけど……めちゃくちゃ売れているって感じではないですね》

 今は、コスプレで注目してもらえているかも知れない。でも、その人気はともすれば若さと共に失われていく刹那に過ぎないことを知っている。だから、できる限りの芸を身につける努力は怠らない。

《Twitterでふぁぼやリツイートしてくれた人には、お礼の気持ちでお礼ふぁぼとリツイートするようにしています。なぜかって、自分もしてもらいたいから……どのジャンルでも盛り上げたかったら、そうしないと盛り上がらないじゃないですか。だから、自分は率先して自分からリツイートしたいなと思っているんです》

『砂の器』であるとか『木村政彦外伝』など、自分が感銘を受けた作品のことをツイートするのも、自分の「好き」をもっと広めて、盛り上がりたいからにほかならない。そして、その盛り上がりは、また赤木の情熱に火をつける。

 控えめな赤木は「オタクとは話せるけど、オタク以外とはなかなか話せない」という。でも、内側で燃える絶えない熱は、まったくそれを感じさせない。『アスペちゃん』で記されているように、アスペルガーの視覚と聴覚は過敏。それに、知らない人に会うこと、人前で話すこと、人の顔を覚えるのも苦手だ。大勢の人が集まる即売会は、快適な空間ではない。光に過敏な特性ゆえに、太陽のまぶしいコスプレ広場も決して快適なところではない。でも、赤木はそこに自ら足を踏み入れる。なにか、自分の焚きつけてくれる出会い。そして、まだ見ぬ未来への希望を求めて。

 でも、そうした自分のことをマンガで描いてからは変化もあった。いつも「コスROM」を買い求めたり、撮影してくれるファンはTwitterの画面や、名札を見せて挨拶してくれるようになった。コスプレから、マンガへと一歩進んだことで、確かに状況は変化しようとしている。そしてまた、赤木の情熱は増す。今の目標の一つは、商業誌に掲載されるようなマンガを描くことだ。

――数時間続いたインタビューの終わり頃に、赤木は今描き始めているというマンガの原稿を取り出した。私も、隣に座っていた編集者もマンガを読むことは多くても、人にあれこれと指図するような力量は持ち合わせていなかった。だから、うまい言葉を紡ぐことができなかった。

 ただ、まだ稚拙さも見える原稿に目を投じていると、どこからともなく「これを、もっと読みたい」という気持ちが湧いた。原稿からは赤木自身の、さまざまな感情がないまぜになった、なにかを伝えたい意志。そして、マンガを描きたいのだという想いが、とめどもなくほとばしっていた。テーブルを挟んで対面に座っている、まだ、幼さも残る一人の女性。時に、社会との折り合いに悩みながらも、自分の意志は曲げることなく形にしてきた、赤木クロという人物。

 この日の取材に備え、「一週間ほど前から、なにを話そうかとメモをしていた」という誠実な乙女。そんな赤木が、ペンと紙とに集中した時に、なにが起こるのだろうか。その先を見たい……部屋の中は、そんな感情に満ちていた。

 赤木は、少しはにかみながら、呟いた。

《レイヤーはあと何年かやって……》

 そして、言葉を続けた。

《マンガは、今後もずっと描けるものだから、いいなと思っています》

 自分をここまでにしてくれたコスプレ。それを称賛してくれるファンへの感謝は尽きない。

《コスプレの写真を見て、マンガを読んでもらえるきっかけになればいいな》

 コスプレは、いわばまだ見ぬ天地へと向かう風。暖かい風を帆いっぱいに受けて、赤木クロという船は、まだずうっと先へと進んでいく。その目的地が、心躍るものということだけは、間違いない。 

(文=昼間 たかし)

☆赤木クロイベント出演情報
12月29日 コミケ1日目東ネ23b たんぽ亭(コスプレROM)
12月30日 コスホリック G11-12 赤木荘(コスプレROM)
12月31日 コミケ3日目東ク18b 赤木荘(同人誌)

『BLEACH』意外と悪くない…かも!? 卍解してないけど、実写映画としては及第点の出来

『銀魂』に続くヒットとなるか、はたまた『ジョジョの奇妙な冒険』の二の舞になるか……期待と不安が入り混じる福士蒼汰主演の映画『BLEACH』の公開がスタートした。

 Yahoo!映画レビューでは、2.96点(5点満点/7月20日現在)と良くも悪くもない点数を記録しているが、ネット上では「アクションがかっこよかった」「思ったより良かった」と高評価する声が結構上がっている。もちろん、「クソ映画すぎる」「ファンはやっぱり見ない方が良い」と酷評する声もあるが。

