もうひとりの注目「令和芸人」は、レイザーラモンRG?

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 1日昼に新元号となる「令和」が発表された。これを受け、メイプル超合金のカズレーザーが本名と同じ文字を持つと話題になっているが、もうひとりの注目「令和芸人」はレイザーラモンRGだろう。

 レイザーラモンRGは1日朝に「新元号早く言いたい。」のツイートともに、クリップボードに「平成」と書かれたコピー用紙の写真をアップロード。これはRGお得意の「ひたすら引き伸ばすあるあるネタ」にならったものだ。

 続いて、お昼に新元号が発表されると「平成元年 略してHG 令和元年 略してRG レイザーラモンはレイワーラモンに改名します。」とツイート。ただハッシュタグには「#エイプリルフール」がつけられており、もちろんネタなのだが、ネット上では一部で、「令和」の頭文字がRであることから「令和18年が18禁を示すR18と重なる」ネタが話題になっており、「令和元年=RG」といった声が上がっている。

 RGはその後、「熊本のJR平成駅に新元号を伝えに来ました! 奇跡の昭和タクシー→平成駅→令和!」の文字をツイート。たまたま熊本にいたとは考えにくく、これはあからじめリサーチしたものだろう。それぞれに完成度の高い平成、令和ネタを披露している。

「レイザーラモンは、大学のプロレス研究会の仲間だったHGと1997年に結成されたコンビです。2005年ごろに相方のHGがハードゲイネタで一足先にブレークを果たし、RGも『じゃない方芸人』『二番煎じキャラ』で地味に活躍していましたが、音楽への造詣の深さを活かした『あるあるネタ』でブレークを果たし、現在まで息の長い活躍を続けています。ただ、『R-1ぐらんぷり』(フジテレビ系)では14年の準優勝が最高位であり、なんとか優勝を狙いたいところでしょう」(業界関係者)

 くしくも『R-1ぐらんぷり』の頭文字も「令和」に同じくRである。ツイートの通り、令和元年はRGにとって正念場となるかもしれない。

(文=平田宏利)

もうひとりの注目「令和芸人」は、レイザーラモンRG?

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 1日昼に新元号となる「令和」が発表された。これを受け、メイプル超合金のカズレーザーが本名と同じ文字を持つと話題になっているが、もうひとりの注目「令和芸人」はレイザーラモンRGだろう。

 レイザーラモンRGは1日朝に「新元号早く言いたい。」のツイートともに、クリップボードに「平成」と書かれたコピー用紙の写真をアップロード。これはRGお得意の「ひたすら引き伸ばすあるあるネタ」にならったものだ。

 続いて、お昼に新元号が発表されると「平成元年 略してHG 令和元年 略してRG レイザーラモンはレイワーラモンに改名します。」とツイート。ただハッシュタグには「#エイプリルフール」がつけられており、もちろんネタなのだが、ネット上では一部で、「令和」の頭文字がRであることから「令和18年が18禁を示すR18と重なる」ネタが話題になっており、「令和元年=RG」といった声が上がっている。

 RGはその後、「熊本のJR平成駅に新元号を伝えに来ました! 奇跡の昭和タクシー→平成駅→令和!」の文字をツイート。たまたま熊本にいたとは考えにくく、これはあからじめリサーチしたものだろう。それぞれに完成度の高い平成、令和ネタを披露している。

「レイザーラモンは、大学のプロレス研究会の仲間だったHGと1997年に結成されたコンビです。2005年ごろに相方のHGがハードゲイネタで一足先にブレークを果たし、RGも『じゃない方芸人』『二番煎じキャラ』で地味に活躍していましたが、音楽への造詣の深さを活かした『あるあるネタ』でブレークを果たし、現在まで息の長い活躍を続けています。ただ、『R-1ぐらんぷり』(フジテレビ系)では14年の準優勝が最高位であり、なんとか優勝を狙いたいところでしょう」(業界関係者)

 くしくも『R-1ぐらんぷり』の頭文字も「令和」に同じくRである。ツイートの通り、令和元年はRGにとって正念場となるかもしれない。

(文=平田宏利)

【令和】新元号と本名がシンクロが話題のカズレーザー、やっぱり「持ってる」!?

 人気お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーと新元号のシンクロが話題だ。カズレーザーの本名は金子和令と書いて「かずのり」と読む。新元号の「令和」と同じ漢字が用いられているのだ。これにはネット上では「仕込みなしで、この重なりはすごい」「やっぱりカズレーザーは何か持ってるのかな」といった声が聞かれた。

 カズレーザーといえば全身赤色の衣装に金髪といった見た目のインパクトが強い芸人として出てきた。事務所は髭男爵や小島よしお、ダンディ坂野らが所属するサンミュージックプロダクションである。よくいるキャラクター芸人として「一発屋」の道を歩むのかと思いきや、現在も複数のレギュラー番組を持ち、息の長い活躍をしている。頭の回転の速さを活かしたMC仕事もこなせるマルチプレイヤーといえる。

「カズレーザーは同志社大学卒業のインテリ芸人。知識が豊富で、クイズ番組などでも活躍しています。見た目と頭脳のギャップも受けているといえるでしょう。さらにバイセクシャルを公言しており、そちらもガサツさよりも繊細さのイメージが優先するため有利に働いているといえます」(放送作家)

 カズレーザーは2012年に安藤なつとメイプル超合金を結成している。こちらもカズレーザーの中にはきちんとした戦略があったようだ。

「カズレーザーの相方の安藤なつは、女性の相方とぷち観音を結成していました。太った安藤に対し、相方は痩せ型のかわいい系の人物。対比のある良いコンビだったといえますがなぜだか売れませんでした。これに対しカズレーザーは、前のコンビで売れない理由として『安藤の太った体型をいじっても伸びしろがないため、ツッコミに特化してみたらどうか』と逆転の発想を提案しています。ネタ作りもカズレーザーが行っているため、すべて頭の中で計算ができていたといえるでしょう」(同)

 あらゆる場面で抜群のセンスを発揮するカズレーザーの躍進はこれからも続きそうだ。名前の通り「令和」は彼の時代になるかもしれない。
(文=平田宏利)

【令和】新元号と本名がシンクロが話題のカズレーザー、やっぱり「持ってる」!?