『ジョジョ』には申し訳ないが、実際のところ『ジョジョ』ほどのガッカリ感はなかった印象だ。BGMなどで原作の“オサレ感”を意識していたし(オサレ感が足りないという声もあるけど)、ストーリーの改変に関しても許容できるレベルだった。

 今回の映画は原作の「死神代行篇」を約2時間にまとめた内容となっている。そのため、かなりいろいろな物語が端折られている。たとえば、井上織姫(真野恵里菜)、石田雨竜(吉沢亮)、茶渡泰虎(小柳友)に関するストーリーはナシ。これに関してはキャラのファン的には不満かもしれない。あくまでも黒崎一護(福士蒼汰)と朽木ルキア(杉咲花)の出会い、そして一護の仇である虚・グランドフィッシャーとの戦いに特化した内容となっている。

 織姫のおっぱいが足りない、そういえばコン不在、斬魄刀のチープ感がすごい……気になったところを言えばキリがないが、福士蒼汰はちゃんと一護を演じていたし、杉咲花に関しては髪型が原作と違うにもかかわらず、想像以上にルキアだった。髪型が再現されなかったことが悔やまれる。

 グランドフィッシャーとのバトルシーンに関しては、流石佐藤信介監督と言うべきか、かなり出来がイイ。一護の目の前に現れる虚についてもかなり怖いレベルの迫力とクオリティー。正直、そこが最高潮すぎてその後のシーンが蛇足だと感じたほど。全体を通して言えば、ガチの『BLEACH』オタクはいろいろ思うところがありそうだが(カッコよかったけど朽木白哉役のMIYAVIの演技とか)、一応読んでいたくらいの人なら普通に楽しめる作品になっていると思う。

 あと『仮面ライダーフォーゼ』好きとしては、グランドフィッシャーとのバトル中、福士蒼汰(仮面ライダーフォーゼ)演じる一護と吉沢亮(仮面ライダーメテオ)演じる雨竜が並ぶシーンは胸熱。一護と雨竜、如月弦太朗と朔田流星との関係性が少し似ているだけになおさら。

 ラストでは続編を匂わせていたが、興行収入次第では『銀魂』のように続くかもしれないということなのだろうか。原作としては、これからが面白くなるところなので、このクオリティーのまま実写化してくれるのならアリかもしれないと思った。そういえば、卍解ゼロだったし。

 比較的高評価なレビューとなったが、ネットではさまざまな批評が入り混じっている状態なので、見る人によって評価が割れる作品なのかもしれない。とりあえず、久保帯人先生は「良いものに仕上げて頂いたと思います」と太鼓判を押しているので、気になっている人はチェックしてみては。

『ちびまる子ちゃん』花輪くん大好きのみぎわさん、嫉妬の炎に燃えて大暴走→ついに病んでしまう…

 7月15日放送のTVアニメ『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)で、花輪くんが大好き過ぎる女の子・みぎわさんが大暴走。今週もネット上で大反響が起こっていたので、ネット民の声と共に内容を紹介していこう。

 話題のエピソードは「まる子、ロケットペンダントを拾う」の巻。ある日、まる子は下校中に“ロケットペンダント”を拾ったのだが、それを見ていたたまちゃんが「中に写真が入れられるようになっていて、好きな人の写真とかいれるんだよ」と解説。さっそく中を見てみると、花輪くんの写真が入っていた。

 持ち主は“花輪くんのことが好きな人=みぎわさん”だと踏んだまる子たちは、早速みぎわさんの家に届けることに。しかし彼女は「違うわ」とハッキリ否定。その後「どうして私のだと思ったの?」「ちょっと見せて!」とペンダントをひったくり、中身を確認する。

 花輪くんの写真を確認したみぎわさんは「ダーリン!?」と叫び、“自分以外に花輪くんを好きな人がいる”と勘違い。そして落とし主を特定するために、駆け出してしまう。これにはまる子とたまちゃんも、「面倒なことになりそうだ」と拾ったことを後悔するのだった。