 人気お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーと新元号のシンクロが話題だ。カズレーザーの本名は金子和令と書いて「かずのり」と読む。新元号の「令和」と同じ漢字が用いられているのだ。これにはネット上では「仕込みなしで、この重なりはすごい」「やっぱりカズレーザーは何か持ってるのかな」といった声が聞かれた。

 カズレーザーといえば全身赤色の衣装に金髪といった見た目のインパクトが強い芸人として出てきた。事務所は髭男爵や小島よしお、ダンディ坂野らが所属するサンミュージックプロダクションである。よくいるキャラクター芸人として「一発屋」の道を歩むのかと思いきや、現在も複数のレギュラー番組を持ち、息の長い活躍をしている。頭の回転の速さを活かしたMC仕事もこなせるマルチプレイヤーといえる。

「カズレーザーは同志社大学卒業のインテリ芸人。知識が豊富で、クイズ番組などでも活躍しています。見た目と頭脳のギャップも受けているといえるでしょう。さらにバイセクシャルを公言しており、そちらもガサツさよりも繊細さのイメージが優先するため有利に働いているといえます」(放送作家)

 カズレーザーは2012年に安藤なつとメイプル超合金を結成している。こちらもカズレーザーの中にはきちんとした戦略があったようだ。

「カズレーザーの相方の安藤なつは、女性の相方とぷち観音を結成していました。太った安藤に対し、相方は痩せ型のかわいい系の人物。対比のある良いコンビだったといえますがなぜだか売れませんでした。これに対しカズレーザーは、前のコンビで売れない理由として『安藤の太った体型をいじっても伸びしろがないため、ツッコミに特化してみたらどうか』と逆転の発想を提案しています。ネタ作りもカズレーザーが行っているため、すべて頭の中で計算ができていたといえるでしょう」(同)

 あらゆる場面で抜群のセンスを発揮するカズレーザーの躍進はこれからも続きそうだ。名前の通り「令和」は彼の時代になるかもしれない。
(文=平田宏利)

「寸分違わぬ千鳥になりたい!」本格的ブレイク前夜・“二番手芸人”かまいたちの野望

「テレビマンがいま一番キャスティングしたい芸人」「ポスト千鳥」……昨年、東京進出を果たしたかまいたちは、まさに本格的ブレイク前夜。飄々として正体をつかませない、なぜか与沢翼氏と仲が良い山内健司(本人いわく「『クアラルンプールの別荘、いつでも使っていいっていいよ』って言ってくれるけど、そもそもクアラルンプールに行くことがない」)、、そんな山内を母のような慈愛に満ちたまなざしで見つめる濱家隆一。「面白い人は何年かかったとしてもちゃんと売れる」という芸人の掟を地で行く2人が見つめる未来とは――?

***

――15周年で初の全国ツアー、少し意外な感じがしました。もっと早くにやってらっしゃるかと。

濱家 そうですね、僕らNGKなんばグランド花月)での単独も、14年目で初めてやったんですよ。結構、そのへん慎重になってたというか、もうちょい早いうちにやってもよかったのかなとも思うんですけど。

山内 2016年の「キングオブコント」決勝に行くまでは単独やっても即完にはならなくて、それがあったんで……。全国ツアーは確実に即完できる状況になったらやろうかな、みたいなんあったんです。

――お2人とも慎重な性格ですか?

濱家 いや、入らへんのに売ってもなっていう(笑)。

――「キングオブコント」(16年3位、17年優勝)が大きな転機になったんですね。

濱家 そうですね。でかかったですね。ずっと面白いネタをやってるつもりではいたんですけど、それを「やっぱり面白い奴らやったんや」って世間にわからしてくれたんが、1回目の「キングオブコント」だったんやと思います。で、そっからネタで仕事の声かけてもらうことも多くなったり。

――私が初めてお2人のことをテレビで知ったのは、『ふくらむスクラム!!』(フジテレビ系)でした。めちゃくちゃ面白い人たちが出てきた!! って。

山内 あー、はいはいはい(笑)。

――あの『めちゃイケ』片岡飛鳥さん企画の番組。

濱家 あの時は……売れた思いましたけどね。決まった時は、もう「よし、確定」っていう。

山内 実際は、片岡さんを見る前に番組が終わりましたからね。

濱家 一度もお目にかからずに(笑)。

――この15年で「ちょっとキツいな」「もうやめたい」とかそういう気持ちになったことはありますか?

濱家 それはなかったですね。キツいっていうほど、飯食われへん時代も意外になかったんで。ただそれがない分、やっぱりこう同じルーティンで毎日仕事してるんで、ヒリつかへんっていうのはありました。それでもまあなんとなくネタは作り続けて、ちょっとずつやってきたつもりではあるんですけど。

――そして今「業界評価No.1」「ポスト千鳥」と。正直「キテるな」という自覚はなんとなく?

山内 なんとなくどころじゃないです。とんでもなくあります。

濱家 そんなんある?

山内 もう、ヤバいっす。

濱家 もう一回聞くけど、そんなんある?

山内 ヤバいっす、ヤバいっす。まずね、「いいね!」の数が全然違う!

濱家 インスタ基準にしてはるやん!

山内 「いいね!」が、前は1,000なかなか超えなかったんすけどね。今ヘタしたら4,000はいく。

濱家 恥ずかしいから言うな、4,000くらいで(笑)。

山内 いや、渡辺直美のインスタでも、ストーリー(動画機能)までは上げてもらえるようになったんですよ(笑)。

濱家 バリバリの後輩やがな。

山内 いや、最近ようやくストーリーには上げてもらえるようにはなった。しかし、まだ本編には登場してない。

濱家 かたくなにな(笑)。

山内 どうしても本編には載せてくれないんで、直美が。

濱家 まあ、直美ちゃんが認めてくれだしたっというね。

山内 ただ、絶対に載せないんですよね、本編には。

濱家 昨日も直美ちゃんと一緒の仕事やったんですけど、帰り際ギリギリまで「本編に載せろ。毎回ストーリー止まりだから、本編に載せろ」って、直美ちゃんに無理やり写真撮らせて。あんまり載せろ載せろしつこく言ってたら、今回はストーリーでも本編でもなく、ブログのほうに上げるという(笑)。

――そっちいった(笑)。

山内 あれ、どういうことなんかな……。インスタの流れが崩れるとでも?

濱家 やめろ(笑)。

山内 俺が載ったら、今までの投稿の何かが崩れるとでも?

濱家 積み上げてきたインスタフォロワーナンバーワンのイメージが崩れちゃうんやろ。

山内 とにかく、今の目標は渡辺直美のインスタ本編です。

――そこに載ったら、芸能界で成功したと……。

山内 大成功。直美のインスタ本編、大成功です。

濱家 そもそも「本編」って言うの、あれ?(笑)

――お2人が本格的に東京進出を果たしたのは、昨年4月ですよね。それもちょっと意外でした。

濱家 もうちょいで1年たちます。

――慣れましたか?

濱家 そうですね。でも慣れた言うても、家の周りと仕事場ぐらいしか行かないですけど。

山内 本当にそう。

濱家 来たばっかりの時は奥さんと東京タワー行ったり、浅草行ったり、あとGINZA SIX……

山内 結局、GINZA SIXまで。

濱家 最先端はGINZA SIX。

山内 GINZA SIXで十分や。

濱家 やっぱ東京は攻めてるなって思ったのが、GINZA SIXでバー行ったら、山椒のお酒しか置いてないんですよ。山椒のハイボールとか、山椒のマティーニとか。そんなお店大阪にはないですよ。

――窓口狭い(笑)。

山内 僕、見栄張ってもうたと思ったのが、GINZA SIXで……。

――絶対GINZA SIXなんですね(笑)。

山内 空き時間にスタバいったら、なんかリザーブ席っていうのがあって、「これなんですか?」って聞いたら、チャージ払って座れる席だと。ソファー席でね、30分3,000円くらいかかる。

濱家 高っ! うそ! えー!

山内 周り見たら、ママ友とかがお茶するような感じなんですけど、なんか聞いた手前いっとこうかなと。スターバックスラテ持って、飲みながら……え、今めちゃくちゃもったいなくない? って。

濱家 もったいない! スターバックスラテの6倍くらい!!

山内 めちゃくちゃもったいなかった……。

濱家 どれくらい滞在したん?

山内 30分きっちり。

濱家 余すことなく。

――(笑)。ちょうど同じ時期に、ダイアンさんも東京進出されてますよね。ダイアンさんは、だいぶそのことイジられてますが……。

濱家 それこそダイアンさんは、大阪を守ってきた、大阪のお笑いをずっと支えてきたと言ってもおかしくないぐらいの人たちで、僕らはそのちょっと後ろをついていってた感じ。僕らが恵まれているのって、そういう二番手感だと思うんですよ。

――二番手感。

濱家 「キングオブコント」で優勝した時も、にゃんこスターがブワー行って、僕らの話題はこう、シュンってなったじゃないですか?

――ああ……。

濱家 それ、すげぇありがたかったです、いま考えると。矢面に立たずに、こう目立たずにこう、ペース崩さずに入られた。

――そっか。一番手のつらさは確かにありますよね。

山内 バーンってフィーチャーされたらその分、バーンって落ちる可能性も高いんで。

濱家 めっちゃビビりなんですよ、僕ら。

山内 でもね、僕ら大阪のレギュラー8本あったのを7本やめて東京に出てきたんです。ちなみに、ダイアンさんは6本あって……。

濱家 4本残し(笑)。

山内 2本だけやめた。思い切りの良さでは僕らですよ!

――それだけあった大阪の番組にけじめをつけて東京に来るって、やっぱり相当な覚悟ですよね。ご家族もいらっしゃるし。

濱家 そうですね。結婚したてでしたし。でも、そこまで深刻にはなってなかったな。

山内 僕らが大阪ん時についてくれてて、ほんまこいつすごいなと思ってたマネジャーが、東京で出世してたんですよ。そんで、僕らもそろそろ東京行きたいってなった時に、そのマネジャーが東京でついてくれると。全然知らないマネジャーだったらやっぱり不安だったと思うんですけど、一番よくわかってくれてる人がついてくれたってのもでかいです。

 

――いま、千鳥さんがすごくブレイクされて、お2人が「ネクスト千鳥」的な感じで見られていることについては、どうでしょうか。プレッシャーは感じますか?

濱家 そんなええこと言ってもろうてるんですか?

――はい、ソースは日刊サイゾーです。

濱家 マジっすか(笑)。まあ、山内の目標が「寸分違わぬ千鳥」になることだから。それはありがたいです(笑)。

山内 『アメトーーク!』(テレビ朝日系)終わりにノブさんとごはん行ったんですよ。そんで今の仕事内容とかしゃべってたら「2年前のおれらと寸分違わぬ動きしてるから」って言われて。だから今「寸分違わぬ千鳥ライン」を行けてるわけです。

濱家 まあロケ番組多めに呼んでもらったり、劇場も大阪の方入れてもらったりとか。あと『アメトーーク!』に頻繁に呼んでもらったり、『笑神様は突然に…』(日本テレビ系)にもポツポツ呼んでもらったり。それがちょうど2年前の千鳥さんと同じ状況らしくて。

――加地倫三さん(『アメトーーク!』総合演出)がものすごくお気に入り、という情報もあるんです。

濱家 へー、それどこの情報かな?