 実際に2人の予感は的中し、打倒・恋のライバルに燃えるみぎわさんは大暴走。見知らぬ女子生徒に落とし主かどうか訪ねたり、校門の前に張り込んでライバルを見つけようと奔走する。一方でまる子は教室内で何やら落ち込んでいる花輪くんと遭遇する。なんと、ペンダントの持ち主は花輪くん自身だったのだ。ところがまる子たちの会話を聞いたみぎわさんは、何故か「ライバルが落としたペンダントを花輪くんが探してあげてるなんて……」と発想を飛躍させて号泣してしまった。

 失意のどん底の彼女が向かったのは、なんと学校の焼却炉。ペンダントが処分されることを察した視聴者からは、「みぎわさん怖いよ……」「完全に病んでる」「それはだめえええええ!」「今日のみぎわさんは一段とぶっ飛んでるな」といった悲鳴が続出した。

 しかし最終的にみぎわさんはペンダントを燃やすことができず、花輪くんに「ごめんなさいダーリン!」と号泣しながら謝罪。さらに「思ったの! ライバルに負けることより、花輪くんの悲しむ顔を見る方が辛いって!」と打ち明けた。終始彼女の一人相撲だったため、花輪くんは困惑しながらも「よくわからないけど、ペンダントを返してくれてありがとう」と笑顔に。

 彼の対応には「花輪くん聖人過ぎるでしょ」との声も寄せられており、みぎわさんが惚れるのも頷ける。

 なお、騒動の原因となったロケットペンダントは外国に住む花輪くんのお母さんのものだった。母にとって大切なものであるため、今回の紛失に花輪くんも落ち込んでいたという。

『サザエさん』に新たな珍品が生まれてしまう 全自動卵割機に続く謎グッズ“サンドイッチ挟み器”が話題

 7月15日の『サザエさん』(フジテレビ系)に、サンドイッチ挟み器という珍品が登場。この製品が“伝説の謎グッズ”を思い出すと話題になっているので、ネットの声とともに内容を紹介していこう。

 話題になったのは作品No.7816の「いざ! なつもの特売」。とある日の夜、磯野家をノリスケが訪ねてきて「サンドイッチ挟み器を半額で買ってきた」と自慢し始める。謎の製品を前にワカメは「なあにそれ」と質問。ノリスケは、「この両側にパンを置いてボタンを押すと… サンドイッチができあがり!」と実演する。

 重厚な機械音を立て、素早くパンを挟むサンドイッチ挟み器。サンドイッチを挟むだけのニッチな製品を目撃した視聴者からは、「またおかしな発明が誕生してしまったのか」「全自動卵割機に近い何かを感じる」「全自動卵割機に次ぐ新たな珍品が生まれた…」などの声が続出。

 全自動卵割機とは、2007年放送の『サザエさん』作品No.5875「父さん発明の母」に登場する、波平が買ってきた発明品。“卵を設置してレバーを引くと卵が割れる”だけという謎グッズは「売る方も買う方も頭が悪そう」と、伝説として語り継がれている。

 さらに視聴者の注目を集めたのが、サンドイッチ挟み器を見た波平の「手で挟めばよかろう」というツッコミ。このセリフには、「サンドイッチ挟み器に否定的な波平おかしいだろ!」「かつて全自動卵割機を買ってきた者の言葉とは思えない」「お前がノリスケをディスんなww」と指摘の声が多く上がっている。

 その後、ワカメから「ノリスケおじさん、それ使うの?」と鋭いツッコミが。思わずノリスケも「う~ん、どうかなぁ……」と返答すると、カツオが「そんな無駄なもの買っちゃって!」と責め立てていく。

 しかしノリスケは、「わかってないなぁ。バーゲンっていうのは遠足や遊園地と一緒なんだよ」「バーゲンは買い物を楽しむイベントのようなものさ」という理論でカツオに反撃する。この言葉が胸に届いた視聴者も多く、SNSには「これは名言ですわ」「今はもういらなくなったモノも無駄じゃなくて、あの時のわくわくだと思えば最高の買い物だよね!」などの声が上がっていた。

 ノリスケが磯野家をかき乱して話題になった『サザエさん』。次回は「河童になったノリスケ」というこれまた謎めいたタイトルの話が放送されるのだが、どのような反響の声が上がるのだろうか。