――日刊サイゾーです。

山内 サイゾーか……。

濱家 お前が言うな(笑)。

――ロケもできる、もちろん漫才も、コントも、トークもとなると、逆にこう、何が自分たちの強みなのか。いろいろなことができてしまうがゆえの悩みがあるのではと思うのですが……。

濱家 それはあんま思ってはないんですけど。

山内 ギャラ、ギャラ、ギャラ、ギャラと能力が合うてない!

濱家 4回言うた(笑)。

山内 もっと渡さんかい! って思いますね。

濱家 すごい印象が悪い!

山内 この感じ、サイゾーさんぽいでしょ?

――はい、太字に。「もっと渡さんかい」のところを。

山内 悪そうな顔して言っていたと。

濱家 いやいや本当にね、なんとかちょっとでも次呼んでもらおう、次も呼んだろって思ってもらえるようにってだけですね。

――ちょうど2年前くらいに、日刊サイゾーで千鳥さんのインタビューさせていただいたんです。

濱家 やっぱ寸分違わぬ!!

――そうなんですよ。で、その時に大悟さんが「もっとライトな、司会みたいな仕事がやりたいのに、全力で笑わせいみたいなやつを毎日毎日やらないといけない」「爪痕を残せ、ばかり求められてしんどい」っておっしゃってたんですよ。

濱家 まさにそれですね。

山内 寸分違わってない!

濱家 昨日の仕事も、渡された台本の1行目が「かまいたちさんにやってほしいこと。とにかく面白を入れてもらいたい」

――(笑)。

濱家 台本持って「ぶるぶるぶるぶる」って(笑)。

山内 いま僕ら一巡目で呼んでもらってるのもあるんで、まずはそこで普通と違う感じでウケて爪痕残さないと。でも、それが続いたら今度は、これはあの(博多)大吉先生がおっしゃってたんですけど「”ただそこにいるだけでいい”っていう時期がやってくるから」って。だから、それまでは……。

濱家 振り回すしかない。

山内 そう、振り回して、ハマらんかったらはまらんかったで、呼ばれなくなればいいだけだと。

――今日お話しされていてもそうですが、かまいたちさんって、そんなにグイグイという感じじゃない……。

濱家 いや、行ってるけど(編集で)切られてるんじゃないですか(笑)?

――クールなイメージあります。

濱家 僕に関しては、大阪じゃあんまりイジられるってことなかったんですけど、最近では東京の猛者たちにイジってもらうことがちょっとずつでてきて、僕もう最近パニックしかしてない(笑)。

山内 この間の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で、若手芸人20名のリアルアンケートっていうのやったんですよ。それで「うらやましい芸人」をみんな3人ずつ書く。基本、全員最低一票は入ってるんですけど、パンサーの尾形さんはゼロ票、あとトム・ブラウンのみちお君ゼロ票とか、まあそのへんってわかるじゃないですか。で、最後もう一人ゼロ票、「かまいたち、濱家隆一!」ってなった時に、ドーン! って。

濱家 パニックや、こっちは。

山内 収録の後に加地さんとしゃべってて、「あのドーン! の感じ、なんか見たことあるなって記憶たどっていったら、あれ品川さんの“おしゃべりクソ野郎”だ」って。

――伝説の!

山内 「有吉さんがあれ言った時に『みんな思ってるけど言えなかったことを初めて言ったぞ』感があった」って。「あれ、久しぶりに見たんだよね」って加地さん言ってて。

濱家 それなのに本人はパニックになって、こっち走れば全員が面白くしてくれるのに、きびすを返して逆方向に行くという(笑)。

山内 ひどかったな、あれ。

――大阪と東京で全然イジられ方が違う。

濱家 イジられ方っていうか、確かに今まで誰にも言われへんかったな、でも大阪でもたぶん同じように思われてたんやろなと(笑)。そこの免疫がついてないから、頑張っていかんと、という。

山内 有吉さんもザキヤマさんもフジモンさんも、イジられイメージの人をイジるのにもう飽きてはるんですよ。だからまだイジられてない、イジりがいのあるターゲットを探してる。そこに現れた、ダイヤの原石が……。

濱家 ここさえ、ここさえ、うまいこと一巡返せたら……(苦悶)。

山内 あのモンスターたちに捕まると、恐ろしいっす。

――毎日が戦い、毎番組が戦いなんですね……。

濱家(苦悶)

――苦悶の先に見据えている目標や未来の姿は?

濱家 僕は軸として1年に1回単独ライブ、あとは面白い方たちと一緒にバラエティ番組に出られればそれで。

山内 僕は昔見てて面白かった番組を復活させたい。『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)的な、泥臭い、ただ見てるだけで笑える系の。まあコンプラもあるんでしょうけど、テレビつけて見てまうの、そっち系が多いんで。そういう番組をネットじゃなくてテレビでやってみたいです。

濱家 AbemaTVのね、フジモンさんのやつ(『フジモンが芸能界から干される前にやりたい10のこと』)とか、めっちゃ面白かったよな。

山内 今のテレビがやりづらいとかはないんですけど、もうちょっとルールが広がれば、そこもできるのにな、とは思う。

――いま一番ライバルだなと思う芸人さんはいますか?

濱家 ライバルかぁ。

山内 まあ千鳥さん、ですね。目標であり、ああいうふうになっていつか追い越したい存在です。

濱家 まあ、もちろんグイグイ自分らで行って自分らで席取らないとやっていかれへん世界やと思うんですけど、まあでも、なんか、こんなこと言うのもあれですけど、山内よりこう、おもろいなって思う人あんまりいないというか。だから大丈夫なんだろうな、と思いますね。

――素晴らしいですね……。

濱家 ここ、ここも太字、太字で書いておいてください(笑)。

山内 ダイアンさんとか和牛とか、よく同じに言われますけど、ちょっとジャンルが違うかなぁとは思ってる。僕らを使ってくれるテレビの人はだいたい変な人多いんで、その人らとゆくゆく変な番組をしていけたらいいかなと思いますね。

――かまいたちさんは、ハマるとすごく中毒性が高いんですけど、毒が効いてくるのに少し時間がかかるタイプなのかなって。お2人の「慎重だ」というお話を聞いて、ますますそう感じました。

濱家 猶予はあと2年あるみたいなんで……。

山内 千鳥さんへの。

濱家 まあ、もう40代ですけど。

山内 そっすね。

濱家 その第一歩としての全国ツアーにはしたいかなと。去年は「M-1」だけに照準合わせて漫才オンリーのライブやったんですけど、今回はコントもやります。大阪と東京でしかやったことなかったんで、全国の方に生で僕ららしさというか、見に来ていただけたらうれしいなと思いますね。

山内 オール新ネタですし。

――すごい!!

濱家 でも、なんかほかの人に聞いたら、初全国やる時は「あ、これこれ」「おなじみの」みたいなネタ入れたほうがいいって……。

山内 じゃあ、入れると思います(笑)。

――全国ツアー楽しみにしてます! あと渡辺直美さんのインスタも……

山内 出てやりますよ、本編のほうにね!!

(取材・文=西澤千央)

◆かまいたち 初全国ツアー

『コンビ結成15周年いたち』〜素直・謙虚・感謝〜

・4月26日(金)東京 ルミネtheよしもと 19:00開場/19:30開演/21:30頃終演 

※2次抽選販売 受付期間:4/6(土)11:00~4/11(木)11:00 

・5月3日(金)名古屋 東文化小劇場 18:00開場/18:30開演/20:30頃終演

・5月31日(金)福岡 イムズホール 18:30開場/19:00開演/21:00頃終演

・7月20日(土)札幌 教育文化ホール 16:30開場/17:00開演/19:00頃終演

・8月22日(木)大阪 なんばグランド花月 18:30開場/19:00開演/21:00頃終演   

※5月18日(土)より抽選販売開始

チケット 前売り4000円 当日4500円

http://yoshimoto.funity.jp/2019/02/25/kamaitachitour15/

『バイキング』は芸人に厳しすぎ!?  大量卒業の一方で、高度なボケを繰り出す小木、岩尾、吉田に高評価

 フジテレビ系ワイドショー『バイキング』から、人気者が次々と姿を消している。月曜日のIKKO、火曜日のサンドウィッチマンとYOUが、この3月をもって曜日レギュラーを卒業したのだ。

「以前はゲストとレギュラー合わせて、コンスタントに5~6人のコメンテーターが出演していた『バイキング』ですが、最近は4人くらいになることも多く、スタジオがちょっと寂しく感じる日もありますね」(テレビ誌記者)

 坂上忍の歯に衣着せぬ意見が持ち味の『バイキング』だが、レギュラーコメンテーターにとっては少々難しい点もあるようだ。

「普通のワイドショーなら、比較的素直にコメントをしていれば問題ないのですが、『バイキング』の場合は、坂上さんから無茶振りをされることも多い。特に芸人さんに対しては、デリケートな事件なんかへのボケを求められることも珍しくない。そこでうまく返せればいいのだけど、仮にスベってしまったら、不謹慎な発言にもなりかねない。正直言って、芸人にとっては相当シビアな番組です。生放送だから、そのまま電波に乗ってしまうし、サンドウィッチマンなんかは卒業でホッとしている部分もあるのではないでしょうか」(制作会社関係者)

 高度なボケを必要とするうえに、炎上する可能性も高いということで、芸人にとってはリスクが高い『バイキング』。だからこそ、過去にも何人もの芸人たちがレギュラーを卒業しているという。

「たとえば、雨上がり決死隊や小籔千豊さん、ケンドーコバヤシさん、友近さんなどは、芸人への負担が大きい番組の方向性と折り合いがつかなかったがゆえに卒業となったといわれています。坂上さんとの関係性がどうということよりも、生放送でこのスタイルの番組に出演するということに対する考え方の違いがあったのではないでしょうか」(同)

 そんななか、坂上からの無茶振りにもしっかりボケで返しているのが、おぎやはぎ・小木博明、フットボールアワー・岩尾望、ブラックマヨネーズ・吉田敬の3人だ。ある構成作家は、こう評する。

「小木さんは飄々とした感じで、本音をズバッと言うタイプ。岩尾さんは、例え話なんかを交えつつ、ボケっぽい感じで正論を言うタイプ。そして、吉田さんは多少不謹慎になりながらも、自分の本能的な意見を言うタイプ。三者三様だけど、それぞれちゃんと笑いにつなげるコメントをしています。決して目立つものではありませんが、3人とも芸人としての高いスキルを確実に見せていて、本当に脱帽です」

 厳しい現場『バイキング』で、しっかりと仕事をこなす芸人たちは、もっと高く評価されるべきなのかもしれない。

飲みたい芸人ランク1位は千鳥・ノブ! でも、2位の出川と3位のサンド・伊達は……

 リクルートが発行するクーポンマガジン「HOT PEPPER」が発表した「飲みたい有名人ランキング」が話題だ。今年1月に調査を実施し、全国の20~30代の男女約2,000人から回答を得た。このうち芸人部門で1位に輝いたのは、千鳥のノブ。2位に出川哲朗、3位にはサンドウィッチマンの伊達みきおが続くのだが……。

「出川は下戸芸人として知られていますね。数々の無謀なチャレンジをさせられてきた出川ですが、酒に関するネタがないのはそのためです。あの肥満体体形は、無類のコーラ好きによるもの。1日にコーラを2リットルは飲み、さらにマヨラーとしても知られ、食事には大量のマヨネーズをかけます。この偏った食生活が影響したらしく、17年には暴飲暴食が原因とみられる胆管炎でも入院していますね」(芸能関係者)

 さらに、サンドウィッチマンはコンビそろっての下戸として知られる。

「サンドウィッチマンは高校のラグビー部のチームメイトとして知られていますから、双方ともに恰幅のよい体形です。それに伊達はあの暴力団風のルックスのため、当然お酒を飲みそうなものですが、まったく飲めないようです。芸人仲間のU字工事が飲み会に同席した時にも、上座に座った2人が『メロンソーダを飲んでいた』ので驚いたとか。それでも伊達は付き合いがよく、飲み会は三次会まで参加し、その間は『ひたすらメシを食い続ける』ようです」(同)

 ともすれば、飲酒よりも体に悪そうな食習慣ではある。ただ出川、伊達ともに柔和なイメージもあるだけに、一緒に「飲みたい」と思う人は多そうだ。

(文=平田宏利)

ビートたけしのバイク事故、又吉直樹の芥川賞……ラリー遠田『教養としての平成お笑い史』

 3月15日、お笑い評論家のラリー遠田の著書『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)が出版された。この本では、「ビートたけしバイク事故」「又吉直樹、芥川賞受賞」など14の事件を題材にして、平成のお笑いの歴史を振り返っている。お笑いにおける平成とはどんな時代だったのか? 著者であるラリー遠田氏にインタビューを行った。

――この本を書こうと思ったきっかけは?

ラリー ディズカヴァー・トゥエンティワンの編集の方から「本を書きませんか」とお誘いを頂いたので、どんなことを書くか話し合うことにしました。その打ち合わせの場で「平成が終わろうとしている時期なので、平成のお笑いを振り返るというテーマがいいのではないか」という話になりました。

 ただ、その時点では、具体的にどういう切り口で書けばいいのかということが見えていませんでした。例えば、平成のバラエティ番組を列挙していくことで平成お笑い史を概観することはできるのかもしれませんが、それだと普段テレビを見ない人はあまり興味を持てないかもしれないと思いました。

 また、「この時期に天下を取ったのは誰々である」というような形で、芸人の覇権争いを歴史としてまとめる、というのも考えましたが、実は平成というのはそうやってまとめるのに向かない時代なんですよね。芸人の数が圧倒的に増えているので、その歴史を単純な図式で説明するのが難しいのです。

 そこでいろいろ考えた末、「事件」という切り口が思い浮かびました。私はもともとお笑いに限らず歴史に興味があり、特に「事件」というものが好きなんです。事件を軸にして、そこに関連する芸人や当時の時代背景などを絡めて書いていけば、内容としてまとまりやすいし、多くの人に興味を持ってもらうことができるのではないかと思いました。

――本書に収録されている14のテーマはどういうふうに選んだのですか?

ラリー 事件とひとくちに言っても、日本中を騒がせたような大事件もあれば、お笑い界内部のちょっとした出来事もあります。この本ではその両方を取り上げています。

 選ぶ基準としては、時代を象徴する出来事であるかどうか、ということですね。例えば、1992年に明石家さんまさんが女優の大竹しのぶさんと離婚してしまったという事件があります。これは、お笑いの歴史においては、さんまさんが結婚したことで守りに入り、スランプに陥った時期として知られています。

 一方、2人の結婚生活が破綻した原因を読み解いていくと、さんまさんが大竹さんに子育てに専念してもらうことを望んでいて、女優業を続けたかった大竹さんとの間に溝ができた、という事実が浮かび上がってきます。

 平成の初期にはまだ子持ちの女性が仕事と育児を両立させるような働き方は一般的ではなかった、という時代背景がここにはあります。このように、1つの事件がお笑い史において重要であり、それ以外の意味でもその時代を象徴するものである、ということをテーマ選びの基準にしました。

――14のテーマの中で特に思い入れのあるものはありますか?

ラリー 「スリムクラブ『M-1』で放射能ネタ」です。これ自体は、たぶん多くの人にとっては「そんなことあったっけ?」というレベルのことで、特に事件として取り上げるほどのことではないと思われるかもしれません。

 でも、私としては、あの時代のことを描くにはちょうどいい素材になると思ったんですね。2010年12月26日に行われた『M-1グランプリ』の決勝で、スリムクラブは「放射能」という単語を笑いどころとして取り入れた漫才で大爆笑を取り、準優勝を果たしました。当時の日本ではまだ「放射能」という単語が笑いになりうる言葉だったのです。

 ところが、その約3カ月後の2011年3月11日、東日本大震災が起こり、原発事故を含む未曾有の大災害で日本中に衝撃が走りました。「放射能」という単語で気軽に笑っていた過去は、もう二度と取り戻せない過去になってしまったわけです。その時代の空気を描くためにあえてこの出来事を取り上げることにしました。

――執筆にあたって苦労したことはありますか?

ラリー 平成初期の事件は、自分自身が当時まだ子供だったので、直接の体験としてはあまり印象に残っていません。でも、昔の出来事は資料が豊富にあるので、事件の概要はつかみやすいんです。

 一方、最近の事件は、私自身もお笑い好きの読者も誰もが知っていることです。でも、新しい出来事なのでそれをどう解釈すべきかという評価がまだ定まっていない、という難しさがあります。昔のことも最近のことも、書くときにはそれぞれに考えるべきところはありました。

――お笑いに関して言うと、平成とはどういう時代だったのでしょうか?

ラリー テレビに限定して言うなら「昭和に確立されたバラエティ番組の作り方が完成されて、行くところまで行った時代」ということになると思います。その象徴が2014年の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)終了です。あの番組の最終回特番で、大物芸人たちの豪華共演が話題になりましたが、昭和の時代から続いたバラエティ番組の歴史は、あそこでいったん大団円を迎えたのではないかと思いました。

 例えば、ダウンタウンととんねるずの共演自体が話題になるのは、彼らがそれだけ強い存在感を持ったスターだったからです。それより下の世代の芸人では、誰と誰が共演してもそれほどの驚きはありません。

 今後も、時代に合わせて面白いバラエティ番組はたくさん出てくるとは思いますが、『笑っていいとも!』や『オレたちひょうきん族』(同)のような番組はもう出てこないかもしれない。あの場面を見ていてそういう意味での「終わり」を感じました。

 本書で取り上げている14の事件の中で、最近の事件である「又吉直樹、芥川賞受賞」と「ピコ太郎『PPAP』が世界中で大ヒット」だけは、地上波テレビの枠の外で起こった事件なんですよね。この2つに象徴されるように、テレビの外側の世界で芸人が活躍する事例は今後も増えていくと思います。

――ラリーさん自身は平成時代にどんなお笑いを見てきたんでしょうか?

ラリー 私自身は、中高生の頃に『ごっつええ感じ』(同)や『ガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)を見てダウンタウンにハマった典型的なダウンタウン世代のお笑いファンです。それまでにもドリフや志村けんやビートたけしやウッチャンナンチャンの番組は好きで見ていましたが、ダウンタウンの笑いの感覚はそれらとは根本的に違っていた。そこに衝撃を受けました。

――ちなみに、時代が昭和から平成に変わったときのことは覚えていますか?

ラリー 小学3年生だったのでうっすらと覚えています。テレビからCMやバラエティ番組がすべて消えて、たしか延々と皇居のお堀の映像みたいなのが映し出されていたような記憶があります。テレビ全体が喪に服している感じが印象に残っています。2011年の東日本大震災のときにもそうやってテレビが一色に染まる状態になり、そのときのことを思い出しました。

――本書をどういう人に読んでほしいですか?

ラリー 昭和生まれの人たちはもちろん、平成生まれの若い人たちにも読んでもらいたいですね。本書の担当編集者は平成生まれなので、この本の前半で書かれている出来事はほとんど知らないようでした。そういう人が読むと「こんなことがあったのか」と新鮮な感覚で楽しんでもらえると思います。

 この本に載っているようなお笑い史に残る事件は、お笑いファンにもそうではない人にも共通の話題として興味を持ってもらえるものだと思います。ぜひ多くの人に読んでいただきたいですね。
(取材・文=編集部)

●ラリー遠田
1979年生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社を経て、ライター、お笑い評論家として多方面で活動。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務める。

ビートたけしのバイク事故、又吉直樹の芥川賞……ラリー遠田『教養としての平成お笑い史』

 3月15日、お笑い評論家のラリー遠田の著書『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)が出版された。この本では、「ビートたけしバイク事故」「又吉直樹、芥川賞受賞」など14の事件を題材にして、平成のお笑いの歴史を振り返っている。お笑いにおける平成とはどんな時代だったのか? 著者であるラリー遠田氏にインタビューを行った。

――この本を書こうと思ったきっかけは?

ラリー ディズカヴァー・トゥエンティワンの編集の方から「本を書きませんか」とお誘いを頂いたので、どんなことを書くか話し合うことにしました。その打ち合わせの場で「平成が終わろうとしている時期なので、平成のお笑いを振り返るというテーマがいいのではないか」という話になりました。

 ただ、その時点では、具体的にどういう切り口で書けばいいのかということが見えていませんでした。例えば、平成のバラエティ番組を列挙していくことで平成お笑い史を概観することはできるのかもしれませんが、それだと普段テレビを見ない人はあまり興味を持てないかもしれないと思いました。

 また、「この時期に天下を取ったのは誰々である」というような形で、芸人の覇権争いを歴史としてまとめる、というのも考えましたが、実は平成というのはそうやってまとめるのに向かない時代なんですよね。芸人の数が圧倒的に増えているので、その歴史を単純な図式で説明するのが難しいのです。

 そこでいろいろ考えた末、「事件」という切り口が思い浮かびました。私はもともとお笑いに限らず歴史に興味があり、特に「事件」というものが好きなんです。事件を軸にして、そこに関連する芸人や当時の時代背景などを絡めて書いていけば、内容としてまとまりやすいし、多くの人に興味を持ってもらうことができるのではないかと思いました。

――本書に収録されている14のテーマはどういうふうに選んだのですか?

ラリー 事件とひとくちに言っても、日本中を騒がせたような大事件もあれば、お笑い界内部のちょっとした出来事もあります。この本ではその両方を取り上げています。

 選ぶ基準としては、時代を象徴する出来事であるかどうか、ということですね。例えば、1992年に明石家さんまさんが女優の大竹しのぶさんと離婚してしまったという事件があります。これは、お笑いの歴史においては、さんまさんが結婚したことで守りに入り、スランプに陥った時期として知られています。

 一方、2人の結婚生活が破綻した原因を読み解いていくと、さんまさんが大竹さんに子育てに専念してもらうことを望んでいて、女優業を続けたかった大竹さんとの間に溝ができた、という事実が浮かび上がってきます。

 平成の初期にはまだ子持ちの女性が仕事と育児を両立させるような働き方は一般的ではなかった、という時代背景がここにはあります。このように、1つの事件がお笑い史において重要であり、それ以外の意味でもその時代を象徴するものである、ということをテーマ選びの基準にしました。

――14のテーマの中で特に思い入れのあるものはありますか?

ラリー 「スリムクラブ『M-1』で放射能ネタ」です。これ自体は、たぶん多くの人にとっては「そんなことあったっけ?」というレベルのことで、特に事件として取り上げるほどのことではないと思われるかもしれません。

 でも、私としては、あの時代のことを描くにはちょうどいい素材になると思ったんですね。2010年12月26日に行われた『M-1グランプリ』の決勝で、スリムクラブは「放射能」という単語を笑いどころとして取り入れた漫才で大爆笑を取り、準優勝を果たしました。当時の日本ではまだ「放射能」という単語が笑いになりうる言葉だったのです。

 ところが、その約3カ月後の2011年3月11日、東日本大震災が起こり、原発事故を含む未曾有の大災害で日本中に衝撃が走りました。「放射能」という単語で気軽に笑っていた過去は、もう二度と取り戻せない過去になってしまったわけです。その時代の空気を描くためにあえてこの出来事を取り上げることにしました。

――執筆にあたって苦労したことはありますか?

ラリー 平成初期の事件は、自分自身が当時まだ子供だったので、直接の体験としてはあまり印象に残っていません。でも、昔の出来事は資料が豊富にあるので、事件の概要はつかみやすいんです。

 一方、最近の事件は、私自身もお笑い好きの読者も誰もが知っていることです。でも、新しい出来事なのでそれをどう解釈すべきかという評価がまだ定まっていない、という難しさがあります。昔のことも最近のことも、書くときにはそれぞれに考えるべきところはありました。

――お笑いに関して言うと、平成とはどういう時代だったのでしょうか?

ラリー テレビに限定して言うなら「昭和に確立されたバラエティ番組の作り方が完成されて、行くところまで行った時代」ということになると思います。その象徴が2014年の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)終了です。あの番組の最終回特番で、大物芸人たちの豪華共演が話題になりましたが、昭和の時代から続いたバラエティ番組の歴史は、あそこでいったん大団円を迎えたのではないかと思いました。

 例えば、ダウンタウンととんねるずの共演自体が話題になるのは、彼らがそれだけ強い存在感を持ったスターだったからです。それより下の世代の芸人では、誰と誰が共演してもそれほどの驚きはありません。

 今後も、時代に合わせて面白いバラエティ番組はたくさん出てくるとは思いますが、『笑っていいとも!』や『オレたちひょうきん族』(同)のような番組はもう出てこないかもしれない。あの場面を見ていてそういう意味での「終わり」を感じました。

 本書で取り上げている14の事件の中で、最近の事件である「又吉直樹、芥川賞受賞」と「ピコ太郎『PPAP』が世界中で大ヒット」だけは、地上波テレビの枠の外で起こった事件なんですよね。この2つに象徴されるように、テレビの外側の世界で芸人が活躍する事例は今後も増えていくと思います。

――ラリーさん自身は平成時代にどんなお笑いを見てきたんでしょうか?

ラリー 私自身は、中高生の頃に『ごっつええ感じ』(同)や『ガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)を見てダウンタウンにハマった典型的なダウンタウン世代のお笑いファンです。それまでにもドリフや志村けんやビートたけしやウッチャンナンチャンの番組は好きで見ていましたが、ダウンタウンの笑いの感覚はそれらとは根本的に違っていた。そこに衝撃を受けました。

――ちなみに、時代が昭和から平成に変わったときのことは覚えていますか?

ラリー 小学3年生だったのでうっすらと覚えています。テレビからCMやバラエティ番組がすべて消えて、たしか延々と皇居のお堀の映像みたいなのが映し出されていたような記憶があります。テレビ全体が喪に服している感じが印象に残っています。2011年の東日本大震災のときにもそうやってテレビが一色に染まる状態になり、そのときのことを思い出しました。

――本書をどういう人に読んでほしいですか?

ラリー 昭和生まれの人たちはもちろん、平成生まれの若い人たちにも読んでもらいたいですね。本書の担当編集者は平成生まれなので、この本の前半で書かれている出来事はほとんど知らないようでした。そういう人が読むと「こんなことがあったのか」と新鮮な感覚で楽しんでもらえると思います。

 この本に載っているようなお笑い史に残る事件は、お笑いファンにもそうではない人にも共通の話題として興味を持ってもらえるものだと思います。ぜひ多くの人に読んでいただきたいですね。
(取材・文=編集部)

●ラリー遠田
1979年生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社を経て、ライター、お笑い評論家として多方面で活動。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務める。

サンシャイン池崎、体当たり系芸人として業界内で高評価 パンサー尾形やみやぞんは使いにくい?

 バラエティー番組に欠かせないのが、ドッキリのターゲットとなったり、少々むちゃなロケを担当したりする「体当たり系芸人」だ。大きなリアクションや、奇跡的なハプニングなどが求められるポジションであり、その役割をしっかりこなすには、それなりの才能も必要だ。

「それこそ出川(哲朗)さんなどは、体当たり系芸人の頂点。リアクションの面白さも申し分ないし、他の芸人にはあり得ないようなハプニングも起こすし、まさに笑いの神に愛されているという感じでしょう。そして、出川さんの事務所の後輩にあたる狩野英孝も、トップクラスの体当たり系芸人です」(構成作家)

 さらに現在、出川や狩野に続けとばかりに活躍している体当たり系芸人が、パンサー尾形、サンシャイン池崎、みやぞん、あばれる君らだ。

「若手の体当たり系芸人の中で、特に業界内評価が高いのはサンシャイン池崎。フリートークなんかは微妙ですが、リアクションは素直で、誰が見ても楽しめるタイプ。見た目は比較的清潔感もあって、ボロボロだった実家を建て直すなど、親孝行で好感度も高い。どんなロケであっても、文句を言わずにしっかりやってくれるので、スタッフとしても仕事がしやすいと思います」(前出・構成作家)

 その一方で、少々使いにくいという評価なのがパンサー尾形だ。制作会社関係者は、こう話す。

「尾形はアドリブがあまり得意ではなく、リアクションを取る前にテンパってしまうことが多いんです。せっかくのドッキリなのに、何もできずに黙ってしまうパターンもよくある。正直言って、普通のドッキリだと撮れ高が見込めないので、ひとつふたつひねりを加えたドッキリにしなくてはならず、スタッフはかなり大変です。企画をかなり練らなくてはならないのに、リアクションが薄い可能性もあるという意味で、パンサー尾形は“コスパが悪い”芸人という印象です」

 多くのバラエティー番組に出演しているみやぞんについては、シビアな意見も。

「みやぞんは、リアクションもうまいし、ハプニングも起きるんですが、残念ながら意外に視聴者受けがイマイチなんですよね。撮れ高は見込めるけど、『数字は持ってない』という感じでしょうか……」(同)

 あばれる君に対しては、もっと厳しい評価が下されているようだ。

「あばれる君は、数年前にブレイクした時、かなり天狗になってしまって、そこでいったん仕事を減らしているとか。リアクションを多少“盛って”しまうところもあって、こなれすぎている印象が強い。他の芸人のスケジュールが押さえられない時以外は、あんまりオファーされないんじゃないですかねえ」(前出・構成作家)

 熾烈な闘いとなっている「体当たり系芸人」の世界。ポスト出川としてのし上がるのは、果たして誰なのか……。